JPH094699A - 動力伝達系の油圧装置 - Google Patents

動力伝達系の油圧装置

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JPH094699A
JPH094699A JP15621895A JP15621895A JPH094699A JP H094699 A JPH094699 A JP H094699A JP 15621895 A JP15621895 A JP 15621895A JP 15621895 A JP15621895 A JP 15621895A JP H094699 A JPH094699 A JP H094699A
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嘉大 生島
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貴久 丹羽
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/042Guidance of lubricant
    • F16H57/0421Guidance of lubricant on or within the casing, e.g. shields or baffles for collecting lubricant, tubes, pipes, grooves, channels or the like

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 変速機及びトランスファー間に堰を設け、ト
ランスファー側の滞留油の油面を低下させ、トランスフ
ァー内の回転部材による油撹拌抵抗の増加を防止するに
当たり、コストアップを押さえることのできる動力伝達
系の油圧装置を提供することにある。 【構成】 変速機42及びトランスファー43が変速用
エレメント及び駆動モード切換え用エレメントB1,C
1,C2を複数備え、これらへの油圧の給排を電磁弁7
3,74,75の切換えによって行い変速及び駆動モー
ド切換えを行うもので、車体基部45に支持される変速
機42及びトランスファー43が、それらの長手方向X
に沿って下方に傾斜するよう配備され、変速機及びトラ
ンスファーの両ケーシング47の結合部に堰11aが設
けられ、且つ、駆動モード切換え用エレメントB1,C
1,C2のドレーン油路72の開口721を変速機42
内に配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンからの回転力を
クラッチ、変速機及びトランスファーを介し、2輪また
は4輪に選択的に伝達する動力伝達系に採用される油圧
装置、特に、変速機及びトランスファーの切換えを変速
用エレメント及び駆動モード切換え用エレメントと、こ
れらに接続される油圧回路上の変速用及び駆動モード切
換え用の電磁弁を装備した動力伝達系の油圧装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、4輪駆動車ではエンジンからの回
転力がクラッチ、変速機及びトランスファーを介し、2
輪または4輪に選択的に伝達されているが、この内、エ
ンジン、クラッチ、変速機及びトランスファーを直列に
一体的に連結してなるパワートレインを備えたものが知
られている。この種の動力伝達系の変速機及びトランス
ファーは油圧式アクチュエータを備えた変速用エレメン
ト及び駆動モード切換え用エレメントを複数備え、各エ
レメントに対する油圧の給排を各エレメントに対応する
電磁弁の切換えによって行い目標の変速及び駆動モード
切換えを達成できるように構成される。この種の動力伝
達系のパワートレインの一例を図5に示した。
【0003】ここでのパワートレインはエンジン1とそ
の後端に連結されるトルクコンバータ(以後単にトルコ
ン)4、変速機5及びトランスファー6から成り、トラ
ンスファー6の第1出力軸7に図示しない後輪側のデフ
が接続される。ここで、エンジン1とトランスファー6
