JPH0947834A - ラック軸製造装置 - Google Patents

ラック軸製造装置

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JPH0947834A
JPH0947834A JP21552895A JP21552895A JPH0947834A JP H0947834 A JPH0947834 A JP H0947834A JP 21552895 A JP21552895 A JP 21552895A JP 21552895 A JP21552895 A JP 21552895A JP H0947834 A JPH0947834 A JP H0947834A
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rack
rack shaft
rolling roll
clamp
movable
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JP21552895A
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Yosuke Nakayama
要輔 中山
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SHOWA AUTO ENG
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラック歯の成形工程を簡易とするとともに、
比較的小さな力でラック歯を成形でき、バリの発生も少
ないラック軸を製造可能とするラック軸製造装置のコン
パクト化を図ること。 【構成】 ラック軸製造装置20において、固定架台2
2と機枠23とをつなぐねじ軸31に螺合して移動でき
る可動架台24を備え、固定架台22と可動架台24の
対向側面に素材クランプハウジング41、42を摺動自
在に配置し、両クランプハウジング41、42の間に転
造ロール30を移動可能に配置し、クランプハウジング
41、42の摺動毎に転造ロール30と可動架台24が
固定架台22に近づく方向に移動しラック歯12の成形
深さを徐々に深くするもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空パイプ状のラ
ック軸素材の側面にラック歯を転造するラック軸製造装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車のステアリング機構等で
用いられるラック軸は、丸棒の周面の一部を平坦にし
て、ここにラック歯を形成したものである。このとき、
ラック軸素材を中空パイプとすることは、軽量化の要求
から実施されている。
【0003】ラック軸素材に塑性加工によってラック歯
を成形する方法として、特公昭58-31257号に、素材のラ
ック歯形成部分を、ラック歯形を設けた上型で、該素材
の軸線に対し垂直方向に加圧する方法が示されている。
【0004】また、特公平3-5892号公報には、歯列形成
部を平面部とした中空パイプからなるラック軸素材の該
平面部に、ラック歯に対応する凹凸面を形成した成形型
を当てがい、該中空パイプ内にポンチを圧入することに
より、前記平面部の肉を前記成形型の凹凸面内に喰込ま
せて歯列を形成させる方法が示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、このよう
な従来技術はいずれも中空パイプの側面のラック歯形成
部分に予め平面部を成形する工程が必要であり生産性が
低い。また大きな加工力(加圧力)を必要とし、このた
め形成されるラック歯の周囲にバリができ易い。
【0006】尚、本出願人は、ラック歯の成形工程を簡
易とするとともに、比較的小さな力でラック歯を成形で
き、バリの発生も少ないラック軸を製造可能とするラッ
ク軸製造装置として、特願平6-337053号により、転造ロ
ールの径方向両側にラック軸素材を配置し、ラック軸素
材を転造ロールの接線方向に摺動させ、ラック軸のラッ
ク歯を転造で成形するものを既に出願している。この先
願技術では、ラック軸素材を保持する素材クランプ装置
は架台に対し横方向に移動自在の横移動体を介して横方
向に移動し、これによってラック歯の転造深さを調整す
ることができる。
【0007】ところが、上述の本出願人による先願技術
