JPH1083837A - リチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池

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JPH1083837A
JPH1083837A JP8239441A JP23944196A JPH1083837A JP H1083837 A JPH1083837 A JP H1083837A JP 8239441 A JP8239441 A JP 8239441A JP 23944196 A JP23944196 A JP 23944196A JP H1083837 A JPH1083837 A JP H1083837A
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JP
Japan
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lithium
secondary battery
negative electrode
lithium secondary
carbon fibers
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JP8239441A
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Takahiro Kimijima
崇啓 君嶋
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Toshiba Battery Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

(57)【要約】 【課題】 負極の充填密度および機械的強度を向上さ
せ、すぐれた耐衝撃性および貯蔵特性を有するリチウム
二次電池の提供。 【解決手段】 正極3と、リチウムイオンを吸蔵・放出
する炭素繊維を含む負極5と、正極3および負極5を隔
離するセパレータ4と、リチウムイオン伝導性電解液と
を備えたリチウム二次電池であって、前記負極5に含ま
れた炭素繊維表面に両イオン性界面活性剤が付着されて
いることを特徴とするリチウム二次電池である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
に係り、さらに詳しくはリチウムイオンを吸蔵・放出す
る炭素質繊維を含む負極を改良したリチウム二次電池に
関する。
【0002】
【従来の技術】リチウム金属を負極とする非水電解液電
池は、高エネルギー密度の電池であることが知られてい
る。この非水電解液電池のうち、二酸化マンガン( MnO
2 )、フッ化炭素(CF2 )n あるいは塩化チオニル
(SOCl2 )を含む正極を備えた一次電池は電卓や時計の
電源、あるいはメモリのバックアップ電池として多用さ
れている。また、近年、 VTR、通信機器などの各種の電
子機器の小型、軽量化に伴って、それらの電源として高
エネルギー密度の二次電池の要求が高まっており、リチ
ウム金属を負極として用いたリチウム二次電池の研究が
活発に行われている。 ここで、リチウム二次電池は、
リチウムからなる負極と、炭酸プロピレン(PC)、炭酸
エチレン(EC)、1,2−ジメトキシエタン( MEC)、
γ−ブチロラクトン(γ-BL )、テトラヒドロフラン
(THF )などの非水溶媒中に、 LiClO4、LiBF4 、 LiAs
F6 などのリチウム塩を溶解した非水電解液や、リチウ
ムイオン伝導性固体電解質と、主にバナジウム酸化物、
コバルト酸化物、マンガン酸化物などリチウムとの間で
トポケミカル反応する化合物からなる活物質を含む正極
を備えた構成のものが研究されている。
【0003】しかしながら、前記構成のリチウム二次電
池は、まだ実用化に至っていない。その主な理由は、充
放電効率が低く、しかも充放電の可能な回数(サイクル
寿命)が短いことが挙げられる。その原因は、負極を成
すリチウムと非水電解液との反応に伴うリチウムの劣化
が大きいことと考えられている。すなわち、リチウムは
放電時にリチウムイオンとして非水電解液中に溶解し、
充電時に、前記非水電解液から析出する際、非水電解液
に含まれる非水溶媒と反応し、表面が一部不活性化され
る。その結果、充放電を繰り返すと、デンドライド状
(樹枝状)や小球状にリチウムが析出・成長するととも
