JPH0943087A - 流体リーク判定装置及び判定方法 - Google Patents
流体リーク判定装置及び判定方法Info
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- JPH0943087A JPH0943087A JP21241495A JP21241495A JPH0943087A JP H0943087 A JPH0943087 A JP H0943087A JP 21241495 A JP21241495 A JP 21241495A JP 21241495 A JP21241495 A JP 21241495A JP H0943087 A JPH0943087 A JP H0943087A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 突発的な環境ノイズの発生する下で流体のリ
ーク音又はリーク位置の標定により流体のリークを正確
に判定可能な流体リーク判定装置及びその判定方法を提
供する。 【解決手段】 センサに受信された音響信号の周波数ス
ペクトルを求め、このスペクトルとあらかじめ定めた基
準関数との差分を所定周波数帯域f1〜f2(20〜50kHz)内
でかつスペクトルS(f)が基準関数b(f)を越える範囲にお
いて積分して得られる検出面積値Aがあらかじめ定めた
基準面積値を越える場合にリークが発生していると判定
する。また、一対のセンサを互いに間隔を置いて配置
し、高レベル信号を受信した一方のチャンネルにトリガ
を設定してアベレージングを各チャンネル毎に行い、両
チャンネルのピーク間の時間差ΔTより、リーク欠陥部
までの距離を求める。
ーク音又はリーク位置の標定により流体のリークを正確
に判定可能な流体リーク判定装置及びその判定方法を提
供する。 【解決手段】 センサに受信された音響信号の周波数ス
ペクトルを求め、このスペクトルとあらかじめ定めた基
準関数との差分を所定周波数帯域f1〜f2(20〜50kHz)内
でかつスペクトルS(f)が基準関数b(f)を越える範囲にお
いて積分して得られる検出面積値Aがあらかじめ定めた
基準面積値を越える場合にリークが発生していると判定
する。また、一対のセンサを互いに間隔を置いて配置
し、高レベル信号を受信した一方のチャンネルにトリガ
を設定してアベレージングを各チャンネル毎に行い、両
チャンネルのピーク間の時間差ΔTより、リーク欠陥部
までの距離を求める。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体リーク判定装
置に関するものである。さらに詳しくは、例えば一般家
庭用・業務用ガス配管等、低圧状況下で生じる微少なガ
スのリーク及びそのリーク位置を、自動車の通過音や人
の発する騒音等の突発的な環境ノイズを生じる状況下で
判定することの可能な流体リーク判定装置及びリーク判
定方法に関する。
置に関するものである。さらに詳しくは、例えば一般家
庭用・業務用ガス配管等、低圧状況下で生じる微少なガ
スのリーク及びそのリーク位置を、自動車の通過音や人
の発する騒音等の突発的な環境ノイズを生じる状況下で
判定することの可能な流体リーク判定装置及びリーク判
定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、流体リーク判定装置の一例である
一般家庭用・業務用・産業用のガスリーク判定装置とし
ては、いわゆるマイコンメーターが知られている。かか
るマイコンメーターは、計量機構を介して単位時間あた
りの流量を計算し、そのガス消費パターンが異常な場合
には、ガスのリークや器具の消し忘れが発生していると
判定し、ガス供給を遮断停止する機能を備えている。
一般家庭用・業務用・産業用のガスリーク判定装置とし
ては、いわゆるマイコンメーターが知られている。かか
るマイコンメーターは、計量機構を介して単位時間あた
りの流量を計算し、そのガス消費パターンが異常な場合
には、ガスのリークや器具の消し忘れが発生していると
判定し、ガス供給を遮断停止する機能を備えている。
【0003】また、特開平3−116207号公報に記
載の如く、定常的なバックグラウンドノイズを有する発
電・化学プラント等において流体の遮断に利用される弁
のリーク診断装置が知られている。かかるリーク診断装
置においては、プラントの運転状態によって変動するバ
ックグラウンドノイズの周波数スペクトルをフィルタリ
ング後の音響信号のスペクトルから減算した値と、音響
信号の実効値とを用いて高圧力流体の遮断弁に生じるリ
ークを判定している。
載の如く、定常的なバックグラウンドノイズを有する発
電・化学プラント等において流体の遮断に利用される弁
のリーク診断装置が知られている。かかるリーク診断装
置においては、プラントの運転状態によって変動するバ
ックグラウンドノイズの周波数スペクトルをフィルタリ
ング後の音響信号のスペクトルから減算した値と、音響
信号の実効値とを用いて高圧力流体の遮断弁に生じるリ
ークを判定している。
【0004】また、特開昭59−73749号公報に記
載の如く、上記弁リーク診断装置同様の定常的なバック
グラウンドノイズを有する環境において、高炉冷却設備
に生じるリーク箇所の検知を行う方法が知られている。
同公報によれば、隔たらせて設置した一対のセンサによ
り得た給水の漏洩音を、それぞれアンプ、フィルタ、平
均検波器を介して捉え、漏洩音が各センサに到達する時
間差をもってリーク箇所を特定している。
載の如く、上記弁リーク診断装置同様の定常的なバック
グラウンドノイズを有する環境において、高炉冷却設備
に生じるリーク箇所の検知を行う方法が知られている。
同公報によれば、隔たらせて設置した一対のセンサによ
り得た給水の漏洩音を、それぞれアンプ、フィルタ、平
均検波器を介して捉え、漏洩音が各センサに到達する時
間差をもってリーク箇所を特定している。
【0005】しかし、上述のマイコンメーターでは、ガ
ス流量の積算によりガスのリークを判定するので、リア
ルタイム又はバッチ処理等により微少なガスのリークを
直ちに判定することは困難であった。また、計量機構を
介してガスのリークを判定するのであるから、計量機構
の上流側におけるガスのリークを判定することは不可能
であった。
ス流量の積算によりガスのリークを判定するので、リア
ルタイム又はバッチ処理等により微少なガスのリークを
直ちに判定することは困難であった。また、計量機構を
介してガスのリークを判定するのであるから、計量機構
の上流側におけるガスのリークを判定することは不可能
であった。
【0006】一方、上記弁のリーク診断装置では、フィ
ルタ程度の手段のみで突発的なノイズを十分除去し難
い。よって、かかる突発的ノイズの生じる環境下で単に
スペクトルの差分や実効値を求めるだけでは、リーク信
号がノイズに埋没し、微少なリークを判定することは非
常に困難且つ不確実である。
ルタ程度の手段のみで突発的なノイズを十分除去し難
い。よって、かかる突発的ノイズの生じる環境下で単に
スペクトルの差分や実効値を求めるだけでは、リーク信
号がノイズに埋没し、微少なリークを判定することは非
常に困難且つ不確実である。
【0007】また、上述のリーク箇所検知方法によれ
ば、突発的な環境ノイズと漏洩音との弁別がなされてい
ないので、リーク位置の標定は突発的ノイズの影響を受
けて不正確なものとなる。
ば、突発的な環境ノイズと漏洩音との弁別がなされてい
ないので、リーク位置の標定は突発的ノイズの影響を受
けて不正確なものとなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】かかる問題に鑑みて、
本発明は、突発的な環境ノイズの発生する状況下におい
て、流体のリーク音又はリーク位置の標定により、流体
のリークをリアルタイム又はバッチ処理により正確に判
定することの可能な流体リーク判定装置及びその判定方
法を提供することを目的とする。
本発明は、突発的な環境ノイズの発生する状況下におい
て、流体のリーク音又はリーク位置の標定により、流体
のリークをリアルタイム又はバッチ処理により正確に判
定することの可能な流体リーク判定装置及びその判定方
法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第一の特徴は、流体のリークに起因して発
生するリーク音を含む音響信号を受信するセンサと、前
記センサにより受信された音響信号の周波数スペクトル
を求めるスペクトル解析手段と、前記スペクトルとあら
かじめ定めた基準関数との差分を所定周波数帯域内でか
つ前記スペクトルが前記基準関数を越える範囲において
積分して得られる検出面積値があらかじめ定めた基準面
積値を越える場合にリークが発生していると判定するリ
ーク判定手段を設けたことにある。
め、本発明の第一の特徴は、流体のリークに起因して発
生するリーク音を含む音響信号を受信するセンサと、前
記センサにより受信された音響信号の周波数スペクトル
を求めるスペクトル解析手段と、前記スペクトルとあら
かじめ定めた基準関数との差分を所定周波数帯域内でか
つ前記スペクトルが前記基準関数を越える範囲において
積分して得られる検出面積値があらかじめ定めた基準面
積値を越える場合にリークが発生していると判定するリ
ーク判定手段を設けたことにある。
【0010】ここで、添付図面の図1(a)は、都市ガ
スのリーク時における音響信号をFFT解析して得られ
た周波数スペクトル、同図(b)におけるS(f)は同
図(a)のスペクトルを曲線近似化した状態を示すグラ
フであり、これらを例に取って説明する。同図に示す例
では、リークが生じていない場合において、音響信号の
スペクトルS’(f)は破線にて示すような状態となっ
ており、リーク音が発生している場合には、所定の周波
数帯域内においてスペクトルが幅広く顕著に増加するこ
とが判明した。
スのリーク時における音響信号をFFT解析して得られ
た周波数スペクトル、同図(b)におけるS(f)は同
図(a)のスペクトルを曲線近似化した状態を示すグラ
フであり、これらを例に取って説明する。同図に示す例
では、リークが生じていない場合において、音響信号の
スペクトルS’(f)は破線にて示すような状態となっ
ており、リーク音が発生している場合には、所定の周波
数帯域内においてスペクトルが幅広く顕著に増加するこ
とが判明した。
【0011】そこで、本発明では、FFT解析装置等で
求めたスペクトルS(f)とあらかじめ定めた基準関数
b(f)との差分を所定周波数帯域(f1〜f2)内で
かつスペクトルS(f)が基準関数b(f)を越える範
囲において積分して得られる検出面積値Aが、あらかじ
め定めた基準面積値を越える場合にリークが発生してい
ると判定することとしている。すなわち、本発明は、顕
