JPH0945632A - レーザーアニール方法及び半導体膜の溶融結晶化方法 - Google Patents

レーザーアニール方法及び半導体膜の溶融結晶化方法

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JPH0945632A
JPH0945632A JP19846595A JP19846595A JPH0945632A JP H0945632 A JPH0945632 A JP H0945632A JP 19846595 A JP19846595 A JP 19846595A JP 19846595 A JP19846595 A JP 19846595A JP H0945632 A JPH0945632 A JP H0945632A
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JP
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annealed
film
films
laser light
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JP19846595A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Kawamura
哲也 川村
Mamoru Furuta
守 古田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板の主面上に島状に形成された複数の被ア
ニール膜を、互いに同一の特性を有するものとなるよう
にアニールすることができるレーザーアニール方法を提
供する。 【解決手段】 基板(薄膜トランジスタ基板10)の主
面上に島状に形成されてい複数の被アニール膜(アモル
ファスシリコン薄膜17)の各々に、当該被アニール膜
(アモルファスシリコン薄膜17)の面積よりそのビー
ムサイズが小さいスポット状のレーザー光Aを複数回重
ね照射することにより、前記複数の被アニール膜(アモ
ルファスシリコン薄膜17)をそれぞれアニールする
(溶融再結晶化を行う)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】本発明はレーザーアニール方
法及び半導体膜の溶融結晶化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】大面積ガラス基板上にポリシリコン薄膜
トランジスタを作製し、周辺駆動回路内蔵型のアクティ
ブマトリクス型液晶表示装置(以下、AM−LCDと略
称する場合もある。)に活用することが、液晶表示装置
(以下、LCDと略称する場合もある。)の性能向上や
コスト削減の有力手段となると言われている。とりわけ
パルスレーザーを用いたレーザーアニール法によりポリ
シリコン薄膜を形成しトランジスタを作製する方法が注
目されている。
【0003】従来、大面積ガラス基板上でパルスレ−ザ
−を用いてアモルファス(非晶質)シリコン薄膜を結晶
化させる際には、図3(a)に示すように連続するパル
スレーザービームを一部オーバーラップさせながらビー
ム位置をずらして(ビームは固定しておいて相対的に基
板を動かす場合もある。)照射を行い基板全面をレーザ
ーアニールする方法が用いられている。1はガラス基板
であり、この場合は光学部品50によりほぼ長方形に形
成されたレ−ザ−ビ−ム2をオ−バ−ラップさせながら
アモルファスシリコン薄膜3に照射し、溶融結晶化させ
ポリシリコン薄膜4を作製している。現在LCD用のガ
ラス基板は36cm×46cm程度のものが主流であ
る。かかるレ−ザ−ビ−ムをオ−バ−ラップ照射するこ
とが主流となっているのは以下の理由による。アモルフ
ァスシリコンの結晶化には1平方cmあたり数百mJの
エネルギ−密度が必要である。デバイスサイズにもよる
が、オ−バ−ラップ照射を避けようとすると数百〜数十
J/パルスのレ−ザ−が必要となるが、現時点では量産
工程に使える程の安定性を持ちかつ高コストでない大出
力レ−ザ−は存在しない。近年加工用に工業的に用いら
れている大出力レーザーでも数百mJ/パルス程度であ
り、この場合ビーム面積は1cm2 程度でありオーバー