が車両のシャーシ3に対し前後各一対のマウント部材
2,8を介し連結され、支持されている。ところで、こ
のようなパワートレインの後端のトランスファー6はそ
の第1出力軸7に図示しないペラシャフトを介し後輪側
のデフに接続される。このため、パワートレインはその
長手方向に沿って下方に傾斜するよう配備される。
【0004】この場合、変速機5及びトランスファー6
には油圧式アクチュエータを備えた変速用エレメント及
び駆動モード切換え用エレメントが複数装備され、これ
らには変速側バルブボディー9やトランスファー側バル
ブボディー10を備える油圧回路が接続される。ここで
の油圧回路はそれぞれ各エレメントに対する油圧の給排
を各エレメントに対応する電磁弁をコントローラの指令
で切換駆動することによって行っている。このような油
圧回路は圧油の給排を行う際に、ドレーンに達した低圧
油を油溜に収容することと成る。変速機5及びトランス
ファー6の油溜は各ケーシングの低壁上に配備されるこ
ととなり、例えば、図5に2点鎖線aで示す位置に油レ
ベルが達することと成る。ところが、これでは低位置側
のトランスファー6に多量の油が滞留してしまい、結果
としてオイル冷却性が悪化し、トランスファー内の回転
部材による油撹拌抵抗が増加し、オイル劣化や出力ロス
等に結び付き問題を生じてしまう。
【0005】そこで、変速機5及びトランスファー6が
その長手方向に沿って下方に傾斜するよう配備される場
合、図5に破線で示すように、変速機5及びトランスフ
ァー6間に堰11を設け、トランスファー6側の油溜中
にトロコイドポンプ12を設ける。更にトロコイドポン
プ12の吐出路13の開口端を変速機5内に位置させ、
変速機5側の滞留油の油面を2点鎖線aの位置に、トラ
ンスファー6側の滞留油の油面を2点鎖線bの位置に保
持することを可能とする。これにより、変速機5側の滞
留油量を増加させ、トランスファー6側の滞留油量を低
減し、2点鎖線bで示す油面を低く押さえ、トランスフ
ァー内の回転部材による油撹拌抵抗の増加を防止してい
る。一方、変速機に連結されたトランスファーは、通
常、2輪駆動と4輪駆動を選択的に切り換える構成を採
る。
【0006】例えば、図6に示すようなトランスファー
6aは、変速機T/Mの出力軸14に入力された回転力
を、2駆であると、補助変速機15を通して後軸側の第
1出力軸16のみに伝え、4駆であると、補助変速機1
5を通して後軸側の第1出力軸16及び前輪側の第2出
力軸17に共に伝えるという構成を採る。ここで、第1
出力軸16には2駆4駆切換えクラッチ18を介し出力
ギア19が連結され、同出力ギア19と第2出力軸17
のギア20とが歯付きベルト21で連結される。更に、
補助変速機15は、出力軸14と第1出力軸16側のキ
ャリア22とを直結クラッチ23を介して連結可能に構
成される。更に、キャリア22にはピニオンギア24が
枢支され、同ギアには外周歯25が噛合し、同外周歯2
5が出力軸14に一体形成される。更に、ピニオンギア
24には内周歯26が噛合し、同内周歯26を備えたリ
ング部材27がブレーキ28を介してケーシング29に
接続可能となるように構成される。
【0007】この場合、補助変速機15は、直結クラッ
チ23をオンして、出力軸14と第1出力軸16側を直
結し、高速モードを設定でき、直結クラッチ23をオフ
して、ブレーキ28をオンして低速モードを設定でき
る。更に、2駆4駆換えクラッチ18は、これがオフし
て2駆を達成でき、オンして4駆を達成できる。特に、
補助変速機15は第1出力軸16側のキャリア22にパ
ーキング用のロック歯30を形成され、同歯にパーキン
グ位置で係合するパーキングロックロッド31が対設さ
れる。ここで、トランスファー6a内の高速モードを設
定する直結クラッチ23や、高速モードを設定するブレ
ーキ28、及び2駆4駆切換えクラッチ18は、それぞ
れ高圧油が抜けると、オフに戻る。結果として、トラン
スファー内の各エレメントの圧油が抜けると、前後輪側
の第1出力軸16と出力軸14側が分断され、通常の自
動変速機側のパーキン装置が働いて出力軸14がロック
