JPH0944863A - 光ディスク装置の制御回路 - Google Patents

光ディスク装置の制御回路

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JPH0944863A
JPH0944863A JP19771795A JP19771795A JPH0944863A JP H0944863 A JPH0944863 A JP H0944863A JP 19771795 A JP19771795 A JP 19771795A JP 19771795 A JP19771795 A JP 19771795A JP H0944863 A JPH0944863 A JP H0944863A
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JP
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frequency
error signal
optical disk
phase
filter
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JP19771795A
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English (en)
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Junichi Nakano
淳一 中野
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高次共振周波数の変化に対応できるサーボ系
を実現し、簡単な構成の低コストのサーボ系を構成す
る。 【解決手段】 光ディスク装置のトラッキング制御系に
は、光ビームを光ディスクに照射した反射光によりサー
ボエラー信号を検出するトラッキングエラー信号検出回
路9と、トラッキングエラー信号の位相補償を行う位相
補償回路10と、トラッキングエラー信号の特定の周波
数成分を減衰させるツインTフィルタ11とが設けら
れ、トラッキングエラー信号を位相補償回路10及びツ
インTフィルタ11を介してアクチュエータに帰還する
ことで制御ループを形成している。位相補償回路10の
高域側の折点周波数は、ツインTフィルタ11のディッ
プ周波数よりも高く設定され、アクチュエータの高次共
振周波数が低い場合でも高いゲイン交点と十分な位相余
裕及びゲイン余裕を確保できるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク状の光学
式記録媒体に対して情報の記録再生を行う光ディスク装
置の制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置のトラッキング制御系に
おいて低コスト化を実現するには、光学ヘッドのトラッ
キング制御とアクセス制御を同一のコイルの推力により
行う方法が有効である。すなわち、精アクチュエータ
(トラッキング制御用で可動範囲が狭いもの)と粗アク
チュエータ(アクセス制御用で可動範囲が広いもの)と
を別個に設けるのではなく、一つのアクチュエータで精
粗一体に駆動を行うような構成を用いることにより、装
置コストの低減を図ることができる。このような一つの
アクチュエータによりトラッキング制御とアクセス制御
とを可能にした装置の構成例は、特開昭63−2240
37号公報等に開示されている。
【0003】前記のような精粗両方の駆動制御が可能な
アクチュエータは、一般に高次共振周波数を高くするの
が困難であるため、トラッキング制御のゲインを上げら
れず(ゲイン交点周波数を高くできず)、高速のディス
ク回転に対応することが難しい。
【0004】この高次共振の影響を避けるには、アクチ
ュエータの高次共振周波数の付近にツインTフィルタ
(ノッチフィルタ)を挿入する構成を用いる等の方法が
考えられる。しかし、ディップ周波数の低い(ゲイン交
点周波数に近い)ツインTフィルタを制御するループ内
に挿入すると、ツインTフィルタによるゲイン交点周波
数での位相遅れが大きく発生し、位相余裕が減少すると
いう問題点が生じる。