ラップ照射が必須になる。図3(b)はガラス基板平面
の一部を示しており、レ−ザ−ビ−ムを直前の照射位置
2aに対して現在の照射位置2aがビ−ムサイズの3/
4オ−バ−ラップするよう移動させて照射した場合の位
置関係を示している。たとえば1cm四方の正方形ビ−
ムの場合ずらし量は2.5mmとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のようにパルスレ
ーザービームを一部オーバーラップさせながらビーム位
置をずらして照射を行う場合、半導体薄膜のレーザービ
ームのビームエッジ部に対応する部分(特にその場所の
シリコン薄膜にとって最初に照射されたビームのエッジ
部:以下第1照射のビームエッジ部と称する)に対応す
る部分で作製された素子の特性が、他の部分で作製され
た素子のそれとは異なるという現象がおこる。これは、
前記半導体膜の異なる部分における結晶性が異なるため
であり、この現象はレーザーにエキシマレーザーのよう
な紫外線パルスレーザーを用い、アモルファスシリコン
薄膜を結晶化させる場合に顕著に現れる。図4は周辺駆
動回路内蔵型AM−LCDに用いられる薄膜トランジス
タ基板上の要部構成を示す平面図である(図はTFTに
関連する部分のみを示し、一部の構成要素を省略したも
のであり、液晶表示装置の左上部を示したものであ
る。)。図において、薄膜トランジスタ基板10、5は
画面用薄膜トランジスタ、7は駆動用薄膜トランジス
タ、9は信号側駆動用薄膜トランジスタ9で、画面用薄
膜トランジスタ5が走査線6を介して走査側の駆動用薄
膜トランジスタ7に接続され、信号線8を介して信号側
駆動用薄膜トランジスタ9に接続されている。通常、画
素ピッチは0.05〜0.3mm程度である。このよう
な薄膜トランジスタ基板に図3(b)で示したようなパ
ルスレーザービームを一部オーバーラップさせながらビ
ーム位置をずらして照射を行うと、画素用薄膜トランジ
スタ5,駆動用薄膜トランジスタ7,及び信号側駆動用
薄膜トランジスタ9のそれぞれの能動層を構成する複数
の半導体薄膜には、ビームエッジ部で照射されるもの
と,ビームエッジ部で照射されないものが生じる。この
ため、異なる素子(薄膜トランジスタ)間でその半導体
薄膜の結晶性が異なり、異なる素子(薄膜トランジス
タ)間でその素子能力にばらつきが生じる。従って、か
かる薄膜トランジスタ基板を使って液晶表示装置を作製
し,画像表示を行った場合、表示画像に格子状の表示む
らや縦方向や横方向の線状の表示ムラ等が認識されるよ
うになる。特に被照射体である半導体薄膜にはじめてレ
ーザーが照射される時の第1照射のビームエッジ部と相
関して、素子(薄膜トランジスタ)の特性が変化し(特
に半導体薄膜としてアモルファスシリコン薄膜を結晶化
する場合に顕著である。)、たとえば数個に1個の割合
で周期的に特性の異なる駆動用薄膜トランジスタが出来
ることになる。この周期的な画像ムラは人間に非常に認
識されやすい。とりわけ動作スピ−ドの高い信号側駆動
用薄膜トランジスタ9(トランスファーゲート構成の場
合が多い)に周期的な出力ムラが生じた場合に、画像品
質に大きな影響を与えることになる。
【0005】本発明は前記のような課題に鑑みてなされ
たものであり、基板の主面上に島状に形成された,複数
の被アニール膜を、レーザー光の照射によりアニールす
るレーザーアニール方法において、前記複数の被アニー
ル膜を互いに同一の特性を有するものとなるようにアニ
ールすることができるレーザーアニール方法を提供する
ことを目的とする。
【0006】また、本発明の他の目的は、基板の主面上
に形成された複数の非晶質半導体薄膜をレーザー光の照
射により溶融結晶化する方法において、前記複数の非晶
質半導体薄膜を互いに同一の結晶性を有する複数の多結
晶半導体膜となるよう溶融・結晶化することができる半
導体膜の溶融結晶化方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるレーザー
アニール方法は、基板の主面上に島状に形成された複数
の被アニール膜のそれぞれに間欠的に移動するレーザー
光を照射して、当該複数の被アニール膜を所望の特性を
有する膜となるようアニールするレーザーアニール方法
において、前記レーザー光をそのビームサイズが前記被
アニール膜の面積よりも小さいスポット状のレーザー光