では、横移動体が架台に片持ち支持され、その片持ち支
持の先端に素材クランプ装置を備えるものである。この
ため、ラック歯の成形精度を向上するには、ラック軸素
材を保持する素材クランプ装置の変位を抑えるべく、横
移動体と架台の剛性を上げる必要があり、装置が大型に
ならざるを得ない。
【0008】本発明は、ラック歯の成形工程を簡易とす
るとともに、比較的小さな力でラック歯を成形でき、バ
リの発生も少ないラック軸を製造可能とするラック軸製
造装置のコンパクト化を図ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、転造ロールの径方向両側に、ラック軸素材を保持す
るクランプハウジングを配置し、両クランプハウジング
を転造ロールの接線方向に摺動させてラック軸素材の側
面にラック歯を形成するラック軸製造装置において、土
台ベースの上に固定架台と機枠を立設し、固定架台と機
枠とをつなぐねじ軸に螺合して移動できる可動架台を備
え、前記両クランプハウジングは、固定架台と可動架台
のそれぞれに架設される往復動装置を介して、それぞれ
固定架台と可動架台の対向側面に摺動自在に配置され、
前記転造ロールは両クランプハウジングの間に移動可能
に配置され、クランプハウジングの摺動毎に転造ロール
と可動架台が固定架台に近づく方向に移動しラック歯の
成形深さを徐々に深くすることができるようにしたもの
である。
【0010】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、両クランプハウジングそれぞ
れの摺動方向を互いに逆方向としてなるようにしたもの
である。
【0011】請求項1に記載の本発明によれば、下記
〜の作用効果がある。 固定架台と機枠をねじ軸で連結し、このねじ軸に螺合
する可動架台を固定架台と機枠の間に移動自在に配置
し、固定架台と可動架台のそれぞれにラック軸素材を保
持するクランプハウジングを設けた。従って、ラック歯
転造時の力を固定架台と可動架台の架台そのもので受け
ることができ、素材保持部に片持ち支持構造の部材がな
く、架台の剛性強度をそれほど大きくする必要がない。
【0012】ラック軸素材と転造ロールとを該転造ロ
ールの接線方向に相対的に摺動させることにより、ラッ
ク軸素材にラック歯を転造できる。このとき、転造ロー
ルはラック軸素材に圧接するが、ラック軸素材は転造ロ
ールに相対的に接線方向に摺動するので、転造ロールは
ラック軸素材に喰込みながら、接線力により回転し、ラ
ック軸素材にラック歯を転造する。
【0013】このとき、ラック軸素材のラック歯形成
部分に予め平面部を形成する工程は不要であり、円形パ
イプのまま直ちにラック歯を転造できる。従って、工程
簡易で生産性を向上できる。
【0014】そして、ラック軸素材に対する上述の相
対的摺動の所定行程毎(例えば1行程毎)に、転造ロー
ルと可動架台に近づけることにより、転造ロールと両ラ
ック軸素材との軸間距離を狭めることができる。これに
より、転造ロールは前記相対的摺動の所定行程毎に少し
ずつ素材に喰込んでいくので、一度に大きな力を必要と
せず、比較的小さな力でラック歯を成形することができ
る。また成形されたラック歯にバリを生ずることが少な
く、かつ転造により強度に優れたラック歯を成形するこ
とができる。
【0015】請求項2に記載の本発明によれば、下記
〜の作用効果がある。 ラック軸素材を転造ロールの径方向の両側に対向さ
せ、各ラック軸素材をそれぞれ反対方向に摺動させるこ
とにより、両ラック軸素材が転造ロールに及ぼす圧接力
はそのロール軸心を通る点対称上にあって互いに相殺さ
れる。このため、転造ロールのロール軸の曲げ剛性を確
保するために転造ロール径を大きくする如くが不要とな
り、装置を小型にできる。
【0016】上記により、転造ロール径を小さくし
ても、転造ロールのロール軸が曲がりにくく、結果とし
て、転造ラック歯の加工精度を落とさず、転造圧力を大
きくできる。
【0017】上記により、転造ロール径を小さくで
きるから、転造ロールと被加工面との接触面積が減少す
ることとなり、単位面積あたりの圧接力が増加し、結果
として転造ロールの1摺動行程あたりの被加工部の盛り
上がりを増加し、加工時間を短縮できる。
【0018】同時に2本のラック軸を成形できるの
で、加工能力は2倍になる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1はラック軸製造装置を示す正
