JPH0932987A - 瞬間的接続可能な可撓管継手機構および管体接続用係止材 - Google Patents

瞬間的接続可能な可撓管継手機構および管体接続用係止材

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JPH0932987A
JPH0932987A JP8065136A JP6513696A JPH0932987A JP H0932987 A JPH0932987 A JP H0932987A JP 8065136 A JP8065136 A JP 8065136A JP 6513696 A JP6513696 A JP 6513696A JP H0932987 A JPH0932987 A JP H0932987A
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JP
Japan
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shaped
locking
ring
housing
elastic
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Application number
JP8065136A
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English (en)
Inventor
Yuji Noda
裕司 野田
Tadao Murakami
忠生 村上
Kunimoto Kawamura
邦基 河村
Nobuhiko Kawamoto
信彦 川本
Jiyun Takahashi
楯 高橋
Hiroshi Kamiide
浩志 神出
Akihiko Suzuki
明彦 鈴木
Tatsuo Usui
龍男 臼井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON BUIKUTORITSUKU KK
Mitsui Construction Co Ltd
Original Assignee
NIPPON BUIKUTORITSUKU KK
Mitsui Construction Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワンタッチ的操作によって安定且つ的確で好
ましい可撓性を具備した接続状態を形成することのでき
る継手機構とその管体接続用係止材を提供する。 【構成】 接続すべき両管端部間に覆装されるハウジン
グ10と該ハウジング10の中間部内面にセットされた
断面U形パッキング2とを備え、しかも前記ハウジング
10の端部内面に係止爪部4を管体外面に形成された係
止段部4aに係合するように附勢し配設した弾性リング
部材3を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は瞬間的接続可能な可撓管
継手機構および管体接続用係止材に係り、ワンタッチ的
な操作によって安定且つ的確で、しかも好ましい可撓性
を具備した接続状態を形成することのできる継手機構お
よび管体接続用係止材を提供し、更には該継手機構にお
けるパッキング部に土砂その他の侵入を的確に防止した
機構を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】鋼管その他の管体を用いて流体を連結、
圧送するに当って継手機構を採用することが必要であ
り、斯うした目的による継手機構としては古くから各種
のものが採用されているが、その構成は一般的に接続す
べき両管端に係止するハウジング内にパッキングをセッ
トし、該パッキングによって両管端部間を閉塞シールす
るもので、前記ハウジングは多分割されたものをボルト
などの緊締手段で連結締着するように構成されたもので
ある。
【0003】また鋼管などの管体を接続用ハウジングな
どを介して接続するには接続用係止材を用いることが不
可欠であるが、このような目的で採用されている従来の
係止材は金属質のような剛性部材で形成されたものを管
体とハウジングの何れか一方または双方に形成された係
合溝などにセットし、管体に引張力または押込み力が作
用した場合に管体とハウジングの双方に係止して抜出し
を阻止するようにしたものである。
【0004】なお上記したような管体間の接続に当って
その接続操作を迅速化する手法としてハウジング内にU
形などの両側にリップ部を対設したパッキングを用いる
ことが行われており、即ち管内流体圧を該パッキングの
リップ部に作用させてシールすることによりボルト、ナ
ットの如きによる緊締力を本質的に必要としないでシー
