JPH0934521A - ロボットの制御方法 - Google Patents

ロボットの制御方法

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JPH0934521A
JPH0934521A JP18445695A JP18445695A JPH0934521A JP H0934521 A JPH0934521 A JP H0934521A JP 18445695 A JP18445695 A JP 18445695A JP 18445695 A JP18445695 A JP 18445695A JP H0934521 A JPH0934521 A JP H0934521A
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arm
angle
value
motor
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JP18445695A
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Yoshiko Matsuoka
佳子 松岡
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Tokico Ltd
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Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のティーチング/プレイバック方式のロ
ボットにおいて、その原点の位置決め方法は正確な原点
位置を決定することができず、教示データに基づいて自
動塗装を行う場合、マニピュレータの移動経路について
十分な再現精度を得ることができなかった。 【解決手段】 マニピュレータ1を駆動するモータにつ
いて、該マニピュレータ1の動作角度θiに対するトル
ク特性τiを予め測定して記憶し、該トルク特性τiに基
づいてマニピュレータ1を所定の動作角度に設定するこ
とにより、該マニピュレータ1の先端部を所定の原点に
位置決めする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロボットの制御方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のティーチング/プレイバック方式
の多関節型塗装ロボットにおいて、マニピュレータの各
関節の角度を所定値に設定し、マニピュレータの先端部
に設けられた塗装ノズルの原点を所定の原点位置に位置
決めしようとする場合、以下の方法が取られていた。 (1)オペレータの目分量によって、マニピュレータ先
端部の原点位置の位置決めを行う。 (2)マニピュレータを構成する各アームに目印を付
け、該アームを接続する各関節の角度を目印を合わせる
ことにより、マニピュレータ先端部の原点位置決めを行
う。 (3)治具やピンを用いて原点の位置決めを行う。 (4)カメラや視覚センサにより各アームの位置補正す
ることにより原点の位置決めを行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、(1)、
(2)に示した原点の位置決め方法は、正確な原点位置
を決定することができず、オフライン教示(ティーチン
グ運転)によって生成した教示データを用いてマニピュ
レータを駆動し自動塗装(プレイバック運転)を行う場
合、十分な再現精度を得ることができなかった。また、
このような再現精度の低下が原因となり、教示データの
修正を行う必要があった。さらに、マニピュレータを組
み替えた場合には、原点位置が変わるため、同じ塗装ロ
ボットにおいても教示データを修正しなければならなか
った。このような教示データの修正を行う場合、当該塗
装ロボットのオペレータは、長時間マニピュレータの近
くで作業をしなければならなかった。
【0004】一方、(3)に示した位置決め方法は、治
具に厳しい精度が要求されるためその加工が困難であ
り、原点位置決め治具のコストが高いという欠点があっ
た。また、(4)に示した位置決め方法では、コストが
高く、また取り付けも困難であり、精度の高い原点の位