に、析出・成長したリチウムと正極とが接触し、内部短
絡が生じるためサイクル寿命が短くなる。
【0004】こうした事情に基づいて、たとえばコーク
ス、樹脂焼成体、炭素繊維、熱分解気相炭素のようなリ
チウムを吸蔵・放出する炭素質材料を含む負極を備えた
リチウム二次電池が提案されている。この炭素質材料を
含む負極を備えたリチウム二次電池は、リチウムと非水
電解液との反応、さらにはデンドライドの析出・成長な
どを抑制し、負極特性の劣化を改善することが可能とな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記炭
素質材料を含む負極は、金属リチウムからなる負極に比
べて機械的強度が劣るため、耐衝撃性が劣るという問題
点がある。ここで、負極の炭素質材料が衝撃などによっ
て破損すると容量の低下につながる。特に、炭素質材料
と結着剤をペレット状に成形した負極、換言するとコイ
ン型リチウム二次電池に用いられる負極は、炭素質材料
を結着剤により集電体に担持させた構造の負極に比べて
耐衝撃性が劣るので、前記容量の低下が起こり易い。
【0006】また、コイン型リチウム二次電池は、一般
的に非常に小型であるため、負極の炭素質材料の欠落が
生じた場合、その影響が大きく大幅な容量低下を招来す
る傾向がある。さらに、炭素質材料を含む負極を備えた
二次電池の場合は、貯蔵特性が劣るという問題が認めら
れる。
【0007】本発明は、上記事情に対処してなされたも
ので、負極の充填密度および機械的強度を向上させ、す
ぐれた耐衝撃性および貯蔵特性を有するリチウム二次電
池の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、正極
と、リチウムイオンを吸蔵・放出する炭素繊維を含む負
極と、正極および負極を隔離するセパレータと、リチウ
ムイオン伝導性電解液とを備えたリチウム二次電池であ
って、前記負極に含まれた炭素繊維表面に両イオン性界
面活性剤が付着されていることを特徴とするリチウム二
次電池である。
【0009】請求項2の発明は、請求項1記載のリチウ
ム二次電池セパレータおよびリチウムイオン伝導性電解
液をリチウムイオン伝導性固体電解質で兼用させること
を特徴とする。
【0010】請求項3の発明は、請求項1もしくは請求
項2記載のリチウム二次電池において、両イオン性界面
活性剤の付着量が、炭素繊維に対し0.01〜 0.2重量%で
あることを特徴とする。
【0011】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3のいずれか一記載のリチウム二次電池において、両イ
オン性界面活性剤が付着された炭素繊維は、濃度 0.1〜
10%の両イオン性界面活性剤水溶液中に炭素繊維を浸漬
させて作製されたものであることを特徴とする。
【0012】本発明において、正極は、たとえば、活物
質、導電性材料およびび結着剤を混練し、これを加圧成
形でぺレット状もしくはシート状に作製される。ここ
で、正極活物質としては、次のような酸化物やカルコゲ
ン化合物が挙げられる。たとえば、リチウムマンガン複
合酸化物、二酸化マンガン、リチウム含有ニッケル酸化
物、リチウム含有コバルト酸化物、リチウム含有ニッケ
ルコバルト酸化物、リチウムを含む非晶質五酸化バナジ
ウム、二硫化チタン、二硫化モリブデンなどを挙げるこ
とができる。
【0013】また、導電性材料としては、たとえば、人
造黒鉛、アセチレンブラックなどのカーボンブラック、
ニッケル粉末などを挙げることができ、さらに、結着剤
としては、たとえば、ポリテトラフルオロエチレン、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリル酸、ポリメ
タアクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリメタアクリル酸
塩、ポリアクリル酸エステル、ポリメタアクリル酸エス
テル、アクリル酸もしくはメタアクリル酸とアクリル酸
エステルもしくはメタアクリル酸エステルとの共重合
体、アクリル酸エステルもしくはメタアクリル酸エステ
ルと他のモノマーとの共重合体などを挙げることができ
る。
【0014】本発明において、負極は、たとえば、リチ
ウムを吸蔵・放出し、かつ表面に両イオン性界面活性剤
が付着された炭素繊維と結着剤とを混練し、これを加圧
成形によりペレット状もしくはシート状にした後、電解
含浸法によってリチウムを含有させることにより作製さ
れる。
