JP2637305B2 - リチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池

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JP2637305B2
JP2637305B2 JP3110607A JP11060791A JP2637305B2 JP 2637305 B2 JP2637305 B2 JP 2637305B2 JP 3110607 A JP3110607 A JP 3110607A JP 11060791 A JP11060791 A JP 11060791A JP 2637305 B2 JP2637305 B2 JP 2637305B2
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的]
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リチウム二次電池に関
し、特に負極を改良したリチウム二次電池に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年、負極活物質としてリチウムを用い
た非水電解液電池は高エネルギ―密度電池として注目さ
れており、正極活物質に二酸化マンガン(MnO2 )、
フッ化炭素[(CFn )]、塩化チオニル(SOC
2 )等を用いた一次電池は既に電卓、時計の電源やメ
モリのバックアップ電池として多用されている。更に、
近年、VTR、通信機器等の各種の電子機器の小形、軽
量化に伴い、それらの電源として高エネルギ―密度の二
次電池の要求が高まり、リチウムを負極活物質とするリ
チウム二次電池の研究が活発に行われている。
【0003】リチウム二次電池は、負極にリチウムを用
い、リチウムイオン伝導性電解質として炭酸プロピレン
(PC)、1,2-ジメトキシエタン(DME)、γ−ブチ
ロラクトン(γ−BL)、テトラヒドロフラン(TH
F)などの非水溶媒中にLiClO4 、LiBF4 、L
iAsF6 、LiPF6 等のリチウム塩を溶解した非水
電解液やリチウムイオン伝導性固体電解質から構成さ
れ、正極活物質としては主にTiS2 、MoS2 、V2
5 、V6 13等のリチウムとの間でトポケミカル反応
する化合物が研究されている。
【0004】しかしながら、上述した二次電池は現在、
未だ実用化されていない。この主な理由は、充放電効率
が低く、しかも充放電回数(サイクル)寿命が短いため
である。この原因は、負極リチウムと非水電解液との反
応によるリチウムの劣化によるところが大きいと考えら
れている。即ち、放電時にリチウムイオンとして非水電
解液中に溶解したリチウムは充電時に析出する際に溶媒
と反応し、その表面が一部不活性化される。このため、
充放電を繰返していくと、デンドライト状(樹枝状)の
リチウムが発生したり、小球状に析出したりリチウムが
集電体より脱離するなどの現象が生じる。
【0005】このようなことから、リチウム二次電池に
組込まれる負極としてリチウムを吸蔵・放出する炭素質
物、例えばコークス、樹脂焼成体、炭素繊維、熱分解気
相炭素体等を用いることによって、リチウムと非水電解
液との反応やデンドライト析出による負極劣化を改善す
ることが提案されている。しかしながら、かかる負極は
リチウムイオンの吸蔵・放出量が小さいため、負極比容
量が小さく、しかもリチウムイオンの吸蔵量を大きくす
る(充電容量を大きくする)と、例えば炭素質物の構造
が劣化したり非水電解液中の溶媒を分解する。更に、充
電電流密度を高くすると、リチウムイオンの吸蔵量が低
下し、リチウム金属が析出する問題がある。その結果、
前記負極を組み込んだリチウム二次電池はサイクル寿命
を向上させることが困難となる問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するためになされたもので、高容量でサイ
クル寿命の優れたリチウム二次電池を提供しようとする
ものである。 [発明の構成]
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるリチウム
二次電池は、容器と、この容器内に収納された正極と、
前記容器内に収納され、リチウムイオンを吸蔵・放出す
ることが可能な炭素質物からなる負極と、リチウムイオ
ン伝導性電解質とを具備したリチウム二次電池におい
て、前記正極は、リチウムマンガン複合酸化物、リチウ
ム含有ニッケル酸化物、リチウム含有コバルト酸化物、
リチウム含有ニッケルコバルト酸化物、リチウムを含む
非晶質五酸化バナジウムを活物質として含み、前記炭素
質物は黒鉛構造と乱層構造からなり、かつ微細組織の配
向が放射状又はブルックス−テーラー型の球状をなす粒
子であることを特徴とするものである。 また、前記リチ
ウム二次電池において、前記炭素質物はメソフェーズ小
球体を炭素化または黒鉛化した球状の粒子であることが
好ましい。 本発明に係わる別のリチウム二次電池は、容
器と、この容器内に収納された正極と、前記容器内に収
納され、リチウムイオンを吸蔵・放出することが可能な