とし、当該スポット状のレーザー光を前記被アニ−ル膜
に複数回,重ね照射することにより前記被アニール膜を
アニールすることを特徴とするものである。
【0008】また、本発明にかかるレーザーアニール方
法は、基板の主面上に島状に形成された複数の被アニー
ル膜のそれぞれに間欠的に移動するレーザー光を照射し
て、当該複数の被アニール膜を所望の特性を有する膜と
なるようアニールするレーザーアニール方法において、
前記レーザー光をその幅が前記被アニール膜の幅より小
さいライン状のレーザー光とし、当該ライン状のレーザ
ー光を前記被アニ−ル膜に複数回,重ね照射することに
より前記被アニール膜をアニールすることを特徴とする
ものである。
【0009】また、本発明にかかる半導体膜の溶融結晶
化方法は、基板の主面上に島状に形成された複数の非晶
質半導体薄膜のそれぞれに間欠的に移動するレーザー光
を照射して、当該複数の非晶質半導体薄膜をそれぞれが
半導体素子の能動層を構成する多結晶半導体膜となるよ
う溶融・結晶化させる半導体膜の溶融再結晶化方法にお
いて、前記レーザー光をそのビ−ムサイズが前記非晶質
半導体薄膜の面積よりも小さいスポット状のレーザー光
とし、当該スポット状のレーザー光を前記非晶質半導体
薄膜に複数回の重ね照射することにより前記非晶質半導
体薄膜全体を溶融・結晶化することを特徴とするもので
ある。
【0010】また、本発明にかかる半導体膜の溶融結晶
化方法は、基板上に島状に形成された複数の非晶質半導
体薄膜のそれぞれに間欠的に移動するレーザー光を照射
して、当該複数の非晶質半導体薄膜をそれぞれが半導体
素子の能動層を構成する多結晶半導体膜となるよう溶融
・結晶化させる半導体膜の溶融結晶化方法において、前
記レーザー光をその幅が前記非晶質半導体薄膜の幅より
小さいライン状のレーザー光とし、当該ライン状のレー
ザー光を前記非晶質半導体薄膜に複数回の重ね照射する
ことにより前記非晶質半導体薄膜全体を溶融・結晶化す
ることを特徴とするものである。
【0011】通常レーザービームはその強度分布に広い
裾野を持ったもの(たとえばガウス分布のような強度分
布)が多く、ビ−ムサイズを規定しにくい。前記におい
てビームサイズとは、被アニール膜(例えば非晶質半導
体薄膜)がアニール(例えば溶融再結晶化)される際
に、目的とする有効な変化をするに必要なエネルギー強
度を持った部分(例えば非晶質半導体薄膜を溶融再結晶
化するのに必要なエネルギー強度を持った部分)で定義
されるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のレーザーアニール方法に
おいては、基板の主面上に島状に形成された複数の被ア
ニール膜のそれぞれに間欠的に移動するレーザー光を照
射して、当該複数の被アニール膜を所望の特性を有する
膜となるようアニールするレーザーアニール方法におい
て、前記レーザー光をそのビ−ムサイズが前記被アニー
ル膜の面積よりも小さいスポット状のレーザー光とし、
当該スポット状のレーザー光を前記被アニール膜に複数
回,重ね照射することにより前記被アニール膜をアニー
ルするようにしたから、前記複数の被アニール膜は互い
に同一のレーザー光照射条件でアニールされることとな
り、互いに同一特性を有する膜に改質される。従って、
前記複数の被アニール膜を、互いに同一の素子特性にす
べき複数の素子を有する装置の各素子の能動層にするこ
とにより、装置全体での特性バラツキを軽減することが
できる。
【0013】また、本発明のレーザーアニール方法にお
いては、基板の主面上に島状に形成された複数の被アニ
ール膜のそれぞれに間欠的に移動するレーザー光を照射
して、当該複数の被アニール膜を所望の特性を有する膜
となるようアニールするレーザーアニール方法におい
て、前記レーザー光をその幅が前記被アニール膜の幅よ
り小さいライン状のレーザー光とし、当該ライン状のレ
ーザー光を前記被アニ−ル膜に複数回,重ね照射するこ
とにより前記被アニール膜をアニールするようにしたか
ら、前記複数の被アニ−ル膜は互いに同一のレーザー光
照射条件でアニールされることとなり、互いに同一特性
を有する膜に改質される。従って、前記複数の被アニー
ル膜を、互いに同一の素子特性にすべき複数の素子を有
する装置の各素子の能動層にすることにより、装置全体
