JPH094076A - 建築用パッキン部材及びこれを用いた木造建築物の基礎工法 - Google Patents
建築用パッキン部材及びこれを用いた木造建築物の基礎工法Info
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- JPH094076A JPH094076A JP17559495A JP17559495A JPH094076A JP H094076 A JPH094076 A JP H094076A JP 17559495 A JP17559495 A JP 17559495A JP 17559495 A JP17559495 A JP 17559495A JP H094076 A JPH094076 A JP H094076A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】土台のたわみや狂いを最小限に留めつつ、十分
大きい通風孔面積を確保することができ、且つ少ない施
工工数で施工することができる建築用パッキン部材、及
びこれを用いた木造建築物の基礎工法を提供すること。 【構成】基礎上に横架される土台とほぼ同一の横幅を有
して前記基礎と土台の間に介装される長尺のパッキン部
材であって、所定厚さを有する支持部と、支持部よりも
薄く形成され中央にボルト穴を有する連結部とを、前記
パッキン部材の長手方向に交互に形成してなり、前記パ
ッキン部材を前記基礎と土台の間に挿入し固定した際、
各連結部の位置で前記基礎と土台の間に生じる隙間が通
風孔として作用する。
大きい通風孔面積を確保することができ、且つ少ない施
工工数で施工することができる建築用パッキン部材、及
びこれを用いた木造建築物の基礎工法を提供すること。 【構成】基礎上に横架される土台とほぼ同一の横幅を有
して前記基礎と土台の間に介装される長尺のパッキン部
材であって、所定厚さを有する支持部と、支持部よりも
薄く形成され中央にボルト穴を有する連結部とを、前記
パッキン部材の長手方向に交互に形成してなり、前記パ
ッキン部材を前記基礎と土台の間に挿入し固定した際、
各連結部の位置で前記基礎と土台の間に生じる隙間が通
風孔として作用する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木造建築物の基礎と土
台の間に介装されるパッキン部材、及びこれを用いた木
造建築物の基礎工法に関する。
台の間に介装されるパッキン部材、及びこれを用いた木
造建築物の基礎工法に関する。
【0002】
【従来の技術】木造家屋等では、先ず地上にコンクリー
ト製の布基礎を構築し、基礎上に土台を横架して、土台
上に柱を立てて壁を構成する。また土台間に大引き、根
太等の横木を渡してその上に床を張る。基礎の側部には
一定間隔で通気口を設け、基礎と床に囲まれた床下空間
の空気の流通を確保して湿気を防いでいる。
ト製の布基礎を構築し、基礎上に土台を横架して、土台
上に柱を立てて壁を構成する。また土台間に大引き、根
太等の横木を渡してその上に床を張る。基礎の側部には
一定間隔で通気口を設け、基礎と床に囲まれた床下空間
の空気の流通を確保して湿気を防いでいる。
【0003】しかし、基礎の構造的強度の観点から通気
口面積をあまり大きく取ることができないため、床下に
湿気が篭もり、土台の腐食や白蟻繁殖の原因となるなど
の問題点がある。この問題点を解決するために、従来、
基礎と土台の間に挿入するための、図5に示すような挿
入材(パッキン部材)が提案されている。
口面積をあまり大きく取ることができないため、床下に
湿気が篭もり、土台の腐食や白蟻繁殖の原因となるなど
の問題点がある。この問題点を解決するために、従来、
基礎と土台の間に挿入するための、図5に示すような挿
入材(パッキン部材)が提案されている。
【0004】この挿入材は、横幅が土台とほぼ同一で長
さが横幅の約2倍の実質的に矩形をなし、所定の厚さを
有するものである。これを適宜の間隔で基礎上に配置
し、その上に土台を横架する。かくして、土台は挿入材
