JPH0933350A - シート状物の色差検査方法 - Google Patents

シート状物の色差検査方法

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JPH0933350A
JPH0933350A JP18182295A JP18182295A JPH0933350A JP H0933350 A JPH0933350 A JP H0933350A JP 18182295 A JP18182295 A JP 18182295A JP 18182295 A JP18182295 A JP 18182295A JP H0933350 A JPH0933350 A JP H0933350A
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color
sheet
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color difference
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JP18182295A
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Shigeru Komai
茂 駒井
Yoshiyuki Katsuma
祥行 勝間
Yozo Yamada
陽三 山田
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行中のシート状物の上下振動、小さなシ
ワ、付着物などの影響を小さくして、より高い信頼性の
測色データが得られる色差検査方法を提供する。また中
稀色差およびテーリング色差を検出する方法を提供す
る。 【解決手段】 ロータリエンコーダから第2制御手段に
パルス入力し、入力されたパルス数をカウントすること
により、カラーセンサ10を制御してシート状物15の
長手方向の一定間隔l毎に少なくとも3回の回数(N) の
測色を行ない、1個のカラーセンサ10につきN組の三
刺激値(Xi 、Yi 、Zi )(i=1〜N)を得て、Y
i 値の最大値Ymax および最小値Ymin をそれぞれ有す
る2組を除く組について、平均値(X、Y、Z)を求
め、この平均値(X、Y、Z)を、シート状物の前記N
回の測色によるXYZ表色系代表色彩値とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート状物の色差
を検査する方法に関し、さらに詳しくは、カラーセンサ
を使用して、主として織物、ニット、不織布、フィルム
などのシート状物の色差を検査する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に布、フィルム、板などの工業製
品、例えば毛織物、あるいは綿織物を染色する工程にお
いて、染料の不均一分散による色ムラが生じたり、ある
いは過熱や異物混入による部分的な着色を生じたり、ま
たは油等によって褐色に着色する汚れが生じたりする。
【0003】このような色ムラ、汚れなどは、局部的か
つ突発的に発生するとともに、工業製品における外観上
の致命的な欠陥とされるので、検査員が常に全製品、全
数にわたり、目視によって検査しているのが現状であ
る。
【0004】このため検査に要する労力が大きく、その
合理化をはかるために、従来、次のような検査方法が知
られている。
【0005】(1) レーザー光線の光束を製品(被検査物
体)の搬送方向に対して、直角方向に高速度で走査し、
異常部分の反射率が正常部分に対して変化する点に着目
しキズ等を検出する方法、(2) イメージ・センサを用い
たテレビカメラ類で、製品の表面を走査し、画像信号を
取り出して処理し、色ラム信号を得る方法、(3) 光電色
彩計(カラーセンサ)又は分光光度計を所要速度で搬送
される製品の上方もしくは下方に配置し、物体の表面の
色を連続的に測色する方法。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の検
査方法では、その原理に対応した条件に対しては一応の