されても、パーキング規制できなくなる。
【0008】このような点を考慮し、図6に示すトラン
スファー6aは、特に、ロック歯30及びパーキングロ
ックロッド31を装備する。これによって、通常の図示
しない自動変速機側のシフトレバーがパーキング位置に
シフトされることに連動し、パーキングロックロッド3
1が退却位置よりロック歯30と係合する係合位置に移
動し、第1出力軸16に直結される駆動輪をロックでき
る。このため、自動変速機側のパーキング装置の作動に
関係無く、たとえ、サイドブレーキを踏まなくても、車
両をパーキング状態に保持できる。なお、図6のトラン
スファーを備えた遊星歯車潤滑装置が特公平5−614
93号公報に開示される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】処で、図5に示したト
ランスファー6のように、その油溜中にトロコイドポン
プ12を設け、高位置側の堰11より上位置に低圧油を
迂回させる構成を採った場合、トランスファー6の油圧
回路は油圧源となるポンプを備える上に、低圧油循環用
のトロコイドポンプ12を別途必要とする。このため、
油圧回路のコストアップを招き、取付けスペースの確保
に問題を生じると共に、ポンプ設置のためのスペースの
確保にも問題を生じる。一方、図6に示したトランスフ
ァー6aは、通常の自動変速機側のシフトレバーをパー
キング位置にシフトするだけで、これに連動するパーキ
ングロックロッド31がロック歯30と係合し、サイド
ブレーキを踏まなくても、車両をパーキング状態に確実
に保持でき、各エレメントの圧油の抜けによる不具合も
防止できる。
【0010】しかし、図6に示したトランスファー6a
はパーキングロックロッド31を自動変速機側からトラ
ンスファー6aにまで引き延ばす必要があり、スペース
確保の問題やコストアップ要因となる。更に、この装置
は図示しない自動変速機側のシフトレバーがパーキング
位置にシフトされる必要があり、この点で、マニュアル
トランスミッションの車両に組合せることが不可能であ
る。本発明の第1の目的は、変速機及びトランスファー
間に堰を設け、トランスファー側の滞留油の油面を低下
させ、トランスファー内の回転部材による油撹拌抵抗の
増加を防止するに当たり、コストアップを押さえること
のできる動力伝達系の油圧装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、スペース確保やコストアップの
問題を生じさせることなく、通常の自動変速機側のパー
キング装置を働かせるだけで車両を確実にパーキングで
きる動力伝達系の油圧装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、第1の発明は、動力源側に対して変速機及びトラ
ンスファーが順次一体的に連結されてなる動力伝達系内
に装備され、上記変速機及びトランスファーが油圧式ア
クチュエータを備えた変速用エレメント及び駆動モード
切換え用エレメントを複数備え、上記各エレメントに対
する油圧の給排を各エレメントに対応する電磁弁の切換
えによって行い目標の変速及び駆動モード切換えを達成
できる動力伝達系の油圧装置において、車体基部に支持
される上記変速機及びトランスファーが、それらの長手
方向に沿って下方に傾斜するよう配備されると共に、上
記変速機及びトランスファーの両ケーシングの結合部に
所定高さの堰が設けられ、且つ、上記駆動モード切換え
用エレメントのドレーン油路の開口を上記変速機内に配
置したことを特徴とする。
【0012】請求項2の発明は、動力源側に対して変速
機及びトランスファーが順次一体的に連結されてなる動
力伝達系内に装備され、上記変速機及びトランスファー
が油圧式アクチュエータを備えた変速用エレメント及び
駆動モード切換え用エレメントを複数備え、上記各エレ
メントに対する油圧の給排を各エレメントに対応する電
磁弁の切換えによって行い目標の変速及び駆動モード切
換えを達成できる動力伝達系の油圧装置において、上記
トランスファーが、上記変速機出力軸と一体の入力キャ
