JP3452817B2 - 漏水音探知識別用信号検出装置 - Google Patents

漏水音探知識別用信号検出装置

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JP3452817B2 JP34810098A JP34810098A JP3452817B2 JP 3452817 B2 JP3452817 B2 JP 3452817B2 JP 34810098 A JP34810098 A JP 34810098A JP 34810098 A JP34810098 A JP 34810098A JP 3452817 B2 JP3452817 B2 JP 3452817B2
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英男 木村
恒夫 宮本
透 佐野
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、妨害音や暗雑音が
存在する中での信号の存在の有無及び有信号中の妨害音
の存在の有無を検出するような、漏水音探知識別用信号
出装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、給配水管における漏水箇所の大体
の位置を特定するために、給配水管に近い地表にセンサ
ーを設置した漏水音探知識別装置及び量水器・消火栓上
に設置した漏水音探知識別装置が存在する。 【0003】その漏水音探知識別装置においては、セン
サーの出力信号に高精度周波数分析法を行い、周波数分
析により得られたスペクトラムの強調処理・積分処理・
周波数の揺らぎの数値化処理等(以下「高精度周波数分
析処理」という)により、漏水音の検出を行っていた
(例えば、特開平7−318451号公報参照)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の漏水音探知識別装置を用いた識別方法では、妨
害音の有無、信号の有無に関わらず、高精度周波数分析
処理により識別処理を行い、強制的に結果を求めていた
ため、データの信頼性に難があり、誤判定を起こす可能
性があり、作業効率的にも技術的にも満足できるもので
はなかった。 【0005】本発明は、上記問題点を除去し、連続して
存在する信号や、間歇的ではあるが、ある時間継続する
信号等で混成された広範囲レベルの暗雑音の信号群(以
下、「暗雑音」という)と、レベルが高く、不規則的且
つ単発的に短時間発生する信号(以下「妨害音」とい
う)で混成された信号群から妨害音を排除し、信号の有
無を検出することができる。 【0006】すなわち、本発明は、妨害音が発生してい
たり、有信号や無信号が混成しているような場合でも、
信頼性が高く、且つ、極めて作業効率良く、有効な信号
の有無を検出することができる漏水音探知識別用信号検
出装置を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 〔漏水音探知識別用信号検出装置において、センサ
ーと、このセンサーに接続されるエネルギー積分回路
と、前記センサーに接続される分析予定データメモリ
と、前記エネルギー積分回路に接続される積分特性算出
回路と、この積分特性算出回路に接続される判定回路
と、この判定回路に接続される前記分析予定データメモ
リと、この分析予定データメモリに接続される周波数分
析回路と、この周波数分析回路と前記判定回路と前記分
析予定データメモリに接続される表示器と、前記エネル
ギー積分回路と前記積分特性算出回路と判定回路とに接
続されるタイムマーカとを備え、時間的に連続した検出
データを、短い監視単位時間領域に細分して、この監視
単位時間領域毎に検出信号のレベルを監視し、1監視単
位時間領域でも無信号レベルが存在すれば「正常」と判
定し、直ちに監視作業を終了し、検出した信号のレベル
変動が大きい場合は、妨害音の混在と判定し、このデー
タは検出対象外として除去し、次監視単位時間領域デー
タの監視に移行し、所要時間連続し、且つレベル変動幅
が小さく、無信号の判定が困難なデータのみを高精度周
波数分析方法により分析処理するようにしたものであ
る。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。 【0009】下の説明においては、適用例として、漏
水音探知識別装置について述べる。 【0010】漏水音探知識別方式の場合、暗雑音は、使
用水が給配水管内を流れる時の使用水音・下水音・浜辺
の自動販売機のコンプレッサー作動音・測定対象の給配
水管から遠くない地点にある機械の稼動等により連続的
に発生している振動音・その他の一般雑音等の混成信号
である。 【0011】妨害音としては、測定対象地点に設置され