炭素質物からなる負極と、リチウムイオン伝導性電解質
とを具備したリチウム二次電池において、前記正極は、
リチウムマンガン複合酸化物、リチウム含有ニッケル酸
化物、リチウム含有コバルト酸化物、リチウム含有ニッ
ケルコバルト酸化物、リチウムを含む非晶質五酸化バナ
ジウムを活物質として含み、前記炭素質物は黒鉛構造と
乱層構造からなり、かつ微細組織の配向がラメラ型又は
ブルックス−テーラー型の炭素繊維であることを特徴と
するものである。 また、本発明に係わる別のリチウム二
次電池は、容器と、この容器内に収納された正極と、前
記容器内に収納され、リチウムイオンを吸蔵・放出する
ことが可能な炭素質物からなる負極と、リチウムイオン
伝導性電解質とを具備したリチウム二次電池において、
前記正極は、リチウムマンガン複合酸化物、リチウム含
有ニッケル酸化物、リチウム含有コバルト酸化物、リチ
ウム含有ニッケルコバルト酸化物、リチウムを含む非晶
質五酸化バナジウムを活物質として含み、前記炭素質物
は微細組織の配向が放射状又はブルックス−テーラー型
の球状をなす粒子であることを特徴とするものである。
前記リチウム二次電池において、前記炭素質物はメソフ
ェーズ小球体を炭素化 または黒鉛化した球状の粒子であ
ることが好ましい。 更に、本発明に係わる別のリチウム
二次電池は、容器と、この容器内に収納された正極と、
前記容器内に収納され、リチウムイオンを吸蔵・放出す
ることが可能な炭素質物からなる負極と、リチウムイオ
ン伝導性電解質とを具備したリチウム二次電池におい
て、前記正極は、リチウムマンガン複合酸化物、リチウ
ム含有ニッケル酸化物、リチウム含有コバルト酸化物、
リチウム含有ニッケルコバルト酸化物、リチウムを含む
非晶質五酸化バナジウムを活物質として含み、前記炭素
質物は微細組織の配向がラメラ型又はブルックス−テー
ラー型の炭素繊維であることを特徴とするものである。
本発明に係わる別のリチウム二次電池は、容器と、この
容器内に収納された正極と、前記容器内に収納され、リ
チウムイオンを吸蔵・放出することが可能な炭素質物か
らなる負極と、リチウムイオン伝導性電解質とを具備し
たリチウム二次電池において、前記炭素質物は微細組織
が点配向された粒状の粒子で、かつ表面層の除去処理が
施されたものであることを特徴とするものである。
た、前記リチウム二次電池において、表面層の除去処理
は、酸素の存在下で熱処理を施すことによりなされるこ
とが好ましい。 更に、本発明に係わる別のリチウム二次
電池は、容器と、この容器内に収納された正極と、前記
容器内に収納され、リチウムイオンを吸蔵・放出するこ
とが可能な炭素質物からなる負極と、リチウムイオン伝
導性電解質とを具備したリチウム二次電池において、前
記炭素質物はメソフェーズピッチから得られる繊維を炭
素化または黒鉛化した平均粒径1〜100μmの炭素質
物粒子であることを特徴とするものである。 また、本発
明に係わる別のリチウム二次電池は、容器と、この容器
内に収納された正極と、前記容器内に収納され、リチウ
ムイオンを吸蔵・放出することが可能な炭素質物からな
る負極と、リチウムイオン伝導性電解質とを具備したリ
チウム二次電池において、前記炭素質物はメソフェーズ
小球体を炭素化または黒鉛化した粒子で、表面層の除去
処理が施されたものであることを特徴とするものであ
る。 以下、本発明を詳細に説明する。本発明に係わるリ
チウム二次電池は、容器と、この容器内に収納された正
極と、前記容器内に収納され、リチウムイオンを吸蔵・
放出することが可能な炭素質物からなる負極と、リチウ
ムイオン伝導性電解質とを具備したリチウム二次電池に
おいて、前記炭素質物は黒鉛構造と乱層構造からなり、
かつ微細組織が点配向された球状をなす粒子であること
を特徴とするものである。
【0008】前記正極は、種々の酸化物、例えば二酸化
マンガン、リチウムマンガン複合酸化物、リチウム含有
ニッケル酸化物、リチウム含有コバルト酸化物、リチウ
ム含有ニッケルコバルト酸化物、リチウムを含む非晶質
五酸化バナジウムや、二硫化チタン、二硫化モリブデン
などのカルコゲン化合物等を挙げることができる。
【0009】前記炭素質物の黒鉛構造を規定する指標と
しては、X線回折により得られる(002)面の面間隔
(d002 )及びC軸方向の結晶子の大きさ(Lc )があ
る。前記負極材として適する炭素質物の黒鉛構造は、前
記面間隔(d002 )の平均値が0.337〜0.380
nm、前記結晶子の大きさ(Lc )の平均値が1〜25
nmであることが望ましい。このようなd002 及びLc
の値が、前記範囲を逸脱すると前記炭素質物からなる負
極のリチウムイオン吸蔵・放出量の減少、黒鉛構造の劣
化、非水電解液中の溶媒の還元分解によるガス発生等を
招き、二次電池の容量減少とサイクル寿命の低下を生じ
る恐れがある。より好ましい前記d002及びLc は、夫
々0.34〜0.355nm、1〜10nmの範囲であ
る。
【0010】 前記炭素質物を構成する黒鉛構造と乱層
構造の比率の尺度としては、アルゴンレーザ(波長;5
145nm)を光源として測定された炭素質物のラマン
スペクトルがある。測定されるラマンスペクトルは、1
