JPH094633A - フレキシブルドライブ装置 - Google Patents

フレキシブルドライブ装置

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Publication number
JPH094633A
JPH094633A JP15170995A JP15170995A JPH094633A JP H094633 A JPH094633 A JP H094633A JP 15170995 A JP15170995 A JP 15170995A JP 15170995 A JP15170995 A JP 15170995A JP H094633 A JPH094633 A JP H094633A
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JP
Japan
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transmission element
flexible
shaft
meshing
drive shaft
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP15170995A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Takenaka
正彦 竹中
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Flexible Shafts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大動力を伝達可能とするフレキシブルなドラ
イブシャフトの提供。 【構成】 ドライブシャフトをインナーシャフト20と
その周囲を覆うフレキシブルなアウターケース21で構
成する。インナーシャフト20は複数の伝達要素部材2
2を多関節状に連結したものであり、伝達要素部材22
の回転軸方向端部のうち一方側に凸状球面接続部25と
その周囲に180°間隔で形成された噛み合い部26を
設け、他方に180゜間隔の噛み合い部30とその内周
面に形成された凹状渋面接続部33を設ける。隣り合う
伝達要素部材22を90°づつ回転軸回り方向へ回転さ
せて端部同志を連結すると、連結部は凸状球面接続部2
5と凹状渋面接続部33が球面接触して関節運動可能に
なるとともに、回転方向では噛み合い部26と噛み合い
部30が噛み合って回転力を伝達する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動2輪車等の動力伝
達において使用されるドライブシャフトであって、フレ
キシブルシャフトを用いたものに関する。
【0002】
【従来の技術】実開昭59−75389号には、エンジ
ンの出力軸と前輪のパブにそれぞれかさ歯車を設け、こ
れらのかさ歯車にかみ合うピニオン歯車を両端に有する
フレキシブルなドライブシャフトで伝動するものが示さ
れている。
【0003】このドライブシャフトはエンジンから燃料
タンク側面を通って斜め上方へ延び、さらにフロントフ
ォークに沿って上下へ延びて前輪へ接続するように略山
型に屈曲変形されている。
【0004】特開昭57−158179号には、このよ
うなドライブシャフトがフレキシブルシャフトとその周
囲を覆うアウターケースが示され、このアウターケース
は、両端に球面状の接続部を有する関節部材を多数連結
することにより多関節状になっている。
【0005】実開昭56−8599号には、フレキシブ
ルシャフトが撚り合わされたワイヤー状部材で構成され
ることが示され、実公昭11−4609号には、螺旋状
に形成されたフレキシブルなアウターケースが示されて
いる。
【0006】特公昭58−4669号には、エンジンか
ら略水平方向に前方へ延びるフレキシブルシャフトを介
して前輪を駆動するものが示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例のフレキシ
ブルなドライブシャフトは、構成部材であるフレキシブ
ルシャフト自体が弾性変形により屈曲することが必要で
ある。
【0008】このため、あまりフレキシブルシャフトを
頑丈に形成すると、自由な弾性変形ができなくなる。逆
に、変形を自由にするため柔らかくすると、大きな動力
の伝達が困難になる。
【0009】また、回転力の伝達時には、フレキシブル
シャフトを回転方向へ捩るから、この際の回転方向にお
ける弾性変形によって伝達ロスが多くなる。
【0010】さらに、フレキシブルシャフトの周囲にフ
レキシブルなアウターケースを設けると、直線へ戻ろう
とする復元弾性が働くので、このアウターケースとの間
におけるフリクションロスが生じ易くなる。
【0011】しかも、ドライブシャフトを車体側へ確実
に固定しておくための強固な固定手段も必要となり、そ
れだけ重量増加や装置の大型化を招く。本願発明はこれ
らの問題点を解決するものである。
【0012】
【上記課題を解決するための手段】本願のフレキシブル
ドライブ装置に係る主たる発明は、屈曲自在に構成され
たフレキシブルシャフトとその周囲を覆うアウターケー
スを備えたドライブシャフトによって動力源から駆動輪
へ回転動力を伝達するフレキシブルドライブ装置におい
て、このフレキシブルシャフトは独立した複数の伝達要
素部材をそれぞれ隣り合う回転軸方向端部間で屈曲可能
に連結して多関節構造にしたものであって、前記伝達要
素部材は、回転軸方向端部のうち一方に凸状球面接続
部、他方にこの凸状球面接続部を摺動可能に嵌合する凹
状球面接続部を備えるとともに、両端部に回転軸方向へ
突出する噛み合い部を設け、隣り合う伝達要素部材の連
結時に、双方の噛み合い部を回転方向で噛み合わせたこ
とを特徴とする。
【0013】このとき、隣り合う伝達要素部材間の噛み
合い部において、一方の噛み合い部の他方の噛み合い部
に対する接合面を曲面とし、他方の噛み合い部の接合面
を回転軸方向と平行にすることができる。
【0014】また、伝達要素部材の外周面に摩擦低減部
材を設けることができる。この摩擦低減部材の一例とし
て無給油潤滑部材又はベアリングを使用できる。
【0015】さらに、隣り合う伝達要素部材の噛み合い
部間にベアリングを介在させることができる。
【0016】そのうえ、車体に対して一端部を揺動自在
に連結されたスイングアームの他端部に駆動輪を回転自
在に支持するとともに、スイングアームを中空の剛性部
材とし、このスイングアーム内へ前記主たる発明におけ
るフレキシブルシャフトを配設することもできる。
【0017】さらにまた、前後輪を各2輪づつ備えた4
輪駆動車両において、動力源と各駆動輪とを前記主たる
発明におけるフレキシブルシャフトで連結することもで
きる。
【0018】
【作用】隣り合う伝達要素部材をそれぞれの回転軸方向
端部に設けられている凸状球面接続部と凹状球面接続部
の嵌合構造で連結するとともに、回転方向で相互に噛み
合い部をかみ合わせると、複数の伝達要素部材を連結し
た多関節構造のフレキシブルシャフトとなる。
【0019】したがって、このフレキシブルシャフトは
多関節構造によって屈曲自在になるとともに、回転力を
噛み合い部間で確実に伝達できるので、各伝達要素部材
を頑丈に構成して大動力の伝達が可能になる。
【0020】このとき、隣り合う伝達要素部材間の噛み
合い部において、一方の噛み合い部の接合面を曲面と
し、他方の噛み合い部における接合面を回転軸方向と平
行にすると、一方の曲面部をなす接合面が他方に対して
回転軸と平行な面で接するので、回転力を軸直交方向へ
確実に伝達でき、より確実に回転力を伝達できる。
【0021】しかも、屈曲時並びに回転伝達時に弾性変
形を必要としないので、伝達ロスが著しく少なくなる。
【0022】そのうえ、弾性変形に伴うとき発生した復
元力が生じないから、アウターケースとのフリクション
ロスを少なくでき、かつ車体側に対する支持構造も比較
的簡単にできる。
【0023】このとき、伝達要素部材の外周面に減摩擦
部材、例えば、無給油潤滑部材又はベアリングを設けれ
ば、さらにアウターケースとのフリクションロスを少な
くできる。
【0024】また、隣り合う伝達要素部材の噛み合い部
間にベアリングを介在させてもフリクションロスを低減
できる。
【0025】さらに、車体に対して一端部を揺動自在に
連結されたスイングアームを中空の剛性部材とし、この
スイングアーム内へ前記主たる発明におけるフレキシブ
ルシャフトを配設すると、スイングアームをアウターケ
ースに利用できるので、部品点数を削減できる。
【0026】さらにまた、前後輪を各2輪づつ備えた4
輪駆動車両において、動力源と各駆動輪とを第1の発明
におけるフレキシブルシャフトで連結すれば、フレキシ
ブルシャフトを車体の前後方向へ配設する際に、車体が
より複雑形状であっても、従来中間に設けられていたジ
ョイントやギヤボックス等を省略もしくは削減でき、フ
レキシブルシャフトを自在に屈曲配設することが容易に
なる。
【0027】
【実施例】図1乃至図7に基づいて第1実施例を説明す
る。図1はフレキシブルシャフトを用いたドライブシャ
フトの断面図、図2はこのドライブシャフトを用いた自
動2輪車の前方斜視図、図3は同側面図、図4はこのド
ライブシャフトの要部拡大断面図、図5はその分解斜視
図、図6は伝達要素部材の断面図、図7は動力伝達の作
用説明図である。
【0028】まず、図2及び図3において、この自動2
輪車は、車体フレーム1の前部に支持されたフロントフ
ォーク2の下端部に、駆動輪である前輪3が前輪ハブ3
aにおいて前輪車軸4を介して回転自在に支持されてい
る。
【0029】車体フレーム1の後部には中空のリヤスイ
ングアーム5が揺動自在に支持され、その後端5a(図
2)に駆動輪である後輪6が後輪ハブ6aにおいて後輪
車軸7を介して回転自在に支持されている。
【0030】符号5bはリヤスイングアーム5のピポッ
ト点、8はリヤスイングアーム5の後端5aと車体フレ
ーム1の後部との間に連結されたリヤサスペンションで
ある。
【0031】車体フレーム1の中央下部には動力源であ
るエンジン10がマウント11、12により取付けら
れ、その出力は、出力軸13からフロントドライブシャ
フト14及びリヤドライブシャフト15を介して前輪3
及び後輪6へ伝達される。
【0032】各ドライブシャフトと出力軸13との接続
は、図示を省略したかさ歯車等の公知手段を介して行わ
れている。
【0033】フロントドライブシャフト14は車体フレ
ーム1に沿って前方へ延び、フロントフォーク上部2a
の中央部を貫いて前方へ出てから側方へ曲がる屈曲部1
6となって下方へ延び、その下端部17で前輪3側へ接
続している。
【0034】フロントドライブシャフト14と前輪3側
との接続は、前輪ハブ3aが前輪車軸4と一体に回転す
る形式の場合は下端部17を前輪車軸4と接続し、前輪
ハブ3aが前輪車軸4の周囲を回転する形式の場合は下
端部17を前輪ハブ3aに接続する。
【0035】一方、リヤドライブシャフト15はリヤス
イングアーム5内を後方へ延び、後端部19が後輪6側
へ接続している。後輪6と後端部19との接続構造は前
輪側と同様である。
【0036】図1並びに図4乃至図6は前輪ドライブシ
ャフト14及び後輪ドライブシャフト15に共通して適
用されるドライブシャフトの一般構造を示す。
【0037】このドライブシャフトは図1に明らかなよ
うに、フレキシブルシャフトであるインナーシャフト2
0と、その外側を覆うアウターケース21で構成され
る。
【0038】インナーシャフト20は多関節状に連結さ
れる多数の伝達要素部材22と、その両端に連結される
端部連絡部材23、24で構成される。
【0039】図6は一つの伝達要素部材22の回転軸L
方向に沿う断面につき、その回転軸回りに90°異なる
2つの断面を(A)(B)として併記したものである。
【0040】その回転軸方向端部のうち、一方には凸状
球面接続部25と、その周囲に180°間隔で軸方向へ
突出する一対の噛み合い部26が形成されている。
【0041】図5にも示されるように、噛み合い部26
は周方向幅が略1/4円周程度であり、隣り合う噛み合
い部26の間は軸方向に沿って内方へ切り込まれた噛み
合い凹部27をなしている。
【0042】この噛み合い凹部27に臨む噛み合い部2
6の周方向端面28は回転軸線Lに対して平行になって
いる(図7)。また外周面には周方向に無給油潤滑部2
9が形成されている。
【0043】回転軸方向端部の他方には、図5に明らか
なように、隣り合う伝達要素部材22の噛み合い凹部2
7に嵌合可能な噛み合い部30が、180°間隔で対を
なして軸方向へ突出して形成されている。
【0044】噛み合い部30の周方向幅は略1/4円周
程度であり、隣り合う噛み合い部30の間は軸方向に沿
って内方へ切り込まれた噛み合い凹部31をなし、この
噛み合い部30に臨む周方向端面32は曲面になってい
る。
【0045】また、図6に明らかなように、噛み合い部
30の内周面は、凸状球面接続部25が摺動可能に嵌合
する凹状球面接続部33として形成され、この凹状球面
は噛み合い部30に臨んで周方向へ延びる縁部34の内
周面にも連続している(図6B)。
【0046】図6に明らかなように、凸状球面接続部2
5及び凹状球面接続部33の各球面の断面円は略同一で
あり、これをC1で表されている。また、噛み合い部2
6及び30の断面及び端面における外径R1及び内径R2
はそれぞれ一致している。
【0047】さらに、図7は噛み合い部30と噛み合い
凹部27の噛み合い状態における平面視を概念的に示
し、この図に明らかなように、噛み合い部30の端面3
2は仮想円C2の部分円弧であり、かつこの端面32が
一対の噛み合い部26の平行する一対の端面28へ内接
するようになっている。
【0048】なお、図1に示された端部連絡部材23
は、伝達要素部材22の凸状球面接続部25側半分を残
し、他側はスプライン溝が形成された軸穴を有する連結
軸部35とし、ここに動力源の図示しない出力軸が嵌合
してスプライン結合されている。
【0049】一方、図5にも示された端部連絡部材24
は、伝達要素部材22の凹状球面接続部32側を残して
他側にスプライン溝を有する連結軸36を設け、ここで
前輪又は後輪のハブもしくは車軸と結合するようになっ
ている。
【0050】アウターケース21は両端部に設けられた
フランジ37、38によりエンジン10並びに前輪又は
後輪側へ取付けられる。アウターケース21自体は図4
に明らかなように、多数のリング状部材39を軸方向へ
相対移動可能に連結し、全体として円筒状をなすように
構成されている。
【0051】次に、本実施例の作用を説明する。まず、
複数の伝達要素部材22を回転軸Lの回りに90°異な
る状態で連結してインナーシャフト20を構成する。図
4に示すように、A乃至Eなる任意の連続する5個の伝
達要素部材22に基づいて連結構造を説明する。このう
ちBを基準にすれば、その回転軸方向端部のうち一方で
凸状球面接続部25がAの凹状球面接続部33へ嵌合す
る。
【0052】かつ外形で示されたCとDの連結部に見ら
れるように、Dの噛み合い部26がCの噛み合い凹部3
1へ嵌合し、噛み合い部26及び同30の周方向端面2
8及び32が互いに周方向で噛み合い可能になる。
【0053】この結合は、Bの凸状球面接続部25とA
の凹状球面接続部33との嵌合によるため、それぞれが
他方に対して自由に摺動することにより、各球面の中心
である関節点aを中心にして自由に屈曲できる。
【0054】また、回転軸Lの回りに90゜回転した状
態は、Bにおける他方の回転軸方向端部における断面と
同一になり、かつその外形はDとEの連結部に現れてい
る。
【0055】すなわち、Dの噛み合い部30がEの噛み
合い凹部27へ嵌合し、噛み合い部30及び同26の周
方向端面32及び28が互いに周方向で噛み合い可能に
なる。
【0056】したがって、隣り合う2個の伝達要素部材
22は、凸状球面接続部25と凹状球面接続部33が嵌
合するとともに、周方向へ90゜間隔で噛み合い部26
と同30が交互に噛み合うことになる。
【0057】なお、Bにおける他方の回転軸方向端部に
おける連結構造も同一になり、したがって、間接点aと
同じbを中心に屈曲自在になる。
【0058】このようにして構成されたインナーシャフ
ト20の回転軸方向両端に端部連絡部材23、24を連
結し、さらにアウターケース21内へ通せば図1のドラ
イブシャフトが得られる。
【0059】このドライブシャフトの端部連絡部材23
をエンジン10側へ接続してフランジ37を取付け、か
つ他方の端部連絡部材24を駆動輪側へ接続してフラン
ジ38を取付けると、動力伝達が可能になる。
【0060】このとき、ドライブシャフトの中間部は、
インナーシャフト20が多関節結合により連結部で自在
に屈曲するとともに、アウターケース21も任意に屈曲
できるので、必要に応じて自在に屈曲させながら配設す
ることができる。
【0061】しかも、隣り合う伝達要素部材22の噛み
合い部26及び同30は周方向で相互に噛み合うため、
回転力を確実に伝達できる。
【0062】特に、図7に示したように、各噛み合い部
26及び同30の周方向端面32と28が内接円と接線
の関係で接触しているから、それぞれの回転軸Lがなす
角θのように屈曲していても、伝達される回転力Fは回
転軸線Lに対して直交方向となり、確実に回転力を伝達
できかつ伝達ロスを少なくできる。
【0063】さらに、インナーシャフト20は、多関節
結合により屈曲し、屈曲に際して弾性変形によらないの
で、伝達要素部材22を十分に頑丈に構成でき、大動力
の伝達が可能になり、かつ、捩り方向の弾性変形を要し
ないので伝達ロスも著しく少なくなる。
【0064】そのうえ、インナーシャフト20及びアウ
ターケース21は任意に屈曲できる反面、インナーシャ
フト20が回転時に大きく動き回らないので、アウター
ケース21とのフリクッションロスも少なくなる。
【0065】特に本実施例では伝達要素部材22の回転
軸方向端部外周面に無給油潤滑部29を設けたのでさら
にフリクッションロスが少なくなる。
【0066】また、フロントドライブシャフト14及び
リヤドライブシャフト15を車体側へ支持するための支
持構造を簡単にできる。
【0067】なお、本実施例ではリヤドライブシャフト
15をそれほど大きく屈曲させる必要がないので、リヤ
スイングアーム5を鋼管などの剛性のある部材で構成
し、これによってアウターケースを兼ねさせることがで
きる。
【0068】図8は第2実施例を示す。本実施例は第1
実施例と同様の構造に加え、伝達要素部材22の外周部
へ一つおきにボールベアリング40を設けた点に特徴が
ある。
【0069】このようにするとインナーシャフト20を
アウターケース21に対して固定できるとともに、両部
材間のフリクッションロスを大幅に減らすことができ
る。
【0070】特に、アウターケース21を剛性の高い部
材で構成し、リヤスイングアームに兼用する構造を採用
する場合に有効である。
【0071】なお、他の構造は第1実施例と同様である
ので、共通部に共通符号を用い、細かい説明を省略す
る。
【0072】図9及び図10は第3実施例を示す。本実
施例の伝達要素部材50は、図10(A)乃至(D)に
併記するように、一端側には他側よりも細くした連結軸
51を設け、その先端を凸状球面接続部52にし、かつ
連結軸51には回転軸と直交方向へ貫通軸53を設け、
その両端を突出させてそれぞれにベアリング54を取付
けてある。
【0073】他端側は連結軸51よりも太い筒部55を
なし、ここにベアリング54が嵌合する略U字状の溝5
6が軸方向へ長くかつ一端を開放して設けられ、この溝
56に臨む端面56aがベアリング54と周方向で当接
する噛み合い部となっている。
【0074】筒部55における中空部の底部55aの中
央部には、凸状球面接続部52が摺動するための凹状球
面接続部55bが形成されている。それぞれの球面はC
3で示され、略同一である。筒部55の外周面には無給
油潤滑部57が形成されている。
【0075】この伝達要素部材50を多数連結してイン
ナーシャフト58を形成し、これをアウターケース59
へ通せば、図9のドライブシャフトが得られる。なお、
このドライブシャフトの両端には図示を省略した端部連
結部材及びフランジが設けられている。
【0076】このように構成されたインナーシャフト5
8は、隣り合う伝達要素部材50の連結部において、一
方の凸状球面接続部52が他方の凹状球面接続部55b
に摺接するので、まずそれぞれの球面中心cを中心にし
て貫通軸52の軸線回りに屈曲できる。
【0077】かつこれと直交軸方向ではベアリング54
が溝56に臨む端面56aに沿って摺動することにより
屈曲でき、しかも回転力はベアリング54と端面56a
との当接により伝達できる。
【0078】したがって、ベアリング54の存在により
極めてフリクッションロスの少ないフレキシブルシャフ
トを構成できる。
【0079】なお、図10のBは貫通軸52と平行な回
転軸方向断面図であり、この図を基準として、Aは一部
を破断した左側面図、Cは右側面図、Dは平面図であ
る。
【0080】図11は第4実施例に係る自動2輪車の斜
視図であり、前輪60はフロントスイングアーム61で
支持され、このフロントスイングアーム61に沿って前
後方へ延びるフロントドライブシャフト62で駆動され
る。
【0081】後輪63は中空のリヤスイングアーム64
に支持され、中空の剛性部材であるリヤスイングアーム
64内を通るリヤドライブシャフト65で駆動される。
【0082】これらのフロントドライブシャフト62及
びリヤドライブシャフト65はこれまでに述べたいずれ
かのフレキシブルなドライブシャフト構造を適宜採用で
きる。
【0083】なお、図中の符号66はフロントフォー
ク、67はリング式フロントサスペンション、68はそ
のフロントクッション、69はエンジンである。
【0084】この実施例によれば、フロントスイングア
ーム61及びリング式フロントサスペンション67を設
けた形式のもにも適した駆動形式を提供でき、かつ転舵
時にフロントドライブシャフト62をあまり側方へ張り
出さないようにできるので、全体としてコンパクトにで
きる。
【0085】図12は前後各2輪づつ駆動輪を有する4
輪駆動形式車両の駆動系統を原理的に示す図である。
【0086】この例では、エンジン70の左右両側へ延
びるフレキシブルなフロントドライブシャフト71、7
2によって左右前輪73、74を駆動し、同時にエンジ
ン70から後方へ平行して延びる一対のフレキシブルな
リヤドライブシャフト75、76で左右の後輪77、7
8を駆動するようになっている。
【0087】このようにすれば4輪駆動形式でも車体に
対してドライブシャフトを適宜に屈曲させながら簡単に
配設でき、中間部に設けるジョイントやギヤボックスを
省略もしくは削減できる。
【0088】図13は図12の変形例として構成された
