JPH094979A - 製鉄用溶解炉に用いられる燃焼バーナ - Google Patents

製鉄用溶解炉に用いられる燃焼バーナ

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JPH094979A
JPH094979A JP17164695A JP17164695A JPH094979A JP H094979 A JPH094979 A JP H094979A JP 17164695 A JP17164695 A JP 17164695A JP 17164695 A JP17164695 A JP 17164695A JP H094979 A JPH094979 A JP H094979A
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oxygen
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Tatsuro Ariyama
達郎 有山
Takanori Inokuchi
孝憲 井ノ口
Hidetoshi Noda
英俊 野田
Masahiro Matsuura
正博 松浦
Yuichi Yamakawa
裕一 山川
Shunpei Nozoe
浚平 野添
Kenji Kimura
憲治 木村
Hidekazu Harada
英一 原田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製鉄用溶解炉において、炉内状況等に影響さ
れることなく微粉炭等の燃料を安定的に高効率燃焼させ
ること 【構成】 シャフト炉下部の羽口部に設けられる燃焼バ
ーナであって、その先端開口部の内方に予燃焼室を有す
るとともに、予燃焼室の内方にバーナ径方向中心若しく
はその近傍に配される固体燃料吹出孔と、その周囲に配
される酸素吹出孔とを有し、予燃焼室内に吹き込まれた
微粉炭等の燃料を酸素と速やかに接触させて高効率に急
速燃焼させ、その燃焼ガスをバーナ先端開口部から炉内
に導入するようにした。また、バーナの軸線に水平方向
に対してバーナ先端側が下向きとなるような傾き角θを
付し、微粉炭中の灰分が溶融して生じたスラグを炉内側
に円滑に排出できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は製鉄用溶解炉の羽口部に
設けられる微粉炭等の燃焼バーナに関するもので、特
に、スクラップを鉄源として溶銑を製造するとともに、
燃料用ガスとして高い利用価値のある高カロリー排ガス
を得ることができるスクラップ溶解法に好適な燃焼バー
ナに関する。
【0002】
【従来の技術】近年スクラップ(銑屑、鉄屑)の供給が
増加の一途を辿っており、そのリサイクルが資源の有効
利用の面で重要な課題となりつつある。このためスクラ
ップを原料として低コストに高い生産性で溶銑を製造で
きる技術の開発が強く望まれている。従来、スクラップ
から溶銑を製造するために電気炉が用いられているが、
電気炉法は莫大な電気を必要とするためコストが高く、
製造コスト面での要求を満足できない。また、キュポラ
法によりスクラップを原料とした鋳物銑の製造が行われ
ているが、このキュポラ法では燃料として鋳物用の高品
位大塊コークスを使用する必要があり、この鋳物用コー
クスは高炉用コークスの4倍程度の価格であるため製造
コストの面で汎用化は難しい。
【0003】このような従来の電気炉法やキュポラ法に
対して、シャフト炉を用いたスクラップ溶解法として、
シャフト炉内に鉄源であるスクラップと高炉用コークス
とを装入するとともに、羽口部から常温の高酸素富化空
気と微粉炭を吹き込んで燃焼させ、この燃焼ガスの顕熱
によりスクラップを溶解するとともに、シャフト部から
空気を吹き込むことで燃焼ガスを二次燃焼させてスクラ
ップの溶解を促進させるようにしたスクラップ溶解法が
提案されている(鉄と鋼 Vol.79,No.2,P.139〜146)。
【0004】また、他の方法として、シャフト炉の外部
に微粉炭燃焼用の燃焼炉を設けてこの燃焼炉で微粉炭を
多量に燃焼させ、発生した高温の燃焼ガスをスクラップ
とコークスが装入されたシャフト炉に導入するととも
に、この導入の際に酸素含有ガスを補給して燃焼ガスを
二次燃焼させ、この燃焼ガスの顕熱によりスクラップを
溶解するようにしたスクラップ溶解法が提案されている
(特開平1−195225号公報)。 これらの提案によるスクラップ溶解法は、熱源の一部と
して微粉炭を使用し且つ炉内に装入するコークスとして
安価な高炉用コークスを使用できるため、経済的な操業
を実現できる可能性がある。
【0005】しかし、上述した2つのスクラップ溶解法
はいずれも低燃料比によるエネルギーミニマムを指向し
た技術であり、このため燃料比を低く抑えた操業(燃料
比:300kg/t未満)を行ない、且つ微粉炭の燃焼
により生成した燃焼ガスにさらに空気等の酸素含有ガス
を吹き込んで二次燃焼させることにより、低燃料比の下
でのスクラップ溶解の促進を図っている。すなわち、こ
れら従来のスクラップ溶解法の狙いは、燃料比の低減化
と熱源の一部として微粉炭を使用することによりスクラ
ップ溶解の低コスト化を実現しようとするものであり、
したがって、微粉炭の大量供給を行なって高燃料比の操
業を行い、大量供給された微粉炭を積極的に燃焼ガス化
して大量の排ガス(燃料ガス)を得るというような意図
はなく、また、これが可能となるような操業条件や手段
を備えてもいない。
【0006】また、上記のスクラップ溶解法では製造コ
ストの低減化のために熱源の一部として微粉炭を用いて
いるが、その供給量は[微粉炭比/コークス比]の重量
比で1.0に満たず(せいぜい高くても0.9程度)、
燃料比を低く抑えてはいるものの、コークス比が相対的
に高いという意味で低コスト化が十分に図られていると
は言い難い。また、これらのスクラップ溶解法では、低
燃料比による操業を可能とするために微粉炭の燃焼ガス
にさらに空気等の酸素含有ガスを吹き込んで二次燃焼さ
せており、また、微粉炭の燃焼や二次燃焼のために空気
若しくは酸素富化された空気を用いているため、排出さ
れる排ガスには必然的に窒素やCO2等が多量に含まれ
ることになる。したがって、これら従来技術のスクラッ
プ溶解法において炉から排出される排ガスは、燃料ガス
としてそれなりの利用価値はあるものの、例えば高効率
