JPH0942727A - 搬送空間の高清浄化システム - Google Patents

搬送空間の高清浄化システム

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JPH0942727A
JPH0942727A JP21285095A JP21285095A JPH0942727A JP H0942727 A JPH0942727 A JP H0942727A JP 21285095 A JP21285095 A JP 21285095A JP 21285095 A JP21285095 A JP 21285095A JP H0942727 A JPH0942727 A JP H0942727A
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JP
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air
space
transfer
ceiling surface
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JP21285095A
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English (en)
Inventor
Masanori Inoue
正憲 井上
Hitoshi Inaba
仁 稲葉
Takaki Yoshida
隆紀 吉田
Hiroshi Gomi
弘 五味
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Takasago Thermal Engineering Co Ltd
Original Assignee
Takasago Thermal Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体ウェハ、ULSI、液晶ディスプレイ
等の精密電子部品の如き被処理体を搬送するための搬送
空間に好適な、粒子汚染の防止と化学汚染を防止の両方
が可能な高清浄化システムを提供する。 【解決手段】 被処理体Wの搬送路の周囲を隔壁4で仕
切ることにより系外空気の混入のない搬送空間5を形成
したシステムであって、搬送空間5に対して系外空気を
供給する系外空気供給回路10と搬送空間5内の雰囲気
を循環供給するレタン回路12を構成して、それら系外
空気供給回路10およびレタン回路12から搬送空間5
内に空気を供給する送風機8と、それら系外空気供給回
路10およびレタン回路12から搬送空間5内に供給さ
れる空気を清浄化させるためのガス除去フィルタ13、
14と粒子除去用高性能フィルタ7を設け、かつ、搬送
空間5内を系外よりも高圧に保ちつつ搬送空間5内の雰
囲気を系外に排気する排気口16を設けたことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体ウェ
ハ、ULSI、液晶ディスプレイ等の精密電子部品の如
き汚染を極度に嫌う被処理体を搬送するための空間の高
清浄化システムに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェハ、ULSI、液晶ディスプ
レイ等の精密電子部品は、数多くのプロセスを経て製造
される。それら各プロセスは、工場内に別々に配置され
た専用の製造装置によって行われるため、各種製造装置
間で被処理体を搬送する必要がある。そこで、ULSI
や液晶ディスプレイ等の如き汚染を極度に嫌う被処理体
を搬送するために、一般には工場内に局所的に清浄化し
た搬送空間を構築し、その内部において汚染を防止しな
がら被処理体を搬送している。
【0003】従来、かような搬送空間の高清浄化システ
ムとして、図17、図18に示すものが知られている。
即ち、天井100から支柱101で懸吊されたレール1
02に沿って、半導体ウェハの如き被処理体Wを載置し
た搬送台103が走行する。この被処理体Wの搬送路の
両側を、天井100に取り付けた隔壁105で仕切るこ
とにより下方が開放された搬送空間106を形成してい
る。搬送空間106の直上には、粒子除去用高性能フィ
ルタ107と送風機108を一体的に内蔵するファンフ
ィルタユニット109を配置し、搬送空間106に対し
て粒子成分を除去した清浄空気を供給するようになって
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以上のような
