JPH0948996A - 酵素含有造粒物、その製造法及びこれを含有する洗浄剤及び漂白剤組成物 - Google Patents

酵素含有造粒物、その製造法及びこれを含有する洗浄剤及び漂白剤組成物

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JPH0948996A
JPH0948996A JP13216796A JP13216796A JPH0948996A JP H0948996 A JPH0948996 A JP H0948996A JP 13216796 A JP13216796 A JP 13216796A JP 13216796 A JP13216796 A JP 13216796A JP H0948996 A JPH0948996 A JP H0948996A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 酵素を含有する粉粒体に、(a)平均粒
径1〜100μmの水不溶性又は難溶性無機粒子、
(b)平均粒径0.01〜0.8μmの水不溶性又は難
溶性無機粒子及び(c)バインダーを含む被覆層が形成
されていることを特徴とする酵素含有造粒物、その製造
法及びこれを含有する洗浄剤及び漂白剤組成物。 【効果】 この酵素含有造粒物は、生産性が高いだけで
なく、発塵性が少なく、保存安定性が高いので、洗浄剤
及び漂白剤に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は洗浄剤の配合成分と
して有用な酵素含有造粒物に関し、さらに詳細には酵素
の安定性に優れるとともに、発塵性がなく、生産性の良
好な酵素含有造粒物、その製造法及びこれを含有する洗
浄剤及び漂白剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】衣料用の洗浄剤や漂白剤には、界面活性
剤や漂白成分以外に洗浄作用を高める目的で各種の酵素
が配合されることが多い。これらの酵素は、保存中に失
活せず、洗浄工程中で活性を充分発揮させるために、通
常顆粒状に造粒されて配合されている。
【0003】かかる酵素含有造粒物は、漂白剤、界面活
性剤、洗浄用ビルダー等を混合すると酵素の安定性が低
下し、特に漂白剤を配合すると酵素活性の低下が著しい
ことが知られている。また、洗浄剤用の造粒物は、分級
による生産性の低下などを考慮すると、粒径や嵩比重な
どをある程度任意にコントロールする必要があるが、特
に粒度分布が狭く、かつ生産性の高い造粒物が望まれて
いる。また、製造時の作業者及び消費者が直接酵素との
接触を避ける必要があることから、発塵性のない造粒物
が望まれている。
【0004】これらの問題点に対し、本発明者らは、先
に攪拌転動造粒機を用いれば、粒度分布の狭い酵素造粒
物が高生産性で得られることを見出し、先に特許出願し
た(特開昭62−257990号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この転
動造粒によって得られた造粒物も酵素の保存安定性、発
塵性などの面で未だ充分満足できるものではなかった。
従って、本発明の目的は発塵性のない、酵素の保存安定
性が良好で、かつ生産性の良好な酵素含有造粒物、その
製造法及びこれを含有する洗浄剤及び漂白剤組成物を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、酵
素の保存安定性及び発塵性と造粒物の組成について鋭意
研究した結果、酵素を含有する粉粒体を核とし、これを
粒径の異なる2種以上の水不溶性又は難溶性無機粒子と
バインダーを組み合せて被覆すれば、発塵性がほとんど
なく、保存安定性の極めて優れた造粒物が得られること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は酵素を含有する粉粒体
に、(a)平均粒径1〜100μmの水不溶性又は難溶
性無機粒子、(b)平均粒径0.01〜0.8μmの水
不溶性又は難溶性無機粒子及び(c)バインダーを含む
被覆層が形成されていることを特徴とする酵素含有造粒
物を提供するものである。
【0008】また、本発明は酵素を含有する粉粒体に、
(a)平均粒径1〜100μmの水不溶性又は難溶性無
機粒子、(b)平均粒径0.01〜0.8μmの水不溶
性又は難溶性無機粒子及び(c)バインダーを含む被覆
層を形成させることを特徴とする酵素含有造粒物の製造
法を提供するものである。
【0009】さらに、本発明は酵素を含有する粉粒体
に、(a)平均粒径1〜100μmの水不溶性又は難溶
性無機粒子、(b)平均粒径0.01〜0.8μmの水
不溶性又は難溶性無機粒子及び(c)バインダーを含む
被覆層が形成されていることを特徴とする酵素含有造粒
物、並びに界面活性剤を含有する洗浄剤組成物を提供す
るものである。
【0010】さらにまた、本発明は酵素を含有する粉粒
体に、(a)平均粒径1〜100μmの水不溶性又は難
溶性無機粒子、(b)平均粒径0.01〜0.8μmの
水不溶性又は難溶性無機粒子及び(c)バインダーを含
む被覆層が形成されていることを特徴とする酵素含有造
粒物、並びに漂白剤を含有する漂白剤組成物を提供する
ものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の造粒物は、前記の如く、
酵素を含有する粉粒体を核とし、これに前記(a)、
(b)及び(c)を含有する層がコーティングされてい
ることを特徴とするものである。
【0012】本発明造粒物において核となる酵素を含有
する粉粒体は、(1)酵素単独の粉粒体、(2)酵素及
び粒径0.2〜1.2mmの水溶性物質粒子を含む粉粒
体、(3)酵素、粒径0.2〜1.2mmの水溶性物質粒
子及びバインダーを含む粉粒体、(4)酵素、粒径0.
