JPH0933138A - 冷媒蒸発器 - Google Patents

冷媒蒸発器

Info

Publication number
JPH0933138A
JPH0933138A JP7185311A JP18531195A JPH0933138A JP H0933138 A JPH0933138 A JP H0933138A JP 7185311 A JP7185311 A JP 7185311A JP 18531195 A JP18531195 A JP 18531195A JP H0933138 A JPH0933138 A JP H0933138A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
leeward
passage
refrigerant
windward
evaporation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7185311A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3632248B2 (ja
Inventor
Eiichi Torigoe
栄一 鳥越
Masahiro Shitaya
昌宏 下谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP18531195A priority Critical patent/JP3632248B2/ja
Publication of JPH0933138A publication Critical patent/JPH0933138A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3632248B2 publication Critical patent/JP3632248B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層型冷媒蒸発器1の冷却性能の高性能化を
図ると共に、空気の吹出温度分布を均一化し、且つ風上
側流路管12内を流れる冷媒の圧力損失の増加を抑える
ようにする。 【解決手段】 風上側蒸発器本体3の風上側蒸発通路1
4の通路幅を、風下側蒸発器本体2の風下側蒸発通路1
3の通路幅よりも狭くして積層型冷媒蒸発器1の冷媒流
路断面積のうち過熱蒸気域を小さくした。また、風下側
蒸発通路13に設けられる多数のリブ部15を冷媒の流
れ方向に傾斜させ、風上側蒸発通路14に設けられる多
数のリブ部16を冷媒の流れ方向に平行にして、風上側
流路管12内を流れる冷媒の圧力損失の増加を抑えた。
そして、風上側タンク部23、24の断面積を風下側タ
ンク部21、22の断面積よりも大きくすることによっ
て、風上側流路管12内を流れる冷媒の圧力損失の増加
を抑えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷媒と空気とを
熱交換させる冷媒流路管を空気の流れ方向に対して直交
する方向に複数積層してなる冷媒蒸発器に関するもの
で、特に蒸発器本体の空気の流れ方向に直交する方向に
平行な幅方向の一端側面から入口配管および出口配管が
取り出された積層型冷媒蒸発器に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年、冷凍サイクルの一構成部品である
冷媒蒸発器には、ユニットケース内の空気の流れ方向と
同一方向となる奥行き寸法を薄くする小型化、ユニット
ケース内の空気の流れ方向と直交する幅方向寸法および
高さ寸法を大きくする大型化、および冷媒蒸発器より吹
き出す空気の吹出温度分布の均一化への要望が強い。さ
らに、冷媒蒸発器と共に冷凍サイクルを構成する他の冷
凍サイクル機器の配置の関係から、入口配管と出口配管
とを蒸発器本体の片側側面から同一方向へ取り出して欲
しいという要求もある。このため、図13に示したよう
な片側にタンク部101、102を有する片側タンク方
式(シングルタンク・タイプ)の積層型冷媒蒸発器10
0(第1従来例)では、冷媒通路の分割個数を増加し、
それに伴って熱交換部103とは独立した冷媒導入通路
(または冷媒導出通路)104を設けることで対応がな
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、積層型冷媒
蒸発器100と共に冷凍サイクルを構成する冷媒圧縮機
内での液圧縮を防止するために積層型冷媒蒸発器100
の風上側蒸発通路105内で冷媒の蒸発を完了させなく
てはならない。すなわち、積層型冷媒蒸発器100の冷
媒出口側には、内部を流れる冷媒が過熱蒸気(過熱ガ
ス)となる過熱蒸気域(過熱ガス域)が設けられる。し
たがって、片側タンク方式の積層型冷媒蒸発器100に
は、熱交換効率の悪い部分が必ず存在することになるの
で、積層型冷媒蒸発器100より吹き出す空気の吹出温
度分布の均一化が困難であるという問題が生じている。
【0004】そこで、図14に示したように、上下両側
にタンク部201、202を配することで、冷媒導入通
路(または冷媒導出通路)等の別通路を設けずに、吹き
出す空気の吹出温度分布の均一化を目指す両側タンク方
式(ダブルタンク・タイプ)の積層型冷媒蒸発器200
(第2従来例)も提案されているが、上述のように、積
層型冷媒蒸発器200の風上側蒸発通路203内を流れ
る冷媒は必ず過熱蒸気であるため、積層型冷媒蒸発器2
00が幅方向に有効に活用されていないという問題が生
じている。
【0005】〔請求項1の目的〕請求項1に記載の発明
の目的は、風下側蒸発通路と風上側蒸発通路とで熱交換
性能が異なるという点に着目し、風上側蒸発通路の通路
幅を風下側蒸発通路の通路幅よりも狭くして、冷媒蒸発
器の熱交換性能の高性能化を図ると共に、冷媒蒸発器よ
り吹き出される空気の吹出温度分布を均一化することに
より上記問題点を解決することを目的とする。
【0006】〔請求項2の目的〕請求項2に記載の発明
の目的は、風下側伝熱促進部および風上側伝熱促進部が
角度によって熱交換特性が異なるという点に着目し、風
下側蒸発通路に冷媒の流れに対し角度を持った風下側伝
熱促進部を使用し、風上側蒸発通路に冷媒の流れに平行
な風上側伝熱促進部を使用して、冷媒蒸発器の熱交換性
能の高性能化を図ることにより上記問題点を解決するこ
とを目的とする。
【0007】〔請求項3の目的〕請求項3に記載の発明
の目的は、風上側タンク部内を流れる冷媒の圧力損失の
低減化を図ることのできる冷媒蒸発器を提供することに
ある。 〔請求項4の目的〕請求項4に記載の発明の目的は、複