リアに枢着されたピニオンギアと、上記ピニオンギアに
噛合する内周歯が出力キャリアを介し一体結合される第
1出力軸と、上記ピニオンギアに噛合する外周歯が形成
された中間出力軸と、上記第1出力軸及び中間出力軸と
第2出力軸との間を接離可能に結合する第1及び第2駆
動モード切換え用エレメントとを備え、上記第1駆動モ
ード切換え用エレメントは弾性部材の弾性力により上記
中間出力軸と上記第2出力軸とを接合し、油圧付加時に
上記中間出力軸と上記第2出力軸とを分離することを特
徴とする。
【0013】
【作用】請求項1の発明は、動力伝達系内の変速機及び
トランスファーが油圧式アクチュエータを備えた変速用
エレメント及び駆動モード切換え用エレメントを複数備
え、各エレメントに対する油圧の給排を各エレメントに
対応する電磁弁の切換えによって行い変速及び駆動モー
ド切換えを行うものであって、変速機及びトランスファ
ーがそれらの長手方向に沿って下方に傾斜するよう配備
され、特に、変速機及びトランスファーの両ケーシング
の結合部に所定高さの堰が設けられ、駆動モード切換え
用エレメントのドレーン油路の開口より変速機内に低圧
油が供給される。このため、駆動モード切換え用エレメ
ントのドレーン油路の開口より変速機内に低圧油が供給
され、変速機内に油を堰の高さまで滞留可能となる。
【0014】第2の発明は、動力伝達系内の変速機及び
トランスファーが油圧式アクチュエータを備えた変速用
エレメント及び駆動モード切換え用エレメントを複数備
え、各エレメントに対する油圧の給排を各エレメントに
対応する電磁弁の切換えによって行い変速及び駆動モー
ド切換えを行うものであって、特に、トランスファー
が、変速機出力軸と一体の入力キャリアに枢着されたピ
ニオンギアと、ピニオンギアに噛合する内周歯が出力キ
ャリアを介し一体結合される第1出力軸と、ピニオンギ
アに噛合する外周歯が形成された中間出力軸と、第1出
力軸及び中間出力軸と第2出力軸との間を接離可能に結
合する第1及び第2駆動モード切換え用エレメントとを
備え、第1駆動モード切換え用エレメントは弾性部材の
弾性力により中間出力軸と第2出力軸とを接合し、油圧
付加時に中間出力軸と第2出力軸とを分離する。このた
め、第1駆動モード切換え用エレメントの圧油が抜ける
と、弾性部材の弾性力により中間出力軸と第2出力軸と
が接合し、変速機出力軸と一体の入力キャリアに枢着さ
れたピニオンギアに中間出力軸の外周歯及び第1出力軸
の内周歯が共に噛合するので、変速機出力軸側と第1出
力軸及び第2出力軸とを直結できる。
【0015】
【実施例】図1の動力伝達系の油圧装置は4輪駆動車の
動力伝達系に装着されている。この動力伝達系は駆動源
であるエンジン40と、その後端に順次直列接続される
トルクコンバータ(以後単にトルコン)41、変速機4
2及びトランスファー43と、トランスファー43の第
1出力軸59に図示しないペラシャフトやリヤデフを介
し接続される後輪とで構成される。ここで、エンジン4
0、トルコン41、変速機42及びトランスファー43
は全体として一体化されたパワートレインAを構成し、
これらは長手方向Xに沿って下方に傾斜するよう配備さ
れる。このパワートレインAの前部のエンジン40と後
部のトランスファー43は車両のシャーシ45に対し前
後各一対のマウント部材46,47を介し連結され、支
持されている。
【0016】ここでトルコン41及び変速機42が自動
変速機A/Tを構成する。図2に示すパワートレインA
によれば、エンジン40のクランク軸51からの回転力
はトルコン41で断続操作され、そのタービン回転軸5
0の回転が変速機42で変速され、トランスファー43
で前後4輪駆動モード(4駆モード)と後輪駆動モード
(2駆モード)の何れかのモードで駆動輪に伝達され
る。ここで、トルコン41はポンプ羽根車83によりク
ランク軸51の回転を油の運動エネルギに変換し、この
油の運動エネルギをタービン羽根車84がタービン回転
軸50の回転に再度変換するという処理を行い、両羽根
車間のステータ85がその際の変換効率を調整するとい
う周知の構成を採る。一方、変速機42はタービン回転
