JPH0943377A - 沸騰水型原子炉の炉心 - Google Patents

沸騰水型原子炉の炉心

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JPH0943377A
JPH0943377A JP7190265A JP19026595A JPH0943377A JP H0943377 A JPH0943377 A JP H0943377A JP 7190265 A JP7190265 A JP 7190265A JP 19026595 A JP19026595 A JP 19026595A JP H0943377 A JPH0943377 A JP H0943377A
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JP7190265A
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Atsuko Ikeda
敦子 池田
Masahiko Kuroki
政彦 黒木
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】炉心の最外周位置に高濃縮燃料と低濃縮燃料を
装荷すると共に、最外周のなかでも水領域に接する面の
多い位置に低濃縮燃料を装荷して、燃料経済性と設計裕
度に優れた沸騰水型原子炉の炉心を提供する。 【解決手段】請求項1の発明に係る沸騰水型原子炉の炉
心は、燃料集合体平均の核燃料濃縮度である平均濃縮度
が異なる2タイプ以上の燃料集合体1から構成された炉
心11において、炉心11の最外周位置に最も平均濃縮度の
高い高濃縮燃料集合体Cと平均濃縮度の低い低濃縮燃料
集合体Aを装荷することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉の改良型濃
縮度多種類初装荷炉心に係り、特に第2サイクルにおけ
る熱的余裕や燃料経済性を向上した沸騰水型原子炉の炉
心に関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉の初装荷炉心には、核燃
料であるウラン 235の濃縮度が異なる複数のタイプの燃
料集合体を装荷して、初装荷炉心の取出し燃焼度の増加
による経済性向上を図ったものが実用化されている(以
下、濃縮度多種類初装荷炉心と呼ぶ)。
【0003】一般に、核燃料の経済性向上を図るために
は、初装荷炉心である第1サイクルの末期で、第2サイ
クルの運転を実施するに先立ち、取り出し燃料集合体に
おける残留ウランを低減させて、継続使用する燃料集合
体の残留ウランをより増加させればよい。
【0004】前記濃縮度多種類初装荷炉心について、こ
の考え方をさらに進めて、第2サイクル以降も継続して
使用される平均濃縮度の最も高いタイプの燃料(以下、
高濃縮燃料集合体または高濃縮燃料と呼ぶ)を、炉心の
最外周位置に装荷する。
【0005】このことで、第1サイクル末期での反応度
を高めることにより、第2サイクル以降の燃料集合体取
替体数を削減して、燃料の経済性向上を図る炉心も実用
化されている(以下、改良型濃縮度多種類初装荷炉心と
呼ぶ)。この改良型濃縮度多種類初装荷炉心では、第1
サイクルにおいて炉心の最外周位置に装荷していた高濃
縮燃料を、第2サイクルでは炉心の中央領域に位置替え
して効率よく燃料を燃焼させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】例えば図6の横断面図
に示すように燃料集合体1は、複数の燃料棒2と1本の
ウオータロッド3を四方形に配列して、これの周囲をチ
ャンネルボックス4で囲った構成としている。したがっ
て、その2方向は燃料棒2に面している。また、図6の
ように1本の制御棒5を中央にして、この周囲に4体の
燃料集合体1を配したものを1セルと呼んでいる。
【0007】なお、前記チャンネルボックス4は、炉内
において中性子の照射を受けることと、その周囲の環境
によって長い間に若干の曲がりを生じることがある。特
に炉心の最外周に配置されたものでは、燃料集合体1の
