JPH1164152A - ガス配管の漏洩位置標定方法および装置 - Google Patents
ガス配管の漏洩位置標定方法および装置Info
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- JPH1164152A JPH1164152A JP22925597A JP22925597A JPH1164152A JP H1164152 A JPH1164152 A JP H1164152A JP 22925597 A JP22925597 A JP 22925597A JP 22925597 A JP22925597 A JP 22925597A JP H1164152 A JPH1164152 A JP H1164152A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガス配管の漏洩の有無および漏洩位置を効率
良くかつ正確に標定するガス配管の漏洩位置標定装置を
提供する。 【解決手段】 漏洩検査の対象となるガス配管１０の両
端近傍に設置された音響センサ１，２と、音響センサ
１，２の出力信号を格納するデータ格納装置２０と、音
響センサ１，２の出力信号の相互相関信号を計算する相
互相関算出装置３０と、相互相関算出装置３０で算出し
た相互相関信号をウエーブレット変換するウエーブレッ
ト変換装置４０と、ウエーブレット変換装置４０で変換
された結果を表示する表示手段５０とを備え、表示手段
５０に表示されたパターンからガス漏洩位置を標定する
ガス配管の漏洩位置標定装置。簡便な系統構成で、ガス
配管の漏洩の有無および漏洩位置を効率良くかつ正確に
標定できる。
良くかつ正確に標定するガス配管の漏洩位置標定装置を
提供する。 【解決手段】 漏洩検査の対象となるガス配管１０の両
端近傍に設置された音響センサ１，２と、音響センサ
１，２の出力信号を格納するデータ格納装置２０と、音
響センサ１，２の出力信号の相互相関信号を計算する相
互相関算出装置３０と、相互相関算出装置３０で算出し
た相互相関信号をウエーブレット変換するウエーブレッ
ト変換装置４０と、ウエーブレット変換装置４０で変換
された結果を表示する表示手段５０とを備え、表示手段
５０に表示されたパターンからガス漏洩位置を標定する
ガス配管の漏洩位置標定装置。簡便な系統構成で、ガス
配管の漏洩の有無および漏洩位置を効率良くかつ正確に
標定できる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中に埋設された
ガス配管のガス漏洩位置を標定する方法および装置に関
する。
ガス配管のガス漏洩位置を標定する方法および装置に関
する。
【０００２】
【従来の技術】一般家庭にガスを供給するガス配管は、
ガス漏れに対しては十分な対策が講じられているが、配
管が地中に埋設されているために、予期しない局部的な
腐蝕などが進行し、ガス漏れが生じる恐れがある。
ガス漏れに対しては十分な対策が講じられているが、配
管が地中に埋設されているために、予期しない局部的な
腐蝕などが進行し、ガス漏れが生じる恐れがある。
【０００３】従来、地中のガス配管については、配管の
近くにガス音響センサを差し込んで漏洩ガスを検知する
か、外部からの雑音が少なくなる深夜に検査員が地上か
ら聴診器でガス漏れ音を聴いて漏洩を検知していた。
近くにガス音響センサを差し込んで漏洩ガスを検知する
か、外部からの雑音が少なくなる深夜に検査員が地上か
ら聴診器でガス漏れ音を聴いて漏洩を検知していた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】従来のいずれの方法で
も、地中に張り巡らされた配管をくまなくチェックする
には、多くの労力を要していた。
も、地中に張り巡らされた配管をくまなくチェックする
には、多くの労力を要していた。
