JPH0942153A - 圧縮機 - Google Patents

圧縮機

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Publication number
JPH0942153A
JPH0942153A JP18958795A JP18958795A JPH0942153A JP H0942153 A JPH0942153 A JP H0942153A JP 18958795 A JP18958795 A JP 18958795A JP 18958795 A JP18958795 A JP 18958795A JP H0942153 A JPH0942153 A JP H0942153A
Authority
JP
Japan
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lubricating oil
cylinder block
drive shaft
discharge
compressor
Prior art date
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Pending
Application number
JP18958795A
Other languages
English (en)
Inventor
Isato Ikeda
勇人 池田
Yasushi Sato
裕史 佐藤
Kiichi Ideto
紀一 出戸
Hiromi Michiyuki
広美 道行
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 騒音及び振動を低減できて、駆動シャフトの
軸受構造が簡素でかつその摺動が安定で、しかも安価な
圧縮機を提供する。 【解決手段】 一対のシリンダブロック11、12を高
ケイ素含有アルミニウム合金により形成し、その軸孔3
3、34に駆動シャフト35を直接支持する。吐出マフ
ラ49中には潤滑油分離機構50を構成し、吐出冷媒ガ
ス中に分散された潤滑油を分離、回収する。回収した潤
滑油は、第1の潤滑油貯留室28に貯留し、吐出圧領域
と吸入圧領域との差圧により絞り部を有する給油通路6
1〜67を介してシリンダブロック11、12の駆動シ
ャフト35支持部11b、12bに供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両空調装
置に使用されるピストン式圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のピストン式圧縮機において、駆
動シャフトは、接合されたシリンダブロック及びハウジ
ングの軸孔に一対のラジアル軸受を介して回転可能に支
持されている。この両ラジアル軸受間において、斜板が
ボス部を介して該駆動シャフトに固着されるとともに、
同ボス部の両端部とシリンダブロックとの間にスラスト
軸受がそれぞれ介装されている。そして、駆動シャフト
の回転と共動する斜板の回転により冷媒ガスの圧縮が行
われる。この圧縮動作によって駆動シャフトに発生する
ラジアル荷重及びスラスト荷重は、前記ラジアル軸受及
びスラスト軸受によって支持される。
【0003】このような圧縮機におけるラジアル軸受の
構成としては、例えばニードル軸受等のころがり軸受及
び円筒状のレースあるいは銅系のブッシュからなる滑り
軸受等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な転がり軸受及び滑り軸受は高価なものであるととも
に、これら軸受のために部品点数が増して圧縮機の構成
が複雑化しているという問題があった。
【0005】又、駆動シャフトとシリンダブロックの軸
孔との間のラジアル軸受として、例えばニードル軸受等
のころがり軸受を介在した場合には、駆動シャフトとイ
ンナレースとの間、インナレースと円筒ころとの間、円
筒ころとアウタレースとの間及びアウタレースとシリン
ダブロックの軸孔との間の合計4箇所それぞれに寸法公
差が生じる。又、駆動シャフトとシリンダブロックの軸
孔との間のラジアル軸受として、例えば円筒状のレース
からなる滑り軸受を介在した場合には、駆動シャフトと
レースとの間及びレースとシリンダブロックの軸孔との
間の合計2箇所それぞれに寸法公差が生じる。このよう
に前記の従来の圧縮機においては、駆動シャフトとシリ
ンダブロックの軸孔との間に、複数の寸法公差が集中す
るものとなっている。これらの寸法公差は、駆動シャフ
トのシリンダブロックに対するガタつきを招くことがあ
る。そして、このガタつきは、圧縮機運転中において騒
音及び振動の原因となるばかりでなく、圧縮機の長期運
転において駆動シャフトとシリンダブロックの軸孔との
摺動部の摩耗及び焼き付き等の不具合の原因ともなると
いう問題があった。しかも、前記の各寸法公差を小さく
するために、前記の駆動シャフトとシリンダブロックの
軸孔との間の各部材を精密加工するには、多くの手間と
コストを要するものであるという問題があった。
【0006】本発明の目的としては、運転中の騒音及び