の厚さの分だけ基礎の上面から持ち上げられ、挿入材が
入っていない部分には基礎と土台の間に隙間が生じる。
この隙間を通風孔として利用し、基礎の側部に設けた通
風口と合わせて十分な開口面積を確保しようとするもの
である。
さが横幅の約2倍の実質的に矩形をなし、所定の厚さを
有するものである。これを適宜の間隔で基礎上に配置
し、その上に土台を横架する。かくして、土台は挿入材
の厚さの分だけ基礎の上面から持ち上げられ、挿入材が
入っていない部分には基礎と土台の間に隙間が生じる。
この隙間を通風孔として利用し、基礎の側部に設けた通
風口と合わせて十分な開口面積を確保しようとするもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の挿入材の場合、
通風孔として利用できる隙間を大きく取るには、挿入材
の挿入間隔を大きく取る必要があるが、挿入間隔を大き
く取ると、常時大きな垂直荷重を支えている土台のたわ
み、狂いが無視できなくなる。施工マニュアルでは「1
000mm以下」が挿入間隔の推奨値とされている。し
かし、挿入間隔を狭くすると、通風孔として利用できる
隙間面積が小さくなるのと同時に、挿入材材料費と施工
工数が増加することの他に、例えば数十センチという挿
入間隔は長時間のうちに土台のたわみ、狂いの原因とな
り、そのため、家屋内のドア、扉、窓枠等にたわみ、き
しみを生じるという問題が残る。
通風孔として利用できる隙間を大きく取るには、挿入材
の挿入間隔を大きく取る必要があるが、挿入間隔を大き
く取ると、常時大きな垂直荷重を支えている土台のたわ
み、狂いが無視できなくなる。施工マニュアルでは「1
000mm以下」が挿入間隔の推奨値とされている。し
かし、挿入間隔を狭くすると、通風孔として利用できる
隙間面積が小さくなるのと同時に、挿入材材料費と施工
工数が増加することの他に、例えば数十センチという挿
入間隔は長時間のうちに土台のたわみ、狂いの原因とな
り、そのため、家屋内のドア、扉、窓枠等にたわみ、き
しみを生じるという問題が残る。
【0006】本発明の目的は、土台のたわみや狂いを最
小限に留めつつ、十分大きい通風孔面積を確保すること
ができ、且つ少ない施工工数で施工することができる建
築用パッキン部材を提供すること、及びかかるパッキン
部材を用いた木造建築物の基礎工法を提供することによ
り、上記の問題点を解決することにある。
小限に留めつつ、十分大きい通風孔面積を確保すること
ができ、且つ少ない施工工数で施工することができる建
築用パッキン部材を提供すること、及びかかるパッキン
部材を用いた木造建築物の基礎工法を提供することによ
り、上記の問題点を解決することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明に係る建築用パッキン部材は、基礎上に横架
される土台とほぼ同一の横幅を有して前記基礎と土台の
間に介装される長尺のパッキン部材であって、所定厚さ
を有する支持部と、支持部よりも薄く形成され中央にボ
ルト穴を有する連結部とを、前記パッキン部材の長手方
向に交互に形成してなり、前記パッキン部材を前記基礎
と土台の間に挿入し固定した際、各連結部の位置で前記
基礎と土台の間に生じる隙間が通風孔として作用するこ
とを特徴とするものである。
に、本発明に係る建築用パッキン部材は、基礎上に横架
される土台とほぼ同一の横幅を有して前記基礎と土台の
間に介装される長尺のパッキン部材であって、所定厚さ
を有する支持部と、支持部よりも薄く形成され中央にボ
ルト穴を有する連結部とを、前記パッキン部材の長手方
向に交互に形成してなり、前記パッキン部材を前記基礎
と土台の間に挿入し固定した際、各連結部の位置で前記
基礎と土台の間に生じる隙間が通風孔として作用するこ
とを特徴とするものである。
【0008】上記の建築用パッキン部材において、支持
部という場合の「支持」とは、土台を基礎上面から持ち
上げて支持する作用をいう。また、連結部という場合の
「連結」とは、隣合う支持部をつなぎ合わせる作用をい
う。