【０００５】また、ガス音響センサを差し込んで漏洩ガ
スを検知する方法では、音響センサでガス漏洩を検知し
ても、漏洩が配管のどの部分で生じているかを特定する
ことが難しく、音響センサが検知した個所を中心とし
て、かなり広い場所の配管を堀返さなければならなかっ
た。
スを検知する方法では、音響センサでガス漏洩を検知し
ても、漏洩が配管のどの部分で生じているかを特定する
ことが難しく、音響センサが検知した個所を中心とし
て、かなり広い場所の配管を堀返さなければならなかっ
た。
【０００６】さらに、ガス漏れ音を聴いて漏洩を検知す
る方法では、検査員の個人差がある上に、埋設配管の状
態によっては、検知精度がばらつくという問題があっ
た。
る方法では、検査員の個人差がある上に、埋設配管の状
態によっては、検知精度がばらつくという問題があっ
た。
【０００７】本発明の目的は、簡単な系統構成で、ガス
配管の漏洩の有無および漏洩位置を効率良くかつ正確に
標定するガス配管の漏洩位置標定方法および装置を提供
することである。
配管の漏洩の有無および漏洩位置を効率良くかつ正確に
標定するガス配管の漏洩位置標定方法および装置を提供
することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、漏洩検査の対象となるガス配管の両端近
傍に設置した音響センサの出力信号の相互相関信号を算
出し、算出した相互相関信号をウエーブレット変換し、
相互相関信号の波形の極大値とウエーブレット変換結果
の漏洩を特徴づける周波数帯における相関とから漏洩位
置を標定するガス配管の漏洩位置標定方法を提案する。
成するために、漏洩検査の対象となるガス配管の両端近
傍に設置した音響センサの出力信号の相互相関信号を算
出し、算出した相互相関信号をウエーブレット変換し、
相互相関信号の波形の極大値とウエーブレット変換結果
の漏洩を特徴づける周波数帯における相関とから漏洩位
置を標定するガス配管の漏洩位置標定方法を提案する。
【０００９】ウエーブレット変換結果を時間−周波数平
面の表示画面上に表示し、表示画面上のピークを示すパ
ターンに基づき漏洩位置を標定することもできる。
面の表示画面上に表示し、表示画面上のピークを示すパ
ターンに基づき漏洩位置を標定することもできる。
【００１０】本発明は、また、上記目的を達成するため
に、漏洩検査の対象となるガス配管の両端近傍に設置さ
れた音響センサと、音響センサの出力信号を格納するデ
ータ格納装置と、音響センサの出力信号の相互相関信号
を計算する相互相関算出装置と、相互相関算出装置で算
出した相互相関信号をウエーブレット変換するウエーブ
レット変換装置と、相互相関信号の波形の極大値とウエ
ーブレット変換結果の漏洩を特徴づける周波数帯におけ
る相関とから漏洩位置を標定する手段とを備えたガス配
管の漏洩位置標定装置を提案する。
に、漏洩検査の対象となるガス配管の両端近傍に設置さ
れた音響センサと、音響センサの出力信号を格納するデ
ータ格納装置と、音響センサの出力信号の相互相関信号
を計算する相互相関算出装置と、相互相関算出装置で算
出した相互相関信号をウエーブレット変換するウエーブ
レット変換装置と、相互相関信号の波形の極大値とウエ
ーブレット変換結果の漏洩を特徴づける周波数帯におけ
る相関とから漏洩位置を標定する手段とを備えたガス配
管の漏洩位置標定装置を提案する。
【００１１】本発明は、さらに、上記目的を達成するた
めに、漏洩検査の対象となるガス配管の両端近傍に設置
された音響センサと、音響センサの出力信号を格納する
データ格納装置と、音響センサの出力信号の相互相関信
号を計算する相互相関算出装置と、相互相関算出装置で
算出した相互相関波形信号をウエーブレット変換するウ
エーブレット変換装置と、ウエーブレット変換装置で変
換された結果を表示する表示手段と、表示手段に表示さ
れたパターンからガス漏洩位置を標定する手段とを備え