面図、図2は図1の側面図、図3は図1の平面図、図4
は転造ロール移動装置を示す模式図、図5は心金設定装
置を示す模式図、図6は素材クランプ装置を示す模式
図、図7は心金を示す模式図、図8は転造ロールに対す
るラック軸素材の加工位置関係を示す模式図、図9はラ
ック軸を示す斜視図、図10は角度調整装置を示す模式
図である。
【0020】ラック軸10は、図9に示す如く、中空の
丸パイプからなるラック軸素材11の周面の一部に、そ
の軸方向に交差する多数のラック歯12を有するもので
ある。
【0021】ラック軸製造装置20は、土台ベース21
と、固定架台22と、機枠23と、可動架台24と、素
材クランプ装置25と、心金設定装置26と、転造ロー
ル移動装置27と、素材移動装置28とを有し、ラック
軸素材11に心金13を挿入した状態で、ラック軸素材
1と転造ロール30とを該転造ロール30の接線方向に
相対的に摺動させてラック軸素材11にラック歯12を
転造するものである。転造ロール30はその周面にラッ
ク歯形を形成されている。
【0022】以下、ラック軸製造装置20の構成要素に
ついて説明する。 (A) 土台ベース21等(図1〜図3) 土台ベース21に、固定架台22と機枠23とがボルト
固定されて立設される。機枠23は、側板23A、天板
23Bを有している。そして、固定架台22と機枠23
の側板23Aとは、全4本のねじ軸31によりつながれ
ている。即ち、ねじ軸31は、その一端部を固定架台2
2に回転自在かつ軸方向には一体化し、その他端部を機
枠23の側板23Aに回転自在かつ軸方向には一体化
し、結果として固定架台22と機枠23の側板23Aと
を軸組一体化している。
【0023】可動架台24は、図1、図2に示す如く、
固定架台22と機枠23の側板23Aとの間で、上述し
た全4本のねじ軸31の各ねじ部31Aに螺合し、ねじ
軸31の回転により移動可能とされている。このとき、
可動架台24は、その下面に設けたスライド24Aを土
台ベース21上の案内レール32に嵌合し、その上面に
設けたスライド24Bを機枠23の天板23B下の案内
レール33に嵌合している。そして、各ねじ軸31の一
端部の固定架台22から突出している部分には歯車34
が固定されている。他方、土台ベース21にはモータ3
5が配設され、モータ35により駆動される歯車36
は、中間歯車37を介して、各ねじ軸31の歯車34に
噛み合っている。即ち、可動架台24は、モータ35に
よるねじ軸31の回転により、案内レール32、33に
案内されて移動し、固定架台22との間隔を調整でき
る。
【0024】(B) 素材クランプ装置25(図1〜図3、
図6) 素材クランプ装置25は、図1、図2に示す如く、転造
ロール30の径方向の両側に、転造ロール30のロール
軸心を通る点対称上に配置される左右のクランプハウジ
ング41、42を有する。そして、両クランプハウジン
グ41、42は、固定架台22と可動架台24のそれぞ
れに架設される素材往復動シリンダ81、82を介し
て、それぞれ固定架台22と可動架台24の対向側面に
摺動自在に配置されている。
【0025】両クランプハウジング41、42は、それ
ぞれ、図6に示す如く、凹所45を有し、凹所45に、
上下に2分割されたクランプ部材46A、46Bを配置
し、クランプ部材46A、46Bの間にラック軸素材1
1を保持する。凹所45内で、上下のクランプ部材46
A、46Bは上下方向移動自在に配置され、クランプ部
材46A、46Bの間には拡開用ばね47が介装され、
クランプ部材46A、46Bの外側には一対のクランプ
用カム48A、48Bが装備されている。そして、クラ
ンプハウジング41、42はクランプ用カム48A、4
8Bに螺合一体化されたプランジャ49A、49Bのた
めの油圧作動室51A、51Bを備えている。油圧作動
室51A、51Bはそれぞれプランジャ49A、49B
の両側に第1室52、第2室53を形成して構成され、
それらの第1室52、第2室53に油路54、55を連
通している。
【0026】これにより、左右のクランプハウジング4
1、42のそれぞれにおいて、油圧作動室51A、51
Bの第1室52に作動油が供給されクランプ用カム48
A、48Bが下動(図6)すると、クランプ部材46
A、46Bが縮閉してラック軸素材11を保持する。こ
れにより、左右のクランプハウジング41、42の上に