【0015】ここで、炭素繊維は、たとえば、以下の
(1), (2)に示す方法により作成することができる。
【0016】(1)石油ピッチ、コールタール、重質油、
有機樹脂もしくはは合成高分子材料などを原料とし、こ
れを窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガス中におい
て 800〜1000℃の温度で、常圧もしくは加圧下で炭素化
した後、必要に応じて不活性ガス中において1000〜3200
℃の温度で、常温もしくは加圧下で黒鉛化することによ
り炭素繊維を作製する。
【0017】(2)メソフェーズピッチ系の原料を溶融
後、紡糸して作製される繊維を不融化し、これを窒素ガ
ス、アルゴンガスなどの不活性ガス中において2000℃以
下、より好ましくは 600〜1500℃の温度で、常圧もしく
は加圧下で炭素化した後、必要に応じて不活性ガス中に
おいて1000〜3200℃、より好ましくは2500〜3200℃の温
度で、常圧もしくは加圧下で黒鉛化することにより炭素
繊維を作製する。
【0018】なお、上記作製方法で得られた炭素繊維
は、いずれも使用できるが、 (2)の方法で作製された炭
素繊維の使用が好ましい。
【0019】前記炭素繊維の繊維径は 1〜 100μm 程
度、より好ましくは 2〜40μm 、さらにに好ましくは 4
〜20μm の範囲である。また、炭素繊維の繊維長は 1〜
100μm 程度、より好ましくは 2〜40μm の範囲であ
る。
【0020】前記炭素繊維の表面に付着させた両イオン
性界面活性剤としては、炭素数が 1〜12の直鎖で飽和の
アルキル基を有するものが好ましい。不飽和アルキル基
を有する両イオン性界面活性剤は、その不飽和アルキル
基(不飽和結合)がリチウムイオンと反応し、電池性能
が低下する恐れがある。また、炭素数が 1〜12の直鎖で
飽和のアルキル基を有する両イオン性界面活性剤は、安
価で入手し易いからである。
【0021】具体的には、たとえば、N,N,N−トリ
メチル−N−カルボキシルメチルアンモニウムベタイ
ン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸
塩、N,N,N−トリアルキル−N−スルホアルキレン
アンモニウムベタインなどの一般的アミノ酸類を挙げる
ことができる。なお、両イオン性界面活性剤のアルキル
基としては、直鎖アルキル基が好ましく、炭素数が 1〜
5の直鎖アルキル基がより好ましい。
【0022】炭素繊維に対する両イオン性界面活性剤の
付着量は、0.01〜 0.2重量%にすることが好ましく、よ
り好ましくは0.05〜0.16重量%である。すなわち、付着
量を0.01重量%未満の場合は、負極の強度を十分に向上
させることが困難になる恐れがある。一方、付着量が
0.2重量%を超えると、炭素繊維表面の界面活性剤量が
多くなり過ぎて、リチウムイオンのインターカレーショ
ン、デインターカレーションを阻害する恐れがある。
【0023】炭素繊維に対する両イオン性界面活性剤付
与処理は、濃度が 0.1〜 1.0%(よりこのましくは 0.3
〜 0.8%)の両イオン性界面活性剤水溶液中に炭素繊維
を浸漬させた後、この炭素繊維を乾燥させることにより
行うことが好ましい。ここで、水溶液の濃度を 0.1〜
1.0%に選択したのは、 0.1%未満にすると負極の強度
を十分に向上させることが困難になる恐れがあり、ま
た、 1.0%を超える炭素繊維表面の界面活性剤量が多く
なりすぎて、リチウムイオンのインターカレーション、
デインターカレーションを阻害する恐れがある。
【0024】なお、結着剤としては、前述した正極の場
合と同様なものを用いることができる。
【0025】本発明において、正極および負極を隔離す
るセパレータとしては、たとえばポリオレフィン繊維製
の不織布や、ポリオレフィン繊維製の多孔膜などを挙げ
ることができる。ここで、ポリオレフィン繊維として
は、たとえばポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維な
どを挙げることができる。
【0026】本発明において、リチウムイオン伝導性電
解液は、非水溶媒に所要の電解質を溶解することにより
調整される。
【0027】ここで、非水溶媒としては、エチレンカー
ボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネ
ート、ジメチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、ス
ルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシエタ
ン、1,3−ジメトキシプロパン、ジメチルエーテル、
テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、
炭酸ジメチル、炭酸ジエチルおよびエチルメチルカーボ
ネートから選ばれる1種もしくは2種以上の混合系など
の溶媒が挙げられる。中でも、プロピレンカーボネート
ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメチル
カーボネートは、表面に両イオン性界面活性剤が付着さ
れた炭素繊維を含む負極に対する化学的安定性が極めて
高い。したがって、これらの非水溶媒を含む電解液と負
極とを組み込んだ二次電池は、負極の特長を十分に生か
して高容量と高い耐衝撃性と、すぐれた貯蔵特性とを実
現することができる。
【0028】上記電解質としては、たとえば過塩素酸リ
チウム( LiClO4 )、六フッ過リン酸リチウム(LiP
F6 )、ホウフッ化リチウム(LiBF4 )、六フッ化砒素
リチウム( LiAsF6 )、トリフルオロメタンスルホン酸
リチウム(LiCF3 SO3 )などのリチウム塩を挙げること
ができる。そして、前記電解質の非水溶媒に対する溶解
量は、 0.5〜 1.5mol/ l程度とすることが望ましい。
【0029】なお、この発明においては、リチウムイオ
ン伝導性電解液とセパレータとを用いる代りに、セパレ
ータ兼ねるリチウムイオン伝導性固体電解質を用いるこ
とができる。そして、この固体電解質としては、たとえ
ば、リチウム塩を複合化させた高分子化合物からなる高
分子固体電解質などが挙げられる。
【0030】本発明では、リチウムイオンを吸蔵・放出
する炭素繊維を含む負極の構成において、前記炭素繊維
表面に両イオン性界面活性剤を付着させいある。そし
て、この両イオン性界面活性剤は、リチウムイオンと化
学的に安定であり、副反応を回避できるだけでなく、集
電体に対する腐食作用も極めて低く、かつ電解液に対す
る安定性が高い。
【0031】このような両イオン性界面活性剤が付着さ
れた炭素繊維を含む負極は、その作製工程において炭素
繊維間に生じる摩擦(たとえば、炭素繊維を含む混合物
を混練する際や混練された混合物をぺレット状などに加
圧成形する際)を、界面活性剤の潤滑剤としての機能に
よって低減することができる。その結果、炭素繊維が密
に配置された構造を有し、電解液およびび集電体に対し
て安定で、機械的強度がすぐれ、さらに高容量な負極と
して機能する。つまり、この発明に係るリチウム二次電
池は、すぐれた耐衝撃性と、高容量と、すぐれた貯蔵特
性を実現することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図1を参照して実施例を説
明する。
【0033】図1はコイン型リチウム二次電池の構成例
を示す断面図である。図1において、1はたとえばステ
ンレス鋼からなる正極缶、2は前記正極缶1の底壁面に
装着配置された正極集電体、3は前記正極集電体2面上
に積層配置されたぺレット状の正極である。また、4は
前記正極3上に積層記置されたセパレータ、5は前記セ
パレータ4上に積層記置されぺレット状の負極、6は前
記ぺレット状の負極5上に積層配置された負極集電体
(たとえば、ニッケル製エキスパンドメタルなど)であ
る。さらに、7は前記負極集電体6を底壁面に装着配置
する形で、前記正極缶1の開口部を封止する負極缶であ
り、この負極缶7はたとえばステンレス鋼製で、絶縁パ
ッキング8を介して正極缶1の開口部に液密に取り付け
られている。なお、リチウムイオン伝導性電解液は、ペ
レット状の正極3、ペレット状の負極5およびセパレー
タ4に含浸担持されている。
【0034】実施形態1 水酸化リチウムと二酸化マンガンをLiとMnのモル比
が 1: 3となるように混合し、この混合物を 400℃で20
時間加熱することによりリチウムマンガン複合酸化物を
作製した。このリチウムマンガン複合酸化物と、導電性
材料としての人造黒鉛と、結着剤としてのポリテトラフ
ルオロエチレンとを活物質、導電性材料および結着剤の
重量比が90:10: 5になるように混合して混練した後、
この混合物を加圧プレス機により 2ton/cm2 の圧力でぺ
レット状に成形することにより直径が15mmで、厚さが0.