な発電を行なうための燃料ガスや加熱炉用燃料ガスとし
て利用できるような熱量を有する高カロリーガスではな
い。
【0007】例えば、前者の従来技術を述べた文献(鉄
と鋼 Vol.79,No.2,P.139〜146)では、キュポラ法に較
べて高カロリーの排ガスが得られ、これを燃料ガスとし
て有効利用できるとしているが、その排ガスカロリーは
約2000kcal/Nm3(約8400kJ/Nm3
程度に過ぎない。また、同文献では試験的に二次燃焼を
実施しないで行った実験例のデータも示されているが、
本発明者らが試算した結果では、この場合でも排ガスの
カロリーは高々2300kcal/Nm3程度に過ぎな
い。一般に、加熱炉用や高効率発電用の燃料ガスとして
は2500kcal/Nm3以上の高カロリーガスが使
用されており、したがって、従来技術で得られる排ガス
は加熱炉用や高効率発電用としては適さず、利用価値の
低いものと言わざるを得ない。また、低燃料比での操業
であるために発生する排ガス量も少なく、排ガスカロリ
ーが低いことも相俟って高品質の燃料ガスを大量に安定
供給できるような技術ではない。
【0008】また、後者の従来技術(特開平1−195
225号公報)では、溶解炉とは別に微粉炭燃焼用の燃
焼炉が必要であるため設備コストが高く、また、燃焼炉
で生成した高温ガスをガス導管によりシャフト炉に導く
途中でガス顕熱の一部が失われるため、経済性の面でも
問題がある。このように従来提案されているスクラップ
溶解技術は、基本的に燃料比の低減化によるエネルギー
ミニマムを指向しているが故に、その排ガスは熱量が小
さく且つ排出量も少なく、利用価値の低いものであっ
た。また、熱源の一部として微粉炭を用いているが、微
粉炭の高効率な燃焼を実現することができないためコー
クス比に対して微粉炭比を十分に高めることができず、
微粉炭使用による低コスト化が十分に図られていない。
【0009】このような従来のスクラップ溶解技術に対
し、本発明者らはスクラップを高効率に溶解して溶銑を
製造できるだけでなく、燃料用ガスとして利用価値の高
い高カロリーの排ガスを大量に製造することができ、し
かも高カロリー排ガスの利用価値を考慮した場合に従来
技術に較べて相当程度に低い製造コストで操業を行なう
ことができる、全く新たなタイプのスクラップ溶解法を
開発した。このスクラップ溶解法は、微粉炭の大量吹き
込みによる高燃料比及び高微粉炭比での操業の下で、下
記の(1)〜(3)の手段を採ることを特徴としている。 (1) 羽口部の燃焼バーナを通じて微粉炭とともに酸素
(実質的な純酸素)を吹き込む。 (2) 微粉炭と酸素とを速かに接触、混合させて微粉炭を
急速燃焼させるとともに、炉内状況等に影響されること
なく微粉炭の安定した高効率燃焼を実現させる。 (3) 微粉炭の燃焼による燃焼ガスを炉内で有意に二次燃
焼させない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このようなスクラップ
溶解法において、上記(2)の項目である微粉炭の安定的
な高効率燃焼を確保するためには、微粉炭の燃焼性及び
燃焼の安定性に優れた微粉炭燃焼バーナを使用する必要
がある。従来、所謂酸素高炉用の微粉炭燃焼バーナとし
て、中心に微粉炭管、その周囲に酸素管を配した構造を
有し、これら微粉炭管及び酸素管から炉内に微粉炭及び
酸素を直接吹き込むことで、微粉炭を羽口先で燃焼させ
るようにしたバーナが知られている。
【0011】しかし、この微粉炭燃焼バーナを上述した
ようなスクラップ溶解法に適用しても、微粉炭の燃焼率
が羽口先の燃焼空間における装入物(例えば、コークス
充填層)等の状況により大きく変動し、高レベルの燃焼
率を安定して確保することは難しい。したがって本発明
の目的は、炉内状況等に影響されることなく製鉄用溶解
炉、とりわけ上述したスクラップ溶解法に供される溶解
炉において微粉炭等の燃料を安定的に高効率燃焼させる
ことができる燃焼バーナを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明の燃焼バーナを、図1及び図2の構成図
に基づき説明する。図1の燃焼バーナAは製鉄用溶解炉
を構成するシャフト炉下部の羽口部Bに設けられ、その
先端開口部2の内方に予燃焼室1を有し、さらに、この
予燃焼室1の内方にバーナ径方向中心若しくはその近傍
に配される固体燃料吹出孔aと、その周囲に配される酸
素吹出孔bとを有している。また、バーナの軸線は水平
方向に対してバーナ先端側が下向きとなるような傾き角
θを有している。
【0013】図2の燃焼バーナAは製鉄用溶解炉を構成
するシャフト炉下部の羽口部Bに設けられ、その先端開
口部の内方に予燃焼室1を有し、さらに、この予燃焼室
1の内方にバーナ径方向中心若しくはその近傍に配され
る酸素吹出孔b´と、その周囲に配される固体燃料吹出
孔aと、さらにその周囲に配される酸素吹出孔bとを有
している。また、バーナの軸線は水平方向に対してバー
ナ先端側が下向きとなるような傾き角θを有している。
本発明の燃焼バーナでは、図1及び図2に示すように固
体燃料吹出孔aと酸素吹出孔b,b´が、両者の孔軸延
長線の交点pが予燃焼室1の先端出口近傍またはそれよ
りもバーナ内方に位置するように構成することが好まし
い。
【0014】図1の燃焼バーナにおいて、酸素吹出孔b
は固体燃料吹出孔aの周りに環状に設けてもよいし、或
いは固体燃料吹出孔aの周りに適宜間隔をおいて複数の
酸素吹出孔bを設けるようにしてもよい。図3及び図4
はこのようなバーナ径方向における固体燃料吹出孔a及
び酸素吹出孔bの配置例を示している。また、固体燃料
吹出孔aの位置はバーナ径方向中心から或る程度偏位し
ていてもよく、要はバーナ径方向中心若しくはその近傍
から微粉炭等の粉粒状固体燃料が吹き出され、その周囲
から酸素が吹き出されるようにすればよい。
【0015】また、図2の燃焼バーナにおいて、固体燃
料吹出孔aはバーナ径方向中心若しくはその近傍に配さ
れる酸素吹出孔b´の周りを環状に囲むように設けても
よいし、或いは酸素吹出孔b´の周りに適宜間隔をおい
て複数の固体燃料吹出孔aを配するようにしてもよい。
また、固体燃料吹出孔aの周囲に設けられる酸素吹出孔
bについても、固体燃料吹出孔aの周りに環状に設けて
もよいし、或いは固体燃料吹出孔aの周りに適宜間隔を
おいて複数の酸素吹出孔bを設けるようにしてもよい。