保持される左右のラック軸素材11、11は、互いに、
転造ロール30のロール軸心を通る径方向の両側の点対
称上に対向して保持され、それらの転造加工を開始可能
とされる。それらラック軸素材11、11の転造加工が
終了すると、左右のクランプハウジング41、42のそ
れぞれにおいて、油圧作動室51A、51Bの第2室5
3に作動油が供給されクランプ用カム48A、48Bが
上動(図6)する結果、クランプ部材46A、46Bが
ばね47のばね力によって拡開してラック軸素材11の
保持を解除する。
【0027】尚、クランプ部材46A、46Bは、図6
に示す如く、素材下面クランプ部56を有する。素材下
面クランプ部56は、クランプ部材46A、46Bの前
後方向の全域に渡って設けられ、ラック軸素材11の下
半面〜赤道面11Aの上部を締付けできるようにラック
軸素材11のパイプ外周面と略同形をなす。
【0028】また、クランプハウジング41、42のク
ランプ部材46A、46Bは転造されるラック歯12の
歯形(歯の傾斜角度)により交換する。即ち、クランプ
部材46A、46Bは、ラック軸素材11の軸線方向に
対し直交するラック歯12(ストレート歯)を付与する
場合には、それらのクランプ面が素材往復動シリンダ8
1、82によるクランプハウジング41、42の移動方
向に直交するもの(図2のもの)を用い、ラック歯12
がラック軸素材11の軸線方向に対し傾斜する場合(ヘ
リカル歯)には、それらのクランプ面がクランプハウジ
ング41、42の移動方向に傾斜するものを交換使用す
る。
【0029】(C) 心金設定装置26(図5) 心金設定装置26は、左右のクランプハウジング41、
42それぞれの後面に心金用シリンダ62を備え、この
心金用シリンダ62のロッドに心金取付ブラケット63
が固定され、この心金取付ブラケット63に前述の心金
13が取付けられるようになっている。
【0030】これにより、心金用シリンダ62が心金取
付ブラケット63を前進させると、心金13がクランプ
部材46A、46B間の素材挿入位置に設定され、ラッ
ク軸素材11のパイプ内部に心金13を挿入してラック
軸素材11の転造加工を開始可能とする。ラック軸素材
11の転造加工が終了すると、心金用シリンダ62が心
金取付ブラケット63を後退させる結果、心金13がラ
ック軸素材11のパイプ内部から抜去される。
【0031】本実施例は、心金を加工毎に所定の位置に
移動設定するものであるが、予め所定位置に固定してお
いても支障ない。
【0032】(D) 転造ロール移動装置27(図1、図
2、図4) 転造ロール移動装置27は、固定架台22側のクランプ
ハウジング41と、可動架台24側のクランプハウジン
グ42との間に配置される転造ロール移動台71に転造
ロール30のロール軸両端部を軸受を介して回転自在に
支持している。
【0033】転造ロール移動台71は、土台ベース21
上に回転自在に支持されているねじ軸72のねじ部72
Aに螺合し、ねじ軸72の回転により移動可能とされて
いる。このとき、転造ロール移動台71は、その下面に
設けたスライド71Aを土台ベース21上の案内レール
73に嵌合している。ねじ軸72の端部には歯車74が
固定されている。前述のモータ35の回転が前述のねじ
軸31に固定の歯車34、中間歯車75を介して、ねじ
軸72の歯車74に伝えられる。即ち、転造ロール移動
台71は、モータ35によるねじ軸72の回転により、
案内レール73に案内されて移動し、固定架台22との
間隔を調整できる。
【0034】即ち、後述するクランプハウジング41、
42の摺動毎に、モータ35が上述の転造ロール30と
前述の可動架台24を固定架台22に近づく方向に移動
し、ラック軸素材11に加工されるラック歯12の歯の
深さを徐々に深くする。可動架台24のためのねじ軸3
1の歯車34と転造ロール30のためのねじ軸72の歯
車74の歯数比は、可動架台24の移動量と転造ロール
30の移動量が2対1になるように設定される。これに
より、固定架台22側のクランプハウジング41と可動
架台24側のクランプハウジング42のそれぞれに保持
されるラック軸素材11のラック歯深さは同量になる。
【0035】(E) 素材移動装置28(図1〜図3) 素材移動装置28は、固定架台22と可動架台24のそ
れぞれに左右の素材往復動シリンダ81、82を固定
し、左素材往復動シリンダ81のロッドに左連結ブラケ