目的を達し得るが、オンラインでシート状物体の色差を
検査することに対しては検査効率の点で十分ではない。
【0007】すなわちレーザー光線の光束を用いる方法
は、レーザー光線が単色光であるため光を散乱させるキ
ズや異物の付着などは検出できるものの、色差を検出す
ることは出来ない。
【0008】またイメージセンサを用いる方法は、画像
解析装置を用い、ソフトウエアによるデータ処理を必要
とするので検出に要する時間が長くなり、かつ設備コス
トも高くなるとともに、テレビカメラ類は色分別の性能
が不十分で、人間の眼に匹敵するような精度の検査が出
来ない上、工程の要求スピードにも対応することが出来
ない。
【0009】さらにカラーセンサや分光光度計を用いる
方法においては、数多くの方法や装置が提案されている
が、シート状物の色差検査装置では、特にカラーセンサ
の測色値である三刺激値(Xi 、Yi 、Zi )が、走行
中のシート状物に発生する上下振動、小さなシワあるい
は付着した異物などにより、大きく影響を受ける。その
ために測色値をもとにした色差検出のデータの信頼性が
低下する恐れがあった。さらには従来このようなシート
状物の多数点のデータ収集とそのオンラインでの検査を
効率良く行ない得る方法や装置は、ないのが現状であ
る。
【0010】本発明の目的は、カラーセンサによりシー
ト状物を測色する方法において、走行中のシート状物の
上下振動、小さなシワ、付着物などの影響を小さくし
て、より高い信頼性の測色データが得られる色差検査方
法を提供することにある。また本発明の目的は、中稀色
差およびテーリング色差を検出する色差検査方法を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のシート状物の色
差検査方法は、検査条件を第1制御手段により制御して
検査すべきシート状物をシート状物長手方向に走行さ
せ、シート状物面の測色を少なくとも1個のカラーセン
サにより行ない、カラーセンサで得られた測色データを
第2制御手段により処理してシート状物の色差の検出を
行なう方法において、ロータリエンコーダから第2制御
手段にパルス入力し、入力されたパルス数をカウントす
ることにより、カラーセンサを制御してシート状物の長
手方向の一定間隔毎に少なくとも3回の回数(N) の測色
を行ない、1個のカラーセンサにつきN組の三刺激値
(Xi 、Yi 、Zi )(i=1〜N)を得て、これらN
組の三刺激値(Xi 、Yi 、Zi )(i=1〜Nの整数
値)の中で、Yi 値の最大値Ymax および最小値Ymin
をそれぞれ有する2組を除く組(Xj、Yj 、Zj )(j
=1〜Nのうちの(N−2)個の整数値であって、Yj
=Ymax およびYj =Ymin ではない整数値)につい
て、Xj 、Yj およびZj のそれぞれの平均値(X、
Y、Z)を求め、この平均値(X、Y、Z)を、シート
状物の前記N回の測色によるXYZ表色系代表色彩値と
して記憶し、さらにこの代表色彩値(X、Y、Z)を他
の表色系代表色彩値に変換して、表示・出力することを
特徴とするものである。
【0012】また、請求項2に記載の本発明のシート状
物の色差検査方法は、上記方法において、シート状物面
の測色を、シート状物幅方向中央部と両端部とをそれぞ
れ測色可能に設けられた3個のカラーセンサによりシー
ト状物長手方向に連続して行ない、得られた前記中央部
とその両端部の各代表色彩値を相互比較して中稀色差を
検出するとともに、シート状物長手方向一端部における
前記中央部の代表色彩値を基準として、この基準代表色
彩値と、前記一端部以外の前記中央部および両端部の各
代表色彩値とをそれぞれ比較してテーリング色差を検出
することを特徴とするものである。この方法において、
代表色彩値は、XYZ表色系のものを用いても良いし、
あるいは他の表色系に変換された代表色彩値を用いても
良い。
【0013】カラーセンサの三刺激値(Xi 、Yi 、Z
i )のうちのYi 値は明るさに依存した量であり、走行
中のシート状物の上下振動、小さなシワ、付着物などの
影響をもっとも大きく受ける量である。本発明の色差検
査方法によれば、シート状物の長手方向の一定間隔毎に