周囲は片側が水領域であり、反対側は隣接した燃料集合
体1であるように、その方向により大きく環境が異なる
ので、チャンネルボックス4に曲がりが生じ易い。
【0008】図7の模式図にチャンネルボックス4に曲
がりを生じるメカニズムを示す。図7(a)の平面図に
示すように、炉心の最外周に位置する燃料集合体1のチ
ャンネルボックス4は、図面の左側が炉心の外側ですな
わち水領域6である。この水領域6に面した側は図7
(b)の側面図に示すように、中性子の洩れが大きいた
めに、反対側の水ギャップ7を隔てて隣接する燃料集合
体1に面した側に比べて、極端に中性子束レベルが低
い。
【0009】したがって、中性子束の傾きが大きいと、
炉内での中性子の照射が進むにつれて、チャンネルボッ
クス4における中性子照射による軸方向の伸びに差が生
じて、図7(c)に示すように、チャンネルボックス4
は伸びの大きい方が水ギャップ7側に、また、伸びの小
さい方が内部の燃料棒2側に曲がって変形する。
【0010】前記改良型濃縮度多種類初装荷炉心では、
第1サイクルで最外周に装荷されていた燃料集合体1
を、第2サイクルでは炉心の中央領域に位置替えして装
荷するが、これらは、前述のように最外周に装荷されて
いた燃料集合体1のチャンネルボックス4に曲がりを生
じている可能性が高いため、第2サイクルでは次のよう
な支障が生じる。
【0011】すなわち、チャンネルボックス4の曲がり
により、水ギャップ7の幅が変化するため、この水ギャ
ップ7に接する燃料集合体1、すなわち当該燃料集合体
1および、この水ギャップ7を挟んで隣接する燃料集合
体1は、その内部の燃料棒2毎の出力分布が変化する。
【0012】具体的には、広がった水ギャップ7に近い
燃料棒2ほど中性子が減速されるので出力が上昇し、狭
くなった水ギャップ7に近い燃料棒2は逆に出力が減少
する。その結果は、燃料集合体1内の相対出力のピーク
値(以下、局所ピーキング係数と呼ぶ)が、外周の燃料
棒2に出ている最近の設計では、チャンネルボックス4
の曲がりにより局所ピーキング係数ががさらに増加し
て、燃料棒線出力密度が上昇する。
【0013】図8の特性図にチャンネルボックス4の曲
がり量(=水ギャップ変化量)と、局所ピーキング係数
の上昇率の関係を示す。なお、図中(a)の平面図は、
制御棒5を囲む4体の燃料集合体1a〜1dによるセル
を示す。特性図は、これら4体の燃料集合体1a〜1d
のうち、1体の燃料集合体1aのチャンネルボックス4
に曲がりがある状態を仮定したときの、水ギャップ変化
量(水ギャップが広がる方向を+とする)と、各燃料集
合体1a〜1dの局所ピーキング係数の関係を示したも
のである。
【0014】図中の実線8は、チャンネルボックス4に
曲がりがある当該燃料集合体1aの局所ピーキング係数
の上昇率を、また一点鎖線9は、当該燃料集合体1aに
隣接する燃料集合体1b,1cの上昇率を、さらに点線
10は、当該燃料集合体1aと斜めに隣接して対角位置に
ある燃料集合体1dの上昇率を示している。
【0015】この図8に示すように、前記の状態におけ
る局所ピーキング係数の上昇率は、燃料集合体1aが一
番高く、燃料集合体1b,1cがこれに続き、燃料集合
体1dは低く、チャンネルボックス曲りによる影響が少
ない。また、局所ピーキング係数の上昇に伴いR因子も
上昇するので、最小限界出力比も小さくなり、このこと
から炉心設計における自由度が低下する。
【0016】さらに、チャンネルボックス4に曲がりが
生じて、制御棒5に隣接する側の水ギャップ7が狭くな
る場合は、この曲がりが大きい燃料集合体1aが、しか
も、制御棒5を挟む位置に2体隣接して配置されると、
制御棒5の円滑な挿入に影響を及ぼす。
【0017】以上のように、炉心の最外周に装荷されて
いた燃料集合体1は、チャンネルボックス4の曲がりが
生じ易いことから、曲がりが生じた燃料集合体1a及び
隣接燃料集合体1b〜1dの熱的特性や、場合によって
は制御棒5の挿入を困難にする可能性がある。
【0018】特に、前記の改良型濃縮度多種類初装荷炉
心においては、第1サイクルで最外周に装荷した高濃縮