置決めを行うためには時間を時間を要するという欠点が
あった。
【0005】本発明は、上述する問題点に鑑みてなされ
たもので、ロボットの原点位置を容易かつ高精度に設定
することが可能なロボットの制御方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のロボット
の制御方法は、上述した目的を達成するために、記憶さ
れたデータに基づいてアクチュエータ駆動部を制御し、
複数のアームを駆動するロボットの制御方法において、
前記アームの動作角度に対する前記アクチュエータ駆動
部のトルク特性を各アーム毎に予め測定して記憶し、該
トルク特性に基づいて各々の前記アームを所定の動作角
度に設定することにより、該アームの先端部を所定の原
点に位置決めすることを特徴としている。
【0007】請求項2記載のロボットの制御方法は、請
求項1記載の発明において、前記トルク特性は、アーム
に作用する重力に基づく重力トルク特性であることを特
徴としている。
【0008】請求項3記載の ロボットの制御方法は、
請求項1または2記載の発明において、アームを一定方
向に動作させたときに検出されるトルクと、該一定方向
とは逆方向にアームを動作させたときに検出されるトル
クとの平均値を取ることにより、前記トルク特性を測定
することを特徴としている。
【0009】
【作用】請求項1記載のロボットの制御方法によれば、
ロボットにおいて、予め実測されたアクチュエータ駆動
部のトルク特性に基づいてアームの先端部の原点位置が
決定されるので、ロボットを再生動作させる際に、アー
ムの先端部の原点位置を容易かつ高精度に設定すること
が可能である。
【0010】アームが静止している場合、アクチュエー
タ駆動部のトルクは、アームに作用する重力に起因する
重力トルクのみである。また、この重力トルクは、アー
ムの姿勢(角度)の関数となることが知られている。請
求項2記載のロボットの制御方法によれば、予めこの重
力トルクとアームの角度との関係とを測定し、該角度に
対する重力トルクの特性に基づいて各アームを所定の姿
勢に設定し、該アームの先端部を原点位置に位置決めす
る。
【0011】アームの動作角度に対するアクチュエータ
駆動部のトルク値は、摩擦等が原因となってヒステリシ
スを有し、アームの動作方向によって異なる値となる場
合がある。請求項3記載のロボットの制御方法によれ
ば、アームを一定方向に動作させたときに検出されるト
ルクと、該一定方向とは逆方向にアームを動作させたと
きに検出されるトルクとの平均値を取ることにより前記
トルク特性が測定されるので、該トルク特性を正確に測
定することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例について説明する。図1は、本実施例における垂
直多関節塗装ロボット・システムの構成図である。この
図において、符号1は複数の関節部を有する垂直多関節
マニピュレータ(以下単にマニピュレータという)、2
は該マニピュレータを制御するコントローラ、3は当該
ロボット・システムにオペレータの指令を入力したり、
ロボットの状態をモニタする入力装置である。
【0013】マニピュレータ1は、固定ベース4によっ
て作業ブース床面に固定されており、この固定ベース4
の一端には旋回ベース5が連結されている。この旋回ベ
ース5は、以下に説明するマニピュレータ・アーム部を
矢印θ1方向に回動させるものである。また、旋回ベー
ス5には第1アーム6が連結されており、この第1アー
ム6は、旋回ベース5との連結点を軸として矢印θ2方
向に回動する。第1アーム6の他端には第2アーム7が
連結されており、該第2アーム7は、第1アーム6との
連結点を軸として矢印θ3方向に回動する。
【0014】この第2アーム7の先端には手首部が設け
られており、この手首部は、第2アーム7に連結された
第1リンク8、該第1リンク8に連結された第2リンク
9、さらに第2リンク9に連結された旋回軸10より構
成されている。これら第1リンク8、第2リンク9およ
び旋回軸10は、各々矢印θ4方向、矢印θ5方向、矢印
θ6方向に回動する。また、旋回軸10の先端部には、
塗料を噴射する塗装ガン11が取り付けられている。
【0015】また、上述したマニピュレータ1の各部