80mmのぺレット状正極3を作製した。
【0035】一方、メソフェーズピッチを原料とする炭
素繊維を細かく粉砕し、2800℃の温度で焼成することに
より繊維径が 1〜 100μm で、繊維長が 1〜 100μm の
炭素繊維を得た。得られた炭素繊維10重量部を、N,
Ν,N−トリメチル−N−カルボキシメチルアンモニウ
ムベタインの0.05%水溶液 100重量部に浸漬し、これを
30分間撹拌した。その後、ろ過し 100〜 200℃で乾燥し
て水分を除去することにより炭素繊維表面に両イオン性
界面活性剤を付着させた。両イオン性界面活性剤の付着
量は、 0.005重量%であった。
【0036】前記界面活性剤処理を施した炭素繊維95重
量部に、結着剤としてスチレンブタジエンゴム 5重量部
を混合して混練し、これを加圧プレス機を用いて 3ton/
cm2の圧力で直径が15mm、厚さが0.96mmのぺレット状に
加圧成形した。得られたぺレットに電解含浸法によりリ
チウムを含有させぺレット状の負極5とした。
【0037】エチルメチルカーボネート、エチレンカー
ボネート、ジエチルカーボネートが体積比で65:25:10
の割合で混合された非水溶媒に電解質としての過塩素酸
リチウムをその濃度が 1mol/ lになるように溶解させて
リチウムイオン伝導性電解液を調製した。
【0038】上記ペレット状の正極3を,正極集電体2
を介して正極缶1内に収納装着し、上記電解液を含浸さ
せたポリプロピレン繊維製不織布からなるセパレータ4
を、前記正極3上に載置した。一方、ペレット状の負極
5を負極集電体6としてのニッケル製エキスパンドメタ
ルを介して負極缶7内に収納装着した。
【0039】次に、前記正極缶1と負極缶7とを絶縁パ
ッキング8を介してかしめ合わせることにより、図1に
図示した外形が20mmで、厚さが 2.5mmのコイン形リチウ
ム二次電池を組み立てた。
【0040】実施形態2 炭素繊維の処理に用いた両イオン性界面活性剤の水溶液
濃度を 0.1%にし、また、両イオン性界面活性剤の付着
量を0.03重量%にしたこと以外は、実施形態1の場合と
同様の条件で、図1に図示したコイン形リチウム二次電
池を組み立てた。
【0041】実施形態3 炭素繊維の処理に用いた両イオン性界面活性剤の水溶液
濃度を 0.5%にし、また、両イオン性界面活性剤の付着
量を0.10重量%にしたこと以外は、実施形態1の場合と
同様の条件で、図1に図示したコイン形リチウム二次電
池を組み立てた。
【0042】実施形態4 炭素繊維の処理に用いた両イオン性界面活性剤の水溶液
濃度を 1.0%にし、また、両イオン性界面活性剤の付着
量を0.19重量%にしたこと以外は、実施形態1の場合と
同様の条件で、図1に図示したコイン形リチウム二次電
池を組み立てた。
【0043】実施形態5 炭素繊維の処理に用いた両イオン性界面活性剤の水溶液
濃度を 1.5%にし、また、両イオン性界面活性剤の付着
量を0.24重量%にしたこと以外は、実施形態1の場合と
同様の条件で、図1に図示したコイン形リチウム二次電
池を組み立てた。
【0044】比較例 表面に両イオン性界面活性剤が付着されていない炭素繊
維を用いたこと以外は、実施形態1の場合と同様の条件
で、図1に図示したコイン形リチウム二次電池を組み立
てた。
【0045】上記各コイン形リチウム二次電池につい
て、20℃の温度で 7〜14日間エージングを行った。エー
ジング後の回路電圧は3.40 Vであった。
【0046】前記エージングを施した各コイン形リチウ
ム二次電池について、耐衝撃性の評価を行った。すなわ
ち、各コイン形リチウム二次電池を20個ずつ用意し、こ
れらコイン形リチウム二次電池を 1 mの高さより落下さ
せた後に、 1 kΩの負荷で放電させ、 0.2秒後の閉路電
圧( CCV)を測定して、耐衝撃性を評価した。表1にこ
の耐衝撃性を評価における平均値を示す。
【0047】また、前記エージングを施した各コイン形
リチウム二次電池を10個ずつ用意し、 250μA の定電流
で2.0Vまで放電した際の電池容量を測定し、その平均値
を表1に併せて示す。
【0048】さらに、各コイン形リチウム二次電池の構
成に用いるペレート状の負極について、それぞれ機械的
強度(折れ強さ)を測定した。その結果を表1に併せて
示す。
【0049】
【表1】 表1から明らかなように、実施形態1〜5で使用したペ
レット状の負極は、比較例で使用したペレット状の負極