度燃料集合体が、第2サイクルで中央領域に装荷されて
出力が比較的高くなるために、チャンネルボックス4の
曲がりによる当該燃料集合体1aの出力分布変化分を考
慮すると、第2サイクルでの装荷位置に制約を生じる可
能性があった。
【0019】本発明の目的とするところは、特に改良型
濃縮度多種類初装荷炉心において、炉心の最外周位置に
高濃縮燃料集合体と低濃縮燃料集合体を装荷すると共
に、最外周のなかでも水領域に接する面の多い位置に低
濃縮燃料集合体を装荷して、燃料経済性と設計裕度に優
れた沸騰水型原子炉の炉心を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明に係る沸騰水型原子炉の炉心は、燃
料集合体平均の核燃料濃縮度である平均濃縮度が異なる
2タイプ以上の燃料集合体から構成された炉心におい
て、炉心の最外周位置に最も平均濃縮度の高い高濃縮燃
料集合体と平均濃縮度の低い低濃縮燃料集合体を装荷す
ることを特徴とする。
【0021】第1サイクルにて炉心の最外周に高濃縮燃
料集合体と低濃縮燃料集合体を装荷することにより、当
該燃料集合体は中央領域に装荷されたものに比べてウラ
ンの減少が抑制される。次にこの高濃縮燃料集合体と低
濃縮燃料集合体を、第2サイクルで中央領域に装荷して
燃焼させることにより、第2サイクル末期での取出し時
の残留ウランを減少させて、燃料の経済性を向上する。
【0022】請求項2記載の発明に係る沸騰水型原子炉
の炉心は、炉心の最外周で2方向以上が水領域に面して
いる位置に低濃縮燃料集合体を装荷する。炉心の最外周
で2方向以上が水領域に面している位置は、中性子照射
の差が大きくチャンネルボックスの曲りが大きくなる。
ここに低濃縮燃料集合体を装荷したので、高濃縮燃料集
合体はチャンネルボックスの変形が少ない位置に配置さ
れことになる。
【0023】これにより、高濃縮燃料集合体を第2サイ
クルにて継続使用した際に、チャンネルボックスの曲が
りに起因する炉心の熱的余裕への影響が緩和されると共
に、制御棒の円滑な操作性が維持できる。
【0024】請求項3記載の発明に係る沸騰水型原子炉
の炉心は、炉心の最外周で2方向以上が水領域に面する
と共に、斜めに隣接する燃料集合体が2体しかない位置
に低濃縮燃料集合体を装荷する。
【0025】炉心の最外周で2方向以上が水領域に面す
ると共に、斜めに隣接する燃料集合体が2体しかない位
置は、中性子照射の差が大きくチャンネルボックスの曲
りが大きくなる。ここに低濃縮燃料集合体を装荷したの
で、高濃縮燃料集合体はチャンネルボックスの変形が少
ない位置に配置されことになる。これにより、高濃縮燃
料集合体を第2サイクルにて継続使用した際に、チャン
ネルボックスの曲がりに起因する炉心の熱的余裕への影
響が緩和されると共に、制御棒の円滑な操作性が維持で
きる。
【0026】請求項4記載の発明に係る沸騰水型原子炉
の炉心は、炉心の最外周で制御棒に隣接しない位置に高
濃縮燃料集合体を装荷している。炉心の最外周で制御棒
に隣接しない位置は、反制御棒側であることからチャン
ネルボックスの曲がりが少ない。第1サイクルでこの位
置に装荷した高濃縮燃料集合体は、チャンネルボックス
の変形が小さい。
【0027】したがって、この高濃縮燃料集合体を第2
サイクル以降に使用しても、チャンネルボックスの曲が
りに起因する制御棒の挿入性が低下しないので、装荷位
置の制約を受ける燃料集合体体数を減少して、設計の自
由度が向上する。
【0028】請求項5記載の発明に係る沸騰水型原子炉
の炉心は、炉心に装荷した低濃縮燃料集合体の体数が、
第1サイクル末期での取出し体数に最外周位置の燃料集
合体数と第1サイクルで最外周に装荷する体数を加えた
数より多いことを特徴とする。最外周位置の高濃縮燃料
集合体をなるべく少なくすることにより、第2サイクル
での燃料配置の設計自由度が増す。
【0029】また第1サイクルで最外周に装荷した低濃
縮燃料集合体は、第2サイクルで中央領域で燃焼させる
ことによって、第2サイクル末期での取出し時の残留ウ
ランを減少させる。さらに、第1サイクルで中央領域に