360cm-1付近に現れる乱層構造に由来するピーク
と、1580cm-1付近に現れる黒鉛構造に由来するピ
ークとが存在し、そのピーク強度比(例えば乱層構造に
由来するラマン強度をR1 、黒鉛構造に由来するラマン
強度をR2 とした場合の強度比R1 /R2 )又は面積比
を用いることが有効である。前記負極材として適する炭
素質物における黒鉛構造と乱層構造の比率は、前記R1
/R2 が0.5〜1.5の範囲となるように設定するこ
とが望ましい。前記強度比を0.5未満にすると、非水
電解液中の溶媒の種類によっては分解が生じ易くなり、
一方前記強度比が1.5を越えると炭素質物からなる負
極のリチウムイオン吸蔵・放出量の減少を伴い、いずれ
の場合も充放電効率を低下する恐れがある。より好まし
い強度比(R1 /R2 )は、0.7〜1.3の範囲であ
る。
【0011】前記炭素質物中の未黒鉛化による残留水素
の比率は、水素/炭素の原子比(H/C)で規定され
る。前記負極材として適する炭素質物は、前記H/Cが
0.15以下であることが望ましい。かかるH/Cが
0.15を越えると、負極のリチウムイオン吸蔵・放出
量を増大させることが困難となるばかりか、充放電効率
も低下する恐れがある。より好ましいH/Cは、0.0
4以下である。
【0012】前記炭素質物における微細組織(結晶子の
集合形態)の点配向形態としては、図2のAに示す放射
型、同図のBに示すラメラ型又は同図のCに示すラメラ
(薄層)型と放射型とが複合されたブルックス−テーラ
ー型などにモデル化できる。なお、前記ブルックス−テ
ーラ型の定義については「Chmical&Phisi
cs Carbon」Vol4、1968、p243の
文献、及び「Carbon」Vol3、1965、p1
85の文献にそれぞれ記載されている。また、配向性が
同心球状のもの知られている。
【0013】前記球状をなす炭素質物粒子の平均粒径
は、1〜100μm、より好ましくは2〜40μmの範
囲にすることが望ましい。前記炭素質物粒子の平均粒径
を1μm未満にすると、炭素質物粒子がセパレータの孔
を通り易くなり、正極と負極の短絡を生じる恐れがあ
り、一方その平均粒径が100μmを越えると炭素質物
粒子の比表面積が小さくなってリチウムイオンの吸蔵・
放出量を増大させることが困難となる恐れがある。
【0014】前記球状をなす炭素質物粒子の短径/長径
は、1/10以上にすることが望ましい。より好ましく
は、1/2以上として真球状に近い形状にすることが望
ましい。このような真球状に近い炭素質物粒子を用いる
と、均一なリチウムイオンの吸蔵・放出反応が生じ、炭
素質物の構造的や、機械的な安定性が向上され、更に充
填密度も高くなるため、サイクル寿命の向上、高容量化
を図ることが可能となる。
【0015】前記特性を有する炭素質物粒子は、例えば
メソフェーズ小球体、石油ピッチ、コールタール、重質
油、有機樹脂、または合成高分子材等を原料として不活
性ガス中、常圧又は加圧下で炭素化(例えば800〜1
500℃)、又は黒鉛化(例えば1500℃以上)する
ことにより得られる。特に、石油ピッチ、コールタール
又は重質油を 350℃以上で熱処理することにより得られ
る光学的異方性を持つ晶質相が生成初期において小さな
球(メソフェーズ小球体)を生成し、分離して、同様に
炭素化又は黒鉛化することにより真球状に近い炭素質物
粒子を製造することが可能となる。また、微細組織の配
向が放射状の球状をなす炭素質粒子は、例えば、ピッチ
を300〜380℃の温度で処理することにより縮合芳
香族分子が放射状に配向した球状のメソフェーズ小球体
を生成し、分離して、不活性雰囲気で炭素化又は黒鉛化
することにより作製することができる。一方、微細組織
の配向がブルックス−テーラー型の球状をなす炭素質粒
子は、例えば、ピッチを400℃の温度で処理すること
によりピッチの粘度を低下させ、縮合芳香族分子がブル
ックス−テーラー型に配向した球状のメソフェーズ小球
体を生成し、分離して、不活性雰囲気で炭素化又は黒鉛
化することにより作製することができる。
【0016】前記リチウムイオン伝導性電解質として
は、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネ
ート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ス
ルホラン、アセトニトリル、1,2-ジメトキシエタン、1,
3-ジメトキシプロパン、ジメチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、2-メチルテトラヒドロフランから選ばれる少
なくと1種以上からなる非水溶媒に過塩素酸リチウム
(LiClO4 )、六フッ化リン酸リチウム(LiPF
6 )、ホウフッ化リチウム(LiBF4 )、六フッ化砒
素リチウム(LiAsF6 )、トリフルオロメタンスル
ホン酸リチウム(LiCF3 SO3 )などのリチウム塩
(電解質)を溶解した非水電解液を挙げることができ
る。前記電解質の非水溶媒に対する溶解量は、0.5〜
1.5モル/lとすることが望ましい。また、リチウム