著にスペクトルの増加する周波数帯域のみに注目して突
発的なノイズの影響を減少させるものであり、フィルタ
等で漫然とノイズを除去して判定を行うと共に音響信号
の実効値を用いて微少なリーク音をノイズに埋没させて
しまう上記従来技術とはその効果において顕著に異なる
ものである。
求めたスペクトルS(f)とあらかじめ定めた基準関数
b(f)との差分を所定周波数帯域(f1〜f2)内で
かつスペクトルS(f)が基準関数b(f)を越える範
囲において積分して得られる検出面積値Aが、あらかじ
め定めた基準面積値を越える場合にリークが発生してい
ると判定することとしている。すなわち、本発明は、顕
著にスペクトルの増加する周波数帯域のみに注目して突
発的なノイズの影響を減少させるものであり、フィルタ
等で漫然とノイズを除去して判定を行うと共に音響信号
の実効値を用いて微少なリーク音をノイズに埋没させて
しまう上記従来技術とはその効果において顕著に異なる
ものである。
【0012】本例において、基準関数b(f)はリーク
を生じていない場合の破線のスペクトルS’(f)を直
線近似化したものである。この基準関数b(f)は、い
わば当該判定対象となる環境のバックグラウンドという
べきものであり、複数回測定して得られる関数の平均値
とすることが望ましい。
を生じていない場合の破線のスペクトルS’(f)を直
線近似化したものである。この基準関数b(f)は、い
わば当該判定対象となる環境のバックグラウンドという
べきものであり、複数回測定して得られる関数の平均値
とすることが望ましい。
【0013】また、所定の周波数帯域(f1〜f2)
は、各リークの状況に応じて異なる値を採るが、例えば
都市ガスにおけるリークの一例を挙げると、20kHz
以上50kHz以下程度の帯域とすることが望ましい。
20kHz未満では環境ノイズの影響が大きく、また、
50kHzより高周波数の帯域では信号の減衰が大きく
て遠方のリーク判定が困難となり易いからである。な
お、基準面積値は、リーク判定の際におけるバッファと
して機能するものであって、正の値をとる。また、環境
ノイズの影響をさらに減少させるためには、周波数帯域
の下限値f1を30kHz以上とすることがさらに望ま
しい。
は、各リークの状況に応じて異なる値を採るが、例えば
都市ガスにおけるリークの一例を挙げると、20kHz
以上50kHz以下程度の帯域とすることが望ましい。
20kHz未満では環境ノイズの影響が大きく、また、
50kHzより高周波数の帯域では信号の減衰が大きく
て遠方のリーク判定が困難となり易いからである。な
お、基準面積値は、リーク判定の際におけるバッファと
して機能するものであって、正の値をとる。また、環境
ノイズの影響をさらに減少させるためには、周波数帯域
の下限値f1を30kHz以上とすることがさらに望ま
しい。
【0014】また、上記本発明の第一の特徴に加え、前
記検出面積値から流体リーク量を算出するリーク量算出
手段をあらかじめ設けてもよい。本発明をガス管を介し
て供給されるガスに適用する場合、前記センサを前記ガ
スの流量計にあらかじめ固着してもよく、下記本発明の
第二の特徴においても同様である。
記検出面積値から流体リーク量を算出するリーク量算出
手段をあらかじめ設けてもよい。本発明をガス管を介し
て供給されるガスに適用する場合、前記センサを前記ガ
スの流量計にあらかじめ固着してもよく、下記本発明の
第二の特徴においても同様である。
【0015】本発明の第二の特徴は、流体のリークに起
因して発生するリーク音を含む音響信号を受信する少な
くとも一対のセンサを互いに間隔を置いて配置し、前記
両センサによる音響信号のうち高レベル信号を受信した
一方のチャンネルを選択するチャンネル選択手段と、前
記一方のチャンネルにトリガを設定して前記両チャンネ
ルのそれぞれについて前記音響信号をアベレージングす
るアベレージング手段と、前記一方のチャンネルでアベ
レージングされた音響信号のうちトリガとなったピーク
に対応する他方のチャンネルにおける他のピークの発生
を判別するピーク判別手段と、このピーク判別手段によ
り他のピークが発生していると判別された場合に前記ト
リガとなったピークが発生する時間及び前記他のピーク
が発生する時間の時間差ΔTを求める時間差検出手段
と、両センサのうちいずれか一方からリーク欠陥部まで
の距離を上記時間差ΔTを用いて求める演算手段とを設
けたことにある。
因して発生するリーク音を含む音響信号を受信する少な
くとも一対のセンサを互いに間隔を置いて配置し、前記
両センサによる音響信号のうち高レベル信号を受信した
一方のチャンネルを選択するチャンネル選択手段と、前
記一方のチャンネルにトリガを設定して前記両チャンネ
ルのそれぞれについて前記音響信号をアベレージングす
るアベレージング手段と、前記一方のチャンネルでアベ
レージングされた音響信号のうちトリガとなったピーク
に対応する他方のチャンネルにおける他のピークの発生
を判別するピーク判別手段と、このピーク判別手段によ
り他のピークが発生していると判別された場合に前記ト
リガとなったピークが発生する時間及び前記他のピーク
が発生する時間の時間差ΔTを求める時間差検出手段
と、両センサのうちいずれか一方からリーク欠陥部まで
の距離を上記時間差ΔTを用いて求める演算手段とを設
けたことにある。
【0016】もちろん、この第二の特徴は、第一の特徴
と併用することにより、それらの技術の相互補完を行い
うるし、例えば本発明をポータブル型のリーク欠陥位置
の標定に用いる際には、第二の特徴単独にて装置を構成
することも可能である。
と併用することにより、それらの技術の相互補完を行い
うるし、例えば本発明をポータブル型のリーク欠陥位置
の標定に用いる際には、第二の特徴単独にて装置を構成
することも可能である。
【0017】図2(a)は、ジョイント部の緩み等によ
り発生する突発的なリーク音を含む音響信号を横軸に時
間軸をとって表示した結果を示している。一方のチャン
ネルにおいて音響信号x(t)うちあるピークP1がE
1に設定したトリガレベルにより検出された後、他方の
チャンネルにおいて音響信号y(t)の他のピークP2
が検出される。各チャンネルの音響信号x(t)y
(t)にはリーク音によるピークP1,P2の他に多く
含まれるノイズ信号がトリガとなって判定が不正確とな
る。
り発生する突発的なリーク音を含む音響信号を横軸に時
間軸をとって表示した結果を示している。一方のチャン
ネルにおいて音響信号x(t)うちあるピークP1がE
1に設定したトリガレベルにより検出された後、他方の
チャンネルにおいて音響信号y(t)の他のピークP2
が検出される。各チャンネルの音響信号x(t)y
(t)にはリーク音によるピークP1,P2の他に多く
含まれるノイズ信号がトリガとなって判定が不正確とな
る。
【0018】そこで、本発明では、同図(b)に示すよ
うに、高レベル信号を受信した一方のチャンネルにトリ
ガE1を設定し、ピーク判別手段において他方のチャン
ネルにしきい値E2を設定して他のピークP2が発生し
ていると判別された場合に両音響信号X(T)、Y
(T)のそれぞれに両ピークP1,P2が発生する時間
差ΔTを求めて、リーク欠陥位置の標定を行っている。
うに、高レベル信号を受信した一方のチャンネルにトリ
ガE1を設定し、ピーク判別手段において他方のチャン
ネルにしきい値E2を設定して他のピークP2が発生し
ていると判別された場合に両音響信号X(T)、Y
(T)のそれぞれに両ピークP1,P2が発生する時間
差ΔTを求めて、リーク欠陥位置の標定を行っている。
【0019】前記時間差検出手段は、次式(a)の相互
相関関数R(ΔT)の最大値を求めることにより前記時
間差ΔTを得る。 R(ΔT)=∫X(t)Y(t−ΔT) ……(a) 但し、式(a)中、X(t)は一方のチャンネルにおけ
るアベレージング後の音響信号、Y(t−ΔT)は他方
のチャンネルにおけるアベレージング後の音響信号とす
る。
相関関数R(ΔT)の最大値を求めることにより前記時
間差ΔTを得る。 R(ΔT)=∫X(t)Y(t−ΔT) ……(a) 但し、式(a)中、X(t)は一方のチャンネルにおけ
るアベレージング後の音響信号、Y(t−ΔT)は他方
のチャンネルにおけるアベレージング後の音響信号とす
る。
【0020】また、図3に示すように、リーク音が連続
的に発生する場合には、図2(a)に示す対応しあう一
対のピークP1P2が畳重的に生じるため、アベレージ
ングを行っても上記他のピークP2は認識できない。但
し、同様のリーク音は各センサに一定の時間差ΔTをも
って到達しているはずである。そこで、上記第二の特徴
に加え、前記ピーク判別手段により他のピークが発生し
ていないと判別された場合に次式(b)により示される
相互相関関数r(ΔT)の最大値を求めて時間差ΔTを
検出する機能をさらに備えるように前記時間差検出手段
を構成することで、連続的リーク音に対してもリーク位
置の標定を可能としている。
的に発生する場合には、図2(a)に示す対応しあう一
対のピークP1P2が畳重的に生じるため、アベレージ
ングを行っても上記他のピークP2は認識できない。但
し、同様のリーク音は各センサに一定の時間差ΔTをも
って到達しているはずである。そこで、上記第二の特徴
に加え、前記ピーク判別手段により他のピークが発生し
ていないと判別された場合に次式(b)により示される
相互相関関数r(ΔT)の最大値を求めて時間差ΔTを
検出する機能をさらに備えるように前記時間差検出手段
を構成することで、連続的リーク音に対してもリーク位
置の標定を可能としている。
【0021】 r(ΔT)=∫x(t)y(t−ΔT) ……(b) 但し、上式(b)中、x(t)は一方のチャンネルにお
けるアベレージング前の音響信号、y(t−ΔT)は他
方のチャンネルにおけるアベレージング前の音響信号と
する。
けるアベレージング前の音響信号、y(t−ΔT)は他
方のチャンネルにおけるアベレージング前の音響信号と
する。
【0022】センサにより受信した音響信号からノイズ
を除去するには、音響信号を増幅するための最終段アン
プと、その後段に連続するアクティブ素子を実質的に使
用しないフィルタとを前記センサの後段側に更に備える
とよい。
を除去するには、音響信号を増幅するための最終段アン
プと、その後段に連続するアクティブ素子を実質的に使
用しないフィルタとを前記センサの後段側に更に備える
とよい。
【0023】また、幹管及びこれから複数分岐される枝
管よりなる共用管を介して供給される都市ガスのリーク
判定に本発明を適用し、前記複数の枝管に接続される前
記ガスの流量計またはその近傍に前記センサをそれぞれ
取り付け、前記一対のセンサを隣り合う枝管に対応させ
てもよい。すなわち、隣り合う枝管の流量計近傍に一対
のセンサを設けることで、共用管又は各流量計に対応す
るいずれの部屋においてガスリークが生じているのかを
