JPH0943276A - プローブ装置に用いられるプローブカードデバイス - Google Patents

プローブ装置に用いられるプローブカードデバイス

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JPH0943276A
JPH0943276A JP8127165A JP12716596A JPH0943276A JP H0943276 A JPH0943276 A JP H0943276A JP 8127165 A JP8127165 A JP 8127165A JP 12716596 A JP12716596 A JP 12716596A JP H0943276 A JPH0943276 A JP H0943276A
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pressing
probe
card device
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JP8127165A
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Inventor
Junichi Hagiwara
順一 萩原
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Tokyo Electron Ltd
Tokyo Electron Yamanashi Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Tokyo Electron Yamanashi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】広い面積にわたって電極パッドに接触子をコン
タクトさせる場合でも、全ての接触子の接触点に対して
略均等に圧力を加えることができるプローブカードデバ
イスを提供すること。 【構成】半導体ウエハ12の複数の電極パッド12a にバン
プ電極37を接触させてウエハ12の電気特性を検査するプ
ローブ装置10に用いられるプローブカードデバイス30
は、プローブカード32と、プローブカードを支持する支
持ブロック31と、プローブカード32をウエハ12に向けて
押圧する押圧機構38とを備えている。押圧機構38は、プ
ローブカード32の裏面に設けられた押圧部材42と、押圧
部材42に付勢力を与える複数のポゴピン41と、ポゴピン
41の基端を支持する支持体41とを備え、ポゴピン41を介
して押圧部材42が押圧されることにより、押圧部材42が
主領域33a に押圧力を付与し、この押圧力により接触子
37とパッド12a とを接触させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイスの
ような被検査体の電気的特性を検査するプローブ装置に
用いられるプローブカードデバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造においては、半導
体ウエハ上に精密写真転写技術等を用いて多数の半導体
デバイスが形成され、この後各デバイス毎に切断され
る。このような半導体デバイスの製造工程では、従来か
らプローブ装置を用いて、半完成品の半導体デバイスの
電気的特性の測定を半導体ウエハの状態で行い、この試
験の結果、良品と判定されたもののみをパッケージング
等の後工程に送ることによって生産性の向上を計ってい
る。
【0003】この種のプローブ装置は、X−Y−Z−θ
方向に移動可能に構成された、被検査体としての半導体
ウエハを載置するための載置台を備えている。載置台の
上方には、半導体ウエハに形成された半導体チップの電
極パッドに対応した多数のプローブ針を備えたプローブ
カードが配置される。そして、載置台上に半導体ウエハ
を載置し、載置台の位置を調節することにより半導体ウ
エハの電極パッドにプローブ針を接触させ、このプロー
ブ針を介してテスタにより電気的特性の測定を行う。
【0004】近時、半導体デバイスが益々微細化し、回
路の集積度が高くなってきており、電極パッドのサイズ
が微細化し、その間隔も極狭くなってきている。例え
ば、半導体デバイスの各電極パッドは、一辺が60〜1
00μm角であり、各電極パッド列の相互間ピッチ距離