【0005】この問題点を解決する一方法としては、特
開平5−47125号公報記載の方法が挙げられる。す
なわち、サーボループ中に外部から適当な信号を入力
し、その信号に対するサーボ系の応答から共振周波数を
求めて、この周波数でゲインが最小となるようにノッチ
フィルタを構成するものである。この方法は、共振周波
数に初期的なばらつきや温度変化等があってもノッチフ
ィルタの特性を合わせることができるため、帯域の狭
い、Qの大きなノッチフィルタを使うことができ、サー
ボループのゲイン交点付近での位相遅れが発生しにくい
という利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
アクチュエータは複数の共振モードを持っているため、
前述した従来の手段のように、印加した信号に対する応
答から問題となる高次共振の周波数を正しく測定するの
は非常に困難である。特に狭帯域のノッチフィルタを用
いる場合にはわずかな周波数の違いで減衰特性が大きく
異なるため、測定の誤差はそのままサーボ特性の悪化に
つながり、確実に高次共振の影響をなくすことは困難で
ある。
【0007】また、高次共振周波数の測定を行うために
は高価なハードウエア、あるいは複雑なソフトウェアが
新たに必要となり、コスト的にも不利である。
【0008】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、アクチュエータの高次共振周波数がゲイン交点周
波数に近く、ノッチフィルタのディップ周波数とゲイン
交点周波数を近づけざるを得ない場合においても、Qの
小さな帯域の広いノッチフィルタの挿入を可能として高
次共振周波数の変化に対応できるサーボ系を実現し、簡
単な構成の低コストのサーボ系を構成することが可能な
光ディスク装置の制御回路を提供することを目的として
いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による光ディスク
装置の制御回路は、光ビームを光ディスクに照射した反
射光によりサーボエラー信号を検出するエラー信号検出
手段と、前記サーボエラー信号の位相補償を行う位相進
み補償手段と、前記サーボエラー信号の所定周波数のゲ
インを減衰させるノッチフィルタ手段と、前記光ビーム
を位置制御するためのアクチュエータとを有し、前記位
相進み補償手段及び前記ノッチフィルタ手段を介して前
記サーボエラー信号を前記アクチュエータに帰還し制御
ループを形成する光ディスク装置の制御回路において、
前記位相進み補償手段の高域側の折点周波数(極周波
数)を、前記ノッチフィルタ手段のゲインが極小となる
周波数(ディップ周波数)よりも高く設定したものであ
り、これにより制御ループの位相余裕及びゲイン余裕を
確保でき、複雑なハードウェアやソフトウェアなしに、
高次共振周波数の変化があっても常に安定なサーボ系を
実現することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る
光ディスク装置の制御回路を含むトラッキング制御系の
構成を示すブロック図である。ここでは、本実施形態の
説明に直接関係のない部分、例えば、再生信号の処理回
路、ホストコンピュータとのインターフェイス回路、あ
るいはフォーカス制御回路といったものは省略してい
る。
【0011】光ディスク装置は、情報を記録するための
情報トラックが設けられた光ディスク1を装着し該光デ
ィスク1を回転駆動するスピンドルモータ2を備えると
共に、前記光ディスク1に対して情報の記録、再生を行
うための光学ヘッドの構成要素として、前記光ディスク
1の情報トラック上に光ビーム4を照射するための対物
レンズ3と、前記対物レンズ3を光軸方向(図の上下方
向、フォーカシング方向)に駆動するフォーカス可動手
段としてのフォーカスアクチュエータ6と、前記対物レ
ンズ3及びフォーカスアクチュエータ6等を搭載し前記
光ディスク1の半径方向に移動可能なキャリッジ5と、
光源となるレーザダイオードやフォトディテクタを含む
光学系7と、を備えている。
【0012】また、本実施形態では、前記フォトディテ
クタの出力電流を増幅するヘッドアンプ8と、前記フォ
トディテクタの出力よりトラッキングエラー信号を検出
するトラッキングエラー信号検出回路(TES検出回
