JPH093723A - 耐候性に優れた難燃アクリル系合成繊維 - Google Patents
耐候性に優れた難燃アクリル系合成繊維Info
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- JPH093723A JPH093723A JP17447995A JP17447995A JPH093723A JP H093723 A JPH093723 A JP H093723A JP 17447995 A JP17447995 A JP 17447995A JP 17447995 A JP17447995 A JP 17447995A JP H093723 A JPH093723 A JP H093723A
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Abstract
時の黄変着色が改良された難燃アクリル系合成繊維を提
供する。 【構成】塩化ビニル及び/又は塩化ビニリデンを含有す
るアクリロニトリル系重合体に対して、9−10−ジヒ
ドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナンスレン−
10−オキサイドを0.05〜2重量%及び。一般式 【化1】 で表されるモノマー20〜60重量%を含む分子量20
00〜50000の共重合体とを、該モノマーの含有量
がアクリロニトリル系重合体に対して0.1〜3重量%
となるようにポリブレンドしてなる耐候性に優れた難燃
アクリル系合成繊維。
Description
に高温時の黄変着色が改善された難燃アクリル系合成繊
維に関する。
優れるため衣料用,寝装用に幅広く使われている。しか
しながら、光や熱によって繊維が黄変しやすく実用上種
々な制約を受けているのが現状である。特に塩素を共重
合成分に含むモダクリル繊維は光や熱によって黄変しや
すいという問題がある。
ンダートフェノール系の酸化防止剤,硫黄系酸化防止剤
を用いることが検討されてきたが、これらの方法はオレ
フィン系合成繊維には有効であるが、アクリル系合成繊
維に対しては効果が少ないという問題がある。また、例
えば特公平2−15642号公報にはベンゾトリアゾー
ル系化合物である紫外線吸収剤を添加したモダクリル繊
維や、特開平2−33315号公報には有機錫を添加し
たモダクリル繊維が提案されているが、湿式紡糸の場合
には凝固浴への紫外線吸収剤、有機錫の溶出のため歩留
りが不良であり、さらに染色性に悪影響及ぼす問題があ
る。また耐候性を向上せしめるためにルチル型の二酸化
チタンを用いることは塗料分野では行われているが、繊
維へ適用した場合、その硬度及び紡糸操業性に問題があ
り、繊維分野ではルチル型の二酸化チタンが用いられて
いないのが現状である。
クリル系合成繊維に対して耐候性、高温時の黄変着色を
改善せしめる手段は種々提案されているものの、染色
性,操業性が良好で耐候性に優れ、高温時の黄変着色が
改良された難燃アクリル系合成繊維は得られていない。
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであって、
その目的は染色性,操業性が良好で、耐候性に優れ、高
温時の黄変着色が改良された難燃アクリル系合成繊維を
提供することにある。
ル及び/又は塩化ビニリデンを含有するアクリロニトリ
ル系重合体に対して、9−10−ジヒドロ−9−オキサ
−10−フォスファフェナンスレン−10−オキサイド
を0.05〜2重量%及び一般式
00〜50000の共重合体とを、該モノマーの含有量
がアクリロニトリル系重合体に対して0.1〜3重量%
となるようにポリブレンドしてなる耐候性に優れた難燃
アクリル系合成繊維により達成される。
化ビニリデンを含有するアクリロニトリル系重合体とし
ては、アクリロニトリル40〜70重量%、塩化ビニル
及び/又は塩化ビニリデン30〜60重量%、他の不飽
和単量体及びアニオン性モノマーより達成されるものが
挙げられる。前記不飽和単量体としては、アクリル酸メ
チル,メタクリル酸メチル等のアクリル酸エステル類,
メタクリル酸エステル類、スチレン,酢酸ビニル等の中
性単量体、アクリル酸,メタクリル酸等の酸性単量体が
挙げられる。また前記アニオン性モノマーとしては、ア
リルスルフォン酸,メタリルスルフォン酸,ブチレンス
ルフォン酸,2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルフォン酸等のアルカリ金属塩が挙げられる。
合,乳化重合,溶液重合などの公知の重合方法によって
作られ、特に限定されるものではない。
−オキサ−10−フォスファフェナンスレン−10−オ
キサイド(以下、DOPOと略称する)は、下記構造式
(2)で示される物である。
体に対して0.05〜2重量%、好ましくは0.05〜
1重量%含有させることが必要である。0.05重量%
未満では着色防止効果が得られず、一方2重量%を超え
るとDOPOによる着色が増し好ましくない。
モノマーとしては、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メ
タクリルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリア
ゾール、または2−(2′−ヒドロキシ−5′−アクリ
ルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール
が挙げられる。上記モノマーの共重合体に含まれる量
は、20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%の
範囲を必要とする。20重量%未満では耐光性向上の効
果が不十分であり、また20重量%未満の含有量の共重
合体を大量に添加すると、得られた難燃アクリル系合成
繊維の難燃性の低下や耐熱性の低下等繊維物性に悪影響
がでる。一方、60重量%を越えると共重合体の着色や
耐熱性の低下が起き好ましくない。
に用いる40〜80重量%のモノマーは特に限定される
ものではないが、例えばアクリロニトリル、スチレン、
メチルメタクリレート等のメタクリル酸誘導体、メチル
アクリレート等のアクリル酸誘導体等が挙げられる。ま
た、アリルスルホン酸ソーダ、メタリルスルホン酸ソー
ダ、ビニルスルフォン酸ソーダ、スチレンスルフォン酸
ソーダ、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
フォン酸ソーダ等のスルフォン酸含有モノマー及びアク
リル酸、メタクリル酸等の酸性モノマー等を一部併用す
ることも可能である。
パーミエーションクロマトグラフ(GPC)におけるポ
リスチレン換算分子量で2000〜50000とする必