振動を低減できるとともに、駆動シャフトとシリンダブ
ロックの軸孔との摺動が安定で、しかも簡素な軸受構造
により安価な圧縮機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明では、駆動シャフトをシリンダブロ
ックの軸孔に挿通するとともに、該駆動シャフトに作用
するラジアル方向の荷重を該シリンダブロックで直接支
持したものである。
【0008】請求項2の発明では、請求項1に記載の発
明において、前記駆動シャフトの前記シリンダブロック
の軸孔との摺接面及びシリンダブロックの軸孔の内周面
の少なくとも一方には、良好な摺動性を付与する表面処
理を施したものである。
【0009】請求項3の発明では、請求項1又は2に記
載の発明において、前記駆動シャフトの前記シリンダブ
ロックの軸孔との摺接面及びシリンダブロックの軸孔の
内周面の少なくとも一方には、潤滑油供給溝を設けたも
のである。
【0010】請求項4の発明では、請求項3に記載の発
明において、吐出圧領域には吐出圧縮ガスから分離され
た潤滑油を貯留する潤滑油貯留部を有し、前記潤滑油供
給溝と該潤滑油貯留部とを連通する通路を設け、その通
路には絞り部を備えたものである。
【0011】請求項5の発明では、請求項4に記載の発
明において、吐出圧領域には吐出圧縮ガスから潤滑油を
分離するための分離手段を設けたものである。請求項6
の発明では、請求項3に記載の発明において、前記潤滑
油供給溝と吸入圧領域とを連通する通路を設けたもので
ある。
【0012】請求項7の発明では、請求項1〜6のいず
れかに記載の発明において、前記シリンダブロックを高
ケイ素含有アルミニウム合金で形成したものである。従
って、請求項1の発明によれば、圧縮機運転時において
駆動シャフトに作用するラジアル方向の荷重は、別体の
転がり軸受あるいは滑り軸受を介することなく、シリン
ダブロックによって直接支持される。このため、駆動シ
ャフトの軸受構造が簡素化されて、従来の圧縮機に比べ
て部品点数が削減される。そして、圧縮機の組み付けに
おいて従来必要であった、転がり軸受の圧入あるいは滑
り軸受の嵌挿等の作業が不要となる。
【0013】又、駆動シャフトとシリンダブロックの軸
孔との間における寸法公差の発生箇所は、1箇所のみと
なる。しかも、駆動シャフト及びシリンダブロックの軸
孔は、従来より精密に加工されており、特別な加工を追
加することなく、圧縮機の組み付け時に生じる寸法公差
を小さいものとすることができる。このため、圧縮機の
運転時において駆動シャフトがシリンダブロックに対し
てガタつくことがなく、運転時における騒音及び振動が
低減される。
【0014】請求項2の発明によれば、駆動シャフトと
シリンダブロックの軸孔との摺動部の摺動が良好にな
り、該摺動部の焼き付き等の不具合が防止されて信頼性
が向上される。
【0015】請求項3の発明によれば、駆動シャフトの
外周面とシリンダブロックの軸孔の内周面との間に、潤
滑油が供給、保持されて、安定した潤滑油膜が形成され
る。このため、この潤滑油膜が動圧軸受となって、シリ
ンダブロックに対する駆動シャフトの回転が滑らかなも
のとなる。
【0016】請求項4の発明によれば、潤滑油を含んだ
吐出圧縮ガスは、シリンダボアから吐出ポートを通じて
吐出圧領域に放出される。この際、吐出圧縮ガス流が吐
出圧領域を構成する例えば吐出室あるいはその吐出室に
連通する吐出マフラ等において、その壁面に衝突した
り、回転されたりする。このような状態では、ガス中に
ミスト状に分散されていた潤滑油が壁面等に付着して分
離される。この分離された潤滑油は自重によって、圧縮
機の中央又は下方に設けられた潤滑油貯留部に導かれ
る。そして、潤滑油貯留部に溜った潤滑油は、吸入圧領
域と吐出圧領域との差圧によって、途中に絞り部を有す
る通路を介して前記潤滑油供給溝に導かれる。このた
め、吐出圧領域において分離された潤滑油を、駆動シャ
フトとシリンダブロックの軸孔との摺動部の潤滑に供す
ることができる。
【0017】ここで、前記通路には絞り部が設けられて
いるため、前記潤滑油貯留部内の潤滑油の流出量が規制
されて、該貯留部内に潤滑油が溜り易い構造となってい
る。又、該貯留部内の潤滑油が枯渇しても、高圧の圧縮
冷媒ガスの吐出圧領域から吸入圧領域への急激な散逸が
ほとんどない。
【0018】請求項5の発明によれば、圧縮冷媒ガス中
に分散された潤滑油をより積極的に分離、回収すること
ができる。このため、潤滑油を外部冷却回路に放出する
ことなく、前記摺動部の潤滑に供することができる。
【0019】又、外部冷却回路に放出される潤滑油量が
低減される。このため、例えば熱交換機等の伝熱表面に
滞留し、伝熱効率の低下要因となる潤滑油層を薄くする
ことができて、外部冷却回路の冷却効率を向上すること
ができる。
【0020】請求項6の発明によれば、潤滑油を含んだ
吸入冷媒ガス流の一部が、吸入圧領域と連通された通路
を介して前記潤滑油供給溝に導かれる。そして、吸入冷
媒ガスに分散された潤滑油によって、駆動シャフトとシ
リンダブロックの軸孔との摺動部の間隙に安定した潤滑
油膜が形成される。このため、この潤滑油膜が動圧軸受