路)9と、トラッキング制御系を安定化するため前記ト
ラッキングエラー信号の位相補償を行う位相補償回路1
0と、前記位相補償回路10の出力信号の特定の周波数
成分を減衰させるツインTフィルタ(ノッチフィルタ)
11と、前記ツインTフィルタ11の出力信号に基づき
前記キャリッジ5を駆動するためのコイルに駆動電流を
供給するトラッキングアクチュエータドライバ12と、
を有してトラッキング制御回路13が構成されている。
【0013】前記キャリッジ5は、トラッキングアクチ
ュエータドライバ12から供給される駆動電流ITRによ
り、光ディスク1上の情報トラックを横切る方向(図の
左右方向、トラッキング方向)に、光ビーム4がすべて
の情報トラックを照射可能なように対物レンズ3及びフ
ォーカスアクチュエータ6と共に移動することができ
る。このキャリッジ5及びフォーカスアクチュエータ6
の周辺は、例えば図2のように構成可能である。
【0014】図2に示したように、フォーカスアクチュ
エータ6は、対物レンズ3を固定するためのホルダ2
1、対物レンズ3をフォーカシング方向に可動に、かつ
トラッキング方向に略固定に支持する板バネ22a及び
22b、対物レンズ3を駆動するためのフォーカスコイ
ル23a及び23bから構成される。そして、キャリッ
ジ5は、前記フォーカスアクチュエータ6を上部に搭載
し、両側部にキャリッジを駆動するためのキャリッジ駆
動手段としてトラッキングコイル24a及び24bを設
けている。
【0015】このような構成のキャリッジ5及びフォー
カスアクチュエータ6を、図3に示すようにガイド軸3
1a及び31b、磁気回路32a及び32bとともに組
み付けて光学ヘッドを構成すれば、フォーカスコイル2
3a,23bへの通電によりフォーカスアクチュエータ
6をフォーカシング方向に駆動でき、また、トラッキン
グコイル24a,24bへの通電によりキャリッジ5を
トラッキング方向に駆動することができる。キャリッジ
5の駆動により光ビーム4もトラッキング方向に駆動さ
れるので、これらによりトラッキングアクチュエータが
構成されることになる。なお、フォーカスアクチュエー
タ6を組み付ける際には、図3に示すようにカバー33
により板バネ22a,22bの部分を覆うようにする。
【0016】次に、このように構成したトラッキング制
御系の動作を説明する。
【0017】まず、図示しないモータ制御回路によりス
ピンドルモータ2を所定の速度で回転させ、また図示し
ないレーザ制御回路の駆動制御により光学系7に含まれ
るレーザダイオードを所定出力で発光させる。続いて、
図示しないフォーカス制御回路によりフォーカスアクチ
ュエータ6を駆動制御し、光ビーム4が光ディスク1の
情報トラックに対して焦点を結ぶように対物レンズ3の
フォーカシング方向の位置制御を行う。この光ビーム4
の光ディスク1からの反射光は、光学系7のフォトディ
テクタで受光され、ヘッドアンプ8により増幅されてト
ラッキングエラー信号検出回路9へ出力される。
【0018】この状態で、トラッキングエラー信号検出
回路9は、前記フォトディテクタの出力に基づき、光ビ
ーム4が情報トラックの中心からどれだけずれた位置を
照射しているかを示す、トラッキングエラー信号TES
を生成する。通常、トラッキングエラー信号は、情報ト
ラックの中央とトラック間のほぼ中間点とでゼロレベル
となり、光ビームの変位に対して正弦波状に変化する信
号となる。
【0019】トラッキングエラー信号検出回路9の出力
のトラッキングエラー信号は、位相補償回路10に入力
されて位相補償が行われた後、ツインTフィルタ11に
入力されて特定の周波数成分が減衰され、トラッキング
アクチュエータドライバ12より駆動電流ITRとしてキ
ャリッジ5に負帰還される。この駆動電流ITRにより、
キャリッジ5はトラッキングエラー信号検出回路9によ
り検出された光ビーム4の位置ずれを補正する方向に駆
動される。
【0020】このように、トラッキングエラー信号をキ
ャリッジを駆動するトラッキングコイル24a,24b
に帰還することにより、トラッキングエラー信号が零と
なるように光ビーム4のトラッキング方向位置が駆動さ
れ、光ビーム4が情報トラック中央に追従するようにす
るトラッキング制御が行われる。
