JPH0937749A - パン粉付き食品 - Google Patents
パン粉付き食品Info
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- JPH0937749A JPH0937749A JP7197715A JP19771595A JPH0937749A JP H0937749 A JPH0937749 A JP H0937749A JP 7197715 A JP7197715 A JP 7197715A JP 19771595 A JP19771595 A JP 19771595A JP H0937749 A JPH0937749 A JP H0937749A
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Abstract
味感が乏しくなるとともに、油揚げ調理後における調理
油の吸油率(残油率)が高くなる。 【解決手段】 食材本体の表面にキトサンを含有させた
パン粉を付着させてパン粉付き食品を製造し、該パン粉
付き食品の油揚げ調理直後における、キトサンによる油
切り作用によりコロモ層部分への吸油率(残油率)を低
くし得るようにした。
Description
種や肉類や魚介類などの食材本体の表面にパン粉を付着
させたパン粉付き食品に関するものである。
類やカツ類や水産物フライ類などがあるが、これらのパ
ン粉付き食品は、一般に冷凍状態あるいはチルド状態で
販売されている。尚、一部にはこの種のパン粉付き食品
を冷凍あるいはチルドしない常温の状態で販売されるこ
ともある。そして、これらのパン粉付き食品は、家庭あ
るいは販売店で油揚げ調理して喫食される。又、近年で
は、予め油揚げ調理したパン粉付き食品を冷凍保存して
おき、喫食時に電子レンジで加熱しただけて食すること
ができるようにしたものも普及している。
ロッケがあるが、コロッケは、食材本体(コロッケ種)
の表面をパン粉(コロモ層)で被覆して形成されてい
る。
油揚げ調理した後(予め油揚げ調理したパン粉付き食品
を冷凍したものでは加熱・解凍後)、時間の経過に伴っ
てコロモ層部分に食材本体中の水分又は外気中の水分が
浸透するようになる。このように、油揚げ調理後のパン
粉付き食品では、コロモ層部分に多量の水分を吸収する
と、該コロモ層部分が柔らかくなって、パン粉粒による
剣立ちが乏しくなり、外観が悪くなるとともに、喫食時
の食感が悪くなる(サク味感が乏しくなる)という問題
がある。
層部分への水分吸収の問題を改善する手段として、従来
では、コロモ層部分にショートニング等の油脂類やグリ
セリン脂肪酸エステル等の乳化剤を増量して添加するこ
とが行われている。
にコロモ層部分に乳化剤を増量添加したものでは、その
油脂成分により油揚げ調理後のコロモ層部分に吸湿しに
くくなって喫食時のサク味感が改善されるものの、油脂
成分が増量されることにより、喫食時に口腔内に油脂分
が残り、且つ脂っこい食感を呈するという問題があるほ
か、高カロリーとなってダイエット食指向の人には敬遠
される食品となる。
るパン粉では、後述する試験結果に示すように、油揚げ
調理後におけるパン粉への吸油率(残油率)が高くなっ
て、脂っこい食感を呈するとともに高カロリーとなると
いう問題がある。
み、油揚げ調理後において喫食時のサク味感を良好にし
得るとともに外観を良好にでき、しかも油揚げ調理後に
おける調理油の吸油率(残油率)を低下させて低カロリ
ーで且つ食味を良好にし得るようにしたパン粉付き食品
を提供することを目的とするものである。
解決するための手段として次の構成を有している。
本体の表面にキトサンを含有させたパン粉を付着させた
ことを特徴としている。尚、本願の以下の説明では、キ
トサンを含有させたパン粉をキトサン入りパン粉と称す
る。
主原料の小麦粉に、食塩、イースト、水等の副資材を加
えた通常のパン粉原料に、所定量のキトサンを添加した
ものである。又、このキトサン入りパン粉の製法として
は、上記パン粉原料中にキトサンを加え、これをミキサ
ーによって混練した後、常法によりパン粉に加工する方
法を採用できる。又、他の製法としては、キトサンを含
まない通常のパン粉原料で常法によりパン粉に加工した