部という場合の「支持」とは、土台を基礎上面から持ち
上げて支持する作用をいう。また、連結部という場合の
「連結」とは、隣合う支持部をつなぎ合わせる作用をい
う。
【0009】また、上記の目的を達成するために、本発
明に係る木造建築物の基礎工法は、上記の建築用パッキ
ン部材を木造建築物の基礎と基礎上に横架される土台と
の間に介装し、前記基礎と土台間に通風孔を設けること
を特徴とするものである。
明に係る木造建築物の基礎工法は、上記の建築用パッキ
ン部材を木造建築物の基礎と基礎上に横架される土台と
の間に介装し、前記基礎と土台間に通風孔を設けること
を特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る建築用パッキン部材
の好適な形態の一つとして、ほぼ同一の横幅を有する少
なくとも2枚の平らな櫛状部材からなり、各櫛状部材
は、夫々所定形状の空隙を隔てて横設された複数の舌状
部と、各舌状部を連結する櫛の背に相当する部分とを有
し、前記少なくとも2枚の櫛状部材の舌状部を互いに対
向させて、夫々の櫛状部材の舌状部が互いに重なり合
い、且つ一方の櫛状部材の舌状部の先端を他方の櫛状部
材の外縁に重ね合わせて接合することにより、前記パッ
キン部材の支持部及び連結部を構成することを特徴とす
る建築用パッキン部材、を挙げることができる。
の好適な形態の一つとして、ほぼ同一の横幅を有する少
なくとも2枚の平らな櫛状部材からなり、各櫛状部材
は、夫々所定形状の空隙を隔てて横設された複数の舌状
部と、各舌状部を連結する櫛の背に相当する部分とを有
し、前記少なくとも2枚の櫛状部材の舌状部を互いに対
向させて、夫々の櫛状部材の舌状部が互いに重なり合
い、且つ一方の櫛状部材の舌状部の先端を他方の櫛状部
材の外縁に重ね合わせて接合することにより、前記パッ
キン部材の支持部及び連結部を構成することを特徴とす
る建築用パッキン部材、を挙げることができる。
【0011】上記の実施形態では、互いに重なり合う舌
状部の部分が支持部を構成し、櫛状部材の互いに重なり
合わない前記櫛の背に相当する部分が連結部を構成す
る。このように形成される連結部では、夫々の櫛状部材
の互いに対向する前記空隙の底部がボルト孔を構成す
る。
状部の部分が支持部を構成し、櫛状部材の互いに重なり
合わない前記櫛の背に相当する部分が連結部を構成す
る。このように形成される連結部では、夫々の櫛状部材
の互いに対向する前記空隙の底部がボルト孔を構成す
る。
【0012】また上記の実施形態において、前記少なく
とも2枚の櫛状部材は夫々同一の厚さを有し、各櫛状部
材の前記舌状部及び空隙の形状を互いに同一とすること
ができる。櫛状部材をこのように構成することにより、
図3に示すように、波形の打抜刃を有する打抜機を用い
て、1枚の長尺な平板から2枚の櫛状部材を1回の打抜
操作で作成することができる。
とも2枚の櫛状部材は夫々同一の厚さを有し、各櫛状部
材の前記舌状部及び空隙の形状を互いに同一とすること
ができる。櫛状部材をこのように構成することにより、
図3に示すように、波形の打抜刃を有する打抜機を用い
て、1枚の長尺な平板から2枚の櫛状部材を1回の打抜
操作で作成することができる。
【0013】さらに上記の実施形態において、各櫛状部
材の互いに向き合わない面に、防蟻剤を含浸させた紙あ
るいは不織布を貼付すれば、土台に対する白蟻害を有効
に防止することができる。
材の互いに向き合わない面に、防蟻剤を含浸させた紙あ
るいは不織布を貼付すれば、土台に対する白蟻害を有効
に防止することができる。
【0014】本発明の建築用パッキン部材は、JIS硬
度50以上の樹脂またはゴム材料で構成することが好ま
しい。硬度がここに挙げた数値未満である場合には、パ
ッキン部材に建築物の不均一な荷重分布に起因する局部
変形が発生し、惹いては建築物に狂いを生じるおそれが
あるからである。
度50以上の樹脂またはゴム材料で構成することが好ま
しい。硬度がここに挙げた数値未満である場合には、パ
ッキン部材に建築物の不均一な荷重分布に起因する局部