【0021】次に、位相補償回路10及びツインTフィ
ルタ11の設定について説明する。ここでは、キャリッ
ジ5を電流駆動した際の光ビーム4のトラッキング方向
変位の周波数特性が、図4に示すように、10kHzに
共振点を持つ二次積分系であるとして説明する。なお、
この10kHz付近の共振は、キャリッジ5そのものの
共振、あるいは、対物レンズ3を支持しているフォーカ
シング用の板バネ22a,22bのトラッキング方向
(板バネの伸縮方向)の共振、といったものである。
【0022】まず、この共振周波数に合わせて、図5に
示すようにツインTフィルタ11のディップ周波数(ゲ
インが極小となる周波数)を設定する。ツインTフィル
タ11は、例えばCR素子(コンデンサ及び抵抗器)で
T型フィルタ回路を構成したものであり、図5のゲイン
−周波数特性に示されるように、共振周波数近辺の成分
だけを大きく減衰させ、それ以外の周波数成分について
はほとんど減衰させないように共振周波数でディップ点
を持つ伝送特性を有している。フィルタのQは、例えば
1.0とする。したがって、この場合のツインTフィル
タの伝達関数をs関数で表すと、
【数1】 となる。
【0023】続いて、位相補償回路10の特性を考え
る。ここでは、位相遅れ補償はないものとして、位相進
み補償のフィルタについてのみ説明する。
【0024】ここで必要な位相進み量の内訳は、トラッ
キング制御系の位相余裕分(45度程度)の他に、トラ
ッキングアクチュエータドライバ12など周辺回路での
位相遅れ分(10度程度)や、位相補償をディジタルフ
ィルタで行う場合のサンプリング及び演算の遅れ時間に
よる位相遅れ分(15度程度)、前述のツインTフィル
タ11による位相遅れ分(30度程度)がある。トラッ
キング制御系における位相進み量はこれらの合計である
ため、この構成の場合には少なくとも100度程度必要
となる。なお、ツインTフィルタを設けなければ70度
程度で済む。
【0025】また、ディジタルフィルタ処理を行う場合
には、その遅れ時間による位相遅れが周波数が高くなる
とともに急激に大きくなるという特性があるため、位相
進み補償フィルタの最大位相進み周波数をゲイン交点周
波数よりもやや高めに設定すると良い。
【0026】これらを考慮すると、位相進み補償フィル
タでの位相進み量(最大値)は、この場合には120度
程度とするのが適当である。具体的には、一次の位相進
みフィルタでは最大でも位相を90度しか進められない
ため、位相進み量60度の一次位相進みフィルタを2つ
直列に接続して構成する。
【0027】前記位相進み量60度の位相進みフィルタ
を実現するには、折点周波数の比(極周波数と零点周波
数の比)として、14程度が必要となる。ここで極を2
kHz、零点を28kHzにとると、位相補償回路10
のゲイン−周波数特性(一次のフィルタを直列に接続し
た後)は近似的に図6に示すようになる。
【0028】これらの位相補償回路10及びツインTフ
ィルタ11を直列に接続することにより、最終的に図7
に示すようなトラッキング制御系のゲインと位相に関す
る一巡周波数特性が得られる。なお、図7では図を見や
すくするため、アクチュエータの10kHzの共振を除
いて示している。この状態で、ゲイン交点3kHz、位
相余裕43度、ゲイン余裕11dBが実現されている。
また、高次共振を相殺するためのゲインの減衰特性も、
10kHzを中心に±10%以上の周波数範囲で十分に
得られている。
【0029】なお、位相進み補償フィルタとツインTフ
ィルタとを接続する際には、ディジタルフィルタ演算時
のオーバーフロー(桁溢れ)、あるいはアナログフィル
タ使用時の飽和を避けるため、2つの一次位相進みフィ
ルタでツインTフィルタを挟む構成にすることが望まし
い。
【0030】以上説明したように本実施形態によれば、
位相進み補償手段の高周波側の折点周波数をツインTフ
ィルタのディップ周波数よりも高く設定したことによ
り、アクチュエータの高次共振周波数が低くツインTフ
ィルタのディップ周波数を低い周波数に設定せざるを得
ない場合でも、高いゲイン交点と、十分な位相余裕、及
びゲイン余裕を確保することが可能となる。すなわち、
ゲイン交点に比較的近い周波数にQの小さな広帯域のノ
ッチフィルタを設けて位相余裕及びゲイン余裕を確保で