数の風下側蒸発通路内を流れる冷媒の圧力損失の低減化
を図ることのできる冷媒蒸発器を提供することにある。
【0008】〔請求項5の目的〕請求項5に記載の発明
の目的は、入口配管および出口配管に接続する冷媒配管
の取回しが容易で、且つ冷媒配管の短縮化を図ることの
できる冷媒蒸発器を提供することにある。 〔請求項6の目的〕請求項6に記載の発明の目的は、風
下側流路管と風上側流路管とを一対の成形プレートによ
り一体成形することのできる冷媒蒸発器を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1の構成〕請求項1に記載の発明は、冷媒を空
気と熱交換させて蒸発させる風下側蒸発通路、およびこ
の風下側蒸発通路の両側に風下側タンク部を有する複数
の風下側流路管と、これらの風下側流路管よりも空気の
流れ方向の風上側に配され、前記複数の風下側蒸発通路
から流入した冷媒を空気と熱交換させて蒸発させる風上
側蒸発通路、およびこの風上側蒸発通路の両側に風上側
タンク部を有する複数の風上側流路管とを共に空気の流
れ方向に直交する幅方向に並列してなる冷媒蒸発器であ
って、前記冷媒蒸発器は、前記風上側蒸発通路の通路幅
を、前記風下側蒸発通路の通路幅よりも狭くした技術手
段を採用した。
【0010】〔請求項1の作用〕請求項1に記載の発明
によれば、風下側流路管内に流入した冷媒は、一方側の
風下側タンク部から風下側蒸発通路を通って他方側の風
下側タンク部に流入する。このとき、冷媒は、風下側蒸
発通路を通過する際に空気と熱交換して蒸発気化して液
成分の多い気液二相状態となる。そして、風下側タンク
部から風上側流路管内に流入した冷媒は、一方側の風上
側タンク部から風上側蒸発通路を通って他方側の風上側
タンク部に流入する。このとき、冷媒は、風上側蒸発通
路を通過する際に空気と熱交換して全てガス成分である
過熱蒸気となる。ここで、冷媒の流れ方向の出口側であ
る風上側蒸発通路の通路幅が冷媒の流れ方向の入口側で
ある風下側蒸発通路の通路幅よりも狭いので、内部を流
れる冷媒が過熱蒸気となる過熱蒸気域が内部を流れる冷
媒が気液二相状態となる気液二相域よりも小さくなる。
【0011】〔請求項1の効果〕請求項1に記載の発明
は、内部を流れる冷媒が過熱蒸気となる風上側蒸発通路
の通路幅を、内部を流れる冷媒が気液二相状態となる風
下側蒸発通路の通路幅よりも狭くすることにより、熱交
換効率の悪い部分を熱交換効率の良い部分よりも小さく
することができるので、冷媒蒸発器の熱交換性能の低下
を抑えることができると共に、冷媒蒸発器より吹き出さ
れる空気の吹出温度分布を均一化し易くなる。
【0012】〔請求項2の構成〕請求項2に記載の発明
は、請求項1に記載の冷媒蒸発器に加えて、前記風下側
蒸発通路は、冷媒の流れ方向に対して角度を持って設け
られた風下側伝熱促進部を有し、前記風上側蒸発通路
は、冷媒の流れ方向に平行に設けられた風上側伝熱促進
部を有する技術手段を採用した。
【0013】〔請求項2の作用および効果〕請求項2に
記載の発明によれば、風下側蒸発通路を流れる冷媒は風
下側伝熱促進部により攪乱されて外側を通過する空気と
良好に熱交換することにより、冷媒蒸発器の熱交換性能
の高性能化を図ることができる。また、風上側蒸発通路
を流れる冷媒は風上側伝熱促進部によりあまり攪乱され
ることなくスムーズに流れるので、風下側蒸発通路より
も通路幅の狭い風上側蒸発通路内を流れる冷媒の圧力損
失の増加を抑えることができる。すなわち、風上側流路
管内を流れる冷媒の圧力損失の増加を抑えることができ
る。
【0014】〔請求項3の構成〕請求項3に記載の発明
は、請求項1または請求項2に記載の冷媒蒸発器に加え
て、前記冷媒蒸発器は、前記風上側タンク部の内部空間
の断面積を、前記風下側タンク部の内部空間の断面積よ
りも大きくした技術手段を採用した。
【0015】〔請求項3の作用および効果〕請求項3に
記載の発明によれば、風上側タンク部の内部空間を、風
下側タンク部の内部空間よりも広くすることにより、風
下側蒸発通路よりも通路幅の狭い風上側蒸発通路内を流
れる冷媒の圧力損失の増加を抑えることができる。すな
わち、風上側流路管内を流れる冷媒の圧力損失の増加を
抑えることができる。
【0016】〔請求項4の構成〕請求項4に記載の発明
は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の冷媒蒸
発器に加えて、前記冷媒蒸発器は、前記複数の風下側流
路管を空気の流れ方向に直交する幅方向に並列してなる
風下側蒸発器本体と、この風下側蒸発器本体よりも空気
の流れ方向の風上側に配され、前記複数の風上側流路管
を前記風下側流路管と同一方向に並列してなる風上側蒸
発器本体とを備え、前記風下側蒸発器本体は、前記複数
の風下側蒸発通路を、前記風上側蒸発通路よりも多い分
割個数となるように2個以上の風下側蒸発通路群に分割
する風下側分割手段を有する技術手段を採用した。
【0017】〔請求項4の作用および効果〕請求項4に
記載の発明によれば、複数の風下側蒸発通路が風下側分
割手段により風上側蒸発通路よりも多い分割個数となる
ように2個以上の風下側蒸発通路群に分割されているた
め、風下側蒸発通路群の通路断面積よりも複数の風下側
蒸発通路の通路断面積が大きくなるので、風下側蒸発通
路よりも通路幅の狭い風上側蒸発通路内を流れる冷媒の
圧力損失の増加を抑えることができる。
【0018】〔請求項5の構成〕請求項5に記載の発明
は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の冷媒蒸
発器に加えて、前記冷媒蒸発器は、減圧装置から入口側
接続配管を経て前記風下側流路管内に冷媒を流入させる
入口配管と、前記風上側流路管内から出口側接続配管を
経て冷媒圧縮機へ冷媒を流出させる出口配管とを備え、
前記入口配管および前記出口配管は、前記冷媒蒸発器の
幅方向の片側部から同一方向に向かって取り出されてい
る技術手段を採用した。
【0019】〔請求項5の作用および効果〕請求項5に
記載の発明によれば、入口配管を冷媒蒸発器の幅方向の
片側部から取り出し、さらに出口配管を冷媒蒸発器の幅
方向の片側部から入口配管と同一方向に向かって取り出
すことにより、減圧装置と風下側流路管とを接続する入
口側接続配管、および風上側流路管と冷媒圧縮機とを接
続する出口側接続配管の取回しが容易となる。また、冷
媒蒸発器の幅方向の両側部から入口配管と出口配管をそ
れぞれ取り出すタイプのものと比較して入口側接続配管
または出口側接続配管の短縮化を図れる。
【0020】〔請求項6の構成〕請求項6に記載の発明