装荷して反応度の低下した低濃縮燃料集合体は、第2サ
イクルで最外周に装荷して径方向の中性子の洩れを減少
させることで燃料経済性が向上する。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図面を参照し
て説明する。なお、上記した従来技術と同じ構成部分に
は同一符号を付して詳細な説明を省略する。さらに、以
下の一実施例は、 130万kW級沸騰水型原子炉の炉心で、
燃料配置図は1/4回転対称の炉心を図示して説明す
る。
【0031】第1実施例は請求項1と請求項5に係り、
図1の燃料配置図に示すように初装荷炉心11では、平均
濃縮度の異なる3タイプの燃料集合体で形成している。
すなわち、図1で最も平均濃縮度の低い低濃縮燃焼集合
体をA、中間の中濃縮燃料集合体をB、最も濃縮度の高
い高濃縮燃料集合体をCとして示している。
【0032】例えば、これら3タイプの燃料集合体A〜
Cにおける各平均濃縮度は、燃料集合体A… 1.2wt、燃
料集合体B… 2.5wt、燃料集合体C… 3.7wtである。こ
の初装荷炉心11においては、図1に示すように中央領域
には3タイプの燃料集合体A〜Cを装荷すると共に、最
外周位置には高濃縮燃料集合体Cと低濃縮燃料集合体A
を装荷して構成されている。
【0033】次に、前記初装荷炉心11である第1サイク
ルを運転した後の第2サイクルの燃料配置を図2の燃料
配置図に示す。また、炉心12において前記第1サイクル
で最外周位置に装荷されていた高濃縮燃料集合体Cは、
配置替えして高濃縮燃料集合体Dとして継続使用する。
なお、第2サイクルの運転に先立ち取り替えた燃料集合
体を、第1回取替燃料集合体Eとして表示する。
【0034】前記高濃縮燃料集合体Dは、前述のように
第1サイクルにおける中性子照射に起因するチャンネル
ボックス4の曲がりにより、当該燃料集合体及び隣接燃
料集合体の熱的余裕が低下して、熱的パラメータが第2
サイクルの炉心12におけるクリティカルとならないよう
な位置に配置することにより構成する。具体的には、こ
の高濃縮燃料集合体Dの位置が、炉心12の外側から2層
目または3層目であれば確実に装荷可能である。
【0035】第2サイクルにおける炉心12においては、
燃料集合体のチャンネルボックス4の曲がりは、制御棒
5の挿入性に対して影響を与える可能性があるので、こ
の影響を極力避けるために、1つの制御棒5を囲む4体
の燃料集合体1(1セル)のうち、第1サイクルで最外
周に装荷されていた高濃縮燃料集合体Dは、1体のみし
か配置しないものとする。
【0036】なお、前記第1サイクルの炉心11で最外周
に装荷されていた高濃縮燃料集合体Dについて、以上の
条件を満たすような第2サイクルの炉心12での配置可能
な位置は、 130万kW級炉心では68セルしかないが、最外
周に位置する燃料集合体1の総数は92本である。
【0037】したがって、第1サイクルにおける最外周
位置の高濃縮燃料集合体Cを68体以下とすれば、第2サ
イクルでの装荷位置が容易に決定できる。すなわち、第
1サイクルでは最外周位置に低濃縮燃料集合体Aを24体
以上装荷すればよいことになる。
【0038】また、最外周位置の低濃縮燃料集合体Aが
24体以下、すなわち最外周位置の高濃縮燃料集合体Cが
68体以上であっても、経済性が損なわれない範囲で最外
周位置の高濃縮燃料集合体Cをなるべく少なくすること
により、第2サイクルでの燃料配置の裕度を増すことが
できる。
【0039】なお、第1サイクルで最外周に装荷した低
濃縮燃料集合体Aは、第2サイクルで炉心12の中央領域
で燃焼させることによって、第2サイクル末期での取出
時の残留ウランを減少させる。また、第1サイクルで中
央領域に装荷して反応度の低下した低濃縮燃料集合体A
を第2サイクルでは最外周に装荷して、径方向の中性子
のもれを減少させることで、燃料経済性の向上を図り、
従来の改良型濃縮度多種類初装荷炉心と同等の経済性を
確保することができる。
【0040】このためには、低濃縮燃料集合体Aの体数
が、第1サイクル末期での取出し体数に最外周位置の燃
料集合体数と、第1サイクルで最外周位置に装荷する燃