に比べ、機械的強度が向上している。そして、これらの
ペレット状負極を備えた各実施形態のリチウム二次電池
は、比較例のリチウム二次電池に比べて耐衝撃性がすぐ
れ、電池容量も高く、かつ貯蔵特性がすぐれていること
がわかる。
【0050】なお、本発明は前記例示に限定されるもの
でなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲でいろいろの変形
を採ることができる。たとえばリチウム二次電池の形式
は、コイン形以外の扁平形、内筒形もしくは角形のリチ
ウム二次電池にも同様に適用できる。したがって、負極
はぺレット形状以外のたとえばシート状などを採ること
ができ、また、負極は、両イオン性界面活性剤出処理し
た炭素繊維と結着剤とを適当な溶媒に懸濁し、この懸濁
物を集電体に塗布し、乾燥した後、プレスすることによ
って作製することもできる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、耐衝撃性、貯蔵特性お
よび電池容量が向上し、たとえば VTR、通信機器などの
各種電子機器類の小型、軽量化に対応した高エネルギー
密度のリチウム二次電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コイン形リチウム二次電池の構成例を示す断面
図。
【符号の説明】
1……正極缶 2……正極集電体 3……ぺレット状の正極 4……セパレータ 5……ぺレット状の負極 6……負極集電体 7……負極缶 8……絶縁パッキング

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極と、リチウムイオンを吸蔵・放出す
    る炭素繊維を含む負極と、正極および負極を隔離するセ
    パレータと、リチウムイオン伝導性電解液とを備えたリ
    チウム二次電池であって、 前記負極に含まれた炭素繊維表面に両イオン性界面活性
    剤が付着されていることを特徴とするリチウム二次電
    池。
  2. 【請求項2】 セパレータおよびリチウムイオン伝導性
    電解液をリチウムイオン伝導性固体電解質で兼用させる
    ことを特徴とする請求項1記載のリチウム二次電池。
  3. 【請求項3】 両イオン性界面活性剤の付着量は、炭素
    繊維に対し0.01〜 0.2重量%であることを特徴とする請
    求項1もしくは請求項2記載のリチウム二次電池。
  4. 【請求項4】 両イオン性界面活性剤が付着された炭素
    繊維は、濃度 0.1〜10%の両イオン性界面活性剤水溶液
    中に炭素繊維を浸漬させて作製されたものであることを
    特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか一記載のリ
    チウム二次電池。
JP8239441A 1996-09-10 1996-09-10 リチウム二次電池 Withdrawn JPH1083837A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2362219A (en) * 1999-09-24 2001-11-14 Bosch Gmbh Robert Method for detecting combustion misses
KR101116551B1 (ko) 2005-02-28 2012-02-24 삼성에스디아이 주식회사 리튬 이차전지용 음극 및 이를 포함하는 리튬 이차 전지
JP2013069672A (ja) * 2011-07-04 2013-04-18 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 二次電池電極形成用組成物、二次電池電極、及び二次電池
JP2013093123A (ja) * 2011-10-24 2013-05-16 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 二次電池電極形成用組成物、二次電池電極、及び二次電池
JP2014519691A (ja) * 2011-06-14 2014-08-14 コミサリア ア レネルジー アトミック エ オ ゼネルジー アルテルナティブ 非水性有機溶媒の四元混合物を含有するリチウム電池用液体電解質

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