JPH0947573A

JPH0947573A - 競争ゲーム装置

Info

Publication number: JPH0947573A
Application number: JP7200691A
Authority: JP
Inventors: Toshiaki Nakagawa; 利昭中川; Takashi Yamaguchi; 隆司山口; Koichi Hayashida; 宏一林田
Original assignee: Konami Corp
Current assignee: Konami Group Corp
Priority date: 1995-08-07
Filing date: 1995-08-07
Publication date: 1997-02-18
Anticipated expiration: 2015-08-07
Also published as: JP2659176B2; DE69616688D1; AU707897B2; US6019369A; EP0757916B1; AU6193796A; EP0757916A1; DE69616688T2; CN1108175C; TW284698B; CN1148515A

Abstract

(57)【要約】【課題】実際の競技の運営により即するように模すこ
とにより、臨場感および興趣に富んだものにする。【解決手段】複数の馬模型を模した競走馬Ｈの所定の
移動によって競技を展開し、優劣を競うように構成され
た競争ゲーム装置であって、複数の競走馬Ｈが競技する
トラック５と、このトラック５に隣接して設けられ、か
つ、競走馬Ｈの出入が可能に形成されたパドック６とを
有している。上記パドック６は、競走馬Ｈが移動する環
状通路（パドック通路）６２を有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば競争馬、自
動車、自転車、さらにはサッカー選手等を模した移動体
が競技場を模した競技エリア内で走行や所定の動作を行
うことにより競技する競争ゲーム装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば競走馬、自動車あるいは自
転車等を模した複数の移動体に競技エリアで所定の競技
を行わせ、優劣を競うようにした競争ゲーム装置が知ら
れている。この競争ゲーム装置においては、遊技者がど
の移動体が優勝するかを手持ちのメダルで掛けることに
よりゲームを楽しむようになっている。

【０００３】かかる競争ゲーム装置においては、競技エ
リア内に複数の移動体が配置され、これらすべての移動
体によって常にゲームが行われているものであった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の競争ゲーム装置
は、移動体のすべてが競技エリアに配置され、すなわち
全移動体が競技に参加しているものであるため、実際の
競技に即しているとは言い難い面もあり、従って、実際
の競技に比べてはなはだ臨場感に乏しいという問題点を
有していた。

【０００５】また、実際の競技においては、競技前の選
手の挙動が勝敗判断の参考にされることが多いが（例え
ば競馬ではパドックでの競走馬の挙動が重要な情報にな
る）、上記従来の競争ゲーム装置においては、競技前の
移動体の挙動を勝敗判断の材料にすることができず、興
趣が削がれるという問題点を有している。

【０００６】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、実際の競技の運営により即
するように模すことにより、臨場感および興趣に富んだ
競争ゲーム装置を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
複数の移動体を移動制御手段によりゲーム盤面上で移動
制御することによって競技を展開し、優劣を競うように
構成された競争ゲーム装置であって、上記ゲーム盤面
は、上記複数の移動体が競技する競技エリアと、この競
技エリアに隣接して設けられ、かつ、移動体の出入が可
能に形成された補助エリアとを有してなるものである。

【０００８】また、請求項２記載の発明は、請求項１記
載の発明において、制御手段は、移動体の全個数のうち
競技に参加する移動体が競技エリアに移り、残りの移動
体が補助エリアに留まるように制御すべく構成されてな
るものである。

【０００９】請求項１記載の発明において、請求項２記
載の発明のように、移動体の全個数を競技に参加する個
数よりも多くし、競技に参加しない移動体を補助エリア
に留めておくことにより、競技に参加する移動体の個数
や組み合わせを任意に設定することが可能になり、競技
がバラエティに富んだものになる。また、競技エリア内
に競技に参加しない移動体が残留することはなく、競技
エリア内は目障りなものが存在しないスッキリした状態
になる。

【００１０】また、請求項１または２記載の発明におい
て、請求項３記載の発明のように、上記補助エリアに移
動体が方向転換し得るスペースを設けるようにすれば、
競技エリアが例えばトラック競技を行うものである場
合、補助エリアで移動体の方向を転換させることによ
り、トラックを走行する移動体の走行方向を逆にするこ
とが可能になり、これによってトラック逆回りの競技コ
ース設定を行い得るようになる。

【００１１】また、請求項１または２記載の発明におい
て、請求項４記載の発明のように、上記競技エリアに移
動体が走行するトラックを形成すれば、移動体にトラッ
クを走行させてゴールへの着順を競う競走競技を行い得
る。

【００１２】特に、請求項２乃至４のいずれかに記載の
発明において、請求項５記載の発明のように、補助エリ
アは、１の競技の際に、該競技に参加しない移動体が待
機する待機ゾーンを有するようにすれば、競技に参加し
ない移動体を競技エリアから補助エリアに移動させて待
機ゾーンで整列させて待機させることが可能になり、ゲ
ーム盤面上が整然となる。