従来のシステムは、ファンフィルタユニット109に内
蔵されている粒子除去用高性能フィルタ107によって
粒子の汚染は防止できるものの、ガス状の汚染物質は除
去することができない。また、特に図17、図18に示
したような下方が開放しているシステムでは、搬送空間
106に対して下方から汚染物質が混入する心配もあっ
た。
【0005】本発明の目的は、半導体ウェハ、ULS
I、液晶ディスプレイ等の精密電子部品の如き被処理体
を搬送するための搬送空間に好適な、粒子汚染の防止と
化学汚染を防止の両方が可能な高清浄化システムを提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、被処理
体の搬送路の周囲を隔壁で仕切ることにより系外空気の
混入のない搬送空間を形成したシステムであって、該搬
送空間に対して系外空気を供給する系外空気供給回路と
搬送空間内の雰囲気を循環供給するレタン回路を構成し
て、それら系外空気供給回路およびレタン回路から搬送
空間内に空気を供給する送風機と、それら系外空気供給
回路およびレタン回路から搬送空間内に供給される空気
を清浄化させるためのガス除去フィルタと粒子除去用高
性能フィルタを設け、かつ、搬送空間内を系外よりも高
圧に保ちつつ搬送空間内の雰囲気を系外に排気する排気
口を設けたことを特徴とする搬送空間の高清浄化システ
ムが提供される。
【0007】このシステムにおいて、レタン回路には空
気冷却器を設けることが望ましい。また、送風機と粒子
除去用高性能フィルタは、一体的なファンフィルタユニ
ットに構成することができる。
【0008】また、本発明のシステムにおいて、搬送空
間の天井面全体から搬送空間内に鉛直下向きに空気を供
給するように構成することが望ましい。そのためには、
例えば、搬送空間の天井面全体にファンフィルタユニッ
トを配置するといった構成が採用される。また、搬送空
間の天井面全体に穴あきパネルを配置し、該穴あきパネ
ルの穴から空気を吹き出す構成としても良い。
【0009】また、本発明によれば、被処理体の搬送路
の両側を隔壁で仕切ることにより下方が開放した搬送空
間を形成したシステムであって、該搬送空間内へ系外空
気を供給する送風機を設け、かつ、搬送空間の天井面全
体から搬送空間内に鉛直下向きに系外空気を供給するよ
うに構成すると共に、搬送空間内に供給される空気を清
浄化させるためのガス除去フィルタと粒子除去用高性能
フィルタを設けたことを特徴とする搬送空間の高清浄化
システムが併せて提供される。
【0010】このシステムにおいても同様に、例えば、
搬送空間の天井面全体にファンフィルタユニットを配置
するといった構成が採用される。また、搬送空間の天井
面全体に穴あきパネルを配置し、該穴あきパネルの穴か
ら空気を吹き出す構成としても良い。
【0011】本発明によれば、隔壁で仕切られた搬送空
間に対し、粒子除去用高性能フィルタおよびガス除去フ
ィルタによって粒子濃度および汚染ガス濃度を所定のレ
ベル以下にまで低減させた清浄な空気を供給することが
できる。特に、搬送空間内に系外空気の混入のない構成
とすることによって、搬送空間内への汚染物質の混入を
より確実に防止できるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
をもとにして説明する。図1は本発明の実施の形態に係
る高清浄化システムの側面図であり、図2は図1におけ
るA−A断面矢視図、図3は図1におけるB−B断面矢
視図である。
【0013】例えばクリーンルームなどの内部に設けら
れているレール1に沿って搬送台2が走行する。そし
て、半導体ウェハ、ULSI、液晶ディスプレイ等の如
き被処理体Wは容器3に収納され、搬送台2上に載せら
れて搬送される。この被処理体Wの搬送路の周囲を隔壁
4で仕切ることにより、搬送空間5を形成している。図
示の例では、この搬送空間5内に対して、系外空気(搬
送空間5の外部の空気であり、クリーンルームなどの内
部の空気も系外空気である。)の混入のない状態を保っ
ている。
【0014】搬送空間5の直上には、粒子除去用高性能
フィルタ7と送風機8を一体的に内蔵するファンフィル
タユニット9を配置し、搬送空間5に対して上方より清
浄空気を供給するようになっている。粒子除去用高性能
フィルタ7は、脱ガス等の性質の無い濾材を使用するこ
とが望ましく、例えば、PTFE(四フッ化エチレン樹
脂)メンブレン濾材を用いた粒子除去用高性能フィルタ