少なくとも3回の回数(N) の測色を行ない、Yi 値につ
いて最大値Ymax および最小値Ymin をそれぞれ有する
2組を除く組(Xj 、Yj 、Zj )について平均値
(X、Y、Z)を求め、この平均値(X、Y、Z)を代
表色彩値とするものであるので、これら上下振動、小さ
なシワ、付着物などの影響を小さくすることができ、測
色データの信頼性が高められる。
【0014】また2つの制御手段(CPU)による制御
方式を使用しているために、搬送系、検査条件入力、リ
アルタイムでの画面表示、結果の出力などを容易に制御
することが可能であり、検査によって知りたい情報を瞬
時に得ることができ、検査効率が格段に向上される。
【0015】さらに、請求項2に記載の本発明のシート
状物の色差検査方法によれば、上記方法により得られた
信頼性の高い測色データを用いて、シート状物の中稀色
差およびテーリング色差を検出することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜8を参照して説明する。
【0017】[実施の形態例1]図1は、カラーセンサ
を使用した場合のオンライン色差検査における一般的な
検査手順を示す総括フローチャートである。すなわち被
検査物の品名、検査日、検査速度等の条件を入力し、色
差検出を行うための基準値つまり基準色値の設定を行な
う。搬送系の動力がONにして測定を開始する。
【0018】カラーセンサの測色は、被検査物のある一
定間隔毎にデータを収集するため、測定点の識別を行い
ながら進められる。測定点ならば測色してデータを収集
しかつそれを画面表示する。測定終了点がくれば搬送系
動力をOFFとし、結果の集計をして色差の変動を示す
グラフをプリント出力する。
【0019】図2は、本発明の色差検査方法を行なうた
めの色差検査装置の基本的な構成ブロック図てある。図
2において、色差検査装置は、第1制御手段としての第
1CPU(1) と、第2制御手段としての第2CPU(7)
とを備えている。
【0020】第1CPU(1) には、搬送手段(4) 、検査
条件を入力する入力部(5) 、検査条件を表示する第1表
示部(2) 、および、初期条件を出力する第1出力部(3)
が接続されている。搬送手段(4) は、シート状物を走行
させる搬送モーター、カラーセンサを測色位置に焦点合
わせをする駆動モーター類、シート状物の蛇行防止装
置、しわ延ばし装置、張力コントロール装置などの装置
(いずれも図示しない)を含んだものである。入力部
(5) は検査条件を入力する装置であって、キーボード、
バーコードリーダ、音声入力機、搬送系の監視/停止/
前進/後進などを指示するスイッチ入力装置などからな
る。第1表示部(2) は、検査条件を検査前/中/後と常
にモニタしておくためのCRTであり、第1出力部(3)
は、検査条件や結果をプリント出力するプリンターであ
る。
【0021】第2CPU(7) には、複数個のカラーセン
サ(10)、検出された色差を表示する第2表示部(8) 、お
よび検出された色差を出力する第2出力部(9) が接続さ
れている。また、複数個のカラーセンサ(10)の測色する
タイミングを制御するために、ロータリエンコーダ(16)
のパルス出力端子が第2CPU(7) の入力端子と接続さ
れている。このロータリエンコーダ(16)は搬送モータな
どに設置されている。カラーセンサ(10)は通常複数個用
いられ、特にシート状物の色差検査を行うには、シート
状物幅方向の中央部と両端部の色差を重点的に調べて色
ムラの有無を検出したいので、シート状物走行方向に垂
直な方向に3個のカラーセンサを並べて設置することが
もっとも検査効率が良い。本実施形態例で使用したカラ
ーセンサ(10)は、M社CF−131の非接触式カラーセ
ンサであり、測色エリアは直径12mmの円形エリアの
ものである。以降、このカラーセンサに関して説明を加
えるが、本発明がこれだけに限定されるものではない。
また、第2CPU(7) に直接入力装置(図示しない)を
接続することも容易にできるが、第2CPU(7) には、
第1CPU(1) との間に通信回線(18)が接続されてお