変形が発生し、惹いては建築物に狂いを生じるおそれが
あるからである。
【0015】上記の樹脂またはゴム材料としては、ポリ
エチレン(PE)、ポロプロピレン(PP)、ポリ塩化
ビニル(PVC、可塑剤添加物でもよい)等の熱可塑性
樹脂、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエン
ゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピ
レンゴム(EPR)等の合成ゴム、あるいは天然ゴムが
好適である。
エチレン(PE)、ポロプロピレン(PP)、ポリ塩化
ビニル(PVC、可塑剤添加物でもよい)等の熱可塑性
樹脂、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエン
ゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピ
レンゴム(EPR)等の合成ゴム、あるいは天然ゴムが
好適である。
【0016】上記の建築用パッキン部材の厚さ(各櫛状
部材の合計厚さ)は、5mm以上、100mm以下が好
適な範囲である。厚さ5mm未満の場合には基礎と土台
間の隙間が狭くなり過ぎて、通風孔としての良好な機能
を期待しえない。また厚さが100mmを超える場合に
は、材料の硬度によっては、危険な局部的変形を生じる
おそれがあるからである。また、材料コストは厚さに比
例するから、過大な厚さはコストの観点からも好ましく
ない。
部材の合計厚さ)は、5mm以上、100mm以下が好
適な範囲である。厚さ5mm未満の場合には基礎と土台
間の隙間が狭くなり過ぎて、通風孔としての良好な機能
を期待しえない。また厚さが100mmを超える場合に
は、材料の硬度によっては、危険な局部的変形を生じる
おそれがあるからである。また、材料コストは厚さに比
例するから、過大な厚さはコストの観点からも好ましく
ない。
【0017】櫛状部材が2枚の場合、これら2枚の櫛状
部材の厚さの比は、1/10以上、10/1以下の範囲
内、さらに好ましくは1/2以上、2/1以下の範囲内
で任意に選択することができる。この厚さ比が1/10
未満のとき、ないし10/1を超えると、通風孔として
十分な面積を確保することができない。なお、この厚さ
比が1/1のとき、2枚の櫛状部材の所与の合計厚さに
対して通風孔面積が最大となる。
部材の厚さの比は、1/10以上、10/1以下の範囲
内、さらに好ましくは1/2以上、2/1以下の範囲内
で任意に選択することができる。この厚さ比が1/10
未満のとき、ないし10/1を超えると、通風孔として
十分な面積を確保することができない。なお、この厚さ
比が1/1のとき、2枚の櫛状部材の所与の合計厚さに
対して通風孔面積が最大となる。
【0018】いま、パッキン部材の厚さを t〔cm〕、
上記厚さ比を1/1とすると、パッキン部材1m当たり
の通風孔面積は、 25・t 〔cm2/m〕 で与えられる。従って、例えば t = 1〔cm〕なら
ば、通風孔面積は1m当たり25〔cm2〕となる。
上記厚さ比を1/1とすると、パッキン部材1m当たり
の通風孔面積は、 25・t 〔cm2/m〕 で与えられる。従って、例えば t = 1〔cm〕なら
ば、通風孔面積は1m当たり25〔cm2〕となる。
【0019】本発明の建築用パッキン部材では、隣り合
う支持部と連結部の合計長さ(繰返し単位の長さ)は、
20mm以上、500mm以下が好適な範囲である。こ
の繰返し単位の長さが20mm未満である場合は、連結
部1個の長さが10mm未満となり、直径が10mmを
超えるアンカーボルトを通すボルト穴を設けることがで
きないからである。また、繰返し単位の長さが500m
mを超える場合は、材料の硬度によっては、危険な局部
的変形を生じるおそれがあり、また、土台にたわみや狂
いを生じるおそれがあるからである。
う支持部と連結部の合計長さ(繰返し単位の長さ)は、
20mm以上、500mm以下が好適な範囲である。こ
の繰返し単位の長さが20mm未満である場合は、連結