は、モータ(図示略)によってそれぞれ駆動され、上述
した各方向に動作する。これら各モータには、軸の回動
角度を検出する角度検出器(図示略)が設けられている
と共に、その回転トルクを検出するトルク検出器(図示
略)がそれぞれ設けられている。
【0016】コントローラ2は、CPU(中央演算装
置)と記憶部、およびモータを直接駆動する複数のモー
タ・ドライバ等(図示略)から構成されており、このC
PUは、記憶部に記憶された制御プログラムに従って上
記角度検出器およびトルク検出器の各検出値に基づいて
各モータ・ドライバを制御することにより、各モータを
駆動してマニピュレータ1を動作させる。また、このコ
ントローラ2は、角度検出器によって検出されたモータ
の回転角度をトルク検出器が検出するトルク値に対応さ
せて記憶部に記憶するように構成されている。
【0017】ここで、上述したマニピュレータ1の数学
モデルを考える。図2は、マニピュレータ1を3次元空
間(XR軸、YR軸、ZR軸)における平行リンク式(第
1アーム6が平行リンク構造を有する)の数学モデルと
して示したものであり、図3は2次元空間(XR'軸、Z
R'軸)における数学モデルを示したものである、これら
の図において、j2、j3、……はモータの軸(この場
合、旋回ベース5と第1アーム6との関節部を軸j2と
している)、r1、r2、……はマニピュレータ1の各関
節部間(アーム)の長さ、g1、g2、……は根本に近い
関節部から質量中心位置までの距離、またm1、m2、…
…は各アームの質量を示している。
【0018】ところで、このような数学モデルにおい
て、各関節部に設けられたモータのトルクτiは、長さ
ri(iは軸の番号を示す数値であり、i=1、2、…
…)、質量mi、距離gi、また各軸の角度θi、および
角速度、角加速度を用いて以下のような一般式として表
される。
【数1】 ここで、Hはマニピュレータの慣性マトリクス、τgiは
重力トルクである。
【0019】この式(1)からロボットが静止状態に保
持されている場合、各軸の角速度および角加速度が0と
なるので、トルクτiは重力トルクτgiに等しくなるこ
とがわかる。例えば第2軸(i=2)の場合、重力トル
クτg2は以下の式によって与えられる。 τg2=m2・g2・sinθ2+(m3+m4+m5)・r2・sinθ2 (2) すなわち、重力トルクτg2は、第1アーム6の角度θ2
の関数となる(図3参照)。しかし、実際には静止摩擦
力が式(2)の右辺に加わるので、第1アーム6を往復
等速運動させ、このときの平均値を取ることにより重力
トルクτg2は最終的に算定される。
【0020】図4および図5は、上述した各軸の重力ト
ルクと角度の関係を示グラフである。このうち、図4
(a)は、第2軸の角度θ2と重力トルクτg2の関係を
示しており、第1アーム6が水平面に対して垂直な姿
勢、すなわちθ2=π/2の状態において重力トルクτg
2がゼロとなることを示している。また、図4(b)
は、第1アーム6が垂直状態(θ2=π/2)における
第3軸の角度θ3と第3軸の重力トルクτg3の関係を示
しており、角度θ3=π/2のとき、重力トルクτg3が
ゼロとなることを示している。
【0021】さらに、図5(a)は、角度θ2=θ3=π
/2における第4軸の角度θ4と重力トルクτg4の関係
を示しており、図5(b)は、角度θ2=π/2、θ3=
0、および角度θ4=π/2の場合における第5軸の角
度θ5と重力トルクτg5の関係を示している。このよう
に、重力トルクτgiと各関節の角度θiには、各々一定
の関係があると共に、重力トルクτgiがゼロとなる角度
θiが存在することがわかる。
【0022】次に、上述した平行リンク形ロボットの原
点位置決定手順について、図6に示すフローチャートに
沿って説明する。まず最初に、コントローラ2は、旋回
ベース5の水平旋回角度θ1を適当に定める(ステップ
S1)。そして、第2軸以降の各軸を固定した状態にお
いて、第1アーム6をストッパー(図示略)に当たるま
で等角速度にて動作させる(図7(a)参照)。また同
時に、このときの第2軸の角度θ2に対応する重力トル
クτg2をコントローラ2内の記憶部に一定角度毎に順次
記憶し、この重力トルクτg2がゼロとなる角度θ2をπ
/2とする(ステップS2)。