たセンサーに近い路面を走行する車両の走行振動音・工
事の杭打ち音・人の足音等があり、このレベルは、一過
性でしかも通常暗雑音に比べて大きい。 【0012】上記したように、フィールドにおいては漏
水音探知識別の対象となる漏水音の他に暗雑音・妨害音
が存在することになる。暗雑音はレベル的にある一定レ
ベル以上の信号(以下「有信号」という)と、ある一定
レベル以下の信号(以下「無信号」という)に分けられ
る。 【0013】有信号は、ある一定レベル以上の漏水音、
又はある一定以上の暗雑音、或いはこれらが混成された
信号群である。無信号とはある一定レベル以下の漏水
音、又はある一定以下の暗雑音、或いはこれらが混成さ
れた信号群である。 【0014】本発明に係る信号検出方法は、時間的な信
号レベルの変動状態と、一過性で、しかも大きなレベル
の妨害音データの混入に着目し、予め決められた短単位
時間(0.5秒程度)(以下「監視単位時間」という)
の領域毎に信号レベルを監視する。先ずレベル的に、出
力波形が無信号か有信号かを判断する。 【0015】1監視単位時間でも無信号が検出されれ
ば、この時点で直ちに「正常」(漏水音探知識別では、
「漏水なし」)と判定する。この場合には、一々、高精
度周波数分析処理を行う必要がなく、また、ある決めら
れた時間待つ必要も無い。「正常」と判定できない場合
は、続いて、レベルの大きな妨害音が存在せず、しか
も、レベルの変動幅が継続して所定値以下であるか否か
を確認して検出の適、不適を判別する。 【0016】変動幅が大きく、検出に不適と判別した場
合は、そのデータは捨てて、とりあえずその監視単位時
間におけるデータの監視を終了し、自動また手動によ
り、直ちに、次の監視単位時間領域のデータについて検
討し、これを自動また手動で繰り返す。その上で、検出
に適当と判別した領域のデータ(最低レベルと最大レベ
ルの比が所定範囲に入る信号データ)に対してのみ、高
精度周波数分析処理を施し、データ内容を特定し識別す
る。 【0017】なお、上記の領域毎の信号レベルとは、時
々刻々における波形振幅の積分ではなく、各監視単位時
間領域内における時々刻々のエネルギーの積分量で表現
する。 【0018】このように構成することにより、レベルの
低い暗雑音を含んだデータ(本来、無信号と考えられる
データ)、又はレベルがある一定以上あるが妨害音を含
んだ、変動幅の激しいデータの場合は高精度周波数分析
処理を行う必要がなくなり、誤判定が低減できる。ま
た、無信号時は直ちに「正常」と判断されるので、分析
処理時間の大幅な削減もできる。この結果、応答が早
く、信頼性の高い優れた装置を提供することができる。 【0019】図2は本発明の実施例を示す信号検出フロ
ーチャートである。 【0020】以下、図2を参照しながら本発明に係る信
号検出方法について説明する。 【0021】(1)まず、監視単位時間領域毎に信号レ
ベルを監視する。つまり、センサー出力波形が無信号
有信号かを監視する(ステップS1)。 【0022】(2)次に、1監視単位時間領域でも無信
号であるか否かをチェックする(ステップS2)。その
結果、1監視単位時間領域でも無信号である場合には、
検出を終了する。 【0023】(3)次に、ある監視単位領域でレベルの
大きな妨害音が存在せず、しかもレベル変動が継続して
所定値以下であるか否かをチェックする(ステップS
3)。 【0024】(4)次に、ステップS3において、NO
の場合には、その監視単位領域での監視を終了し、次の
監視単位領域での監視を検討する(ステップS4)。こ
れを繰り返す。 【0025】(5)次に、ステップS3において、YE
Sの場合には、高精度周波数分析処理を行う(ステップ
S5)。 【0026】図1は本発明の実施例を示すエネルギー積
分特性算出回路のブロック図である。 【0027】この図において、1はセンサー、2はエネ
ルギー積分回路、3は積分特性算出回路、4は判定回
路、5はタイムマーカ、6は分析予定データメモリ、7
は周波数分析回路、8は表示器、S1 は出力波形、S2
はタイムマーカ信号、S3 はリセットパルス、S4 はエ
ネルギー積分経過特性出力、S5 は単位時間毎のエネル
ギー量レベル、S6 は全領域を通じての最低出力レベ
ル、S7 は要分析判定パルス、S8 は正常判定パルス、
9 は分析不可判定パルス、S10は要分析データ、S11
は分析開始指示パルス、S12は判定データである。 【0028】例えば、センサー1の「出力波形S1
は、エネルギー積分回路2及び分析予定データメモリ6
の入力側に接続され、エネルギー積分回路2の「エネル
ギー積分経過特性出力S4 」は、積分特性算出回路3の
入力側に接続され、積分特性算出回路3の出力である
「単位時間毎のエネルギー量レベルS5 」又は「全領域