部1個の長さが10mm未満となり、直径が10mmを
超えるアンカーボルトを通すボルト穴を設けることがで
きないからである。また、繰返し単位の長さが500m
mを超える場合は、材料の硬度によっては、危険な局部
的変形を生じるおそれがあり、また、土台にたわみや狂
いを生じるおそれがあるからである。
【0020】本発明の建築用パッキン部材において、各
櫛状部材の前記舌状部及び空隙の形状を互いに同一とす
る場合の当該形状については、それが通風機能を妨げ
ず、建築物の荷重を支える機能を阻害しない限り特に限
定されない。例えば舌状部の先端を丸めたもの、角形の
もの、これらを組み合わせたもの等を採用することがで
きる。ただし、舌状部の先端に2個の直角部分を持つも
のは、先端を丸めたものよりも有効支持面積を大きく取
ることができる。また、2枚の櫛状部材の厚さの比が1
/1で、且つ各舌状部が各空隙にぴったり嵌まる形状を
採用する場合は、上で説明したように、1枚の長尺な平
板から2枚の櫛状部材を1回の打抜操作で作成すること
ができるという利点を生じる。
櫛状部材の前記舌状部及び空隙の形状を互いに同一とす
る場合の当該形状については、それが通風機能を妨げ
ず、建築物の荷重を支える機能を阻害しない限り特に限
定されない。例えば舌状部の先端を丸めたもの、角形の
もの、これらを組み合わせたもの等を採用することがで
きる。ただし、舌状部の先端に2個の直角部分を持つも
のは、先端を丸めたものよりも有効支持面積を大きく取
ることができる。また、2枚の櫛状部材の厚さの比が1
/1で、且つ各舌状部が各空隙にぴったり嵌まる形状を
採用する場合は、上で説明したように、1枚の長尺な平
板から2枚の櫛状部材を1回の打抜操作で作成すること
ができるという利点を生じる。
【0021】
【実施例】以下に好適な実施例を挙げ、添付の図面を参
照しつつ、本発明の建築用パッキン部材について詳細に
説明する。図1は、実施例としての長尺な建築用パッキ
ン部材の一部を示す斜視図である。また、図2は、図1
に示す建築用パッキン部材の形成方法を説明するための
分解斜視図である。
照しつつ、本発明の建築用パッキン部材について詳細に
説明する。図1は、実施例としての長尺な建築用パッキ
ン部材の一部を示す斜視図である。また、図2は、図1
に示す建築用パッキン部材の形成方法を説明するための
分解斜視図である。
【0022】本実施例のパッキン部材1は、図2に示す
2枚の櫛状部材2及び3を互いに対向させて、夫々の櫛
状部材の舌状部4が互いに重なり合い、且つ一方の櫛状
部材2の舌状部4の先端が他方の櫛状部材3の外縁に一
致するように重ね合わせて接合することにより形成され
ている。
2枚の櫛状部材2及び3を互いに対向させて、夫々の櫛
状部材の舌状部4が互いに重なり合い、且つ一方の櫛状
部材2の舌状部4の先端が他方の櫛状部材3の外縁に一
致するように重ね合わせて接合することにより形成され
ている。
【0023】櫛状部材2及び3は互いに同形であり、夫
々の厚さは7.5mm、外縁から舌状部4の先端までの
長さは120mmである。従って、櫛状部材2及び3を
用いて仕上がり幅120mm、厚さ15mm、繰り返し
単位の長さ100mmのパッキン部材1が出来上がる。
なお、舌状部4の付け根から先端までの長さは90m
m、幅は50mm、舌状部4先端の2つの角部は半径1
0mmのRが付いている。この角部のRは、打抜機の打
抜刃作成上の便宜のためである。
々の厚さは7.5mm、外縁から舌状部4の先端までの
長さは120mmである。従って、櫛状部材2及び3を
用いて仕上がり幅120mm、厚さ15mm、繰り返し
単位の長さ100mmのパッキン部材1が出来上がる。
なお、舌状部4の付け根から先端までの長さは90m
m、幅は50mm、舌状部4先端の2つの角部は半径1
0mmのRが付いている。この角部のRは、打抜機の打
抜刃作成上の便宜のためである。
【0024】上記の櫛状部材2及び3は、図3に示すよ
うに、厚さ7.5mm、幅150mm、長さ900mm
又は1800mmの平板から、波形の打抜刃を有する打