は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の冷媒蒸
発器に加えて、前記複数の風下側流路管のうちの少なく
とも1つの風下側流路管、およびこの風下側流路管の空
気流れ方向に隣設される前記風上側流路管は、一対の成
形プレートにより一体成形されている技術手段を採用し
た。
【0021】〔請求項6の作用および効果〕請求項6に
記載の発明によれば、風下側流路管と風上側流路管とを
一対の成形プレートにより一体成形しているので、冷媒
蒸発器の幅方向への風下側流路管および風上側流路管を
増加または減少する場合に流路管部品を新設しなくても
容易に対応することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
〔第1実施例の構成〕図1ないし図8はこの発明の冷媒
蒸発器を積層型冷媒蒸発器に適用した第1実施例を示し
たもので、図1ないし図4は積層型冷媒蒸発器を示した
図である。
【0023】積層型冷媒蒸発器1は、例えば車両用空気
調和装置の冷凍サイクルのエバポレータを構成する積層
型熱交換器で、内部を流れる冷媒と外側を通過する空気
とを熱交換させて冷媒を蒸発気化させ、空気を冷却する
風下側蒸発器本体(風下側熱交換器本体)2および風上
側蒸発器本体(風上側熱交換器本体)3を備えている。
また、積層型冷媒蒸発器1は、例えば車両の車室内前方
に設置された空調ダクト内に空気の流れ方向に対して直
交するように取り付けられている。
【0024】風下側蒸発器本体2および風上側蒸発器本
体3は、空気の流れ方向に対して直交する幅方向に複数
積層された一対の成形プレート4と、隣設する成形プレ
ート4間に配され、冷媒と空気との熱交換効率(伝熱効
率)を高めるための複数のコルゲートフィン5と、風下
側蒸発器本体2および風上側蒸発器本体3を補強するた
めのサイドプレート6、7とからなり、これらは炉中に
て一体ろう付けされている。
【0025】次に、一対の成形プレート4について図1
ないし図5に基づいて詳細に説明する。一対の成形プレ
ート4は、熱伝導性に優れたアルミニウム合金製で薄い
板状の金属板をプレス成形することによって一体成形さ
れている。そして、一対の成形プレート4は、空気の流
れ方向の風下側に風下側流路管11を形成し、空気の流
れ方向の風上側に風上側流路管12を形成している。風
下側流路管11の内部、すなわち、一対の成形プレート
4の風下側間には、風下側蒸発通路(入口側蒸発通路)
13が形成されている。また、風上側流路管12の内
部、すなわち、一対の成形プレート4の風上側間には、
風上側蒸発通路(出口側蒸発通路)14が形成されてい
る。
【0026】風下側蒸発通路13は、風上側蒸発通路1
4よりも冷媒の流れ方向の上流側に設けられ、主に液成
分の多い気液二相状態の冷媒と空気とを熱交換させて冷
媒を蒸発気化させる冷媒通路である。この風下側蒸発通
路13の通路幅(空気の流れ方向と同一の方向の奥行き
寸法)は、風上側蒸発通路14の通路幅(空気の流れ方
向と同一の方向の奥行き寸法)よりも例えば2倍程度広
くなるように形成されている。
【0027】成形プレート4の風下側蒸発通路13を形
成する面(対向面)には、冷媒の流れ方向{成形プレー
ト4の長手方向(上下方向、高さ方向)}に対して所定
の傾斜角度(例えば40°〜50°)だけ傾斜した多数
のリブ部15が形成されている。これらのリブ部15
は、本発明の風下側伝熱促進部であって、冷媒が風下側
蒸発通路13を通路幅方向に広く行き渡るようにするた
めの突条部で、プレス成形により成形プレート4に一体
成形されている。
【0028】風上側蒸発通路14は、風下側蒸発通路1
3よりも冷媒の流れ方向の下流側に設けられ、主にガス
成分の多い気液二相状態の冷媒と空気とを熱交換させて
冷媒を蒸発気化させる冷媒通路である。この風上側蒸発
通路14の通路幅(空気の流れ方向と同一の方向の奥行
き寸法)は、風下側蒸発通路13の通路幅(空気の流れ
方向と同一の方向の奥行き寸法)よりも狭くなるように
形成されている。
【0029】成形プレート4の風上側蒸発通路14を形
成する面(対向面)には、冷媒の流れ方向{成形プレー
ト4の長手方向(上下方向、高さ方向)}に平行な多数
のリブ部16が形成されている。これらのリブ部16
は、本発明の風上側伝熱促進部であって、冷媒が風上側
蒸発通路14をスムーズに流れるようにするための一文
字状の突条部で、プレス成形により成形プレート4に一
体成形されている。
【0030】風下側流路管11の上端部および下端部、
すなわち、風下側蒸発通路13よりも上方および下方に
は、風下側タンク部21、22が形成されている。ま
た、風上側流路管12の上端部および下端部、すなわ
ち、風上側蒸発通路14よりも上方および下方には、風
上側タンク部23、24が形成されている。風下側タン
ク部21、22および風上側タンク部23、24には、
隣接する風下側流路管11、風上側流路管12内と連通
させるための円形状の連通孔25、26および楕円形状
の連通孔27、28がそれぞれ形成されている。したが
って、成形プレート4は、上半分と下半分とが対称形状
とされている。
【0031】ここで、風下側蒸発器本体2の上端部に
は、風下側タンク部21を風下側流路管11の列設方向
(積層方向)に複数積層することによって、図1ないし
図3に示したように、風下側タンク31が形成される。
また、風下側蒸発器本体2の下端部には、風下側タンク
部22を風下側流路管11の列設方向(積層方向)に複
数積層することによって、図1、図2および図4に示し
たように、風下側タンク32が形成される。
【0032】そして、風上側蒸発器本体3の上端部に
は、風上側タンク部23を風上側流路管12の列設方向
(積層方向)に複数積層することによって、図1ないし
図3に示したように、風上側タンク33が形成される。
また、風上側蒸発器本体3の下端部には、風上側タンク
部24を風上側流路管12の列設方向(積層方向)に複
数積層することによって、図1、図2および図4に示し
たように、風上側タンク34が形成される。
【0033】なお、下端側の風下側タンク32の略中央
部には、風下側タンク32を風下側タンク部群22aと
風下側タンク部群22bとに2分割するセパレータ35
が設けられている。このセパレータ35は、本発明の風
下側分割手段であって、略中央部に隣接して配される2
つの風下側流路管11の風下側タンク部22の側壁に連
通孔26を設けないことにより形成される仕切り壁で、
複数の風下側蒸発通路13も風下側蒸発通路群13aと
風下側蒸発通路群13bとに分割する。
【0034】次に、サイドプレート6について図1ない
し図6に基づいて詳細に説明する。サイドプレート6に