たガス配管の漏洩位置標定装置を提案する。
めに、漏洩検査の対象となるガス配管の両端近傍に設置
された音響センサと、音響センサの出力信号を格納する
データ格納装置と、音響センサの出力信号の相互相関信
号を計算する相互相関算出装置と、相互相関算出装置で
算出した相互相関波形信号をウエーブレット変換するウ
エーブレット変換装置と、ウエーブレット変換装置で変
換された結果を表示する表示手段と、表示手段に表示さ
れたパターンからガス漏洩位置を標定する手段とを備え
たガス配管の漏洩位置標定装置を提案する。
【００１２】いずれの漏洩位置標定装置においても、前
記音響センサとデータ格納装置との間に、音響センサ出
力信号のうち１０ｋＨｚ以上の高周波成分の通過を阻止
するローパスフィルタを備えることが望ましい。
記音響センサとデータ格納装置との間に、音響センサ出
力信号のうち１０ｋＨｚ以上の高周波成分の通過を阻止
するローパスフィルタを備えることが望ましい。
【００１３】
【発明の実施の形態】図１は、本発明によるガス配管の
漏洩位置標定装置の一実施例の系統構成を示すブロック
図である。地中に埋設されたガス配管１０には、各家庭
にガスを分配する枝管１１，１２が、分岐して設けられ
ている。この枝管１１，１２は、図示しないガスメータ
を介して、各家庭内のガス管に接続されている。
漏洩位置標定装置の一実施例の系統構成を示すブロック
図である。地中に埋設されたガス配管１０には、各家庭
にガスを分配する枝管１１，１２が、分岐して設けられ
ている。この枝管１１，１２は、図示しないガスメータ
を介して、各家庭内のガス管に接続されている。
【００１４】本発明の音響センサ１，２は、ワンタッチ
クランプなどによって、枝管１１，１２に容易に着脱で
きる。音響センサ１，２からの信号は、それぞれアンプ
１６，１７で増幅され、ローパスフィルタ１８，１９に
より１０ｋＨｚ以上の高周波成分を除去され、データ格
納装置２０に取り込まれる。データ格納装置２０のサン
プリング周期は、例えば２０ｋＨｚに設定されている。
クランプなどによって、枝管１１，１２に容易に着脱で
きる。音響センサ１，２からの信号は、それぞれアンプ
１６，１７で増幅され、ローパスフィルタ１８，１９に
より１０ｋＨｚ以上の高周波成分を除去され、データ格
納装置２０に取り込まれる。データ格納装置２０のサン
プリング周期は、例えば２０ｋＨｚに設定されている。
【００１５】格納装置２０に取り込まれた音響センサ
１，２からの出力信号は、相互相関算出装置３０で相互
相関信号を計算される。２つの信号の相互相関信号の計
算方法は、電子情報通信学会偏『デジタル信号処理ハン
ドブック』(平成５年１月オーム社発行)の第２５頁など
に解説されている。
１，２からの出力信号は、相互相関算出装置３０で相互
相関信号を計算される。２つの信号の相互相関信号の計
算方法は、電子情報通信学会偏『デジタル信号処理ハン
ドブック』(平成５年１月オーム社発行)の第２５頁など
に解説されている。
【００１６】相互相関算出装置３０の出力信号は、ウエ
ーブレット変換装置４０に送られ、ウエーブレット変換
される。ウエーブレット変換については、前述の『デジ
タル信号処理ハンドブック』の第６０頁〜第６２頁に解
説されている。
ーブレット変換装置４０に送られ、ウエーブレット変換
される。ウエーブレット変換については、前述の『デジ
タル信号処理ハンドブック』の第６０頁〜第６２頁に解
説されている。
【００１７】ウエーブレット変換された結果は、表示手
段５０の画面の時間−周波数平面上に振幅の大きさとし
て表示される。
段５０の画面の時間−周波数平面上に振幅の大きさとし
て表示される。
【００１８】図２は、本発明によるガス配管の漏洩の有
無および漏洩位置標定の原理を説明する図である。配管
１０のＡ点で漏洩が生じていれば、Ａ点で発生するガス
漏洩音は、配管１０内を伝わり、音響センサ１，２で検