ルすることが考えられ、この方式によるときはシールの
ための緊締力を必要としないことから接続操作を能率化
することができる。しかも管体突き合わせ部間の間隙か
らの管体内水圧がU形をなしたパッキングのリップ部に
押しつけ力として作用し、即ち内部水圧に対向した止水
力が内部圧力に比例して得られるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の管
継手機構によるものは両管端を対向せしめ、これらの管
端間にパッキングをセットしてから該パッキング上にハ
ウジングを装着し、次いでこのハウジングを連結締着す
るものであるから相当且つ多段の工数を必要とし、例え
ばボルトによる緊締のみでも最低4本以上の締着操作を
必要とし、またそれなりに大型化した継手機構において
はそれらの締着操作のために特別な工具をも必要とする
ことが一般的であって、全体の連結に必要な工数ないし
時間は多大とならざるを得ない。
【0006】従って、例えば液体などの流体を搬送する
ラインパイプなどにおいては該流体の流れを一旦停止し
てから接続操作を開始し、接続完了後にバルブなどを開
披して流体の供給を再開するようなことが必要であって
相当時間の作業停止を必要とする。例えばシールド工法
などにおいて圧力水を掘削面に噴出して掘削し、掘削の
進行に伴い前記圧力水供給管路を順次に補給連結して掘
削を行うような場合において圧力水の供給を停止して新
しい補給管路を上記のような多数個のボルトナットによ
る各連結緊締をなし、それらが有効になされていること
を確認した後において始めて停止されていた圧力水の供
給を開始することとなるので相当長時間に亘る掘削作業
中止とならざるを得ない。
【0007】また前記のような従来の管体接続用係止材
は管体における全周面に対し安定に設定し難い。即ち剛
性部材であるから成程弾性鋼材であるとしても、しなや
かな屈曲を求め難く管体とハウジングの何れか一方また
は双方に対する係止を安定に図り得ず、部分的な浮上、
離脱が不可避であるからそうした係止材による係止は管
体およびハウジングの何れにおいても不安定とならざる
を得ない。
【0008】前記したような迅速な接続を目的としてU
形パッキングを用いた継手機構においては該パッキング
内に流体が侵入して流体圧が作用することとなることは
前記の如くであるが、同時に水などの流体に混入した土
砂その他の固形分がU形パッキングの内腔に流入し堆積
することとなり、このようにしてパッキング内に侵入堆
積した固形分によって管内流体圧の作用が阻害されて止
水パッキング力が低下して漏水原因となり、また前記固
形分が迅速な管体の装脱シールを阻害し、シール不完全
による漏洩や脱管などの危険を有している。更に接続と
開放が繰返して行われるような条件下では開放時に管内
流体の流出する際に泥や砂などの固形分がU形溝内に堆
積し、その後管接合に著しい支障を来すこととなる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記したような
従来技術における課題を解消することについて検討を重
ね、特別なリング状弾性部材を用い、またそうしたリン
グ状弾性部材に対するハウジングおよび管体の取合い関
係を適切に選ぶことにより有効且つ的確な瞬間的接続を
可能ならしめることに成功したものであって、以下の如
くである。
【0010】(1) 接続すべき両管端部間に覆装される
ハウジングと該ハウジングの中間部内面にセットされた
断面U形パッキングとを備え、しかも前記ハウジングの
端部内面に係止爪部を管体外面に形成された係止段部に
係合するように附勢し配設した弾性リング部材を設けた
ことを特徴とする瞬間的接続可能な可撓管継手機構。
【0011】(2) 両管端部の外面に接合シールする断
面U形パッキングが該パッキングの内面両側に対設され
たリップ部において前記両管端部外面に圧接シールさ
れ、該パッキングの側面と係止爪部を配設した弾性リン
グ部材との間に仕切部を介在させたことを特徴とする前
記(1)項に記載の瞬間的接続可能な可撓管継手機構。
【0012】(3) 弾性リング部材がゴム質または合成
樹脂質のようなリング状弾性部材と係止爪部を有する剛
性の係止爪片より成り、該係止爪片の複数個が前記リン
グ状弾性部材に配設固定され、前記係止爪片およびリン
グ状弾性部材に接続すべき管端とハウジングに対する係
止部を配設したことを特徴とする前記(1)項または
(2)項の何れか1つに記載の瞬間的接続可能な可撓管
継手機構。
【0013】(4) リング状弾性部材に配設された係止
爪片の断面を鋭角状尖端の対設された平行四辺形状に形
成し、該係止爪片における一方の鋭角状尖端を接続すべ