抜機を用いて、図中の一点鎖線に沿って1回の打抜操作
で作成することができる。この平板は、可塑剤、顔料、
充填剤その他を含有する塩化ビニル樹脂からなり、その
JIS硬度は約70に調整されている。なお、この平板
の片面には、防蟻剤を含浸させた不織布が貼付されてい
る。
うに、厚さ7.5mm、幅150mm、長さ900mm
又は1800mmの平板から、波形の打抜刃を有する打
抜機を用いて、図中の一点鎖線に沿って1回の打抜操作
で作成することができる。この平板は、可塑剤、顔料、
充填剤その他を含有する塩化ビニル樹脂からなり、その
JIS硬度は約70に調整されている。なお、この平板
の片面には、防蟻剤を含浸させた不織布が貼付されてい
る。
【0025】このようにして調製される櫛状部材2及び
3を、不織布が貼付されている面を外側にして、図2に
示す要領で重ね合わせて接着剤で接合することにより、
図1に示す本実施例に係る建築用パッキン部材1が完成
する。ここに用いる接着剤は塩化ビニル樹脂によく馴染
み、硬化時にも柔軟性を失わないタイプであれば、ゴム
系、PVA系等、その種類を問わない。
3を、不織布が貼付されている面を外側にして、図2に
示す要領で重ね合わせて接着剤で接合することにより、
図1に示す本実施例に係る建築用パッキン部材1が完成
する。ここに用いる接着剤は塩化ビニル樹脂によく馴染
み、硬化時にも柔軟性を失わないタイプであれば、ゴム
系、PVA系等、その種類を問わない。
【0026】図4は、本実施例に係る建築用パッキン部
材1を基礎上に敷き込んだ様子を説明する図である。基
礎上面にコンクリート用接着剤を塗り、基礎上に所定間
隔で植え込まれたアンカーボルトをパッキン部材1中の
連結部に設けたボルト穴に通しつつ、パッキン部材1を
基礎上に載せるだけで敷き込み作業が完成する。
材1を基礎上に敷き込んだ様子を説明する図である。基
礎上面にコンクリート用接着剤を塗り、基礎上に所定間
隔で植え込まれたアンカーボルトをパッキン部材1中の
連結部に設けたボルト穴に通しつつ、パッキン部材1を
基礎上に載せるだけで敷き込み作業が完成する。
【0027】
【発明の効果】本発明の建築用パッキン部材、及びこれ
を用いた木造建築物の基礎工法によれば、次のような利
点ないし効果が奏される。すなわち、本発明のパッキン
部材では、隣合う支持部の間隔を従来のものより狭く設
定しても十分な通風孔面積を確保することができるの
で、土台にたわみや狂いを生じることが極めて少ない。
また、複数の支持部が連結部により連結されて全体とし
て長尺のパッキン部材を構成しているので、これを用い
た木造建築物の基礎工法では、上で説明した従来工法に
較べて容易に短時間でパッキン部材を基礎上に敷き込む
ことができる。
を用いた木造建築物の基礎工法によれば、次のような利
点ないし効果が奏される。すなわち、本発明のパッキン
部材では、隣合う支持部の間隔を従来のものより狭く設
定しても十分な通風孔面積を確保することができるの
で、土台にたわみや狂いを生じることが極めて少ない。
また、複数の支持部が連結部により連結されて全体とし
て長尺のパッキン部材を構成しているので、これを用い
た木造建築物の基礎工法では、上で説明した従来工法に
較べて容易に短時間でパッキン部材を基礎上に敷き込む
ことができる。
【図1】実施例としての長尺な建築用パッキン部材の一
部を示す斜視図である。
部を示す斜視図である。
【図2】図1に示す建築用パッキン部材の形成方法を説
明する分解斜視図である。
明する分解斜視図である。
【図3】図2に示す2枚の櫛状部材を1枚の平板から打
抜きで作成する方法を説明する平面図である。
抜きで作成する方法を説明する平面図である。
【図4】図1に示す建築用パッキン部材を基礎上に敷き
込む様子を説明する斜視図である。
込む様子を説明する斜視図である。
【図5】従来例としてのパッキン部材を示す平面図であ
る。
る。
1…建築用パッキン部材 2、3…櫛状部材 4…舌状部
Claims (3)
- 【請求項1】基礎上に横架される土台とほぼ同一の横幅
を有して前記基礎と土台の間に介装される長尺のパッキ