知される。
無および漏洩位置標定の原理を説明する図である。配管
１０のＡ点で漏洩が生じていれば、Ａ点で発生するガス
漏洩音は、配管１０内を伝わり、音響センサ１，２で検
知される。
【００１９】図３は、ノイズが重畳しない場合の音響セ
ンサ１，２の出力信号の一例を示す図である。配管１０
を伝わる漏洩音に他のノイズが重畳しない場合、音響セ
ンサ１，２の出力信号は、図３に示すように、漏洩点か
ら遠い側の音響センサ２の信号が、ずれ時間τだけ遅れ
るのみで、信号波形が同じになる。
ンサ１，２の出力信号の一例を示す図である。配管１０
を伝わる漏洩音に他のノイズが重畳しない場合、音響セ
ンサ１，２の出力信号は、図３に示すように、漏洩点か
ら遠い側の音響センサ２の信号が、ずれ時間τだけ遅れ
るのみで、信号波形が同じになる。
【００２０】図４は、図３の出力信号の相互相関信号の
波形の一例を示す図である。図３のような位相だけがず
れた同一波形の２つの信号の相互相関信号を計算する
と、図４に示すように、ずれ時間τの位置で、ピーク値
を示す波形となる。すなわち、相互相関信号は、一方の
信号に対して他方の信号の時間軸をずらせて重ねたとき
両方の信号の一致の度合を示すものであり、相関関数と
しては、横軸に両方の信号のずれ時間をとると、一致の
度合を振幅の大きさで表示できる。
波形の一例を示す図である。図３のような位相だけがず
れた同一波形の２つの信号の相互相関信号を計算する
と、図４に示すように、ずれ時間τの位置で、ピーク値
を示す波形となる。すなわち、相互相関信号は、一方の
信号に対して他方の信号の時間軸をずらせて重ねたとき
両方の信号の一致の度合を示すものであり、相関関数と
しては、横軸に両方の信号のずれ時間をとると、一致の
度合を振幅の大きさで表示できる。
【００２１】したがって、音響センサ１，２の信号の相
互相関信号を計算し、ピーク値を示すずれ時間τが判れ
ば、このずれ時間τから漏洩点を求めることができる。
音響センサ１と２との間の距離をＬ，漏洩音が配管を伝
送する速度をｖ，音響センサ１から漏洩点までの距離を
ｘ，信号のずれ時間をτとすれば、音響センサ１から漏
洩点までの距離ｘは、 ｘ＝(Ｌ−ｖτ)／２ で求めることができる。
互相関信号を計算し、ピーク値を示すずれ時間τが判れ
ば、このずれ時間τから漏洩点を求めることができる。
音響センサ１と２との間の距離をＬ，漏洩音が配管を伝
送する速度をｖ，音響センサ１から漏洩点までの距離を
ｘ，信号のずれ時間をτとすれば、音響センサ１から漏
洩点までの距離ｘは、 ｘ＝(Ｌ−ｖτ)／２ で求めることができる。
【００２２】もし、配管に漏洩がないとすれば、音響セ
ンサ１，２の出力信号は極めて微弱であり、相互相関信
号も小さくなり、図４に見られるようなピーク値が明確
に表れないので、明確なピーク値の有無から漏洩の有無
を検知し、２つの信号のずれ時間τから漏洩位置ｘを知
ることが原理的には可能である。
ンサ１，２の出力信号は極めて微弱であり、相互相関信
号も小さくなり、図４に見られるようなピーク値が明確
に表れないので、明確なピーク値の有無から漏洩の有無
を検知し、２つの信号のずれ時間τから漏洩位置ｘを知
ることが原理的には可能である。
【００２３】以上の説明においては、音響センサ１，２
によりガスの漏洩音のみを検知すると仮定しているが、
実際には、地中から配管に多くのノイズが伝わるので、
音響センサ１，２で検知する信号波形は異なる。
によりガスの漏洩音のみを検知すると仮定しているが、
実際には、地中から配管に多くのノイズが伝わるので、
音響センサ１，２で検知する信号波形は異なる。
【００２４】図５は、ノイズが重畳した場合の音響セン
サ１，２の出力信号の一例を示す図である。図５は、長
さ１３メートルの配管で音響センサ１側から１．２５メ
ートルの位置に漏洩孔を開けて測定した結果を示してお