は100〜200μmである。従って、プローブカード
の限られたスペースに数百本と一層多数のプローブ針が
必要となるが、このようなことは技術的に困難であり、
限界に近付きつつある。
【0005】そこで、特開平2−126159号公報お
よび特開平2−163664号公報に示されるように、
所定のパターン配線を有する膜部材に複数の電極バンプ
を設けた、いわゆるメンブレンタイプのプローブカード
が提案されている。
【0006】これらのうち特開平2−126159号公
報に記載されているプローブ装置は、多数の電極バンプ
を有し、かつ環状移動枠に張付けられた膜部材を有す
る。膜部材の周縁部は支持体で支持されると共に、支持
体と環状移動枠との間に板バネが架設される。また、膜
部材の裏面にはクッション材が貼付けられ、このクッシ
ョンによりウエハの電極パッドの高低差が吸収される。
そして、検査時には、板バネの弾力に抗して、膜部材が
環状移動枠と一体的に垂直方向に移動し、その電極バン
プがウエハの電極パッドに弾力的に接触する。
【0007】一方、特開平2−163664号公報に記
載されているプローブ装置は、揺動可能な回転板が膜の
裏面側に設けられている以外は、上記特開平2−126
159号公報に記載のプローブ装置と概ね同様に構成さ
れている。この装置では、検査時にウエハと膜部材とが
平行状態にない場合、回転板が回転することにより膜部
材がウエハと徐々に平行になり、弾力的に接触する。
【0008】ところで、このようなメンブレンタイプの
プローブカードを用いたプローブ装置において、カード
の寸法を大きくして多数のチップの電極パッドを一括し
てコンタクトし、試験効率を向上させることが考慮され
ている。
【0009】しかしながら、上述したような従来のプロ
ーブ装置では、1チップの範囲では電極バンプを対応す
るパッドに確実に接触させることができるものの、一度
に多数のチップの電極パッドを一括してコンタクトしよ
うとすると、コンタクトさせるべき面積が広すぎて、全
ての電極バンプの接触点に対して均等に圧力を加えるこ
とが困難となる。また、ウエハの凹凸や平行度等の問題
により、全ての電極バンプを電極パッドに確実に接触さ
せることが困難となる場合もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事情に
鑑みてなされたものであって、半導体ウエハ上の複数の
半導体チップの電極パッドを一括してコンタクトする場
合のように、広い面積にわたって電極パッドに接触子を
コンタクトさせる場合でも、全ての接触子の接触点に対
して略均等に圧力を加えることができる、プローブ装置
に用いるプローブカードデバイスを提供することを課題
とする。
【0011】また、被検査体に凹凸がある場合や平行度
が低い場合等であっても、全ての接触子を電極パッドに
確実に接触させるこができる、プローブ装置に用いるプ
ローブカードデバイスを提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するものであり、第1発明は、複数の電極パッドを有す
る被検査体の電極パッドに接触子を接触させて前記被検
査体の電気特性を検査するためのプローブ装置に用いら
れるプローブカードデバイスであって、主領域を有する
可撓性および絶縁性の膜と、前記被検査体の複数の電極
パッドに対応するように前記膜の主領域に設けられ、前
記複数の電極パッドに接触させるための複数の接触子
と、前記膜に形成され、前記プローブ装置のテスタと前
記接触子とを電気的に接続するための配線とを備え、前
記被検査体に対向して設けられるプローブカードと、プ
ローブカードを支持する支持部材と、前記プローブカー
ドにおける前記膜の主領域の裏面を前記被検査体に向け
て押圧するための押圧機構と、を具備し、前記押圧機構
は、前記プローブカードにおける前記膜の主領域の裏面
に設けられ、該主領域を押圧する押圧部材と、前記主領
域の裏面側から前記押圧部材に付勢力を与える複数の押
圧ピンと、前記複数の押圧ピンの基端を支持する支持体
と、を備え、前記複数の押圧ピンを介して前記押圧部材
が押圧されることにより、該押圧部材が前記主領域に押
圧力を付与し、この押圧力により前記複数の接触子と前
記複数のパッドとを接触させることを特徴とする、プロ
ーブ装置に用いられるプローブカードデバイスである。
【0013】第2発明は、上記第1発明において、前記