判定することが可能となる。
管よりなる共用管を介して供給される都市ガスのリーク
判定に本発明を適用し、前記複数の枝管に接続される前
記ガスの流量計またはその近傍に前記センサをそれぞれ
取り付け、前記一対のセンサを隣り合う枝管に対応させ
てもよい。すなわち、隣り合う枝管の流量計近傍に一対
のセンサを設けることで、共用管又は各流量計に対応す
るいずれの部屋においてガスリークが生じているのかを
判定することが可能となる。
【0024】センサの感度を調整するにあたっては、前
記一対のセンサ間のうち前記幹管上にパルスを印加し、
これら各センサより受信される音響信号の測定強度の比
が、前記印加位置と前記各センサとの距離関係により求
められる期待強度の比どおりとなるようにするとよい。
枝管のジョイントによる減衰等を含めた形でセンサの感
度を調整してあるので、最大強度の信号を受信したチャ
ンネルの近くにリーク欠陥部があることを推定できるよ
うになるからである。なお、本発明にかかる上記装置を
用いてリーク判定を行うに当たり、前記流体の流路に急
激な加圧を行い、突発的なリーク音を誘発させて、前記
リーク欠陥部までの距離を求めるようにしてもよい。
記一対のセンサ間のうち前記幹管上にパルスを印加し、
これら各センサより受信される音響信号の測定強度の比
が、前記印加位置と前記各センサとの距離関係により求
められる期待強度の比どおりとなるようにするとよい。
枝管のジョイントによる減衰等を含めた形でセンサの感
度を調整してあるので、最大強度の信号を受信したチャ
ンネルの近くにリーク欠陥部があることを推定できるよ
うになるからである。なお、本発明にかかる上記装置を
用いてリーク判定を行うに当たり、前記流体の流路に急
激な加圧を行い、突発的なリーク音を誘発させて、前記
リーク欠陥部までの距離を求めるようにしてもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明をより詳細に説明する。図4〜図7は、本発明を
都市ガスのリーク判定装置として構成した場合を示して
いる。本発明において、アコースティックエミッション
(AE)の一例であるリーク音を含む音響信号の受信用
センサとしては、構造物の非破壊検査を行うAEセンサ
を用いことが可能である。図4(a)に示す例では、一
対のAEセンサ3,4がガス管2に対し取り付けられ、
それら両センサ3,4間にリーク欠陥部2aが存在して
いる。本態様では、説明の便宜のために、第一チャンネ
ル(以下「CH1」と表記し、第nチャンネルを「CH
n」と表記することがある。)側のセンサ3とリーク欠
陥部2aとの距離L1は、第二チャンネル側のセンサ4
との距離L2よりも短くしてある。
本発明をより詳細に説明する。図4〜図7は、本発明を
都市ガスのリーク判定装置として構成した場合を示して
いる。本発明において、アコースティックエミッション
(AE)の一例であるリーク音を含む音響信号の受信用
センサとしては、構造物の非破壊検査を行うAEセンサ
を用いことが可能である。図4(a)に示す例では、一
対のAEセンサ3,4がガス管2に対し取り付けられ、
それら両センサ3,4間にリーク欠陥部2aが存在して
いる。本態様では、説明の便宜のために、第一チャンネ
ル(以下「CH1」と表記し、第nチャンネルを「CH
n」と表記することがある。)側のセンサ3とリーク欠
陥部2aとの距離L1は、第二チャンネル側のセンサ4
との距離L2よりも短くしてある。
【0026】各AEセンサ3、4の出力は、ほぼ同等に
構成された第一、第二フィルタ群5,6を介しノイズを
除去した状態で処理装置7により処理される。この第一
フィルタ群5は、AEセンサ3により受信した信号を、
第一、第二アンプ5a,5c、第一ハイパスフィルタ5
b及び第一ローパスフィルタ5dによりフィルタリング
した後、減衰する信号を増幅させるために、その最終段
にゲイン設定アンプ5eを設けている。もちろん、これ
ら両フィルタ5b,5dはバンドパスフィルタとして構
成してもよい。
構成された第一、第二フィルタ群5,6を介しノイズを
除去した状態で処理装置7により処理される。この第一
フィルタ群5は、AEセンサ3により受信した信号を、
第一、第二アンプ5a,5c、第一ハイパスフィルタ5
b及び第一ローパスフィルタ5dによりフィルタリング
した後、減衰する信号を増幅させるために、その最終段
にゲイン設定アンプ5eを設けている。もちろん、これ
ら両フィルタ5b,5dはバンドパスフィルタとして構
成してもよい。
【0027】ここに上記各アンプ5a、5c、5eに電
力を供給する電源8は、その出力部に電源ノイズを除去
するための第三、第四ローパスフィルタ9,10をそれ
ぞれ設けている。しかし、第三、第四ローパスフィルタ
9,10によっても電源ノイズは完全に除去できず、そ
のノイズが上記各アンプ5a,5c,5eのアクティブ
素子に加えられるため、そのままゲイン設定アンプ5e
から処理装置7に対し信号を出力すれば、実効値の小さ
なリーク音はゲイン設定アンプ5eに加えられる電源ノ
イズの中に埋没してしまうこととなる。
力を供給する電源8は、その出力部に電源ノイズを除去
するための第三、第四ローパスフィルタ9,10をそれ
ぞれ設けている。しかし、第三、第四ローパスフィルタ
9,10によっても電源ノイズは完全に除去できず、そ
のノイズが上記各アンプ5a,5c,5eのアクティブ
素子に加えられるため、そのままゲイン設定アンプ5e
から処理装置7に対し信号を出力すれば、実効値の小さ
なリーク音はゲイン設定アンプ5eに加えられる電源ノ
イズの中に埋没してしまうこととなる。
【0028】そこで、本発明では、音響信号を増幅する
ための最終段アンプであるゲイン設定アンプ5eの後段
に、第二ローパスフィルタ5fを備え、電源ノイズを除
去している。この第二ローパスフィルタ5fは、同図
(c)に示すようにリアクタンスL、コンダクタンスC
及び抵抗Rにより構成されたLCフィルターであり、実
質的にトランジスタ等のアクティブ素子を使用しないも
のである。すなわち、アクティブ素子を実質的に使用し
ないことによって、電源8から混入するノイズの影響を
最終段で除去してから処理装置7により音響信号を処理
することとしている。なお、ゲイン設定アンプ5eで
は、後述の更正方法により両センサ3,4間の出力値が
均衡するように補正を行ってある。アクティブ素子を使
用しないフィルタは、電源ノイズの種類に応じて、パイ
パスフィルタやバンドパスフィルタとして構成すること
もできる。
ための最終段アンプであるゲイン設定アンプ5eの後段
に、第二ローパスフィルタ5fを備え、電源ノイズを除
去している。この第二ローパスフィルタ5fは、同図
(c)に示すようにリアクタンスL、コンダクタンスC
及び抵抗Rにより構成されたLCフィルターであり、実
質的にトランジスタ等のアクティブ素子を使用しないも
のである。すなわち、アクティブ素子を実質的に使用し
ないことによって、電源8から混入するノイズの影響を
最終段で除去してから処理装置7により音響信号を処理
することとしている。なお、ゲイン設定アンプ5eで
は、後述の更正方法により両センサ3,4間の出力値が
均衡するように補正を行ってある。アクティブ素子を使
用しないフィルタは、電源ノイズの種類に応じて、パイ
パスフィルタやバンドパスフィルタとして構成すること
もできる。
【0029】次に、図5の論理ブロック図、図6、7の
フローチャート及び図1〜3を参照しながら、上記処理
装置7の動作について説明する。なお、図5では本来2
チャンネル分存在する入力系を1チャンネル分省略して
描いてある。また、以下の機能を含む処理装置7は、パ
ーソナルコンピュータやワンチップマイコン等にソフト
ウエアを組み込むことで実現可能である。
フローチャート及び図1〜3を参照しながら、上記処理
装置7の動作について説明する。なお、図5では本来2
チャンネル分存在する入力系を1チャンネル分省略して
描いてある。また、以下の機能を含む処理装置7は、パ
ーソナルコンピュータやワンチップマイコン等にソフト
ウエアを組み込むことで実現可能である。
【0030】まず、信号の処理に先立ってパラメータ入
力手段40に対し各種パラメータを入力する(ステップ
1)。これらのパラメータには、例えば後述のアベレー
ジング手段35によるアベレージ回数Mや、ピーク検出
手段36によるしきい値E2の設定及び周波数帯域f1
〜f2の値等が含まれる。周波数帯域f1〜f2の組は
環境ノイズ及び予想されるリークの種類に応じてプリセ
ットしておき、また、この周波数帯域f1〜f2に対し
基準関数記憶手段41による基準関数b(f)及び基準
面積設定手段42による基準面積を対応させておく。
力手段40に対し各種パラメータを入力する(ステップ
1)。これらのパラメータには、例えば後述のアベレー
ジング手段35によるアベレージ回数Mや、ピーク検出
手段36によるしきい値E2の設定及び周波数帯域f1
〜f2の値等が含まれる。周波数帯域f1〜f2の組は
環境ノイズ及び予想されるリークの種類に応じてプリセ
ットしておき、また、この周波数帯域f1〜f2に対し
基準関数記憶手段41による基準関数b(f)及び基準
面積設定手段42による基準面積を対応させておく。
【0031】先の第一、第二フィルタ群5,6によりフ
ィルタリングされた音響信号は、各々A/Dコンバータ
31によりデジタル値に変換され、メモリチップ、ハー
ドディスク、磁気テープ等のメモリ手段32に蓄積され
る。チャンネル選択手段33により各チャンネルごとの
平均振幅が数msec分にわたって算出される(ステッ
プS2)。
ィルタリングされた音響信号は、各々A/Dコンバータ
31によりデジタル値に変換され、メモリチップ、ハー
ドディスク、磁気テープ等のメモリ手段32に蓄積され
る。チャンネル選択手段33により各チャンネルごとの
平均振幅が数msec分にわたって算出される(ステッ
プS2)。
【0032】チャンネル選択手段33は、環境ノイズの
影響をより受け難くするため、平均振幅の大きな一方の
チャンネル(CH1)を、高レベル信号を受信したもの
として選択する(ステップS3)。通常、高レベル信号
受信側の方が、リーク欠陥部に近いと考えられ、リーク
音のレベルが環境ノイズのレベルに比較してより大きく
なるからである。かかる趣旨より、高レベル信号側であ
るか否かは、後述する受信感度更正処理のなされた音響
信号のレベルが基準となる。さらに、アベレージング手
段35に内蔵のカウンターがリセットされ(ステップS
4)、この振幅の大きな一方のチャンネルに対しトリガ
レベルE1をトリガレベル設定手段34により最大に設
定する(ステップS5)。
影響をより受け難くするため、平均振幅の大きな一方の
チャンネル(CH1)を、高レベル信号を受信したもの
として選択する(ステップS3)。通常、高レベル信号