軸50の入力回転を遊星歯車列46及び図示しない油圧
式アクチュエータを備えた変速用エレメントを用い複数
段に変速するという周知の構成を採っている。
【0017】なお、符号52はギアポンプを示し、同ポ
ンプ52はトルコン41内のポンプ羽根車83を介しク
ランク軸51側に一体的に連結され、ポンプ作動時に自
動変速機A/T及びトランスファー43の油圧回路の油
圧源として働く。このような自動変速機A/Tの出力軸
53はトランスファー43の第1回転部材54に直結さ
れる。このトランスファー43は、2駆モードであると
自動変速機A/Tの回転を後軸55のみに伝え、4駆モ
ードであると自動変速機A/Tの回転を後軸55及び前
輪側出力ギア56及び無端ベルト57を介し前輪58に
共に伝えるという切換え手段としての構成を採る。
【0018】図2、図4に示すように、トランスファー
43は自動変速機A/Tの出力軸53と一体の第1回転
部材54と、後輪55に連結される第1出力軸59と、
第1出力軸59の前部に外嵌される中間出力軸60と、
第1出力軸59の後部に外嵌される第2回転部材61
と、第1出力軸59の前部に一体結合された出力側回転
部材62と、第1出力軸59の後部に一体結合された第
3回転部材63とを備える。
【0019】更に、中間出力軸60には第4回転部材6
4が外嵌され、中間出力軸60には筒状軸48が外嵌さ
れる。ここで、筒状軸48はその前端に第2サンギア6
5を備え、且つ、後端は第1ブレーキB1を介しケーシ
ング47に接離可能に支持される。中間出力軸60はそ
の前端に第1サンギア66を備え、且つ、後端が第4回
転部材64及び第1クラッチC1を介し第2回転部材6
1に接離可能に支持される。ここで、第1ブレーキB1
は油圧供給時に摺接エレメントを接合し、第2サンギア
65を固定し、油圧排除時に摺接エレメントの接合を解
除し、第2サンギア65を遊転させる。
【0020】出力側回転部材62には内周歯67が形成
され、内周歯67には第1回転部材54に枢支される第
1ピニオンギア68が噛合う。この第1ピニオンギア6
8は第1サンギア66と噛合すると共に、第2ピニオン
ギア69を介し第2サンギア65に噛み合う。第2回転
部材61はその前部に第1クラッチC1と第2クラッチ
C2を並設し、その後端に前輪側出力ギア56を一体的
に結合する。ここで第1クラッチC1は常時オンクラッ
チであり、摺接エレメント列の端部に押圧バネ70を備
え、このバネ70の弾性力で摺接エレメントを接合さ
せ、第1サンギア66を第2回転部材61に直結し、油
圧供給時にのみ、押圧バネ70の弾性力を摺接エレメン
トより解除し、第1サンギア66を遊転させるように構
成される。
【0021】一方、第2クラッチC2は2、4駆切換え
クラッチであり、油圧供給時に摺接エレメントを接合
し、第1出力軸59と第2回転部材61を結合し4駆モ
ードとし、油圧排除時に摺接エレメントの接合を解除
し、第1出力軸59と第2回転部材61を分離し、2駆
モードとする。ここで第1ブレーキB1、第1クラッチ
C1及び第2クラッチC2は、図3に示す油圧回路に接
続される。ここで、自動変速機A/Tのバルブボディー
48とトランスファー43のバルブボディー49にはポ
ンプ52のライン圧が主油路71を介し供給される。こ
こで、トランスファー43のバルブボディー49内の各
ドレーンポートは全て主ドレーン路72に接続される。
この主ドレーン路72は自動変速機A/Tのケーシング
内に延出し、その開口721より低圧油を自動変速機A
/Tのケーシング内排出する。更に、自動変速機A/T
の変速機42とトランスファー43との結合部分には図
1に示すように堰11aが設けられる。この堰11aは
ケーシング47の内側下壁部分及び左右側方下部より延
出するもので、上端が水平縁として形成され、板状を呈
する。
【0022】トランスファー43の主油路71はC1、
B1、C2の各エレメントに対向する電磁弁73,7
4,75及び調量弁76,77,78に連通される。各
電磁弁73,74,75はオフ時に供給ポートaとドレ
ーンポートbを連通させ、オン時に供給ポートaと流入