料集合体数を加えた数より多くする。これにより、第1
サイクル末期で燃焼が十分に進んだ中央領域の低濃縮燃
料集合体Aのみが取り出せるので燃料経済性が増す。な
お、このことは下記の他の実施例にも条件が合致すれば
適用されるものである。
【0041】第2実施例は請求項2に係り、図3の燃料
配置図に示すように、初装荷炉心13においては中央領域
に、低濃縮燃料集合体Aと中濃縮燃料集合体B、および
高濃縮燃料集合体Cの3タイプを配置する。さらに、最
外周のうちで2方向が外側の水領域に面している位置14
に低濃縮燃料集合体Aを装荷し、それ以外の最外周位置
で1方向が水領域に面している位置15には高濃縮燃料集
合体Cを装荷する構成としている。
【0042】次に上記構成による作用について説明す
る。チャンネルボックス4の曲がりによる局所ピーキン
グの上昇は、1方向が水領域に面した位置15より、2方
向が水領域に面した位置14の燃料集合体の方が、その燃
料集合体のコーナー及び近傍で大きくなる。
【0043】したがって、最外周で2方向が水領域に面
した位置14には低濃縮燃料集合体Aを装荷し、1方向が
水領域に面した位置15のみに高濃縮燃料集合体Cを装荷
すれば、第1サイクルにおける高濃縮燃料集合体Cのチ
ャンネルボックス4の変形が少なくなる。
【0044】したがって、上記高濃縮燃料集合体Cを高
濃縮燃料集合体Dとして第2サイクルに使用すると、チ
ャンネルボックス4の曲がりに起因する燃料棒2に与え
る水ギャップの変化が少ないことから、炉心における熱
的余裕への影響が緩和されると共に、制御棒5の円滑な
操作性が維持される。
【0045】第3実施例は請求項3に係り、図4の炉心
燃料配置図に示すように、初装荷炉心16の中央領域に低
濃縮燃料集合体Aと中濃縮燃料集合体B、および高濃縮
燃料集合体Cの3タイプを配置する。さらに、最外周の
うちで2方向が外側の水領域に面していて、かつ斜めに
隣接する燃料集合体が2体しかない位置17に、低濃縮燃
料集合体Aを装荷する構成としている。
【0046】上記構成による作用としては、低濃縮燃料
集合体Aを装荷する最外周のこれらの位置17は、2方向
が外側の水領域に面している位置の中でも、斜めに隣接
する燃料集合体が3体の位置18よりも中性子の洩れが大
きく、燃料集合体が受ける中性子束の差がより大きい。
【0047】したがって、チャンネルボックス4の曲が
り量も相対的に大きくなることから、これらの位置17に
低濃縮燃料集合体Aを装荷することにより、高濃縮燃料
集合体Cの装荷はできなくなくなる。これにより、第2
サイクル運転に継続使用する高濃縮燃料集合体C(高濃
縮燃料集合体D)のチャンネルボックス4は変形が少な
く、この曲がりによる炉心の熱的余裕への影響を緩和し
て、制御棒5の円滑な操作性も維持する。
【0048】第4実施例は請求項4に係り、図5の炉心
燃料配置図に示すように、炉心19の中央領域に低濃縮燃
料集合体Aと中濃縮燃料集合体B、および高濃縮燃料集
合体Cの3タイプを配置する。さらに、最外周のうちで
図示しない制御棒5に隣接しない位置20(太枠で示す)
に高濃縮燃料集合体Cを装荷する構成としている。
【0049】上記構成によれば、炉内においてチャンネ
ルボックス4が中性子照射の差により膨らむ方向は炉心
側であり、制御棒5に隣接しない前記高濃縮燃料集合体
Cを装荷した位置20は、反制御棒側であることからチャ
ンネルボックス4の曲がりが少ない。
【0050】したがって、第2サイクル以降で長期に装
荷する高濃縮燃料集合体C(高濃縮燃料集合体D)を、
第1サイクルで位置20に装荷しておくことにより、第2
サイクルの炉心において、チャンネルボックス4の曲が
りに起因する制御棒5の挿入性の低下がない。また、こ
の観点からの装荷位置の制約を受ける燃料集合体体数が
減少するので、第2サイクル以降の炉心における燃料配
置設計の自由度が拡大する。
【0051】
【発明の効果】以上本発明によれば、濃縮度多種類初装
荷炉心において、第1サイクルでは最外周位置に装荷さ
れる燃料集合体におけるチャンネルの変形を低減し、第