図5〜図7はこのようなバーナ径方向における固体燃料
吹出孔a及び酸素吹出孔bの配置例を示している。ま
た、酸素吹出孔b´の位置はバーナ径方向中心から或る
程度偏位していてもよく、要はバーナ径方向中心若しく
はその近傍から酸素が吹き出され、その周囲から微粉炭
等の粉粒状固体燃料が吹き出され、さらにその周囲から
酸素が吹き出されるようにすればよい。
【0016】
【作用】以下、粉粒状固体燃料として微粉炭を使用する
場合を例に、本発明の燃焼バーナの作用を説明する。図
1の燃焼バーナAにおいては、その予燃焼室1内にバー
ナ径方向中心またはその近傍に配された固体燃料吹出孔
aから微粉炭(PC)が、また、その周囲に配された酸
素吹出孔bから酸素(O2)がそれぞれ吹込まれる。こ
の際、微粉炭がその周囲を酸素で囲まれるようにして吹
き込まれるため、微粉炭と酸素の接触が極めて良好にな
り、両者は予燃焼室1内で速かに混合して微粉炭が急速
着火燃焼する。したがって、単位酸素量当たり大量の微
粉炭を吹き込んでも微粉炭は高効率で燃焼し、微粉炭の
大部分は予燃焼室1内で燃焼ガス化し、この燃焼ガスは
バーナ先端開口部2から炉内に導入される。
【0017】このように微粉炭が高効率で燃焼ガス化す
るため、微粉炭を大量に吹き込み、投入微粉炭量PC
(kg/h)と酸素供給量(Nm3/h)の比[PC/
2]を十分に高くすることができる。予燃焼室1内で
は微粉炭の中の灰分が溶融してスラグが生じるが、燃焼
バーナ1の軸線にバーナ先端側が下向きとなるような傾
き角θが付されているため、スラグはバーナ先端開口部
2から炉内に自然流入し、バーナの燃焼性能を損なうこ
とはない。
【0018】また、図2の燃焼バーナAにおいては、固
体燃料吹出孔aから吹き出される微粉炭(PC)は、そ
の内側と外側を酸素吹出孔b,b´から吹き出される酸
素(O2)でサンドイッチされるようにして予燃焼室1
内に吹き込まれるため、微粉炭と酸素との接触・混合が
より促進され、微粉炭の燃焼効率がより一層高められ
る。また、図1及び図2に示すように燃焼バーナの固体
燃料吹出孔aと酸素吹出孔b,b´の孔軸延長線の交点
pが、予燃焼室1の先端出口またはそれよりもバーナ内
方に位置するような構造とした場合には、予燃焼室1内
での微粉炭と酸素の混合がより迅速化し、微粉炭の急速
な着火燃焼をより確実に実現できる。なお、微粉炭を着
火燃焼させるには、油やLPG等を燃料とする図示しな
い着火バーナを常時用いることもできるし、また、予燃
焼室1の内壁を耐火物で構成し、操業初期にのみ着火バ
ーナ(パイロットバーナ)を用いてバーナ内部を予熱若
しくは微粉炭を着火燃焼させ、以降の定常操業では赤熱
した耐火物の輻射熱により微粉炭を自然着火させるよう
にすることもできる。
【0019】上述したように本発明の燃焼バーナによれ
ば、炉内に大量に吹込まれる微粉炭を高効率且つ安定的
に燃焼させることができる。これに対して、図22に示
すような公知のランス方式で微粉炭を吹込んだ場合に
は、酸素と微粉炭との接触が十分に確保されないため微
粉炭を高効率に燃焼させることができず、微粉炭の大量
吹込みが実現できない。また、図12に示すような予燃
焼室をもたない燃焼バーナを用いてバーナ中央から微粉
炭を、その周囲から酸素を炉内に吹き込んで羽口先で微
粉炭を急速燃焼させた場合にも、微粉炭の燃焼効率は本
発明の燃焼バーナよりも劣り、しかも燃焼効率の安定性
に欠ける。
【0020】図8は、スクラップ溶解炉の羽口部におい
て本発明の燃焼バーナにより微粉炭を急速燃焼させた場
合(本発明例)と、予燃焼室を持たない図21に示す燃
焼バーナを用いて微粉炭を羽口先で急速燃焼させた場合
(比較例)について、微粉炭の燃焼率を経時に調べた結
果(いずれも、[PC/O2]=1.2で実施)を示し
ている。これによれば、比較例の場合でも微粉炭燃焼率
は一時的に略90%という高レベルに達してはいるもの
の、燃焼率は経時に大きく変動し、高レベルの燃焼率を
安定して維持することは難しい。これは羽口先の燃焼空
間における装入物(例えば、コークス充填層)等の状況
が変動し、これが微粉炭の燃焼性に影響を与えることに
よるものと考えられる。また、これ以外にも比較例の場
合には種々の操業条件の変化に基づく炉内状況の変動に
より、微粉炭の燃焼率が大きく変動する。
【0021】これに対して本発明の燃焼バーナの場合に
は、供給された微粉炭の大部分が予燃焼室で燃焼ガス化
するため、微粉炭の燃焼が炉内状況等にほとんど影響さ
れず、このため高レベルの微粉炭燃焼率が安定的に得ら
れている。本発明の燃焼バーナによれば、[PC/
2]のほぼ化学量論的な燃焼限界である[PC/O2
=1.4kg/Nm2程度まで微粉炭を吹き込んでも、
微粉炭の大部分は予燃焼室内で燃焼ガス化し、また、一
部未燃の微粉炭がある場合でも羽口先で急速燃焼する。
【0022】図9は、本発明の燃焼バーナを用いて微粉
炭を急速燃焼させた場合(本発明例)と、図21に示す
予燃焼室を持たない燃焼バーナを用いて微粉炭を羽口先
で急速燃焼させた場合(比較例)について、それぞれの
羽口部近傍における理想的な燃焼状況を示したものであ
る。これによれば、比較例の燃焼バーナでは羽口先に燃
焼帯が形成され、その外側に所謂レースウェイが形成さ
れる。これに対して本発明の燃焼バーナの理想的な状態
では、予燃焼室1内に吹き込まれた酸素のほぼ全量が予
燃焼室1内で急速消費され、この結果、炉内には微粉炭
の燃焼ガス(燃焼バーナ内ではCO2が発生するもの
の、炉内に導入される燃焼ガス中のCO2は極くわずか
であり、大部分はCOである)のみが導入されることに
なる。これにより羽口先には比較例の燃焼バーナのよう
な燃焼帯(酸化帯)がほとんど形成されず、レースウェ
イのみが形成されることになる。
【0023】このように本発明の燃焼バーナを用いるこ
とにより、大量の微粉炭を炉内状況や操業条件の変動等
に関係なく高効率に安定して燃焼ガス化することがで
き、このため本発明の燃焼バーナは、特に先に述べた
(1)〜(3)の構成を特徴とするスクラップ溶解法に好適な
ものと言える。以下、このスクラップ溶解法に適用した
場合の本発明燃焼バーナの作用及び有用性について説明
する。
【0024】先に述べた(1)〜(3)の構成を特徴とするス
クラップ溶解法は、スクラップを効率的に溶解して溶銑
を製造するだけでなく、燃料用ガスとして利用価値の高
い高カロリー排ガスを大量に得ることを目的とするもの