き管体に形成された係止段部に係接し、他方の鋭角状尖
端を分割されたハウジングの外側端部に設けられた係止
突部に係接するようにしたことを特徴とする前記(3)
項に記載の瞬間的接続可能な可撓管継手機構。
【0014】(5) 管体外面に形成された係止段部が管
体外面に形成された溝の一側における段部であることを
特徴とした前記(1)〜(4)項の何れか1つに記載の
瞬間的接続可能な可撓管継手機構。
【0015】(6) 管体外面に形成された係止段部が管
体外面に取付けられたリング状部材の側面であることを
特徴とした前記(1)〜(4)項の何れか1つに記載の
瞬間的接続可能な可撓管継手機構。
【0016】(7) 管体外面に形成された係止段部が管
体の端部外面に取付けられたリング状帯材の側縁である
ことを特徴とした前記(1)〜(4)項の何れか1つに
記載の瞬間的接続可能な可撓管継手機構。
【0017】(8) ハウジングの中間部内面にセットさ
れた断面U形パッキングの内腔にスポンジなどの多孔質
弾性材を内装したことを特徴とする前記(1)〜(7)
項の何れか1つに記載の瞬間的接続可能な可撓管継手機
構。
【0018】(9) リング状弾性部材の一側に係止爪部
が対設された複数個の剛性係止爪片を配設し、それら剛
性係止爪片に鋭角状の係止爪を対設すると共に前記リン
グ状弾性部材に受圧突部を形成したことを特徴とする管
体接続用係止材。
【0019】(10) 弾性リング部材が断面V形またはU
形に屈曲され且つ全体をリング状に彎曲成形した弾性金
属部体であって、該弾性金属部体における断面V形また
はU形に屈曲された内径側屈曲側縁部に複数個の切込部
を配設し、上記した断面V形またはU形の折返し先端部
をハウジングおよび接続すべき管体に形成された係止段
部に対する一連の係止爪部としたことを特徴とする前記
(1)項または(2)項の何れか1つに記載の瞬間的接
続可能な可撓管継手機構。
【0020】(11) ハウジングの両端部内面に夫々係
止爪部を管体外面に形成された係止段部に係合するよう
に附勢して配設した弾性リング部材を設け、ハウジング
の中間部内面にセットされた断面U形パッキング内に接
合位置決め部材を支持させたことを特徴とする前記
(1)〜(6)項の何れか1つに記載の瞬間的接続可能
な可撓管継手機構。
【0021】
【実施例】上記したような本発明によるものの具体的実
施態様を添附図面に示すものについて説明すると、本発
明によるものの基本的な構成関係の1つは図1と図2に
示す如くであって、接続すべき両管1、1の端部間に覆
装されるハウジング10、10の中間部内面に断面U形
パッキング2が収容され、該パッキング2の両端に形成
されたリップ部21、21は図1に示すように前記管体
1、1の外面に接合シールするように成っている。
【0022】前記したパッキング2の一側面には金属質
または硬質合成樹脂材などによる板状の仕切部5が介在
され、図1のものにおいてはこのような仕切部5がパッ
キング2の側面に焼付などによって取付けられたものが
示され、一方図3のものにおいては仕切部5がハウジン
グ10の内面にハウジング10と一体に突出させて形成
されたものが示されている。即ちこのような仕切部5は
何れにしても同じくゴム質の如きであるパッキング2と
後述するような弾性リング3とが直接に接摺することを
防止し、接続すべき管体1が挿入されたときに断面の小
さいリング部材である弾性リング3の一部、特にその係
止爪片4の一部が管端に巻き込まれることを防止し、ワ
ンタッチ接続で的確な接続関係を形成することを担保す
る。
【0023】上記のような仕切部5を介してハウジング
10内に組込まれる前記弾性リング部材3としてはこれ
ら図1〜図5に示されたものではリング状弾性部材31
に係止爪片4が設けられるが、この係止爪片4の配設状
態は別に図8と図9に示す如くであって、先ず係止爪片
4は少くとも10個以上の如き多数個が図8に示すよう
に弾性リング3に等間隔状態で配設されている。その取
付状態は図9に示すと共に図1または図3などにおいて
も示されている如くであって断面が鋭角状爪部14を対
設した平行四辺形状の係止爪片4はその外面の2分の1
前後、好ましくは図9に示すように2分の1を若干超え
る範囲が弾性リング3に埋装され焼付けられて強固に定
着されている。
【0024】弾性リング部材3として本発明におけるも
う1つの有利な構成は別に図10〜図12に示す如くで
あって、断面V形またはU形に屈曲され且つ全体をリン
グ状に彎曲成形した弾性金属リング部体32を用い、該
弾性金属リング部体32における断面V形またはU形に
屈曲された内径側屈曲側縁部33に複数個の切込部34
を等間隔状に配設したものであり、上記した断面V形ま