きるため、複雑なハードウェアやソフトウェアなしに、
高次共振周波数の変化があっても常に安定なサーボ系を
実現することが可能となる。
【0031】なお、上記実施形態においては、精アクチ
ュエータと粗アクチュエータを兼用とし一体的に構成し
たアクチュエータを使用するものとしたが、これは、従
来から用いられているような粗アクチュエータ上に精ア
クチュエータが設けられたタイプのものであっても、そ
の高次共振周波数が制御系のゲイン交点周波数に対して
比較的低い場合には同様に適用することができる。もち
ろん、トラッキングアクチュエータだけでなく、フォー
カスアクチュエータなど、他のアクチュエータに適用す
ることも可能である。
【0032】また、ツインTフィルタや位相進み補償フ
ィルタにおけるフィルタ処理は、ディジタルフィルタと
しなくとも、アナログ回路によるフィルタでも良い。た
だし、フィルタの精度を確保するため、ディジタルフィ
ルタとすることが望ましい。位相進み補償フィルタは、
一次のフィルタ2つで実現せずに、3つ以上の一次位相
進みフィルタや、二次以上の位相進みフィルタを用いて
構成することが可能である。
【0033】また、ツインTフィルタのQについては、
上記実施形態のものよりもQの小さいもの(減衰特性が
緩やかなもの)や、Qの大きいもの(減衰特性が鋭いも
の)を使用することもできる。Qの小さいフィルタにす
るほどゲイン交点での位相遅れ量が大きくなって位相進
み補償フィルタでの位相進み量を大きくする必要がある
が、高次共振に対する減衰特性はより広い周波数範囲で
得られるようになる。このため、Qの目安としては、概
ね3.0以下に設定することが望ましい。
【0034】また、ツインTフィルタは複数あっても良
く、その場合にもゲイン交点に近いディップ周波数のも
のに対して本発明の考えを適用すれば良い。
【0035】[付記] (1) 光ビームを光ディスクに照射した反射光により
サーボエラー信号を検出するエラー信号検出手段と、前
記サーボエラー信号の位相補償を行う位相進み補償手段
と、前記サーボエラー信号の所定周波数のゲインを減衰
させるノッチフィルタ手段と、前記光ビームを位置制御
するためのアクチュエータとを有し、前記位相進み補償
手段及び前記ノッチフィルタ手段を介して前記サーボエ
ラー信号を前記アクチュエータに帰還し制御ループを形
成する光ディスク装置の制御回路において、前記位相進
み補償手段の高域側の折点周波数(極周波数)を、前記
ノッチフィルタ手段のゲインが極小となる周波数(ディ
ップ周波数)よりも高く設定したことを特徴とする光デ
ィスク装置の制御回路。
【0036】付記1の構成によれば、ノッチフィルタ手
段のディップ周波数よりも位相進みの極周波数を高くす
ることにより、ゲイン交点に近い周波数にQの小さなフ
ィルタを設けても位相余裕及びゲイン余裕を確保できる
ようになる。
【0037】(2) 前記アクチュエータは、前記光ビ
ームを前記光ディスク上に集光するための対物レンズを
光軸方向に可動に、かつ前記光ディスク上の情報トラッ
クと直交する方向に略固定して支持するフォーカス可動
手段が設けられ、少なくとも前記情報トラックが存在す
る範囲で前記情報トラックと略直交する方向に前記光ビ
ームを移動させるキャリッジと、前記キャリッジを駆動
するためのコイルとを含んで構成されており、前記サー
ボエラー信号は、前記光ビームの前記光ディスク上の情
報トラック中央との位置ずれを表すトラッキングエラー
信号であり、前記トラッキングエラー信号を、前記位相
進み補償手段及び前記ノッチフィルタ手段を介して前記
コイルに帰還することを特徴とする付記1に記載の光デ
ィスク装置の制御回路。
【0038】付記2の構成によれば、高次共振周波数を
高くすることが困難な精アクチュエータと粗アクチュエ
ータが一体化されたトラッキングアクチュエータを使用
する場合においても、位相余裕及びゲイン余裕を確保し
ながらゲイン交点周波数を高く設定することが可能とな
り、安価なアクチュエータを用いながら、安定なトラッ
キング制御系を実現することができる。
【0039】(3) 前記位相進み補償手段での最大位
相進み量を80度以上としたことを特徴とする付記1ま
たは2に記載の光ディスク装置の制御回路。