となって、シリンダブロックに対する駆動シャフトの相
対回転が滑らかなものとなる。
【0021】請求項7の発明によれば、シリンダブロッ
クが高ケイ素含有アルミニウム合金により形成されてお
り、シリンダブロックの耐摩耗性が向上されたものとな
っている。このため、駆動シャフトとシリンダブロック
の軸孔との摺動が安定したものとなる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下に、本発明の第1の実施の形
態について図1〜図4に基づいて説明する。
【0023】図1に示すように、フロント側のシリンダ
ブロック11とリヤ側のシリンダブロック12とは、中
央部において接合されている。シリンダブロック11の
フロント側端面には、バルブプレート13を介してフロ
ントハウジング15が接合されている。一方、シリンダ
ブロック12のリヤ側端面には、バルブプレート14を
介してリヤハウジング16が接合されている。前記シリ
ンダブロック11(12)とバルブプレート13(1
4)との間には、吸入弁17a(18a)を形成する吸
入弁形成板17(18)が介在されている。バルブプレ
ート13(14)とフロント(リヤ)ハウジング15
(16)との間には、吐出弁19a(20a)を形成す
る吐出弁形成板19(20)が介在されている。吐出弁
形成板19(20)とフロント(リヤ)ハウジング15
(16)との間には、前記吐出弁19a(20a)の最
大開口を規制するリテーナプレート21(22)が介在
されている。
【0024】前記シリンダブロック11、12、バルブ
プレート13、14、吸入弁形成板17、18、吐出弁
形成板19、20及びリテーナプレート21、22等は
複数の通しボルト23により互いに締付固定されてい
る。
【0025】前記フロントハウジング15には、外周側
から順に吸入室24、吐出室26が区画形成されてい
る。一方、リヤハウジング16には、外周側から順に吸
入室25、吐出室27及び潤滑油貯留部としての第1の
潤滑油貯留室28が区画形成されている。
【0026】前記シリンダブロック11、12には、複
数のシリンダボア11a、12aが互いに平行をなすよ
うに貫通形成され、それらの内部には両頭ピストン29
が挿入されている。該シリンダボア11a、12a内に
形成される前後一対の圧縮室30、31は、バルブプレ
ート13、14に形成された吸入孔13a、14aを介
して吸入室24、25と連通されている。圧縮室30、
31が吸入行程にあるときには、前記吸入弁17a、1
8aを開放して吸入室24、25から冷媒ガスを圧縮室
30、31内に吸入する。又、圧縮室30、31が吐出
行程にあるときには、バルブプレート13、14に形成
した吐出孔13b、14bから圧縮された冷媒ガスが吐
出弁19a、20aを押し退けて吐出室26、27に吐
出される。
【0027】前記両シリンダブロック11、12の中央
部には、クランク室としての斜板室32が形成されてい
る。該シリンダブロック11、12は、耐摩耗性に優れ
た高ケイ素含有アルミニウム合金により形成されている
とともに、その内面には良好な摺動性を付与する表面処
理としての低摩擦性の例えばスズめっき等が施されてい
る。
【0028】駆動シャフト35は、前記シリンダブロッ
ク11、12の軸孔33、34に挿通されている。そし
て、該駆動シャフト35は、前記軸孔33、34のシャ
フト支持部11b、12bにおいて、図示しない車両エ
ンジン等の外部動力源により回転可能な状態で直接支持
されている。図1及び図2に示すように、前記軸孔3
3、34のシャフト支持部11b、12bの内側面に
は、その長さ方向に沿って延びる潤滑油供給溝33a、
34aが所定の間隔をおいて複数設けられている。又、
フロント側シリンダブロック11のシャフト支持部11
bと後述するスラスト軸受40との間には、環状の潤滑
油保持部11cが形成されている。前記駆動シャフト3
5は剛性に優れた鉄系材料により形成されているととも
に、その外周部には良好な摺動性を付与する表面処理と
しての耐摩耗性に優れた例えばニッケル−ホウ素めっき
等が施されている。又、該駆動シャフト35には、その
リヤ側端面の中心部から軸線方向に延びる第2の潤滑油
貯留室36が穿設されている。駆動シャフト35とフロ
ントハウジング15との間には、斜板室32内の圧力漏
出防止のためのリップシール15aが介在されている。
【0029】斜板37は、前記駆動シャフト35の中間
外周部に嵌合固定されている。該斜板37には、前記両
頭ピストン29がシュー38、39を介して係留され、
斜板37の回転によりピストン29が前記シリンダボア
11a、12a内で往復動される。前記斜板室32を形
成するシリンダブロック11、12の前後両側壁面と斜
板37のボス部37aの端面との間には、円板状のスラ
スト軸受40、41が介在されている。リヤ側のスラス
ト軸受41は、その内周側はシリンダブロック12の環
状突条42に支持され、その外周側は斜板37のボス部
37aの外周縁の近傍に形成された環状突条37bに支
持されている。このため、リヤ側のスラスト軸受41が