は、入口配管8と出口配管9とが隣合った状態でジョイ
ント10により接続されている。そして、サイドプレー
ト6は、積層型冷媒蒸発器1を構成する複数の成形プレ
ート4のうち最も奥側(入口配管8の接続側と逆側)に
配される成形プレート4との間に、入口側通路36およ
び出口側通路37を形成している。したがって、サイド
プレート6は、上半分と下半分とが対称形状とされ、左
半分と右半分とが対称形状とされている。
【0035】入口側通路36は、入口配管8より流入し
た冷媒を風下側流路管11の風下側タンク部22内に供
給する冷媒通路である。出口側通路37は、風上側流路
管12の風上側タンク部23内より流出した冷媒を出口
配管9に供給する冷媒通路である。
【0036】次に、サイドプレート7について図1ない
し図5、図7に基づいて詳細に説明する。サイドプレー
ト7は、積層型冷媒蒸発器1を構成する複数の成形プレ
ート4のうち最も手前側(入口配管8の接続側)に配さ
れる成形プレート4との間に、図7に示したように、連
通路38を形成している。この連通路38は、下端側の
風下側タンク32の奥側の風下側タンク部22と下端側
の風上側タンク34の奥側の風上側タンク部24とを直
接連通する冷媒通路である。したがって、成形プレート
4は、上半分と下半分とが対称形状とされ、左半分と右
半分とが対称形状とされている。
【0037】入口配管8は、冷凍サイクルの温度自動膨
張弁やキャピラリチューブ等の減圧装置(図示せず)か
ら入口側接続配管(図示せず)を経て風下側蒸発器本体
2内に冷媒を流入させる配管である。出口配管9は、風
上側蒸発器本体3内から出口側接続配管(図示せず)を
経て冷媒圧縮機(図示せず)へ冷媒を流出させる配管で
ある。入口配管8および出口配管9は、積層型冷媒蒸発
器1の片側部(基本的には冷媒圧縮機や冷媒凝縮器が設
置されているエンジンルーム側部、実施例ではサイドプ
レート6)より同一方向に取り出されている。
【0038】ここで、風下側蒸発器本体2の内部にはセ
パレータ35により風下側冷媒流路Aが形成され、風上
側蒸発器本体3の内部には風上側冷媒流路Bが形成され
る。風下側蒸発器本体2の風下側冷媒流路Aは、入口配
管8から流入した冷媒を、入口側通路36→下端側の風
下側タンク32の風下側タンク部群22a→風下側蒸発
通路群13aを構成する各風下側蒸発通路13→上端側
の風下側タンク31の各風下側タンク部21→風下側蒸
発通路群13bを構成する各風下側蒸発通路13→下端
側の風下側タンク32の風下側タンク部群22bを経由
して連通路38へ導く冷媒経路となる。
【0039】風上側蒸発器本体3の風上側冷媒流路B
は、連通路38から流入した冷媒を、下端側の風上側タ
ンク34の各風上側タンク部24→各風上側蒸発通路1
4→上端側の風上側タンク33の風上側タンク部23→
出口側通路37を経由して出口配管9へ導く冷媒経路と
なる。
【0040】〔第1実施例の作用〕次に、この実施例の
積層型冷媒蒸発器1の作用を図1ないし図7に基づいて
簡単に説明する。
【0041】減圧装置を通過する際に断熱膨張された低
温低圧の気液二相状態の冷媒は、入口側接続配管、入口
配管8を通って入口側通路36内に流入する。入口側通
路36内に流入した冷媒は、連通孔26を通って下端側
の風下側タンク32の風下側タンク部群22a内に流入
する。風下側タンク部群22a内に流入した冷媒は、こ
こで風下側蒸発通路群13aを構成する各風下側蒸発通
路13に均等に分配される。
【0042】そして、風下側蒸発通路群13aを構成す
る各風下側蒸発通路13内に流入した冷媒は、各風下側
蒸発通路13内を流れる際に、風下側流路管11の外側
を通過する空気と熱交換して蒸発気化し、液成分が多い
気液二相状態の冷媒となって、上端側の風下側タンク3
1の各風下側タンク部21内に流入し、ここで風下側蒸
発通路群13bを構成する各風下側蒸発通路13に均等
に分配される。
【0043】そして、風下側蒸発通路群13bを構成す
る各風下側蒸発通路13内に流入した冷媒は、各風下側
蒸発通路13内を流れる際に、風下側流路管11の外側
を通過する空気と熱交換して蒸発気化し、液成分よりも
ガス成分が多い気液二相状態の冷媒となる。そして、冷
媒は、下端側の風下側タンク32の風下側タンク部群2
2b内に流入し、連通孔26、連通路38、連通孔28
を通って下端側の風上側タンク34の各風上側タンク部
24内に流入し、ここで各風上側蒸発通路14に均等に
分配される。
【0044】そして、各風上側蒸発通路14内に流入し
た冷媒は、各風上側蒸発通路14内を流れる際に、風上
側流路管12の外側を通過する空気と熱交換して蒸発気
化し過熱蒸気(過熱ガス)となって、上端側の風上側タ
ンク33の各風上側タンク部23内に流入して、連通孔
27、出口側通路37を通って出口配管9より流出す
る。出口配管9より流出した過熱蒸気は、出口側接続配
管を通って冷媒圧縮機の吸入口に吸入される。
【0045】〔第1実施例の効果〕以上のように、積層
型冷媒蒸発器1は、各風上側蒸発通路14の通路幅を各
風下側蒸発通路13の通路幅よりも狭くすることによ
り、冷媒と空気との熱交換効率の悪い風上側蒸発通路1
4を熱交換効率の良い風下側蒸発通路13よりも小さく
している。すなわち、積層型冷媒蒸発器1の冷媒流路断
面積において過熱蒸気域を小さくすることができるの
で、積層型冷媒蒸発器1を通過する空気が効率良く熱交
換することになる。したがって、積層型冷媒蒸発器1の
奥行き寸法を短くしても、積層型冷媒蒸発器1の冷房性
能を向上することができる。また、積層型冷媒蒸発器1
を幅方向および高さ方向に大型化しても、積層型冷媒蒸
発器1より吹き出される空気の吹出温度分布の悪化を防
止することができる。
【0046】ここで、風下側蒸発通路13と風上側蒸発
通路14との通路幅比率を種々変化させて、吹出空気温
度差および冷房性能がどのように変化するかについて調
査した複数の実験について説明する。第1の実験は、風
下側蒸発通路13と風上側蒸発通路14との通路幅比率
を変化させ、風下側蒸発通路13の外側を通過した吹出
空気温度と風上側蒸発通路14の外側を通過した吹出空
気温度との吹出空気温度差について調査したもので、そ
の実験結果を図8のグラフに示した。第2の実験は、風
下側蒸発通路13と風上側蒸発通路14との通路幅比率
を変化させ、積層型冷媒蒸発器1の冷房性能について調
査したもので、その実験結果を図8のグラフに示した。
【0047】この図8のグラフからも確認できるよう
に、風下側蒸発通路13の通路幅と風上側蒸発通路14
の通路幅との通路幅比率が1:1の場合には、吹出空気
温度差が最も大きく、冷却性能も悪化する傾向にあるこ