押圧ピンがコイルスプリングを備えたポゴピンまたは屈
曲したばね材からなるバックリングビームであることを
特徴とするプローブカードデバイスである。
【0014】第3発明は、上記いずれかの発明におい
て、前記押圧部材が弾性および剛性を有するシートを有
し、該シートは前記被検査体の表面プロファイルに応じ
て変形可能であり、前記シートに前記複数の押圧ピンか
ら付勢力が与えられることにより前記シートが前記被検
査体の表面プロファイルに対応して変形することを特徴
とするプローブカードデバイスである。
【0015】第4発明は、上記第3発明において、前記
剛性および弾性を有するシートと、前記プローブカード
における前記膜の主領域との間に設けられたエラストマ
ーをさらに有することを特徴とするプローブカードデバ
イスである。
【0016】第5発明は、上記第3発明または第4発明
において、前記剛性および弾性を有するシートがばね材
で構成されていることを特徴とするプローブカードデバ
イスである。
【0017】第6発明は、上記いずれかの発明におい
て、前記押圧機構が前記プローブカードの張力を調整す
るための張力調整手段を有することを特徴とするプロー
ブカードデバイスである。
【0018】第7発明は、上記いずれかの発明におい
て、前記押圧機構が接触子の押し付け荷重を調整するた
めの押し付け荷重調整手段を有することを特徴とするプ
ローブカードデバイスである。
【0019】第8発明は、上記いずれかの発明におい
て、前記押圧ピンが前記被検査体の複数の電極パッドの
配置分布に対応して配置されていることを特徴とするプ
ローブカードデバイスである。
【0020】本発明においては、プローブカードにおけ
る膜の主領域の裏面を前記被検査体に向けて押圧するた
めの押圧機構が、プローブカードにおける膜の主領域の
裏面に設けられ、該主領域を押圧する押圧部材と、前記
主領域の裏面側から押圧部材に付勢力を与える複数の押
圧ピンとを備えており、前記複数の押圧ピンを介して前
記押圧部材が押圧されることにより、該押圧部材が前記
主領域に押圧力を付与し、この押圧力により前記複数の
接触子と前記複数のパッドとを接触させるので、半導体
ウエハ上の複数の半導体チップの電極パッドを一括して
コンタクトする場合のように、広い面積の被検査体の電
極パッドに接触子をコンタクトさせる場合でも、付勢力
を有する前記複数の押圧ピンを介して押圧部材に付与さ
れる押圧力によって全ての電極パッドと接触子との接触
点に対して略均等に圧力を加えることができる。
【0021】また、押圧部材の弾性および剛性を有する
シートに前記複数の押圧ピンから付勢力が与えらること
によりシートが被検査体の表面プロファイルに対応して
変形するので、該シートが被検査体の表面プロファイル
に追従した状態で押圧ピンにより被検査体に押圧力が付
与される。したがって、被検査体に凹凸がある場合や平
行度が低い場合等であっても、被検査体の電極パッドと
接触子とを確実に接触させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て具体的に説明する。図1は本発明のプローブカードデ
バイスが適用されるプローブ装置を示す概略構成図であ
る。図1において、プローブ装置10は筐体10aを有
し、その中のほぼ中央にはメインステージ11が設けら
れている。このメインステージ11には、半導体ウェハ
12を載置固定するための載置台13が取り付けられて
いる。この載置台13は、その下方に設けられた移動機
構14によりx,y,z方向への移動および回転移動が
可能となっている。
【0023】この載置台13の上方には、本発明のプロ
ーブカードデバイス30が上記半導体ウエハ12に対向
するようにして、プローブ装置10のヘッドプレート1
0bに取り付けられている。このプローブカードデバイ
ス30は半導体ウエハ12のプロービングを行うための
ものであり、その詳細な構造については後述する。
【0024】図示はしていないが、プローブ装置10の
中央手前側にはアライメントユニットが設けられてい
る。このアライメントユニットには、アライメント用の
画像認識装置としてカメラなどが設けられており、アラ
イメントをとる場合には、上記載置台13がカメラの下
方位置にまで移動される。
【0025】また、上記プローブ装置10の図面右側部
分には半導体ウェハ12を搬入または搬出するためのオ