【００１３】請求項５記載の発明において、請求項６記
載の発明のように、競技エリアと補助エリアとの間には
移動体が出入りし得る連絡通路を設け、待機ゾーンの周
りに環状のパドック通路を設けるようにすれば、移動体
の競技エリアと補助エリアとの間の移動は連絡通路を通
ることにより行われ、しかも、パドック通路を周回させ
ることによって移動体の移動距離が長く設定されるた
め、移動体の走行状態の観察を充分に行い得るようにな
り、競技前の移動体の観察によって競技が興趣に富んだ
ものになる。

【００１４】請求項７記載の発明は、請求項６記載の発
明において、上記待機ゾーンは、上記競技エリアと補助
エリアとを区分けする直線状の境界線に平行に設けら
れ、上記移動体を待機ゾーンの長手方向に横列で整列さ
せる複数の単位待機スペースからなり、上記パドック通
路は、待機ゾーンの上記境界線に対向した側となる出る
側通路と、上記出る側の反対側である入る側通路とから
なり、上記制御手段は、待機ゾーンを出る移動体を上記
出る側通路から競技エリアに向かわせ、待機ゾーンに入
る移動体を上記入る側通路から待機ゾーンに向かわせる
ようになされているものである。この発明によれば、待
機ゾーンに対する移動体の出入コースが交絡することは
なく、移動体の待機ゾーンに対する出入操作が円滑にな
る。

【００１５】請求項８記載の発明は、請求項７記載の発
明において、上記移動制御手段は、待機ゾーンに入る各
移動体を、待機ゾーンの中心側に近い空いている単位待
機スペースから順に詰むように向かせるようになされて
いるものである。この発明によれば、待機ゾーンの中心
側の単位待機スペースから詰まっていくため、待機ゾー
ンの両側部は常に空いた状態になっており、この空いた
部分が移動体の移動通路として利用することが可能であ
り、移動体は補助エリア内でスムーズに移動する。

【００１６】請求項９記載の発明は、請求項４乃至７の
いずれかに記載の発明において、上記移動体は競走馬を
模した模型馬である。この発明によれば、移動体が模型
馬であるため、競争ゲームが実際の競馬を模したものに
なる。

【００１７】

【発明の実施の形態】図１は、本発明の競争ゲーム装置
の一実施形態を示す外観斜視図である。本実施形態で
は、競争ゲーム装置は競馬を模したものが採用されてい
る。競争ゲーム装置１は、テーブル状のゲーム装置本体
１１と、このゲーム装置本体１１の周りに配置された複
数のゲーム参加台２と、所定のゲーム参加台２間の下方
内部に配置された制御部３とを備えている。制御部３
は、競争ゲーム装置１の全体動作を統括的に制御するも
のである。上記ゲーム装置本体１１の表面には競技場
（ゲーム盤面）４が形成されている。この競技場４は、
トラック（競技エリア）５とパドック（補助エリア）６
とを備えている。

【００１８】ゲーム装置本体１１の四隅には平面視で扇
状の隅台１２が配置されている。これら４台の隅台１２
と、所定台数の上記ゲーム参加台２とでゲーム装置本体
１１の外周部を囲繞することにより、複数の遊技者がゲ
ーム装置本体１１を囲んでゲームに参加することができ
るとともに、競争ゲーム装置１の外観が意匠的に優れた
ものになっている。

【００１９】上記ゲーム参加台２は、上面部に先上がり
の傾斜面が形成されている。この傾斜面の左方にブラウ
ン管からなる出走馬表示部２１が設けられ、同右方にメ
ダル投入部２２が設けられている。また、傾斜面の最上
部には出走馬に関する情報を表示するブラウン管からな
る出走馬情報表示部２３が設けられ、遊技者はこの出走
馬情報表示部２３の表示内容を賭け（オッズ）の判断材
料の１要素として利用し得るようになっている。

【００２０】上記出走馬表示部２１の画面には透明なタ
ッチパネルが積層され、上記メダル投入部２２から任意
枚数のメダルを投入した状態で画面に表示された馬番号
等を選択してタッチすることにより、その馬選択情報が
制御部３内のコントローラに入力されるようになってい
る。隅台１２の頂部にはスピーカ１３が配置され、各種
の擬音や模擬場内アナウンスを放送するようにしてい
る。また、中央対向する位置のやや上部には各ゲーム参
加台２の遊技者から目視可能にした、ブラウン管からな
る映像放映画面１４が設けられ、予めビデオカメラで撮
影された実際の競馬場のレース風景等をビデオ放映する
ことができるようにしている。この映像放映画面１４に
よるビデオ放映によってより一層の臨場感が醸し出され
る。

