JP3718740B2 - 配水管の漏水検知方法及び漏水検知システム - Google Patents

配水管の漏水検知方法及び漏水検知システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、埋設された上水道の配水管で発生する漏水を検知するための方法と、該検知方法を用いて遠隔より配水管路の漏水を集中的に監視するための漏水検知システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、水資源の有効利用のために、管路維持技術や漏水検査技術が取り入れられ漏水への対策が計られている。この漏水の検査技術としては、例えば、管路の所定区間内の漏水を検知するべく配水管に設定した所定の漏水検知区間Lの両端部に漏水音検知センサを配設し、二つのセンサで計測した漏水音の伝播時間差τ、第1のセンサで受ける時間t+τにおける波形信号X1、第2のセンサで受ける時間tおける波形信号X2、第2のセンサへの到達タイムtより二つのセンサ信号の相互相関係数(合成信号の強度の数値)をτの函数としたR(τ)を、R(τ)=X1(t+τ)・X2(t)より計算し、その最大値から漏水点をセンサ間との関係位置から求めるようにしている(図2参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記の従来のこの種の方法(相関法)では、漏水音計測の際雑音の影響を受け易く漏水の有無の検知と漏水点の位置の特定が充分といえる状況ではなく、管路維持技術の近代化のための新しい技術開発が求められていた。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、従来の相関法と比較して雑音に強く、従来の相関法よりも高い精度で漏水を検知でき漏水位置を精度よく特定できるとともに、従来法では達成できなかった複数の漏水点を検知することのできる配水管の漏水検知方法と、該検知方法を用いて配水管路の漏水を集中的に監視できる漏水検知システムを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の配水管の漏水検知方法においては、配水管の所定区間内の漏水位置を検知するべく、配水管に設定した漏水検知区間Lの両端部に、該区間内の漏水点Xからは発生する漏水音を検知するための漏水音検知センサS1, S2をそれぞれ配設する(図1参照)。そして該二つのセンサによる漏水音の同時計測により漏水音が各センサS1, S2に到達するまでの時間差τを求め、各センサ間の距離Lと該漏水音の伝播時間差τと水中の音速Cとから、漏水音検知センサの一方からの漏れ位置dを、d=(L−Cτ)/2より算出して漏水位置を検知するという方法をとっている。この場合、時間差τは各センサS1, S2からの水中音の波形信号を(同一位相を合せて)合成した相関係数がピークになる時間より求めることができる。
【0005】
前記漏れ位置dの算出式は次のようにして求めたものである。すなわち、伝播時間差τは、漏水点X(図1参照)から各センサまでの距離の差を水中の音速Cで割ったものであることから、τ=〔(L−d)−d〕/Cとなり、Cτ=L−2dよりd=(L−Cτ)/2が導き出される。
これにより、漏水音の各センサに対する伝播時間差が判れば、容易に漏水位置を算出特定することができる。
【0006】
前記のごとく漏水音検知センサS1, S2による漏水音の同時計測により該センサS1, S2の出力信号を同時に取り込み漏水音が各センサS1, S2に到達するまでの時間差τを求めて漏水位置を検知特定する場合、漏水検知区間両端部の該漏水音検知センサS1, S2間の管路を多数の計算区間iに分割し、各区間で発生する水中音を相関する複数個のフィルタ(相関分類型フィルタ)を用い分類して得られた水中音の各周波数ごとの波形を合成し、この合成された波形の特徴を分析して、合成された波形が漏水音の波形か否かを判定する。(なお、図3に該相関分類型フィルタを用いてf1, f2, f3の周波数ごとの波形を合成して漏水音を識別するときの模式図が示されている。)
【0007】
次に合成波形が漏水音と判定された場合、その合成波形のピークの位置、すなわちセンサS1とセンサS2からの水中音の相関係数(二つの水中音の波形信号を合成したときの波形信号の強度を表わす数値)がピークになる位置より漏水位置を検知するという方法をとるようにするとよい。(漏水位置を示す合成波形の相関係数の時系列グラフ図4参照)。