が好適に使用される。しかし、従来型のガラス繊維フィ
ルタも使用できる。
【0015】ファンフィルタユニット9の背部には、搬
送空間5に対して系外空気を供給する系外空気供給回路
10と、搬送空間5内の雰囲気を搬送空間5底部に配置
された開口11より取り出して、再び搬送空間5内に循
環供給するレタン回路12が構成されている。系外空気
供給回路10にはガス除去フィルタ13が設けられ、同
様に、レタン回路12にもガス除去フィルタ14が設け
られている。これらガス除去フィルタ13およびガス除
去フィルタ14は、除去対象となるガス種に対して適当
なものを使用する。例えば、無機系の酸性ガスやアルカ
リ性ガスを除去する場合は、化学反応によってガス処理
を行う方式のガス除去フィルタを用い、有機系ガスに対
しては、活性炭等の物理吸着によってガス処理を行う方
式のガス除去フィルタを用いるのが良い。また、レタン
回路12には、空気冷却器15も設けられている。空気
冷却器15としては、例えば冷水コイル、直膨コイル、
ペルチェ素子を用いた電子冷却装置などが好適に使用で
きる。しかし、空気の冷却が可能なものであれば方式は
特に問わない。
【0016】また、搬送空間5の底部には、開口11の
他に排気口16が設けられている。排気口16は、有圧
ダンパ17を備えており、後述するように、搬送空間5
内の気圧は系外の気圧よりも高く設定されており、その
気圧差によって搬送空間5内の空気が排気口16を介し
て系外に排気されるようになっている。
【0017】さて、以上のように構成された本発明の実
施の形態に係る高清浄化システムによれば、隔壁4で仕
切られた搬送空間5に対して、系外空気供給回路10か
ら供給される系外空気と、レタン回路12を介して循環
供給される搬送空間5内の空気を、粒子除去用高性能フ
ィルタ7およびガス除去フィルタ13、14によって粒
子濃度および汚染ガス濃度を所定のレベル以下にまで低
減させた清浄な空気にして、ファンフィルタユニット9
の送風機8の動力で搬送空間5に供給することができ
る。これにより、ケミカル汚染の無い清浄な雰囲気にお
いて被処理体Wを搬送することが可能となる。この実施
の形態のシステムによれば、搬送空間5内のケミカル汚
染物質濃度を、系外に比べて1/100程度にまで低減
させることも可能である。
【0018】一方、搬送空間5底部の排気口16には有
圧ダンパ17が設けられているので、このようにファン
フィルタユニット9から搬送空間5内に清浄な空気を供
給することにより、搬送空間5内の気圧は系外の気圧よ
りも高くなることになる。この気圧差によって搬送空間
5内の空気が排気口16を介して常に系外に排気された
状態が継続することとなるので、排気口16を介する系
外空気の搬送空間5内への混入を防止できる。また、こ
のように搬送空間5内の気圧を系外の気圧よりも高く保
つことによって、搬送空間5内へ系外から被処理体Wを
出し入れする場合や搬送空間5に部分的なリークが生じ
たような場合にも、搬送空間5への汚染空気の侵入を防
ぐことが可能となる。
【0019】なお、通常は搬送空間5内の気圧は系外の
気圧よりも0.5〜2.0mmH2O程度高い圧力とす
るのが好ましい。そのような圧力差を容易に発生させる
ことができるように、例えば、系外空気供給回路10に
加圧用の送風機などを別途に設けても良い。その場合、
加圧用の送風機は系外空気供給回路10においてガス除
去フィルタ13の上流側に配置することが望ましい。
【0020】また、送風機8の連続的な稼働や搬送台2
の稼働などに起因する搬送空間5内の気温上昇が問題に
なる場合は、系外空気供給回路10からの系外空気の取
り入れ量を多くするか、或いは、レタン回路12に設け
た空気冷却器15を作動させることによって、搬送空間
5内に供給する空気の温度を下げればよい。なお、空気
冷却器15を設けたことによって、系外空気の取り入れ
量や排気口16から系外に排気する排気量を著しく少な
くしても、搬送空間5内の気温上昇が防止できるように
なる。系外空気の取り入れ量を少なくすることによっ
て、搬送空間5内を更にケミカル汚染物質濃度の低い環
境とすることが可能となる。
【0021】次に、図4、図5は天井面全体から搬送空
間5内に鉛直下向きに空気を供給するように構成したシ
ステムを示している。先ず、図4のシステムは、搬送空
間5の天井面全体にファンフィルタユニット9を配置す
ることにより搬送空間5の天井面全体から鉛直下向きに
清浄な空気を供給するように構成した実施の形態であ
る。また、図5のシステムは、搬送空間5の天井面全体