イオン伝導性の固体電解質を用いることができる。例え
ば、高分子化合物にリチウム塩を複合した高分子固体電
解質を挙げることができる。
【0017】また、本発明に係わる別のリチウム二次電
池は、容器と、この容器内に収納された正極と、前記容
器内に収納され、リチウムイオンを吸蔵・放出すること
が可能な炭素質物からなる負極と、リチウムイオン伝導
性電解質とを具備したリチウム二次電池において、
【0018】前記炭素質物は黒鉛構造と乱層構造からな
り、かつ微細組織の配向がラメラ型又はブルックス−テ
イラー型の軸配向を有する炭素繊維であることを特徴と
するものである。前記炭素質物における黒鉛構造、黒鉛
構造と乱層構造の比率及び水素/炭素の原子比は、前述
したのと同様である。
【0019】前記炭素繊維の平均短径は、1〜100μ
m、より好ましくは2〜40μmの範囲にすることが望
ましい。前記炭素質物繊維の平均短径を1μm未満にす
ると、炭素質物粒子がセパレータの孔を通り易くなり、
正極と負極の短絡を生じる恐れがあり、一方その平均短
径が100μmを越えると炭素質物粒子の比表面積が小
さくなってリチウムイオンの吸蔵・放出量を増大させる
ことが困難となる恐れがある。前記炭素繊維を粉砕する
等の手段により平均粒径を前記範囲にすることも有効で
ある。
【0020】さらに、本発明に係わる別のリチウム二次
電池は、容器と、この容器内に収納された正極と、前記
容器内に収納され、リチウムイオンを吸蔵・放出するこ
とが可能な炭素質物からなる負極と、リチウムイオン伝
導性電解質とを具備したリチウム二次電池において、前
記炭素質物は微細組織が点配向された球状の粒子で、か
つ予め酸素の存在下で熱処理を施したものであることを
特徴とするものである。
【0021】前記熱処理温度は、300〜800℃、よ
り好ましくは400〜600℃の範囲とすることが望ま
しい。この理由は、前記熱処理温度を300℃未満にす
ると球状の炭素質物粒子の黒鉛化度の比較的高い表面層
の酸化除去等を効果的に行うことが困難となり、一方前
記熱処理温度が800℃を越えると前記球状の炭素質物
粒子が焼失する恐れがあるからである。前記熱処理は、
雰囲気が空気である場合、1〜10時間行うことが望ま
しい、ただし、雰囲気の酸素分圧を高くすれば前記加熱
処理時間を短縮することが可能である。
【0022】前記熱処理(酸化処理)後の炭素質物の表
面層における黒鉛構造と乱層構造の比率は、前記ラマン
スペクトルの強度比(R1 /R2)で0.8〜1.4の
範囲となるように設定することが望ましい。
【0023】
【作用】本発明に係わるリチウム二次電池よれば、負極
を黒鉛構造と乱層構造からなり、かつ微細組織が放射
型、ラメラ型又はブルックス−テーラー型等の点配向さ
れた球状をなす炭素質物粒子から形成することによっ
て、リチウムイオンの吸蔵・放出量を増大でき、かつ充
放電サイクル時での構造形態の劣化を抑制でき、更に形
状面から嵩密度を高めて負極の比容量(mAh/cc)を
高めることができる。特に、点配向を放射型、ラメラ型
又はブルックス−テーラー型とすることによって、リチ
ウムイオンの吸蔵・放出量を効果的に増大できる。従っ
て、かかる負極を正極、非水電解液と共に容器に収納す
ることによって、高容量で、充放電サイクル寿命の長い
リチウム二次電池を得ることができる。
【0024】本発明に係わるリチウム二次電池におい
て、前記特性の他に黒鉛構造としてX線回折により得ら
れる(002)面の面間隔(d002 )及びC軸方向の結
晶子の大きさ(Lc )がそれぞれ0.337〜0.38
0nm、1〜25nmの範囲で、黒鉛構造と乱層構造の
比率の尺度がアルゴンレーザを光源として測定された1
360cm-1のラマン強度R1 と1580cm-1のラマ
ン強度R2 の比(R1 /R2 )で0.5〜1.5の範囲
である炭素質物粒子から負極を形成すれば、リチウムイ
オンの吸蔵・放出量をより一層増大でき、かつ充放電サ
イクル時での構造形態の劣化を抑制でき、更に非水電解
液中の溶媒の分解を防止できる。更に、球状をなす炭素
質物粒子の平均粒径を1〜100μmとすることによっ
て、負極におけるリチウムイオンの吸蔵・放出量を増大
できる。従って、かかる負極を正極、非水電解液と共に
容器に収納することによって、より一層高容量で、充放
電サイクル寿命が著しく向上されたリチウム二次電池を
得ることができる。
【0025】また、本発明に係わる別のリチウム二次電
池よれば負極を黒鉛構造と乱層構造からなり、かつ微細
組織の配向がラメラ型又はブルックス−テーラー型の軸
配向を有する炭素繊維から形成することによって、リチ
ウムイオンの吸蔵・放出量を増大でき、かつ充放電サイ
クル時での構造形態の劣化を抑制できる。従って、かか
る負極を正極、非水電解液と共に容器に収納することに
よって、高容量で、充放電サイクル寿命の長いリチウム
二次電池を得ることができる。しかも、前記特性の他に
黒鉛構造として前記(002)面の面間隔(d002 )及
びC軸方向の結晶子の大きさ(Lc )がそれぞれ0.3
37〜0.380nm、1〜25nmの範囲で、黒鉛構
造と乱層構造の比率の尺度が前記(R1 /R2 )で0.