この場合各センサS1, S2からの漏水点の位置は、漏水点より漏水音が各センサに到達するまでの時間差より前記所定の計算式を用いて各センサまでの距離を算出することができる。
【0008】
このように相関分類型フィルタを用いて水中音の波形を合成するという方法の採用により、雑音を排除して前記センサS1, S2からの水中音を合成・解析することができ、一度に数100m〜3kmという比較的長距離に亘って漏水を検知することができると共に、低流量の漏水を検知することができる。また、雑音に強いことから、従来の相関法に比べて高い精度で漏水を検知することができ、漏水位置を精度よく特定することができる。また、管路を多数の計算区間に分割して各区間で発生する水中音の波形を合成していることから、検知区間内の複数の漏水点を検知することができる(複数の漏水位置を示す合成波形の相関係数の時系列グラフ図5参照) 。さらにこの場合、漏水音の強さにより、漏水量を推定することができ、図6にその関係図の一例を示す。
【0009】
また、漏水音検知センサを配水管に配設するに当り、配水管路に付設された所定間隔の一組の消火栓又は分水栓にそれぞれ漏水音検知センサを配設し、該センサにより消火栓又は分水栓間の漏水音の検知を行って漏水位置を検知するのが得策である。これにより、センサ取付けのための分水栓を使用する必要をなくして容易に漏水音検知センサを配設し、配水管の漏水を検知することができる。
【0010】
一方、遠隔より複数の配水管路(ネットワーク管路)の漏水を集中的に監視するためのシステムとして、複数の配水管路にそれぞれ設定された漏水検知区間両端の漏水音検知センサにより該漏水検知区間の漏水点からの漏水音を検知する手段と、該検知手段からの水中音をA/D変換して電話回線又は無線送受信手段を介して漏水音データ処理装置に入力する漏水音データ伝送手段と、入力された漏水音データを収集し請求項2記載の方法により解析して少くとも漏水位置を検出する漏水音データ処理装置と、該データ処理装置からの信号により少くとも漏水位置を配水管のネットワーク管路の漏水検知区間の表示画面に表示する漏水検知表示装置とから配水管の漏水検知システムを構成することができる。
【0011】
これにより、本願発明の漏水検知システムに於ては、漏水検知区間両端の漏水音検知センサから検知区間内の漏水音を検知して電話回線等の漏水音データ伝送手段により漏水音データ処理装置に漏水音データを伝送して該データ処理装置で解析を行い、少くとも漏水検知表示装置の漏水検知区間の表示画面に漏水位置を表示することができる。従って、上水道の配水管のネットワーク管路における漏水の状況を遠隔より一括的に常時監視して漏水位置の特定と漏水量の推定をすることができ、短期間に且つ経済的に管路の修復を行うことができるとともに、2次事故防止に役立つことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を、漏水検知方法と漏水検知システムのそれぞれにつき添付の図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の漏水検知方法を実施するに当り、配水管に漏水音検知センサを配設した状態を示すもので、図7は、該検知方法を実施するための漏水検知装置のブロック図で、図8は、該検知方法により漏水位置を検知して表示するときの手順を示すフローチャートである。
【0013】
漏水音検知センサS1, S2は、低周波より高周波(2.5KHz) までの漏水音を良好に検知し得る所定形状(小円柱状)のもので、配水管1の検知区間である所定間隔をおいて配設された分水栓又は消火栓の分岐部より配水管の流路に到達状態で配設されておりセンサ上方より漏水音の出力信号をそれぞれ取り出すようにしている。
【0014】
漏水音検知センサS1, S2からの漏水音を含む水中音の出力信号はそれぞれ増幅器2で増幅されてA/D変換器3に入力し、該変換器3で水中音のアナログ信号の波形はデジタル信号に変えられて漏水音を含む水中音のデジタル信号は伝送手段4を介して漏水音データ処理装置6に入力するようになっている。該漏水音データ処理装置6において、二つのセンサ間の管路を多数の計算区間(例えば1m)に分割し、各区間で発生する水中音を、f1, f2, f3と相関する複数個のフィルタ(相関分類型フィルタ) を用いて分類して得られた各周波数ごとのf1, f2, f3の波形を合成し、合成された波形信号が漏水音波形か否かを判定し、漏水なきときの波形に対する波形の重量により漏水音と判定したとき、合成された波形の強さを表わす相互相関係数の波形のピーク位置より漏水位置を検知し、データ表示出力により漏水位置を漏水検知表示装置7のモニターに表示するようになっている。この場合、キーボード74上のキー操作により、漏水音の強さから漏水量を推定表示できるようになっており、また漏水位置等のデータは、該キー操作によりプリンタ8 よりプリントアウトできるようになっている。