【００２１】そして、各遊技者がそれぞれ１台のゲーム
参加台２を占有し、メダル投入部２２から任意個数のメ
ダルを投入するとともに、出走馬情報表示部２３に表示
されたオッズ等の競馬情報を参照しながら出走馬表示部
２１に表示された馬番等をタッチすることによって馬券
（単勝、馬連、枠連等のメニュー選択によりそれぞれが
可能となっている）の購入操作が完了するようになって
いる。そして、各遊技者の馬券購入操作が完了すると、
あるいは予め設定された馬券購入時間の経過後、制御部
３による制御に基づき各競走馬がスタートし、トラック
５の所定のコースを疾走することによる競争ゲームが展
開され、着順による払戻しが行われる。この払戻しは、
メダル投入部２２の下部に設けられた払戻し口２２ａに
オッズに応じたメダルが払い出されることによって行わ
れる。

【００２２】図２は、ゲーム装置本体の表面に設けられ
た競技場の一実施形態を示す平面図である。この図およ
び図１に示すように、競技場４の中央部には、長手方向
に延びる平面視で長円形状の中央分離体５１が設けら
れ、この中央分離体５１の外周とゲーム装置本体１１の
表面縁部との間に出走馬が走るトラック５が形成されて
いる。競技場４は大部分がトラック５で占められ、その
左方にパドック６が形成されている。

【００２３】上記トラック５の右方の折り返し部はトラ
ック幅が他の部分よりも広く形成され、その中央部分に
三日月形の区分体５２が設けられている。この区分体５
２は、その外側（右方）円弧部がトラック５の外縁の曲
線部分に対向し、同内側円弧部が中央分離体５１の円弧
部に対向するように配置されている。そして、この区分
体５２によって、その内側を通るコースからなる短距離
トラック５ａと、外側を通るコースからなる長距離トラ
ック５ｂとに区分されている。上記競技場４は、その外
周の全長に亘って上方に突出した縁堰部４１を有してお
り、これによって競技場４が他の部分と隔絶された状態
になっている。

【００２４】上記トラック５とパドック６との境界線上
の中央部分には仕切り部４２が設けられ、この仕切り部
４２の両側方に一対のゲート部７（第１ゲート部７ａお
よび第２ゲート部７ｂ）が設けられている。また中央分
離体５１の直線部分の適所からは、トラック５を横断す
るように一対のゲート部７（第３ゲート部７ｃおよび第
４ゲート部７ｄ）が設けられている。そして、競走馬
（移動体）Ｈの出走をどのゲート部７から行うかによっ
て、および短距離トラック５ａおよび長距離トラック５
ｂのいずれを選ぶかによって出走コースが決定されるよ
うになっている。

【００２５】また、上記ゲート部７のうち、第３ゲート
部７ｃおよび第４ゲート部７ｄは、縁堰部４１に設けら
れた垂直軸７２回りに回動可能に軸支されている。これ
らゲート部７ｃ，ｄが使用されないときはそれを垂直軸
７２回りに回動させることによって縁堰部４１に形成さ
れた収納凹部に収納し、トラック５から退避させること
で出走馬の走行に邪魔にならないようにしている。本実
施形態においては、上記各ゲート部７は、それぞれ１０
門のゲート７１を有し、出走前の競走馬Ｈが各ゲート７
１にゲートインするようになっている。なお、図２にお
いては、パドック６を出た競走馬Ｈが第３ゲート部７ｃ
にゲートインするために同ゲート７ｃに向かって移動し
つつある状態を示している。

【００２６】上記縁堰部４１の内壁面であってトラック
５に対向した部分、中央分離体５１の外周面、区分体５
２の外周面および仕切り部４２のトラック５に対向した
内壁面にはトラック５のコースを表示するコース案内灯
８が多数並設されている。このコース案内灯８は、選択
されたコースに沿ってその進行方向に順次点滅してい
き、これによって選択されたコースと競走馬Ｈの走行方
向が遊技者に判るようにしている。

【００２７】そして、競走馬Ｈがどのゲート部７から出
走するか、短距離トラック５ａおよび長距離トラック５
ｂのうちのいずれを走るか、および、右回り（図におけ
る時計方向回り）コースおよび左回りコースの内のいず
れが採用されるかによって表１に示すように１２種類の
コースが設定される。なお、ゴールラインは、トラック
５の左右方向のほぼセンタ付近に右回り、左回り用とし
て設けられており、競走馬Ｈはいずれのゲート部７から
出走した場合であっても、トラック５を少なくとも一回
りしてゴールするように設定されている。

【００２８】

【表１】

【００２９】また、本実施形態においては、出走馬は、
「白馬」、「黒馬」、「赤馬」、「青馬」、「黄馬」お
よび「緑馬」の６色に色分けされている。また、レース
は、６頭立てレース、８頭立てレース、および１０頭立
てレースの３種類のレースの内のいずれかが設定され、
各レースにおいて出走馬にシリアルな馬番号が付されて
いる。なお、シルアル馬番号の設定は、後述するように
各自走車に設けられた、少なくとも４ビット構成のディ
ップスイッチをそれぞれ異なるビットコードを有するよ
うに事前に設定することで行われる。この条件を満たす
ために、表２に示すように、太線で囲んだ１６頭の競走
馬が用意されている。