受信側の方が、リーク欠陥部に近いと考えられ、リーク
音のレベルが環境ノイズのレベルに比較してより大きく
なるからである。かかる趣旨より、高レベル信号側であ
るか否かは、後述する受信感度更正処理のなされた音響
信号のレベルが基準となる。さらに、アベレージング手
段35に内蔵のカウンターがリセットされ(ステップS
4)、この振幅の大きな一方のチャンネルに対しトリガ
レベルE1をトリガレベル設定手段34により最大に設
定する(ステップS5)。
【0033】ここで、トリガレベル設定手段34により
トリガの検出が行われ(ステップS6)、トリガの検出
がなされない場合は、さらに図1(a)のトリガレベル
E1を下げて同様の操作を繰り返す(ステップS7)。
トリガが検出された際には、アベレージング手段35に
より各チャンネルごとに音響信号x(t)、y(t)が
加算される(ステップS8)。そして、カウンターに都
市ガスリーク判定装置1が加えられ(ステップS9)、
カウンターがアベレージ回数Mに到達するまで波形のア
ベレージングが繰り返される(ステップS10)。
トリガの検出が行われ(ステップS6)、トリガの検出
がなされない場合は、さらに図1(a)のトリガレベル
E1を下げて同様の操作を繰り返す(ステップS7)。
トリガが検出された際には、アベレージング手段35に
より各チャンネルごとに音響信号x(t)、y(t)が
加算される(ステップS8)。そして、カウンターに都
市ガスリーク判定装置1が加えられ(ステップS9)、
カウンターがアベレージ回数Mに到達するまで波形のア
ベレージングが繰り返される(ステップS10)。
【0034】先の両センサ3,4間の合計距離L=L1
+L2を音響信号の伝達速度vで除すると、同合計距離
Lを音響信号が伝達するに要する時間差Tが求められ
る。もし、両センサ3、4間にリーク欠陥部2aが存在
するならば、先の一方のピークP1に対し、時間差T以
内に他のピークが発生するはずである。そこで、ピーク
検出手段36では図2(b)に示すように他のチャンネ
ル(CH2)側において他のピークP2検出用のしきい
値E2を設定すると共に、トリガとなったピークP1の
発生時間から時間差Tにゲートを限定して、他のピーク
P2の発生を検出する(ステップS11)。なお、通常
は高レベル信号側チャンネルのセンサがリーク欠陥部に
近いはずであるが、後述するようにたとえ感度更正後で
もリーク欠陥部から遠い側のセンサの受信強度が高い場
合もあるため、他のピークの検出時間Tは、一方のピー
クP1発生時を中心とし、その前後にわたって各々時間
T分だけ設定しておくことが望ましい。
+L2を音響信号の伝達速度vで除すると、同合計距離
Lを音響信号が伝達するに要する時間差Tが求められ
る。もし、両センサ3、4間にリーク欠陥部2aが存在
するならば、先の一方のピークP1に対し、時間差T以
内に他のピークが発生するはずである。そこで、ピーク
検出手段36では図2(b)に示すように他のチャンネ
ル(CH2)側において他のピークP2検出用のしきい
値E2を設定すると共に、トリガとなったピークP1の
発生時間から時間差Tにゲートを限定して、他のピーク
P2の発生を検出する(ステップS11)。なお、通常
は高レベル信号側チャンネルのセンサがリーク欠陥部に
近いはずであるが、後述するようにたとえ感度更正後で
もリーク欠陥部から遠い側のセンサの受信強度が高い場
合もあるため、他のピークの検出時間Tは、一方のピー
クP1発生時を中心とし、その前後にわたって各々時間
T分だけ設定しておくことが望ましい。
【0035】アベレージング後におけるCH2側の音響
信号Y(t)がしきい値E2を越えて他のピークP2が
検出された場合には、リーク音は突発的信号であると判
定して、信号処理選択手段37においてアベレージング
後の信号X(t)、Y(t)を選択し、時間差検出手段
38により時間差ΔTを検出する(ステップS21)。
時間差検出手段38は、上式(a)の相互相関関数R
(ΔT)が最大となる時間差ΔTを得る。但し、この場
合は、図2(b)に示すようにディスプレイ上に両ピー
クP1,P2を表示し、ポインタの指示によりΔT=t
2−t1として上記時間差ΔTの値が表示されるよう
に、時間差検出手段38を構成してもよい。
信号Y(t)がしきい値E2を越えて他のピークP2が
検出された場合には、リーク音は突発的信号であると判
定して、信号処理選択手段37においてアベレージング
後の信号X(t)、Y(t)を選択し、時間差検出手段
38により時間差ΔTを検出する(ステップS21)。
時間差検出手段38は、上式(a)の相互相関関数R
(ΔT)が最大となる時間差ΔTを得る。但し、この場
合は、図2(b)に示すようにディスプレイ上に両ピー
クP1,P2を表示し、ポインタの指示によりΔT=t
2−t1として上記時間差ΔTの値が表示されるよう
に、時間差検出手段38を構成してもよい。
【0036】そして、さらに距離演算手段39によりC
H1側のセンサ3からリーク欠陥部2aまでの距離L1
が次式(c)により計算される。 L1=(L/2)−(vΔT/2) ……(c) 但し、Lは両センサ間の距離(=L1+L2)、vはリ
ーク音の上記伝達速度である(ステップS23)。リー
ク欠陥部2aまでの距離Lは、ディスプレイ装置等の表
示手段48により外部に表示され(ステップS24)、
リーク欠陥部の標定によりガスリークの判定が可能とな
る。なお、ピーク検出手段が他のピークP2を検出した
場合は、突発的リーク音の生じていることが明らかであ
るから、表示手段48にリークの生じている旨を表示す
ると共に警報信号を発生するように構成してもよい。も
ちろん、CH2側のセンサ4から欠陥部までの距離L2
を表示するように構成することもできる。
H1側のセンサ3からリーク欠陥部2aまでの距離L1
が次式(c)により計算される。 L1=(L/2)−(vΔT/2) ……(c) 但し、Lは両センサ間の距離(=L1+L2)、vはリ
ーク音の上記伝達速度である(ステップS23)。リー
ク欠陥部2aまでの距離Lは、ディスプレイ装置等の表
示手段48により外部に表示され(ステップS24)、
リーク欠陥部の標定によりガスリークの判定が可能とな
る。なお、ピーク検出手段が他のピークP2を検出した
場合は、突発的リーク音の生じていることが明らかであ
るから、表示手段48にリークの生じている旨を表示す
ると共に警報信号を発生するように構成してもよい。も
ちろん、CH2側のセンサ4から欠陥部までの距離L2
を表示するように構成することもできる。
【0037】これに対し、他のピークP2がピーク検出
手段36により検出されない場合には、リーク音が連続
的に生じているかリーク音が含まれていないことが考え
られる。よって、信号処理選択手段37により上式
(b)の相互相関関数r(ΔT)を最大とする時間差Δ
Tを、アベレージング前の音響信号x(t)、y(t)
を用いて算出する(ステップS22)。
手段36により検出されない場合には、リーク音が連続
的に生じているかリーク音が含まれていないことが考え
られる。よって、信号処理選択手段37により上式
(b)の相互相関関数r(ΔT)を最大とする時間差Δ
Tを、アベレージング前の音響信号x(t)、y(t)
を用いて算出する(ステップS22)。
【0038】一方、リーク位置の標定を行わずに、リー
ク発生のみを判定する手順は以下の通りとなる。チャン
ネル選択手段33により選択された一方のチャンネルの
信号(ステップS4)は、高速フーリエ変換解析装置
(以下、「FFT」とする。)43によりFFT解析処
理を行い、図1に示すような周波数スペクトルS(f)
が得られる(ステップS31)。そして、パラメータ入
力手段40の入力により基準関数記憶手段41から選択
された基準関数b(f)とスペクトルS(f)との差分
が、上述の所定周波数帯域f1〜f2内で基準関数を越
える範囲において差分量積分手段44により積分される
(ステップS32)。この差分量の積分により得られた
検出面積値Aが、基準関数記憶手段41に連動して基準
面積設定手段42により算出されたバッファ値である基
準面積とリーク判定手段45により比較され(ステップ
S33)、検出面積値Aが基準面積より大きい場合には
リークが発生していると判定する。そして、リーク信号
発生手段46によりリーク信号が発生し、リーク発生の
旨が表示手段48に表示され(ステップS34)、また
差分量の積分により得られた面積値をもとにリーク量算
出手段47においてリーク量Sが算出され(ステップS
35)、同様に表示手段48にリーク量が表示される
(ステップS36)。
ク発生のみを判定する手順は以下の通りとなる。チャン
ネル選択手段33により選択された一方のチャンネルの
信号(ステップS4)は、高速フーリエ変換解析装置
(以下、「FFT」とする。)43によりFFT解析処
理を行い、図1に示すような周波数スペクトルS(f)
が得られる(ステップS31)。そして、パラメータ入
力手段40の入力により基準関数記憶手段41から選択
された基準関数b(f)とスペクトルS(f)との差分
が、上述の所定周波数帯域f1〜f2内で基準関数を越
える範囲において差分量積分手段44により積分される
(ステップS32)。この差分量の積分により得られた
検出面積値Aが、基準関数記憶手段41に連動して基準
面積設定手段42により算出されたバッファ値である基
準面積とリーク判定手段45により比較され(ステップ
S33)、検出面積値Aが基準面積より大きい場合には
リークが発生していると判定する。そして、リーク信号
発生手段46によりリーク信号が発生し、リーク発生の
旨が表示手段48に表示され(ステップS34)、また
差分量の積分により得られた面積値をもとにリーク量算
出手段47においてリーク量Sが算出され(ステップS
35)、同様に表示手段48にリーク量が表示される
(ステップS36)。
【0039】次に、図8を参照しながら、上述した一対
のセンサ3,4間の受信感度を更正する手順について説
明する。センサ3,4をガス管に取り付けるに当たり、
センサの密着度、センサ特性の個体差及びガス管上のジ
ョイント部での減衰等により、センサ3,4による受信
信号の値が期待強度どおりとならないことがある。ここ
に、各センサからの既知の距離L1,L2にパルサー2
bを設けて更正用パルスを印加した場合、センサとの距
離関係L1,L2に基づいて理論的に計算される各セン
サ3,4により受信される音響信号の期待強度をXi,
Yiとする。これに対し、実際に各センサで受信された
音響信号の受信強度がXr,Yrである場合において、
第一センサ3の受信強度を基準とすれば、第二センサ4
の音響信号y(t)をα={(Xr・Yi)/(Xi・Y
r)}倍するように上記ゲイン設定アンプのゲインを調整
することで、実際に受信される音響信号の測定強度の比