たはU形の折返し先端部36をハウジング10および接
続すべき管体1に形成された係止段部7に対する一連の
係止爪部35としたものである。
【0025】即ち前記した図8、9に示すものにおいて
はゴムなどによるリング状弾性部材31と係止爪片4と
いう異質の部材を合成したもので、それぞれの部材31
と4による特性を利用し得る利用さがあるのに対し、こ
の図10〜図12のものにおいて単一の弾性金属リング
部体を用いたものであって、構成が簡易で、強度や耐用
性においても優れたものとして得られる有利さがある。
切込部34の配設によって単一の弾性部材であっても半
径方向およびV形またはU形の折返し先端部36、36
間におけるクッション作用を有効に得しめることができ
る。
【0026】上記したハウジング10、10としては2
つ割またはそれ以上に多分割されたものが用いられて管
体1、1の端部間に覆着されるが、図1、2に示したも
のにおいては分割面にそって両側に締付座12、12を
突設したものとし、また図4、5に示すものにおいては
分割面に直交した方向に部分的凹入部16を形成して締
付座12、12を該凹入部16内に形成したものであっ
て、何れも締付座12においてボルト13とナット15
で緊締する。即ち図1、2に示したものにおいては強固
且つ安定に得られるのに対し、図4、5のものにおいて
は円形のハウジング10、10域内で締着部材が収納さ
れた状態となるから嵩張ることのない接続機構が形成さ
れることは図示の如くである。
【0027】なおハウジング10と上記した被接続管体
1、1との係合取合い関係については前記した図1、2
および図4、5のものは何れもハウジング10、10の
一端側に設けられた係合突部8が、一方の管体1に環設
された凹溝7の係止段部7aと係合し、ハウジング1
0、10の他端側と他方の管体1においては同じく管体
1の凹溝7に対し上記した弾性リング3の係止爪片4が
係止する。つまり係止爪片4の断面において既述したよ
うに対設されている鋭角状爪部14が凹溝7の角部とハ
ウジング10内面におけるコーナ角部材11に係止して
両管体1、1を連結接続するものである。
【0028】上記したような図1、2および図4、5の
もののハウジング10と両管体1、1との連結接続構造
のものに対して図3にはハウジング10の一端側に係合
突部8を形成することなく、上記したようなコーナ角部
11をハウジング10の両側に対設し、ハウジング10
としては両側がバランスしたものとして上記したような
係止爪片4を有する弾性リング3をハウジング内両側に
対向してセットしたものであって、ハウジングの中間部
にセットされた既述のようなパッキング2の内腔には接
合位置決め部材9が取付けられ、その突部19が両管
1、1の端部と接合しハウジング10に挿入された両管
体1、1の挿入深さを規定するように成っている。
【0029】即ち、この図3に示すものにおいては成程
ハウジング10が複数部体として成形され、図1、2ま
たは図4、5のものと同様にボルト13で締結されたも
のであっても、そうしたハウジング10、10が締結さ
れたままで、つまり接続すべき両管体1、1が何れも単
に挿入されるだけで、上記突部19によりその挿入深さ
を規定し適正な接続関係を簡易迅速に得しめるようにさ
れたものである。
【0030】本発明において用いるパッキング2の自然
状態における好ましい実施態様は図6と図7に示す如く
である。即ち断面U形で内腔20の形成されたパッキン
グ2は該内腔20の両側にリップ部21、21が自然状
態において図7の断面部分に示すように適度に突出して
傾斜面を形成するように形成されたものであり、このよ
うなリップ部21、21が管体1の周面に圧接セットさ
れることにより図1や図3などに示すようにストレート
状となり、リップ先端部において管体1の外面に対し的
確なシールを形成する。
【0031】本発明による瞬間的接続操作状態について
は図1〜図4に示したような構成のものについて代表的
に図1、2のものの場合が図13に示されている。即ち
ハウジング10、10が図2または図4に示す如くボル
ト13で緊締されることによって係合突部8が一方の管
体1における凹溝7の係合段7aと7b間に位置し管体
1が押進されることによって係合段7bと係合した図1
3(A)のような取付状態が確保されている。このよう
な図13(A)の状態で接続すべき他方の管体1を挿入
すると、図13の(B)のようにハウジング10は一方
の管体における凹溝7に対する係合突部8の係止によっ
て定位置に保持され、挿入管体1の先端17が弾性リン
グ3に設けられた各係止爪片4を押してパッキング2方
向に進入し、次いで同図(C)(D)のようにパッキン