ポートcを連通させる。電磁弁73,74,75の供給
ポートaは調圧弁76,77,78のパイロットポート
dに連通される。調量弁76,77,78はパイロット
ポートdと、ライン圧を受ける流入ポートeと、供給ポ
ートfと、複数のドレーンポートgとを備える。調量弁
76,77,78はバネ79の弾性力とパイロットポー
トdの油圧とのバランスによりスプール弁80を摺動さ
せ、流入ポートeより供給ポートfに向かう油量及び供
給ポートfよりドレーンポートgに向かう油量を調整す
る。
【0023】調量弁76,77の供給ポートfは調圧弁
81を介し、第1クラッチC1、第1ブレーキB1に連
通する。調圧弁81は調量弁76,77の各供給ポート
fに連通する流入ポートh1、h2及びこれらと対向す
る供給ポートi1、i2を備え、更に、複数のドレーン
ポートjを備える。ここで、調圧弁81のスプール83
はバネ82の弾性力で左方向に摺動付勢され、第1クラ
ッチC1と第1ブレーキB1の油圧差を設定値と成るよ
うにバランス作動する。なお、調量弁78の供給ポート
fは第2クラッチC1に直接連通する。更に、符号84
はアキュムレータを示す。
【0024】このような動力伝達系の油圧装置の作動を
説明する。車両の走行時において、エンジン40が駆動
すると、ポンプ52が駆動し、自動変速機A/Tのバル
ブボディー48とトランスファー43のバルブボディー
49にポンプ52のライン圧が主油路71を介し供給さ
れる。ここで、車両の走行時において、駆動力は自動変
速機A/Tで適正変速比で変速され、トランスファー4
3の第1回転部材54に伝達される。
【0025】この場合、2駆モードの選択時であると、
電磁弁75はオフされ、ドレーンポートb、gより余分
な油は排除され、第2クラッチC2が切れ、2輪駆動状
態となる。一方、4駆モードの選択時であると、電磁弁
75はオンされ、高圧油が調量弁78より第2クラッチ
C2に供給され、第2回転部材61と第1出力軸59が
直結され、4輪駆動状態となる。
【0026】更に、2駆あるいは4駆モードにおいて、
高速モードの選択時であると、電磁弁74がオフされ、
第1ブレーキB1への油圧供給が絶たれ、更に、電磁弁
73がオフされ、第1クラッチC1がバネ70の弾性力
で接状態に保持される。この場合、第1サンギア66と
第2回転部材61が直結され、第1回転部材54の第1
ピニオンギア68には第1サンギア66と内周歯67が
噛合していることより、第1回転部材54に対して第1
出力軸59と中間出力軸60とが一体回転することとな
り、高速モードとなる。
【0027】逆に、低速モードの選択時であると、電磁
弁74がオンされ、第1ブレーキB1が接合され第2サ
ンギア65が停止状態に保持される。更に、電磁弁73
がオンされ、第1クラッチC1が油圧を受け断状態に切
り換る。この場合、第2サンギア65、第2ピニオンギ
ア69が働き、第1回転部材54側の回転は低変速比で
低速側に変速されて、その回転が第1出力軸59より前
輪55側のみ、あるいは前輪55側に加え第2クラッチ
C2を介し後輪58側に伝えられる。
【0028】このように、エンジン駆動時においては、
自動変速機A/T側のポンプ52が作動し、自動変速機
A/Tとトランスファー43に給油が成され、自動変速
機A/Tのバルブボディー48からは各ドレーンポート
よりケーシング47下部に低圧油が排出され、トランス
ファー43のバルブボディー49内の電磁弁73,7
4,75、調量弁76,77,78及び調圧弁81から
はそれらの各ドレーンポートb,g,jより主ドレーン
路72を経て、自動変速機A/Tのケーシング内に開口
721より低圧油が排出される。このような動力伝達系
の油圧装置では、エンジン駆動に伴いポンプ52が駆動
すると、自動変速機A/Tのケーシング内には堰11a
の高さまで、油が滞留可能となり、それ以上の油がトラ
ンスファー43側に流下することなる。
【0029】このため、ポンプ52には自動変速機A/
Tのケーシングの滞留油が供給され、自動変速機A/T
とトランスファー43の各ケーシングの底部には適度の
量の油がそれぞれ分散して滞留することとなる。この結