に穴あきパネル20を配置し、穴あきパネル20の穴か
ら空気を吹き出すことにより搬送空間5の天井面全体か
ら鉛直下向きに清浄な空気を供給するように構成した実
施の形態である。なお、図4のシステムは、搬送空間5
の天井面全体にファンフィルタユニット9を配置してい
る点以外は、先に図1〜3において説明した実施の形態
と同様の構成を備え、また、図5のシステムは、搬送空
間5の天井面全体に穴あきパネル20を配置している点
以外は、先に図1〜3において説明した実施の形態と同
様の構成を備えている。そこで、図4、図5のシステム
において、先の図1〜3の実施の形態と同じ構成要素に
ついては、同じ符号を付することにより詳細な説明は省
略する。
【0022】これら実施の形態のシステムように、搬送
空間5の天井面全体から鉛直下向きに空気を供給して搬
送空間5の天井面全体から搬送空間5の下方に向かう平
行な空気の流れを形成することによって、搬送空間5内
における空気流の乱れを防止でき、搬送空間5内全体に
おいて上から下に向かう清浄な空気の流れを生じさせる
ことができる。これにより、搬送空間5内で発生した汚
染物質が搬送空間5内を浮遊して被処理体Wに付着する
といった問題も解決できるようになる。
【0023】次に、図6に示す実施の形態のシステム
は、ファンフィルタユニット30に、粒子除去用高性能
フィルタ31と送風機32の他にガス除去フィルタ33
も一体的に内蔵した構成になっている。図7は図6にお
けるC−C断面矢視図である。なお、図示の例では、フ
ァンフィルタユニット30の内部において送風機32の
上流側にガス除去フィルタ33を配置しているが、ガス
除去フィルタ33は送風機32と粒子除去用高性能フィ
ルタ31の間に設置してもよい。
【0024】この図6、図7に示すシステムも先に図1
〜3で説明した実施の形態と同様に、ファンフィルタユ
ニット30の背部には系外空気供給回路34とレタン回
路35が構成されているが、ファンフィルタユニット3
0にガス除去フィルタ33が内蔵されているため、系外
空気供給回路34とレタン回路35にはガス除去フィル
タを設けていない。但し、レタン回路35には空気冷却
器36が設けられている。その他の構成は、先に図1〜
3において説明した実施の形態と同様であるため、先の
図1〜3の実施の形態と同じ構成要素については、同じ
符号を付することにより詳細な説明は省略する。
【0025】この実施の形態のように、粒子除去用高性
能フィルタ31と送風機32とガス除去フィルタ33を
一体的に内蔵したファンフィルタユニット30を用いれ
ば、系外空気供給回路34とレタン回路35にガス除去
フィルタを設ける必要が無くなるので、システムの構成
が簡単になるといった利点がある。なお、図示はしない
が、このように粒子除去用高性能フィルタ31と送風機
32とガス除去フィルタ33を一体的に内蔵したファン
フィルタユニット30を、先に図4で説明したシステム
と同様に、搬送空間5の天井面全体に配置することによ
り、もしくは、先に図5で説明したシステムと同様に、
搬送空間5の天井面に穴あきパネルを配置して、その穴
から鉛直下向きに清浄な空気を供給する構成とすること
により、搬送空間5内で発生した汚染物質の再付着とい
った問題のない、より清浄な搬送空間5が提供できるよ
うになる。
【0026】次に、図8に示す実施の形態のシステム
は、レタン回路40の内部において、上流側から順に、
ガス除去フィルタ41、空気冷却器42、送風機43、
粒子除去用高性能フィルタ44を配置した構成になって
いる。図9は図8におけるD−D断面矢視図である。図
示の例では、系外空気供給回路45は、空気冷却器42
と送風機43の間において、レタン回路40に接続さ
れ、系外空気供給回路45にもガス除去フィルタ46が
設けられている。なお、レタン回路40において、ガス
除去フィルタ41を送風機43と粒子除去用高性能フィ
ルタ44の間に配置することも可能であり、その場合
は、系外空気供給回路45のガス除去フィルタ46を省
略できる。その他の構成は、先に図1〜3において説明
した実施の形態と同様であるため、先の図1〜3の実施
の形態と同じ構成要素については、同じ符号を付するこ
とにより詳細な説明は省略する。
【0027】系外空気供給回路45の接続位置は、レタ
ン回路40中で最も静圧の低い送風機43の吸い込み側
近傍が好ましい。空気冷却器42は、搬送空間5内から
戻された空気を冷却するために、系外空気供給回路45
の接続位置よりも上流側においてレタン回路40に配置