グ2のリップ21をも押して前進し、更に図13の
(E)のように係止爪片4の先端がこの進入管体1にお
ける凹溝7内に入ると弾性リング3の受圧突部30の復
元作用で係止爪14が凹溝7の係止段7aに係止し、所
定の組付関係が確保される。
【0032】前記した図3に示すものの場合において
は、別に図14に示すような過程によって接続すべき両
管体1、1が同時ハウジング10に挿着係止される。即
ちこの場合は図14の(A)の状態から管体1、1が対
称的に押し込まれるようにより、同図(B)〜(E)の
ようにハウジング10の両側における弾性リング3、3
において前記図10の弾性リング3と全く同様な作用が
行われるもので管体1、1の端部17、17は位置決め
部材9の突部19に接合して正確に位置決めされること
は図14の(E)に示される如くであって、ワンタッチ
操作で両管体1、1が同時に接続される。
【0033】前記した図13、14までのものは管体
1、1における係止部として管体1に溝状係止部7を形
成した場合であるが、本発明における管体1の係止部は
斯うした溝状のもので限定されるものでないことは当然
で、図15には管端部近くに断面角形のリング状部材1
7を用いた係止部7の場合について図13、14のもの
と同様にその瞬間的接続操作関係が示されている。
【0034】即ち図15のものは角形断面リング状部材
18を管体1の端部から適当な距離を採った外面に溶接
して取付けたもので、この場合においては前記したよう
な係止爪片4の先端部に係止段部4aを形成して取付け
られたリング状部材18との係止位置および係止関係を
的確とするように成っている。その係合操作関係は前記
した図13、14のものと実質的に同様であって、図1
5(イ)のようにハウジング10に挿入される管体1、
1が同図(B)のように係止爪片4、4を前記部材18
で押し上げられて進入し、同図(C)のように係止段部
4aの端部を押上げてから同図(D)のようにリング状
部材18が係止段部4aに嵌合し、最終的に同図(E)
のようにハウジング10の仕切部5に部材18が接合し
て係止段部4aとの間で組付け関係が確保されるように
成っており、瞬間的接続操作をなし得ることは上述した
ところと全く同じである。
【0035】また、図16に示したものは接続すべき管
体1、1の端部外面にリング状帯材28をその一側が適
度に突出した状態で管体1端部との間に溶接して取付け
られたものであり、その瞬間的な接続操作関係は同図
(A)の状態から(B)(C)の状態に係止爪片4を帯
材28上に押上げ、この同図(C)の状態から更に押込
まれることによって係止爪片4が帯材28の後端に落ち
込み、しかも帯材28の先端がパッキング2内に取付け
られた位置決め部材9の突部19に接合して図16の
(E)の状態となり、安定した接続状態をワンタッチ的
に形成することができる。
【0036】即ち、図15、図16のものは溝部を切削
して形成する図1〜図14のものに比し何れも簡易に係
止部を形成することができ、しかも部材18、28によ
って管体端部を補強し得ることから比較的薄層の管体1
において本発明の有利性を有効に得しめることとなる。
【0037】また本発明のような瞬間的接続可能ならし
める場合においては前記したような断面U形の如き内腔
を形成したパッキング2を採用し、その内腔22に管体
1、1内を流れる流体圧を作用させることが不可欠であ
るが、斯うして採用されたパッキング2の内腔22には
図17のように流体中に混入する土砂などの異物23が
進入する可能性が高く、このように異物23が進入した
状態で瞬間的な管体1の挿入による接続を行うならば、
この図17に示すように管体1における円周方向の何れ
かの部分で次の管体1の挿入が該異物23で阻害され、
実質的に接続目的を達し得ないこととなる。即ち接続不
能または脱管の可能性が高いことにならざるを得ない。
【0038】そこでこのような不利を回避して常に的確
な瞬間接続を図るため、本発明においては図18におい
て示すように前記パッキング2の内腔22に多孔組織、
特に連続多孔組織を有するスポンジのような多孔質弾性
体25を内装する。多孔質弾性体25は内腔22に即応
した紐状体として成形されたものを所定長さに切断して
弯曲しながら挿入することで平易に製作、セットするこ
とができる。
【0039】即ち、このような多孔質弾性体25を用い
たときの作用関係は図19に示す如くで、パッキング2
の内腔22はこの多孔質弾性体25によって常に閉塞さ
れた状態を形成し、しかも管体1、1の何れか一方また
は双方を挿入した場合には挿入された管体端部ないしパ
ッキング2の変形を適宜に許容して円滑な瞬間的接続を
常に確保することができる。
【0040】上記したような本発明によるときは、接続