【0023】次に、コントローラ2は、第3軸の角度検
出について、第1アーム6を垂直すなわち角度θ2=π
/2の姿勢(図7(b)参照)において、上述したと同
様の方法により第2アーム7を等角速度にて動作させて
第3軸の角度θ3と該角度θ3に対応する重力トルクτg3
を順次記憶し、重力トルクτg3がゼロとなる角度θ3を
π/2とする(ステップS3)。
【0024】また、第4軸の角度検出については、角度
θ2=θ3=π/2の状態すなわち図8(a)の姿勢にお
いて、上述したと同様にして重力トルクτg4がゼロとな
る角度θ4をゼロとする(ステップS4)。第5軸につい
ては、図8(b)の姿勢すなわち角度θ2=θ4=π/
2、θ3=0において、上述したと同様に重力トルクτg
5がゼロとなるときの角度θ5をゼロとする(ステップS
5)。そして、最後に第6軸(ロール軸)の原点となる
角度θ6を適当に定める(ステップS6)。ここで、オフ
セットおもりを旋回軸10に取り付けることにより、重
力トルクτg6がゼロとなる角度を旋回軸10の原点角度
としても良い。
【0025】なお、マニピュレータが直列リンク式であ
る場合、図9に示したフローチャートに沿った処理をす
ることにより、各軸の原点位置を決定することができ
る。すなわち、この場合には手首部の重力の影響を補償
する必要があり、コントローラ2は、第4軸(手首部)
以外の軸を全て一定姿勢に固定した状態とし、第4軸の
みを動作(図10(a)参照)させて重力トルクτg4が
ゼロとなる角度を決定する(ステップSa1)。
【0026】次に、第1軸から第4軸を固定し、第5軸
のみを往復運動させる。そして、重力トルクτg5=0と
なるモータの駆動角度θm5をθ5=0(原点姿勢)とし
て記憶し、第5軸の原点姿勢とする(ステップSa2)。
次に、図10(b)に示すように、第5軸を原点姿勢と
し、第4軸を重力トルクτg4=0の姿勢のまま固定して
第3軸を往復運動させ、このとき該第3軸の動作と同じ
大きさかつ逆方向に第4軸を動作させる(ステップSa
3)。そして、重力トルクτg3がゼロとなる姿勢を求め
ると、このとき重力トルクτg4はゼロとなる(ステップ
Sa4)。
【0027】次に、コントローラ2は、図10(c)に
示すように、第2軸を往復運動させると共に第4軸を固
定し、かつ第2軸の動作と同様の大きさだけ該第2軸と
は逆方向に第3軸を動作させる(ステップSa5)。そし
て、このときの重力トルクがτg2=0となる姿勢を検出
する(ステップSa6)。このとき、マニピュレータの姿
勢は角度θ2=π/2、θ3=θ4=0であるから、この
姿勢を元にマニピュレータの原点姿勢を決定する(ステ
ップSa7)。最後に、第1軸、第6軸の原点姿勢を適当
に定め(ステップSa8)、処理を終了する。
【0028】最後に、第i軸の基準姿勢の決定手順につ
いて、コントローラ2内のCPUの動作ステップに準じ
て詳細に説明する。図11から図13は、CPUが処理
する制御プログラムの内容を示したフローチャートであ
る。
【0029】まず、CPUは、各関節部を動作させるモ
ータの現在の角度θmiを読み込み、これらを目標角度θ
riとして記憶部に記憶すると共に、内部に設けられた位
置決め用の第1カウンタの値aをゼロにリセットする
(ステップSb1)。そして、予め記憶されている基準姿
勢の設定精度に応じて、各モータの送り角度dθを設定
する(ステップSb2)。すなわち、この送り角度dθ
は、図14に示すようにモータの回転角度が−π/2か
らπ/2までの範囲である場合、これを等分に分割する
分割幅を示すものである。
【0030】ここで、図14のトルク特性L1、L2に示
すように、各モータのトルクは、その動作方向によって
摩擦によるヒステリシスを持つので、マニピュレータを
往復運動させてトルクの平均値特性Laを求める必要が
ある。このため、CPUは、各モータを該各モータの正
方向に動作制限値(ストッパーの位置)に到達するまで
駆動することによってトルク特性L1を求め、さらに、
この方向とは反対の方向に負方向の動作制限値(ストッ
パーの位置)まで各モータを駆動することによりトルク
特性L2を求める。
【0031】すなわち、CPUは、モータの回転角度θ
miと該角度θmiに対応するトルクτiを読み込む(ステ