2〜1.2mmの水溶性物質粒子、バインダー及び前記
(a)を含む粉粒体、(5)酵素、水溶性物質、バイン
ダー及び(b)を含む粉粒体、(6)酵素、粒径0.2
〜1.2mmの水溶性物質粒子、バインダー、前記(a)
及び(b)を含む粉粒体、のいずれであってもよい。
【0013】本発明に用いられる酵素は、特に制限され
ないが、洗浄剤に配合される酵素、例えばプロテアー
ゼ、エステラーゼ、カルボヒドラーゼから選ばれた1種
あるいはこれらの混合物等が挙げられる。
【0014】プロテアーゼの具体例としては、ペプシ
ン、トリプシン、キモトリプシン、コラーゲナーゼ、ケ
ラチナーゼ、エラスターゼ、ズブチリシン、パパイン、
アミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ等を挙げ
ることができる。
【0015】エステラーゼの具体例としては、ガストリ
ックリパーゼ、パンクレアチックリパーゼ、植物リパー
ゼ類、ホスホリパーゼ類、コリンエステラーゼ類、ホス
ファターゼ類等が挙げられる。
【0016】カルボヒドラーゼとしては、セルラーゼ、
マルターゼ、サッカラーゼ、アミラーゼ、ペクチナー
ゼ、α−及びβ−グリコシダーゼ等が挙げられる。
【0017】洗剤用又は漂白剤用としては、培養によっ
て得られる微生物の生産する酵素が価格的に好都合であ
る。かかる微生物の生産する酵素は、通常、培養、分離
後、乾燥した粉末状の物を用いるのが好ましい。その平
均粒径は前記水溶性物質粒子の平均粒径の20%以下が
望ましい。粉末化に際して塩化カルシウム等の酵素安定
化剤及び芒硝、塩化ナトリウムなどの粉末化助剤を配合
してもよい。
【0018】平均粒径0.2〜1.2mmの水溶性物質粒
子は、酵素を含有する粉粒体製造工程において核物質と
して作用する粒子であり、例えば塩化ナトリウム、塩化
カリウム、芒硝、炭酸ソーダ、砂糖等を挙げることがで
きるが塩化ナトリウムが特に好ましい。
【0019】なお、本発明において平均粒径及び粒度分
布(体積基準)は、レーザー回折式粒度分布測定装置S
ALD−1100型(島津製作所(株)製)を用いて測
定した。
【0020】水溶性物質粒子の粒度分布は狭いほど望ま
しく、特に平均粒径の2倍以上の大きさの粗粒は除いて
おくことが好ましい。また、水溶性物質粒子は、融点又
は軟化点が80℃以上であることが望ましく、さらに吸
湿性が少なく、機械的強度が高く、粘着性が少ないもの
が特に好ましい。
【0021】成分(a)の平均粒径1〜100μmの水
不溶性又は難溶性無機粒子の種類としては、タルク、酸
化チタン、炭酸カルシウム、ゼオライト、炭酸マグネシ
ウム、活性白土、カオリン等が挙げられるが、このうち
タルク、炭酸カルシウム、ゼオライト、炭酸マグネシウ
ム、活性白土、カオリンが好ましく、平均粒径がこの範
囲にある限り2種以上を混合して用いてもよい。より好
ましい平均粒径は2〜80μmの範囲であり、特に好ま
しい平均粒径は2〜60μmである。
【0022】成分(b)の平均粒径0.01〜0.8μ
mの水不溶性又は難溶性無機粒子の種類としては、前記
成分(a)として列挙したものと同様のものが挙げられ
るが、このうち酸化チタンが特に好ましく、平均粒径が
この範囲にある限り2種以上を混合して用いてもよい。
より好ましい平均粒径は0.1〜0.8μmであり、特
に好ましい平均粒径は0.1〜0.6μmである。
【0023】本発明においては、被覆層に上記平均粒径
の異なる2種の水不溶性又は難溶性無機粒子成分(a)
及び成分(b)を併用することに最大の特徴があり、当
該成分(a)及び成分(b)を併用することにより、造
粒物に発塵性の低い強固な被覆層形成が達成され、当該
造粒物の酵素の保存安定性が向上する。
【0024】また、本発明に用いられるバインダーとし
ては、融点又は軟化点が35〜70℃の水溶性有機化合
物が好ましい。当該バインダーの具体例としては、ポリ
エチレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシ
プロピレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル等の非イオン性界面活性剤を挙げることができ、
それらの1種あるいは混合物を用いることができる。
【0025】さらに、本発明の造粒物には、酵素の安定
化を図るために、各種のカルシウム塩、マグネシウム塩
等の無機塩、あるいは界面活性剤、糖、カルボキシメチ
ルセルロース等の有機物を用いることも可能である。さ
らに、合成ヘクトライトやセピオライトを配合して、培
養に由来する有臭成分を吸着させることもできる。ま
た、色素や染料を配合して、酵素顆粒に着色することも
任意である。これらの成分は、酵素粉末の製造工程で予
め添加しても、酵素含有粉体の製造工程で添加しても、
あるいは本発明のコーティング工程で添加しても差し支
えない。
【0026】本発明造粒物においては、酵素含有粉粒体
と前記被覆層との重量比は特に制限されないが、1:
0.1〜1:0.7、特に1:0.2〜1:0.6が好
ましく、成分(a):成分(b)は重量比で1:0.1
〜1:1、さらに1:0.1〜1:0.5が好ましい。
また〔成分(a)と成分(b)の合計〕:〔成分
(c)〕は、重量比で1:0.05〜1:1、さらに
1:0.08〜1:0.3が好ましい。
【0027】また、酵素を含有する粉粒体中に水溶性物
質粒子が含まれる場合の各成分の配合量は、特に制限さ
れないが、水溶性物質粒子100重量部に対して酵素が
10〜100重量部、成分(a)が40〜120重量
部、成分(b)が10〜50重量部、成分(c)が10
〜60重量部であるのが好ましい。
【0028】本発明の酵素含有造粒物は、まず前記
(1)〜(5)の構成を有する酵素含有粉粒体を調製
し、これに成分(a)、(b)及び(c)をコーティン
グすることにより製造される。
【0029】本発明においては、酵素含有粉粒体の調製
及びコーティングのいずれも乾式造粒法により行うのが
好ましく、このうちコーティングは攪拌転動造粒法によ
り行うのがより好ましく、両者を攪拌転動造粒法により
行うのが特に好ましい。
【0030】攪拌転動造粒機の具体例としては、ヘンシ
ェルミキサー(三井三池化工機(株))、ハイスピード
ミキサー(深江工業(株))、バーチカルグラニュレー
ター(富士産業(株))等を挙げることができる。これ
らの共通点は、堅形の混合槽内部に攪拌羽根を取付けた
垂直な攪拌軸を持つことである。水平の攪拌軸を有する
模型の造粒機であるレディゲ・ミキサー(レディゲ社)
もまた同様に用いることができる。
【0031】酵素含有粉体の調製及びコーティングの両
者を攪拌転動造粒により行う場合を例にとって、説明す
る。攪拌転動造粒機の槽内に、酵素、水溶性物質粒子、
バインダー及びその他の成分を投入し、該造粒機のジャ
ケットに温水等の加熱媒体を流しながら、穏やかに攪拌
混合する。この時点で激しく混合すると、水溶性物質粒
子の破壊が起きるために注意を要する。やがて、槽内の
原料の温度が、バインダーの融点乃至軟化点を超える
と、水溶性物質粒子を中心にして造粒が始まるが、攪拌
羽根の表面で転動作用を受け、球状の粒子が形成され
る。さらに攪拌を続けると、粒子同士の凝集による粗大
な固まりが生成することがある上に、酵素の受ける熱的
作用も大きくなるので好ましくないが、最適な造粒の終
点を検出することは、一般に造粒が始まると攪拌に要す
る動力(例えば電流値)が大きくなることを利用して、
目的とする造粒物の組成、及び使用する攪拌転動造粒機
で予め試行しておくことにより容易に行える。このよう
にして一次造粒物(酵素含有粉粒体)を得た後、さらに
成分(a)、成分(b)、成分(c)及びその他の成分
を投入し、同様の操作を行えばよい。
【0032】このようにして得られた酵素造粒物は、必
要に応じてポリエチレングリコールや非イオン性界面活
性剤によってコーティングすることもできる。
【0033】上記の如くして得られた酵素含有造粒物を
用いて洗浄剤又は漂白剤組成物を調製するには、当該造
粒物に各種界面活性剤、漂白剤、無機電解質、キレート
剤等を配合して常法により製造すればよい。
【0034】洗浄剤組成物又は漂白剤組成物への酵素含
有造粒物の配合量は、酵素粉末中の比活性、酵素の種