ートローダ15が配置されている。上記オートローダ1
5には多数の半導体ウエハ12を互いに垂直方向に所定
間隔を有して収容したウエハカセット17がカセット載
置台18上に交換可能に配置されている。このウエハカ
セット17と上記載置台13との間には水平面内で移動
可能なローダステージ19と、図示しないY方向駆動機
構とZ方向昇降機構とにより駆動可能なウエハハンドリ
ングアーム20とが設けられている。
【0026】また、上記プローブ装置10の図面左側部
分にはプローブカード交換機16が設けられている。こ
のプローブカード交換機16には複数種類のプローブカ
ードが収容されており、必要に応じてプローブカードの
交換動作が行われる。
【0027】プローブカードデバイス30の上方には、
コンタクトリング21およびテストヘッド22がそれぞ
れ着脱自在に配置され、テストヘッド22にはテスタ2
3が接続されている。コンタクトリング21は、下方お
よび上方に突出する導電性ピン21aを有しており、こ
れらを介してテストヘッド22およびプローブカードデ
バイス30間を電気的に接続する。テスタ23は、処置
の電源電圧や検査パルス信号を半導体ウエハ12のチッ
プに印加し、チップ側空の出力信号を取り込んでチップ
の良否を判定する。
【0028】半導体ウエハ12を上記プローブカードデ
バイス30を用いて検査するときには、この半導体ウェ
ハ12が上記ローダステージ19により上記載置台13
近くにまで搬送され、上記ハンドリングアーム20によ
り上記載置台13上に載置され、図示しないチャックに
より固定される。そして、その状態でプローブカードデ
バイス30によりプロービングが行われる。検査終了後
は、上記半導体ウェハ12はハンドリングアーム20に
より上記ローダステージ19上に再び移動され、そのロ
ーダステージ19によりウェハカセット17にまで搬送
される。
【0029】プローブ装置10の上部に配置されたテス
タ22の上部には、必要に応じて、顕微鏡やテレビカメ
ラのような監視装置を設置することが可能である。ま
た、このプローブ針の監視の他の実施方法として、被検
査体としての半導体ウエハを載置した載置台に上向きの
カメラを設けて位置合わせすることもできる。
【0030】次に、プローブカードデバイス30につい
て説明する。プローブカードデバイス30は、図2に示
すように、メンブレインタイプのプローブカード32
と、プローブカード32を支持する支持ブロック31
と、プローブカードを被検査体である半導体に対して押
圧する押圧機構38と、プリント配線板48とを備えて
いる。
【0031】プリント配線板48は、プローブ装置10
のヘッドプレート10bの載置台13に対向する位置に
形成された孔に嵌め込まれるように設けられ、ヘッドプ
レート10bに固定される。このプリント配線板48
は、硬質の樹脂基板と、その表面に形成された配線とを
有しており、この配線によりプローブカード32とコン
タクトリング21とが電気的に接続される。
【0032】一方、支持ブロック31は、配線基板48
に形成された孔に嵌め込まれ、その状態で配線基板48
に固定されている。支持ブロック31の下面中央部には
凹部31aが形成されており、プローブカード32がそ
の凹部31aを塞ぐ状態で支持ブロック31の下面にボ
ルト49によって固定されている。
【0033】前記押圧機構38は、前記支持ブロック3
1の凹部31a内に設けられた押圧ブロック39および
ポゴピンブロック40を備えている。押圧ブロック39
の下面中央部には凹部39aが形成されており、この凹
部39aの内部にポゴピンブロック40が設けられてい
る。このポゴピンブロック40には、複数のポゴピン4
1がその先端を下方に向けた状態で設けられている。こ
のポゴピン41は、図3に示すように、ポゴピンブロッ
ク40に嵌め込まれたソケット40a内にその基端部が
上下動可能に支持された状態で挿入されており、このソ
ケット40a内に固定されたコイルスプリング50によ
り弾性力が与えられる。すなわち、ポゴピン41はソケ
ット40aおよびコイルスプリング50を介してポゴピ
ンブロック40に弾性的に上下動可能に支持されてい
る。
【0034】複数のポゴピン41とプローブカード32
との間には、押圧部材42が設けられている。この押圧
部材42は例えばアルミニウムからなる剛性の板で構成
されており、この押圧部材42にポゴピン41の先端が