【0040】付記3の構成によれば、位相進み補償手段
での位相進み量を大きくとることにより、Qの小さな
(減衰特性の緩やかな)ノッチフィルタ手段を用いても
制御系を安定化できるようになり、広い周波数範囲で高
次共振に対する減衰特性を得ることができる。
【0041】(4) 前記位相進み補償手段は、第一の
一次位相進みフィルタと、第二の一次位相進みフィルタ
とを直列接続したものであることを特徴とする付記1〜
3に記載の光ディスク装置の制御回路。
【0042】付記4の構成によれば、位相進み補償手段
を一次の位相進みフィルタ2つに振り分けて構成するこ
とにより、全体として大きな位相進み量を得ることが可
能となるため、よりQの小さなノッチフィルタ手段を用
いても制御系を安定化できるようになり、より広い周波
数範囲で高次共振に対する減衰特性を得ることができ
る。
【0043】(5) 前記位相進みフィルタの折点周波
数の比(零点周波数と極周波数の比)を5以上としたこ
とを特徴とする付記4に記載の光ディスク装置の制御回
路。
【0044】付記5の構成によれば、折点周波数の比を
5以上とした位相進みフィルタを直列接続することによ
り、十分な位相進み量が得られQの小さなノッチフィル
タ手段を使用できるため、実用上十分な高次共振に対す
る減衰特性が得られ、安定な制御系を実現できる。
【0045】(6) 前記ノッチフィルタ手段は、ツイ
ンTフィルタからなることを特徴とする付記1または2
に記載の光ディスク装置の制御回路。
【0046】(7) 前記ノッチフィルタ手段のQを
3.0以下に設定したことを特徴とする付記1〜6に記
載の光ディスク装置の制御回路。
【0047】付記7の構成によれば、ノッチフィルタ手
段のQを小さくすることにより広い周波数範囲で減衰特
性が得られるようになり、アクチュエータの高次共振周
波数が変動しても共振によるゲインの上昇を抑えること
ができ、アクチュエータ組立時のばらつきや温度変化に
よる共振周波数の変化があっても、制御を安定して行う
ことが可能となる。
【0048】(8) 前記ノッチフィルタ手段のゲイン
が極小となる周波数(ディップ周波数)を、前記制御ル
ープの一巡ゲイン交点のおよそ5倍の周波数以下とした
ことを特徴とする付記1〜7に記載の光ディスク装置の
制御回路。
【0049】付記8の構成によれば、ノッチフィルタ手
段のディップ周波数をゲイン交点周波数に近づけること
により、位相交点周波数(制御系の一巡特性で位相が−
180度となる周波数)でのゲインをノッチフィルタ手
段の働きで低下させることが可能となり、ゲイン余裕を
大きくとることが可能となる。
【0050】(9) 前記ノッチフィルタ手段を、前記
第一の一次位相進みフィルタと前記第二の一次位相進み
フィルタとの間に設けたことを特徴とする付記4に記載
の光ディスク装置の制御回路。
【0051】付記9の構成によれば、フィルタ演算時の
オーバーフローや回路上の飽和(クリップ)がなくなる
ため、位相進み補償手段及びノッチフィルタ手段が正し
く動作し、安定な制御が行える。
【0052】(10) 前記位相進み補償手段及び前記
ノッチフィルタ手段は、ディジタルフィルタにより実現
されていることを特徴とする付記1〜9に記載の光ディ
スク装置の制御回路。
【0053】付記10の構成によれば、ディジタルフィ
ルタを使用することによりフィルタ特性の精度を高める
ことができ、特にノッチフィルタ手段の特性にばらつき
がなくなるため、高次共振の周波数変化に対しより広い
範囲で対応することが可能となる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ア
クチュエータの高次共振周波数がゲイン交点周波数に近
く、ノッチフィルタのディップ周波数とゲイン交点周波
数を近づけざるを得ない場合においても、Qの小さな帯
域の広いノッチフィルタの挿入を可能として高次共振周
波数の変化に対応できるサーボ系を実現し、簡単な構成
の低コストのサーボ系を構成することが可能となる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置にお
けるトラッキング制御系の構成を示すブロック図
【図2】光学ヘッドのキャリッジ及びフォーカスアクチ
ュエータ周辺の構成例を示す斜視図