後、そのパン粉に適宜の手段でキトサンを添加するよう
にしてもよい。その場合、キトサンを溶解させた水溶液
の状態でパン粉に添加するようにするとよい。
微粉末としたもの、キトサンを乳酸等の有機酸に溶解さ
せて水溶液としたもの、キトサンの有機酸塩などの形態
で行うことが可能であるが、取り扱い上、有機酸溶液の
状態で添加することが望ましい。
ンの重量割合は、0.001〜1%程度になるようにするの
が適当であり、さらに望ましくは該重量割合を0.002〜
0.01%とするとよい。
類や魚介類などが使用される。そして、本願発明のパン
粉付き食品は、これらの食材本体の表面に上記キトサン
入りパン粉を付着させて、コロッケ類、カツ類、水産物
フライ類などとしている。このようにして製造されたパ
ン粉付き食品は、通常、冷凍状態あるいはチルド状態で
保存されるが、製造から喫食までの時間が比較的短かい
場合には常温のままで販売することも可能である。
キトサン入りパン粉を付着させた後、油揚げ調理してパ
ン粉付き食品とすることもできる。尚、この場合は、パ
ン粉付き食品を冷凍状態あるいはチルド状態で保存す
る。
付き食品では、喫食時に油揚げ調理して食するが、油揚
げ調理済みのパン粉付き食品では、喫食時に電子レンジ
で加熱して食する。
コロッケに適用した実施例を示している。この図1に示
す野菜コロッケAは、食材本体(コロッケ種)1の表面
に、キトサンを含有してなるパン粉を付着させてコロモ
層2を形成している。尚、この実施例の以下の説明で
は、上記したキトサンを含有してなるパン粉をキトサン
入りパン粉と称する。
(コロッケ)Aにおいて、コロッケ種1及びキトサン入
りパン粉(コロモ層2)の各材料配合割合はそれぞれ次
の通りである。
て所定の処理を施し、これらの材料及び各種調味料を常
法により混合・撹拌した後、所定量づつ所定の形状に成
形して形成される。
量%) 小麦粉 59.3 食 塩 0.89 イースト 1.19 砂 糖 1.48 油 脂 1.19 水 35.947 キトサン 0.003 尚、キトサンは、乳酸に溶解させた水溶液として使用し
た。そして、キトサン入りパン粉は、上記各材料をミキ
サーで混練し、それを常法により焙焼・粉砕して形成し
た。尚、今回の実施例では、粉砕したキトサン入りパン
粉として、12mmの篩を通過させたものを使用した。
合割合で成形したコロッケ種1の表面に上記配合割合で
形成したキトサン入りパン粉を付着させたものと、該コ
ロッケ種1の表面にキトサンなしのパン粉(上記配合割
合のキトサン入りパン粉からキトサンだけを除いたパン
粉)を付着させたもの(比較例)とを、それぞれ同条件
で油揚げ調理し、それらの外観及び食感について、女性
パネラー25人による官能検査を行ったところ、次の結
果が得られた。尚、パネラーには、サンプルの種類を知
らせないブラインドテスト法を採用し、且つ2点比較法
で行った。
の方が圧倒的に良好であることがわかる。特に外観の点
では、本願実施例のものの方が、コロッケの表面で剣立
ちしているパン粉粒3の量が多く、ボリューム感が良好
であった。
トサン入りパン粉(試料1)と、該実施例の配合例から
キトサンを除いて形成したパン粉(試料2)とを、それ
ぞれ同条件で油揚げして、各試料1、2の吸油率の試験
を行った。尚、このときの油温は170℃で、それぞれ
1回につき2分間だけ油中に浸けた後、油切りし、その
各パン粉の重量を測定して、該パン粉中に吸収された油
の割合(重量%)を算出した。その結果を以下に示す。
尚、この吸油率(残油率)試験は、各試料1、2につき
4回づつ行った。
ン粉(試料1)の方がキトサンを含有していない比較例
(試料2)より吸油率(残油率)がかなり低くなってい
ることがわかる(比較例を100とした場合に本願実施例
が84.9%となっている)。又、この吸油率試験結果か
ら、キトサンに、油揚げ直後の油切り作用を促進する機
能があることが推定できる。
ついて、女性パネラー25人による官能検査を行ったと
ころ、次の結果が得られた。尚、パネラーには、サンプ
ルの種類を知らせないブラインドテスト法を採用し、且
つ2点比較法で行った。
の方が圧倒的に良好であることがわかる。