当接するようにこれらの位置関係が調整されている。こ
の押圧部材42は、膜33の主領域33aに対応して略
同じ大きさで設けられており、複数のポゴピン41を介
して押圧力が与えられ、この押圧部材42が膜33の主
領域33aに押圧力を付与する。
【0035】支持ブロック31の中央部にはその上方か
ら貫通するようにボルト43が螺合されている。ボルト
43はその下端面が押圧ブロック39の上面に当接した
状態となっており、このボルト43を調整することによ
って予め押圧ブロック39の位置が決定される。ボルト
43の上部には、このボルト43と支持ブロック31と
を固定するためのナット55が螺合される。
【0036】ボルト43にはその長手方向に沿って貫通
ネジ穴43aが形成されており、このネジ穴43aには
ボルト45が螺合されており、ボルト45の下端は押圧
ブロック39の上面の裏面側に突出している。ボルト4
5の下端には、例えばセラミックやルビーなどの耐摩耗
性に優れた材料からなるボール46が圧入固定されてい
る。ボール46の下端はポゴピンブロック40の上端に
形成された凹部47に当接され、このボール46によっ
てポゴピンブロック40が揺動可能な状態に維持され
る。このボルト45を調節することによって予めポゴピ
ンブロック40の位置が決定される。貫通ネジ穴43a
のボルト45の上方には固定ネジ44が螺合され、これ
によりボルト45が所定の位置に固定される。
【0037】つまり、ボルト43を回転させて下降させ
ることにより押圧ブロック39が押圧されて下降し、ボ
ルト45を回転させて下降させることによりポゴピンブ
ロック40が押圧されて下降するようになっている。こ
の場合に、ボルト43は押圧ブロック39を張出してそ
の位置を決定することによりプローブカード32の張力
を調整してプローブカード32の平面度を得るためのも
のであり、ボルト45はポゴピンブロック40を張出し
てプローブカード32の後述するバンプ電極37の押し
付け荷重を調整するためのものである。なお、押圧ブロ
ック39の張出し量は例えば0.8mmに設定され、ポ
ゴピンブロック40の張出し量は例えば0.2mmに設
定される。
【0038】プローブカード32は、図4に示すよう
に、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂等の可撓性および
絶縁性を有する膜33と、樹脂シート35に銅、銅合金
などからなる配線36が形成されてなるフレキシブルプ
リント回路34とが積層されて形成されており、さらに
接触子としての複数のバンプ電極37を有している。バ
ンプ電極37は、膜33の主領域33aから下方へ突出
するように設けられている。この主領域33aは、載置
台13上に載置された被検査体である半導体ウエハ12
に対応する位置に位置している。そして、前記ポゴピン
41は主領域33aの全面に亘って設けられている。ま
た、プローブカード32が支持ブロック31に固定され
る部分には枠体51が介挿されている。なお、膜33は
ボルト43の調節により押圧ブロック39の下端により
押圧されて張出されるが、膜33と接する押圧ブロック
39の下端には表面にテフロンコーティングされたシリ
コンゴム39bが設けられている。この場合には、シリ
コンゴムがクッション材として作用すると共に、テフロ
ンですべらせることにより、各方位の張力が安定化され
る。
【0039】実際の検査に際しては、プローブカード3
2の膜33の主領域33aが、載置台13に載置された
半導体ウエハ12と対向する位置になるように、これら
が位置調節されるが、本実施例では主領域33aの面積
を大きくとって、半導体ウエハ12上の複数のチップに
対応するパッド電極12aに対して一時にプロビングを
行う。この場合に、ポゴピン41は必要荷重分の数、各
チップの外周部に対応するように設けられ、図5に示す
ように、各チップ53の外周部にポゴピンライン54が
形成される。
【0040】次に、このように構成されたプローブ装置
の動作について説明する。まず、ウエハカセット17の
内部の半導体ウエハ12をハンドリングアーム20によ
って把持してメインステージ11の載置台13に載置す
る。その際に、プローブカード32は、ボルト43を調
節することによりその張力が調整されて所定の平面度に
調節されている。また、ボルト45を調節することによ
りバンプ電極37の押し付け荷重が調節されている。