ット83を介して左クランプハウジング41を連結し、
右素材往復動シリンダ82のロッドに右連結ブラケット
84を介して右クランプハウジング42を連結し、結果
としてそれらのクランプハウジング41、42を転造ロ
ール30の接線方向に移動する。
【0036】このとき、左右のクランプハウジング4
1、42を互いに同期させ、逆方向に移動せしめるよう
に、左右のクランプハウジング41、42の中間位置
(転造ロール30と同位置)に揺動中心を設定される揺
動レバー87を設けるとともに、左右の連結ブラケット
83、84のそれぞれに設けた嵌合孔83A、84Aに
軸受を介して水平方向摺動自在のプランジャ85、86
を嵌合し、揺動レバー87の両レバー端をそれらのプラ
ンジャ85、86に枢着している。
【0037】機枠23の天板23B上には、案内レール
88が設けられ、この案内レール88にスライド89を
介して支持されている可動軸受90には、上述の揺動レ
バー87の揺動支軸87A(揺動中心)が軸支されてい
る。そして、可動軸受90は、機枠23の天板23B上
に回転自在に支持されているねじ軸91のねじ部91A
に螺合し、ねじ軸91の回転により移動可能とされてい
る。ねじ軸91の端部には歯車92が固定されている。
前述のモータ35の回転が前述のねじ軸31に固定の歯
車34、中間歯車93を介してねじ軸91の歯車92に
伝えられる。このとき、歯車92の歯数は、前述の転造
ロール30の移動のための歯車74の歯数と同じであ
り、可動軸受90の移動量を、転造ロール移動装置27
による転造ロール30の移動量と同量になるようにして
いる。即ち、可動軸受90は、モータ35によるねじ軸
91の回転により、案内レール88に案内されて移動
し、揺動レバー87の揺動中心を常に転動ロール30と
同位置に定める。
【0038】これにより、素材移動装置28は、左素材
往復動シリンダ81による左連結ブラケット83の下動
(もしくは上動)と、右素材往復動シリンダ82による
右連結ブラケット84の上動(もしくは下動)とを同期
させると、左右のクランプハウジング41、42のそれ
ぞれに保持されている左右のラック軸素材11、11は
転造ロール30の径方向の両面に圧接しながら逆方向に
移動し、各ラック軸素材11が転造ロール30の接線方
向に相対的に摺動するものとなる。このとき、転造ロー
ル30は反時計方向(もしくは時計方向)に回転する。
尚、左右のラック軸素材11、11の摺動方向は、上述
のように互いに逆方向となる(左連結ブラケット83が
上動すれば右連結ブラケット84が下動し、転造ロール
30は時計方向に回転する)。
【0039】尚、ラック軸製造装置20においては、前
記素材往復動シリンダ81、82の運動周期をモータ3
5の制御に取り込み、素材移動装置28による左右のラ
ック軸素材11、11の往復動の一行程毎に、ねじ軸3
1、72、91を所定角度回転し、可動架台24と転造
ロール30と可動軸受90を固定架台22の側へとそれ
ぞれ一定量ずつ近づける。可動架台24と転造ロール3
0の移動は、転造ロール30に対する左右のクランプハ
ウジング41、42の上下動に同期し、転造ロール30
に対する左右のラック軸素材11の各摺動行程毎に、左
右のラック軸素材11と転造ロール30との軸間距離を
前述の如く左右同量ずつ狭めるものとなり、左右のラッ
ク軸素材11に加工されるラック歯12の歯の深さを徐
々に深くするものとなる。
【0040】尚、ラック軸製造装置20にあっては、心
金13として、図7に示す如く、その横断面形状が、ラ
ック軸素材11のラック歯形成予定部に対し、空隙を介
して離隔する加工支持面95を備え、かつこの加工支持
面95が中高状をなすものを用いることとしている。こ
のとき、加工支持面95は、中央の平坦面95Aと、両
側のテーパ面95B、95Bとによって中高状をなすも
のが好ましい。
【0041】以下、ラック軸製造装置20によるラック
軸10の製造手順について説明する。 (1) 心金設定装置26により、心金13を左右のクラン
プハウジング41、42それぞれのクランプ部材46
A、46B間の素材挿入位置に設定する。
【0042】(2) 左右のラック軸素材11、11を左右
のクランプハウジング41、42それぞれのクランプ部
材46A、46B間の素材挿入位置に位置付け、上記
(1) の心金13をラック軸素材11に挿入する。このと
き、ラック軸素材11の端面をクランプハウジング4