するのがよい。また、図示の例では、レタン回路40を
介して搬送空間5の上方から清浄な空気を直接供給する
構成となっているが、例えば先に図5で説明した実施の
形態と同様に、搬送空間5の天井面全体に穴あきパネル
を配置し、その穴あきパネルの穴から空気を吹き出すこ
とにより搬送空間5の天井面全体から鉛直下向きに清浄
な空気を供給する構成とすることも可能である。そうす
れば、搬送空間5内における空気流の乱れを防止でき、
搬送空間5内で発生した汚染物質の再付着といった問題
のない、より清浄な搬送空間5が提供できるようにな
る。
【0028】次に、図10に示す実施の形態のシステム
は、搬送空間5内において、被処理体Wの搬送方向と同
方向に横向きに清浄な空気を供給する構成になってい
る。先に図1〜3で説明した実施の形態のシステムと同
様に、レール50に沿って被処理体Wを載置した搬送台
51が走行する。図示の例では、図10において右から
左に搬送台51が走行して被処理体Wを搬送している。
この搬送路の周囲を隔壁52で仕切ることにより、系外
空気の混入のない搬送空間53を形成している。隔壁5
2の側面には搬送空間53内に対して被処理体Wの搬入
・搬出を行うための入出口55が複数設けられている。
これら複数の入出口55に、被処理体Wに対して各プロ
セスを行うための各種製造装置をそれぞれ接続し、搬送
空間53内において被処理体Wを搬送することにより、
各種製造装置の間で被処理体Wの授受を行うようになっ
ている。搬送空間53の左右端部には、図示しない開閉
扉が設けられており、その開閉扉は搬送空間53の端部
を被処理体Wが通過する際にのみに開くように構成され
ている。
【0029】搬送空間53の上方には、搬送空間53内
の雰囲気を搬送空間53の左方より取り出して、再び搬
送空間53内の右方に循環供給するレタン回路56が設
けられている。レタン回路56の内部には、上流側から
順に、送風機57、空気冷却器58、ガス除去フィルタ
59、粒子除去用高性能フィルタ60が配置されてい
る。また、系外空気供給回路61は、レタン回路56中
で最も静圧の低い送風機57の吸い込み側に接続されて
いる。
【0030】この実施の形態のシステムは、図11に示
すように、複数の搬送空間53を直列に配置することに
より、長い距離の搬送路を容易に構成できるといった特
徴がある。なお、図11に示すように長い距離の搬送路
を構成した場合、個々の搬送空間53内での空気の漏れ
をなるべく少なくして清浄な雰囲気が保てるように、搬
送空間5左右端の開閉扉は、被処理体Wが通過する際の
みに開けるのが良い。
【0031】ここで、以上の図1〜図11においては何
れも被処理体Wの搬送空間が系外と隔離された構成のシ
ステムを説明した。そこで次に、開放タイプのシステム
の実施の形態を以下に説明する。図12は開放タイプの
実施の形態に係る高清浄化システムの側面図であり、図
13は図12におけるE−E断面矢視図である。
【0032】図示のシステムのファンフィルタユニット
70は、ガス除去フィルタ71と送風機72と粒子除去
用高性能フィルタ73を一体的に内蔵している。ファン
フィルタユニット70の下方には支柱74で懸吊された
レール75が設けられており、該レール75に沿って、
半導体ウェハの如き被処理体Wを載置した搬送台76が
走行する。この被処理体Wの搬送路の両側を、隔壁77
で仕切ることにより下方が開放された搬送空間78を形
成している。この搬送空間78の天井面全体から鉛直下
向きに空気を供給できるように、図示の例では、搬送空
間78の天井面全体にファンフィルタユニット70を配
置している。
【0033】このシステムによれば、搬送空間78の直
上に配設されたファンフィルタユニット70により、例
えばクリーンルーム内の雰囲気などの系外空気を粒子濃
度と汚染ガス濃度が所定のレベル以下の清浄な空気にし
て、搬送空間78に供給することができ、ケミカル汚染
の無い清浄な雰囲気において被処理体Wを搬送すること
が可能となる。この実施の形態のような開放タイプのシ
ステムは、先に図1〜図11で説明したような搬送空間
を系外と隔離したシステムに比べてケミカル汚染物質濃
度が高く清浄化レベルでは劣るが、コスト的には安いと
いった利点がある。このシステムによれば、ケミカル汚
染物質濃度を系外雰囲気濃度に比べて1/10程度まで
低減することが可能である。
【0034】図14も、図12、図13で説明したもの
と同様に、開放タイプの実施の形態に係る高清浄化シス
テムの側面図である。但し、この図14のシステムは、