ップSb3)。ここで、第i軸に対応するモータの角度Po
si[a]を目標値θriとし、該角度Posi[a]に対応す
るトルクTplus[a]をτiとする(ステップSb4)。そ
して、新しい目標値をθri+dθと設定する(ステッ
プSb5)。次に、CPUは、モータを駆動するドライバ
に出力する制御量uを目標値と現在位置の関数として求
め(ステップSb6)、この制御量uをドライバに出力し
てモータを回転させる(ステップSb7)。このとき、C
PUは、モータの送り角度dθを固定値とし、またモー
タ軸が等速度で回転するようにドライバを制御する。
【0032】次に、CPUは、第1カウンタの値a(=
0)をインクリメントして(ステップSb8)、モータが
ストッパに当たるまで上述した処理を繰り返す。ここ
で、CPUは、位置指令値を変化させても、モータの位
置を示すフィードバック値が変化しなくなる状態が所定
時間、例えば30ms以上継続することを検出するとに
より、モータがストッパに当たったことを検出する。
【0033】このように、モータを正方向に回転してそ
の回転角度が動作制限値(ストッパに当たった状態)と
なったとき、CPU内に設けられた第2カウンタの値k
および第3カウンタの値pに第1カウンタの値aをセッ
トする(ステップSb9)。
【0034】次に、CPUは、第2カウンタの値kがゼ
ロとなるまで以下の処理を繰り返す。上述したステップ
Sb3の処理と同様に、モータの回転角度θmiの値とこの
回転角度θmiに対応するトルクτiの値とを読み込む
(ステップSb10)。そして、トルクτiの値を記憶部に
Tminus[k]として記憶し(ステップSb11)、第2カ
ウンタの値kをディクリメントする(ステップSb1
2)。ここで、正方向に移動させたときの位置と併せて
新しい角度の目標値をθri=Posi[k]とし(ステップ
Sb13)、上述したと同様に制御量uを求めて(ステッ
プSb14)、この制御量uをドライバに出力する(ステ
ップSb15)。
【0035】次に、CPUは、上述したステップSb10
からステップSb15までの処理によって、第2カウンタ
の値kがゼロとなったとき、モータを負方向に駆動して
該負方向のストッパに当たるまで、すなわち負方向の動
作制限値となるまでステップSb16からステップSb20ま
での処理を繰り返す。なお、このステップSb16からス
テップSb20までの処理は、上述したステップSb3から
ステップSb8までの処理と同様であり、その説明を省略
する。
【0036】次に、CPUは、モータを負方向に駆動さ
せて動作制限値となったとき、第2カウンタの値kに第
1カウンタの値aをセットする(ステップSb21)。そ
して、値k=pとなるまでステップSb22からステップ
Sb27までの処理、すなわち上述したステップSb10から
ステップSb15までの処理と同様の処理を繰り返す。そ
して、このような一連の処理により、モータは角度−π
/2からπ/2までの範囲で往復運動をし、図14に示
したモータの回転角度θに対するトルクτiの関係を示
す曲線が得られる。
【0037】次に、CPUは、モータの動作範囲(θma
x−θmin)を送り角度dθによって分割して得られる値
Nを求める(ステップSb28)。そして、正方向に動作
させたときのトルクと負方向に動作させたときのトルク
の平均値Tavg[a]をそれぞれ算出し、これらを直線補
間することにより図14の点線で示したトルクの曲線を
求める(ステップSb29)。このトルク曲線は、第i軸
に係わるモータのトルクが所定トルク値(予め定められ
た基準姿勢に対するトルク値)を通過するときの回転角
度与えるものである。
【0038】次に、CPUは、第1カウンタの値aがN
から1になるまで以下の処理を繰り返す。すなわち、第
i軸のモータに対するトルク値Tavg[a]と所定トルク
値の差を求め、この差がゼロか否かを判断する(ステッ
プSb30)。ここで、この差がゼロであると判断した場
合、第1カウンタの値aに対応するモータの角度Pos
i[a]が所定トルク値に対応する所定角度であると判
断し、この状態を第i軸の基準姿勢と決定する(ステッ
プSb31)。
【0039】一方、この差がゼロでないと判断した場
合、CPUは、第1カウンタの値aから1を減算した数
値を値bとし(ステップSb32)、この値bに対応する