り、第1CPU(1) に接続された入力部(5) からの入力
条件を第2CPU(7) に伝送できるので、第2CPU
(7) には入力装置は不要である。第2表示部(8) は、グ
ラフィックディスプレイであり、逐次測色して得られる
データをグラフ表示するものである。グラフ表示するこ
とにより、検査中リアルタイムに色差の変動を知ること
ができる。第2出力部(9) は、測定終了時に、第2表示
部(8) に画面表示されたグラフ等をプリント出力するも
のである。
【0022】図3に、図2の色差検査装置のシステム構
成概念図を示し、上記ブロック図をより詳細に説明す
る。
【0023】図3において、第1CPU(1) 、第1表示
部(2) 、第1出力部(3) などは、例えばパーソナルコン
ピュータPC−9801(NEC製)で構成される。こ
の第1CPU(1) には、100MB(メガバイト)程度
の内蔵の記憶装置が備えられ、検査条件、データなどが
記録されるようになっている。また第1CPU(1) の入
出力(I/O)端子に、入出力インターフェイスボード
やA/D変換ボードを接続して、搬送系(駆動モータ)
(4) やスイッチ入力信号を制御するようになっている。
【0024】さらに複数個のカラーセンサ(10)を使用す
るためには、それぞれのカラーセンサ(10)の校正が必要
であり、この校正には絶対値校正(白色板校正)と測定
対象物に応じた基準色校正がある。これを効率よく行う
ために、リニアモータ(13)に取り付けられた校正板(11)
(12)が各カラーセンサ(10)の位置まで、水平アーム(14)
に沿って自動的に移動する構成としている。このリニア
モータ(13)の制御も第1CPU(1) が行なう。
【0025】入力部(5) は、キーボードやバーコードリ
ーダなどの検査条件入力装置と、搬送系の開始/停止/
前進/後進を指令制御するスイッチ入力装置とから構成
されている。
【0026】次に第2CPU(7) は、複数個のカラーセ
ンサ(10)による測色と、測色して得られたデータを処理
して、リアルタイムに第2表示部(グラフィックディス
プレイ)(8) へ色差変動グラフとして表示する制御を行
っている。このため測色(3個のカラーセンサ)とデー
タ表示(3個分)を同時かつ逐次に行う必要があるの
で、第2CPU(7) として、計算機分野ではよく知られ
ているマルチタスク処理のできる例えばOS9(オペレ
ーティングシステム)をベースとした68020(モト
ローラ製)ブロセッサシステムを使用している。また、
第2CPU(7) には、ロータリエンコーダ(16)が接続さ
れ、パルスが入力されるようになされている。このロー
タリエンコーダ(16)は搬送モータに設置されている。
【0027】第1出力部(3) は、初期条件の出力部で検
査条件と詳細な数値的に解析したデータを必要に応じて
プリント出力する。第2出力部(9) は測定が終了した時
点で、第2表示部(8) に表示されている色差変動グラフ
をプリント出力するものである。
【0028】なお第1CPU(1) と第2CPU(7) と
は、例えばRS232C通信回線(18)で接続され、検査
条件、測色指令などの伝送(第1CPU(1) →第2CP
U(7))や、カラーセンサで得られたデータの伝送(第
2CPU(7) →第1CPU(1))などが双方向に行なわ
れる。
【0029】また第2CPU(7) と3個のカラーセンサ
(10)もRS232通信回線(17)でそれぞれ接続され、指
令データなどが双方向に伝送される。
【0030】次に図4および図5のフローチャートに従
って、本発明の色差検査方法を説明する。図5は図4の
続きである。
【0031】図4および図5のフローチャートでは、第
1CPU側(例えばPC−9801制御側)と第2CP
U側(例えば68020制御側)の動作を分離して示し
た。第1CPUと第2CPUとはRS232C通信回線
で接続されているので、フローチャート内の第1CPU
側もしくは第2CPU側から点線矢印の方向へ、その時
々の条件指令やデータが伝送されるものと定義する。
【0032】第1CPU側について説明すると、電源が
入ると初期状態が設定され、検査条件等が入力される。
入力ミスをなくすには出来る限り、バーコード入力と