5〜1.5の範囲である炭素質物粒子から負極を形成す
れば、前述したのと同様にリチウムイオンの吸蔵・放出
量をより一層増大でき、かつ充放電サイクル時での構造
形態の劣化を抑制でき、更に非水電解液中の溶媒の分解
を防止できる。
【0026】更に、本発明に係わる別のリチウム二次電
池よれば負極を構成する炭素質物として微細組織が点配
向された球状の粒子で、かつ予め酸素の存在下で熱処理
を施したものを用いることによって、リチウムイオンの
吸蔵・放出量を増大でき、高容量化を達成できる。
【0027】すなわち、前記球状の炭素質物粒子は表面
側ほど黒鉛化度が高くなり、例えば前記黒鉛構造と乱層
構造の比率の尺度であるラマンスペクトルのピーク強度
比(R1 /R2 )は粒子の内部側に比べて小さくなる特
徴を有する。本発明に係わる負極を構成する球状の炭素
質物粒子は、粉砕しないで用いることができるため、粒
子表面の黒鉛構造と乱層構造がリチウムイオンの吸蔵・
放出量や効率に大きく影響する。このようなことから、
予め酸素の存在下で熱処理を施することによって比較的
黒鉛化度が高すぎる炭素質物粒子の表面層を酸化除去す
ることができるため、最適な黒鉛構造と乱層構造の比率
を有する粒子内部を表面に露出することができる。ま
た、前記熱処理により前記球状の炭素質物粒子表面に吸
着された不純物や官能基等を除去することができる。従
って、リチウムイオンの吸蔵・放出量を効果的に増大で
き、高容量のリチウム二次電池を得ることができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を円筒形非水溶媒二次電池に適
用した例を図1を参照して詳細に説明する。 実施例1
【0029】図中の1は、底部に絶縁体2が配置された
有底円筒状のステンレス容器である。この容器1内に
は、電極群3が収納されている。この電極群3は、正極
4、セパレ―タ5及び負極6をこの順序で積層した帯状
物を該負極6が外側に位置するように渦巻き状に巻回し
た構造になっている。
【0030】前記正極4は、リチウムコバルト酸化物
(LiCoO2 )粉末80重量%をアセチレンブラック
15重量%およびポリテトラフルオロエチレン粉末5重
量%と共に混合し、シート化し、エキスパンドメタル集
電体に圧着した形状を有する。前記セパレ―タ5は、ポ
リプロピレン性多孔質フィルムから形成されている。
【0031】前記負極6は、ピッチから熱処理、分離さ
れたメソフェーズ小球体を炭素化して得られた微細組織
がラメラ状(薄層状)に点配向され、平均粒径が10μ
mの球状炭素質物粒子98重量%をエチレンプロピレン
共重合体2重量%と共にに混合し、これを集電体として
のステンレス箔に10mg/cm2 の量で塗布したもの
である。なお、前記炭素質物粒子はX線回折による各種
のパラメータがd002=0.3508nm、Lc =2.
50nmで、アルゴンレーザを光源として測定された1
360cm-1のラマン強度R1 と1580cm-1のラマ
ン強度R2 の比(R1 /R2 )が1.1である。また、
前記炭素質物粒子は水素/炭素の原子比が0.003で
ある。
【0032】前記容器1内には、六フッ化リン酸リチウ
ム(LiPF6 )をエチレンカーボネートとプロピレン
カーボネートと1,2−ジメトキシエタンの混合溶媒
(混合体積比率25:25:50)に1.0モル/l溶
解した組成の電解液が収容されている。前記電極群3上
には、中央部が開口された絶縁紙7が載置されている。
更に、前記容器 1の上部開口部には、絶縁封口板8が該
容器1へのかしめ加工等により液密に設けられており、
かつ該絶縁封口板8の中央には正極端子9が嵌合されて
いる。この正極端子9は、前記電極群3の正極4に正極
リ―ド10を介して接続されている。なお、電極群3の
負極6は図示しない負極リ―ドを介して負極端子である
前記容器1に接続されている。 実施例2
【0033】X線回折による各種のパラメータとしての
002 =0.3452nm、Lc =2.50nm、前記
1 /R2 が1.0の球状炭素質物粒子を有する負極を
用いた以外、実施例1と同構成のリチウム二次電池を組
み立てた。 実施例3
【0034】X線回折による各種のパラメータとしての
002 =0.3410nm、Lc =5.00nm、前記
1 /R2 が0.75、水素/炭素の原子比が0.00
1である平均粒径が20μmの球状炭素質物粒子を有す
る負極を用いた以外、実施例1と同構成のリチウム二次
電池を組み立てた。 実施例4
【0035】X線回折による各種のパラメータとしての
002 =0.347nm、Lc =2.00nm、前記R
1 /R2 が0.95、平均粒径が5μmの球状炭素質物
粒子を有する負極を用いた以外、実施例1と同構成のリ
チウム二次電池を組み立てた。 実施例5