【図3】図2のキャリッジ及びフォーカシングアクチュ
エータを磁気回路と共に組み付けた光学ヘッド周辺の構
成例を示す斜視図
【図4】キャリッジを電流駆動した際の光ビームのトラ
ッキング方向変位の周波数特性を示す特性図
【図5】本実施形態におけるツインTフィルタの周波数
特性を示す特性図
【図6】本実施形態における位相補償回路の周波数特性
を示す特性図
【図7】本実施形態におけるトラッキング制御系のゲイ
ンと位相に関する一巡周波数特性を示す特性図
【符号の説明】
1…光ディスク 3…対物レンズ 4…光ビーム 5…キャリッジ 6…フォーカスアクチュエータ 7…光学系 9…トラッキングエラー信号検出回路 10…位相補償回路 11…ツインTフィルタ 12…トラッキングアクチュエータドライバ 24a,24b…トラッキングコイル
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年5月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】前記位相進み量60度の位相進みフィルタ
を実現するには、折点周波数の比(極周波数と零点周波
数の比)として、14程度が必要となる。ここで零点
2kHz、を28kHzにとると、位相補償回路10
のゲイン−周波数特性(一次のフィルタを直列に接続し
た後)は近似的に図6に示すようになる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームを光ディスクに照射した反射光
    によりサーボエラー信号を検出するエラー信号検出手段
    と、前記サーボエラー信号の位相補償を行う位相進み補
    償手段と、前記サーボエラー信号の所定周波数のゲイン
    を減衰させるノッチフィルタ手段と、前記光ビームを位
    置制御するためのアクチュエータとを有し、 前記位相進み補償手段及び前記ノッチフィルタ手段を介
    して前記サーボエラー信号を前記アクチュエータに帰還
    し制御ループを形成する光ディスク装置の制御回路にお
    いて、 前記位相進み補償手段の高域側の折点周波数(極周波
    数)を、前記ノッチフィルタ手段のゲインが極小となる
    周波数(ディップ周波数)よりも高く設定したことを特
    徴とする光ディスク装置の制御回路。
  2. 【請求項2】 前記アクチュエータは、前記光ビームを
    前記光ディスク上に集光するための対物レンズを光軸方
    向に可動に、かつ前記光ディスク上の情報トラックと直
    交する方向に略固定して支持するフォーカス可動手段が
    設けられ、少なくとも前記情報トラックが存在する範囲
    で前記情報トラックと略直交する方向に前記光ビームを
    移動させるキャリッジと、前記キャリッジを駆動するた
    めのコイルとを含んで構成されており、 前記サーボエラー信号は、前記光ビームの前記光ディス
    ク上の情報トラック中央との位置ずれを表すトラッキン
    グエラー信号であり、 前記トラッキングエラー信号を、前記位相進み補償手段
    及び前記ノッチフィルタ手段を介して前記コイルに帰還
    することを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置
    の制御回路。
  3. 【請求項3】 前記位相進み補償手段での最大位相進み
    量を80度以上としたことを特徴とする請求項1または
    2に記載の光ディスク装置の制御回路。
JP19771795A 1995-06-09 1995-08-02 光ディスク装置の制御回路 Pending JPH0944863A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007072898A (ja) * 2005-09-08 2007-03-22 Sony Corp サーボ制御装置及び制御パラメータ決定方法、並びに制御パラメータ決定プログラム
WO2016067741A1 (ja) * 2014-10-29 2016-05-06 三菱電機株式会社 サーボ制御装置及びサーボ制御方法

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