果、自動変速機A/Tとトランスファー43の各回転部
材が過度の油の撹拌を行うという状態を回避でき、油温
の上昇や劣化、あるいは出力ロスを招くということを防
止できる。特に、専用の油戻し用のポンプを必要とせ
ず、過度なコストアップを押さえることができる。更
に、このような動力伝達系を備えた車両のエンジン40
が停止するとする。
【0030】この場合、ポンプ52が停止し、自動変速
機A/Tのバルブボディー48とトランスファー43の
バルブボディー49内の電磁弁73,74,75、調量
弁76,77,78及び調圧弁81への油圧供給が停止
する。この場合、特に、第1クラッチC1内の圧油が抜
けると、バネ70の弾性力のみが摺接エレメントに加わ
り、クラッチ接の状態に保持される。このため、第1ク
ラッチC1がバネ70の弾性力で接状態に保持される。
この場合、第1サンギア66と第2回転部材61が直結
され、第1回転部材54の第1ピニオンギア68に対
し、第1サンギア66と内周歯67が両側より噛合して
いることより、第1回転部材54の第1ピニオンギア6
8により第1出力軸59側の後輪55と第2回転部材6
1側の前輪58とが直結状態に保持される。このため、
パーキング装置の制動力を受け第1回転部材54が回転
不可状態に保持されると、第1回転部材54の第1ピニ
オンギア68に係合する第1出力軸59側の後輪55と
第2回転部材61側の前輪58とが回転を阻止され、パ
ーキング状態を保持できる。このため、エンジンが停止
し、動力伝達系の油圧装置の各油圧エレメントの圧油が
抜けた後でも、自動変速機A/T内の周知のパーキング
装置が作動してさえいれば、確実にパーキング状態を保
持でき、あえて、油圧抜けに対処すべくトランスファー
43の内部にパーキング装置を別途設ける必要が無い。
【0031】
【発明の効果】第1の発明は、動力伝達系内の変速機及
びトランスファーが油圧式アクチュエータを備えた変速
用エレメント及び駆動モード切換え用エレメントを複数
備え、各エレメントに対する油圧の給排を各エレメント
に対応する電磁弁の切換えによって行い変速及び駆動モ
ード切換えを行うものであって、変速機及びトランスフ
ァーがそれらの長手方向に沿って下方に傾斜するよう配
備され、特に、変速機及びトランスファーの両ケーシン
グの結合部に所定高さの堰が設けられ、駆動モード切換
え用エレメントのドレーン油路の開口より変速機内に低
圧油が供給される。このため、駆動モード切換え用エレ
メントのドレーン油路の開口より変速機内に低圧油が供
給され、変速機内に油を堰の高さまで滞留可能となり、
自動変速機とトランスファーの各ケーシングの底部に油
がそれぞれ適量分散して滞留する。このため、最下位値
側のトランスファーの各回転部材が過度の油の撹拌を行
うという状態を回避でき、油温の上昇や劣化、あるいは
出力ロスを招くということを防止でき、油戻し用のポン
プを必要とせず、過度なコストアップを押さえることも
できる。
【0032】第2の発明は、動力伝達系内の変速機及び
トランスファーが油圧式アクチュエータを備えた変速用
エレメント及び駆動モード切換え用エレメントを複数備
え、各エレメントに対する油圧の給排を各エレメントに
対応する電磁弁の切換えによって行い変速及び駆動モー
ド切換えを行うものであって、特に、トランスファー
が、変速機出力軸と一体の入力キャリアに枢着されたピ
ニオンギアと、ピニオンギアに噛合する内周歯が出力キ
ャリアを介し一体結合される第1出力軸と、ピニオンギ
アに噛合する外周歯が形成された中間出力軸と、第1出
力軸及び中間出力軸と第2出力軸との間を接離可能に結
合する第1及び第2駆動モード切換え用エレメントとを
備え、第1駆動モード切換え用エレメントは弾性部材の
弾性力により中間出力軸と第2出力軸とを接合し、油圧
付加時に中間出力軸と第2出力軸とを分離する。このた
め、エンジンが停止し、特に、第1駆動モード切換え用
エレメントの圧油が抜けると、弾性部材の弾性力により
中間出力軸と第2出力軸とが接合し、変速機出力軸と一
体の入力キャリアに枢着されたピニオンギアに中間出力
軸の外周歯及び第1出力軸の内周歯が共に噛合するの