[y(t)/x(t)]が上記期待強度の比に等しくな
る。もちろん、両チャンネルのゲインを共に調整しても
よい。
のセンサ3,4間の受信感度を更正する手順について説
明する。センサ3,4をガス管に取り付けるに当たり、
センサの密着度、センサ特性の個体差及びガス管上のジ
ョイント部での減衰等により、センサ3,4による受信
信号の値が期待強度どおりとならないことがある。ここ
に、各センサからの既知の距離L1,L2にパルサー2
bを設けて更正用パルスを印加した場合、センサとの距
離関係L1,L2に基づいて理論的に計算される各セン
サ3,4により受信される音響信号の期待強度をXi,
Yiとする。これに対し、実際に各センサで受信された
音響信号の受信強度がXr,Yrである場合において、
第一センサ3の受信強度を基準とすれば、第二センサ4
の音響信号y(t)をα={(Xr・Yi)/(Xi・Y
r)}倍するように上記ゲイン設定アンプのゲインを調整
することで、実際に受信される音響信号の測定強度の比
[y(t)/x(t)]が上記期待強度の比に等しくな
る。もちろん、両チャンネルのゲインを共に調整しても
よい。
【0040】次に、図9及び図10を参照しながら、マ
イコンメータ70の取り付けられた一戸建て家屋60の
ガス配管に本発明を適用する態様について説明する。地
中に埋設された中圧・低圧管61aより、灯外内管61
b及び灯内内管61cを介して一戸建て家屋60内に設
けられた複数のガス器具62に対し都市ガスが供給され
ている。灯外内管61bと灯内内管61cの間には、家
屋60内に供給するガスの流量を計量し、ガス漏れ等を
感知するためのマイコンメータ70が取り付けられてい
る。灯外内管61bのメータ70側部分及び灯内内管6
1cの各出口には、それぞれガス遮断用のバルブ63a
〜63cが設けてある。本態様においては一対のセンサ
3、4を使用しており、それらのうち第一サンサ3は、
マイコンメータ70内に設けられ、また、第二センサ4
は灯内内管61cに取り付けてある。
イコンメータ70の取り付けられた一戸建て家屋60の
ガス配管に本発明を適用する態様について説明する。地
中に埋設された中圧・低圧管61aより、灯外内管61
b及び灯内内管61cを介して一戸建て家屋60内に設
けられた複数のガス器具62に対し都市ガスが供給され
ている。灯外内管61bと灯内内管61cの間には、家
屋60内に供給するガスの流量を計量し、ガス漏れ等を
感知するためのマイコンメータ70が取り付けられてい
る。灯外内管61bのメータ70側部分及び灯内内管6
1cの各出口には、それぞれガス遮断用のバルブ63a
〜63cが設けてある。本態様においては一対のセンサ
3、4を使用しており、それらのうち第一サンサ3は、
マイコンメータ70内に設けられ、また、第二センサ4
は灯内内管61cに取り付けてある。
【0041】マイコンメータ70のフレームは音響信号
の伝達可能なアルミ鋳物で構成されており、流入路71
aから供給されたガスは、計量機構72を有する部屋7
1bに供給され、さらに排出路71cを介して灯内内管
61c側に供給される。都市ガスが流入路71aから排
出路71cに対して流れると、流量センサ73が計量機
構72の稼動を検出し、処理装置75により単位時間当
たりの流量が計算される。処理装置75には、さらに圧
力スイッチ74により流路内の圧力情報が加えられ、先
の流量センサ73の情報とあいまって、長期間にわたる
ガスのリークや急激な圧力低下等の異常事態発生に際
し、警告用のLED76を点滅させると共に電磁遮断弁
77をもってガス供給を遮断停止させる。
の伝達可能なアルミ鋳物で構成されており、流入路71
aから供給されたガスは、計量機構72を有する部屋7
1bに供給され、さらに排出路71cを介して灯内内管
61c側に供給される。都市ガスが流入路71aから排
出路71cに対して流れると、流量センサ73が計量機
構72の稼動を検出し、処理装置75により単位時間当
たりの流量が計算される。処理装置75には、さらに圧
力スイッチ74により流路内の圧力情報が加えられ、先
の流量センサ73の情報とあいまって、長期間にわたる
ガスのリークや急激な圧力低下等の異常事態発生に際
し、警告用のLED76を点滅させると共に電磁遮断弁
77をもってガス供給を遮断停止させる。
【0042】マイコンメータ70のフレームには、先の
第一センサ3が固着されており、このセンサ3により受
信された音響信号はワンチップマイコンを実装した処理
基板75に伝達される。処理基板75は、通常のマイコ
ンメーター機能に加え、先の図4における第一フィルタ
群5及び処理装置7に相当する機能を備えている。ま
た、図示省略するが、第二センサ4の出力は先の第二フ
ィルタ群6で増幅及びフィルタリングされた後、信号線
4aを通じて処理装置75に伝達され、また、処理基板
75の出力は信号線67aを介して警報装置67に伝達
される。
第一センサ3が固着されており、このセンサ3により受
信された音響信号はワンチップマイコンを実装した処理
基板75に伝達される。処理基板75は、通常のマイコ
ンメーター機能に加え、先の図4における第一フィルタ
群5及び処理装置7に相当する機能を備えている。ま
た、図示省略するが、第二センサ4の出力は先の第二フ
ィルタ群6で増幅及びフィルタリングされた後、信号線
4aを通じて処理装置75に伝達され、また、処理基板
75の出力は信号線67aを介して警報装置67に伝達
される。
【0043】これら両センサ3,4、警報装置67、マ
イコンメータ70を用いてガスリークの判定及びリーク
欠陥部の位置を標定する手順は、先の図6、図7に示す
アルゴリズムとほぼ同様である。先のステップS11に
おいて他のピークの発生を検出した場合には、ステップ
S31〜S34の代わりにリーク信号を自動的に発生さ
せるようにすることも可能である。すなわち、先のピー
ク検出手段36は、突発的なリーク音に対して先の面積
値比較手段45ないしリーク信号発生手段46の代用機
能を果たす。よって、ステップS11において他のピー
クの発生を検出しない場合にのみステップS31〜S3
4を実行させてもよい。
イコンメータ70を用いてガスリークの判定及びリーク
欠陥部の位置を標定する手順は、先の図6、図7に示す
アルゴリズムとほぼ同様である。先のステップS11に
おいて他のピークの発生を検出した場合には、ステップ
S31〜S34の代わりにリーク信号を自動的に発生さ
せるようにすることも可能である。すなわち、先のピー
ク検出手段36は、突発的なリーク音に対して先の面積
値比較手段45ないしリーク信号発生手段46の代用機
能を果たす。よって、ステップS11において他のピー
クの発生を検出しない場合にのみステップS31〜S3
4を実行させてもよい。
【0044】センサ3、4によるリーク欠陥部の位置標
定は、発生場所を三種類に分けて表示することが可能で
ある。すなわち、センサ3より上流である灯外内管61
b、灯内内管61cのうちセンサ4よりも上流側の特定
位置、または、灯内内管61cにおけるセンサ4より下
流の位置のように場合分けして表示できる。リーク発生
と判定された場合には、その旨がLED76の点滅及び
警報装置67の警報音によって警告されると共に、警報
装置67及び通信回線を介して外部の集中管理センター
に通報される。また、少なくともリーク欠陥部が灯外内
管61bであるか灯内内管61cに存在するのかをあら
かじめ集中管理センターに通報することにより、より迅
速で的確なガス漏れ修理の対応が可能となる。
定は、発生場所を三種類に分けて表示することが可能で
ある。すなわち、センサ3より上流である灯外内管61
b、灯内内管61cのうちセンサ4よりも上流側の特定
位置、または、灯内内管61cにおけるセンサ4より下
流の位置のように場合分けして表示できる。リーク発生
と判定された場合には、その旨がLED76の点滅及び
警報装置67の警報音によって警告されると共に、警報
装置67及び通信回線を介して外部の集中管理センター
に通報される。また、少なくともリーク欠陥部が灯外内
管61bであるか灯内内管61cに存在するのかをあら
かじめ集中管理センターに通報することにより、より迅
速で的確なガス漏れ修理の対応が可能となる。
【0045】定期検査等において、リークの有無及びそ
のリーク欠陥部の位置標定を確実に判定するためには、
急激な加圧を行って大きなリーク音を発生させることも
有効である。本態様においては、通常封止されている分
岐部64にバッファ用のガスを蓄える管65を介して手
動式の二連球66を接続し、図9右側の上流側ポンプを
数回収縮させて左側の下流の球に加圧空気を送り、その
加圧空気を一気に分岐部64に接続した管95に流入さ
せ、灯内内管61cを加圧することで強制的にリーク音
を誘発させる。強制的な加圧を行う手段としては、加圧
されたガスボンベや自転車の空気入れをなどを用いるこ
とももちろん可能である。当該加圧による検査方法は、
本発明のリーク判定装置を移動携帯可能なポータブル型
として構成した場合に併用すると、大きなリーク音を誘
発させることができるので、リーク位置の標定又はリー
ク発生の判定を特に効率よく行える。
のリーク欠陥部の位置標定を確実に判定するためには、
急激な加圧を行って大きなリーク音を発生させることも
有効である。本態様においては、通常封止されている分
岐部64にバッファ用のガスを蓄える管65を介して手
動式の二連球66を接続し、図9右側の上流側ポンプを
数回収縮させて左側の下流の球に加圧空気を送り、その
加圧空気を一気に分岐部64に接続した管95に流入さ
せ、灯内内管61cを加圧することで強制的にリーク音
を誘発させる。強制的な加圧を行う手段としては、加圧
されたガスボンベや自転車の空気入れをなどを用いるこ
とももちろん可能である。当該加圧による検査方法は、
本発明のリーク判定装置を移動携帯可能なポータブル型
として構成した場合に併用すると、大きなリーク音を誘
発させることができるので、リーク位置の標定又はリー
ク発生の判定を特に効率よく行える。
【0046】次に、図11を参照しながら、本発明を集
合棟80のガス施設に適用した態様について説明する。
地中に埋設された中圧管81aより延長されたガス管
は、共用バルブ83a及び共用内管81bを介して複数
のマイコンメータ84に対し分岐接続され、各部屋内の
ガス器具82に対してガスが供給されている。共用内管
81bは、幹管81b1と、各マイコンメータ84に対
し分岐接続される複数の枝管81b2とを備えている。
各枝管81b2におけるマイコンメータ84の近傍に
は、それぞれガス遮断用の個別バルブ83bを設けてあ
る。図示省略するが、集合棟の廊下等の共用部分と各部
屋との仕切壁は、通常、マイコンメーターより下流の部
分に位置している。
合棟80のガス施設に適用した態様について説明する。
地中に埋設された中圧管81aより延長されたガス管