ン粉を用いて製造した本願実施例の白身魚フライ、エビ
フライ、牛肉入りコロッケと、キトサンを添加していな
いパン粉を用いて製造した従来の白身魚フライ、エビフ
ライ、牛肉入りコロッケについて、それらを油揚げ調理
した後のカロリーと脂質含量を分析・比較した。その結
果を下に示す。尚、分析値は、四訂日本食品標準成分表
に示された分析法に基づき、財団法人日本冷凍食品協会
において分析された値を示した。
使用したものの方が、従来のキトサンを使用しないパン
粉を使用したものより、カロリー及び脂質含量の点でそ
れぞれかなりの量(カロリーが10%程度、脂質含量が
20%程度)だけ低いことがわかる。
を含有するパン粉を使用していることにより、キトサン
を含有しない従来のパン粉を使用したパン粉付き食品に
比較して次のような効果がある。
により油揚げ調理直後の油切り作用が促進されて、最終
的にパン粉中に吸収される吸油率(残油率)が従来の8
5%程度まで低下し、油脂成分が減量されることによ
り、喫食時に脂っこい食感がなくなる。
実施例の項に示したように、従来の同等品(例えば水産
物フライ類、コロッケ類)に比してカロリーが10%程
度、脂質含量が20%程度、それぞれ少なくなり、低カ
ロリー、低脂肪のフライ用食品を提供できる。
せるために、コロモ層部分に乳化剤(油脂成分)を増量
添加していたが、本願発明では、乳化剤に代えてキトサ
ンを添加して、喫食時のサク味感を出させるようにして
おり、サク味感を損なうことなく脂っこさを低減させる
ことができる。
ロッケ)の斜視図である。
粉粒、Aはコロッケである。
Claims (5)
- 【請求項1】 食材本体の表面に、キトサンを含有させ
たパン粉を付着させたことを特徴とするパン粉付き食
品。 - 【請求項2】 食材本体の表面に、キトサンを含有させ
たパン粉を付着させた後、油揚げしたことを特徴とする
パン粉付き食品。 - 【請求項3】 小麦粉にキトサンを混入したキトサン含
有原料でパン粉を形成したことを特徴とする請求項1又
は2に記載のパン粉付き食品。 - 【請求項4】 パン粉に対するキトサンの重量割合が0.
001〜1%であることを特徴とする請求項1から3のい
ずれか1項に記載のパン粉付き食品。 - 【請求項5】 食材本体がコロッケ種、肉類、又は魚介
類であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1
項に記載のパン粉付き食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19771595A JP3630475B2 (ja) | 1995-08-02 | 1995-08-02 | パン粉付き食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19771595A JP3630475B2 (ja) | 1995-08-02 | 1995-08-02 | パン粉付き食品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0937749A true JPH0937749A (ja) | 1997-02-10 |
JP3630475B2 JP3630475B2 (ja) | 2005-03-16 |
Family
ID=16379155
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19771595A Expired - Lifetime JP3630475B2 (ja) | 1995-08-02 | 1995-08-02 | パン粉付き食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3630475B2 (ja) |
-
1995
- 1995-08-02 JP JP19771595A patent/JP3630475B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3630475B2 (ja) | 2005-03-16 |
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