で、変速機出力軸側と第1出力軸及び第2出力軸とを直
結できる。このため、自動変速機A/T内のパーキング
装置が作動してさえいれば、確実にパーキング状態を保
持でき、あえて、油圧抜けに対処すべくトランスファー
の内部にパーキング装置を別途設ける必要が無く、スペ
ース確保やコストアップの問題を生じさせることもな
い。更に、本装置をマニュアルトランスミッションの車
両に組合せることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての動力伝達系の油圧装
置の概略側面図である。
【図2】図1の動力伝達系の各構成部のスケルトン図で
ある。
【図3】図1の動力伝達系のトランスファーの部分の油
圧回路図である。
【図4】図1の動力伝達系のトランスファーの部分の断
面図である。
【図5】従来の動力伝達系の油圧装置の概略側面図であ
る。
【図6】従来の動力伝達系のトランスファーのスケルト
ン図である。
【符号の説明】
11a 堰 40 エンジン 41 トルコン 42 変速機 43 トランスファー 45 車体基部 47 ケーシング 48 筒状軸 50 タービン回転軸 53 自動変速機の出力軸 54 第1回転部材 55 後輪 59 第1出力軸 60 中間出力軸 61 第2回転部材 62 出力側回転部材 63 第3回転部材 65 第2サンギア 66 第1サンギア 67 内周歯 68 第1ピニオンギア 69 第2ピニオンギア 72 ドレーン油路 721 開口 73 電磁弁 74 電磁弁 75 電磁弁 A パワートレイン B1 第1ブレーキ C1 第1クラッチ C2 第2クラッチ X 長手方向 A/T 自動変速機

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動力源側に対して変速機及びトランスファ
    ーが順次一体的に連結されてなる動力伝達系内に装備さ
    れ、上記変速機及びトランスファーが油圧式アクチュエ
    ータを備えた変速用エレメント及び駆動モード切換え用
    エレメントを複数備え、上記各エレメントに対する油圧
    の給排を各エレメントに対応する電磁弁の切換えによっ
    て行い目標の変速及び駆動モード切換えを達成できる動
    力伝達系の油圧装置において、 車体基部に支持される上記変速機及びトランスファー
    が、それらの長手方向に沿って下方に傾斜するよう配備
    されると共に、上記変速機及びトランスファーの両ケー
    シングの結合部に所定高さの堰が設けられ、且つ、上記
    駆動モード切換え用エレメントのドレーン油路の開口を
    上記変速機内に配置したことを特徴とする動力伝達系の
    油圧装置。
  2. 【請求項2】動力源側に対して変速機及びトランスファ
    ーが順次一体的に連結されてなる動力伝達系内に装備さ
    れ、上記変速機及びトランスファーが油圧式アクチュエ
    ータを備えた変速用エレメント及び駆動モード切換え用
    エレメントを複数備え、上記各エレメントに対する油圧
    の給排を各エレメントに対応する電磁弁の切換えによっ
    て行い目標の変速及び駆動モード切換えを達成できる動
    力伝達系の油圧装置において、 上記トランスファーが、上記変速機出力軸と一体の入力
    キャリアに枢着されたピニオンギアと、上記ピニオンギ
    アに噛合する内周歯が出力キャリアを介し一体結合され
    る第1出力軸と、上記ピニオンギアに噛合する外周歯が
    形成された中間出力軸と、上記第1出力軸及び中間出力
    軸と第2出力軸との間を接離可能に結合する第1及び第
    2駆動モード切換え用エレメントとを備え、上記第1駆
    動モード切換え用エレメントは弾性部材の弾性力により
    上記中間出力軸と上記第2出力軸とを接合し、油圧付加
    時に上記中間出力軸と上記第2出力軸とを分離すること
    を特徴とする動力伝達系の油圧装置。
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