弾性変形可能なものとなっており、圧縮機の組付時にお
いて寸法公差を吸収する。
【0030】図1〜図3に示すように、吸入圧領域を構
成する前記斜板室32は、シリンダブロック11、12
に形成した吸入通路44により前記吸入室24、25と
連通されている。この吸入通路44は、前記通しボルト
23の挿通孔を兼ねている。斜板室32は、シリンダブ
ロック11、12に形成した図示しない吸入フランジを
介して外部冷却回路に接続されている。一方、吐出圧領
域を構成する前記吐出室26、27は、フロントハウジ
ング15及びリヤハウジング16内の誘導部45、4
6、シリンダブロック11、12内の吐出通路47、4
8を介して吐出マフラ49に連通されている。その吐出
マフラ49内には、吐出圧縮冷媒ガスから潤滑油を分離
するための分離手段としてのサイクロン方式の潤滑油分
離機構50が形成されている。
【0031】図1〜図4に示すように、該潤滑油分離機
構50は、油分離室51と、誘導通路52と、隔板53
と、吐出管54と、一次潤滑油貯留室55とから構成さ
れている。有底円孔状をなす前記油分離室51の上部に
は、前記誘導通路52が油分離室51の内周面の接線方
向を指向して開口している。この誘導通路52は、シリ
ンダブロック11、12内の前記吐出通路47、48を
介して、前記吐出室26、27に連通されている。前記
油分離室51のやや下方寄りには、隔板53が嵌着され
ている。隔板53には、その外周縁に沿って複数の透孔
53aが設けられている。断面円筒状をなす前記吐出管
54は、蓋部56からその一端が前記油分離室51の中
心部に向かって突設されている。該吐出管54の他端
は、図示しない外部冷却回路に接続されている。前記一
次潤滑油貯留室55は前記油分離室51に隣接するよう
に設けられており、通孔57を介して前記油分離室51
の底部に連通されている。又、この一次潤滑油貯留室5
5は、その底部において、リヤ側のシリンダブロック1
2内の第1の還流路58、該シリンダブロック12の後
端面に刻設された還流溝59、バルブプレート14に形
成された第2の還流路60を介して前記第1の潤滑油貯
留室28に連通されている。
【0032】前記第1の潤滑油貯留室28は、バルブプ
レート14及び吸入弁形成板18に透設された給油孔6
1を介して前記シリンダブロック12の対向する凹部6
2に連通されている。該給油孔61の後方側開口は、そ
の周囲のバルブプレート14面が粗面加工されていると
ともに、吐出弁形成板20と一体に形成された絞り部と
しての絞り弁部20bにより掩覆されている。前記凹部
62は、その底部下方において通孔63により、リヤ側
のシリンダブロック12の軸孔34と連通されている。
又、前記凹部62は、リヤ側のシリンダブロック12の
後端面に刻設された給油溝64、通しボルト23の挿通
孔を兼ねる給油通路65、66及びフロント側のシリン
ダブロック11の前端面に刻設された給油溝67を介し
てフロント側のシリンダブロック11の軸孔34と連通
されている。なお、該給油通路65、66は、吸入圧領
域とは隔絶されたものとなっている。
【0033】次に、前記のように構成した圧縮機につい
て、その作用を説明する。車両エンジン等の外部動力源
により駆動シャフト35が回転されると、斜板室32内
の斜板37が回転され、シュー38、39を介して複数
の両頭ピストン29がシリンダボア11a、12a内で
往復動される。この両頭ピストン29の運動により吸入
フランジ(図示略)から斜板室32に導かれた冷媒ガス
は、該斜板室32から吸入通路44を経て吸入室24、
25に導かれる。そして、吸入室24、25内の冷媒ガ
スは、吸入孔13a、14aを通って圧縮室30、31
内に導かれ、該圧縮室内で両頭ピストン29により圧縮
された後、吐出孔13b、14bを経て吐出室26、2
7に吐出される。さらに、吐出室26、27内の圧縮冷
媒ガスは、誘導部45、46、吐出通路47、48及び
吐出マフラ49内の潤滑油分離機構50を経て、外部冷
却回路をなす凝縮器、膨張弁、蒸発器に供給され、車両
室内の空調に供される。
【0034】次に、前記のように構成した圧縮機の潤滑
機構について説明する。潤滑油を含んだ圧縮冷媒ガス
は、吐出マフラ49内の潤滑油分離機構50に供給され
る。この潤滑油分離機構50内において、冷媒ガス流は
前記誘導通路52の側壁に沿ってほぼ接線方向から円孔
状をなす油分離室51に導入される。このため、冷媒ガ
ス流は回転流となり、遠心力が作用する。そして、冷媒
ガス中に分散された潤滑油ミストは、冷媒ガスに比べ比
重が大きいため油分離室51の周壁方向に分離される。
この分離された潤滑油は、油分離室51の周壁に沿って
流下し、隔板53の透孔53a及び通孔57を介して一
次潤滑油貯留室55に回収される。一次潤滑油貯留室5
5に貯留された潤滑油は、その自重によって前記第1の
還流路58、還流溝59及び第2の還流路60を経て前
記第1の潤滑油貯留室28に貯留される。
【0035】第1の潤滑油貯留室28内の潤滑油は、吐
出圧領域と吸入圧領域との差圧によって、前記バルブプ
レート14と吐出弁形成板20の絞り弁部20bとの間
隙から給油孔61を経てリヤ側のシリンダブロック12