とが分かる。また、風下側蒸発通路13の通路幅と風上
側蒸発通路14の通路幅との通路幅比率が3:1の場合
には、吹出空気温度差は最も小さくなるが、冷却性能が
悪化する傾向にあることが分かる。そして、風下側蒸発
通路13の通路幅と風上側蒸発通路14の通路幅との通
路幅比率が2:1の場合には、冷却性能が最も良く、吹
出空気温度差も小さくなる傾向にあることが分かる。
【0048】ここで、風上側蒸発通路14の通路幅と風
下側蒸発通路13の通路幅との通路幅比率を2:1とす
ることにより風上側蒸発通路14を流れる冷媒の圧力損
失が増加する問題が生じる。しかし、この実施例では、
風下側蒸発通路13に冷媒の流れ方向に対して傾斜した
多数のリブ部15、および風上側蒸発通路14に冷媒の
流れ方向に平行な多数のリブ部16を設けたり、風上側
タンク部23、24の内部空間を、風下側タンク部2
1、22の内部空間よりも広くすることにより、風上側
流路管12内(風上側蒸発通路14内および風上側タン
ク部23、24内)を流れる冷媒の圧力損失の増加を抑
えるようにしている。また、風下側蒸発通路13に冷媒
の流れを攪乱する多数のリブ部15が形成されているの
で、冷媒と空気との熱交換性能が更に高まる。なお、リ
ブ部15、16を成形プレート4に一体成形しているの
で、一対の成形プレート4間にインナーフィンを入れる
ものと比較して部品点数を低減でき、積層型冷媒蒸発器
1の価格を低減できる。
【0049】さらに、複数の風下側蒸発通路13をセパ
レータ35により風下側蒸発通路群13aと風下側蒸発
通路群13bとに2分割し、複数の風上側蒸発通路14
を分割しないようにしているため、風下側冷媒流路Aの
流路断面積よりも風上側冷媒流路Bの流路断面積を大き
くしている。このため、風上側蒸発通路14内を流れる
冷媒の圧力損失の増加を更に抑えることができる。
【0050】入口配管8および出口配管9を共に積層型
冷媒蒸発器1の片側部から同一方向に例えば冷媒凝縮器
等の室外機や冷媒圧縮機等が設置されているエンジンル
ーム側に取り出すことにより、それらと積層型冷媒蒸発
器1とを接続する入口側接続配管および出口側接続配管
の取回しが容易となる。また、積層型冷媒蒸発器の両側
部から入口配管と出口配管をそれぞれ取り出すタイプの
ものと比較して入口側接続配管または出口側接続配管の
長さを短くすることができる。
【0051】さらに、この実施例では、風下側流路管1
1と風上側流路管12とを一対の成形プレート4により
一体成形しているので、積層型冷媒蒸発器1の幅方向へ
の風下側流路管11および風上側流路管12を増加また
は減少する場合に流路管部品を新設しなくても容易に対
応することができる。また、風下側流路管11と風上側
流路管12の形状が仮に複雑となっても簡単に積層型冷
媒蒸発器1を製造することができる。
【0052】〔第2実施例〕図9はこの発明の第2実施
例を示したもので、積層型冷媒蒸発器内の冷媒の流れ方
向を示した図である。
【0053】この実施例では、入口配管8を風下側蒸発
器本体2の上端側の風下側タンク31に接続し、出口配
管9を風上側蒸発器本体3の下端側の風上側タンク34
に接続し、入口配管8および出口配管9を積層型冷媒蒸
発器1の片側部(基本的にはエンジンルーム側)より取
り出している。
【0054】そして、上端側の風下側タンク31の略中
央部には、風下側タンク31を風下側タンク部群21a
と風下側タンク部群21bとに2分割するセパレータ4
1が設けられている。このセパレータ41は、複数の風
下側蒸発通路13も風下側蒸発通路群13aと風下側蒸
発通路群13bとに分割する風下側分割手段である。
【0055】そして、積層型冷媒蒸発器1を構成する複
数の成形プレートのうち最も奥側(入口配管8の接続側
と逆側)に配される成形プレートとサイドプレートとの
間には、上端側の風下側タンク31の奥側の風下側タン
ク部21と上端側の風上側タンク33の奥側の風上側タ
ンク部23とを直接連通する連通路42が形成されてい
る。
【0056】風下側蒸発器本体2の風下側冷媒流路A
は、入口配管8から流入した冷媒を、上端側の風下側タ
ンク31の風下側タンク部群21a→風下側蒸発通路群
13aを構成する各風下側蒸発通路13→下端側の風下
側タンク32の各風下側タンク部22→風下側蒸発通路
群13bを構成する各風下側蒸発通路13→上端側の風
下側タンク31の風下側タンク部群21bを経由して連
通路42に導く冷媒経路となる。
【0057】風上側蒸発器本体3の風上側冷媒流路B
は、連通路42から流入した冷媒を、上端側の風上側タ
ンク33の各風上側タンク部23→各風上側蒸発通路1
4→下端側の風上側タンク34の各風上側タンク部24
を経由して出口配管9に導く冷媒経路となる。
【0058】〔第3実施例〕図10はこの発明の第3実
施例を示したもので、積層型冷媒蒸発器内の冷媒の流れ
方向を示した図である。
【0059】上端側の風下側タンク31の入口寄りに
は、風下側タンク31を風下側タンク部群21aと風下
側タンク部群21bとに2分割するセパレータ51が設
けられている。このセパレータ51は、本発明の風下側
分割手段であって、複数の風下側蒸発通路13も風下側
蒸発通路群13aと風下側蒸発通路群13bとに分割す
る。
【0060】また、下端側の風下側タンク32の出口寄
りには、風下側タンク32を風下側タンク部群22aと
風下側タンク部群22bとに2分割するセパレータ52
が設けられている。このセパレータ52は、複数の風下
側蒸発通路13も風下側蒸発通路群13bと風下側蒸発
通路群13cとに分割する風下側分割手段である。
【0061】さらに、下端側の風上側タンク34の出口
寄りには、風上側タンク34を風下側タンク部群24a
と風下側タンク部群24bとに2分割するセパレータ5
3が設けられている。このセパレータ53は、複数の風
上側蒸発通路14も風上側蒸発通路群14aと風上側蒸
発通路群14bとに分割する風上側分割手段である。
【0062】そして、積層型冷媒蒸発器1を構成する複
数の成形プレートのうち最も奥側(入口配管8の接続側
と逆側)に配される成形プレートとサイドプレートとの
間には、下端側の風下側タンク32の奥側の風下側タン
ク部22と下端側の風上側タンク34の奥側の風上側タ
ンク部24とを直接連通する連通路54が形成されてい
る。
【0063】風下側蒸発器本体2の風下側冷媒流路A
は、入口配管8から流入した冷媒を、上端側の風下側タ
ンク31の風下側タンク部群21a→風下側蒸発通路群
13aを構成する各風下側蒸発通路13→下端側の風下
側タンク32の風下側タンク部群22a→風下側蒸発通
路群13bを構成する各風下側蒸発通路13→上端側の