要がある。分子量が2000未満では、湿式紡糸の際に
凝固浴中に溶出して歩留りが不良となるので好ましくな
い。一方分子量が50000を越えると、ポリマーの溶
液粘度が高くなり紡糸原液への添加混合が困難となるの
で好ましくない。
合,溶液重合などの公知の重合方法によって作られ、特
に限定されるものではない。
マーの含有量は、アクリロニトリル系重合体に対して
0.1〜3重量%、好ましくは0.2〜2重量%となる
ように用いる。含有量が0.1重量%未満では耐候性向
上の効果が得られず、一方3重量%を超えると着色や耐
熱性の低下が発生し、また上記一般式(1)で表される
モノマーは高価であるので経済的に好ましくない。
合したもの、または粉体を紡糸溶剤に溶解した溶液を紡
糸溶液に添加紡糸するのが好ましい。また、重合前に添
加して重合紡糸することも、アクリロニトリル系重合体
とあらかじめブレンドして溶解紡糸することも可能であ
る。
・湿式紡糸のいずれでもよく特に限定されるものでな
い。一例を挙げると、ジメチルホルムアミドを紡糸原液
の溶剤として用いる場合、凝固浴条件はジメチルホルム
アミド40〜65重量%、温度30℃以下の水溶液とす
るのが好ましい。紡出された繊維は有機溶剤濃度が低下
する数個の浴槽にて通常1〜8倍程度の1次延伸を行
い、その後水洗、前オイルの付与を行う。次いで100
〜180℃の熱風もしくはホットローラーもしくは熱風
とホットローラーの併用で乾燥緻密化を行う。乾燥前も
しくは乾燥後に繊維物性の調整のために2次延伸や収縮
を行ってもよい。その後、後オイルの付与、機械クリン
プの付与、湿熱処理等を行っても良い。
のでなく、通常の難燃アクリル系合成繊維と同様に染色
加工することが可能であるが、使用する顔料、染料や助
剤等は耐候性の良いものを使用するのが望ましい。
る。実施例中の部、%は特に断わらない限り重量部、重
量%を示す。耐熱黄変性の測定評価は、得られたアクリ
ル系繊維を常法により紡績して30番単糸となした後丸
編したものを、150℃で30分、乾熱熱処理機におい
て処理し、処理前後の比較を変退色(グレースケール)
で評価を行った。耐候性の測定評価は、上記と同様に丸
編したものを、カーボンフェードメーターでブラックパ
ネル温度63℃×200時間の条件下で照射し、処理前
後の比較を変退色(グレースケール)で評価を行なっ
た。
l2 )/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸ソーダ(SAM)=53/44/3からなるアク
リロニトリル系重合体のジメチルホルムアミド(以下、
DMFと略称する)溶液を準備し、紡糸原液とした。一
方、DOPO15重量%をDMFに均一分散し、また2
−(2′−ヒドロキシ−5′−メタクリルオキシエチル
フェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(以下HMBと
略称する)を50%とメチルメタクリレート50%のポ
リスチレン換算分子量10000の共重合体の30%D
MF溶液を調製した。そして、上記DOPOのDMF分
散液とHMB/メタクリル酸メチル共重合体のDMF溶
液を所定量紡糸原液に添加混合した後に、この紡糸原液
を20℃、60%DMF水溶液中に紡出し、脱溶媒させ
ながら延伸、水洗工程を経た後、繊維油剤を付与し、次
にローラー式乾燥機を用い150℃で乾燥緻密化を行っ
た。ついで機械クリンプを付与し湿熱115℃でクリン
プのセットを行った。得られた繊維をカットし、次いで
紡績をした後丸編布を作製した。この繊維をさきに述べ
た方法により評価した。結果を表1に示す。
例品に比べて優れた耐熱黄変性,耐候性を有しているこ
とがわかる。また、染色試験を行った所、染色性に悪影
響は見られず、得られた製品は通常の難燃アクリル系合
成繊維を染色したものと大きな差はなかった。
候性に優れ、高温時の黄変着色が改良されており、また
通常の染色性,操業性等を有しており頗る有用である。
また、本発明によって得られた繊維は、通常のアクリル
系合成繊維,ポリエステル,ナイロン,木綿,レーヨ
ン,羊毛等他の繊維と混用して使用することも可能であ
り、耐候性を必要とするカーペット,カーテン等の用途
に使用することが出来るため、産業上極めて有意義なも
のである。
Claims (1)
- 【請求項1】 塩化ビニル及び/又は塩化ビニリデンを
含有するアクリロニトリル系重合体に対して、9−10
−ジヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナンス
レン−10−オキサイドを0.05〜2重量%及び一般
式 【化1】 で表されるモノマー20〜60重量%を含む分子量20
00〜50000の共重合体とを、該モノマーの含有量
がアクリロニトリル系重合体に対して0.1〜3重量%
となるようにポリブレンドしてなる耐候性に優れた難燃
アクリル系合成繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17447995A JP3452691B2 (ja) | 1995-06-16 | 1995-06-16 | 耐候性に優れた難燃アクリル系合成繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17447995A JP3452691B2 (ja) | 1995-06-16 | 1995-06-16 | 耐候性に優れた難燃アクリル系合成繊維 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH093723A true JPH093723A (ja) | 1997-01-07 |
JP3452691B2 JP3452691B2 (ja) | 2003-09-29 |
Family
ID=15979207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17447995A Expired - Lifetime JP3452691B2 (ja) | 1995-06-16 | 1995-06-16 | 耐候性に優れた難燃アクリル系合成繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3452691B2 (ja) |
-
1995
- 1995-06-16 JP JP17447995A patent/JP3452691B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3452691B2 (ja) | 2003-09-29 |
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