1、42に設けた素材ストッパに突き当て、ラック軸素
材11の長手方向の保持位置を位置決めする。
【0043】(3) 素材クランプ装置25により、上記
(2) の左右のラック軸素材11、11を左右のクランプ
ハウジング41、42それぞれのクランプ部材46A、
46B間に締付け保持する。左右のラック軸素材11、
11は、転造ロール30のロール軸心を通る径方向の両
側の点対称上に対向して保持されるものとなる。
【0044】(4) モータ35により、可動架台24、転
造ロール30を固定架台22に対する適宜の前進位置に
設定し、ついで、素材移動装置28により、左右のクラ
ンプハウジング41、42を上下動させる。これによ
り、左右のクランプハウジング41、42の上に締付け
保持されている左右のラック軸素材11、11は、心金
13の加工支持面95により背面支持される状態で、転
造ロール30の外周部に食い込んで摺動し、浅いラック
歯12が冷間加工により転造される。このとき、左右の
ラック軸素材11、11は、転造ロール30のロール軸
心を通る点対称位置関係を保ちながら、転造ロール30
の外周上を互いに反対方向に摺動する。
【0045】(5) 以後、転造ロール30に対する左右の
ラック軸素材11、11の上記(4)の摺動行程毎に、モ
ータ35により可動架台24、転造ロール30を固定架
台22に近づく方向に一定量ずつ前進させてラック軸素
材11、11と転造ロール30との軸間距離を狭め、ラ
ック歯12の歯の深さを徐々に増していき、最終的に所
定深さのラック歯12を形成する。
【0046】以下、本実施例の作用について説明する。 固定架台22と機枠23をねじ軸31で連結し、この
ねじ軸31に螺合する可動架台24を固定架台22と機
枠23の間に移動自在に配置し、固定架台22と可動架
台24のそれぞれにラック軸素材11を保持するクラン
プハウジング41、42を設けた。従って、ラック歯転
造時の力を固定架台22と可動架台24の架台そのもの
で受けることができ、素材保持部に片持ち支持構造の部
材がなく、架台22、24の剛性強度をそれほど大きく
する必要がない。
【0047】ラック軸素材11と転造ロール30とを
該転造ロール30の接線方向に相対的に摺動させること
により、ラック軸素材11にラック歯12を転造でき
る。このとき、転造ロール30はラック軸素材11に圧
接するが、ラック軸素材11は転造ロール30に相対的
に接線方向に摺動するので、転造ロール30はラック軸
素材11に喰込みながら、接線力により回転し、ラック
軸素材11にラック歯12を転造する。
【0048】このとき、ラック軸素材11のラック歯
12の形成部分に予め平面部を形成する工程は不要であ
り、円形パイプのまま直ちにラック歯12を転造でき
る。従って、工程簡易で生産性を向上できる。
【0049】そして、ラック軸素材11に対する上述
の相対的摺動の所定行程毎(例えば1行程毎)に、転造
ロール30と可動架台24に近づけることにより、転造
ロール30と両ラック軸素材11との軸間距離を狭める
ことができる。これにより、転造ロール30は前記相対
的摺動の所定行程毎に少しずつ素材に喰込んでいくの
で、一度に大きな力を必要とせず、比較的小さな力でラ
ック歯12を成形することができる。また成形されたラ
ック歯12にバリを生ずることが少なく、かつ転造によ
り強度に優れたラック歯12を成形することができる。
【0050】ラック軸素材11を転造ロール30の径
方向の両側に対向させ、各ラック軸素材11をそれぞれ
反対方向に摺動させることにより、両ラック軸素材11
が転造ロール30に及ぼす圧接力はそのロール軸心を通
る点対称上にあって互いに相殺される。このため、転造
ロール30のロール軸の曲げ剛性を確保するために転造
ロール30径を大きくする如くが不要となり、装置を小
型にできる。
【0051】上記により、転造ロール径を小さくし
ても、転造ロール30のロール軸が曲がりにくく、結果
として、転造ラック歯12の加工精度を落とさず、転造
圧力を大きくできる。
【0052】上記により、転造ロール径を小さくで
きるから、転造ロール30と被加工面との接触面積が減
少することとなり、単位面積あたりの圧接力が増加し、
結果として転造ロール30の1摺動行程あたりの被加工
部の盛り上がりを増加し、加工時間を短縮できる。
【0053】同時に2本のラック軸10を成形できる
ので、加工能力は2倍になる。
【0054】尚、本発明の実施において、素材クランプ