を通じての最低出力レベルS6 」は、それぞれ、判定回
路4の「単位時間毎のエネルギー量レベル 5 用入力
側」又は、「全領域を通じての最低出力レベル 6 用入
力側」に接続される。 【0029】更に、判定回路4の出力である「要分析判
定パルスS7 」は、分析予定データメモリ6の「要分析
判定パルス 7 用入力側」に、判定回路4の出力である
「正常判定パルスS8 」は、タイムマーカ5、分析予定
データメモリ6及び表示器8の「正常判定パルス 8
入力側」に接続され、判定回路4の出力である「分析不
可判定パルスS9 」は、分析予定データメモリ6及び表
示器8の「分析不可判定パルス 9 用入力側」に接続さ
れ、タイムマーカ5の出力である「タイムマーカ信号S
2 」は、積分特性算出回路3及び判定回路4に接続され
ている。 【0030】また、「リセットパルスS3 」は、エネル
ギー積分回路2に接続され、分析予定データメモリ6の
出力である「要分析データS10」又は「分析開始指示パ
ルスS11」は、それぞれ、周波数分析回路7の「要分析
データ 10 用入力側」又は「分析開始指示パルス 11
入力側」に接続され、周波数分析回路7の出力である
「判定データS12」は表示器8の「判定データ 12 入力
側」に接続される。 【0031】なお、図1において、信号処理における信
号の形式はアナログ方式又はディジタル方式のいずれで
もよく、特に、いずれかに限定されるものではない。 【0032】次に、上記したエネルギー積分特性算出回
路の動作について説明する。 【0033】ここでは、漏水音探知識別方式を取り上げ
て説明する。 【0034】図3はセンサー出力波形例を示す図、図4
はタイムマーカ信号及びリセットパルスを示す図、図5
はエネルギー積分経過特性と単位時間毎のエネルギー量
レベル特性との関係を示す図であり、図5(a)は単位
時間毎のエネルギー積分レベルを、図5(b)は単位時
間毎のエネルギー量レベル特性をそれぞれ示している。
図6は高精度周波数分析処理の適否判断の対象となる単
位時間毎のエネルギー量を示す図である。 【0035】まず、漏水箇所を探知識別するために設置
されたセンサー1の「出力波形S1」は、例えば、図3
に示される。その「出力波形S1 」は、エネルギー積分
回路2及び分析予定データメモリ6に送られる。 【0036】図4に示すように、「タイムマーカ信号S
2 」の時間間隔tp は、測定の対象により異なるので、
ここでは特定しないが、漏水場所の探知識別において
は、妨害音の存在しない合間を利用して検知する必要が
あるため、短時間に限定され、多くの場合、0.5秒程
度が適当と考えられる。 【0037】エネルギー積分回路2では、「リセットパ
ルスS3 」で起動して、「出力波形S1 」の時々刻々に
おける振幅波形から、時々刻々におけるエネルギー量を
算出し、次の「タイムマーカ信号S2 」までの間、エネ
ルギー量を積分し、エネルギー量データをエネルギー積
分回路2に保持する。 【0038】次の「タイムマーカ信号S2 」が出現した
時点で各監視単位時間に積分して得られた最終レベルの
結果(即ち、各監視単位時間毎のエネルギー積分経過特
性出力S4 の最終値)を積分特性算出回路3に転送し、
「タイムマーカ信号S2 」の消滅と同時に、「タイムマ
ーカ信号S2 」よりリセットパルスの遅延時間td だけ
遅延して送出されるエネルギー積分特性の「リセットパ
ルスS3 」により、積分されたエネルギー量をリセット
し、改めて、次の単位時間におけるエネルギー量の積分
動作に入る。 【0039】「リセットパルスS3 」は、図4に示すよ
うに、「タイムマーカ信号S2 」と時間的に重複しない
ように、リセットパルスの遅延時間td だけ遅延して送
出されるので、「リセットパルスS3 」により、既に積
分加算され、積分特性算出回路3に送出したデータに影
響を与えることはない。 【0040】積分特性算出回路3では、タイムマーカ5
から「タイムマーカ信号S2 」を受ける毎に、エネルギ
ー積分回路2から、その時刻における「エネルギー積分
経過特性出力S4 」のレベルを取り組んで保持し、「単
位時間毎のエネルギー量レベルS5 」として、判定回路
4に送出し、次の「タイムマーカ信号S2 」を受けるま
で保持する。 【0041】また、同時に、「全領域を通じての最低出
力レベルS6 」として保持しているデータも判定回路4
に提供する。なお、この「単位時間毎のエネルギー量レ
ベルS5 」が、今までの「全領域を通じての最低出力レ
ベルS6 」より低い場合は、「全領域を通じての最低出
力レベルS6 」の値もその時検出された「単位時間毎の
エネルギー量レベルS5 」の値に訂正し、「最低出力レ
ベルS6 」として、判定回路4に提供する。 【0042】このように、積分特性算出回路3における