搬送空間78の天井面全体に穴あきパネル80を配置
し、穴あきパネル80の穴から空気を吹き出すことによ
り、搬送空間78の天井面全体から鉛直下向きに清浄な
空気を供給するように構成している。その他の点は、先
に図12、図13で説明した実施の形態と同様の構成を
備えている。そこで、図14のシステムにおいて、先の
図12、図13の実施の形態と同じ構成要素について
は、同じ符号を付することにより詳細な説明は省略す
る。この図14の実施の形態は、図12、図13で説明
した実施の形態に比べてファンフィルタユニット70の
設置台数が少なくて済み、コストが安いといった利点が
ある。
【0035】図15も、図12、図13、及び図14で
説明したものと同様に、開放タイプの実施の形態に係る
高清浄化システムの側面図である。図16は図15にお
けるF−F断面矢視図である。このシステムは、搬送空
間78の上方に供給ダクト90を接続し、その供給ダク
ト90の内部において、上流側から順に、送風機91、
ガス除去フィルタ92、粒子除去用高性能フィルタ93
を配置した構成になっている。また、供給ダクト90は
分岐ヘッダ94を介して搬送空間78の上方の複数箇所
に均等に清浄な空気を供給する構成になっている。ま
た、この図15、図16のシステムも、先の図14で説
明したシステムと同様に、搬送空間78の天井面全体に
穴あきパネル95を配置し、穴あきパネル95の穴から
空気を吹き出すことにより、搬送空間78の天井面全体
から鉛直下向きに清浄な空気を供給するように構成して
いる。その他の点は、先に図12〜図14で説明した実
施の形態と同様の構成を備えているので、図15、図1
6のシステムにおいて、先の図12〜図14の実施の形
態と同じ構成要素については、同じ符号を付することに
より詳細な説明は省略する。この実施の形態のように、
ダクトの途中に送風機や各種フィルタを配置することも
可能である。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、半導体ウェハの如き汚
染を極度に嫌う被処理体を搬送するための搬送空間を局
所的に汚染ガスのない清浄状態にすることが可能とな
り、搬送中における被処理体の粒子汚染および化学汚染
を同時に防止することができる。特に、ULSIや液晶
ディスプレイ製造ライン用のクリーンルーム内には有機
系ガスがμg/m3のオーダーで存在しているため従来
の搬送空間では有機系ガスによる汚染を防止することが
不可能であったが、本発明によれば、搬送中における有
機系ガスによる汚染を大幅に低減することが可能とな
る。また、本発明は、ガス除去フィルタの種類を適宜選
択することによってその他の無機系の微量ガス成分等に
よる汚染に対しても防止効果を十分に発揮することがで
きる。搬送空間を清浄化するために、搬送空間内に精製
ガス(純窒素や純空気)を流す方法も考えられるが、そ
のような方法を採用するとランニングコストが大幅に増
大する。本発明によれば、精製ガスを用いる方法に比べ
て遥かに低いランニングコストで清浄空間を形成するこ
とが可能となる。
【0037】また、清浄化レベルよりもコストを重要視
する場合であれば、搬送空間が系外と隔離された構成の
システムよりもコストが低い開放タイプのシステムが有
効である。開放タイプのシステムによっても、ケミカル
汚染物質濃度を系外雰囲気濃度に比べて1/10程度ま
で低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る高清浄化システムの
側面図である。
【図2】図1におけるA−A断面矢視図である。
【図3】図1におけるB−B断面矢視図である。
【図4】搬送空間の天井面全体にファンフィルタユニッ
トを配置した実施の形態に係る高清浄化システムの側面
図である。
【図5】搬送空間の天井面全体に穴あきパネルを配置し
た実施の形態に係る高清浄化システムの側面図である。
【図6】ファンフィルタユニットにガス除去フィルタも
内蔵した実施の形態に係る高清浄化システムの側面図で
ある。
【図7】図6におけるC−C断面矢視図である。
【図8】レタン回路の内部にガス除去フィルタ、空気冷
却器、送風機、粒子除去用高性能フィルタを配置した実
施の形態に係る高清浄化システムの側面図である。
【図9】図8におけるD−D断面矢視図である。
【図10】搬送空間内において被処理体の搬送方向と同
方向に横向きに清浄な空気を供給する実施の形態に係る
高清浄化システムの側面図である。