り、音響センサ１の出力信号ｓ１と音響センサ２の出力
信号ｓ２とは、ノイズが重畳しているために、微妙に異
なっている。
サ１，２の出力信号の一例を示す図である。図５は、長
さ１３メートルの配管で音響センサ１側から１．２５メ
ートルの位置に漏洩孔を開けて測定した結果を示してお
り、音響センサ１の出力信号ｓ１と音響センサ２の出力
信号ｓ２とは、ノイズが重畳しているために、微妙に異
なっている。
【００２５】図６は、図５の出力信号の相互相関信号の
波形の一例を示す図である。このような状況で、音響セ
ンサ１の出力信号ｓ１と音響センサ２の出力信号ｓ２と
の相互相関信号を計算すると、その波形は、図６に見ら
れるように、２つの極大値を持つ波形となる。図６にお
いて、ずれ時間τに相当する一方のピーク値は、漏洩音
によるものであるが、もう一方のピーク値は、重畳した
ノイズによるものであると推定される。
波形の一例を示す図である。このような状況で、音響セ
ンサ１の出力信号ｓ１と音響センサ２の出力信号ｓ２と
の相互相関信号を計算すると、その波形は、図６に見ら
れるように、２つの極大値を持つ波形となる。図６にお
いて、ずれ時間τに相当する一方のピーク値は、漏洩音
によるものであるが、もう一方のピーク値は、重畳した
ノイズによるものであると推定される。
【００２６】配管からのガス漏洩に起因する漏洩音と配
管に外部から伝わるノイズとを周波数分析してみると、
ノイズは数百Ｈｚの比較的周波数の低い成分が多く、漏
洩音は１ｋＨｚから数ｋＨｚの比較的高い周波数成分を
持っていることが判明した。したがって、相互相関信号
をウエーブレット変換し、時間−周波数平面に表示すれ
ば、相互相関のピーク値が漏洩音によるものかノイズに
よるものかを判別できると考えられる。
管に外部から伝わるノイズとを周波数分析してみると、
ノイズは数百Ｈｚの比較的周波数の低い成分が多く、漏
洩音は１ｋＨｚから数ｋＨｚの比較的高い周波数成分を
持っていることが判明した。したがって、相互相関信号
をウエーブレット変換し、時間−周波数平面に表示すれ
ば、相互相関のピーク値が漏洩音によるものかノイズに
よるものかを判別できると考えられる。
【００２７】そこで、本発明においては、相互相関算出
装置３０で得られた相互相関信号を更にウエーブレット
変換装置４０でウエーブレット変換し、漏洩音の周波数
に一致する周波数帯で振幅のピーク値を示す位置のずれ
時間τから漏洩の有無および漏洩位置を特定することに
した。
装置３０で得られた相互相関信号を更にウエーブレット
変換装置４０でウエーブレット変換し、漏洩音の周波数
に一致する周波数帯で振幅のピーク値を示す位置のずれ
時間τから漏洩の有無および漏洩位置を特定することに
した。
【００２８】図７は、ウエーブレット変換した結果を時
間−周波数平面に表示した表示画面の一例を示す図であ
る。振幅の大きさを３つのレベルに分けて示している。
Ｌは振幅がもっとも大きい領域を表し、Ｍは振幅が中程
度の領域を表し、Ｓは振幅が小さい領域を表している。
間−周波数平面に表示した表示画面の一例を示す図であ
る。振幅の大きさを３つのレベルに分けて示している。
Ｌは振幅がもっとも大きい領域を表し、Ｍは振幅が中程
度の領域を表し、Ｓは振幅が小さい領域を表している。
【００２９】振幅がもっとも大きい領域Ｌは、相互相関
信号のピーク値に対応しており、高い周波数帯にあるＬ
１は、漏洩音に起因しているが、比較的低い周波数帯に
あるＬ２は、ノイズによるピークに対応している。
信号のピーク値に対応しており、高い周波数帯にあるＬ
１は、漏洩音に起因しているが、比較的低い周波数帯に
あるＬ２は、ノイズによるピークに対応している。
【００３０】このように、相互相関信号が同じピーク値
を示していても、ウエーブレット変換すれば、それぞれ
のピーク値の周波数帯が判るので、真の漏洩音によるず
れ時間τを求めることできる。
を示していても、ウエーブレット変換すれば、それぞれ