の凹部62へと漏出する。この漏出してきた潤滑油の一
部は、通孔63を介してリヤ側のシリンダブロック12
の軸孔34内に供給される。そして、この潤滑油は駆動
シャフト35の後端面に穿設された第2の潤滑油貯留室
36に一旦貯留されたり、前記軸孔34のシャフト支持
部12bの潤滑油供給溝34aに供給されたりする。
又、漏出してきた潤滑油の他の一部は、前記給油溝6
4、給油通路65、66及び給油溝67を介してフロン
ト側のシリンダブロック11の軸孔33内、さらにその
シャフト支持部11bの潤滑油供給溝33aに供給され
る。このように供給された潤滑油によって、シリンダブ
ロック11、12のシャフト支持部11b、12bと駆
動シャフト35との間の間隙に潤滑油膜が形成されて、
該間隙に動圧軸受が構成される。
【0036】該シャフト支持部11b、12bと駆動シ
ャフト35との間の潤滑に供された潤滑油は、次に円板
状のスラスト軸受40、41と、シリンダブロック1
1、12あるいは斜板37のボス部37aとの間の潤滑
に供される。この場合においても、スラスト軸受40、
41と、シリンダブロック11、12あるいは斜板37
のボス部37aとの間の間隙に潤滑油膜が形成されて、
該間隙に動圧軸受が構成される。従って、シリンダブロ
ック11、12に対する駆動シャフト35の相対回転が
滑らかなものとなる。
【0037】なお、フロント側の軸孔33に供給された
潤滑油の一部は、フロントハウジング15に内装された
リップシール15aの潤滑、冷却に供される。又、フロ
ント側のシャフト支持部11b周辺の潤滑に供された潤
滑油は、前記潤滑油保持部11cに一旦貯留された後、
スラスト軸受40周辺の潤滑に供される。
【0038】このようにシャフト支持部11b、12b
及びスラスト軸受40、41周辺の潤滑に供された潤滑
油は、斜板室32に回収される。斜板室32内の潤滑油
の一部は、斜板37に回転によって撹拌されて、吸入冷
媒ガス中にミスト状に分散される。そして、潤滑油を含
んだ吸入圧縮ガスは、吸入通路44を介して吸入室2
4、25に還流される。
【0039】以上のように構成された本実施形態によれ
ば、圧縮機運転時において駆動シャフト35に作用する
ラジアル方向の荷重は、別体の転がり軸受あるいは滑り
軸受を介することなく、シリンダブロック11、12に
よって直接支持されている。このため、駆動シャフト1
1、12の軸受構造が簡素化されて、従来の圧縮機に比
べて部品点数を削減することができる。そして、圧縮機
の組み付けにおいて従来必要であった転がり軸受の圧入
あるいは滑り軸受の嵌挿等の作業が不要となり、組み付
け作業も簡素化することができる。従って、圧縮機を安
価なものとすることができる。
【0040】又、駆動シャフト35とシリンダブロック
11、12の軸孔33、34との間において、寸法公差
を生じるのは該駆動シャフト35と該シリンダブロック
11、12の軸孔33、34との間の1箇所のみとな
る。即ち、従来のように該駆動シャフト35と該軸孔3
3、34との間において、複数の寸法公差を生じること
がない。しかも、該駆動シャフト35及び該軸孔33、
34は、従来より精密に加工されている。このため、圧
縮機の組み付け時に生じる駆動シャフト35とシリンダ
ブロック11、12の軸孔33、34との間の寸法公差
を、特別な加工を追加することなく、小さいものとする
ことができる。そして、圧縮機の運転時において、駆動
シャフト35がシリンダブロック11、12に対してガ
タつくことがない。従って、追加の製作コストを必要と
することなく、圧縮機の運転時における騒音及び振動を
低減することができる。
【0041】さらに、駆動シャフト35の外表面には、
耐摩耗性に優れた表面処理、例えばニッケル−ホウ素め
っき等が施されている。一方、シリンダブロック11、
12は、耐摩耗性に優れた高ケイ素含有アルミニウム合
金により形成されているとともに、その内表面には低摩
擦性を付与する表面処理、例えばスズめっき等が施され
ている。このため、駆動シャフト35と、シリンダブロ
ック11、12のシャフト支持部11b、12bとの摺
動部の摺動が良好なものとなる。そして、前記に例示し
た表面処理の組み合せの場合では、万一該摺動部におい
て潤滑油が不足気味となっても、シリンダブロック1
1、12の内表面上のスズめっき層が固体潤滑材の役割
を果す。さらに、境界潤滑によって該スズめっき層が欠
落してしまった際には、ケイ素粒子がシリンダブロック
11、12の表面に浮きだした状態となり、固体潤滑材
の役割を果す。このため、該摺動部の焼き付き等の不具
合が防止することができて、圧縮機の信頼性を向上する
ことができる。
【0042】しかも、シリンダブロック11、12の軸
孔の33、34のシャフト支持部11b、12bには、
潤滑油供給溝33a、34aが設けられている。このた
め、駆動シャフト35と前記シャフト支持部11b、1
2bとの間の摺動部に、潤滑油が供給、保持されて、安
定した潤滑油膜を形成することができる。そして、この
潤滑油膜が動圧軸受となって、シリンダブロック11、
12に対する駆動シャフト35の相対回転を滑らかなも