【0036】X線回折による各種のパラメータとしての
002 =0.3508nm、Lc =2.20nm、前記
1 /R2 が1.1、平均粒径が60μmの球状炭素質
物粒子を有する負極を用いた以外、実施例1と同構成の
リチウム二次電池を組み立てた。 実施例6
【0037】X線回折による各種のパラメータとしての
002 =0.3508nm、Lc =2.20nm、前記
1 /R2 が1.1、微細組織の点配向が放射型、水素
/炭素の原子比が0.001である平均粒径が3μmの
球状炭素質物粒子を有する負極を用いた以外、実施例1
と同構成のリチウム二次電池を組み立てた。 比較例1
【0038】フェノール樹脂粉末を黒鉛化して得られた
微細組織が無配向で、平均粒径が10μmの炭素質物粒
子98重量%をエチレンプロピレン共重合体 2重量%と
共に混合し、これを集電体としてのステンレス箔に10
mg/cm2 の量で塗布した構造の負極を用いた以外、
実施例1と同構成のリチウム二次電池を組み立てた。な
お、前記炭素質物のX線回折による各種パラメータはd
002 =0.3500nm、Lc =2.30nm、前記R
1 /R2 が1.1であった。
【0039】しかして、本実施例1〜6及び比較例1の
リチウム二次電池について充電電流50mAで4.2V
まで充電し、50mAの電流で2.5Vまで放電する充
放電を繰り返し行い、各電池の放電容量とサイクル寿命
をそれぞれ測定した。その結果を図3に示す。
【0040】図3から明らかなように本実施例1〜6の
リチウム二次電池では、比較例1の電池に比べて容量が
増大し、かつサイクル寿命が格段に向上することがわか
る。特に、実施例1、4、6の電池は容量とサイクル寿
命が格段に向上されることがわかる。 実施例7
【0041】コールタールから熱処理、分離されたメソ
フェーズ小球体を炭素化して得られた微細組織の点配向
がブルックス−テーラー型で、平均粒径10μm、短径
/長径が2/3以上の球状炭素質物粒子98重量%をエ
チレンプロピレン共重合体2重量%と共に混合し、これ
を集電体としてのステンレス箔に10mg/cm2 の量
で塗布した構造の負極を用いた以外、実施例1と同構成
のリチウム二次電池を組み立てた。なお、前記炭素質物
のX線回折による各種パラメータはd002 =0.350
0nm、Lc =2.20nmで、前記R1 /R2 が1.
1で、水素/炭素の原子比が0.002であった。 実施例8
【0042】X線回折による各種のパラメータとしての
002 =0.3452nm、Lc =2.50nm、前記
1 /R2 が1.0、平均粒径20μmの球状炭素質物
粒子を有する負極を用いた以外、前記実施例1と同構成
のリチウム二次電池を組み立てた。 実施例9
【0043】X線回折による各種のパラメータとしての
002 =0.3410nm、Lc =5.00nm、前記
1 /R2 が0.75の球状炭素質物粒子を有する負極
を用いた以外、実施例1と同構成のリチウム二次電池を
組み立てた。 実施例10
【0044】X線回折による各種のパラメータとしての
002 =0.3560nm、Lc =2.00nm、前記
1 /R2 が0.95、平均粒径5μm、短径/長径が
3/4以上の球状炭素質物粒子を有する負極を用いた以
外、実施例1と同構成のリチウム二次電池を組み立て
た。 実施例11
【0045】X線回折による各種のパラメータとしての
002 =0.3452nm、Lc =2.50nm、前記
1 /R2 が1.0、平均粒径100μmの球状炭素質
物粒子を有する負極を用いた以外、実施例1と同構成の
リチウム二次電池を組み立てた。
【0046】しかして、本実施例7〜11のリチウム二
次電池について充電電流50mAで4.2Vまで充電
し、50mAの電流で2.5Vまで放電する充放電を繰
り返し行い、各電池のサイクル寿命と放電容量をそれぞ
れ測定した。その結果を図4に示す。なお、図4には前
記比較例1の電池における同サイクル寿命と放電容量の
測定結果を併記した。
【0047】図4から明らかなように本実施例7〜11
のリチウム二次電池では、比較例1の電池に比べて容量
が増大し、かつサイクル寿命が格段に向上することがわ
かる。特に、実施例7、10の電池は容量とサイクル寿
命が格段に向上されることがわかる。 実施例12
【0048】メソフェーズピッチを炭素化して得られた
炭素繊維の断面の微細組織の配向性がブルックス−テー
ラー型で、平均短径が10μmの炭素質物繊維98重量
%をエチレンプロピレン共重合体2重量%と共にに混合
し、これを集電体としてのステンレス箔に10mg/cm
2 の量で塗布した構造の負極を用いた以外、実施例1と
同構成のリチウム二次電池を組み立てた。なお、前記炭
素繊維のX線回折による各種パラメータはd002 =0.