での特性バラツキを軽減することができる。
【0014】また、本発明の半導体膜の溶融結晶化方法
においては、基板の主面上に島状に形成された複数の非
晶質半導体薄膜のそれぞれに間欠的に移動するレーザー
光を照射して、当該複数の非晶質半導体薄膜をそれぞれ
が半導体素子の能動層を構成する多結晶半導体膜となる
よう溶融・結晶化させる半導体膜の溶融結晶化方法にお
いて、前記レーザー光をそのビ−ムサイズが前記非晶質
半導体薄膜の面積よりも小さいスポット状のレーザー光
とし、当該スポット状のレーザー光を前記非晶質半導体
薄膜に複数回重ね照射することにより前記非晶質半導体
薄膜全体を溶融・結晶化するようにしたから、前記複数
の非晶質半導体薄膜は互いに同一のレーザー光照射条件
で溶融再結晶化されることとなり、互いに同一の結晶性
を有する多結晶半導体薄膜に改質される。従って、前記
複数の多結晶半導体薄膜を、互いに同一の素子特性にす
べき複数の素子を有する装置の各素子の能動層にするこ
とにより、装置全体での特性バラツキを軽減することが
できる。
【0015】また、本発明の半導体膜の溶融結晶化方法
においては、基板上に島状に形成された複数の非晶質半
導体薄膜のそれぞれに間欠的に移動するレーザー光を照
射して、当該複数の非晶質半導体薄膜をそれぞれが半導
体素子の能動層を構成する多結晶半導体膜となるよう溶
融・結晶化させる半導体膜の溶融結晶化方法において、
前記レーザー光をその幅が前記非晶質半導体薄膜の幅よ
り小さいライン状のレーザー光とし、当該ライン状のレ
ーザー光を前記非晶質半導体薄膜に複数回の重ね照射す
ることにより前記非晶質半導体薄膜全体を溶融・結晶化
するようにしたから、前記複数の非晶質半導体薄膜は互
いに同一のレーザー光照射条件で溶融再結晶化されるこ
ととなり、互いに同一の結晶性を有する多結晶半導体薄
膜に改質される。従って、前記複数の多結晶半導体薄膜
を、互いに同一の素子特性にすべき複数の素子を有する
装置の各素子の能動層にすることにより、装置全体での
特性バラツキを軽減することができる。
【0016】また本発明においては、前記構成に好まし
い例として、前記非晶質半導体薄膜が非晶質シリコン薄
膜であり、前記複数の半導体素子がポリシリコン薄膜ト
ランジスタであると、互いに同一の素子特性にすべき複
数のトランジスタが複数のポリシリコン薄膜トランジス
タで構成された半導体装置を得ることができる。
【0017】また本発明においては、前記構成に好まし
い例として、前記基板がその前記主面上に液晶パネルが
形成された,アクティブマトリクス型液晶表示装置のガ
ラス基板であり、前記非晶質半導体薄膜が非晶質シリコ
ン薄膜であり、前記複数の半導体素子が前記アクティブ
マトリクス型液晶表示装置の画素用薄膜トランジスタ,
および駆動用薄膜トランジスタであると、装置全体での
特性バラツキが少なく,格子状の表示むらや縦方向や横
方向の線状の表示むらがない高品位の表示画像を得るこ
とができる、アクティブマトリクス型液晶表示装置を得
ることがでる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (実施例1)図1は本発明の実施例1によるレーザーア
ニール方法を説明するための図で、図1(a)は本レー
ザーアニール方法に使用するレーザーアニール装置の構
成を模式的に示した図、図1(b)は本レーザーアニー
ル方法により液晶表示装置における薄膜トランジスタ基
板の主面上に形成されたアモルファスシリコン薄膜が溶
融再結晶化されていく過程を示した平面図である。液晶
表示装置の全体構成は図4の周辺駆動回路内蔵型AM−
LCDと基本的には同じであり、そして、アモルファス
シリコン薄膜は溶融再結晶化よりポリシリコン薄膜に相
変化する。
【0019】図1(a)において、10は薄膜トランジ
スタ基板、11はレーザー(光源)として用いているX
eClエキシマレーザー装置(紫外線パルスレーザ
ー)、12はミラー、13は干渉機能と平均的なエネル
ギー強度を調節する機能を持った光学系、14はレーザ
ービーム、16は精密な移動機構を備えたステージであ
る。レーザービーム14は光学系13を介して薄膜トラ
ンジスタ基板10に照射される。ステ−ジ16が間欠的
に定寸移動することにより、レーザービーム14で薄膜
トランジスタ基板10全体が照射されるようになってい