【００３０】

【表２】

【００３１】表２に示すように、例えば６頭立てレース
のときには、いずれかのゲート部７の内側のゲート７１
から「白１番」、「黒２番」、「赤３番」、「青４
番」、「黄５番」および「緑６番」の出走馬がゲートイ
ンし、８頭立てレースのときには同様に内側から「白１
番」、「黒２番」、「赤３番」、「青４番」、「黄５
番」、「黄６番」、「緑７番」および「緑８番」の出走
馬がゲートインし、１０頭立レースのときには「白１
番」、「黒２番」、「赤３番」、「赤４番」、「青５
番」、「青６番」、「黄７番」、「黄８番」、「緑９
番」および「緑１０番」の出走馬がゲートインする。

【００３２】図３は、図２のパドック部分を示す拡大図
である。この図に示すように、パドック６は、その中央
部に１６個の単位待機スペース６１０に分割された待機
ゾーン６１を有し、その周りに環状通路（パドック通
路）６２が形成されている。また、上記第１ゲート部７
ａおよび第２ゲート部７ｂの外方には、トラック５とパ
ドック６とを連絡する一対の連絡通路６３（第１連絡通
路６３ａおよび第２連絡通路６３ｂ）が設けられてい
る。

【００３３】そして、競走馬Ｈは、トラック５とパドッ
ク６との間をこの連絡通路６３を通って移動し得るとと
もに、上記環状通路６２を通って待機ゾーン６１に対し
て出入りするようにしている。特に競走馬Ｈの待機ゾー
ン６１への入庫は、待機ゾーン６１の背面部（図３の待
機ゾーン６１の左方、入る側通路）から行い、出庫は待
機ゾーン６１の前面部（出る側通路）から行うようにし
ている。このようにした理由は、出走のために待機ゾー
ン６１から各ゲート部７に向かう競走馬Ｈと、レースの
終了後に待機ゾーン６１に向かう競走馬Ｈとが互いに衝
突し合うのを防止するためである。

【００３４】また、待機ゾーン６１に向かう競走馬Ｈ
は、空いている単位待機スペース６１０の内、中央部分
に寄った単位待機スペース６１０から順次入庫していく
ようにしている。これによってできる限り両側部の単位
待機スペース６１０を空き状態にしておき、入庫移動中
の競走馬Ｈが環状通路６２を通り易いようにしている。

【００３５】図４は、競技場における競走馬の移動機構
の概略を説明するための説明図であり、図５は、図４の
側面視の部分断面説明図である。これらの図に示すよう
に、競技場４は合成樹脂製の板状体で形成され、この板
状体の下部に透明な合成樹脂製の板状体からなる基台４
３が平行に設けられている。この基台４３の上面部と上
記競技場４の下面部との間には自走車４４が配置されて
いる。また、競技場４の下面にはそれぞれ９０°だけ位
相ずれした正方形状の電極が互いに＋−で隣合うように
して形成されている。

【００３６】この自走車４４は、図５に示すように、上
面に同一半径上に複数の電極ピンが上方に付勢して突設
され、これらが上記＋−電極の各それぞれ１個には摺接
するようにして電力を得て駆動される両輪個々に対する
図略の駆動モータと、この駆動モータの駆動によって回
転する幅方向一対の動輪４４ａ（図５においては向う側
の動輪は現れていない）と、この動輪４４ａの前方（左
方）に設けられた従輪４４ｂとを有し、上記一対の動輪
４４ａの回転数差によって自走車４４の右折および左折
が可能になっている。なお、各動輪４４ａの回転数が同
一の場合は自走車４４は直進し、回転数の変更で走行速
度が制御される。また、自走車４４の頂部にはＸ字状の
昇降部材とその上方付勢を行う図略の部材が設けられ、
更にこの頂部には競技場４の裏面との間で高さ規制を行
うコロと、このコロにより裏面すれすれに位置する磁石
４４ｃが固定されている。

【００３７】一方、上記競走馬Ｈは、台車Ｈ１と、この
台車Ｈ１の上部に支持棒を介して固定された馬模型Ｈ２
とからなり、上記台車Ｈ１には所定の車輪が設けられて
いるとともに、台車Ｈ１の底面部には上記自走車４４の
磁石４４ｃに対応した磁石Ｈ３が磁石４４ｃに対し異な
った磁極面で対向するように設けられ、これによって競
走馬Ｈは、自走車４４の基台４３上での走行に追従して
競技場４を移動するようになっている。

【００３８】また、上記自走車４４の底面部の前後位置
適所には発光体４４ｄが設けられ、この発光体４４ｄは
所定の僅かな時間差を持って前側、後側の順で点灯する
ようにして、前後関係を把握可能にしている。また、底
面部の適所には後述する送信ＬＥＤ９２からの赤外線信
号（制御信号）を受光する赤外線受光部４４ｅが設けら
れ、この赤外線受光部４４ｅが受光した制御信号は自走
車４４に内装された図略の制御部に導かれ、上記制御信
号に基づいた制御によって自走車４４の運転（駆動モー
タの回転速度及び速度差（方向制御））が行われる。