風下側タンク31の風下側タンク部群21b→風下側蒸
発通路群13cを構成する各風下側蒸発通路13→下端
側の風下側タンク32の風下側タンク部群22bを経由
して連通路54に導く冷媒経路となる。
【0064】風上側蒸発器本体3の風上側冷媒流路B
は、連通路54から流入した冷媒を、下端側の風上側タ
ンク34の風上側タンク部群24a→風上側蒸発通路群
14aを構成する各風上側蒸発通路14→上端側の風上
側タンク33の各風上側タンク部23→風上側蒸発通路
群14bを構成する各風上側蒸発通路14→下端側の風
上側タンク34の風上側タンク部群24bを経由して出
口配管9に導く冷媒経路となる。
【0065】〔第4実施例〕図11はこの発明の第4実
施例を示したもので、積層型冷媒蒸発器内の冷媒の流れ
方向を示した図である。
【0066】この実施例では、入口配管8を風下側蒸発
器本体2の上端側の風下側タンク31に接続し、出口配
管9を風上側蒸発器本体3の上端側の風上側タンク33
に接続し、入口配管8および出口配管9を積層型冷媒蒸
発器1の片側部(基本的にはエンジンルーム側)より取
り出している。このため、入口配管8および出口配管9
に直接ボックス型温度自動膨張弁(図示せず)を取り付
けることができる。
【0067】そして、上端側の風下側タンク31の略中
央部には、第2実施例と同様に、セパレータ41が設け
られている。そして、積層型冷媒蒸発器1を構成する複
数の成形プレートのうち最も奥側(入口配管8の接続側
と逆側)に配される成形プレートとサイドプレートとの
間には、上端側の風下側タンク31の奥側の風下側タン
ク部21と下端側の風上側タンク34の奥側の風上側タ
ンク部24とを直接連通する連通路43が形成されてい
る。
【0068】風下側蒸発器本体2の風下側冷媒流路A
は、入口配管8から流入した冷媒を、上端側の風下側タ
ンク31の風下側タンク部群21a→風下側蒸発通路群
13aを構成する各風下側蒸発通路13→下端側の風下
側タンク32の各風上側タンク部22→風下側蒸発通路
群13bを構成する各風下側蒸発通路13→上端側の風
下側タンク31の風下側タンク部群21bを経由して連
通路43に導く冷媒経路となる。
【0069】風上側蒸発器本体3の風上側冷媒流路B
は、連通路43から流入した冷媒を、下端側の風上側タ
ンク34の各風上側タンク部24→各風上側蒸発通路1
4→上端側の風上側タンク33の各風上側タンク部23
を経由して出口配管9に導く冷媒経路となる。
【0070】〔第5実施例〕図12はこの発明の第5実
施例を示したもので、積層型冷媒蒸発器内の冷媒の流れ
方向を示した図である。
【0071】上端側の風下側タンク31の入口寄りに
は、第3実施例と同様に、セパレータ51が設けられて
いる。また、下端側の風下側タンク32の出口寄りに
は、第3実施例と同様に、セパレータ52が設けられて
いる。さらに、上端側の風上側タンク33の出口寄りに
は、風上側タンク33を風上側タンク部群23aと風上
側タンク部群23bとに2分割するセパレータ55が設
けられている。
【0072】そして、積層型冷媒蒸発器1を構成する複
数の成形プレートのうち最も奥側(入口配管8の接続側
と逆側)に配される成形プレートとサイドプレートとの
間には、下端側の風下側タンク32の奥側の風下側タン
ク部22と上端側の風上側タンク33の奥側の風上側タ
ンク部23とを直接連通する連通路56が形成されてい
る。
【0073】風下側蒸発器本体2の風下側冷媒流路A
は、入口配管8から流入した冷媒を、上端側の風下側タ
ンク31の風下側タンク部群21a→風下側蒸発通路群
13aを構成する各風下側蒸発通路13→下端側の風下
側タンク32の風下側タンク部群22a→風下側蒸発通
路群13bを構成する各風下側蒸発通路13→上端側の
風下側タンク31の風下側タンク部群21b→風下側蒸
発通路群13cを構成する各風下側蒸発通路13→下端
側の風下側タンク32の風下側タンク部群22bを経由
して連通路56に導く冷媒経路となる。
【0074】風上側蒸発器本体3の風上側冷媒流路B
は、連通路56から流入した冷媒を、上端側の風上側タ
ンク33の風上側タンク部群23a→風上側蒸発通路群
14aを構成する各風上側蒸発通路14→下端側の風上
側タンク34の各風上側タンク部24→風上側蒸発通路
群14bを構成する各風上側蒸発通路14→上端側の風
上側タンク33の風上側タンク部群23bを経由して出
口配管9に導く冷媒経路となる。
【0075】〔変形例〕この実施例では、本発明を積層
型冷媒蒸発器1に適用したが、本発明をプレートフィン
チューブ式の冷媒蒸発器に適用しても良い。また、本発
明を偏平チューブ内に複数の冷媒通路を有するマルチフ
ロー型冷媒蒸発器に適用しても良い。
【0076】この実施例では、風下側蒸発器本体2と風
上側蒸発器本体3とを複数の成形プレート4により一体
的に構成したが、風下側蒸発器本体と風上側蒸発器本体
とを別体にて製造し、空気の流れ方向の風下側と風上側
に並列して配置しても良い。この実施例では、風上側蒸
発通路14に多数のリブ部16を設けたが、風上側蒸発
通路14にインナーフィンを設けても良い。
【0077】この実施例では、最も奥側の風下側流路管
11の風下側タンク部21または風下側タンク部22と
最も奥側の風上側流路管12の風上側タンク部23また
は風上側タンク部24とを連通する連通路38、42、
43、54、56を最も奥側の成形プレートとサイドプ
レートとの間に形成したが、一対の成形プレート間に風
下側タンク部と風上側タンク部とを直結する連通路を設
けても良い。また、サイドプレートに溝状部を設けて連
通路38、42、43、54、56を形成したが、成形
プレートに溝状部を設けて連通路を形成しても良く、ま
た成形プレートとサイドプレートとの両方に溝状部を設
けて連通路を形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】積層型冷媒蒸発器内の冷媒の流れ方向を示した
斜視図である(第1実施例)。
【図2】積層型冷媒蒸発器を示した正面図である(第1
実施例)。
【図3】積層型冷媒蒸発器を示した平面図である(第1
実施例)。
【図4】積層型冷媒蒸発器を示した底面図である(第1
実施例)。
【図5】成形プレートを示した正面図である(第1実施
例)。
【図6】サイドプレートを示した正面図である(第1実
施例)。
【図7】サイドプレートを示した正面図である(第1実
施例)。
【図8】通路幅比率に対する冷房性能および吹出空気温
度差の関係を示したグラフである(第1実施例)。
【図9】積層型冷媒蒸発器内の冷媒の流れ方向を示した
説明図である(第2実施例)。