装置25は、図10に示す如くの角度調整装置100を
具備しても良い。これによれば、クランプハウジング4
1、42のクランプ部材46A、46Bを転造されるラ
ック歯12の歯形により交換する必要がない。即ち、角
度調整装置100は、素材クランプ装置25の左右のク
ランプハウジング41、42上で、クランプホルダ10
1、102を旋回可能に支持することとしている。クラ
ンプホルダ101、102のそれぞれは、円形状の外径
をなしてクランプハウジング41、42のそれぞれに設
けてある旋回ガイド孔41A、42Aに嵌合されるとと
もに、クランプ部材46A、46B、クランプ用カム4
8A、48Bが設けられる凹所45の両側に円弧状の長
孔103、104を有しており、旋回ガイド孔41A、
42A内で旋回せしめられた所定位置にて、固定ボルト
105によりクランプハウジング41、42のそれぞれ
に固定される。これにより、素材クランプ装置25が保
持するラック軸素材11は、図8に示す如く、転造ロー
ル30の軸線方向に対し任意の角度方向に傾けられ、ラ
ック軸10は、ラック軸素材11の軸線方向に対し傾斜
したラック歯12を付与可能とされる。
【0055】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
たが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があっても本発明に含まれる。例えば、モータ35
により可動架台24、転造ロール30を移動して行なう
転造深さ調整装置は、ラック軸素材の往復動の半行程
毎、或いは複行程毎(所定摺動行程毎)に、転造ロール
とラック軸素材の軸間距離を狭めるものであっても良
い。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ラック歯
の成形工程を簡易とするとともに、比較的小さな力でラ
ック歯を成形でき、バリの発生も少ないラック軸を製造
可能とするラック軸製造装置のコンパクト化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はラック軸製造装置を示す正面図である。
【図2】図2は図1の側面図である。
【図3】図3は図1の平面図である。
【図4】図4は転造ロール移動装置を示す模式図である
【図5】図5は心金設定装置を示す模式図である。
【図6】図6は素材クランプ装置を示す模式図である。
【図7】図7は心金を示す模式図である。
【図8】図8は転造ロールに対するラック軸素材の加工
位置関係を示す模式図である。
【図9】図9はラック軸を示す斜視図である
【図10】図10は角度調整装置を示す模式図である。
【符号の説明】
10 ラック軸 11 ラック軸素材 12 ラック歯 20 ラック軸製造装置 21 土台ベース 22 固定架台 23 機枠 24 可動架台 25 素材クランプ装置 26 心金設定装置 27 転造ロール移動装置 28 素材移動装置 30 転造ロール 31 ねじ軸 41、42 クランプハウジング 71 転動ロール移動台 81、82 素材往復動シリンダ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転造ロールの径方向両側に、ラック軸素
    材を保持するクランプハウジングを配置し、両クランプ
    ハウジングを転造ロールの接線方向に摺動させてラック
    軸素材の側面にラック歯を形成するラック軸製造装置に
    おいて、 土台ベースの上に固定架台と機枠を立設し、固定架台と
    機枠とをつなぐねじ軸に螺合して移動できる可動架台を
    備え、 前記両クランプハウジングは、固定架台と可動架台のそ
    れぞれに架設される往復動装置を介して、それぞれ固定
    架台と可動架台の対向側面に摺動自在に配置され、 前記転造ロールは両クランプハウジングの間に移動可能
    に配置され、 クランプハウジングの摺動毎に転造ロールと可動架台が
    固定架台に近づく方向に移動しラック歯の成形深さを徐
    々に深くすることができることを特徴とするラック軸製
    造装置。
  2. 【請求項2】 両クランプハウジングそれぞれの摺動方
    向を互いに逆方向としてなる請求項1記載のラック軸製
    造装置。
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