る。ここでは、主要部の構成のみを記載しており、通常
装備されるシャッター,パワーメーター,フィルター等
の光学部品、真空チャンバー,基板搬送機構等の基板の
位置合わせ機構、およびその他制御系等については図示
していない。
【0020】かかる図1(a)のレーザーアニール装置
により、図1(b)に示されるように、その主面に薄膜
トランジスタ(画素用トランジスタ,駆動用トランジス
タ)の能動層となるアモルファスシリコン薄膜17が形
成された薄膜トランジスタ基板10の主面に,多数のス
ポット状のレーザー光Aが照射される。即ち、レ−ザ−
ビ−ム14が光学系13により干渉(回折)して、薄膜
トランジスタ基板10の主面に多数のスポット状のレー
ザー光Aとして結像する。レーザー光が未照射のアモル
ファスシリコンはレーザー照射により多結晶化する。図
1(b)の場合では、1ショットのレーザー照射でアモ
ルファスシリコン薄膜17の一部分(約16%)が結晶
化する。そして、薄膜トランジスタ基板10とレーザー
ビーム位置を相対的にdXづつあるいはdYづつずらし
ながら多数回重ね照射することにより、アモルファスシ
リコン薄膜17は溶融再結晶化して連続したポリシリコ
ン薄膜となる。このようにして形成された薄膜トランジ
スタ基板10の主面上のポリシリコン薄膜を薄膜トラン
ジスタ(画素用トランジスタ,駆動用トランジスタ)の
能動層として、周辺駆動回路内蔵型AM−LCDを作製
した。
【0021】以上のようにして得られた周辺駆動回路内
蔵型AM−LCDにおいて画像表示を行ったところ、複
数の薄膜トランジスタ(画素用トランジスタ,駆動用ト
ランジスタ)の異なる素子間の特性ばらつきが小さいた
め、周期的な出力むらが軽減され、格子状や,縦方向ま
たは横方向の表示ムラ等は認識されなかった。とりわけ
動作スピ−ドの高い信号側駆動用薄膜トランジスタの出
力ムラが軽減されていた。
【0022】(実施例2)図2は本発明の実施例2によ
るレーザーアニール方法を説明するための図で、図2
(a)は本レーザーアニール方法に使用するレーザーア
ニール装置の構成を模式的に示した図、図2(b)は本
レーザーアニール方法により薄膜トランジスタ基板の主
面上に形成されたアモルファスシリコン薄膜が溶融再結
晶化されていく過程を示した平面図である。本実施例の
液晶表示装置の全体構成も図4の周辺駆動回路内蔵型A
M−LCDと基本的には同じであり、そして、前記アモ
ルファスシリコン薄膜は溶融再結晶化よりポリシリコン
薄膜に相変化する。
【0023】図2(a)において、図1(a)と同一符
号は同一または相当する部分を示している。23は分割
機能と平均的なエネルギ−強度を調節する機能を持った
光学系であり、レーザービーム24がこの光学系23に
より分割されて、図2(b)に示すように、その主面に
薄膜トランジスタ(画素用トランジスタ,駆動用トラン
ジスタ)の能動層となるアモルファスシリコン薄膜17
が形成された薄膜トランジスタ基板10の主面に複数の
ライン状のレーザー光Bとして結像されるようになって
いる。ここで、ライン状のレーザー光Bの幅はアモルフ
ァスシリコン薄膜17の幅より小さく設定されている。
図2(b)の場合では、1ショットのレーザー照射でア
モルファスシリコン薄膜17の約40%が結晶化する。
そして、薄膜トランジスタ基板10とレーザービーム位
置を相対的にdX’づつずらしながら多数回重ね照射す
ることにより、アモルファスシリコン薄膜17は溶融再
結晶化して連続したポリシリコン薄膜となる。薄膜トラ
ンジスタを形成する半導体層17は連続したポリシリコ
ン薄膜となる。このようにして形成された薄膜トランジ
スタ基板10の主面上のポリシリコン薄膜を薄膜トラン
ジスタ(画素用トランジスタ,駆動用トランジスタ)の
能動層として、周辺駆動回路内蔵型AM−LCDを作製
した。
【0024】以上のようにして得られた周辺駆動回路内
蔵型AM−LCDにおいて画像表示を行ったところ、前
記実施例1と同様に複数の薄膜トランジスタ(画素用ト
ランジスタ,駆動用トランジスタ)の異なる素子間の特
性ばらつきが小さいため、周期的な出力むらが軽減さ
れ、格子状や,縦方向または横方向の表示ムラ等は認識
されなかった。とりわけ動作スピ−ドの高い信号側駆動
用薄膜トランジスタの出力ムラが軽減されていた。