【００３９】複数の競走馬Ｈによるトラック５上でのレ
ース展開やパドック６における各競走馬Ｈの挙動は、ゲ
ーム装置本体１１内に設けられた制御手段３及びセンサ
部９によって制御される。このセンサ部９は、基台４３
の下部に配置された所定台数のＣＣＤカメラ９１および
送信ＬＥＤ９２とを備えている。

【００４０】上記制御手段３は、ゲーム進行に関するＲ
ＯＭ内のプログラムに基づき後述の位置検出回路３３か
らの位置信号を受けて所定の制御信号を生成するコント
ローラ３１、コントローラ３１からの制御信号を送信Ｌ
ＥＤ９２に向けて出力する赤外線ＬＥＤドライバ３２、
ＣＣＤカメラ９１からの自走車４４の前後に設けられた
発光体４４ｄを撮像して得られる検出信号から競走馬Ｈ
の位置と前後（向き）とを検出し、かかる情報を位置コ
ントローラ３１に入力する位置検出回路３３、および、
コントローラ３１からの制御信号に基づいてＬＥＤ等の
コース案内灯８に所定の周期で駆動パルスを供給する点
滅回路３４を有している。なお、各自走車４４における
発光体４４ｄの点灯動作はそれぞれ僅かずつタイミング
がずらされて順次行われるようになされており、これに
よっていずれの自走車４４かを制御手段３側で把握可能
にしている。

【００４１】コントローラ３１は、表１に示した「コー
ス番号」と、表２に示した「レースの種類」のＲＯＭテ
ーブルから所定の順番で各レースが、オッズがあること
を条件に、定期的に実行されるように設定されている。
なお、オッズがないときにレースを休止することにより
駆動機構系等に対する長寿命化を図っている。

【００４２】ここで、レース展開について簡単に説明し
ておく。

【００４３】表１、表２に基づいてレースの種類が設定
されると、設定されたレースの種類に応じて所定の馬番
号の競走馬Ｈに向けてコントローラ３１から送信ＬＥＤ
９２を介して所定のゲート部７のゲート７１に向かう制
御信号が出力され、これによって、選ばれた出走馬は所
定ゲート部７の所定のゲート７１にゲートインする。

【００４４】そして、競走スタートの制御信号によって
出走馬は走行を開始し、競技が展開されるようになって
いる。競技終了後、トラック５にいる各競走馬Ｈは、順
次送信ＬＥＤ９２から出力される制御信号によって移動
し、最寄りの連絡通路６３を通り、さらに、待機する競
争馬Ｈは環状通路６２を通って待機ゾーン６１の空き場
所に入る。

【００４５】なお、図４および図５には図示していない
が、コントローラ３１から各ゲート部７へも制御信号が
出力されるようになっており、表１に示したコース番号
に応じて第３ゲート部７ｃおよび第４ゲート部７ｄのい
ずれか一方がセッティングされて他方が収納されたり、
あるいは双方が収納されるようになっている。

【００４６】そして、コントローラ３１には、レース中
における各競走馬Ｈの標準速度や瞬発力に対する分布関
数が入力されており、実際のレース展開中には所定の時
間間隔で発生させた乱数から速度や瞬発力を算出し、こ
の算出結果で競走馬Ｈが走行するようにしている。さら
に、コントローラ３１には各競走馬Ｈが先駆けタイプ
か、逃げ切りタイプか等の情報も入力されており、これ
らの競走馬Ｈの癖もレース展開に反映させるようにして
いる。

【００４７】次に、制御手段３により制御されるパドッ
ク６内での競争馬Ｈの移動について説明する。レースを
終了した各競争馬Ｈは、その順位に従って順番に縦列し
て連絡通路６３を経由してパドック６に向かう。この時
点では、既に次のレースの種別が決定しているので、次
のレースのゲート７に対して反対側となる連絡通路６３
側からパドック６に入る。ここで、引き続いてレースに
出走する競争馬Ｈはパドック６の前側の環状通路６２に
方向を変え、逆に待機する競争馬Ｈは環状通路６２の後
側に向かって、後方から、待機ゾーン６１の中心側で空
いている単位待機スペース６１０から順番に詰めるよう
に入る。

【００４８】次のレースに出走する競争馬Ｈは、先ず待
機ゾーン６１の競争馬Ｈから順番に環状通路６２の前側
を通って、選択されたゲート７側となる連絡通路６３方
向に向かい、これに引き続いて、直前のレースを終えた
競争馬Ｈが反対の連絡通路から環状通路６２、連絡通路
６３を経由して選択されたゲート７に向かう。