3480nm、Lc =3.00nmで、前記R1 /R2
が0.88で、水素/炭素の原子比が0.001であっ
た。 実施例13
【0049】X線回折による各種のパラメータとしての
002 =0.3490nm、Lc =2.80nm、前記
1 /R2 が0.90、平均短径5μmの炭素繊維を有
する負極を用いた以外、実施例1と同構成のリチウム二
次電池を組み立てた。 実施例14
【0050】X線回折による各種のパラメータとしての
002 =0.3500nm、Lc =2.80nm、前記
1 /R2 が0.91、の炭素繊維を有する負極を用い
た以外、実施例1と同構成のリチウム二次電池を組み立
てた。 実施例15
【0051】X線回折による各種のパラメータとしての
002 =0.3680nm、Lc =1.20nm、前記
1 /R2 が1.1、平均短径20μmの炭素繊維を有
する負極を用いた以外、実施例1と同構成のリチウム二
次電池を組み立てた。 比較例2
【0052】X線回折による各種のパラメータとしての
002 =0.3500nm、Lc =2.50nm、前記
1 /R2 が0.95、微細組織がランダム状で選択的
に配向性がない炭素繊維を有する負極を用いた以外、実
施例1と同構成のリチウム二次電池を組み立てた。
【0053】しかして、本実施例12〜15及び比較例
2のリチウム二次電池について充電電流50mAで4.
2Vまで充電し、50mAの電流で2.5Vまで放電す
る充放電を繰り返し行い、各電池のサイクル寿命と放電
容量をそれぞれ測定した。その結果を図5に示す。
【0054】図5から明らかなように本実施例12〜1
5のリチウム二次電池では、比較例2の電池に比べて容
量が増大し、かつサイクル寿命が格段に向上することが
わかる。特に、実施例12、13、14の電池は容量と
サイクル寿命が格段に向上されることがわかる。 実施例16
【0055】ピッチから熱処理、分離されたメソフェー
ズ小球体を炭素化して得られた微細組織がラメラ状(薄
層状)に点配向され、平均粒径が10μmの球状炭素質
物粒子を空気中で500℃、5時間熱処理したもの98
重量%をエチレンプロピレン共重合体2重量%と共にに
混合し、これを集電体としてのステンレス箔に10mg
/cm2 の量で塗布した構造の負極を用いた以外、実施
例1と同構成のリチウム二次電池を組み立てた。なお、
前記熱処理前の炭素質物粒子はX線回折による各種のパ
ラメータがd002 =0.3508nm、Lc =2.50
nmで、アルゴンレーザを光源として測定された136
0cm-1のラマン強度R1 と1580cm-1のラマン強
度R2 の比(R1 /R2 )が1.1である。また、前記
炭素質物粒子は水素/炭素の原子比が0.003であ
る。また、熱処理後の前記R1 /R2 は1.2である。 実施例17
【0056】X線回折による各種のパラメータとしての
002 =0.348nm、Lc =2.40nm、前記R
1 /R2 が1.0の球状炭素質物粒子を前記実施例16
と同様な熱処理を行って前記R1 /R2 を1.1とした
ものを有する負極を用いた以外、実施例1と同構成のリ
チウム二次電池を組み立てた。 実施例18
【0057】X線回折による各種のパラメータとしての
002 =0.345nm、Lc =3.00nm、前記R
1 /R2 が0.85の球状炭素質物粒子を前記実施例1
6と同様な熱処理を行って前記R1 /R2 を1.0とし
たものを有する負極を用いた以外、実施例1と同構成の
リチウム二次電池を組み立てた。 実施例19
【0058】X線回折による各種のパラメータとしての
002 =0.342nm、Lc =4.20nm、前記R
1 /R2 が0.75の球状炭素質物粒子を前記実施例1
6と同様な熱処理を行って前記R1 /R2 を0.9とし
たものを有する負極を用いた以外、実施例1と同構成の
リチウム二次電池を組み立てた。
【0059】しかして、本実施例16〜19のリチウム
二次電池について充電電流50mAで4.2Vまで充電
し、50mAの電流で2.5Vまで放電する充放電を繰
り返し行い、各電池のサイクル寿命と放電容量をそれぞ
れ測定した。その結果を図6に示す。なお、図6には前
記実施例1、4の電池における同サイクル寿命と放電容
量の測定結果を併記した。
【0060】図6から明らかなように本実施例16〜1
9のリチウム二次電池では、熱処理を施さない球状炭素
質物粒子を有する負極を備えた実施例1、4の電池に比
べて容量が著しく増大することがわかる。特に、実施例
16、17の電池は容量が格段に増大することがわか
る。
【0061】なお、前記実施例16〜19では点配向が
ラメラ状の球状炭素質物粒子を負極材料として用いた
が、配向が放射状とブルクス−テーラー型の球状炭素質
物粒子を負極材料として用いたリチウム二次電池でも同
様な容量増大を図ることができた。
【0062】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば高容
量でサイクル寿命の優れたリチウム二次電池を提供でき
る。また、本発明によれば極めて高容量のリチウム二次
電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における円筒形リチウム二次
電池を示す部分断面図。
【図2】炭素質物の微細組織の配向例を示す概略図。
【図3】実施例1〜7及び比較例1のリチウム二次電池
における充放電サイクルと放電容量との関係を示す特性
図。