は、共用バルブ83a及び共用内管81bを介して複数
のマイコンメータ84に対し分岐接続され、各部屋内の
ガス器具82に対してガスが供給されている。共用内管
81bは、幹管81b1と、各マイコンメータ84に対
し分岐接続される複数の枝管81b2とを備えている。
各枝管81b2におけるマイコンメータ84の近傍に
は、それぞれガス遮断用の個別バルブ83bを設けてあ
る。図示省略するが、集合棟の廊下等の共用部分と各部
屋との仕切壁は、通常、マイコンメーターより下流の部
分に位置している。
【0047】各マイコンメータ84には、それぞれ第一
〜第四センサ85a〜85dが固着され、また、共用内
管81bの入口側共用バルブ83aの近傍には第五セン
サ85eが設けられている。なお、図示省略するが、そ
れぞれのセンサには上述のフィルタ群が設けられてい
る。
〜第四センサ85a〜85dが固着され、また、共用内
管81bの入口側共用バルブ83aの近傍には第五セン
サ85eが設けられている。なお、図示省略するが、そ
れぞれのセンサには上述のフィルタ群が設けられてい
る。
【0048】本例では、センサを5チャンネル分設けて
いるが、リーク欠陥部の位置標定はそれぞれ隣り合うセ
ンサどうしを用いて判定する。そのようにすると、2つ
のセンサ間の距離が最短になってノイズの影響を減じる
ことができ、リーク欠陥部が共用内管81bのいずれの
位置にあるのか、または、隣り合うセンサに対応する二
つの部屋のうち、いずれの部屋の内部でガスのリークが
発生しているかを確実に知ることができるからである。
例えば、CH1、2の第一、第二センサ85a、85b
を用いた場合には、範囲Q1、R3に含まれる共用管8
1bのいずれかの位置、または、Q1、R4の範囲に含
まれるいずれかの部屋の内部で、ガスのリークが生じて
いるのかを判定することが可能となる。同様に、第二〜
第四センサ85b〜85dによれば範囲Q2、Q3及び
R3、R4のいずれの位置でガスのリークが生じている
のかを標定・判定することが可能となる。また、CH
4,5に対応する第四、第五センサ85d、85eを用
いた場合には、Q4、R2、R3にて示される範囲のい
ずれの位置においてが生じているのか、または、R1で
示す共用内管81bの第五センサ85eよりも上流側に
おいて漏洩が生じているのか、または、Q4、R3で示
すテスト用バルブ81cにおいて漏洩が生じているのか
を判定することが可能となる。
いるが、リーク欠陥部の位置標定はそれぞれ隣り合うセ
ンサどうしを用いて判定する。そのようにすると、2つ
のセンサ間の距離が最短になってノイズの影響を減じる
ことができ、リーク欠陥部が共用内管81bのいずれの
位置にあるのか、または、隣り合うセンサに対応する二
つの部屋のうち、いずれの部屋の内部でガスのリークが
発生しているかを確実に知ることができるからである。
例えば、CH1、2の第一、第二センサ85a、85b
を用いた場合には、範囲Q1、R3に含まれる共用管8
1bのいずれかの位置、または、Q1、R4の範囲に含
まれるいずれかの部屋の内部で、ガスのリークが生じて
いるのかを判定することが可能となる。同様に、第二〜
第四センサ85b〜85dによれば範囲Q2、Q3及び
R3、R4のいずれの位置でガスのリークが生じている
のかを標定・判定することが可能となる。また、CH
4,5に対応する第四、第五センサ85d、85eを用
いた場合には、Q4、R2、R3にて示される範囲のい
ずれの位置においてが生じているのか、または、R1で
示す共用内管81bの第五センサ85eよりも上流側に
おいて漏洩が生じているのか、または、Q4、R3で示
すテスト用バルブ81cにおいて漏洩が生じているのか
を判定することが可能となる。
【0049】本例によるリーク判定を行うに際して、あ
らかじめ行う第一〜第五センサ85a〜85eの先に説
明した感度更正は、それぞれ更正用パルスを隣り合う各
センサ間に位置する共用内管81bのうち幹管81b1
の部分に加えて行う。例えば、Q1の範囲における幹管
81b1に更正用のパルスを与え、第一、第二センサ8
5a、85bの出力感度更正を行い、さらに共用内管8
1bのQ2間に更正用のパルスを加え第二センサ85b
と第三センサ85cとの間の感度更正を行う。この際第
三センサ85cの感度のみを調整することによって第一
センサ85a、第二センサ85b間の感度更正された状
態は維持されることとなる。このようにして、順次Q
3、Q4の範囲において更正用パルスを加え、それぞれ
第四、第五センサ85d、85eの感度更正を順次行
う。
らかじめ行う第一〜第五センサ85a〜85eの先に説
明した感度更正は、それぞれ更正用パルスを隣り合う各
センサ間に位置する共用内管81bのうち幹管81b1
の部分に加えて行う。例えば、Q1の範囲における幹管
81b1に更正用のパルスを与え、第一、第二センサ8
5a、85bの出力感度更正を行い、さらに共用内管8
1bのQ2間に更正用のパルスを加え第二センサ85b
と第三センサ85cとの間の感度更正を行う。この際第
三センサ85cの感度のみを調整することによって第一
センサ85a、第二センサ85b間の感度更正された状
態は維持されることとなる。このようにして、順次Q
3、Q4の範囲において更正用パルスを加え、それぞれ
第四、第五センサ85d、85eの感度更正を順次行
う。
【0050】ところで、各センサ85a〜85eの感度
更正を行ったとしても、その更正用パルスを与える部位
が、ジョイント部等を越える場合には、更正された受信
強度の逆転現象が生じる場合もある。すなわち更正され
た受信強度は、幹管81b1上のジョイント部等での減
衰も含む値であるからである。しかし、上述のごとく共
用内管の幹管81b1に更正パルスを加えた場合には、
各センサ85a〜85eで受信した更正後の音響信号の
レベルが、最大のものとその両隣に隣り合う一対のセン
サそれぞれとを利用してリーク欠陥部の位置をより確実
に標定できる。なぜなら、幹管81b1に更正用パルス
を加えた場合に、枝管81b2部におけるジョイント等
の存在の影響は除去されているため、仮に幹管81b1
部でリーク欠陥部及びジョイントの位置関係が更正時と
は逆転したとしても、受信された音響信号が最大のレベ
ルであるチャンネル及びこれに隣り合う2つのチャンネ
ルに相当する範囲には必ずリーク欠陥部が存在すること
となるからである。
更正を行ったとしても、その更正用パルスを与える部位
が、ジョイント部等を越える場合には、更正された受信
強度の逆転現象が生じる場合もある。すなわち更正され
た受信強度は、幹管81b1上のジョイント部等での減
衰も含む値であるからである。しかし、上述のごとく共
用内管の幹管81b1に更正パルスを加えた場合には、
各センサ85a〜85eで受信した更正後の音響信号の
レベルが、最大のものとその両隣に隣り合う一対のセン
サそれぞれとを利用してリーク欠陥部の位置をより確実
に標定できる。なぜなら、幹管81b1に更正用パルス
を加えた場合に、枝管81b2部におけるジョイント等
の存在の影響は除去されているため、仮に幹管81b1
部でリーク欠陥部及びジョイントの位置関係が更正時と
は逆転したとしても、受信された音響信号が最大のレベ
ルであるチャンネル及びこれに隣り合う2つのチャンネ
ルに相当する範囲には必ずリーク欠陥部が存在すること
となるからである。
【0051】共用管81bの部分については、従来のマ
イコンメーターのみの診断ではリークを発見し難く、先
の急激な加圧行うことでより正確にリーク判定及びその
位置標定を行うことができる。この場合、共用管81b
より分岐される他の分岐管81dの先端に先の二連球等
を接続し、常時は閉じられているバルブ83cを開いて
から急激な加圧を行えばよい。
イコンメーターのみの診断ではリークを発見し難く、先
の急激な加圧行うことでより正確にリーク判定及びその
位置標定を行うことができる。この場合、共用管81b
より分岐される他の分岐管81dの先端に先の二連球等
を接続し、常時は閉じられているバルブ83cを開いて
から急激な加圧を行えばよい。
【0052】次に、図12を参照しながら、無線を用い
た通信手段によりセンサと処理装置とを接続する態様に
ついて説明する。既設のガス配管に対して本発明のリー
ク判定装置を設置するに当たっては、各センサと処理装
置との間に有線の信号線を引き回すことができない場合
があり、本態様はかかる状況に対応すべく使用される。
た通信手段によりセンサと処理装置とを接続する態様に
ついて説明する。既設のガス配管に対して本発明のリー
ク判定装置を設置するに当たっては、各センサと処理装
置との間に有線の信号線を引き回すことができない場合
があり、本態様はかかる状況に対応すべく使用される。
【0053】この態様では、センサモジュール92は三
チャンネル分設けられている。各センサモジュール92
にはガス管2に対して取り付けられたセンサ92aの音
響信号をフィルタ群92bにより増幅及びフィルタリン
グし、A/Dコンバータ92cによりデジタル信号に変
換させた後、MPU(マイクロプロセッサ)92dで処
理し、通信部92e及びアンテナ92fをもってデジタ
ル化された音響信号のデータを処理モジュール91のア
ンテナ91fに向けて送信する。この際、両アンテナ9
1f,92f間の無線通信は鋼製のガス管2を介して円
滑に行い得る。もちろん、ガス管を介さずに、空間や他
の物質を媒介させて両アンテナ間の無線通信を行うよう
にしてもよい。
チャンネル分設けられている。各センサモジュール92
にはガス管2に対して取り付けられたセンサ92aの音
響信号をフィルタ群92bにより増幅及びフィルタリン
グし、A/Dコンバータ92cによりデジタル信号に変
換させた後、MPU(マイクロプロセッサ)92dで処
理し、通信部92e及びアンテナ92fをもってデジタ
ル化された音響信号のデータを処理モジュール91のア
ンテナ91fに向けて送信する。この際、両アンテナ9
1f,92f間の無線通信は鋼製のガス管2を介して円
滑に行い得る。もちろん、ガス管を介さずに、空間や他
の物質を媒介させて両アンテナ間の無線通信を行うよう
にしてもよい。
【0054】各センサモジュール92における音響信号
のサンプリングは、通信制御部91bから発信される同
期信号もって開始される。各センサモジュールでは、通
信部92eによる同期信号の受信に起因してタイマー9
2hが作動し、音響信号を一定時間サンプリングしつつ
処理モジュール91に対し送信する。通信エラーが生じ
た場合、メモリ92gに蓄えた音響信号のデータをタイ
マー92hによる受信時間の情報と共に再び送信する。
通信制御部91bは各チャンネルごとに受信されたデー
タを各チャンネルごとの情報に振り分け、受信データは
MPU91c及びメモリ91dをもって各チャンネルご
とに処理され、リークの判定及びそのリーク欠陥位置が