のとすることができるとともに、焼き付き等の不具合を
防止できる。
【0043】加えて、吐出マフラ49内には潤滑油分離
機構50が形成されており、吐出圧縮ガス中にミスト状
に分散された潤滑油を分離、回収することができる。そ
して、ここで分離された潤滑油は、前記の通りリヤハウ
ジング16内の第1の潤滑油貯留室28に貯留される。
そして、吸入圧領域と吐出圧領域との差圧によって、貯
留された潤滑油の一部は、給油孔61、シリンダブロッ
ク12の凹部62、通孔63を介してリヤ側のシリンダ
ブロック12のシャフト支持部12bの潤滑油供給溝3
4aに供給される。又、貯留された潤滑油の他の一部
は、給油孔61、シリンダブロック12の凹部62、給
油溝64、給油通路65、66及び給油溝67を介して
フロント側のシリンダブロック11のシャフト支持部1
1bの潤滑油供給溝33aに供給される。このように、
吐出圧縮冷媒ガスから分離、回収した潤滑油を、駆動シ
ャフト35とシリンダブロック11、12の軸孔33、
34との摺動部の潤滑に供することができて、該摺動部
が潤滑不足となりにくい構成とすることができる。しか
も、外部冷却回路に放出される潤滑油量が低減される。
このため、外部冷却回路の例えば熱交換機等の伝熱表面
に滞留し、伝熱効率の低下要因となる潤滑油層を薄くす
ることができて、冷却効率を向上することができる。
【0044】又、前記第1の潤滑油貯留室28と給油孔
61との間には、絞り弁部20bが設けられている。こ
のため、該貯留室28内の潤滑油の流出量が規制されて
潤滑油が溜り易い構造となる。又、該貯留室28内の潤
滑油が枯渇しても、高圧の圧縮冷媒ガスの急激な吸入圧
領域への散逸がほとんどなく、圧縮ロスを最少に抑える
ことができる。
【0045】つぎに、本発明の別の実施形態について、
前記第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。 (第2の実施の形態)前記第1の実施形態では、吐出圧
領域で分離された潤滑油を駆動シャフトの軸受部に導い
て該軸受部の潤滑を行う構成とした。これに対して、第
2の実施形態においては、図5及び図6に示すように、
吸入冷媒ガスに分散された潤滑油を駆動シャフト35の
軸受部に導いて該軸受部の潤滑を行う構成としたもので
ある。
【0046】フロント側シリンダブロック11の前端面
及びリヤ側シリンダブロック12の後端面には、通しボ
ルト23の挿通孔を兼ねる吸入通路43、44と軸孔3
3、34とを連通するための分岐溝71、72が少なく
とも1本刻設されている。又、斜板室32を形成するシ
リンダブロック11、12の前後両側壁面と、斜板37
のボス部37aの端面との間には、ニードルころタイプ
のスラスト軸受73、74が介在されている。該スラス
ト軸受73、74は、そのインナレース75、76の内
周側がシリンダブロック11、12の環状突条42に支
持され、そのアウタレース77、78の外周側が斜板3
7のボス部37aの外周縁の近傍の環状突条37bに支
持されている。このため、スラスト軸受73、74は、
その厚み方向に弾性変形可能な状態で組付けられてお
り、圧縮機の組付時における寸法公差を吸収することが
できる。
【0047】次に、前記のように構成した本実施形態の
圧縮機の潤滑機構について説明する。ミスト状の潤滑油
を含んだ吸入冷媒ガスは、外部冷却回路から図示しない
吸入フランジを介して、吸入圧領域を構成する斜板室3
2内に導入される。この吸入冷媒ガスは、両頭ピストン
29の運動により該斜板室32から吸入通路43、44
を介して吸入室24、25に導かれる。ここで、該吸入
通路43、44の途中には、前記分岐溝71、72の一
端が開口されており、吸入冷媒ガスの一部が該分岐溝7
1、72を介して、軸孔33、34に導入される。そし
て、潤滑油を含んだ冷媒ガスが、該軸孔33、34のシ
ャフト支持部11b、12bの潤滑油供給溝33a、3
4aに供給される。このように供給された冷媒ガス中の
潤滑油によって、シリンダブロック11、12のシャフ
ト支持部11b、12bと駆動シャフト35との間の間
隙に潤滑油膜が形成されて、動圧軸受が構成される。該
シャフト支持部11b、12bと駆動シャフト35との
間の潤滑に供された潤滑油は、次にスラスト軸受73、
74の潤滑に供された後、斜板室32に還流される。こ
の一連の冷媒ガス流は、斜板室32におけるその周壁に
沿った冷媒ガス流によって生じる斜板室32内の微妙な
圧力差、及びスラスト軸受73、74における遠心力に
よって誘発される。従って、シリンダブロック11、1
2に対する駆動シャフト35の相対回転が滑らかなもの
となる。
【0048】このように構成すれば、吸入冷媒ガス中に
含まれる潤滑油の一部を、吸入圧領域からシリンダブロ
ック11、12のシャフト支持部11b、12bの潤滑
油供給溝33a、34aに導入することができる。従っ
て、吸入冷媒ガスに分散された潤滑油によって、駆動シ
ャフト35とシリンダブロック11、12の軸孔33、
34との摺動部を潤滑することがきて、焼き付き等の不
具合を防止できる。
【0049】(第3の実施の形態)第3の実施形態で