【図4】実施例8〜11及び比較例1のリチウム二次電
池における充放電サイクルと放電容量との関係を示す特
性図。
【図5】実施例12〜15及び比較例2のリチウム二次
電池における充放電サイクルと放電容量との関係を示す
特性図。
【図6】実施例16〜19及び実施例1、4のリチウム
二次電池における充放電サイクルと放電容量との関係を
示す特性図。
【符号の説明】
1…ステンレス容器、3…電極群、4…正極、5…セパ
レ―タ、6…負極、8…封口板、9…正極端子。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器と、この容器内に収納された正極
    と、前記容器内に収納され、リチウムイオンを吸蔵・放
    出することが可能な炭素質物からなる負極と、リチウム
    イオン伝導性電解質とを具備したリチウム二次電池にお
    いて、 前記正極は、リチウムマンガン複合酸化物、リチウム含
    有ニッケル酸化物、リチウム含有コバルト酸化物、リチ
    ウム含有ニッケルコバルト酸化物、リチウムを含む非晶
    質五酸化バナジウムを活物質として含み、 前記炭素質物は黒鉛構造と乱層構造からなり、かつ微細
    組織の配向が放射状又はブルックス−テーラー型の球状
    をなす粒子であることを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 【請求項2】 容器と、この容器内に収納された正極
    と、前記容器内に収納され、リチウムイオンを吸蔵・放
    出することが可能な炭素質物からなる負極と、リチウム
    イオン伝導性電解質とを具備したリチウム二次電池にお
    いて、前記正極は、リチウムマンガン複合酸化物、リチウム含
    有ニッケル酸化物、リチウム含有コバルト酸化物、リチ
    ウム含有ニッケルコバルト酸化物、リチウムを含む非晶
    質五酸化バナジウムを活物質として含み、 前記炭素質物は黒鉛構造と乱層構造からなり、かつ微細
    組織の配向がラメラ型又はブルックス−テーラー型の炭
    素繊維であることを特徴とするリチウム二次電池。
  3. 【請求項3】 容器と、この容器内に収納された正極
    と、前記容器内に収納され、リチウムイオンを吸蔵・放
    出することが可能な炭素質物からなる負極と、リチウム
    イオン伝導性電解質とを具備したリチウム二次電池にお
    いて、 前記正極は、リチウムマンガン複合酸化物、リチウム含
    有ニッケル酸化物、リチウム含有コバルト酸化物、リチ
    ウム含有ニッケルコバルト酸化物、リチウムを含む非晶
    質五酸化バナジウムを活物質として含み、 前記炭素質物は微細組織の配向が放射状又はブルックス
    −テーラー型の球状をなす粒子であることを特徴とする
    リチウム二次電池。
  4. 【請求項4】 容器と、この容器内に収納された正極
    と、前記容器内に収納され、リチウムイオンを吸蔵・放
    出することが可能な炭素質物からなる負極と、 リチウム
    イオン伝導性電解質とを具備したリチウム二次電池にお
    いて、 前記正極は、リチウムマンガン複合酸化物、リチウム含
    有ニッケル酸化物、リチウム含有コバルト酸化物、リチ
    ウム含有ニッケルコバルト酸化物、リチウムを含む非晶
    質五酸化バナジウムを活物質として含み、 前記炭素質物は微細組織の配向がラメラ型又はブルック
    ス−テーラー型の炭素繊維であることを特徴とするリチ
    ウム二次電池。
  5. 【請求項5】 前記炭素質物はメソフェーズ小球体を炭
    素化または黒鉛化した球状の粒子であることを特徴とす
    る請求項1または3記載のリチウム二次電池。
  6. 【請求項6】 容器と、この容器内に収納された正極
    と、前記容器内に収納され、リチウムイオンを吸蔵・放
    出することが可能な炭素質物からなる負極と、リチウム
    イオン伝導性電解質とを具備したリチウム二次電池にお
    いて、 前記炭素質物は微細組織が点配向された球状の粒子で、
    かつ表面層の除去処理が施されたものであることを特徴
    とするリチウム二次電池。
  7. 【請求項7】 表面層の除去処理は、酸素の存在下で熱
    処理を施すことによりなされることを特徴とする請求項
    6記載のリチウム二次電池。
  8. 【請求項8】 容器と、この容器内に収納された正極
    と、前記容器内に収納され、リチウムイオンを吸蔵・放
    出することが可能な炭素質物からなる負極と、リチウム
    イオン伝導性電解質とを具備したリチウム二次電池にお
    いて、 前記炭素質物はメソフェーズピッチから得られる繊維を
    炭素化または黒鉛化した平均粒径1〜100μmの炭素
    質物粒子であることを特徴とするリチウム二次電池。
  9. 【請求項9】 容器と、この容器内に収納された正極
    と、前記容器内に収納され、リチウムイオンを吸蔵・放
    出することが可能な炭素質物からなる負極と、リチウム
    イオン伝導性電解質とを具備したリチウム二次電池にお
    いて、 前記炭素質物はメソフェーズ小球体を炭素化または黒鉛
    化した粒子で、表面層の除去処理が施されたものである
    ことを特徴とするリチウム二次電池。
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