トルク値Tavg[b]を求め、Tavg[a]から所定トルク
値を減算した値にTavg[b]から所定トルク値を減算し
た値を乗算した値がゼロより小さいか否かを判断する
(ステップSb33)。そして、この値がゼロよりも小さ
いと判断した場合、すなわち、この場合はトルク値Tavg
[b]とトルク値Tavg[a]との間で所定トルク値を通
過している場合であり、該2点間を直線で補間して所定
トルク値を通過するモータの角度を決定する(ステップ
Sb34)。
【0040】ここで、所定トルク値をTunitとすると、
該所定トルク値Tunitとトルク値Tavg[a]との差dτ
は、 dτ=Tavg[a]−Tunit (3) により求められ、また、この場合における所定角度Posi
0は、 Posi0=Posi[a]+dθ×dτ/(Tavg[b]−Tavg[a]) (4) によって求めることができる。
【0041】次に、CPUは、ステップSb33の条件が
満足されないと判断した場合、第1カウンタの値aをデ
ィクリメントする(ステップSb35)。また、所定トル
ク値との交差を検出できない場合(ステップSb36)、
第1カウンタの値aを0から(N−1)まで変化させ、
ステップSb37からステップSb42までの処理を繰り返す
ことにより所定角度を算定する。なお、このステップS
b37からステップSb42までの処理は、上述したステップ
Sb30からステップSb35までの処理と同様であり、説明
を省略する。そして、最後に、上述したように決定され
た基準姿勢に基づいて第i軸の原点を決定する(ステッ
プSb43)。
【0042】本実施例では、マニピュレータの関節部を
等角速度運動させながらトルクを検出するので、この角
速度を大きくとることにより短時間でロボットの原点を
検出することが可能であり、マニピュレータ先端部の原
点位置の位置決め作業の能率が向上する。また各関節部
を往復動作させることにより求められたトルク特性を平
均化することによってモータのトルクと回転角度との関
係を求めているので、該トルクと回転角度との対応関係
を正確に求めることが可能であり、よってマニピュレー
タ先端部の高精度な位置決定が可能である。
【0043】なお、上述した実施例では、本願発明をテ
ィーチング/プレイバック方式のロボットに応用した場
合について説明したが、本願発明はこれに限定されるも
のではなく、実際の塗装をメモリ等に記憶されたデータ
に基づいて遂行するタイプのロボットについて適用し、
予め測定されたトルク特性に基づいてマニピュレータ先
端部の原点位置の位置決めを行うようにしても良い。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のロボット
の制御方法によれば、以下のような効果を奏する。 (1)ティーチング/プレイバック方式のロボットの原
点位置の設定に応用した場合、該ロボットの原点位置を
正確に設定することができるので、オフラインによるロ
ボットの順次動作のティーチングあるいは代表点のみを
ティーチングによる教示データに基づいて該ロボットを
再生動作させても、高い再現精度を得ることができる。
【0045】(2)また、この高い再現精度が得られる
ことにより教示データの修正時間が大幅に短縮されるの
で、ロボットの可動効率が向上すると共に、該ロボット
によって処理される製品の生産効率が向上する。
【0046】(3)オペレータが長時間マニピュレータ
の近くで作業する必要がなくなるので、ロボットを操作
する作業の安全性が向上する。
【0047】(4)治具を使わずに原点姿勢を決定する
ことができるので、原点位置決め工数を低減することが
可能である。
【0048】(5)原点の位置決めのために高価で精度
の高い治具を製造する必要がないので、ロボットによっ
て処理される製品の原価を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である垂直多関節塗装ロボッ
ト・システムのシステム構成図である。
【図2】本発明の一実施例である垂直多関節塗装ロボッ
ト・システムにおけるマニピュレータの数学モデルを説
明する第1の図である。
【図3】本発明の一実施例である垂直多関節塗装ロボッ
ト・システムにおけるマニピュレータの数学モデルを説