し、検査日、検査時間などは第1CPUによる自動設定
で行われる。また検査速度はあらかじめ決められた値を
入力しておき、必要な時のみ設定速度を入力するのが効
率的である。これらの条件がすべて設定されれば第1C
PUで設定された条件を第2CPUへ伝送する。
【0033】次に白色校正を行なうかどうかを調べる。
これはカラーセンサの測色値の絶対値を校正するもので
あり、現在のカラーセンサと呼ばれているものについて
は必要な操作である。出来る限り測定前に行うのが原則
であるが通常の使用では1日に数回の校正で充分となっ
ている。この白色校正板は、図3に示したように、リニ
アモータに固定されてあり、カラーセンサ3個の位置の
ところまで移動するだけで良い。同様に基準色校正と
は、複数個のカラーセンサが同じ対象物を測色した場合
に同じ測色値を示すように、各カラーセンサの機器間誤
差を小さくするために必要となる。この操作は使用する
カラーセンサに応じて最適な校正方法がある(例えば、
特開昭62−142239号公報などに記載されてい
る)ので、具体的な方法についてはここでは言及しな
い。
【0034】従って、ここでは複数個のカラーセンサの
機器間誤差をなくす(厳密には最小とする)ための操作
が基準色校正であると定義する。
【0035】基準色校正は、測定対象物として基準のサ
ンプルを測色することであるのでこの時に得られる測色
値を基準色値として記憶装置に格納する。もしすでに同
一測定対象物の基準色校正が行なわれているならば、記
憶装置から該当するデータを検索し設定することにな
る。ここでは、CIE、L表色系(197
6)を用いて、基準色値を(L )で示
している。第1CPU側では、基準色値設定を基準色校
正で行うか、記憶装置からのデータ検索で行うかのどち
らかの選択がなされる。
【0036】最終的に第2CPU側から基準色値の設定
確認信号が出された時点で、第1CPU側の測色までの
条件設定が終了する。
【0037】搬送系や周辺機器に異常がないことを確認
して、検査開始信号がスイッチにより入力されると、搬
送系モータがONとなってシート状物体が走行状態に入
り、同時に第2CPU側へ開始指令が伝送される。
【0038】カラーセンサが実際に測色している間は、
第1CPU側の動作はおもに搬送系の異常信号検知を調
べるか、第2CPUから送られてくる測色データを受取
り、そのデータを記憶装置に格納するという動作を行
う。異常信号が検知されたら搬送系を停止し待機する。
そうでない場合は、測定が終了かどうかを調べる。終了
信号が得られたら、搬送系を停止し終了信号を第2CP
Uへ伝送して、必要なデータを処理して第1出力部へプ
リント出力する。
【0039】以上のように第1CPUは、測色中に搬送
系の制御を主につかさどるものである。なお、第1表示
部には、検査中、検査条件等が表示されたままの状態に
あり、常に検査員が内容を確認できるようになってい
る。
【0040】次に、第2CPU側について説明すると、
電源が入ると初期状態が設定される。第1CPUからの
検査条件を受け取ると、次に白色校正の信号の有無を調
べる。有りの場合には白色校正を行う(実際の操作は使
用するカラーセンサに依存するものであり、ここでの説
明は省略する)。この時本システムでは、白色校正板を
各カラーセンサの位置まで移動するリニアモータを備え
てあり、順番に校正が行える。終了すれば第1CPUへ
終了信号を伝送する。
【0041】次に基準色校正の有無を調べる。有りの場
合は白色校正の場合と同様に、基準サンプルがリニアモ
ータにより移動されて、順番に校正が行われる。そして
この時点で、第2CPU側には、被測定物体の色差を検
査する基準色値(L )が設定される。
この後設定確認信号を第1CPUへ伝送して測定前の設
定が完了する。次に測定開始信号の有無を調べる。
【0042】測定開始信号を受けた後の第2CPUの動
作は、主にシート状物の測色点の識別を行い、複数個の
カラーセンサを同時に測色すること、また測色データを
収集処理して、それをリアルタイムに第2表示部上に色
差変動グラフとして表示することである。まずシート状
物の長さ計測をロータリエンコーダパルスにて行う。パ