【0041】そして、半導体ウエハ12を載置台13に
設けられたチャック(図示せず)により固定し、その
後、移動機構14により載置台13を水平方向に移動さ
せると共に上昇させ、半導体チップの電極パッド12a
とプローブカード32の接触子であるバンプ電極37と
を接触させることにより、プローブカード32と半導体
ウエハ12との位置合わせを行う。
【0042】その際に、1枚の半導体ウエハには例えば
64個の半導体チップが形成されており、プローブカー
ドの32の膜33の主領域33aが半導体ウエハ12の
複数のチップと対応するように設けられているため、移
動機構14により、主領域33aと、それと対応する複
数の半導体チップとの位置決めを行う必要がある。
【0043】この場合に、複数の半導体チップの電極パ
ッドに対して接触子であるバンプ電極を接触させる関係
上、一箇所に荷重をかける従来の技術では一括してコン
タクトすることが困難であるが、本装置では図2に示す
ようにプローブカード32における膜33の主領域33
aの裏面に押圧部材42が設けられ、領域33aの全面
に亘って複数のポゴピン41が設けられており、複数の
ポゴピンを介して押圧部材42が押圧された際に、この
押圧部材42が主領域33aに押圧力を付与し、この押
圧力により複数のバンプ電極37と複数のパッド37と
を接触させるので、半導体ウエハ上の複数の半導体チッ
プの電極パッドを一括してコンタクトする場合であって
も、付勢力を有する複数のポゴピン41を介して押圧部
材42に付与される押圧力によって全ての電極パッドと
接触子との接触点に対して略均等に圧力を加えることが
できる。
【0044】また、押圧するためのボルト45の先端
に、ボール46が設けられ、ポゴピンブロック40が揺
動可能に支持されているので、プローブカード32と半
導体ウエハ12との間に傾きが存在する場合でも、容易
に追従することができる。
【0045】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ことなく、種々変形可能である。例えば、上記例では押
圧部材42としてアルミニウムからなる剛性の板を用い
たが、その代わりに図6に示すように、弾性および剛性
を有する例えばばね鋼またはステンレス鋼からなるシー
トで形成された押圧部材42´を用いてもよい。この場
合には、押圧部材42´は板ばねのような挙動を示し、
シート状の押圧部材42´が複数のポゴピン41から与
えられる付勢力により半導体ウエハ12のプロファイル
に対応して変形するので、押圧部材42が半導体ウエハ
12の表面プロファイルに追従した状態でポゴピン41
に押圧力が付与される。したがって、半導体ウエハ12
上の複数の半導体チップの電極パッド12aを一括して
コンタクトすることに加え、凹凸がある場合や平行度が
低い場合等でも、半導体ウエハ12の電極パッド12a
と接触子であるバンプ電極37とを確実に接触すること
ができる。
【0046】このような例としては、図7に示すよう
に、半導体ウエハ12の周辺部のチップの検査を行う場
合、および図8に示すように、半導体ウエハ12にパッ
シベーション55が形成されている場合が挙げられる。
図7の例では主領域33aに半導体ウエハ12の端部が
位置しても押圧部材42´がこれに追従するため、押圧
部材が傾くことによる接触不良が生じない。また、図8
の例ではパッシベーション55が最大10μm程度の高
さで形成されているのに対し、バンプ37およびパッド
12aは数μm程度であるため、これらの接触が不十分
になるおそれがあるが、押圧部材42´がパッシベーシ
ョン55による段差に追従することができるので、この
ような場合でもこれらの接触を十分に保つことができ
る。
【0047】また、図9に示すように、膜33の主領域
33aと押圧部材42´との間に、主領域33aと略同
じ大きさでシリコンゴムなどのエラストマー52を介挿
させることもできる。このエラストマー52は、バンプ
電極37と電極パッド12aとが接触する際に、バンプ
電極37間の小さい凹凸を吸収する機能を有しており、
これにより複数のバンプ電極37の微視的な平面性が維
持されるといった効果が奏される。また、この図に示す
ように、エラストマー52の表面にテフロンなどの潤滑
材52aをコーティングすることが好ましい。
【0048】さらに、ロジック回路チップでは、図10
に示すように、電極パッド12aの配置分布が均一では