【００４９】また、パドック６での競走馬Ｈの挙動につ
いては、上記分布関数の平均値が参照され、平均値の高
い競走馬Ｈについては活発にパドック６内を移動する
が、平均値の低い競走馬Ｈについては、緩慢に移動する
ように、あるいは上述の内から特有の要素がランダムに
参照されて、その要素を示唆する挙動を行うようにプロ
グラミングされており、遊技者はこのような各競争馬の
特有の挙動からどの競走馬Ｈが優劣性を判別することが
できるようにすることで、より臨場感を演出することが
できる。

【００５０】図６は、コース案内灯の点滅制御の一実施
形態を示すブロック図である。この図においては、長距
離トラック５ｂの縁堰部４１に設けられたコース案内灯
８を例に挙げている。図６に示すように、コース案内灯
８に関しては、第１案内灯８ａ、第２案内灯８ｂ、第３
案内灯８ｃおよび第４案内灯８ｄの４つが水平方向に等
間隔で並設されて一つの案内灯群が形成されている。第
１案内灯８ａ、第４案内灯８ｄは、それぞれ隣接するコ
ース案内灯８の第４案内灯８ｄ、第１案内灯８ａとも等
間隔となるようにされている。この案内灯群のｉ個、す
なわち第１案内灯群８１、第２案内灯群８２・・・第ｉ
案内灯群８ｉが縁堰部４１の内壁面に取り付けられ、各
案内灯群の第１〜第４案内灯８ａ，８ｂ，８ｃ，８ｄが
順次所定の時間間隔で点滅することによってコースの進
行方向に向かうようにコース案内灯８が順次に点灯して
いき、これによって設定コースとコースの進行方向とが
判るようになっている。

【００５１】上記点滅回路３４は、クロック及びこのク
ロックを４分周した基準パルスを出力するパルス発生回
路３４ａ、４ビットのシフトレジスタ等からなるディレ
ー回路３４ｂ、およびパルス発生回路３４ａとディレー
回路３４ｂとの間に介設されたスイッチ３４ｃを有して
いる。スイッチ３４ｃは、パルス発生回路３４ａからの
基準パルスのディレー回路３４ｂへの供給方向を切り換
えるためのスイッチであり、コントローラ３１からの制
御信号によって切り換えられるようになっている。ディ
レー回路３４ｂはスイッチ３４ｃによる入力方向に応じ
て順次遅延されるパルスが逆方向に向けて各ビットから
順次出力されるようになされているものである。

【００５２】そして、点滅回路３４の切り換え操作によ
ってパルス発生回路３４ａからの基準パルスが左側から
ディレー回路３４ｂに供給されると、この基準パルスは
クロックタイミングで各案内灯群８１，８２・・８ｉの
第１案内灯８ａ、第２案内灯８ｂ、第３案内灯８ｃおよ
び第４案内灯８ｄに向けて順次出力され、第４案内灯８
ｄへの出力が完了すると再度第１案内灯８ａ〜第４案内
灯８ｄに出力され、これが繰り返されるようになってい
る。かかるコース案内灯８の点滅が行われると、すべて
の案内灯群８１，８２・・・８ｉにおいて、コース案内
灯８の点灯が第１案内灯８ａから第４案内灯８ｄに向か
って移動するため、コースの進行方向が第１案内灯８ａ
から第４案内灯８ｄの方向に向かうものであることが認
識される。

【００５３】逆に、切換えスイッチ３４ｃの切り換え操
作によってパルス発生回路３４ａからの基準パルスが右
方からディレー回路３４ｂに供給されると、すべての案
内灯群８１，８２・・・８ｉにおいて、第４案内灯８ｄ
から第１案内灯８ａに向けてクロックタイミングでパル
ス電流が供給されるため、上記とは逆にコース案内灯８
の点灯が第４案内灯８ｄから第１案内灯８ａに向かって
移動するため、コースの進行方向が第４案内灯８ｄから
第１案内灯８ａの方向に向かうことが認識される。

【００５４】本実施形態では、パルス発生回路３４ａか
らの基本パルス電流は０．４秒毎に出力され、クロック
は０．１秒に設定されているが、これに限定されず、要
は、コース案内灯８がｎ個（ｎ＞２）、すなわち第１案
内灯〜第ｎ案内灯で構成されるときは、クロック周期に
対し、基準パルスをそのｎ倍の周期に設定すればよく、
また、クロック周期も０．１秒である必要はなく、ゲー
ム種別や移動体の移動速度に相応しい周期に設定されれ
ばよい。また、レースの前半と後半とか、盛り上がり度
合いに連動してその周期を可変にしてもよい。

【００５５】以上、縁堰部４１に設けられたコース案内
灯８であって、長距離トラック５ｂを対象したものの点
灯制御について説明したが、その他中央分離体５１の外
周に配設されたコース案内灯８、区分体５２の外周に設
けられたコース案内灯８等についても同様に上記のよう
な点灯制御が行われるようになっているため、遊技者は
コース案内灯８の点灯状態を見ることによって、今行わ
れているレースのコースと進行方向を容易に知ることが
できる。