で、微粉炭の大量供給により燃料比を高め且つコークス
比に対して微粉炭比を高めた操業を行うことを前提とし
た方法である。このスクラップ溶解法は、羽口部に燃焼
バーナを備えたシャフト炉を用い、シャフト炉内に鉄源
であるスクラップとコークス(通常、高炉用コークス)
を装入するとともに、羽口部の燃焼バーナを通じて吹き
込まれる微粉炭と酸素を急速燃焼させてその燃焼ガスを
炉内に導入し、この燃焼ガスの顕熱でスクラップを溶解
して溶銑を製造するとともに、燃焼ガスを炉内で有意に
二次燃焼させることなく(つまり、従来技術のようにシ
ャフト部に空気や酸素富化空気を供給して燃焼ガスを二
次燃焼させることなく)、燃料用ガスとして回収する。
【0025】このようなスクラップ溶解法における微粉
炭の燃焼に本発明の燃焼バーナを用いた場合、大量の微
粉炭を炉内状況や操業条件の変動等に関係なく高効率に
安定して燃焼ガス化することができるため、[PC/O
2]:0.7kg/Nm3以上(好ましくは1.0kg/
Nm3以上)においても安定した操業が可能であり、微
粉炭の高効率燃焼による大量の高カロリー排ガスを得る
ことができ、しかも、微粉炭比に対してコークス比を相
対的に低めた操業が可能となる。また、図9に示すよう
に本発明の燃焼バーナでは、供給された酸素の大部分が
予燃焼室内で急速消費されるため、羽口先には燃焼帯が
ほとんど形成されないか、若しくは形成されるとしても
極く限られた狭い領域にしか形成されない。このため羽
口先でのコークスの消費(燃焼)が抑えられ、この点も
コークス比の低減に寄与する。
【0026】さらに、羽口部から燃焼用に吹き込まれる
ガスが酸素であり、また、先に述べたように単位酸素量
当たり大量の微粉炭を炉内状況に影響されることなく効
率的に燃焼ガス化することができ、しかも上記のように
燃焼ガスを二次燃焼させないことにより、COとH2
含有率が極めて高い(したがって、CO2やN2の含有率
が非常に少ない)高カロリー排ガス(2700kcal
/Nm2以上)が得られる。このスクラップ溶解法は従
来法に較べて燃料比を高くし、且つ微粉炭の大量吹き込
みを行なうことを前提としているが、その狙いとする範
囲は実操業ベースで、燃料比:300kg/t以上、微
粉炭比(kg/t)とコークス比(kg/t)の重量比
[微粉炭比/コークス比]:1.0以上であり、これに
より溶銑を高効率に製造することができるとともに、上
述したような高カロリー排ガスを大量に安定供給するこ
とが可能となる。また、これらの上限は操業度、燃料コ
ストと必要回収ガスバランス等によって決まるが、一般
には燃料比:500kg/t、[微粉炭比/コークス
比]:2.5程度が実質的な上限となると考えられる。
【0027】このように上記のスクラップ溶解法では、
従来法に較べて燃料比を相対的に高めた操業を行うこと
を前提としているため、従来法に較べて燃料費自体は高
くなるが、一方においてコークスに較べてはるかに安価
な微粉炭を大量に使用することでコークス比を相対的に
低減させることができ、しかも利用価値の高い高カロリ
ー排ガスを大量製造することができるため、全体として
は従来法に較べて相当程度に低い製造・操業コストで実
施することができる。
【0028】また、上記のスクラップ溶解法において微
粉炭と酸素を本発明の燃焼バーナを用いて同時に吹き込
むことは、溶銑の歩留り及び品質を確保することにも役
立つ。すなわち、熱源としてコークスのみを炉内に装入
して羽口部から酸素のみを吹き込む方式を想定した場
合、羽口先に酸素帯が奥行き方向に長く形成され、その
近傍を流れる溶銑が酸化され易いため、鉄がFeOとし
てスラグ中に移行して鉄の歩留まりを低下させ、また、
溶銑の成分中に酸化物を懸濁させることにより溶銑の品
質を劣化させることになる。また、図21に示すような
予燃焼室を持たない燃焼バーナを用いて微粉炭と酸素を
炉内に吹き込んだ場合にも、図9に示すように羽口先に
はO2が存在する燃焼帯(酸化帯)が形成され、この結
果、羽口先を滴下する溶銑滓が酸化されてしまう。
【0029】これに対して本発明の燃焼バーナを用いた
場合には、予燃焼室内で微粉炭が急速に酸素を消費する
ため、羽口先には燃焼帯が殆んど形成されないか、若し
くは形成されるとしても極く限られた狭い領域に形成さ
れるだけであり、このため上記のような溶銑滓の酸化は
殆ど問題とならない。また、このような作用は、特に
[PC/O2]を0.7kg/Nm3以上、より好ましく
は1.0kg/Nm3以上とすることにより効果的に得
られる。
【0030】本発明の燃焼バーナから吹き込まれる酸素
ガスの純度は可能な限り高い方が好ましいが、一般に工
業用として使用されている酸素ガスの純度は99%以上
(通常、一般に販売されている工業用酸素ガスの純度は
約99.8%〜99.9%程度、製鉄所の酸素プラント
から得られる酸素ガスの純度は99.5%前後である)
であり、この程度の純度があれば十分である。また、本
発明により得られる作用効果の面から言うと、純度が9
5%未満の酸素ガスでは吹き込まれる微粉炭と酸素との
接触が十分に確保できないため、微粉炭の燃焼効率が悪
くなり、また、排ガス中の低カロリーガス成分も増加す
ることになるため好ましくない。したがって、酸素吹出
孔bから吹き込まれる酸素とは、純度が95%以上の酸
素ガスを指すものとする。
【0031】なお、本発明の燃焼バーナは、上述したよ
うなスクラップ溶解法に供される溶解炉に限らず、他の
種類のスクラップ溶解炉、高炉、キュポラ等の各種製鉄
用溶解炉に適用することができる。また、バーナで燃焼
させる粉粒状固体燃料としても、微粉炭だけでなく例え
ば合成樹脂の粉砕物或いはこれと微粉炭との混合物等、
任意の粉粒物状固体燃料を適用することができる。
【0032】
【実施例】
〔実施例1〕図10及び図11は、製鉄用溶解炉の羽口
部Bに設けられた本発明の燃焼バーナAの一実施例を示
すもので、3は溶解炉の炉壁である。なお、この実施例
では粉粒状固体燃料として微粉炭を用いる場合を例に説
明を行う。燃焼バーナAはバーナ先端開口部2の内方に
微粉炭を燃焼させるための予燃焼室1を有するととも
に、さらにその内方に、固体燃料吹出孔a、酸素吹出孔
b及び覗き窓c等を備えたバーナ本体4を有している。
【0033】前記バーナ本体4は、筒状の水冷ジャケッ
ト5とこれを貫通する固体燃料供給管6、酸素供給管7