は、図7及び図8に示すように、前記第1の実施形態に
おいて、吐出室26、27の底部と給油溝64、67と
を連通する細孔81を設けたものとなっている。
【0050】圧縮室30、31から吐出される圧縮冷媒
ガス流が吐出室26、27の内壁面に衝突すると、該圧
縮冷媒ガス流中にミスト状に分散された潤滑油が吐出室
26、27の内壁面に付着して分離される。この分離さ
れた潤滑油は、自重により吐出室26、27の内壁面に
沿って流下し、該吐出室26、27の底部に溜る。前記
のように構成した場合、該底部に貯留された潤滑油は、
吐出室26、27と吸入圧領域である斜板室32との差
圧によって、前記細孔81を介して前記給油溝64、6
7に供給される。従って、前記第1の実施形態の潤滑機
構に加えて、吐出室26、27の底部に溜った潤滑油
を、駆動シャフト35とシリンダブロック11、12の
軸孔33、34との摺動部の潤滑に供することができ
る。又、前記細孔81が絞り部として作用して、吐出室
26、27の底部に溜った潤滑油が枯渇しても、高圧の
圧縮冷媒ガスの急激な吸入圧領域への散逸がほとんどな
く、圧縮ロスを最少に抑えることができる。
【0051】なお、本発明は以下のように変更して具体
化することもできる。 (1) 前記第1の実施形態において、給油孔61の後
方側開口の周囲のバルブプレート14面に形成した粗面
に代えて、該バルブプレート14面上に細溝を刻設し
て、吐出弁形成板20と一体に形成された絞り弁部20
bにより掩覆すること。
【0052】(2) 前記第1の実施形態において、サ
イクロン方式の潤滑油分離機構50に代えて、吐出マフ
ラ49の内部に少なくとも1枚の衝突板を設けた潤滑油
分離機構を配設すること。
【0053】(3) 前記第1の実施形態において、円
板状のスラスト軸受40、41に代えて、ニードルころ
タイプのスラスト軸受73、74を配設すること。 (4) 前記第2の実施形態において、ニードルころタ
イプのスラスト軸受73、74に代えて、円板状のスラ
スト軸受40、41を配設すること。
【0054】(5) 前記実施形態では、良好な摺動性
を付与する表面処理として駆動シャフト35の外表面に
はニッケル−ホウ素めっきが、シリンダブロック11、
12の内表面にはスズめっきが施されているが、駆動シ
ャフト35の外表面及びシリンダブロック11、12の
内表面の少なくとも一方の表面処理を、例えばフッ素樹
脂コーティング等の耐摩耗性に優れた樹脂コーティング
に代えてもよい。
【0055】(6) 前記実施形態では、良好な摺動性
を付与する表面処理として駆動シャフト35の外表面に
はニッケル−ホウ素めっきが、シリンダブロック11、
12の内表面にはスズめっきが施されているが、駆動シ
ャフト35の外表面及びシリンダブロック11、12の
内表面の少なくとも一方の表面処理を、例えばマトリッ
クスとしてニッケル、銅、コバルト、鉄、銀、亜鉛、ニ
ッケル−リン、ニッケル−ホウ素、コバルト−ホウ素等
の中から、又分散相として二硫化モリブデン、二硫化タ
ングステン、グラファイト、フッ化グラファイト、ポリ
四フッ化エチレン、フッ化カルシウム、窒化ホウ素、ポ
リ塩化ビニル、硫酸バリウム等の微粒子の中から適宜選
択して形成した分散めっき皮膜の中から適宜選択したも
のに変更してもよい。
【0056】(7) 前記実施形態では、斜板式両頭ピ
ストン圧縮機に本発明を具体化したが、ウェーブカムプ
レート式両頭ピストン圧縮機、斜板式片頭ピストン圧縮
機、ワブル式ピストン圧縮機等に具体化してもよい。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば以
下の優れた効果を奏する。請求項1の発明によれば、駆
動シャフトのシリンダブロックに対する軸受構造が簡素
化されて、部品点数及び組み付け作業工程の数を削減す
ることができて、圧縮機を安価なものとすることができ
る。又、特別な加工を追加することなく、駆動シャフト
とシリンダブロックの軸孔との間の寸法公差の発生箇所
を減らすと共に、該寸法公差を小さくすることができ
る。従って、安価でかつ運転時における騒音及び振動の
小さな圧縮機を製作することができる。
【0058】請求項2及び7の発明によれば、駆動シャ
フトとシリンダブロックの軸孔との摺動部の焼き付き等
の不具合が防止することができて、圧縮機の信頼性を向
上することができる。
【0059】請求項3の発明によれば、駆動シャフトと
シリンダブロックの軸孔との間に安定した潤滑油膜が形
成されて、動圧軸受を構成することができる。従って、
シリンダブロックに対する駆動シャフトの相対回転を滑
らかなものとすることができるとともに、焼き付き等の
不具合を防止できる。
【0060】請求項4及び5の発明によれば、吐出圧縮
ガス中にミスト状に分散された潤滑油を分離することが
できて、駆動シャフトとシリンダブロックの軸孔との摺
動部の潤滑に供することができる。又、外部冷却回路に
放出される潤滑油量を低減できて、冷却効率を向上する
ことができる。しかも、潤滑油貯留部内の潤滑油の流出
量が規制されるとともに、該貯留部内の潤滑油が枯渇し