レベルは、図5(b)に示すように、「タイムマーカ信
号S2 」を基準に、監視単位時間毎に階段状に変化し
た、単位時間毎のエネルギー量レベル特性曲線が得られ
る。すなわち、エネルギー量レベル特性曲線の低いai
が無信号又は有信号時のエネルギー量レベル、エネルギ
ー量特性曲線の高いbj が無信号+妨害音又は有信号+
妨害音時のエネルギー量レベルで、図5からも分かるよ
うに、「単位時間毎のエネルギー量レベルS5 」の特性
曲線の方が、「エネルギー積分経過特性出力S4 」にお
ける対応データより、時間的に1監視単位時間遅れてい
る。 【0043】また、判定回路4では「単位時間毎のエネ
ルギー量レベルS5 」の出力レベル値ai が無信号レベ
ルと見ることができる場合は、無信号と判定し、「正常
判定パルスS8 」をタイムマーカ5、分析予定データメ
モリ6及び表示器8に送出し、監視作業を終了させる。 【0044】図6に示すように、高精度周波数分析処理
の適否判断は(無信号+妨害音又は有信号+妨害音)時
のエネルギー量レベルbj と無信号又は有信号時の最小
エネルギー量レベルamin との比bj /amin が許容最
大レベル比b/amin を超える場合は、レベルの大きい
妨害音が混在していると認めて、「分析不可判定パルス
9 」を分析予定データメモリ6及び表示器8に送出
し、この監視単位時間内のデータは破棄し、次の監視単
位時間内のデータを待ち、bj /amin が所定値以下に
なるまで、繰り返す。 【0045】「単位時間毎のエネルギー量レベルS5
の出力レベル値ai が無信号レベルを超え、bj /a
min が許容最大レベル比b/amin 以下の場合は、「要
分析判定パルスS7 」を分析予定データメモリ6に送出
し、連続して「要分析判定パルスS7 」が送出されるこ
とを期待して、続く監視単位時間内のデータを待つ。 【0046】タイムマーカ5では、出力波形S1 を監視
単位時間毎に細分割して監視するために、監視単位時間
p 間隔で「タイムマーカ信号S2 」を積分特性算出回
路3及び判定回路4に送出し、「リセットパルスS3
をエネルギー積分回路2に送出して、監視単位毎の監視
処理作業を進める。しかし、タイムマーカ5は、判定回
路4からの「正常判定パルスS8 」を受け取ると、「タ
イムマーカ信号S2 」及び「リセットパルスS3 」の送
出を中止し、システムの監視動作を終了する。この場
合、表示器8には正常表示がされている。 【0047】分析予定データメモリ6では、「出力波形
1 」を監視単位時間毎に入力しながら判定回路4から
の指示を待ち、「分析不可判定パルスS9 」が入力され
ると、今まで入力した「出力波形S1 」の分析予定デー
タを破棄し、改めて、監視単位時間毎に「出力波形
1 」を入力しながら、連続して入力される「要分析判
定パルスS7 」に期待する。 【0048】「要分析判定パルスS7 」は、分析予定デ
ータメモリ6の「要分析指示パルスカウンタ」で計数さ
れており、連続して「要分析判定パルスS7 」が入力さ
れ、所要個数に達すれば、「分析開始指示パルスS11
を発生し、周波数分析回路7に入力される。 【0049】上記の所要個数nは、周波数分析に必要な
時間tR のデータが得られることが条件となるので、デ
ータ処理による時間の遅れtd (=+α)も考慮し、下
式となる。 【0050】 n≧(tR +tp +α)/tp …(1) 漏水音探知識別においては、tp =0.5秒、tR =1
0秒として、n≧22程度を考えれば良い。 【0051】「正常判定パルスS8 」が入力されると、
分析予定データメモリ6は確保していたデータをクリア
し、動作を中止する。表示器8には「正常」が表示さ
れ、システムも監視動作を終了する。 【0052】また、周波数分析回路7では、分析予定デ
ータメモリ6から「分析開始指示パルスS11」が入力さ
れると、分析予定データメモリ6から必要量の「要分析
データS10」を取り込み、高精度周波数分析処理を実施
する。なお、この高精度周波数分析処理は、本願発明者
等によって既に提案された特開平7−318451号公
報「高精度周波数分析法による漏水音の識別方法」で詳
細に開示されている。 【0053】そのような高精度周波数分析処理結果とし
て「判定データ(正常/再測定/漏水のいずれか一つ)
12」を表示器8に供給し、判定データに対応した表示
をして、システムの監視動作を終了する。 【0054】本発明によれば、エネルギー積分回路・積
分特性算出回路・判定回路・タイムマーカ及び分析予定
データメモリを設け、極めて短い監視単位時間領域毎に
細分し、検出された信号レベルについて監視し、信号レ
ベルのエネルギー積分特性から、先ず、無信号か有信号
かの判定を行い、例えば、1監視単位時間領域でも、無
信号レベルのデータが検出された場合は、直ちに無信号
(「正常」)と断定し、監視作業を終了させる。 【0055】有信号の場合、レベルの変動幅により、妨
害音の有無を判別して、「検出した信号レベルと今まで
検出した中での最低レベルの比」が所定レベル比より大
きい場合は、妨害音が混在していると判定し、妨害音に
起因する誤認を排除するため、このデータは捨て、改め
て、次の監視単位時間領域のデータに移り、監視作業を
行う。 【0056】この処理により、妨害音が発生していた
り、有信号や無信号の混成しているような場合でも、信
頼性が高く、且つ、極めて作業効率良く、特定信号の有
無を検出することができる。 【0057】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から排除するものではな
い。 【0058】 【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、妨害音が発生していたり、有信号や無信号が混
成しているような場合でも、信頼性が高く、且つ、極め
て作業効率良く、有効な信号の有無を検出することがで
きる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例を示すエネルギー積分特性算出
回路のブロック図である。 【図2】本発明の実施例を示す信号検出フローチャート
である。 【図3】センサー出力波形例を示す図である。 【図4】タイムマーカ信号及びリセットパルスを示す図
である。 【図5】エネルギー積分経過特性と単位時間毎のエネル
ギー量レベル特性との関係を示す図である。 【図6】高精度周波数分析処理の適否判断の対象となる
単位時間毎のエネルギー量を示す図である。 【符号の説明】 1 センサー 2 エネルギー積分回路 3 積分特性算出回路 4 判定回路 5 タイムマーカ 6 分析予定データメモリ 7 周波数分析回路 8 表示器 S1 出力波形 S2 タイムマーカ信号 S3 リセットパルス S4 エネルギー積分経過特性出力 S5 単位時間毎のエネルギー量レベル S6 全領域を通じての最低出力レベル S7 要分析判定パルス S8 正常判定パルス S9 分析不可判定パルス S10 要分析データ S11 分析開始指示パルス S12 判定データ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 英男 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (72)発明者 宮本 恒夫 埼玉県吉川市道庭1−12−6 (72)発明者 佐野 透 東京都葛飾区堀切7−30−4 (72)発明者 棚村 俊二 東京都杉並区和泉3−8−5 (56)参考文献 特開 平7−318451(JP,A) 特開 平10−68668(JP,A) 特開 平1−199131(JP,A) 特開 平9−43087(JP,A) 特開 平9−196798(JP,A) 特開 昭61−223628(JP,A) 実開 昭57−186839(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 3/00 - 3/40

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】(a)センサーと、 (b)該センサーに接続されるエネルギー積分回路と、 (c)前記センサーに接続される分析予定データメモリ
    と、 (d)前記エネルギー積分回路に接続される積分特性算
    出回路と、 (e)該積分特性算出回路に接続される判定回路と、 (f)該判定回路に接続される前記分析予定データメモ
    リと、 (g)該分析予定データメモリに接続される周波数分析
    回路と、 (h)該周波数分析回路と前記判定回路と前記分析予定
    データメモリに接続される表示器と、 (i)前記エネルギー積分回路と前記積分特性算出回路
    と判定回路とに接続されるタイムマーカとを備え、 (j)時間的に連続した検出データを、短い監視単位時
    間領域に細分して、該監視単位時間領域毎に検出信号の
    レベルを監視し、1監視単位時間領域でも無信号レベル
    が存在すれば「正常」と判定し、直ちに監視作業を終了
    し、検出した信号のレベル変動が大きい場合は、妨害音
    の混在と判定し、該データは検出対象外として除去し、
    次監視単位時間領域データの監視に移行し、所要時間連
    続し、且つレベル変動幅が小さく、無信号の判定が困難
    なデータのみを高精度周波数分析方法により分析処理
    ることを特徴とする漏水音探知識別用信号検出装置。
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