及び覗き窓用管体8等から構成され、前記各供給管及び
管体の端部がバーナ本体4の前面(水冷ジャケット5の
前面)に開口することで、固体燃料吹出孔a、酸素吹出
孔b及び覗き窓cが形成されている。これらのうち固体
燃料吹出孔aは、バーナ径方向中心若しくはその近傍に
形成され、一方、酸素吹出孔bは複数本の酸素供給管7
により固体燃料吹出孔aの周囲に適当な間隔をおいて複
数個形成されている。また、予燃焼室内の燃焼状況を観
察するための前記覗き窓cは、前記固体燃料吹出孔aと
酸素吹出孔bの間に形成されている。
【0034】前記予燃焼室1は、バーナ本体4とバーナ
先端開口部2との間に筒状に形成されるもので、その内
壁には非金属製の耐火物10が内張りされており、バー
ナの使用中はこの耐火物10を赤熱させ、その輻射熱よ
り予燃焼室内に供給された微粉炭を着火させるようにし
ている。また、炉内に噴射する燃焼ガスのガス流速を確
保するため、予燃焼室1はバーナ先端側がテーパ状に構
成されている。予燃焼室1の外側には水冷ジャケット1
1が設けられるとともに、バーナ先端には水冷構造の羽
口12が設けられている。この羽口12は高温の炉内雰
囲気からバーナ先端を保護するためのものであるが、場
合によっては設けなくてもよい。また、予燃焼室1内で
の微粉炭と酸素との混合を迅速化し、微粉炭を効率的に
急速燃焼させるため、前記固体燃料吹出孔aと酸素吹出
孔bは、両者の孔軸延長線の交点pが予燃焼室1の出口
先端またはそれよりもバーナ内方に位置するよう構成さ
れている。
【0035】さらに、燃焼バーナA全体は、その軸線に
水平方向に対してバーナ先端側が下向きとなるような傾
き角θを付して炉壁3に取付けられている。このように
傾き角θを付けるのは、微粉炭の灰分が溶融して生じた
スラグをバーナ先端開口部2から炉内に円滑に排出する
ためである。この傾き角θは、予燃焼室1内のスラグを
バーナ先端開口部2方向へ円滑に流下させるために、予
燃焼室1のテーパ部が水平若しくはその先端側が下向き
に傾斜するような大きさとすることが好ましい。なお、
その他図面において、13a及び13bは水冷ジャケッ
ト5に関して冷却水の給排水を行うための配管、14a
及び14bは水冷ジャケット11に関して冷却水の給排
水を行うための配管、また、15は羽口12に関して冷
却水の給排水を行うための配管(但し、排水管は図示せ
ず)である。
【0036】なお、固体燃料吹出孔aと酸素吹出孔bの
形状や配置等の態様は本実施例に限定されるものではな
く、先に述べた図3,図4に例示されるような種々の態
様を採ることができる。また、燃焼バーナの使用開始時
において予燃焼室1の内壁を予熱するためのパイロット
バーナを設けることができ、このパイロットバーナは固
体燃料供給管6等と同様、水冷ジャケット5を貫通する
ようにして設けられる。図12はこのようなパイロット
バーナを設けた場合のバーナ本体4の一構造例を示して
おり、パイロットバーナ16を設けたことにより、固体
燃料吹出孔aはバーナ径方向中心位置からやや偏位した
位置の2箇所に設けられている。
【0037】さらに、固体燃料吹出孔aから微粉炭を旋
回させつつ適度な拡がりをもって吹き出し、酸素吹出孔
bから吹き出される酸素との混合をより迅速化させるた
め、例えば、固体燃料吹出孔aを図13ないし図15に
示すような構造とすることができる。この構造例は、微
粉炭を旋回させつつ適度な拡がりをもって吹き出すため
の案内羽根22を固体燃料吹出孔aの内部に固定的に設
けたもので、この案内羽根22は、固体燃料吹出孔aの
中心に位置する軸体23と、この軸体23から吹出孔径
方向に放射状に延びる複数枚(通常、3枚以上)の羽根
24から構成され、各羽根24は軸体23の軸線に対し
て適当な傾き角αを有している。なお、吹き出される微
粉炭の拡がり角等を考慮した場合、上記傾き角αは10
〜15°程度とすることが好ましい。
【0038】〔実施例2〕図16及び図17は、製鉄用
溶解炉の羽口部Bに設けられた本発明の燃焼バーナAの
他の実施例を示したもので、燃焼バーナ4を構成するバ
ーナ本体4の前面には、バーナ径方向中心またはその近
傍に酸素吹出孔b′が配され、その周囲に適宜間隔をお
いて複数の固体燃料吹出孔aが配され、さらにその周囲
に適宜間隔をおいて複数の酸素吹出孔bが配された構造
となっている。これら各吹出孔a,b,b′は、それぞ
れ水冷ジャケット5を貫通する固体燃料供給管6及び酸
素供給管7,7′の先端開口により形成されている。な
お、その他の構成は図10及び図11に示す実施例と同
様であるので、同一の符号を付し、詳細な説明は省略す
る。
【0039】また、図10及び図11に示す実施例と同
様、固体燃料吹出孔aと酸素吹出孔b,b′の形状や配
置等の態様は本実施例に限定されるものではなく、先に
述べた図5〜図7に例示されるような種々の態様を採る
ことができる。また、固体燃料吹出孔aは図13ないし
図15に示すような構造とすることもできる。また、本
実施例の構造においても燃焼バーナの使用開始時におい
て予燃焼室1の内壁を予熱するためのパイロットバーナ
を設けることができ、このパイロットバーナは固体燃料
供給管6等と同様、水冷ジャケット5を貫通するように
して設けられる。図18はこのようなパイロットバーナ
を設けた場合のバーナ本体4の一構造例を示しており、
固体燃料吹出孔aを環状に設け、その内側に酸素吹出孔
b′、パイロットバーナ16及び覗き窓cが形成されて
いる。
【0040】〔操業例1〕図19に示す炉体の羽口部B
に図10及び図11に示す構造の燃焼バーナAを備えた
スクラップ溶解用試験炉(炉内容積:2.5m3,生産
量:10t/日)及び図19の炉体の羽口部Bに図16
及び図17に示す構造の燃焼バーナAを備えたスクラッ
プ溶解用試験炉(炉内容積:2.5m3,生産量:10
t/日)をそれぞれ用い、先に述べた(1)〜(3)の構成を
特徴とするスクラップ溶解法を実施した。先に述べたよ
うにこのスクラップ溶解法は、スクラップを効率的に溶
解して溶銑を製造するだけでなく、燃焼用ガスとして利
用価値の高い高カロリー排ガスを大量に得ることを目的
とするもので、微粉炭の大量供給により燃料比を高め且
つコークス比に対して微粉炭比を高めた操業を行うこと
を前提とし、シャフト炉内に鉄源であるスクラップとコ
ークスを装入するとともに、羽口部の燃焼バーナを通じ
て吹き込まれる微粉炭と酸素を急速燃焼させてその燃焼