【００５６】また、パドック６には待機ゾーン６１が設
けられ、ここに出走しない競走馬Ｈを待機させることが
できるようにしているため、トラック５に出走しない競
走馬Ｈを放置しない状態で、レースに参加させる競走馬
Ｈの頭数を適宜選定して６頭立てレースや８頭立てレー
ス等を行うことが可能であり、トラック５内をより実際
に則した状況にすることができ好都合である。

【００５７】以上の実施形態においては、移動体として
模擬の競走馬Ｈが適用されているが、本発明は移動体が
競走馬Ｈに限定されるものではなく、模擬の競走自動車
や、模擬の競走自転車等を移動体として採用してもよ
く、さらに、サッカー等の球技の選手を模したものを移
動体にしてもよい。

【００５８】また、以上の実施形態においては、トラッ
ク５には短距離トラック５ａと長距離とラック５ｂの二
つのコースが設けられているが、本発明は、トラックに
二つのコースのみが設けられることに限定されるもので
はなく、三つ以上のコースを設定し、それぞれのコース
の非重複部分の両側部に、コースに沿ってコース案内灯
８を設けるようにし、任意に選択されたコースの重複部
分はもちろんのこと、非重複部分のコース案内灯８が点
灯するようにしてもよい。

【００５９】

【発明の効果】本発明の請求項１記載の競争ゲーム装置
は、複数の移動体を移動制御手段によりゲーム盤面上で
移動制御することによって競技を展開し、優劣を競うよ
うに構成された競争ゲーム装置であって、上記ゲーム盤
面は、上記複数の移動体が競技する競技エリアと、この
競技エリアに隣接して設けられ、かつ、移動体の出入が
可能に形成された補助エリアとを有してなるものである
ため、競技に参加しない移動体の待機、移動体の挙動位
置の確保、また方向転換位置の確保が可能となるなど、
競争ゲームをバラエティーに富んだものにする上で好都
合である。

【００６０】本発明の請求項２記載の競争ゲーム装置に
よれば、制御手段は、移動体の全個数のうち競技に参加
する移動体が競技エリアに移り、残りの移動体が補助エ
リアに留まるように制御すべく構成されているため、移
動制御手段の制御によって、複数の移動体から、適宜の
個数の移動体が都度選択されて競技を行わせるように
し、競技に参加しない移動体を補助エリアに待機させる
ことによって、競技エリア内に競技に参加しない移動体
が残留することを防止でき、競技エリア内を目障りなも
のが存在しないスッキリした状態にする上で有効であ
る。また、移動体の個数を適宜変えることにより競技を
バラエティーに富んだものにする上で好都合である。

【００６１】本発明の請求項３記載の競争ゲーム装置に
よれば、補助エリアは移動体が方向を転換し得るスペー
スを有しているため、競技エリアが例えばトラック競技
を行うものである場合、補助エリアで移動体の方向を転
換させることにより、トラックを走行する移動体の走行
方向を逆にすることが可能になり、これによってトラッ
ク逆回りの競技コース設定を行い得るようになる等コー
ス設定の数を増加させる上で好都合である。

【００６２】本発明の請求項４記載の競争ゲーム装置に
よれば、競技エリアには移動体が走行するトラックが形
成されているため、移動体にゴールへの着順を競う競走
競技を行わせる上で好都合である。

【００６３】本発明の請求項５記載の競争ゲーム装置に
よれば、補助エリアは、１の競技の際に、該競技に参加
しない移動体が待機する待機ゾーンを有しているため、
競技に参加しない移動体を競技エリアから補助エリアに
移動させて待機ゾーンで整列させて待機させることが可
能になり、ゲーム盤面上を整然とさせる上で有効であ
る。

【００６４】本発明の請求項６記載の競争ゲーム装置に
よれば、競技エリアと補助エリアとの間に移動体が出入
りし得る連絡通路が設け、待機ゾーンの周りに環状のパ
ドック通路を形成したため、移動体は、競技エリアと補
助エリアとの間を連絡通路を用いることによって容易に
移動することができるとともに、パドック通路を移動体
に周回させることによって移動体の走行距離を長く設定
することが可能であり、移動体の観察を充分に行う上で
好都合である。

【００６５】本発明の請求項７記載の競争ゲーム装置に
よれば、待機ゾーンは、上記競技エリアと補助エリアと
を区分けする直線状の境界線に平行に設けられ、上記移
動体を待機ゾーンの長手方向に横列で整列させる複数の
単位待機スペースからなり、上記パドック通路は、待機
ゾーンの上記境界線に対向した側となる出る側通路と、
上記出る側の反対側である入る側通路とからなり、上記
制御手段は、待機ゾーンを出る移動体を上記出る側通路
から競技エリアに向かわせ、待機ゾーンに入る移動体を
上記入る側通路から待機ゾーンに向かわせるようになさ
れているため、待機ゾーンに対する移動体の出入コース
が交絡することはなく、移動体の待機ゾーンに対する出
入操作を円滑に行う上で好都合である。