類、造粒物中の酵素の含量などにより異なるが、0.0
01〜70重量%が、特に0.1〜10重量%が好まし
い。
【0035】ここで、界面活性剤としては、アニオン性
界面活性剤としてアルキルベンゼンスルホン酸塩、アル
キル又はアルケニルエーテル硫酸塩、アルキル又はアル
ケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスル
ホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアル
ケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩又は
エステル、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸
型界面活性剤、アルキル又はアルケニル酸性燐酸エステ
ル、アルキル又はアルケニル燐酸エステル又はその塩な
どが;両性界面活性剤として、カルボキシ又はスルホベ
タイン型界面活性剤などが;非イオン性界面活性剤とし
て、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、
高級脂肪酸アルカノールアミド又はそのアルキレンオキ
サイド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸グリセリ
ンモノエステル、アルキルアミンオキサイド、アルキル
グリコシドなどが;カチオン性界面活性剤として、第四
級アンモニウム塩などが例示される。これらの界面活性
剤は本発明洗浄剤組成物中に10〜90重量%、特に1
0〜50重量%配合するのが好ましい。また、本発明漂
白剤中には0.5〜10重量%、特に1〜5重量%配合
するのが好ましい。
【0036】無機電解質としては炭酸塩、重炭酸塩、珪
酸塩、ホウ酸塩、アルカノールアミンなどのアルカリ剤
あるいは硫酸塩などが挙げられる。この電解質は普通0
〜90重量%配合されるが、1〜40重量%配合するの
がより好ましい。
【0037】キレート剤としてはトリポリリン酸塩、ピ
ロリン酸塩、オルトリン酸塩等のリン酸塩、エタン−
1,1−ジホスホン酸塩等のホスホン酸の塩、2−ホス
ホノブタン−1,2−ジカルボン酸等のホスホノカルボ
ン酸の塩、アスパラギン酸、グルタミン酸等のアミノ酸
の塩、ニトリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩等
のアミノポリ酢酸塩、ポリアクリル酸、ポリアコニット
酸等の高分子キレート剤;シュウ酸、クエン酸等の有機
酸の塩、アルミノ珪酸塩などが挙げられ、当該キレート
剤は洗浄剤組成物又は漂白剤組成物中に普通0〜50重
量%配合されるが、1〜20重量%配合するのがより好
ましい。
【0038】漂白剤としては、過炭酸ソーダ、過ホウ酸
ソーダ、次亜塩素酸ソーダ、ジクロルイソシアル酸など
が挙げられ、通常洗浄剤組成物又は漂白剤組成物中に0
〜85重量%配合されるが、洗浄剤組成物中には1〜2
0重量%、漂白剤組成物中には60〜85重量%配合す
るのがより好ましい。
【0039】その他の少量成分として、ポリエチレング
リコール、カルボキシメチルセルロース等の再汚染防止
剤、亜硫酸塩等の酵素失活防止剤、蛍光染料、青味付
剤、色素、ケーキング防止剤、可溶化剤、酵素あるいは
漂白剤の活性化剤、金属腐食防止剤などを必要に応じて
配合することができる。
【0040】本発明の洗浄剤組成物又は漂白剤組成物
は、上記成分を常法に従って混合し、顆粒状の衣料用、
食器用、住居用等の洗浄剤又は漂白剤として使用するこ
とができる。
【0041】
【実施例】以下、実施例を挙げてさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0042】実施例1 下記の組成の原料をハイスピードミキサー(深江工業
(株)、FS−5型)により酵素含有造粒物Aを得た。
【0043】