ガスを炉内に導入し、この燃焼ガスの顕熱でスクラップ
を溶解して溶銑を製造するとともに、燃焼ガスを有意に
二次燃焼させることなく(つまり、従来技術のようにシ
ャフト部に空気や酸素富化空気を供給して燃焼ガスを二
次燃焼させることなく)、燃料用ガスとして回収する方
法である。
【0041】本操業例では[PC/O2]を変化させて
スクラップを溶解し、溶銑を製造した。また、燃焼バー
ナAの予燃焼室内には微粉炭とともに常温の酸素(冷酸
素)を吹き込むとともに、羽口先の燃焼温度を2000
℃に調整するために水蒸気を冷却剤として吹き込んだ。
なお、図19に示すシャフト炉17は、その炉頂部18
の上部に原料装入装置19が連設され、この原料装入装
置19と炉内とは開閉装置20により遮断できる構造と
し、高温の炉頂ガスをダクト21を通じて完全に回収で
きるようにしてある。
【0042】また、比較例,として図19に示す炉
体に図22に示す羽口部を備えた試験炉及び図19に示
す炉体の羽口部Bに図21に示す構造の燃焼バーナを備
えた試験炉を用い、[PC/O2]を変化させてスクラ
ップを溶解し、溶銑を製造した。なお、図22は公知の
キュポラ法に基づき酸素富化した熱風にランスを通じて
微粉炭を吹き込む方式であり、温度800℃の熱風を用
い、酸素富化量及び微粉炭吹込量を調整して[PC/O
2]を変化させた。本操業例においては、粒度が74μ
m以下75%、表1に示す工業分析値を有する微粉炭を
吹き込み用として用い、また、コークスとしては高炉用
コークスを用いた。本発明例及び比較例における微粉炭
の吹き込み限界を見るために、炉頂ガス中のダストを逐
次採取し、ダスト中のC濃度(%)を測定した。その結
果を図20に示す。
【0043】図20は投入微粉炭量PC(kg/h)と
酸素供給量O2(Nm3/h)の比[PC/O2]と炉頂
乾ガス中のC濃度との関係を示したもので、図22の方
式による比較例では[PC/O2]の値が0.7kg
/Nm3以上になると炉頂ダスト中にC濃度が急増して
いる。これは、[PC/O2]がこの領域になると微粉
炭が羽口先で十分に燃焼し切れず、炉頂から未燃焼のま
ま排出されていることを示しており、吹き込まれた微粉
炭が燃料として十分に利用されていないことになる。ま
た、図21の燃焼バーナを用いた比較例では、比較例
に較べて炉頂乾ダスト中のC濃度は低いレベルにある
が、それでも[PC/O2]:1.3kg/Nm3以下に
おいてC濃度は25%を超えている。
【0044】一方、羽口部に図10及び図11に示す燃
焼バーナを用いた本発明例においては[PC/O2
が1.4kg/Nm3の近傍まで炉頂乾ガス中のC濃度
は低く、特に[PC/O2]:1.3kg/Nm3以下で
はC濃度は25%未満であり、微粉炭を大量に吹き込ん
でもこれが高効率に燃焼して燃焼ガス化されていること
が判る。また、図16及び図17の燃焼バーナを用いた
本発明例においては、微粉炭がより高効率に燃焼する
ため、さらに低いC濃度となっている。なお、先に述べ
たように[PC/O2]は化学量論的に1.4kg/N
3がほぼ上限であり、本発明例において[PC/
2]:1.4kg/Nm3近傍で炉頂乾ガス中のC濃度
が急増しているのは本発明の燃焼バーナの限界を示すも
のではない。本操業例から明らかなように、本発明の燃
焼バーナによれば微粉炭と酸素が予燃焼室内で急速に混
合して微粉炭が急速燃焼するため、[PC/O2]を十
分に高めても微粉炭を効率的に燃焼させ、燃焼ガス化さ
せることができる。
【0045】
【表1】
【0046】〔操業例2〕操業例1と同様のスクラップ
溶解法を実施した。この操業例では操業例1と同じ図1
9に示す炉体の羽口部Bに図10及び図11に示す構造
の燃焼バーナAを備えた試験炉、図19に示す炉体の羽
口部Bに図21に示す構造の燃焼バーナを備えた試験炉
及び図19に示す炉体に図22に示す羽口部を有する試
験炉をそれぞれ用いてスクラップを溶解し、溶銑を製造
した。微粉炭及びコークスは操業例1と同様のものを用
いた。また、この操業例では、一部の比較例においてシ
ャフト部に二次燃焼用の空気を導入し、燃焼ガスを二次
燃焼させた。各実施例の製造条件及びその結果を表2〜
表4に示す。
【0047】表2〜表4においてケース1〜4が本発明
例、それ以外が比較例であり、全ての操業例において羽
口部からの微粉炭吹き込みを行なっている。また、ケー
ス1〜4は図10及び図11に示す燃焼バーナを備えた
試験炉を用いた例、ケース5〜7は図22に示す羽口部
(ランス方式による微粉炭の吹込み)を備えた試験炉を
用いた例、ケース8〜14は図21に示す予燃焼室を持
たない燃焼バーナを備えた試験炉を用いた例であり、い
ずれの場合も羽口先温度は2200℃で一定に保った。
本操業例ではどのケースでも操業自体は全く支障がなっ
た。
【0048】ケース1〜4は燃焼バーナから酸素ととも
に微粉炭の吹き込みを行ない、ケース1,2,3,4の
順に微粉炭比を増加させた操業例である。ケース1は微
粉炭吹き込みを行ってはいるが、[PC/O2]が低い
ためスラグ中のFeOが高くなっている。また、この操
業例では微粉炭比/コークス比が0.35程度であり、
コークス比が相対的に高いため製造コストの面で問題が
ある。これに対して好ましい操業例であるケース2〜ケ
ース4においては、スラグ中のFeOが低く、溶銑の品
質及び鉄歩留りは良好である。また、これらケース2〜
ケース4では、コークス比を超える大量の微粉炭を吹き
込んでいるにも拘らず、燃焼バーナによる微粉炭の燃焼
が効率的に行なわれているため、2700kcal/N
3以上の高カロリー排ガスが大量に得られている。
【0049】ケース5は図22に示す従来型の吹き込み
羽口を用いて微粉炭と酸素とを吹き込んだ操業例であ
り、微粉炭の燃焼効率が低いため[PC/O2]が上げ
られず、このため微粉炭に較べて大量のコークスを必要
とし、製造コストが高い。また、羽口先における微粉炭
と酸素との接触が十分に確保されていないため、スラグ
中のFeOが高く、溶銑の品質低下及び鉄歩留りの低下
を生じている。ケース6は図22に示す従来型の吹き込
み羽口を用いて酸素富化された空気を微粉炭とともに吹
き込んだ操業例であり、この操業例では、従来型の吹き
込み羽口を用いていることに加えて、吹き込みガスとし
て酸素富化された空気を用いているために酸素と微粉炭
との接触が十分に確保できず、このため微粉炭の燃焼効