ルス数と走行距離が予め設定した関係にあるので測色点
を認識することができ、3個のカラーセンサに測色指令
を送る。
【0043】カラーセンサの測色値については、CIE
(国際照明委員会)やJIS(日本工業規格)で定めら
れた表色系に基ずいて表すことができる。代表的なもの
にXYZ表色系、L表色系などが知られてい
る(例えば“色彩科学ハンドブック”日本色彩学会編
第4章 東京大学出版会 昭和55年)。また使用する
カラーセンサにより接触式/非接触式、測色エリアの大
小など、種々条件が異なるが、本実施形態例で使用した
ものは、M社CF−131の非接触式カラーセンサであ
る。測色エリアは直径12mmの円形エリアである。
【0044】次に図6を用いて、具体的なデータ収集方
法について説明する。図6は、カラーセンサ1台分につ
いてのみ示している。幅(w) のシート状物(15)が走行さ
れロータリエンコーダパルス数をカウントし、一定間隔
(l) 毎にN=5回測色する。すなわち、図中のNo1〜
No5の測色位置で測色して、5組の三刺激値(Xi、
Yi 、Zi )(i=1〜5)を得る。
【0045】従来においては、これら得られた測色値を
そのまま平均して、
【数1】 この平均値(Xa 、Ya 、Za )を、シート状物におけ
るN=5回の測色エリア(図では面積4×l×wのエリ
ア)の代表測色値としていた。しかるに前述したよう
に、検査をしているシート状物には、走行中の上下振
動、シート状物自身の持つ小さなシワ、あるいは付着し
た異物など色彩の色相以外の原因による明度変動があっ
て、測色値に大きく影響を与えると同時に、測定誤差と
なる可能性がある。
【0046】XYZ表色系では、Y刺激値は明るさだけ
に関係したものであり、色相の影響を受けない。従っ
て、このY値を注視していれば上記の影響を調べること
が出来る。
【0047】そこで、本発明では以下のようにデータ処
理を行なう。5組の測色データの内、最大値Ymax とな
る点(この例では、測色位置No1のデータ)ではその
周辺部では明るく、最小値Ymin となる点(この例で
は、測色位置No5のデータ)ではその周辺部では暗い
と検出されている。しかしこの原因がシート状物の上下
振動か小さなシワ、あるいは異物のために生じたとも考
えられる(シート状物が織物のような場合は、このこと
が経験的に多いことが知られている)。従って、この影
響を除くために、Ymax とYmin のデータ、この例では
(X1、Ymax 、Z1)と(X5、Ymin 、Z5)とを
除外した3組(X2、Y2、Z2)、(X3、Y3、Z
3)及び(X4、Y4、Z4)の平均値を求めると、
【数2】 となり、この平均値(X、Y、Z)をもって、シート状
物N=5回の測色エリア(面積4×l×wのエリア)を
代表する測色データとして、この値(X、Y、Z)を記
憶する。このような処理をすることによって、明度変動
が、色相以外の原因によるものを抑えたものとなってデ
ータの信頼性が高くなる。
【0048】さて織物などのような微妙な色差を検出し
て判定する必要のあるシート状物については、L
表示系がよく使用されている。L値は明度を、a
値およびb値は色相をそれぞれ表現するものである
が、オンライン検査での表示や出力はもっとも適した表
色系で行うのが効率の点で良いのは明らかである。従っ
て、例えば織物の場合は、前述した(X、Y、Z)をX
YZ表色系からL表示系へ変換した値
(L、a、b)を、シート状物体の測色データと
して記憶、表示、出力するのが適していると思われる。
【0049】図4および図5のフローチャートに示すよ
うに、この(L、a、b)データを第1CPUへ
伝送し、第1CPUはこのデータを記憶する。そして本
実施形態例のデータ処理は、常に平均値(X、Y、Z)
→(L、a、b)とした値を用いて行ってい
る。ただし、説明の便宜上N=5で行ったが対象物に応
じて変更できるのは言うまでもない。
【0050】このようなデータ収集と処理を行いつつ、
設定長さに到達すると、測色終了の確認をとり、第2出
力部に第2表示部に表示されている色差変動グラフをた
だちに出力する。従ってこの色差検査方法は、極めて検
査効率が良いものである。