【表1】 組成: 食塩(平均粒径610μm,500μm以下の粒子が 72.0(重量%) 11%,700μm以上の粒子が9%) ポリエチレングリコール6000(花王(株)) 4.0 酵素粉末(WO94/26881)*1 18.5 酸化チタン(平均粒径0.27μm) 5.5
【0044】*1:酵素粉末(WO94/26881) 微生物寄託番号が微工研菌寄第10886号のバチルス
(Bacillus)属に属する菌より培養採取されたアルカリ
α−アミラーゼの水溶液に芒硝を添加して、並流式噴霧
乾燥機で乾燥して得た平均粒子径20μmの粉末を用い
た。芒硝の量は、乾燥品に対して48%である。
【0045】上記原料(合計2kg)を全て投入し、ジャ
ケットに70℃の温水を流しながら、アジケータ360
rpm 、チョッパー900rpm で攪拌混合を行い、内容物
を65℃まで上昇させた後温水を止めた。原料投入から
約15分の造粒操作により、酵素含有1次造粒物を得
た。
【0046】得られた1次造粒物に、成分(a)として
タルク(平均粒径36μm)、成分(b)として酸化チ
タン(平均粒径0.27μm)をバインダー(c)とし
てポリエチレングリコール6000を同時に添加してさ
らに造粒を約10分間行い酵素造粒物Aを得た。造粒物
Aの回収率は350μm以上1000μm以下が98%
以上の高収率で得られた。
【0047】比較として、粒径の異なる2種の粒子とし
て、酸化チタン(平均粒径0.27μm)及び水溶性粒
子である硫酸ナトリウム(平均粒径16μm)を用いて
同様に造粒を行い、酵素造粒物Bを得た。得られた酵素
造粒物A又はB0.1gを漂白剤としての過炭酸塩10
g中で40℃、相対湿度80%の条件下に保存し、保存
安定性を調べた。結果を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】表2より、成分(a)及び成分(b)を配
合した本発明の酵素含有造粒物は保存安定性が極めて優
れていることがわかる。また、本発明の造粒物は、発塵
性がほとんど認められなかった。
【0050】実施例2 酵素粉末として、アルカリセルラーゼ(特開昭57−1
45199号)を用いた。すなわち、微生物寄託番号が
微工研菌寄第1138号のバチルス(Bacillus)属に属
する菌より培養採取されたアルカリセルラーゼの水溶液
に塩化カルシウムと芒硝を添加して、並流式噴霧乾燥機
で乾燥して得た平均粒子径50μmの粉末を用いた。塩
化カルシウムと芒硝の量は、乾燥品に対して夫々0.5
%と48%である。このようにして得られた酵素粉末を
用いて実施例1と同様に1次造粒物を調製した。得られ
た1次造粒物に、酸化チタン(平均粒径0.27μm)
及びタルク(平均粒径36μm)、ゼオライト(平均粒
径5.2μm)、カオリン(平均粒径5.2μm)、活
性白土(平均粒径11.7μm)から選ばれた粒径の異
なる2種の粒子を、バインダーとしてポリエチレングリ
コール6000を同時に添加してさらに造粒を約10分
間行い酵素造粒物C〜Fを得た。造粒物C〜Fの回収率
は360μm以上1000μm以下が98%以上の高収
率で得られた。
【0051】比較として、粒径の異なる2種の粒子とし
て、酸化チタン(平均粒径0.27μm)及び水溶性粒
子である硫酸ナトリウム(平均粒径16μm)を用いて
同様に造粒を行い、酵素造粒物Gを得た。得られた酵素
造粒物C〜Gを、漂白成分として過ホウ酸塩を23%含
む衣料用洗剤中で40℃、相対湿度80%の条件下に保
存し、保存安定性を調べた。結果を表3に示す。
【0052】
【表3】
【0053】表3より、成分(a)及び成分(b)を配
合した本発明の酵素含有造粒物は保存安定性が極めて優
れていることがわかる。また、本発明の造粒物は、発塵
性がほとんど認められなかった。
【0054】
【発明の効果】本発明の酵素含有造粒物は、生産性が高
いだけでなく、発塵性が少なく、保存安定性が高いの
で、洗浄剤、特に漂白剤含有洗浄剤配合成分として有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川村 成 茨城県鹿島郡神栖町東深芝20 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 山田 直人 茨城県鹿島郡神栖町東深芝20 花王株式会 社研究所内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酵素を含有する粉粒体に、(a)平均粒