率がケース5よりもさらに低く、したがってコークス比
を高くせざるを得ないため製造コストが高い。また、酸
素富化された空気(66%O2)を使用しているため、
排ガスのカロリーも低く(2500kcal/Nm3
満)、さらに、上記のように酸素と微粉炭との接触が十
分に確保されないため、スラグ中のFeOが高く、溶銑
の品質低下及び鉄歩留りの低下を生じている。
【0050】ケース7は図22に示す従来型の吹き込み
羽口を用い、酸素富化された空気を微粉炭とともに吹き
込むとともに、シャフト部に二次燃焼用の空気を導入し
た操業例であり、この操業例ではケース6に較べて燃料
比は低くできるものの、ケース6と同様の理由により微
粉炭の燃焼効率が低く、コークス比が高いため製造コス
トが高い。また、酸素富化された空気(66%O2)を
使用し且つ微粉炭の燃焼により生じた燃焼ガスを二次燃
焼させているため、排ガスのカロリーが極めて低い(1
800kcal/Nm3未満)。また、ケース6と同様
に酸素と微粉炭との接触が十分に確保されないため、ス
ラグ中のFeOが高く、溶銑の品質低下及び鉄歩留りの
低下を生じている。
【0051】ケース8は図21に示す燃焼バーナを用
い、微粉炭の周囲から酸素富化された空気を吹き込んだ
操業例であり、この操業例では吹き込みガスとして酸素
富化された空気を用いているために酸素と微粉炭との接
触が十分に確保できず、このため微粉炭の燃焼効率が低
く、したがってコークス比を高くせざるを得ないため製
造コストが高い。また、酸素富化された空気(69%O
2)を使用しているため排ガスのカロリーも低い(24
00kcal/Nm3未満)。さらに、酸素富化された
空気を用いているために酸素と微粉炭の接触が十分に確
保されないため、スラグ中のFeOがケース2〜4に較
べて高く、溶接の品質低下及び歩留低下を生じている。
【0052】ケース9は図21に示す燃焼バーナを用
い、微粉炭の周囲から酸素富化された空気を吹き込むと
ともに、シャフト部に二次燃焼用の空気を導入した操業
例であり、この操業例ではケース8に較べて燃料比は低
くできるものの、ケース8と同様の理由により微粉炭の
燃焼効率が低く、コークス比が高いため製造コストが高
い。また、酸素富化された空気(62%O2)を使用し
且つ微粉炭の燃焼により生じた燃焼ガスを二次燃焼させ
ているため、排ガスのカロリーが極めて低い(1800
kcal/Nm3未満)。また、ケース8と同様に酸素
と微粉炭との接触が十分に確保されないため、スラグ中
のFeOがケース2〜4に較べて高く、溶銑の品質低下
及び鉄歩留りの低下を生じている。
【0053】ケース10とケース11は低燃料比による
操業例であり、このうちケース10は図21に示す燃焼
バーナを用い、微粉炭の周囲から酸素富化された空気を
吹き込んだ操業例である。この操業例では吹き込みガス
として酸素富化された空気を用いているために酸素と微
粉炭との接触が十分に確保できず、このため微粉炭の燃
焼効率が低く、したがってコークス比を高くせざるを得
ないため製造コストが高い。また、酸素富化された空気
(63%O2)を使用しているため、排ガスのカロリー
も低く(2300kcal/Nm3未満)、さらに、低
燃焼比での操業であるため排ガス量も少ない。また、酸
素富化された空気を用いているために酸素と微粉炭との
接触が十分に確保されないため、スラグ中のFeOがケ
ース2〜4に較べて高く、溶接の品質低下及び歩留低下
を生じている。
【0054】ケース11は図21に示す燃焼バーナを用
い、微粉炭の周囲から酸素富化された空気を吹き込むと
ともに、シャフト部に二次燃焼用の空気を導入した操業
例であり、この操業例ではケース10に較べて燃料比は
低くできるものの、ケース10と同様の理由により微粉
炭の燃焼効率が低く、コークス比が高いため製造コスト
が高い。また、酸素富化された空気(63%O2)を使
用し且つ微粉炭の燃焼により生じた燃焼ガスを二次燃焼
させているため、排ガスのカロリーが極めて低く(18
00kcal/Nm3未満)、さらに、低燃焼比での操
業であるため排ガス量も少ない。また、ケース10と同
様に酸素と微粉炭との接触が十分に確保されないため、
スラグ中のFeOがケース2〜4に較べて高く、溶銑の
品質低下及び鉄歩留りの低下を生じている。
【0055】ケース12〜ケース14は図21に示す燃
焼バーナを用い、微粉炭の周囲から酸素(冷酸素)を吹
き込んだ操業例であり、それらの操業例のうちケース1
2はケース2と、ケース13はケース3と、ケース14
はケース4とそれぞれ同じ[PC/O2]で実施された
ものである。これらケース12〜ケース14はケース2
〜ケース4とそれぞれ比較すると判るように、ケース2
〜ケース4に較べて微粉炭の燃焼率が低いためコークス
比が高く、また、羽口先に燃焼帯が形成されるためスラ
グ中のFeOがケース2〜4に較べて高く、溶銑の品質
低下及び鉄歩留りの低下を生じている。
【0056】以上の操業例から明らかなように、本発明
の燃焼バーナを用いることにより大量の微粉炭を炉内状
況や操業条件等に関係なく高効率に安定して燃焼ガス化
できること、また、高燃料比及び高微粉炭比による操業
の下で、スクラップを効率的に溶解し且つ高カロリー排
ガスを大量に得ることにより低コスト操業を実現するた
めには、羽口部の燃焼バーナから微粉炭とともに酸素
を吹き込む、微粉炭と酸素とを本発明の燃焼バーナを
用いて吹き込むことにより、微粉炭の急速燃焼を実現さ
せるとともに、炉内状況に影響されることなく微粉炭の
安定した高効率燃焼を実現させる、微粉炭の燃焼によ
る燃焼ガスを有意に二次燃焼させない、という条件を全
て満足させる必要があることが判る。
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】〔操業例3〕羽口部に図10及び図11に
示す本発明の燃焼バーナを有する高炉と羽口部に図21
に示す比較例の燃焼バーナを有する高炉により操業を行
い、それぞれの場合について炉頂ダスト中のカーボン濃
度を調べた。これらの操業例では出銑比を2.1(t/
3・day)で一定とした。表5は各ケースの操業条
件と炉頂ダスト中のカーボン濃度(単位時間当たりの平
均濃度)を示しており、比較例に対して本発明の燃焼バ
ーナを用いた場合には炉頂ダスト中のカーボン濃度が5
%も低減できることが判る。
【0061】
【表5】
【0062】
【発明の効果】以上述べたように本発明の燃焼バーナに