【0051】図7は、図3に示した装置を用いて上記の
色差検査方法により、長さ55m、幅1.6mの毛織物
を布速度35m/分で走行させて色差検査を行なった場
合に、出力された色差変動グラフの一例である。
【0052】図7における上のグラフは色差値ΔEの変
動を示すグラフであり、すなわち、毛織物の長さ位置
(単位m)VS. 色差値ΔEを表わすグラフである。また
下のグラフは明度偏差値ΔLの変動を示すグラフであ
り、すなわち、毛織物の長さ位置(単位m)VS. 明度偏
差値ΔLを表わすグラフである。これらのグラフにお
いては、3個のカラーセンサが測色したデータがそれぞ
れ一定間隔毎に記録されている。全測定点数はカラーセ
ンサ1台について、13×5=65点である。従って3
台では195点の詳細な測色を行っているが、色差グラ
フとしての表示・出力には39点で代表されている。
【0053】このようにシート状物のような長い検査物
では、実際には細かく詳細にデータをとり、表示・出力
としては必要にしてかつ十分なデータ数を行い、またこ
のようにしたのでデータ数を圧縮して記録できるという
メリットもある。なお上記の数値などは必要に応じて出
力される条件、色差判定結果などの一例である。
【0054】[実施形態例2]織物などの場合の色ムラ
で重要となるのは、同一反物内での色差変化である。実
施形態例1で述べたような代表値(N=5の測定)を用
いて、織物の反内色差(中稀色差およびテーリング色
差)を検出する方法を図8を参照して説明する。
【0055】図8において、3台のカラーセンサ(10)が
シート状物(15)上方の幅方向中央部と両端部とに並べて
設置されている。そして、黒丸点はN=5の代表測色デ
ータを得た中心点を表している。
【0056】[I]中稀色差検出方法について:これは
図示したように、シート状物(15)の幅方向中央部とその
両端部の各代表色彩値を相互比較して中稀色差を検出す
る。すなわち、幅方向に並んだNo.11 、No.12 、No.13
の各代表色彩値を相互比較する。
【0057】例えばシート状物No.11 、No.12 、No.13
の箇所における測色値データをそれぞれ(L11、a11
、b11)、(L12、a12、b12)、(L1
3、a13、b13)とすると、中稀色差ΔE11-12
、ΔE12-13 、ΔE13-11 は、
【数3】 により算出される。そしてこれらのΔE11-12 、ΔE12
-13 、ΔE13-11 の値が、ある決められた値よりも大き
い時には、色ムラとして検出される。以下、同様にして
シート状物No.21 、No.22 、No.23 の箇所において、中
稀色差を検出することができる。
【0058】[II]長手方向(テーリング)色差検出方
法について:これは図示したように、シート状物の走行
方向についての色差を調べるものであり目視検査では、
極めて困難なものである。
【0059】シート状物(15)の走行方向先頭の中央部N
o.11 のデータ(L11、a11、b11)を基準値と
する。
【0060】そしてこの基準値とシート状物長手方向の
各データとをそれぞれ比較する。例えばシート状物No.2
1 、No.22 、No.23 の箇所における測色値データをそれ
ぞれ(L21、a21、b21)、(L22、a22
b22)、(L23、a23、b23)とすると、テー
リング色差ΔE11-21 、ΔE11-22 、ΔE11-23 は、
【数4】 により算出される。そしてこれらΔE11-21 、ΔE11-2
2 、ΔE11-23 の値が、ある決められた値より大きい時
には、色ムラがあると検出される。以下、同様にしてシ
ート状物No.31 、No.32 、No.33 の箇所における測色値
データと、前記基準値とを比較してテーリング色差を検
出することができる。
【0061】
【発明の効果】以上のように本発明の色差検査方法によ
れば、シート状物の色差検査を行うにあたり、第1およ
び第2制御手段により搬送系、入力系の制御、およびロ
ータリエンコーダパルス数をカウントすることにより複
数個のカラーセンサの同時測色を行うことができ、走行
中のシート状物の上下振動や小さなシワ、異物の付着の