ても高圧の圧縮冷媒ガスの急激な吸入圧領域への散逸が
ほとんどなく、圧縮ロスを最少に抑えることができる。
【0061】請求項6の発明によれば、吸入冷媒ガスに
分散された潤滑油によって、駆動シャフトとシリンダブ
ロックの軸孔との摺動部を潤滑することがきて、焼き付
き等の不具合を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態の圧縮機を示す断面図。
【図2】 図1の2−2線断面図。
【図3】 図1の3−3線断面図。
【図4】 吐出マフラの内部を示す横断面図。
【図5】 第2の実施の形態の圧縮機を示す断面図。
【図6】 図2の6−6線断面図。
【図7】 第3の実施の形態の圧縮機を示す断面図。
【図8】 図7の8−8線断面図。
【符号の説明】
11、12…シリンダブロック、11b、12b…軸孔
の内周面としてのシャフト支持部、15…ケーシングの
一部を構成するフロントハウジング、16…ケーシング
の一部を構成するリヤハウジング、20b…絞り部を構
成する絞り弁部、26、27…吐出圧領域を構成する吐
出室、28…潤滑油貯留部としての第1の潤滑油貯留
室、29…ピストンとしての両頭ピストン、32…吸入
圧領域を構成しクランク室としての斜板室、33、34
…軸孔、33a、34a…潤滑油供給溝、35…駆動シ
ャフト、37…カム板としての斜板、43、44…潤滑
油供給溝と吸入圧領域とを連通する通路しての吸入通
路、49…吐出圧領域を構成する吐出マフラ、50…分
離手段としての潤滑油分離機構、61…潤滑油供給溝と
潤滑油貯留部とを連通する通路しての給油孔、62…潤
滑油供給溝と潤滑油貯留部とを連通する通路しての凹
部、63…潤滑油供給溝と潤滑油貯留部とを連通する通
路しての通孔、64、67…潤滑油供給溝と潤滑油貯留
部とを連通する通路しての給油溝、65、66…潤滑油
供給溝と潤滑油貯留部とを連通する通路しての給油通
路、71、72…潤滑油供給溝と吸入圧領域とを連通す
る通路しての分岐溝、81…潤滑油供給溝と潤滑油貯留
部とを連通する通路及び絞り部しての細孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 道行 広美 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンを往復動可能に収納する複数の
    シリンダボアをケーシングのシリンダブロックに形成す
    るとともに、そのケーシングにはクランク室を形成し、
    ケーシングに支持された駆動シャフトにはカム板を一体
    回転可能に挿着し、カム板の回転によりピストンを往復
    動させて、冷媒ガスを圧縮するように構成した圧縮機に
    おいて、 前記駆動シャフトを前記シリンダブロックの軸孔に挿通
    するとともに、該駆動シャフトに作用するラジアル方向
    の荷重を該シリンダブロックで直接支持した圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記駆動シャフトの前記シリンダブロッ
    クの軸孔との摺接面及びシリンダブロックの軸孔の内周
    面の少なくとも一方には、良好な摺動性を付与する表面
    処理を施した請求項1に記載の圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記駆動シャフトの前記シリンダブロッ
    クの軸孔との摺接面及びシリンダブロックの軸孔の内周
    面の少なくとも一方には、潤滑油供給溝を設けた請求項
    1又は2に記載の圧縮機。
  4. 【請求項4】 吐出圧領域には吐出圧縮ガスから分離さ
    れた潤滑油を貯留する潤滑油貯留部を有し、前記潤滑油
    供給溝と該潤滑油貯留部とを連通する通路を設け、その
    通路には絞り部を備えた請求項3に記載の圧縮機。
  5. 【請求項5】 吐出圧領域には吐出圧縮ガスから潤滑油
    を分離するための分離手段を設けた請求項4に記載の圧
    縮機。
  6. 【請求項6】 前記潤滑油供給溝と吸入圧領域とを連通
    する通路を設けた請求項3に記載の圧縮機。
  7. 【請求項7】 前記シリンダブロックを高ケイ素含有ア
    ルミニウム合金で形成した請求項1〜6のいずれかに記
    載の圧縮機。
JP18958795A 1995-07-25 1995-07-25 圧縮機 Pending JPH0942153A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008088989A (ja) * 2001-11-21 2008-04-17 Toyota Industries Corp ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造
JP2015183611A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 株式会社豊田自動織機 ベーン型圧縮機

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