なく、電極パッド12aが密な部分Aと疎な部分Bとが
存在する場合があるが、その場合には、図11に示すよ
うに、ポゴピン41を電極パッドの配置分布に対応して
配置してもよい。このような構成を採用することによ
り、電極パッドの配置分布が均一でないことに伴うバン
プとパッドとの接触圧力の不均一が解消される。つま
り、図10のように電極パッドの配置分布が均一でない
場合に、均等配置されたポゴピンからの圧力が付与され
ると、電極パッドが疎な部分に大きな圧力が付与される
こととなるが、図11に示すように、電極パッド12a
の疎密に対応してポゴピン41を配置すれば、このよう
な問題は解消されるのである。この場合の電極パッドと
ポゴピンとは例えば10:1程度の割合で配置される。
つまり、1チップの電極パッドが200個の場合には、
ポゴピンは20個程度配置され、これが電極パッドの配
置分布に対応して配置される。
【0049】さらにまた、上記実施形態では、押圧ピン
としてポゴピンを用いた例を示したが、付勢力を生じさ
せるものであればこれに限らず、例えば図12に示すよ
うに、屈曲したばね材からなるバックリングビーム41
´を採用することもできる。
【0050】さらにまた、上記実施形態ではボルト43
および45の2段階でプローブカード32の張り出しを
調節するようにしたが、これに限らず1段階であっても
よい。また、押圧ピンの配列および構造についても上記
実施形態に限るものではない。また、弾性および剛性を
有する薄板としては、全体としてはゴムのように軟質で
はなくある程度の剛性を有し、かつ被検査体に追従して
弾性変形をする板ばね状のものであればよく、ばね鋼、
ステンレス鋼に限るものではない。さらに、被検査体と
しては半導体ウエハに限らず、例えば液晶表示基板であ
ってもよい。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の押圧ピンを介して押圧部材が押圧されることによ
り、押圧部材が主領域に押圧力を付与し、この押圧力に
より複数の接触子と複数のパッドとを接触させるので、
半導体ウエハ上の複数の半導体チップの電極パッドを一
括してコンタクトする場合のように、広い面積の被検査
体の電極パッドに接触子をコンタクトさせる場合でも、
付勢力を有する前記複数の押圧ピンを介して押圧部材に
付与される押圧力によって全ての電極パッドと接触子と
の接触点に対して略均等に圧力を加えることができる。
【0052】また、押圧部材として弾性および剛性を有
するシートを用いる場合には、複数の押圧ピンから付勢
力が与えらることによりシートが被検査体の表面プロフ
ァイルに対応して変形するので、該シートが被検査体の
表面プロファイルに追従した状態で押圧ピンにより被検
査体に押圧力が付与される。したがって、被検査体に凹
凸がある場合や平行度が低い場合等であっても、被検査
体の電極パッドと接触子とを確実に接触させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るプローブカードデバ
イスが適用されるプローブ装置を示す概略構成図。
【図2】本発明の一実施形態に係るプローブカードデバ
イスを示す断面図。
【図3】本発明のプローブカードデバイスの押圧ピンと
して用いられるポゴピンの構造の一例を示す断面図。
【図4】本発明のプローブカードデバイスのプローブカ
ードの構造を示す断面図。
【図5】本発明のプロブカードデバイスにおけるポゴピ
ンと、被検査対象である半導体チップとの検査の際の位
置関係の一例を示す図。
【図6】押圧部材として剛性および弾性を有するシート
を用いた場合の変形動作を説明するための図。
【図7】押圧部材として剛性および弾性を有するシート
を用いたプローブカードデバイスの具体的適用例を示す
図。
【図8】押圧部材として剛性および弾性を有するシート
を用いたプローブカードデバイスの具体的適用例を示す
図。
【図9】押圧部材として剛性および弾性を有するシート
を用いこのシートと膜の主領域との間にエラストマーを
配置した例を示す図。
【図10】電極パッドの配置部分布に疎密があるチップ
の例を示す図。
【図11】電極パッドの配置部分布に疎密がある場合の
ポゴピン配置の好ましい例を示す図。
【図12】本発明のプローブカードデバイスの押圧ピン
として用いられるバックリングビームの構造の一例を示
す断面図。
【符号の説明】