影響による測色値の変動を抑えた信頼ある測定データが
得られ、リアルタイムで色差検査結果が得られる。従っ
て、本発明の方法は、極めて効率の良いシート状物色差
検査方法である。
【0062】また、請求項2に記載の本発明のシート状
物の色差検査方法によれば、上記方法により得られた信
頼性の高い測色データを用いて、シート状物の中稀色差
およびテーリング色差を検出することができ、さらに効
率の良いシート状物色差検査方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 カラーセンサを使用した場合のオンライン色
差検査における一般的な検査手順を示す総括フローチャ
ートである。
【図2】 本発明の方法に用いる色差検査装置の構成ブ
ロック図である。
【図3】 本発明の方法に用いる色差検査装置のシステ
ム構成概念図である。
【図4】 本発明の色差検査方法を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図5】 本発明の色差検査方法を説明するためのフロ
ーチャートである。図4の続きである。
【図6】 本発明の方法における測定データ収集方法を
説明するための図である。
【図7】 本発明の色差検査装置による色差変動グラフ
の一出力例である。
【図8】 本発明の中稀色差およびテーリング色差検出
方法を説明するための図である。
【符号の説明】
(1) …第1制御手段 (2) …第1表示部 (3) …第1出力部 (4) …搬送手段 (5) …入力部 (7) …第2制御手段 (8) …第2表示部 (9) …第2出力部 (10)…カラーセンサ (15)…シート状物 (16)…ロータリエンコーダ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査条件を第1制御手段により制御して
    検査すべきシート状物(15)をシート状物長手方向に走行
    させ、シート状物(15)面の測色を少なくとも1個のカラ
    ーセンサ(10)により行ない、カラーセンサ(10)で得られ
    た測色データを第2制御手段により処理してシート状物
    の色差の検出を行なう方法において、 ロータリエンコーダから第2制御手段にパルス入力し、
    入力されたパルス数をカウントすることにより、カラー
    センサ(10)を制御してシート状物(15)の長手方向の一定
    間隔(l) 毎に少なくとも3回の回数(N) の測色を行な
    い、1個のカラーセンサ(10)につきN組の三刺激値(X
    i 、Yi 、Zi )(i=1〜N)を得て、 これらN組の三刺激値(Xi 、Yi 、Zi )(i=1〜
    Nの整数値)の中で、Yi 値の最大値Ymax および最小
    値Ymin をそれぞれ有する2組を除く組(Xj、Yj 、
    Zj )(j =1〜Nのうちの(N−2)個の整数値であ
    って、Yj =Ymax およびYj =Ymin ではない整数
    値)について、Xj 、Yj およびZj のそれぞれの平均
    値(X、Y、Z)を求め、この平均値(X、Y、Z)
    を、シート状物の前記N回の測色によるXYZ表色系代
    表色彩値として記憶し、 さらにこの代表色彩値(X、Y、Z)を他の表色系代表
    色彩値に変換して、表示・出力することを特徴とする、
    シート状物の色差検査方法。
  2. 【請求項2】 シート状物(15)面の測色を、シート状物
    幅方向中央部と両端部とをそれぞれ測色可能に設けられ
    た3個のカラーセンサ(10)によりシート状物長手方向に
    連続して行ない、 得られた前記中央部とその両端部の各代表色彩値を相互
    比較して中稀色差を検出するとともに、 シート状物長手方向一端部における前記中央部の代表色
    彩値を基準として、この基準代表色彩値と、前記一端部
    以外の前記中央部および両端部の各代表色彩値とをそれ
    ぞれ比較してテーリング色差を検出することを特徴とす
    る、請求項1記載の色差検査方法。
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