明する第2の図である。
【図4】本発明の一実施例である垂直多関節塗装ロボッ
ト・システムにおけるマニピュレータの各軸の角度と重
力トルクの関係を示す第1のグラフである。
【図5】本発明の一実施例である垂直多関節塗装ロボッ
ト・システムにおけるマニピュレータの各軸の角度と重
力トルクの関係を示す第2のグラフである。
【図6】本発明の一実施例である垂直多関節塗装ロボッ
ト・システムにおける平行リンク形ロボットの原点位置
の決定手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施例である垂直多関節塗装ロボッ
ト・システムにおけるマニピュレータの姿勢を示す第1
の図である。
【図8】本発明の一実施例である垂直多関節塗装ロボッ
ト・システムにおけるマニピュレータの姿勢を示す第2
の図である。
【図9】本発明の一実施例である垂直多関節塗装ロボッ
ト・システムにおける直列リンク形ロボットの原点位置
の決定手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の一実施例である垂直多関節塗装ロボ
ット・システムにおける直列リンク形ロボットの原点決
定時の姿勢を示す図である。
【図11】本発明の一実施例である垂直多関節塗装ロボ
ット・システムにおけるマニピュレータの第i軸の基準
姿勢の決定手順の詳細を示す第1のフローチャートであ
る。
【図12】本発明の一実施例である垂直多関節塗装ロボ
ット・システムにおけるマニピュレータの第i軸の基準
姿勢の決定手順の詳細を示す第2のフローチャートであ
る。
【図13】本発明の一実施例である垂直多関節塗装ロボ
ット・システムにおけるマニピュレータの第i軸の基準
姿勢の決定手順の詳細を示す第3のフローチャートであ
る。
【図14】本発明の一実施例である垂直多関節塗装ロボ
ット・システムにおけるトルク曲線を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 マニピュレータ 2 コントローラ 3 入出力装置 4 固定ベース 5 旋回ベース 6 第1アーム 7 第2アーム 8 手首第1リンク 9 手首第2リンク 10 旋回軸

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記憶されたデータに基づいてアクチュエ
    ータ駆動部を制御し、複数のアームを駆動するロボット
    の制御方法において、 前記アームの動作角度に対する前記アクチュエータ駆動
    部のトルク特性を各アーム毎に予め測定して記憶し、 該トルク特性に基づいて各々の前記アームを所定の動作
    角度に設定することにより、該アームの先端部を所定の
    原点に位置決めすることを特徴とするロボットの制御方
    法。
  2. 【請求項2】 前記トルク特性は、アームに作用する重
    力に基づく重力トルク特性であることを特徴とする請求
    項1記載のロボットの制御方法。
  3. 【請求項3】 アームを一定方向に動作させたときに検
    出されるトルクと、該一定方向とは逆方向にアームを動
    作させたときに検出されるトルクとの平均値を取ること
    により、前記トルク特性を測定することを特徴とする請
    求項1または2記載のロボットの制御方法。
JP18445695A 1995-07-20 1995-07-20 ロボットの制御方法 Withdrawn JPH0934521A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010055464A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Osaka Kiko Co Ltd 数値制御工作機械の位置決め制御方法及び位置決め制御装置
WO2013190639A1 (ja) * 2012-06-19 2013-12-27 株式会社安川電機 ロボットシステムおよび加工品の製造方法
JP2019188511A (ja) * 2018-04-24 2019-10-31 三菱電機株式会社 位置推定装置及び機械装置

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