表示手段91eに表示される。
のサンプリングは、通信制御部91bから発信される同
期信号もって開始される。各センサモジュールでは、通
信部92eによる同期信号の受信に起因してタイマー9
2hが作動し、音響信号を一定時間サンプリングしつつ
処理モジュール91に対し送信する。通信エラーが生じ
た場合、メモリ92gに蓄えた音響信号のデータをタイ
マー92hによる受信時間の情報と共に再び送信する。
通信制御部91bは各チャンネルごとに受信されたデー
タを各チャンネルごとの情報に振り分け、受信データは
MPU91c及びメモリ91dをもって各チャンネルご
とに処理され、リークの判定及びそのリーク欠陥位置が
表示手段91eに表示される。
【0055】次に、図13を参照しながら、既設ガス管
の定期検診を行う場合に有益な態様について説明する。
既設ガス管の法定定期的検診等を行う際には、一軒の家
に長時間拘束されることなく効率よく複数の家を訪問す
ることが望まれ、本態様はその検診時間の節約に寄与す
るものである。
の定期検診を行う場合に有益な態様について説明する。
既設ガス管の法定定期的検診等を行う際には、一軒の家
に長時間拘束されることなく効率よく複数の家を訪問す
ることが望まれ、本態様はその検診時間の節約に寄与す
るものである。
【0056】本態様では、同図(a)に示すように、リ
ーク判定装置を一つの処理モジュール94と、この処理
モジュールに着脱自在でガス管にそれぞれ取付可能な複
数個のセンサモジュール95とで構成してある。
ーク判定装置を一つの処理モジュール94と、この処理
モジュールに着脱自在でガス管にそれぞれ取付可能な複
数個のセンサモジュール95とで構成してある。
【0057】同図(b)に示すように、処理モジュール
94は複数のセンサモジュール95に接続するための複
数のインターフェイス94aと、測定全体の時間的基準
となるタイマー94bと、データを処理するMPU94
cと、センサモジュール95より受け取ったデータを蓄
積するメモリ94dと、処理結果を表示する表示手段9
4eを備えている。一方、各センサモジュール95は、
先の処理モジュール94に接続するためのインターフェ
イス94aと、インターフェイス95aへの接続により
先のタイマー94bにより時刻の照合をされる他のタイ
マー95bとを備えている。
94は複数のセンサモジュール95に接続するための複
数のインターフェイス94aと、測定全体の時間的基準
となるタイマー94bと、データを処理するMPU94
cと、センサモジュール95より受け取ったデータを蓄
積するメモリ94dと、処理結果を表示する表示手段9
4eを備えている。一方、各センサモジュール95は、
先の処理モジュール94に接続するためのインターフェ
イス94aと、インターフェイス95aへの接続により
先のタイマー94bにより時刻の照合をされる他のタイ
マー95bとを備えている。
【0058】処理モジュール94との接続により時刻が
照合された各センサモジュール95は、訪問した家にお
いてガス管2上の複数箇所にそれぞれ取り付けられる。
取り付け後、各センサモジュール95のセンサ95gは
音響信号を受信し、フィルタ群95f、A/Dコンバー
タ95eを介してMPU95cでその信号を処理すると
共にタイマー95bによる時間情報と共に処理データを
メモリ95dに蓄える。
照合された各センサモジュール95は、訪問した家にお
いてガス管2上の複数箇所にそれぞれ取り付けられる。
取り付け後、各センサモジュール95のセンサ95gは
音響信号を受信し、フィルタ群95f、A/Dコンバー
タ95eを介してMPU95cでその信号を処理すると
共にタイマー95bによる時間情報と共に処理データを
メモリ95dに蓄える。
【0059】取り付けられた各センサモジュール95
は、一定時間以上経過した後に再び回収され、センサモ
ジュール95のメモリ95dに蓄積されたデータは処理
モジュール94のメモリ94dに回収される。その後、
回収されたデータをMPU94cにより上述のアルゴリ
ズムにより処理し、処理結果が表示手段94eに表示さ
れる。
は、一定時間以上経過した後に再び回収され、センサモ
ジュール95のメモリ95dに蓄積されたデータは処理
モジュール94のメモリ94dに回収される。その後、
回収されたデータをMPU94cにより上述のアルゴリ
ズムにより処理し、処理結果が表示手段94eに表示さ
れる。
【0060】本態様によれば、センサモジュールの回収
後にデータのバッチ処理を行えばよいので、定期検診の
訪問効率が向上すると同時に、多面的なデータの解析が
可能となる。なお、一台の共用処理モジュール94に対
して多数のセンサモジュール95を複数軒の家屋にそれ
ぞれ分散させて用いると、コスト的にも実益がある。
後にデータのバッチ処理を行えばよいので、定期検診の
訪問効率が向上すると同時に、多面的なデータの解析が
可能となる。なお、一台の共用処理モジュール94に対
して多数のセンサモジュール95を複数軒の家屋にそれ
ぞれ分散させて用いると、コスト的にも実益がある。
【0061】最後に、本発明のさらに他の態様の可能性
について述べる。上記各態様では、都市ガスのリーク判
定装置として本発明を構成したが、本発明はプロパンガ
スや、ガス以外の液体や、液相と気相の混合された流体
のリーク判定に対しても実施し得る。また、上記態様で
は、基準関数b(f)を直線近似化したが、図1(c)
に示すように基準関数b(f)に曲線的なものを用いて
もよい。なお、本発明のリーク判定装置を形態型として
実施する場合、すでにリークが生じているときもあるた
め、複数箇所でバックグラウンドを測定してその平均値
として基準関数を定めると、リーク音の影響を低減させ
ることが可能である。もちろん、上記各態様は、個別に
実施する他、相互に組み合わせて実施することができ
る。
について述べる。上記各態様では、都市ガスのリーク判
定装置として本発明を構成したが、本発明はプロパンガ
スや、ガス以外の液体や、液相と気相の混合された流体
のリーク判定に対しても実施し得る。また、上記態様で
は、基準関数b(f)を直線近似化したが、図1(c)
に示すように基準関数b(f)に曲線的なものを用いて
もよい。なお、本発明のリーク判定装置を形態型として
実施する場合、すでにリークが生じているときもあるた
め、複数箇所でバックグラウンドを測定してその平均値
として基準関数を定めると、リーク音の影響を低減させ
ることが可能である。もちろん、上記各態様は、個別に
実施する他、相互に組み合わせて実施することができ
る。
【0062】
【発明の効果】このように、上記本発明にかかる流体リ
ーク判定装置の第一の特徴によれば、漫然としたフィル
タリングや音響信号の実効値を用いて微少なリーク音を
ノイズに埋没させてしまうことなく、周波数スペクトル
うちの所定周波数帯域の面積に着目することで、突発的
な環境ノイズの発生する状況下において、流体のリーク
をリアルタイム又はバッチ処理により正確に判定するこ
との可能な流体リーク判定装置を提供し得るに至った。
ーク判定装置の第一の特徴によれば、漫然としたフィル
タリングや音響信号の実効値を用いて微少なリーク音を
ノイズに埋没させてしまうことなく、周波数スペクトル
うちの所定周波数帯域の面積に着目することで、突発的
な環境ノイズの発生する状況下において、流体のリーク
をリアルタイム又はバッチ処理により正確に判定するこ
との可能な流体リーク判定装置を提供し得るに至った。
【0063】また、上記本発明の第二の特徴によれば、
高レベル信号を受信した一方のチャンネルにトリガを設
定して音響信号をアベレージングすることにより、突発
的環境ノイズの生じる環境下で、少なくとも突発的なリ
ーク音の発生するリーク欠陥部を正確に位置標定するこ
とが可能となり、その位置標定を介して第一の特徴同様
に流体リーク発生の事実をより正確に判定するという課
題を達成することができた。
高レベル信号を受信した一方のチャンネルにトリガを設
定して音響信号をアベレージングすることにより、突発
的環境ノイズの生じる環境下で、少なくとも突発的なリ
ーク音の発生するリーク欠陥部を正確に位置標定するこ
とが可能となり、その位置標定を介して第一の特徴同様
に流体リーク発生の事実をより正確に判定するという課
題を達成することができた。
【0064】また、上記両特徴に加え、前記センサをガ
スの流量計にあらかじめ固着しておくとセンサの取付作
業が軽減され、しかも、灯内内管のみならず灯外内管に
おいて生じるリークをも判定できる。
スの流量計にあらかじめ固着しておくとセンサの取付作
業が軽減され、しかも、灯内内管のみならず灯外内管に
おいて生じるリークをも判定できる。
【0065】さらに、上記本発明の特徴方法によれば、
急激な加圧を与えることで強制的にリーク音を誘発さ
せ、リーク判定をより明確に行えるようになった。
急激な加圧を与えることで強制的にリーク音を誘発さ
せ、リーク判定をより明確に行えるようになった。
【図1】(a)は都市ガスのリーク時における音響信号
の周波数スペクトルを示すグラフ、(b)は曲線近似化
された(a)のスペクトル及び基準関数の関係を示すグ
ラフ、(c)は他の音響信号のスペクトルを有する場合
の(b)相当図である。
の周波数スペクトルを示すグラフ、(b)は曲線近似化
された(a)のスペクトル及び基準関数の関係を示すグ
ラフ、(c)は他の音響信号のスペクトルを有する場合
の(b)相当図である。
【図2】(a)は都市ガスのリーク時において横軸を時
間軸として各チャンネルの受信強度が変化する状態を示
すグラフ、(b)は(a)の結果をアベレージングした
後の状態を示すグラフである。
間軸として各チャンネルの受信強度が変化する状態を示
すグラフ、(b)は(a)の結果をアベレージングした
後の状態を示すグラフである。
【図3】連続的なリーク音が発生する場合の図2(a)
に相当するグラフである。
に相当するグラフである。
【図4】(a)は本発明にかかる流体リーク判定装置の
概略を示すブロック図、(b)は(a)のフィルター群
に用いる電源部の構成、(c)は第二ローパスフィルタ
の一例を示す回路図である。
概略を示すブロック図、(b)は(a)のフィルター群
に用いる電源部の構成、(c)は第二ローパスフィルタ
の一例を示す回路図である。
【図5】流体リーク判定装置の処理装置を示すブロック
図である。
図である。
【図6】処理装置における音響信号の処理手順を示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図7】上記図6に連続するフローチャートである。
【図8】センサの感度を更正する際の手順を説明するた
めの参考図である。
めの参考図である。
【図9】流体リーク判定装置をマイコンメーターととも
に一般家庭用ガス配管に適用する態様を示す説明図であ
る。
に一般家庭用ガス配管に適用する態様を示す説明図であ