10……プローブ装置 11……メインステージ 12……半導体ウエハ 12a…電極パッド 13……載置台 30……プローブカードデバイス 31……支持ブロック 32……プローブカード 33……膜 33a…主領域 34……プリント回路 37……バンプ電極 38……押圧機構 39……押圧ブロック 40……ポゴピンブロック 41……ポゴピン 41´……バックリングビーム 42、42´……押圧部材 48……配線基板 52……エラストマー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電極パッドを有する被検査体の電
    極パッドに接触子を接触させて前記被検査体の電気特性
    を検査するためのプローブ装置に用いられるプローブカ
    ードデバイスであって、 主領域を有する可撓性および絶縁性の膜と、前記被検査
    体の複数の電極パッドに対応するように前記膜の主領域
    に設けられ、前記複数の電極パッドに接触させるための
    複数の接触子と、前記膜に形成され、前記プローブ装置
    のテスタと前記接触子とを電気的に接続するための配線
    とを備え、前記被検査体に対向して設けられるプローブ
    カードと、 プローブカードを支持する支持部材と、 前記プローブカードにおける前記膜の主領域の裏面を前
    記被検査体に向けて押圧するための押圧機構と、 を具備し、 前記押圧機構は、前記プローブカードにおける前記膜の
    主領域の裏面に設けられ、該主領域を押圧する押圧部材
    と、前記主領域の裏面側から前記押圧部材に付勢力を与
    える複数の押圧ピンと、前記複数の押圧ピンの基端を支
    持する支持体と、を備え、前記複数の押圧ピンを介して
    前記押圧部材が押圧されることにより、該押圧部材が前
    記主領域に押圧力を付与し、この押圧力により前記複数
    の接触子と前記複数のパッドとを接触させることを特徴
    とする、プローブ装置に用いられるプローブカードデバ
    イス。
  2. 【請求項2】 前記押圧ピンは、コイルスプリングを備
    えたポゴピンまたは屈曲したばね材からなるバックリン
    グビームであることを特徴とする、請求項1に記載のプ
    ローブカードデバイス。
  3. 【請求項3】 前記押圧部材は、弾性および剛性を有す
    るシートを有し、該シートは前記被検査体の表面プロフ
    ァイルに応じて変形可能であり、前記シートに前記複数
    の押圧ピンから付勢力が与えられることにより前記シー
    トが前記被検査体の表面プロファイルに対応して変形す
    ることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の
    プローブカードデバイス。
  4. 【請求項4】 前記剛性および弾性を有するシートと、
    前記プローブカードにおける前記膜の主領域との間に設
    けられたエラストマーをさらに有することを特徴とす
    る、請求項3に記載のプローブカードデバイス。
  5. 【請求項5】 前記剛性および弾性を有するシートは、
    ばね材で構成されていることを特徴とする、請求項3ま
    たは請求項4に記載のプローブカードデバイス。
  6. 【請求項6】 前記押圧機構は、前記プローブカードの
    張力を調整するための張力調整手段を有することを特徴
    とする、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載
    のプローブカードデバイス。
  7. 【請求項7】 前記押圧機構は、接触子の押し付け荷重
    を調整するための押し付け荷重調整手段を有することを
    特徴とする、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に
    記載のプローブカードデバイス。
  8. 【請求項8】 前記押圧ピンは、前記被検査体の複数の
    電極パッドの配置分布に対応して配置されていることを
    特徴とする、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に
    記載のプローブカードデバイス。
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