【0025】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明にかかるレ
ーザーアニール方法によれば、基板の主面上に島状に形
成された複数の被アニ−ル膜のそれぞれに間欠的に移動
するレーザー光を照射して、当該複数の被アニ−ル膜を
所望の特性を有する膜となるようアニールするレーザー
アニール方法において、前記レーザー光をそのビ−ムサ
イズが前記被アニール膜の面積よりも小さいスポット状
のレーザー光,またはその幅が前記被アニール膜の幅よ
りも小さいストライプ状のレーザー光とし、当該レーザ
ー光を前記被アニ−ル膜に複数回,重ね照射することに
より前記被アニ−ル膜をアニールするようにしたから、
前記複数の被アニ−ル膜は互いに同一のレーザー光照射
条件でアニ−ルされることとなり、互いに同一特性を有
する膜に改質される。従って、前記複数の被アニ−ル膜
を、互いに同一の素子特性にすべき複数の素子を有する
装置の各素子の能動層にすることにより、装置全体での
特性バラツキを軽減することができる。特に、前記複数
の被アニール膜がそれぞれ薄膜トランジスタの能動層と
なる非晶質半導体薄膜であり、かかる非晶質半導体薄膜
をレーザーアニールにより溶融・結晶化する場合、互い
に同一の結晶性を有する多結晶半導体薄膜に改質するこ
とができる。従って、例えば、本発明のレーザーアニー
ル方法を、周辺駆動回路内蔵型AM−LCDにおける複
数の薄膜トランジスタ(画素用トランジスタ,駆動用ト
ランジスタ)の能動層となる半導体膜の溶融結晶化に用
いれば、これら複数の薄膜トランジスタの素子特性を均
一にでき、装置全体での特性バラツキを軽減することが
でき、格子状や,縦方向または横方向の表示ムラがない
高品質の画像表示を行える液晶表示装置を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)は本発明の実施例1によるレーザ
ーアニール方法に使用するレーザーアニール装置の構成
を模式的に示した図、図1(b)は本実施例1によるレ
ーザーアニール方法により液晶表示装置における薄膜ト
ランジスタ基板の主面上に形成されたアモルファスシリ
コン薄膜が溶融再結晶化されていく過程を示した平面図
である。
【図2】 図2(a)は本発明の実施例2によるレーザ
ーアニール方法に使用するレーザーアニール装置の構成
を模式的に示した図、図2(b)は本実施例2によるレ
ーザーアニール方法により液晶表示装置における薄膜ト
ランジスタ基板の主面上に形成されたアモルファスシリ
コン薄膜が溶融再結晶化されていく過程を示した平面図
である。
【図3】 図3(a)は従来のレ−ザ−アニ−ル方法に
よりガラス基板の主面に形成されたアモルファスシリコ
ン薄膜が溶融再結化されていく過程を模式的に示した
図、図3(b)は図3(a)のアモルファスシリコン薄
膜の溶融再結化におけるレーザービームの移動形式を説
明するためのビ−ム照射領域の拡大図である。
【図4】 周辺駆動回路内蔵型AM−LCDに用いられ
る薄膜トランジスタ基板上の要部構成を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2,14,24 レーザービーム 3 アモルファスシリコン薄膜 4 ポリシリコン薄膜 5 画面用薄膜トランジスタ 6 走査線 7 走査側駆動用薄膜トランジスタ 8 信号線 9 信号側駆動用薄膜トランジスタ 10 薄膜トランジスタ基板 11 XeClエキシマレ−ザ−装置 12 ミラー 13,23・ 光学系 16 ステージ 17 アモルファスシリコン薄膜 50 光学部品 A スポット状のレーザ光 B ライン状のレーザ光

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の主面上に島状に形成された複数の
    被アニール膜のそれぞれに間欠的に移動するレーザー光
    を照射して、当該複数の被アニール膜を所望の特性を有
    する膜となるようアニールするレーザーアニール方法に
    おいて、 前記レーザー光をそのビームサイズが前記被アニール膜
    の面積よりも小さいスポット状のレーザー光とし、当該
    スポット状のレーザー光を前記被アニール膜に複数回重
    ね照射することにより前記被アニール膜をアニールする
    ことを特徴とするレーザーアニール方法。