【００６６】本発明の請求項８記載の競争ゲーム装置に
よれば、移動制御手段は、待機ゾーンに入る各移動体
を、待機ゾーンの中心側に近い空いている単位待機スペ
ースから順に詰むように向かせるようになされているた
め、待機ゾーンは中心側の単位待機スペースから詰まっ
ていき、待機ゾーンの両側部は常に空いた状態になって
おり、この空いた部分が移動体の移動通路として利用す
ることが可能であり、移動体を補助エリア内でスムーズ
に移動させる上で有効である。

【００６７】本発明の請求項９記載の競争ゲーム装置に
よれば、移動体は競走馬を模した模型馬が用いられてい
るため、競争ゲームが実際の競馬を模したものになり、
競争ゲームを非常に興趣に富んだものにする上で好都合
である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の競争ゲーム装置の一実施形態を示す外
観斜視図である。

【図２】ゲーム装置本体の表面に設けられた競技場の一
実施形態を示す平面図である。

【図３】図２のパドック部分を示す拡大図である。

【図４】競技場における競走馬の移動機構の概略を説明
するための説明図である。

【図５】図４の側面視の部分断面説明図である。

【図６】コース案内灯の点滅制御の一実施形態を示すブ
ロック図である。

【符号の説明】

１競争ゲーム装置１１ゲーム装置本体２ゲーム参加台３制御手段３１コントローラ３２赤外線ＬＥＤドライバ３３位置検出回路３４点滅回路４競技場４１縁堰部４２仕切り部４３基台４４自走車４４ａ動輪４４ｂ従輪４４ｃ磁石４４ｄ発光体４４ｅ赤外線受光部５トラック５ａ短距離トラック５ｂ長距離トラック５１中央分離体５２区分体６パドック６１待機ゾーン６１０単位待機スペース６２環状通路６３連絡通路６３ａ第１連絡通路６３ｂ第２連絡通路７ゲート部７ａ第１ゲート部７ｂ第２ゲート部７ｃ第３ゲート部７ｄ第４ゲート部８コース案内灯８１第１案内灯群８２第２案内灯群８ｉ第ｉ案内灯群８ａ第１案内灯８ｂ第２案内灯８ｃ第３案内灯８ｄ第４案内灯９センサ部９１ＣＣＤカメラ９２送信ＬＥＤＨ競走馬

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】複数の移動体を移動制御手段によりゲー
ム盤面上で移動制御することによって競技を展開し、優
劣を競うように構成された競争ゲーム装置であって、上
記ゲーム盤面は、上記複数の移動体が競技する競技エリ
アと、この競技エリアに隣接して設けられ、かつ、移動
体の出入が可能に形成された補助エリアとを有してなる
ものであることを特徴とする競争ゲーム装置。
【請求項２】上記制御手段は、移動体の全個数のうち
競技に参加する移動体が競技エリアに移り、残りの移動
体が補助エリアに留まるように制御するように構成され
ていることを特徴とする請求項１記載の競走ゲーム装
置。
【請求項３】上記補助エリアは、移動体が方向を転換
し得るスペースを有していることを特徴とする請求項１
または２記載の競争ゲーム装置。
【請求項４】上記競技エリアには移動体が走行するト
ラックが形成されていることを特徴とする請求項１また
は２記載の競争ゲーム装置。
【請求項５】上記補助エリアは、１の競技の際に、該
競技に参加しない移動体が待機する待機ゾーンを有して
いるものであることを特徴とする請求項２乃至４のいず
れかに記載の競争ゲーム装置。
【請求項６】上記競技エリアと補助エリアとの間には
移動体が出入りし得る連絡通路が設けられ、上記待機ゾ
ーンの周りに環状のパドック通路が形成されていること
を特徴とする請求項５記載の競争ゲーム装置。
【請求項７】上記待機ゾーンは、上記競技エリアと補
助エリアとを区分けする直線状の境界線に平行に設けら
れ、上記移動体を待機ゾーンの長手方向に横列で整列さ
せる複数の単位待機スペースからなり、上記パドック通
路は、待機ゾーンの上記境界線に対向した側となる出る
側通路と、上記出る側の反対側である入る側通路とから
なり、上記制御手段は、待機ゾーンを出る移動体を上記
出る側通路から競技エリアに向かわせ、待機ゾーンに入
る移動体を上記入る側通路から待機ゾーンに向かわせる
ようになされていることを特徴とする請求項６記載の競
争ゲーム装置。
【請求項８】上記移動制御手段は、待機ゾーンに入る
各移動体を、待機ゾーンの中心側に近い空いている単位
待機スペースから順に詰むように向かわせるようになさ
れていることを特徴とする請求項７記載の競争ゲーム装
置。
【請求項９】上記移動体は競走馬を模した模型馬であ
ることを特徴とする請求項４乃至８のいずれかに記載の
競争ゲーム装置。