る。
【図10】上記マイコンメーターの機能を説明するため
の概略図である。
の概略図である。
【図11】流体リーク判定装置をマイコンメーターとと
もに集合棟のガス配管に適用する態様を示す説明図であ
る。
もに集合棟のガス配管に適用する態様を示す説明図であ
る。
【図12】流体リーク判定装置を無線により接続する態
様を示し、(a)はセンサモジュール、(b)は処理モ
ジュールを示すブロック図である。
様を示し、(a)はセンサモジュール、(b)は処理モ
ジュールを示すブロック図である。
【図13】流体リーク判定装置に分割可能な複数のセン
サモジュールを備える態様を示し、(a)はその使用方
法の説明図、(b)はブロック図である。
サモジュールを備える態様を示し、(a)はその使用方
法の説明図、(b)はブロック図である。
3,4 センサ x(t),y(t) アベレージング前の音響信号 X(t),Y(t) アベレージング後の音響信号 S(f) 周波数スペクトル b(f) 基準関数 A 検出面積値 P1 トリガとなったピーク P2 他のピーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今中 拓一 大阪市西区北堀江1丁目18番14号 非破壊 検査株式会社内 (72)発明者 海陸 力 大阪市中央区平野町4丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内 (72)発明者 安井 昌広 大阪市中央区平野町4丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内 (72)発明者 末次 純 大阪市西区北堀江1丁目18番14号 非破壊 検査株式会社内 (72)発明者 西本 重人 大阪市西区北堀江1丁目18番14号 非破壊 検査株式会社内 (72)発明者 龍王 晋 大阪市西区北堀江1丁目18番14号 非破壊 検査株式会社内 (72)発明者 吉荒 俊克 大阪市西区北堀江1丁目18番14号 非破壊 検査株式会社内 (72)発明者 紫藤 圭介 大阪市西区北堀江1丁目18番14号 非破壊 検査株式会社内 (72)発明者 辻 啓一 大阪市西区北堀江1丁目18番14号 非破壊 検査株式会社内 (72)発明者 吉村 剛 大阪市西区北堀江1丁目18番14号 非破壊 検査株式会社内 (72)発明者 北野 進 神奈川県横浜市港北区綱島東6丁目3番20 号 株式会社エヌエフ回路設計ブロック内 (72)発明者 米倉 顯 大阪市此花区島屋4丁目4番3号 株式会 社米倉製作所内
Claims (13)
- 【請求項1】 流体のリークに起因して発生するリーク
音を含む音響信号を受信するセンサと、前記センサによ
り受信された音響信号の周波数スペクトル(以下、単に
「スペクトル」とする。)を求めるスペクトル解析手段
と、前記スペクトルとあらかじめ定めた基準関数との差
分を所定周波数帯域内でかつ前記スペクトルが前記基準
関数を越える範囲において積分して得られる検出面積値
があらかじめ定めた基準面積値を越える場合にリークが
発生していると判定するリーク判定手段を設けた流体リ
ーク判定装置。 - 【請求項2】 前記検出面積値から流体リーク量を算出
するリーク量算出手段をあらかじめ設けた請求項1記載
の流体リーク判定装置。 - 【請求項3】 前記流体がガス管を介して供給されるガ
スであって、前記センサを前記ガスの流量計にあらかじ
め固着してある請求項1または2に記載の流体リーク判
定装置。 - 【請求項4】 前記所定周波数帯域が20kHz〜50
kHzである請求項1〜3のいずれかに記載の流体リー
ク判定装置。 - 【請求項5】 前記センサが互いに間隔を置いて配置さ
れる少なくとも一対のセンサであり、前記両センサによ
る音響信号のうち高レベル信号を受信した一方のチャン
ネルを選択するチャンネル選択手段と、前記一方のチャ
ンネルにトリガを設定して前記両チャンネルのそれぞれ
について前記音響信号をアベレージングするアベレージ
ング手段と、前記一方のチャンネルでアベレージングさ
れた音響信号のうちトリガとなったピークに対応する他
方のチャンネルにおける他のピークの発生を判別するピ
ーク判別手段と、このピーク判別手段により他のピーク
が発生していると判別された場合に前記トリガとなった
ピークが発生する時間及び前記他のピークが発生する時
間の時間差ΔTを求める時間差検出手段と、両センサの
うちいずれか一方からリーク欠陥部までの距離を上記時
間差ΔTを用いて求める演算手段とを更に設けた請求項
1〜4のいずれかに記載の流体リーク判定装置。 - 【請求項6】 流体のリークに起因して発生するリーク
音を含む音響信号を受信する少なくとも一対のセンサを
互いに間隔を置いて配置し、前記両センサによる音響信
号のうち高レベル信号を受信した一方のチャンネルを選
択するチャンネル選択手段と、前記一方のチャンネルに
トリガを設定して前記両チャンネルのそれぞれについて
前記音響信号をアベレージングするアベレージング手段
と、前記一方のチャンネルでアベレージングされた音響
信号のうちトリガとなったピークに対応する他方のチャ
ンネルにおける他のピークの発生を判別するピーク判別
手段と、このピーク判別手段により他のピークが発生し
ていると判別された場合に前記トリガとなったピークが
発生する時間及び前記他のピークが発生する時間の時間
差ΔTを求める時間差検出手段と、両センサのうちいず
れか一方からリーク欠陥部までの距離を上記時間差ΔT
を用いて求める演算手段とを設けた流体リーク判定装
置。 - 【請求項7】 前記時間差検出手段が、次式(a)によ
り示される相互相関関数R(ΔT)の最大値を求めるこ
とにより前記時間差ΔTを得るものである請求項6に記
載の流体リーク判定装置。 R(ΔT)=∫X(t)Y(t−ΔT) ……(a) 但し、X(t)は一方のチャンネルにおけるアベレージ
ング後の音響信号、Y(t−ΔT)は他方のチャンネル
におけるアベレージング後の音響信号 - 【請求項8】 前記時間差検出手段が、前記ピーク判別
手段により他のピークが発生していないと判別された場
合に次式(b)により示される相互相関関数r(ΔT)
の最大値を求めることで時間差ΔTを検出する機能をさ
らに備えている請求項6または7に記載の流体リーク判
定装置。 r(ΔT)=∫x(t)y(t−ΔT) ……(b) 但し、上式(b)中、x(t)は一方のチャンネルにお
けるアベレージング前の音響信号、y(t−ΔT)は他
方のチャンネルにおけるアベレージング前の音響信号 - 【請求項9】 前記音響信号を増幅するための最終段ア
ンプと、その後段に連続するアクティブ素子を実質的に
使用しないフィルタとを前記センサの後段側に更に備え
ている請求項6〜8のいずれかに記載の流体リーク判定
装置。 - 【請求項10】 前記流体がガス管を介して供給される
都市ガスであって、前記センサを前記ガスの流量計に固
着してある請求項6〜9のいずれかに記載の流体リーク
判定装置。 - 【請求項11】 前記流体が幹管及びこれから複数分岐
される枝管よりなる共用管を介して供給される都市ガス
であって、前記複数の枝管に接続される前記ガスの流量
計またはその近傍に前記センサをそれぞれ取り付け、前
記一対のセンサが隣り合う枝管に対応するものである請
求項6〜9のいずれかに記載の流体リーク判定装置。 - 【請求項12】 前記一対のセンサ間のうち前記幹管上
にパルスを印加し、これら各センサより受信される音響
信号の測定強度の比が、前記印加位置と前記各センサと
の距離関係により求められる期待強度の比どおりとなる
ように更正してある請求項11に記載の流体リーク判定
装置。 - 【請求項13】 前記流体の流路に急激な加圧を行い、
突発的なリーク音を誘発させて、前記リーク欠陥部まで
の距離を求める請求項6〜12のいずれかに記載の流体
リーク判定装置を用いた流体リーク判定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21241495A JPH0943087A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | 流体リーク判定装置及び判定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21241495A JPH0943087A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | 流体リーク判定装置及び判定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0943087A true JPH0943087A (ja) | 1997-02-14 |
Family
ID=16622198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21241495A Pending JPH0943087A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | 流体リーク判定装置及び判定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0943087A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002098611A (ja) * | 2000-07-21 | 2002-04-05 | Toyota Motor Corp | 漏洩ガス測定方法、漏洩ガス測定装置、及び漏洩ガス測定装置の評価装置 |
JP2006317172A (ja) * | 2005-05-10 | 2006-11-24 | Toshiba Corp | 漏水検出装置 |
JP2009243994A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Univ Nihon | 配管補修後液密性検査装置 |
WO2017199455A1 (ja) * | 2016-05-19 | 2017-11-23 | 株式会社 東芝 | 漏水判定装置及び漏水判定方法 |
CN108490817A (zh) * | 2017-12-26 | 2018-09-04 | 金卡智能集团股份有限公司 | 信号采样处理电路 |
JP2020101419A (ja) * | 2018-12-20 | 2020-07-02 | 株式会社日立製作所 | 管状態検知システム、その方法、及びセンサ端末 |
-
1995
- 1995-07-28 JP JP21241495A patent/JPH0943087A/ja active Pending
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