よれば、製鉄用溶解炉の炉内状況等に影響されることな
く、羽口部から供給される微粉炭等の燃料を安定的に高
効率燃焼させることができる。このため製鉄用溶解炉に
おける鉄源の溶解に安価な微粉炭を大量に使用すること
ができ、溶銑の製造コストを従来に較べて大幅に低減さ
せることができる。また、特に上述したような新規なス
クラップ溶解法における溶解炉に用いた場合には、炉内
に大量に供給される微粉炭を安定して高効率燃焼させて
燃焼ガス化できるため、スクラップと微粉炭とを主原料
とした溶銑及び高カロリー燃料用ガスの製造を低コスト
で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃焼バーナの構成図
【図2】本発明の他の燃焼バーナの構成図
【図3】図1に示す燃焼バーナの構成において、バーナ
径方向における固体燃料吹出孔と酸素吹出孔の一配置例
を示す説明図
【図4】図1に示す燃焼バーナの構成において、バーナ
径方向における固体燃料吹出孔と酸素吹出孔の他の配置
例を示す説明図
【図5】図2に示す燃焼バーナの構成において、バーナ
径方向における固体燃料吹出孔と酸素吹出孔の一配置例
を示す説明図
【図6】図2に示す燃焼バーナの構成において、バーナ
径方向における固体燃料吹出孔と酸素吹出孔の他の配置
例を示す説明図
【図7】図2に示す燃焼バーナの構成において、バーナ
径方向における固体燃料吹出孔と酸素吹出孔の他の配置
例を示す説明図
【図8】本発明の燃焼バーナを用いた場合と予燃焼室を
持たない燃焼バーナを用いた場合について、微粉炭の燃
焼率を経時に示すグラフ
【図9】本発明の燃焼バーナを用いた場合と予燃焼室を
持たない燃焼バーナを用いた場合について、羽口部近傍
における微粉炭の理想的な燃焼状況を示した説明図
【図10】本発明の燃焼バーナの一実施例を示す縦断面
【図11】図10のXI−XI線に沿う矢視断面図
【図12】図10に示される燃焼バーナにおいて、バー
ナ本体がパイロットバーナを有する場合の構造例を示す
横断面図
【図13】図10に示される燃焼バーナにおいて、固体
燃料吹出孔の他の構造例を示す水平断面図
【図14】図13に示す固体燃料吹出孔の正面図
【図15】図13に示す固体燃料吹出孔の内部に設けら
れる案内羽根の一部切欠斜視図
【図16】本発明の燃焼バーナの他の実施例を示す縦断
面図
【図17】図16のXVII−XVII線に沿う矢視断
面図
【図18】図16に示される燃焼バーナにおいて、バー
ナ本体がパイロットバーナを有する場合の構造例を示す
横断面図
【図19】本発明の燃焼バーナが適用されるスクラップ
溶解炉の構成例を示す概念図
【図20】本発明の燃焼バーナを用いた場合と比較例の
燃焼バーナを用いた場合について、[PC/O2]と炉
頂乾ガス中のC濃度との関係を示すグラフ
【図21】予燃焼室を持たない燃焼バーナを備えた羽口
部の断面構造を示す説明図
【図22】従来方式の羽口部の断面構造を示す説明図
【符号の説明】
1…予燃焼室、2…バーナ先端開口部、3…炉壁、4…
バーナ本体、5…水冷ジャケット、6…固体燃料供給
管、7,7′…酸素供給管、8…覗き窓用管体、10…
耐火物、11…水冷ジャケット、12…羽口、13a,
13b,14a,14b,15…配管、16…パイロッ
トバーナ、17…シャフト炉、18…炉頂部、19…原
料装入装置、20…開閉装置、21…ダクト、22…案
内羽根、23…軸体、24…羽根、a…固体燃料吹出
孔、b,b´…酸素吹出孔、c…覗き窓、A…燃焼バー
ナ、B…羽口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井ノ口 孝憲 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 野田 英俊 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 松浦 正博 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 山川 裕一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 野添 浚平 東京都江東区南砂2丁目11番1号 川崎重 工業株式会社東京設計事務所内 (72)発明者 木村 憲治 東京都江東区南砂2丁目11番1号 川崎重 工業株式会社東京設計事務所内 (72)発明者 原田 英一 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャフト炉下部の羽口部に設けられる燃
    焼バーナであって、該燃焼バーナは、その先端開口部の
    内方に予燃焼室を有するとともに、該予燃焼室の内方
    に、バーナ径方向中心若しくはその近傍に配される固体
    燃料吹出孔と、その周囲に配される酸素吹出孔とを有
    し、バーナの軸線が水平方向に対してバーナ先端側が下
    向きとなるような傾き角θを有している、製鉄用溶解炉
    に用いられる燃焼バーナ。
  2. 【請求項2】 シャフト炉下部の羽口部に設けられる燃
    焼バーナであって、該燃焼バーナは、その先端開口部の
    内方に予燃焼室を有するとともに、該予燃焼室の内方
    に、バーナ径方向中心若しくはその近傍に配される酸素
    吹出孔と、その周囲に配される固体燃料吹出孔と、さら
    にその周囲に配される酸素吹出孔とを有し、バーナの軸
    線が水平方向に対してバーナ先端側が下向きとなるよう
    な傾き角θを有している、製鉄用溶解炉に用いられる燃
    焼バーナ。
  3. 【請求項3】 固体燃料吹出孔と酸素吹出孔が、両者の
    孔軸延長線の交点が予燃焼室の先端出口近傍またはそれ
    よりもバーナ内方に位置するように構成されている請求
    項1または2に記載の製鉄用溶解炉に用いられる燃焼バ
    ーナ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007139343A (ja) * 2005-11-21 2007-06-07 Chisaki:Kk 竪型焼成炉
CN101949539A (zh) * 2010-10-15 2011-01-19 陆守祥 预热空气楔形燃烧器

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