【図10】積層型冷媒蒸発器内の冷媒の流れ方向を示し
た説明図である(第3実施例)。
【図11】積層型冷媒蒸発器内の冷媒の流れ方向を示し
た説明図である(第4実施例)。
【図12】積層型冷媒蒸発器内の冷媒の流れ方向を示し
た説明図である(第5実施例)。
【図13】積層型冷媒蒸発器内の冷媒の流れ方向を示し
た説明図である(第1従来例)。
【図14】積層型冷媒蒸発器内の冷媒の流れ方向を示し
た説明図である(第2従来例)。
【符号の説明】
1 積層型冷媒蒸発器(冷媒蒸発器) 2 風下側蒸発器本体 3 風上側蒸発器本体 4 成形プレート 8 入口配管 9 出口配管 11 風下側流路管 12 風上側流路管 13 風下側蒸発通路 13a 風下側蒸発通路群 13b 風下側蒸発通路群 14 風上側蒸発通路 15 リブ部(風下側伝熱促進部) 16 リブ部(風上側伝熱促進部) 21 風下側タンク部 22 風下側タンク部 23 風上側タンク部 24 風上側タンク部 35 セパレータ(風下側分割手段) 51 セパレータ(風下側分割手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)冷媒を空気と熱交換させて蒸発させ
    る風下側蒸発通路、およびこの風下側蒸発通路の両側に
    風下側タンク部を有する複数の風下側流路管と、 (b)これらの風下側流路管よりも空気の流れ方向の風
    上側に配され、 前記複数の風下側蒸発通路から流入した冷媒を空気と熱
    交換させて蒸発させる風上側蒸発通路、およびこの風上
    側蒸発通路の両側に風上側タンク部を有する複数の風上
    側流路管とを共に空気の流れ方向に直交する幅方向に並
    列してなる冷媒蒸発器であって、 前記冷媒蒸発器は、前記風上側蒸発通路の通路幅を、前
    記風下側蒸発通路の通路幅よりも狭くしたことを特徴と
    する冷媒蒸発器。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の冷媒蒸発器において、 前記風下側蒸発通路は、冷媒の流れ方向に対して角度を
    持って設けられた風下側伝熱促進部を有し、 前記風上側蒸発通路は、冷媒の流れ方向に平行に設けら
    れた風上側伝熱促進部を有することを特徴とする冷媒蒸
    発器。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の冷媒蒸発
    器において、 前記冷媒蒸発器は、前記風上側タンク部の内部空間の断
    面積を、前記風下側タンク部の内部空間の断面積よりも
    大きくしたことを特徴とする冷媒蒸発器。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    の冷媒蒸発器において、 前記冷媒蒸発器は、前記複数の風下側流路管を空気の流
    れ方向に直交する幅方向に並列してなる風下側蒸発器本
    体と、この風下側蒸発器本体よりも空気の流れ方向の風
    上側に配され、前記複数の風上側流路管を前記風下側流
    路管と同一方向に並列してなる風上側蒸発器本体とを備
    え、 前記風下側蒸発器本体は、前記複数の風下側蒸発通路
    を、前記風上側蒸発通路よりも多い分割個数となるよう
    に2個以上の風下側蒸発通路群に分割する風下側分割手
    段を有することを特徴とする冷媒蒸発器。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
    の冷媒蒸発器において、 前記冷媒蒸発器は、減圧装置から入口側接続配管を経て
    前記風下側流路管内に冷媒を流入させる入口配管と、前
    記風上側流路管内から出口側接続配管を経て冷媒圧縮機
    へ冷媒を流出させる出口配管とを備え、 前記入口配管および前記出口配管は、前記冷媒蒸発器の
    幅方向の片側部から同一方向に向かって取り出されてい
    ることを特徴とする冷媒蒸発器。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項5のいずれかに記載
    の冷媒蒸発器において、 前記複数の風下側流路管のうちの少なくとも1つの風下
    側流路管、およびこの風下側流路管の空気流れ方向に隣
    設される前記風上側流路管は、一対の成形プレートによ
    り一体成形されていることを特徴とする冷媒蒸発器。
JP18531195A 1995-07-21 1995-07-21 冷媒蒸発器 Expired - Fee Related JP3632248B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18531195A JP3632248B2 (ja) 1995-07-21 1995-07-21 冷媒蒸発器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18531195A JP3632248B2 (ja) 1995-07-21 1995-07-21 冷媒蒸発器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0933138A true JPH0933138A (ja) 1997-02-07
JP3632248B2 JP3632248B2 (ja) 2005-03-23

Family

ID=16168636

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18531195A Expired - Fee Related JP3632248B2 (ja) 1995-07-21 1995-07-21 冷媒蒸発器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3632248B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10332224A (ja) * 1997-05-30 1998-12-15 Showa Alum Corp 積層型蒸発器
JP2000193343A (ja) * 1998-12-24 2000-07-14 Calsonic Kansei Corp 積層型エバポレータ
JP2002071283A (ja) * 2000-08-30 2002-03-08 Zexel Valeo Climate Control Corp 熱交換器
US6742577B2 (en) 2002-01-10 2004-06-01 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Laminate type evaporator