2サイクルにおける前記第1サイクルで最外周位置に装
荷されていた燃料集合体によるチャンネル曲がりによる
熱的余裕や、制御棒挿入性への影響を緩和して、燃料経
済性と炉心設計の自由度を向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例の初装荷炉心の燃料配
置図。
【図2】本発明に係る第1実施例で第2サイクルの炉心
の燃料配置図。
【図3】本発明に係る第2実施例の初装荷炉心の燃料配
置図。
【図4】本発明に係る第3実施例の初装荷炉心の燃料配
置図。
【図5】本発明に係る第4実施例の初装荷炉心の燃料配
置図。
【図6】燃料集合体部の横断面図。
【図7】チャンネルボックスの中性子照射による変形の
模式図で、(a)は平面図、(b)は中性子照射を示す
側面図、(c)は曲りを示す側面図。
【図8】チャンネルボックスの曲がりによる水ギャップ
変化量と局所ピーキング係数の上昇率との特性図。
【符号の説明】
1,1a〜1d…燃料集合体、2…燃料棒、3…ウオー
タロッド、4…チャンネルボックス、5…制御棒、6…
水領域、7…水ギャップ、8…実線、9…一点鎖線、10
…点線、11,13,16,19…初装荷炉心、12…第2サイク
ルの炉心、14…炉心最外周で2方向が水領域に面してい
る位置、15…炉心最外周で1方向が水領域に面している
位置、17…炉心最外周で2方向が水領域に面し、かつ斜
めに隣接する燃料集合体が2体の位置、18…炉心最外周
で2方向が水領域に面し、かつ斜めに隣接する燃料集合
体が3体の位置、A…低濃縮燃料集合体、B…中濃縮燃
料集合体、C…高濃縮燃料集合体、D…第1サイクル時
に炉心最外周に配置されていた高濃縮燃料集合体、E…
第1回取替燃料集合体。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料集合体平均の核燃料濃縮度である平
    均濃縮度が異なる2タイプ以上の燃料集合体から構成さ
    れた炉心において、炉心の最外周位置に最も平均濃縮度
    の高い高濃縮燃料集合体と平均濃縮度の低い低濃縮燃料
    集合体を装荷することを特徴とする沸騰水型原子炉の炉
    心。
  2. 【請求項2】 炉心の最外周で2方向以上が水領域に面
    している位置に低濃縮燃料集合体を装荷することを特徴
    とする請求項1記載の沸騰水型原子炉の炉心。
  3. 【請求項3】 炉心の最外周で2方向以上が水領域に面
    すると共に斜めに隣接する燃料集合体が2体しかない位
    置に低濃縮燃料集合体を装荷することを特徴とする請求
    項1記載の沸騰水型原子炉の炉心。
  4. 【請求項4】 炉心の最外周で制御棒に隣接しない位置
    に高濃縮燃料集合体を装荷することを特徴とする請求項
    1記載の沸騰水型原子炉の炉心。
  5. 【請求項5】 炉心に装荷した低濃縮燃料集合体の体数
    が、第1サイクル末期での取出し体数に最外周位置の燃
    料集合体体数と第1サイクルで最外周に装荷する体数を
    加えた数より多いことを特徴とする請求項1乃至請求項
    4記載の沸騰水型原子炉の炉心。
JP7190265A 1995-07-26 1995-07-26 沸騰水型原子炉の炉心 Pending JPH0943377A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010145354A (ja) * 2008-12-22 2010-07-01 Global Nuclear Fuel-Japan Co Ltd 長期連続運転用原子炉の炉心
KR20180092857A (ko) * 2017-02-09 2018-08-20 가부시끼가이샤 도시바 경수로용 연료 집합체, 경수로 노심 설계 방법 및 경수로용 연료 집합체 설계 방법
JP2022019280A (ja) * 2020-07-17 2022-01-27 三菱重工業株式会社 炉心解析方法、プログラムおよび炉心解析装置

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