のピーク値の周波数帯が判るので、真の漏洩音によるず
れ時間τを求めることできる。
【００３１】図１に示したデータ格納装置２０，相互相
関算出装置３０，ウエーブレット変換装置４０，表示手
段５０は、１台のパソコンにそれぞれの機能を達成する
計算ソフトウエアを組み込むと、容易に実施できる。ま
た、表示手段５０には、相互相関信号とウエーブレット
変換した結果とを切換えて表示することもできる。
関算出装置３０，ウエーブレット変換装置４０，表示手
段５０は、１台のパソコンにそれぞれの機能を達成する
計算ソフトウエアを組み込むと、容易に実施できる。ま
た、表示手段５０には、相互相関信号とウエーブレット
変換した結果とを切換えて表示することもできる。
【００３２】本発明では、ガス配管の漏洩のチェック
は、各家庭にガスを引き込む枝管を利用するので、音響
センサを設置するために特別の作業を必要としない。
は、各家庭にガスを引き込む枝管を利用するので、音響
センサを設置するために特別の作業を必要としない。
【００３３】検査対象の配管の長さＬは、余り長いと漏
洩音が減衰するし、逆に外部からのノイズの侵入が多く
なるので、１０〜２０メートルが好ましい。この配管の
長さＬは、枝管１１，１２の間隔に近いので、好都合で
ある。
洩音が減衰するし、逆に外部からのノイズの侵入が多く
なるので、１０〜２０メートルが好ましい。この配管の
長さＬは、枝管１１，１２の間隔に近いので、好都合で
ある。
【００３４】なお、ガス配管の複数の個所から漏洩があ
った場合、相互相関信号に明確なピークが出ないことが
予想されるが、発明者等の実験では、配管の長さが１０
メートル程度ならば、少なくとも２個所からの漏洩を検
知できた。
った場合、相互相関信号に明確なピークが出ないことが
予想されるが、発明者等の実験では、配管の長さが１０
メートル程度ならば、少なくとも２個所からの漏洩を検
知できた。
【００３５】
【発明の効果】本発明によれば、漏洩検査の対象となる
ガス配管の両端近傍に設置した音響センサの出力信号の
相互相関信号を算出し、算出した相互相関信号をウエー
ブレット変換し、相互相関信号の波形の極大値とウエー
ブレット変換結果の漏洩を特徴づける周波数帯における
相関とから漏洩位置を標定し、ガス配管の漏洩の有無お
よび漏洩位置を効率良くかつ正確に標定できるガス配管
の漏洩位置標定方法および装置が得られる。
ガス配管の両端近傍に設置した音響センサの出力信号の
相互相関信号を算出し、算出した相互相関信号をウエー
ブレット変換し、相互相関信号の波形の極大値とウエー
ブレット変換結果の漏洩を特徴づける周波数帯における
相関とから漏洩位置を標定し、ガス配管の漏洩の有無お
よび漏洩位置を効率良くかつ正確に標定できるガス配管
の漏洩位置標定方法および装置が得られる。
【図１】本発明によるガス配管の漏洩位置標定装置の一
実施例の系統構成を示すブロック図である。
実施例の系統構成を示すブロック図である。
【図２】本発明によるガス配管の漏洩の有無および漏洩
位置標定の原理を説明する図である。
位置標定の原理を説明する図である。
【図３】ノイズが重畳しない場合の音響センサの出力信
号の一例を示す図である。
号の一例を示す図である。
【図４】図３の出力信号の相互相関信号の波形の一例を
示す図である。
示す図である。
【図５】ノイズが重畳した場合の音響センサ１，２の出
力信号の一例を示す図である。
力信号の一例を示す図である。
【図６】図５の出力信号の相互相関信号の波形の一例を
示す図である。
示す図である。
【図７】ウエーブレット変換した結果を時間−周波数平
面に表示した表示画面の一例を示す図である。
面に表示した表示画面の一例を示す図である。
Ａ ガス漏洩個所 １，２ 音響センサ １０ ガス配管 １１，１２ 枝管 １６，１７ アンプ １８，１９ ローパスフィルタ ２０ データ格納装置 ３０ 相互相関算出装置 ４０ ウエーブレット変換装置 ５０ 表示手段