KR20040102489A (ko) * 2003-05-28 2004-12-08 한라공조주식회사 적층형 열교환기의 플레이트
JP2005337688A (ja) * 2004-05-31 2005-12-08 Hitachi Ltd 冷凍装置
US7021371B2 (en) 2000-10-18 2006-04-04 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Heat exchanger

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5237653U (ja) * 1975-09-10 1977-03-17
JPS5431955U (ja) * 1977-08-06 1979-03-02
JPH03207969A (ja) * 1989-10-31 1991-09-11 Nippondenso Co Ltd 積層型冷媒蒸発器
JPH05106938A (ja) * 1991-10-16 1993-04-27 Nippondenso Co Ltd 蒸発器
JPH0712778U (ja) * 1993-06-25 1995-03-03 昭和アルミニウム株式会社 積層型熱交換器

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5237653U (ja) * 1975-09-10 1977-03-17
JPS5431955U (ja) * 1977-08-06 1979-03-02
JPH03207969A (ja) * 1989-10-31 1991-09-11 Nippondenso Co Ltd 積層型冷媒蒸発器
JPH05106938A (ja) * 1991-10-16 1993-04-27 Nippondenso Co Ltd 蒸発器
JPH0712778U (ja) * 1993-06-25 1995-03-03 昭和アルミニウム株式会社 積層型熱交換器

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10332224A (ja) * 1997-05-30 1998-12-15 Showa Alum Corp 積層型蒸発器
JP2000193343A (ja) * 1998-12-24 2000-07-14 Calsonic Kansei Corp 積層型エバポレータ
JP2002071283A (ja) * 2000-08-30 2002-03-08 Zexel Valeo Climate Control Corp 熱交換器
US7021371B2 (en) 2000-10-18 2006-04-04 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Heat exchanger
US6742577B2 (en) 2002-01-10 2004-06-01 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Laminate type evaporator
KR20040102489A (ko) * 2003-05-28 2004-12-08 한라공조주식회사 적층형 열교환기의 플레이트
JP2005337688A (ja) * 2004-05-31 2005-12-08 Hitachi Ltd 冷凍装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3632248B2 (ja) 2005-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100240826B1 (ko) 토출공기의 온도를 균일하게 하기 위한 냉매증발기
US20060237178A1 (en) Heat exchanger
US5099913A (en) Tubular plate pass for heat exchanger with high volume gas expansion side
US10168083B2 (en) Refrigeration system and heat exchanger thereof
US6431264B2 (en) Heat exchanger with fluid-phase change
KR20160131577A (ko) 공기조화기의 열교환기
US11536496B2 (en) Heat exchanger and refrigeration cycle apparatus
US11402162B2 (en) Distributor and heat exchanger
JPH0886591A (ja) 熱交換器、および冷媒蒸発器
JP3632248B2 (ja) 冷媒蒸発器
JP6946105B2 (ja) 熱交換器
US11629896B2 (en) Heat exchanger and refrigeration cycle apparatus
JP2001221535A (ja) 冷媒蒸発器
JPH11223421A (ja) 冷媒蒸発器
JP3735983B2 (ja) 積層型蒸発器
JP6927353B1 (ja) 熱交換器
JPH06194001A (ja) 冷媒蒸発器
CN211552123U (zh) 换热组件及空调系统
JP6927352B1 (ja) 熱交換器
JP2022028490A (ja) 熱交換器
US20240200838A1 (en) Evaporative condenser
JP2003222436A (ja) ヒートポンプ型空調用熱交換器
WO2023119468A1 (ja) 熱交換器及び空気調和装置
JP7310655B2 (ja) 熱交換器
WO2023218621A1 (ja) 熱交換器及び冷凍サイクル装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040827

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040907

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041101

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110107

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees