JPH09330715A - 非水溶媒二次電池 - Google Patents

非水溶媒二次電池

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JPH09330715A
JPH09330715A JP8145488A JP14548896A JPH09330715A JP H09330715 A JPH09330715 A JP H09330715A JP 8145488 A JP8145488 A JP 8145488A JP 14548896 A JP14548896 A JP 14548896A JP H09330715 A JPH09330715 A JP H09330715A
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JP
Japan
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secondary battery
aqueous solvent
carbon
negative electrode
specific surface
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JP8145488A
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English (en)
Inventor
Munehito Hayami
宗人 早見
Yoshikazu Kobayashi
義和 小林
Aiichiro Fujiwara
愛一郎 藤原
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FDK Twicell Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Battery Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

(57)【要約】 【課題】 放電末期における急激な電位低下や充電初期
の負極における急激な電圧上昇などを解消・低減するだ
けでなく、すぐれたサイクル特性を有する非水溶媒二次
電池の提供。 【解決手段】 正極6と、リチウムイオンを吸蔵・放出
可能な炭素質材料から成る負極4と、リチウムイオン伝
導性電解液とを具備する非水溶媒二次電池であって、前
記炭素質材料が、 BET法による比表面積が 10m2 /g以下
で、かつX線回折法による( 002)面の炭素格子間の間
隔d002 が 0.337nm以下である黒鉛化した炭素繊維60〜
90重量%および、BET法による比表面積が 1〜 10m2 /g
で、かつX線回折法による( 002)面の炭素格子間の間
隔d002 が0.3405〜0.3620nm以下であるコークス系炭素
粒子40〜10重量%の混合物であることを特徴とする非水
溶媒二次電池である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水溶媒二次電池
に係り、さらに詳しくは負極を改良した非水溶媒二次電
池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の発達に伴い、小型で軽
量、かつ、エネルギー密度が高く、さらに、繰り返し充
放電可能な二次電池の開発が要望されている。
【0003】この種の二次電池としては、負極活物質と
してリチウムもしくはリチウム合金を用い、正極活物質
としてモリブデン、バナジウム、チタン、ニオブなどの
酸化物、硫化物もしくはこれらのセレン化物などを用い
たものが知られている。しかし、リチウムもしくはリチ
ウム合金を負極活物質として構成した二次電池系では、
充放電を繰り返すと、負極面にリチウムのデンドライト
が発生するため、充放電サイクル寿命が短いという問題
がある。
【0004】このデンドライト発生問題については、リ
チウムおよび担持体としての炭素質材料で負極を形成す
ることが提案され、充放電サイクルの長寿命化が図られ
ている。また、この種の非水溶媒二次電池は、作動電圧
が高く、充放電サイクル寿命を大幅に向上させることが
可能な電池として注目されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、炭素材
料として黒鉛化した炭素繊維を単独で用いた負極成形体
(負極)を備えた非水溶媒二次電池の場合は、放電末期
において電池電圧が急激に降下し、また、充電初期で
は、に急激な電圧上昇が起こり、結果的に、電池特性、
特に充放電サイクル特性に悪影響を及ぼすという問題が
ある。なお、放電末期において電池電圧の急激な降下
は、この非水溶媒二次電池を電源として使用している電
子機器類の正常な動作機能を損なうことになり、制御機
器などの場合由々しい問題である。
【0006】一方、リチウムもしくはリチウム合金を負
極活物質とした非水溶媒二次電池の充放電サイクル特性
の改良・改善策として、リチウムを担持体する炭素質材
料の選択がいろいろ試みられている。たとえば、(a)X
線回折法で求められる( 002)の面間隔d002 が0.37nm
以上,真密度が1.70g/cm3 未満の非黒鉛炭素材料および
X線回折法で求められる( 002)面の面間隔d002 が0.
34nm未満,真密度が 2.1g/cm3 以上の黒鉛炭素材料の混
合系、(b)メソフェーズピッチ系炭素繊維(繊維長10〜
100μm ,繊維径 4〜15μm)で、かつX線回折法で求め
られる( 002)面の面間隔d002 が 0.338nm未満である
炭素質材料および粒径15μm 以下の粉末を70 Vom%以上
含み、かつX線回折法で求められる( 002)面の面間隔
002 が 0.338〜 0.380nmである炭素質材料の混合系、
(c)単位面積の重量が10〜500g/m2 の炭素繊維および平
均粒径30μm 以下の炭素粉末の混合系をリチウムの担持
体とすることが提案されている(特開昭7-192724号公
報,特開昭 8-83608号公報,特開昭 8-83609号公報,特
開昭 8-31405号公報など)。
【0007】しかしながら、上記構成の負極を組み込ん
だ非水溶媒二次電池の場合は、充放電特性などの点で、
なお改善,向上が望まれる。すなわち、従来知られてい
る構成のリチウム−炭素質材料系(負極)の場合は、充
放電サイクルに伴う容量の低下率が比較的大きく、結果
的に、反復使用する電源としての寿命が制約されるとい
う問題がある。
【0008】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたもので、放電末期の電池電圧の低減も緩和などさ
れ、機械制御なども容易に行うことができる非水溶媒二
次電池の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、正極
と、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な炭素質材料から
成る負極と、リチウムイオン伝導性電解液とを具備する
非水溶媒二次電池であって、前記炭素質材料が、 BET法
による比表面積が 10m2 /g以下で、かつX線回折法によ
る( 002)面の炭素格子間の間隔d002 が 0.337nm以下
である黒鉛化した炭素繊維60〜90重量%および、BET法
による比表面積が 1〜 10m2 /gで、かつX線回折法によ
る( 002)面の炭素格子間の間隔d002 が0.3405〜0.36
20nm以下であるコークス系炭素粒子40〜10重量%の混合
物であることを特徴とする非水溶媒二次電池である。
【0010】すなわち、本発明は比表面積を考慮する一
方、( 002)面の炭素格子間の間隔d002 を一定の範囲
で選択した黒鉛化した炭素繊維およびコークス系炭素粒
子を組成分とし、かつ所定の混合比による混合物をリチ
ウムイオンの吸蔵・放出機能を有する負極形成材料とす
ることを骨子としたものである。
【0011】本発明において、黒鉛化した炭素繊維と
は、たとえば石油ピッチ、コールタール、重質油などを
原料として、不活性ガス気流中もしくは大気中で焼成・
炭素化して得られた炭素質の繊維である。さらに具体的
に言及すると、使用する炭素繊維は、次のようにして得
ることができる。すなわち、(1)石油ピッチ、コールタ
ール、重質油、有機樹脂、合成高分子材料などを素材
(原料)とし、これを窒素、アルゴンなどの不活性ガス
中、 800〜1000℃の温度および常圧もしくは加圧の条件
下で炭素化するか、 (2)さらに不活性ガス中、1000〜32
00℃の温度および常圧もしくは加圧の条件下で黒鉛化す
ることで得られる。特に、メソフェーズピッチ系原料を
溶融し、紡糸して作成した繊維を不融化した後、炭素化
もしくは黒鉛化することによって製造できる。ここで、
炭素化の温度は、2000℃以下、好ましくは 600〜1500℃
であり、黒鉛化の温度は、1000〜3200℃、好ましくは25
00〜3200℃である。
【0012】なお、炭素繊維は、いわゆる配向性を有す
るものであっても、配向性がランダムのものでも、ある
いは配向性を有する部分と配向性がランダムな部分とが
混在したものであってもよいが、 BET法による比表面積
は 10m2 /g以下である。また、炭素繊維断面における炭
素層の配向の仕方や形態としては、放射状構造,繊維表
面側で放射状構造かつ内部でランダム構造,短冊構造,
あるいはラメラ構造などが挙げられる。そして、この炭
素繊維の黒鉛構造は、X線回折によって得られる( 00
2)面の面間隔(d002 )の平均値が0337未満であり、
この黒鉛化した炭素繊維の組成比は、60〜90重量%の範
囲で選ばれる。すなわち、上記条件範囲外では、放電末
期における電池電圧の急激な降下や、初期充電時の急激
な電圧上昇の緩和・抑制を十分図ることができないため
である。
【0013】一方、コークス系炭素粒子(粉末)は、た
とえば石油ピッチ,コールタール,重質油,有機樹脂,
高分子化合物などを不活性ガス雰囲気中, 500〜3000℃
の温度,常圧もしくは減圧下で焼成して得られたもので
あり、また、 BET法による比表面積が 1〜 10m2 /gであ
るとともに、X線回折によって得られる( 002)面の面
間隔(d002 )が0.3405〜0.3620nmで、かつその組成比
は、40〜10重量%の範囲で選ばれる。すなわち、この条
件の範囲外では、放電末期における電池電圧の急激な降
下や、初期充電時の急激な電圧上昇の緩和・抑制を十分
図ることができないためである。
【0014】炭素質繊維およびコークス系炭素粒子(粉
末)の比表面積につき、上記のように選択したのは、非
水溶媒リチウム二次電池の負極に炭素質材料を使用する
場合、比表面積が電池特性において比表面積が因子とな
り、比表面積が大きいと、リチウムイオンがドープした
ときにその反応性が高いため、電解液の分解などが起こ
って電池特性の劣化を招来する。
【0015】本発明では、上記のごとく比表面積を選択
したことによって、前記電解液の分解反応などが回避さ
れ、かつ充填密度の高い負極成形体を形成して、高容
量,高温貯蔵性などがすぐれているだけでなく、良好な
充放電サイクル特性を呈することになる。
【0016】なお、負極(負極成形体)は、上記黒鉛化
した炭素繊維およびコークス系炭素粒子の混合体に、結
着剤を添加・混合した後、たとえばペレット状に成形
し、電解含浸法によってリチウムを含有させることによ
って得られる。そして、その混合比を変化することによ
り、加圧プレスによる負極成形体の多孔度もしくは充填
密度を制御することも可能である。
【0017】本発明において、正極としては、二酸化マ
ンガン,五酸化バナジウム,五酸化ニオブ,二酸化チタ
ン,二硫化チタン,三酸化モリブデンなどの無機化合物
や、リチウムと遷移金属との複合酸化物を活物質とし、
これに導電性材料および結着剤を配合し、たとえばペレ
ット状態に成形したものが挙げられる。
【0018】ここで、遷移金属としては、ニッケル,コ
バルト,鉄,マンガン,バナジウムなどが挙げられ、ま
た、導電性材料としては、アセチレンブラックをはじめ
とするカーボンブラック、ニッケル粉末などが挙げられ
る。さらに、結着剤としては、ポリフルオロエチレン、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(メタ)アクリル
酸、ポリ(メタ)アクリル酸塩、ポリ(メタ)アクリル
酸エステルならびに(メタ)アクリル酸および/または
(メタ)アクリル酸エステル他のコポリマーとの共重合
体などが挙げられる。
【0019】本発明において、リチウムイオン伝導性電
解液としては、非水溶媒に、リチウム塩(電解液)を
0.2〜 1.5 mol/l 程度の割合で溶解した非水電解液
や、リチウムイオン伝導性の固体電解質を挙げることが
できる。ここで、非水溶媒としては、たとえばエチレン
カーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカー
ボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニ
トリル、1,2-ジメトキシメタン、1,3-ジメトキシプロパ
ン、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2-メチル
テトラヒドロフラン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチルおよ
びエチルメチルカーボネートから選ばれる1種もしくは
2種以上の混合系が挙げられる。
【0020】一方、リチウム塩(電解液)としては、過
塩素酸リチウム( LiClO4 )、へキサフルオロリン酸リ
チウム(LiPF6 )、テトラフルオロホウ酸リチウム(Li
BF4)、ヘキサフルオロヒ酸リチウム( LiAsF6 )、ト
リフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3 SO3 )な
どが挙げられる。さらに、リチウムイオン伝導性の固体
電解質としては、たとえば高分子化合物にリチウム塩を
複合化した高分子固体電解質を挙げることができる。
【0021】本発明において、正負極間に介挿され、か
つリチウムイオン伝導性電解液を担持する機能を成すセ
パレーターとしては、たとえばポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどのポリオレフィン系樹脂の不織布や、これら
の多孔膜などが挙げられる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図3を参照して実施
例を説明する。
【0023】実施例1 (1) 負極の作製 メソフェーズピッチを原料とするピッチ系炭素繊維を細
かく粉砕し、2800℃の温度で焼成して、比表面積2m2 /g
で、X線回折法による( 002)面の炭素格子の間隔d
002 が 0.336nmの黒鉛化した炭素質粉末を得た。一方、
有機高分子化合物を窒素ガス雰囲気中において、 800〜
1500℃の温度で焼成して、比表面積2m2 /gで、X線回折
法による( 002)面の炭素格子の間隔d002 が 0.349nm
のコークス系炭素質材料を得た。
【0024】次いで、黒鉛化した炭素質粉末とコークス
系炭素質材料とを、重量比で90:10の割合で混ぜ合わ
せ、炭素質材料を調製した。その後、この炭素質材料95
重量部当たり、結着剤としてブタジエン−スチレンラバ
ーを 5重量部の割合で添加して混合・混練し、この混合
物を加圧プレス機でぺレット状に加圧成形して負極を作
製した。
【0025】(2) 正極の作製 活物質として五酸化バナジウム、導電性材料として人造
黒鉛、結着剤としてポリテトラフルオロエチレンをそれ
ぞれ用意した。次いで、これら活物質,導電性材料,結
着剤を重量比で90:10: 5の割合にて混合・混練し、こ
の混合物を加圧プレス機にてぺレット状に加圧成形して
正極を作製した。
【0026】(3) 電池の組み立て 図1は、この実施例に係る非水溶媒二次電池の断面図で
あり、以下のようにして組み立てた。
【0027】先ず、ステンレス鋼からなる負極容器1の
内面に、直径12mm,厚さ0.05mmのニッケル製エキスパン
ドメタルからなる負極集電体2を溶接し、この負極容器
1の開口部に絶縁ガスケット3を一体化した。次に、前
記負極集電体2上に厚さ0.20mm,直径19mmの金属リチウ
ム板を圧着し、このリチウム板面上に負極4を着設し
た。なお、前記金属リチウム板は、電池組立後において
負極4に吸蔵される。
【0028】その後、前記負極4面上に、電解液を含浸
させたポリプロピレン不織布系のセパレータ5を載置し
た。すなわち、エチレンカーボネートとγ−ブチロラク
トンとを体積比で 1: 2に混合した非水溶媒に、ホウフ
ッ化リチウムを 1 mol/lの濃度になるように溶解した電
解液を、ポリプロピレン不織布に含浸させたセパレータ
5を負極4面上に載置した。
【0029】次いで、前記セパレータ5面上に正極(正
極成形体)6を載置してから、前記負極容器1の開口部
に、絶縁ガスケット3を介して、内面にコロイダルカー
ボン(正極集電体)7を塗布した正極容器8を嵌合し、
この正極容器8の開口部をかしめ加工して、負極容器1
と正極容器8内に、負極4、セパレー5、および正極6
を密閉して、外径24.0mm,厚さ 3.0mmのコイン形非水溶
媒二次電池を組み立てた。
【0030】(4) 電池のエージング 上記組み立てたコイン形非水溶媒二次電池を室温で 7〜
14日間エージングを行った。
【0031】(5) 充放電特性試験 前記エージングしたコイン形非水溶媒二次電池につい
て、1.7kΩの定抵抗で 2.0 Vまで放電してから、保護抵
抗50Ω,充電電圧 3.4 Vで96時間の充電を行った。その
後、この非水溶媒二次電池を 15kΩの定抵抗放電を行っ
て、 2.0 Vまでの放電容量を測定した結果を図2に曲線
1で示す。
【0032】(6) 連続充放電特性試験 前記と同様にエージングしたコイン形非水溶媒二次電池
を用意し、 2.0〜3.6Vの電圧範囲内で、2.0Vまで 1mAの
定電流充放電を繰り返した結果を図3に曲線1で示す。
【0033】実施例2 黒鉛化した炭素繊維とコークス系炭素材料の配合比率を
75:25(重量%)に変更した以外は、実施例1の場合と
同様の条件で、コイン形リチウム二次電池を組み立て、
電池のエージングを行った後、充放電サイクル試験,連
続充放電特性試験を行った結果を図2,図3に曲線2で
それぞれ併せて示す。
【0034】(7) 高温貯蔵特性試験 前記と同様にエージングしたコイン形非水溶媒二次電池
を用意し、60℃で20日間貯蔵した後、 15kΩの定抵抗放
電を行って、 2.0 Vまでの放電容量を測定した結果を表
1に示す。
【0035】実施例3 黒鉛化した炭素繊維とコークス系炭素材料の配合比率を
60:40(重量%)に変更した以外は、実施例1の場合と
同様の条件で、コイン形リチウム二次電池を組み立て、
電池のエージングを行った後、充放電サイクル試験,連
続充放電特性試験を行った結果を図2,図3に曲線3で
それぞれ併せて示す。
【0036】実施例4 比表面積 10m2 /gで、X線回折法による( 002)面の炭
素格子の間隔d002 が0.336nmの黒鉛化した炭素質粉末
と、比表面積 10m2 /gで、X線回折法による( 002)面
の炭素格子の間隔d002 が 0.353nmのコークス系炭素材
料の配合比率を75:25(重量%)に変更した以外は、実
施例1の場合と同様の条件で、コイン形リチウム二次電
池を組み立て、電池のエージングを行った後、充放電サ
イクル試験,連続充放電特性試験を行った結果を図2,
図3に曲線2でそれぞれ併せて示す。
【0037】また、60℃で20日間貯蔵した後、 1mAの定
電流充放電を繰り返した結果を表1に併せて示す。
【0038】比較例1 比表面積 2m 2 /gで、X線回折法による( 002)面の炭
素格子の間隔d002 が0.336nmの黒鉛化した炭素質粉末
のみを炭素質材料とした以外は、実施例1の場合と同様
の条件とし、コイン形非水溶媒二次電池を組み立て、電
池のエージングを行った後、充放電サイクル試験,連続
充放電特性試験を行った結果を図2,図3に曲線aでそ
れぞれ併せて示す。
【0039】比較例2 比表面積 2 m2 /gで、X線回折法による( 002)面の炭
素格子の間隔d002 が0.336nmの黒鉛化した炭素質粉末
と、比表面積 2 m2 /gで、X線回折法による( 002)面
の炭素格子の間隔d002 が 0.349nmのコークス系炭素材
料の配合比率を50:50(重量%)に変更した以外は、実
施例1の場合と同様の条件で、コイン形リチウム二次電
池を組み立て、電池のエージングを行った後、充放電サ
イクル試験,連続充放電特性試験を行った結果を図2,
図3に曲線bでそれぞれ併せて示す。
【0040】比較例3 比表面積2m2 /gで、X線回折法による( 002)面の炭素
格子の間隔d002 が 0.349nmのコークス系炭素材料のみ
を炭素質材料とした以外は、実施例1の場合と同様の条
件で、コイン形リチウム二次電池を組み立て、電池のエ
ージングを行った後、充放電サイクル試験,連続充放電
特性試験を行った結果を図2,図3に曲線cでそれぞれ
併せて示す。
【0041】比較例4 比表面積 20m2 /gで、X線回折法による( 002)面の炭
素格子の間隔d002 が0.336nmの黒鉛化した炭素質粉末
と、比表面積 10m2 /gで、X線回折法による( 002)面
の炭素格子の間隔d002 が 0.533nmのコークス系炭素材
料の配合比率を75:25(重量%)に変更した以外は、実
施例1の場合と同様の条件で、コイン形リチウム二次電
池を組み立て、電池のエージングを行った後、充放電サ
イクル試験,連続充放電特性試験を行ったところ、前記
比較例3よりも劣っていた。
【0042】また、60℃で20日間貯蔵した後、 15kΩの
定抵抗放電を行って、 2.0 Vまでの放電容量を測定した
結果を表1に示す。
【0043】比較例5 比表面積 10m2 /gで、X線回折法による( 002)面の炭
素格子の間隔d002 が0.336nmの黒鉛化した炭素質粉末
と、比表面積 20m2 /gで、X線回折法による( 002)面
の炭素格子の間隔d002 が 0.350nmのコークス系炭素材
料の配合比率を75:25(重量%)に変更した以外は、実
施例1の場合と同様の条件で、コイン形リチウム二次電
池を組み立て、電池のエージングを行った後、充放電サ
イクル試験,連続充放電特性試験を行ったところ、前記
比較例4の場合とほぼ同等の結果であった。
【0044】また、60℃で20日間貯蔵した後、 15kΩの
定抵抗放電を行って、 2.0 Vまでの放電容量を測定した
結果を表1に示す。
【0045】比較例6 比表面積 50m2 /gで、X線回折法による( 002)面の炭
素格子の間隔d002 が0.336nmの黒鉛化した炭素質粉末
と、比表面積 10m2 /gで、X線回折法による( 002)面
の炭素格子の間隔d002 が 0.353nmのコークス系炭素材
料の配合比率を75:25(重量%)に変更した以外は、実
施例1の場合と同様の条件で、コイン形リチウム二次電
池を組み立て、電池のエージングを行った後、充放電サ
イクル試験,連続充放電特性試験、および60℃で20日間
貯蔵した後、 15kΩの定抵抗放電を行って、 2.0 Vまで
の放電容量を測定した結果を表1に示す。
【0046】 上記実施例および比較例から分かるように、実施例のコ
イン形非水溶媒二次電池の場合は、いずれも放電末期に
おける急激な電位の低下が抑制・緩和されている。すな
わち、図2の特性曲線に見られるように、比較例1の場
合(曲線a)のように放電末期の急激な電位低下は起こ
らず、電圧の低下が緩やかで、電源としている機械の制
御など容易に行うことができる。
【0047】また、一方では、充電初期の負極における
急激な電圧上昇が抑えられ、充電時の電極の構造破壊が
回避されるため、図3に示されたように、比較例に比べ
て充放電サイクルで高い容量維持率を呈する。
【0048】さらに付言すると、所定の性状を有する黒
鉛化した炭素質繊維およびコークス系炭素粉末を組成分
とし、かつ所定の組成比の混合系を炭素質材料とした負
極構成を採ったことにより、負極成形体の充填密度が高
くなって導電性の向上を招来する一方、電解液の保液性
が向上したりして、良好な充放電サイクル特性を呈する
小形電源として機能する。
【0049】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のでなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲でいろいろの変
形を採ることができる。たとえば、負極成形体の主体を
成す黒鉛化した炭素質繊維、コークス系炭素粒子は、前
記許容された性状の範囲内で、適宜変更しても同様の作
用効果が得られる。また、非水溶媒二次電池の構造も、
コイン形に限られず円筒形であってもよい。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、所定性状の黒鉛化した
炭素質繊維と、所定性状のコークス系炭素粒子との混合
系を負極炭素質材料としたことに伴って、負極成形体の
充填密度および導電性が向上し、その結果、高容量で、
かつサイクル特性のすぐれた信頼性の高い非水溶媒二次
電池が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の非水溶媒二次電池の構成を示す断面
図。
【図2】実施例および比較例の非水溶媒二次電池の定抵
抗放電特性を比較して示す特性図。
【図3】実施例および比較例の非水溶媒二次電池の定電
流充放電サイクル特性を比較して示す特性図。
【符号の説明】 1………負極容器 2………負極集電体 3………絶縁ガスケット 4………負極成形体 5………セパレータ 6………正極成形体 7………正極集電体 8………正極容器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極と、リチウムイオンを吸蔵・放出可
    能な炭素質材料から成る負極と、リチウムイオン伝導性
    電解液とを具備する非水溶媒二次電池であって、 前記炭素質材料が、 BET法による比表面積が 10m2 /g以
    下で、かつX線回折法による( 002)面の炭素格子間の
    間隔d002 が 0.337nm以下である黒鉛化した炭素繊維60
    〜90重量%、および BET法による比表面積が 1〜 10m2
    /gで、かつX線回折法による( 002)面の炭素格子間の
    間隔d002 が0.3405〜0.3620nm以下であるコークス系炭
    素粒子40〜10重量%の混合物であることを特徴とする非
    水溶媒二次電池。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001015170A (ja) * 1999-06-29 2001-01-19 Sony Corp 非水電解質電池

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JP2001015170A (ja) * 1999-06-29 2001-01-19 Sony Corp 非水電解質電池

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