Claims (5)
- 【請求項１】 漏洩検査の対象となるガス配管の両端近
傍に設置した音響センサの出力信号の相互相関信号を算
出し、 算出した相互相関信号をウエーブレット変換し、 前記相互相関信号の波形の極大値とウエーブレット変換
結果の漏洩を特徴づける周波数帯における相関とから漏
洩位置を標定することを特徴とするガス配管の漏洩位置
標定方法。 - 【請求項２】 請求項１に記載のガス配管の漏洩位置標
定方法において、 前記ウエーブレット変換結果を時間−周波数平面の表示
画面上に表示し、 前記表示画面上のピークを示すパターンに基づき漏洩位
置を標定することを特徴とするガス配管の漏洩位置標定
方法。 - 【請求項３】 漏洩検査の対象となるガス配管の両端近
傍に設置された音響センサと、 前記音響センサの出力信号を格納するデータ格納装置
と、 前記音響センサの出力信号の相互相関信号を計算する相
互相関算出装置と、 前記相互相関算出装置で算出した相互相関信号をウエー
ブレット変換するウエーブレット変換装置と、 前記相互相関信号の波形の極大値とウエーブレット変換
結果の漏洩を特徴づける周波数帯における相関とから漏
洩位置を標定する手段とを備えたことを特徴とするガス
配管の漏洩位置標定装置。 - 【請求項４】 漏洩検査の対象となるガス配管の両端近
傍に設置された音響センサと、 前記音響センサの出力信号を格納するデータ格納装置
と、 前記音響センサの出力信号の相互相関信号を計算する相
互相関算出装置と、 前記相互相関算出装置で算出した相互相関波形信号をウ
エーブレット変換するウエーブレット変換装置と、 前記ウエーブレット変換装置で変換された結果を表示す
る表示手段と、 前記表示手段に表示されたパターンからガス漏洩位置を
標定する手段とを備えたことを特徴とするガス配管の漏
洩位置標定装置。 - 【請求項５】 請求項３または４に記載のガス配管の漏
洩位置標定装置において、 前記音響センサと前記データ格納装置との間に、前記音
響センサ出力信号のうち１０ｋＨｚ以上の高周波成分の
通過を阻止するローパスフィルタを備えたことを特徴と
するガス配管の漏洩位置標定装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22925597A JPH1164152A (ja) | 1997-08-26 | 1997-08-26 | ガス配管の漏洩位置標定方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22925597A JPH1164152A (ja) | 1997-08-26 | 1997-08-26 | ガス配管の漏洩位置標定方法および装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1164152A true JPH1164152A (ja) | 1999-03-05 |
Family
ID=16889253
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22925597A Pending JPH1164152A (ja) | 1997-08-26 | 1997-08-26 | ガス配管の漏洩位置標定方法および装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1164152A (ja) |
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- 1997-08-26 JP JP22925597A patent/JPH1164152A/ja active Pending
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