この場合、前記複数個のフィルタの周波数は、通常使用される100mmφ〜300φの排水管の場合は、例えばf1=300KHZ 、f2=800KHZ 、f3=1300KHZ を用いると良好に検出結果が得られるが、人が通過できるような大口径管(例えば1100mmφ)の場合は、排水管の断面積が非常に大きくなって漏水音の周波数は低くなるためフィルタの前記周波数では漏水音の検出が困難となることから、該フィルタの周波数を低く、例えば、例えばf1=50KHZ 、f2=70KHZ :f3=90KHZ とすることにより容易に漏水音を検出することが実験の結果確認されている。
【0015】
次に、検知区間両端の二つのセンサにより漏水音を検知して漏水位置を解析・表示するときの手順を図8に示すフローチャートに基づいて説明する。
先ず、漏水検知区間両端の漏水音検知センサS1(第1センサ)、S2(第2センサ)からの水中音の出力信号を増巾器2で増巾した後、A/D変換器3で、事後の解析処理に対応して水中音のアナログ信号を所定のデジタル信号に変換させる。このデジタル化した第1センサ,第2センサのデータ出力信号を伝送線4を介して漏水音データ処理装置6に入力して同時に取込ませる。該データ処理装置6において、所定の検知区間の第1,第2センサ間の配水管路を多数の計算区間に分割する。なおこの実施の形態では分割巾を1mとして分割している。
【0016】
漏水データ処理装置6では、内蔵した相関分類型フィルタを用いて各区間から発生する水中音を前記のごとく周波数ごと(f1, f2, f3)に分類し波形を合成する。そして、合成された波形が漏水音の波形か否かを判別する。この場合、漏水音があるときは漏水音がないときの水中音の波形に漏水音の波形が重疊した波形となることから判定が行われる。次に漏水音と判定されたとき、合成した波形信号の強さを表わす相互相関係数の時系列グラフからそのピーク位置より漏水位置を検知し(図4,図5参照)、漏水音の各センサーへの伝播時間差より所定の計算式を用いセンサーからの水漏れ位置までの距離を算出する。この場合、漏水音の強度から漏水量を推定することができる。(図6参照)。そして、漏水位置を、例えば、図9に示す漏水箇所特定表示画面のように、漏水検知表示装置7であるモニタ画面上に音源強度のグラフとして、当該検知区間の第1センサ、第2センサとの関係位置を表示し、且つ算出した水漏れ位置を表示する。そして、キー操作により所要のデータをプリントアウトして漏水検知は終了するようになっている。
これにより、配水管の漏水検知区間の両端にセンサを配設して水中音をとり、検知装置のキー操作をするだけで容易に漏水位置の特定と、漏水量の推定を行うことができる。
【0017】
次に、前記検知方法を用いて遠隔より配水管路の漏水を集中的に監視するための漏水検知システムの好ましい実施の形態を図10の模式図につき説明する。
図10に於て、上水道の複数の配水管路(配水管のネットワーク管路)にN個の検知区間が設けられ、その一部(検知区間番号N−1及びN)の配水管1にそれぞれ二つの漏水音検知センサS1及びS2が配設され、各センサからの水中音の出力信号(アナログ信号)が増幅器2で増幅され、A/D変換器3でアナログ信号がデジルタ信号に変換されて伝送線4を介して電話回線5に伝送されるとともに、他の検知区間(検知区間番号1〜N−2)からのデジタル化された水中音の信号がそれぞれ伝送線4を介して電話回線5に伝送される状態が示されている。
図において前記検知区間の距離すなわち2つのセンサ間の距離は1〜3kmとしているが場所により数100mであっても良い。
【0018】
電話回線5に伝送された各検知区間(検知区間番号1〜N)それぞれの二つの検知センサS1, S2からの水中音のデジタル信号は、該電話回線5より伝送線(伝送ケーブル)4aを介して配水管路の漏水を集中的に監視する給水管理センターの漏水音データ処理装置6に一括して入力する。該データ処理装置6では、入力された漏水音データを収集し、内蔵した相関分類型フィルタを用いて得られた信号を各検知区間毎に波形を合成し、合成波形が漏水音の波形か否かを判定して解析が行われる。そして、漏水音と判定された場合は、その信号はデータ処理装置6より漏水検知表示装置7に入力され各検知区間毎に漏水位置を表示できるようになっている。また、このとき、漏水音の強さより漏水量の推定値の信号が同様に漏水検知表示装置6に入力される。
【0019】
漏水検知表示装置7は3つのモニタ画面71, 72, 73とプリンタ8を備えている。左端のモニタ画面71は、配水管の監視すべき全ネットワーク管路の画像と所望の検知区間の管路の画像(配水管埋設図)とをキーボードのキー操作により選択表示ができるようになっている。中央のモニタ画面72は、各検知区間毎に漏水位置を、第1センサS1と第2センサS2との位置関係で音源強度の波形のピーク位置により、又は各センサとの距離表示により表示できるようになっている。また右端の表示画面は、中央のモニタ画面72で表示した漏れ位置における推定漏水量を線グラフ等で表示できるようになっている。さらに、プリンタ8により所望の漏水データをプリントアウトできるようになっており、之等はすべてキーボード上のキー操作で行う。
【0020】
この漏水検知システムを都市の上水道施設に導入・使用することにより、遠隔より一括して上水道配水管路における漏水状況を常時監視し漏水状況を把握することができる。そして、漏水位置の特定と漏水量の推定を容易に行うことができ、すみやかにロス少く配水管の修復を行って無駄な漏水を排除し水資源の有効利用に寄与することができる。
【0021】
前記漏水検知システムでは、給水管理センターで配水管路の漏水を集中的に監視する場合について説明したが、該システムの延長として、漏水データの収集・解析のための装置を自動車に搭載して車で移動しながら各検知区間を巡回して漏水を監視することも可能である。
【0022】
図10に、データ収集解析車を使用した移動式漏水検査装置の概念図が示されている。この場合は、データ収集解析車11に搭載したデータ処理装置6への漏水音データの伝送は、配水管1に配設した漏水音検知センサS1, S2からの水中音の出力信号を、それぞれのセンサに接続した無線データ送受信機9に入力し、該送受信機9より発信する電波で該伝送を行うようにしている。
データ収集解析車11は、車室内にオペレータが操作できるように操作テーブル上に、データ処理装置6、漏水検知表示装置7、プリンタ8が配設されるとともに車室後部に無線データ送受信機10が搭載されており、前記配水管1の漏水音検知センサS1, S2に接続した無線データ送受信機9から発信される水中音の信号を受信するようになっている。搭載した無線送受信機10からの信号は、データ処理装置6でデジタル化して、漏水位置、漏水量等の解析が行われ、オペレータによるキーボード上でのキー操作により、該表示装置7のモニタ画面に第1、第2のセンサ間の漏水点の位置又は該漏水点よりの毎分の漏水量を表示できるようになっている。
これにより配水管のネットワークの各検知区間(区間番号1−N)に巡回して該検知区間の漏水を検知することができる。
【0023】
このように本発明の漏水検知方法乃至該漏水検知方法を用いた漏水検知システムは、配水管の漏水を検知するに当り、漏水音計測の際の雑音の影響を排除して従来法よりも高い精度で漏水の有無を検知することができるとともに漏水位置を精度よく特定できるものであり、特に漏水検知システムに於ては、上水道の配水管のネットワークにおける漏水の状況を遠隔より一括的に常時監視して漏水位置の特定と漏水量の推定をすることができ、短期間に且つ経済的に管路の修復を行う事ができるもので、安定的・計画的な給水管理に寄与するところが大きい。
【0024】
【発明の効果】
請求項1ないし3記載の発明の配水管の漏水検知方法によれば、上水道で配水管の所定区間内の漏水を検知して漏水位置を特定する場合、漏水検知区間の両端部に配設した漏水音検知センサにより漏水音を同時計測して、漏水音の各センサに対する伝播時間差を求めることにより、漏水位置の算出式を用いて用意に漏水位置を算出・特定することができる。
【0025】
更に、二つの漏水音検知センサによる漏水音の同時計測により漏水位置を検知・特定する場合、センサで計測した水中音を複数個のフィルタを用いて周波数ごとに波形を分類し波形合成して漏水音を識別していることから、雑音を排除してセンサからの水中音を合成・解析することができ、従来方法に比べ高い精度で一度で数百〜3kmという長距離にわたって漏水を検知することができ、漏水位置を精度高く特定することができる。また、管路を多数の計算区間に分割して水中音の波形を合成していることから、検知区間内に複数の漏水がある場合でも漏水を良好に検知することができる。
【0026】
更に、漏水音検知センサを配水管に配設して漏水を検知するに当り、配水管路に付設された所定間隔にある一組の消化栓又は分水栓を利用することにより、センサ取付けのために分水栓を使用する必要をなくしてきわめて容易にセンサを取り付けて所定区間内の漏水を検知することができる。
【0027】
請求項4記載の発明の漏水検知システムによれば、上水道の配水管のネットワーク管路における漏水の状況を遠隔より一括的に常時監視して漏水位置の特定と漏水量の推定をすることができる。従って、短期間に且つ経済的に管路の修復を行うことができるとともに、2次事故防止に役立つことができる。また、無駄な漏水を排除して水資源の有効利用に寄与するとともに、安定的・計画的な給水管理を行うことができ水道経営基盤を強化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配水管の漏水検知方法の漏水位置検知原理を示すための説明図である。
【図2】従来の相関法により漏水点を求めるときの説明図である。
【図3】二つのセンサ間の管路を多数に分割した計算区間で発生する水中音を、周波数ごとに分類し波形合成して漏水音を識別するときの模式図である。
【図4】二つのセンサ間に漏水点が1ヶ所ある場合の相互相関係数の時系列グラフである。
【図5】二つのセンサ間に漏水点が2ヶ所ある場合の相互相関係数の時系列グラフである。
【図6】漏水音と漏水音の強さとの関係図である。
【図7】本発明の配水管の漏水検知方法を実施するための漏水検知装置のブロック図である。
【図8】漏水位置を検知表示するときの手順を示すフローチャートである。
【図9】漏水個所特定表示画面の一例である。
【図10】漏水管の漏水検知システムを示す概念図である。
【図11】移動式漏水検査装置の概念図である。
【符号の説明】
1…配水管、 S1, S2…漏水音検知センサ、 2…増巾器、 3…A/D変換器、 4…伝送線、 5…電話回線、 6…漏水音データ処理装置、 7…漏水検知表示装置、 8…プリンタ、 X…漏水点。

Claims (4)

  1. 配水管の所定区間内の漏水位置を検知するための方法であって、漏水音検知センサを配水管に配設するに当り、配水管路に付設された所定の漏水検知区間L間隔の一組の消火栓又は分水栓に、該区間内の漏水点から発生する漏水音を検知するための漏水音検知センサS、Sをそれぞれ配設して、漏水検知区間両端部の漏水音検知センサS、S間の管路を多数の計算区間に分割し、各区間で発生する水中音を相関する複数個のフィルタを用いて得られた各周波数ごとの波形を合成し、合成された波形が漏水音の波形か否かを判定して、漏水音と判定したときその合成した波形信号の強さを表す相互相関係数がピークになる位置より漏水位置を算出検知することを特徴とするものであり、前記漏水位置の算出検知は、漏水音の同時計測により漏水音が各センサS、Sに到達するまでの時間差τを求め、各センサ間の距離Lと漏水音の伝播時間差τと水中の音速Cとから、漏水音検知センサの一方からの漏れ位置dを、d=(L−Cτ)/2より算出することによるものである配水管の漏水検知方法。
  2. 人が通過できる大口径管の配水管の所定区間内の漏水位置を検知するための方法であって、複数個のフィルタの周波数は、全てのフィルタの周波数を50KH ないし90KH とすることを特徴とする請求項1記載の配水管の漏水検知方法。
  3. 相互相関係数がピークになる位置の漏水音の強さにより、漏水量を推定する請求項1又は2記載の配水管の漏水検知方法。
  4. 上水道施設の複数の配水管路にそれぞれ設定された漏水検知区間両端の漏水音検知センサにより該漏水検知区間の漏水点からの漏水音を検知する手段と、該検知手段からの水中音をA/D変換して、無線送受信手段を介して、配水管路の漏水を集中的に監視する給水管理センターの漏水音データ処理装置に一括して入力する漏水音データ伝送手段と、入力された漏水音データを収集し請求項1、2又は3記載の方法により解析して少なくとも漏水位置を検知する漏水音データ処理装置と、該データ処理装置からの信号により少なくとも漏水位置を配水管のネットワーク管路の漏水検知区間の表示画面に表示する漏水検知表示装置とからなることを特徴とする配水管の漏水検知システム。
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