  2. 【請求項2】 基板の主面上に島状に形成された複数の
    被アニール膜のそれぞれに間欠的に移動するレーザー光
    を照射して、当該複数の被アニール膜を所望の特性を有
    する膜となるようアニールするレーザーアニール方法に
    おいて、 前記レーザー光をその幅が前記被アニ−ル膜の幅より小
    さいライン状のレーザー光とし、当該ライン状のレーザ
    ー光を前記被アニ−ル膜に複数回重ね照射することによ
    り前記被アニ−ル膜をアニールすることを特徴とするレ
    ーザーアニール方法。
  3. 【請求項3】 基板の主面上に島状に形成された複数の
    非晶質半導体薄膜のそれぞれに間欠的に移動するレーザ
    ー光を照射して、当該複数の非晶質半導体薄膜をそれぞ
    れが半導体素子の能動層を構成する多結晶半導体膜とな
    るよう溶融・結晶化させる半導体膜の溶融結晶化方法に
    おいて、 前記レーザー光をそのビ−ムサイズが前記非晶質半導体
    薄膜の面積よりも小さいスポット状のレーザー光とし、
    当該スポット状のレーザー光を前記非晶質半導体薄膜に
    複数回,重ね照射することにより前記非晶質半導体薄膜
    全体を溶融・結晶化することを特徴とする半導体膜の溶
    融結晶化方法。
  4. 【請求項4】 基板の主面上に島状に形成された複数の
    非晶質半導体薄膜のそれぞれに間欠的に移動するレーザ
    ー光を照射して、当該複数の非晶質半導体薄膜をそれぞ
    れが半導体素子の能動層を構成する多結晶半導体膜とな
    るよう溶融・結晶化させる半導体膜の溶融結晶化方法に
    おいて、 前記レーザー光をその幅が前記非晶質半導体薄膜の幅よ
    り小さいライン状のレーザー光とし、当該ライン状のレ
    ーザー光を前記非晶質半導体薄膜に複数回,重ね照射す
    ることにより前記非晶質半導体薄膜全体を溶融・結晶化
    することを特徴とする半導体膜の溶融結晶化方法。
  5. 【請求項5】 前記非晶質半導体薄膜が非晶質シリコン
    薄膜であり、前記複数の半導体素子がポリシリコン薄膜
    トランジスタである請求項3または4に記載の半導体膜
    の溶融結晶化方法。
  6. 【請求項6】 前記基板がその前記主面上に液晶パネル
    が形成された,アクティブマトリクス型液晶表示装置の
    ガラス基板であり、前記非晶質半導体薄膜が非晶質シリ
    コン薄膜であり、前記複数の半導体素子が前記アクティ
    ブマトリクス型液晶表示装置の画素用薄膜トランジス
    タ,および駆動用薄膜トランジスタである請求項3また
    は4に記載の半導体膜の溶融結晶化方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005326866A (ja) * 2005-06-08 2005-11-24 Seiko Epson Corp 表示装置、回路基板、回路基板の製造方法
US7595849B2 (en) 2002-12-27 2009-09-29 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Display device and manufacturing method thereof
US7892952B2 (en) * 2001-10-30 2011-02-22 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Laser apparatus, laser irradiation method, manufacturing method for semiconductor device, semiconductor device, production system for semiconductor device using the laser apparatus, and electronic equipment
KR20140143812A (ko) 2012-03-30 2014-12-17 브이 테크놀로지 씨오. 엘티디 레이저 어닐 장치 및 레이저 어닐 방법

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