    径1〜100μmの水不溶性又は難溶性無機粒子、
    (b)平均粒径0.01〜0.8μmの水不溶性又は難
    溶性無機粒子及び(c)バインダーを含む被覆層が形成
    されていることを特徴とする酵素含有造粒物。
  2. 【請求項2】 酵素を含有する粉粒体が、酵素及び粒径
    0.2〜1.2mmの水溶性物質粒子を含有するものであ
    る請求項1記載の造粒物。
  3. 【請求項3】 酵素を含有する粉粒体が、酵素、粒径
    0.2〜1.2mmの水溶性物質粒子及びバインダーを含
    有するものである請求項1記載の造粒物。
  4. 【請求項4】 粒径0.2〜1.2mmの水溶性物質粒子
    が、塩化ナトリウム、塩化カリウム、芒硝、炭酸ナトリ
    ウム及び砂糖から選ばれる物質の粒子である請求項2又
    は3記載の造粒物。
  5. 【請求項5】 (a)平均粒径1〜100μmの水不溶
    性又は難溶性無機粒子が、タルクの粒子である請求項1
    〜4のいずれか1項記載の造粒物。
  6. 【請求項6】 被覆層の形成が、攪拌転動造粒によって
    行われるものである請求項1記載の造粒物。
  7. 【請求項7】 酵素を含有する粉粒体の調製及び被覆層
    の形成が、攪拌転動造粒によって行われるものである請
    求項1記載の造粒物。
  8. 【請求項8】 酵素を含有する粉粒体に、(a)平均粒
    径1〜100μmの水不溶性又は難溶性無機粒子、
    (b)平均粒径0.01〜0.8μmの水不溶性又は難
    溶性無機粒子及び(c)バインダーを含む被覆層を形成
    させることを特徴とする酵素含有造粒物の製造法。
  9. 【請求項9】 酵素を含有する粉粒体が、酵素及び粒径
    0.2〜1.2mmの水溶性物質粒子を含有するものであ
    る請求項8記載の造粒物の製造法。
  10. 【請求項10】 酵素を含有する粉粒体が、酵素、粒径
    0.2〜1.2mmの水溶性物質粒子及びバインダーを含
    有するものである請求項8記載の造粒物の製造法。
  11. 【請求項11】 粒径0.2〜1.2mmの水溶性物質粒
    子が、塩化ナトリウム、塩化カリウム、芒硝、炭酸ナト
    リウム及び砂糖から選ばれる物質の粒子である請求項9
    又は10記載の造粒物の製造法。
  12. 【請求項12】 (a)平均粒径1〜100μmの水不
    溶性又は難溶性無機粒子が、タルクの粒子である請求項
    8〜11のいずれか1項記載の造粒物の製造法。
  13. 【請求項13】 被覆層の形成が、攪拌転動造粒によっ
    て行われるものである請求項8記載の造粒物の製造法。
  14. 【請求項14】 酵素を含有する粉粒体の調製及び被覆
    層の形成が、攪拌転動造粒によって行われるものである
    請求項8記載の造粒物の製造法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜7のいずれか1項記載の酵
    素含有造粒物及び界面活性剤を含有する洗浄剤組成物。
  16. 【請求項16】 さらに漂白剤を含有するものである請
    求項15記載の洗浄剤組成物。
  17. 【請求項17】 請求項1〜7のいずれか1項記載の酵
    素含有造粒物及び漂白剤を含有する漂白剤組成物。
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JP2009534493A (ja) * 2006-04-20 2009-09-24 ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン 感受性洗濯洗剤または洗浄剤含有物質の顆粒物

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