【図11】複数の搬送空間を直列に配置した実施の形態
に係る高清浄化システムの側面図である。
【図12】搬送空間の天井面全体にファンフィルタユニ
ットを配置した、開放タイプの実施の形態に係る高清浄
化システムの側面図である。
【図13】図12におけるE−E断面矢視図である。
【図14】搬送空間の天井面全体に穴あきパネルを配置
した、開放タイプの実施の形態に係る高清浄化システム
の側面図である。
【図15】搬送空間の上方に送風機、ガス除去フィル
タ、粒子除去用高性能フィルタを内蔵する供給ダクトを
接続した、開放タイプの実施の形態に係る高清浄化シス
テムの側面図である。
【図16】図15におけるF−F断面矢視図である。
【図17】従来の搬送空間の側面図である。
【図18】図17におけるG−G断面矢視図である。
【符号の説明】 W 被処理体 4 隔壁 5 搬送空間 7 粒子除去用高性能フィルタ 8 送風機 9 ファンフィルタユニット 10 系外空気供給回路 12 レタン回路 13、14 ガス除去フィルタ 15 空気冷却器 16 排気口

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体の搬送路の周囲を隔壁で仕切る
    ことにより系外空気の混入のない搬送空間を形成したシ
    ステムであって、該搬送空間に対して系外空気を供給す
    る系外空気供給回路と搬送空間内の雰囲気を循環供給す
    るレタン回路を構成して、それら系外空気供給回路およ
    びレタン回路から搬送空間内に空気を供給する送風機
    と、それら系外空気供給回路およびレタン回路から搬送
    空間内に供給される空気を清浄化させるためのガス除去
    フィルタと粒子除去用高性能フィルタを設け、かつ、搬
    送空間内を系外よりも高圧に保ちつつ搬送空間内の雰囲
    気を系外に排気する排気口を設けたことを特徴とする搬
    送空間の高清浄化システム。
  2. 【請求項2】 レタン回路に空気冷却器を設けた請求項
    1に記載の搬送空間の高清浄化システム。
  3. 【請求項3】 送風機と粒子除去用高性能フィルタを、
    一体的なファンフィルタユニットに構成した請求項1ま
    たは2に記載の搬送空間の高清浄化システム。
  4. 【請求項4】 搬送空間の天井面全体から搬送空間内に
    鉛直下向きに空気を供給するように構成した請求項1〜
    3の何れかに記載の搬送空間の高清浄化システム。
  5. 【請求項5】 搬送空間の天井面全体にファンフィルタ
    ユニットを配置することにより搬送空間の天井面全体か
    ら搬送空間内に鉛直下向きに空気を供給するように構成
    した請求項4に記載の搬送空間の高清浄化システム。
  6. 【請求項6】 搬送空間の天井面全体に穴あきパネルを
    配置し、該穴あきパネルの穴から空気を吹き出すことに
    より搬送空間の天井面全体から搬送空間内に鉛直下向き
    に空気を供給するように構成した請求項4に記載の搬送
    空間の高清浄化システム。
  7. 【請求項7】 搬送空間内において、被処理体の搬送方
    向と同方向に横向きに空気を供給するように構成した請
    求項1〜3の何れかに記載の搬送空間の高清浄化システ
    ム。
  8. 【請求項8】 被処理体の搬送路の両側を隔壁で仕切る
    ことにより下方が開放した搬送空間を形成したシステム
    であって、該搬送空間内へ系外空気を供給する送風機を
    設け、かつ、搬送空間の天井面全体から搬送空間内に鉛
    直下向きに系外空気を供給するように構成すると共に、
    搬送空間内に供給される空気を清浄化させるためのガス
    除去フィルタと粒子除去用高性能フィルタを設けたこと
    を特徴とする搬送空間の高清浄化システム。
  9. 【請求項9】 搬送空間の天井面全体にファンフィルタ
    ユニットを配置することにより搬送空間の天井面全体か
    ら搬送空間内に鉛直下向きに空気を供給するように構成
    した請求項8に記載の搬送空間の高清浄化システム。
  10. 【請求項10】 搬送空間の天井面全体に穴あきパネル
    を配置し、該穴あきパネルの穴から空気を吹き出すこと
    により搬送空間の天井面全体から搬送空間内に鉛直下向
    きに空気を供給するように構成した請求項8に記載の搬
    送空間の高清浄化システム。
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