第6実施例であり、後輪77、78はエンジン70から
後方へ屈曲しながら延びる一本の主リヤドライブシャフ
ト80と、その後端に設けられた差動装置81を介して
左右へ延びる副リヤドライブシャフト82、83によっ
て構成される。
【0089】このようにすると、主リヤドライブシャフ
ト80を車体の前後方向へ配設する際に、車体がより複
雑形状であっても自在に屈曲配設することが容易にな
る。
【0090】なお、本願発明は前記各実施例に限定され
ず種々に変形可能であり、例えば、無給油潤滑部材やベ
アリングは図示のものに限定されず、種々な材料や構造
の減摩擦部材から選択される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例に係るフレキシブルシャフトを用
いたドライブシャフトの断面図
【図2】 このドライブシャフトを用いた自動2輪車
の前方斜視図
【図3】 その側面図
【図4】 第1実施例に係るドライブシャフトの要部
拡大断面図
【図5】 上記ドライブシャフトの分解斜視図
【図6】 上記ドライブシャフトを構成する伝達要素
部材の断面図
【図7】 動力伝達の作用説明図
【図8】 第2実施例の要部拡大断面図
【図9】 第3実施例の図8同様図
【図10】 第3実施例に係る伝達要素部材の側断面、
左右側面及び平面図を併記する図
【図11】 第4実施例が適用された自動2輪車の斜視
【図12】 第5実施例が適用された4輪駆動車両の動
力系統図
【図13】 第6実施例に係る図12の同様図
【符号の説明】
3:前輪、6:後輪、10:エンジン、14:フロント
ドライブシャフト、15:リヤドライブシャフト、2
0:インナーシャフト、21:アウターケース、25:
凸状球面接合部、26:噛み合い部、30:噛み合い
部、33:凹状球面接合部、40:ボールベアリング、
52:凸状球面接合部、54:ベアリング、55a:凹
状球面接合部、62:フロントドライブシャフト、6
5:リヤドライブシャフト、71、72:フロントドラ
イブシャフト、ト、75、76:リヤドライブシャフ
ト、80:主リヤドライブシャフト、82、83:副リ
ヤドライブシャフト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】屈曲自在に構成されたフレキシブルシャフ
    トとその周囲を覆うアウターケースを備えたドライブシ
    ャフトによって動力源から駆動輪へ回転動力を伝達する
    フレキシブルドライブ装置において、このフレキシブル
    シャフトは独立した複数の伝達要素部材をそれぞれ隣り
    合う回転軸方向端部間で屈曲可能に連結して多関節構造
    にしたものであって、前記伝達要素部材は、回転軸方向
    端部のうち一方に凸状球面接続部、他方にこの凸状球面
    接続部を摺動可能に嵌合する凹状球面接続部を備えると
    ともに、両端部に回転軸方向へ突出する噛み合い部を設
    け、隣り合う伝達要素部材の連結時に、双方の噛み合い
    部を回転方向で噛み合わせたことを特徴とするフレキシ
    ブルドライブ装置。
  2. 【請求項2】隣り合う伝達要素部材間の噛み合い部にお
    いて、一方の噛み合い部の他方の噛み合い部に対する接
    合面を曲面とし、他方の噛み合い部の接合面を回転軸方
    向と平行にしたことを特徴とする請求項1記載のフレキ
    シブルドライブ装置。
  3. 【請求項3】伝達要素部材の外周面に摩擦低減部材を設
    けたことを特徴とする請求項1記載のフレキシブルドラ
    イブ装置。
  4. 【請求項4】隣り合う伝達要素部材の噛み合い部間にベ
    アリングを介在させたことを特徴とする請求項1記載の
    フレキシブルドライブ装置。
  5. 【請求項5】車体に対して一端部を揺動自在に連結され
    たスイングアームの他端部に駆動輪を回転自在に支持す
    るとともに、スイングアームを中空の剛性部材とし、こ
    のスイングアーム内へ請求項1のフレキシブルシャフト
    を配設したことを特徴とするフレキシブルドライブ装
    置。
  6. 【請求項6】前後輪を各2輪づつ備えた4輪駆動車両に
    おいて、動力源と各駆動輪とを請求項1のフレキシブル
    シャフトで連結したことを特徴するフレキシブルドライ
    ブ装置。
JP15170995A 1995-06-19 1995-06-19 フレキシブルドライブ装置 Withdrawn JPH094633A (ja)

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