ン部材であって、 所定厚さを有する支持部と、支持部よりも薄く形成され
中央にボルト穴を有する連結部とを、前記パッキン部材
の長手方向に交互に形成してなり、 前記パッキン部材を前記基礎と土台の間に挿入し固定し
た際、各連結部の位置で前記基礎と土台の間に生じる隙
間が通風孔として作用することを特徴とする建築用パッ
キン部材。 - 【請求項2】請求項1記載のパッキン部材において、 ほぼ同一の横幅を有する少なくとも2枚の平らな櫛状部
材からなり、 各櫛状部材は、夫々所定形状の空隙を隔てて横設された
複数の舌状部と、各舌状部を連結する櫛の背に相当する
部分とを有し、 前記少なくとも2枚の櫛状部材の舌状部を互いに対向さ
せて、夫々の櫛状部材の舌状部が互いに重なり合い、且
つ一方の櫛状部材の舌状部の先端を他方の櫛状部材の外
縁に重ね合わせて接合することにより、前記パッキン部
材の支持部及び連結部を構成することを特徴とする建築
用パッキン部材。 - 【請求項3】請求項1又は2記載のパッキン部材を木造
建築物の基礎と基礎上に横架される土台との間に介装
し、前記基礎と土台間に通風孔を設けることを特徴とす
る木造建築物の基礎工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17559495A JPH094076A (ja) | 1995-06-20 | 1995-06-20 | 建築用パッキン部材及びこれを用いた木造建築物の基礎工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP17559495A JPH094076A (ja) | 1995-06-20 | 1995-06-20 | 建築用パッキン部材及びこれを用いた木造建築物の基礎工法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH094076A true JPH094076A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=15998820
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17559495A Pending JPH094076A (ja) | 1995-06-20 | 1995-06-20 | 建築用パッキン部材及びこれを用いた木造建築物の基礎工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH094076A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006057440A (ja) * | 2004-07-23 | 2006-03-02 | Fukuvi Chem Ind Co Ltd | 土台用スペーサ及び土台構造 |
JP5933803B1 (ja) * | 2015-11-17 | 2016-06-15 | 株式会社ハウゼコ | ケラバ通気部材 |
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1995
- 1995-06-20 JP JP17559495A patent/JPH094076A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006057440A (ja) * | 2004-07-23 | 2006-03-02 | Fukuvi Chem Ind Co Ltd | 土台用スペーサ及び土台構造 |
JP4512513B2 (ja) * | 2004-07-23 | 2010-07-28 | フクビ化学工業株式会社 | 土台用スペーサ及び土台構造 |
JP5933803B1 (ja) * | 2015-11-17 | 2016-06-15 | 株式会社ハウゼコ | ケラバ通気部材 |
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