すべき両管端部間に覆装されるハウジングと該ハウジン
グの中間部内面にセットされた断面U形パッキングとを
備え、しかも前記ハウジングの端部内面に係止爪部を管
体外面に形成された係止段部に係合するように附勢し配
設した弾性リング部材を設けたことによって接続すべき
両管体内流体の圧力を利用したシール作用を得しめ、し
かも弾性リング部材として一体化した弾性部材における
係止爪部の弾性的追従作用により挿入された接続すべき
管体周面に自動的追従をなし該管体の外面に形成された
係止段部に対し自動的且つ的確な係合を図って単なる管
体挿入操作で瞬間的接続を完成せしめる。
【0041】両管端部の外面に接合シールする断面U形
パッキングが該パッキングの内面両側に対設されたリッ
プ部において前記両管端部外面に圧接シールされること
により上記のように挿入された管端部に対し自動的且つ
瞬間的にシール関係を形成せしめ、しかもこのように微
妙な作用をなす該パッキングの側面と係止爪部を配設し
た弾性リング部材との間に仕切部を介在させたことによ
り弾性リング部材および前記パッキングの作用が相互に
干渉、妨害されることなしに有効適切な作用を得しめ
る。
【0042】弾性リング部材がゴム質または合成樹脂質
のようなリング状弾性部材と係止爪部を有する剛性の係
止爪片より成り、該係止爪片の複数個が前記リング状弾
性部材に配設固定され、前記係止爪片およびリング状弾
性部材に接続すべき管端とハウジングに対する係止部を
配設したことによってリング状弾性部材における有効な
伸縮ないし弾性作用を確保しながら剛性の係止爪片によ
る的確な係止作用を実現して瞬間的な接続係止を有効に
達成する。
【0043】リング状弾性部材に配設された係止爪片の
断面を鋭角状尖端の対設された平行四辺形状に形成し、
該係止爪片における一方の鋭角状尖端を接続すべき管体
に形成された係止段部に係接し、他方の鋭角状尖端を分
割されたハウジングの外側端部に設けられた係止突部に
係接するようにしたことによってこの弾性リング部材に
おける係止爪片が管体の係止段部とハウジングの係止突
部に対し有効的確な係止作用をなし、上述したように瞬
間的、ワンタッチ的な好ましい接続係止状態を形成し且
つ維持せしめる。
【0044】管体外面に形成された係止段部が管体外面
に形成された溝の一側における段部であることによって
特別な部材を必要としないで係止構造を形成せしめる。
【0045】管体外面に形成された係止段部が、管体外
面に取付けられたリング状部材の側面であることにより
比較的薄層の管体に対する僅少な取付部材により有効な
係止構造を形成せしめる。
【0046】管体外面に形成された係止段部が管体の端
部外面に取付けられたリング状帯材の側縁であることに
より比較的薄層の管体に対し特に接続端部を有効に補強
せしめた条件下で有効な係止構造を形成せしめ得る。
【0047】リング状弾性部材の一側に係止爪部が対設
された複数個の剛性係止爪片を配設し、それら剛性係止
爪片に鋭角状の係止爪を対設すると共にリング状弾性部
材に受圧突部を形成したことによりハウジング内設定部
にセットするだけで該受圧突部をセット部で押圧して係
止爪片に弾性的作用を得しめその係止爪によってハウジ
ングと接続すべき管体の双方に好ましい係接関係を形成
する。
【0048】弾性リング部材が断面V形またはU形に屈
曲され且つ全体をリング状に彎曲成形した弾性金属部体
であって、該弾性金属部体における断面V形またはU形
に屈曲された内径側屈曲側縁部に複数個の切込部を配設
し、上記した断面V形またはU形の折返し先端部をハウ
ジングおよび接続すべき管体に形成された係止段部に対
する一連の係止爪部としたことによって弾性金属部体の
みによる弾性リング部材によって上記同様の瞬間的接続
係止を図らしめ、安定なその機能と耐用性とを確保せし
める。
【0049】ハウジングの両端部内面に夫々係止爪部を
管体外面に形成された係止段部に係合するように附勢し
て配設した弾性リング部材を設け、ハウジングの中間部
内面にセットされた断面U形パッキング内に接合位置決
め部材を支持させたことにより接続すべき両管体の何れ
もが瞬間的に接続されることとなり、即ち管端に対する
ハウジングの装着を単純化し、例えば既設管体の端部に
上記ハウジングの瞬間的に装着せしめた接続すべき管体
を直ちに接続連結せしめ延長管路を形成するような迅速
な連結接続を有効に行わせる。
【0050】ハウジングの中間部内面にセットされた断
面U形パッキングの内腔にスポンジなどの多孔質弾性材
を内装したことによって該U形パッキング内に土砂など
の異物が侵入堆積することを的確に防止し、また本発明
による瞬間的接続操作を常に支障なく実施せしめる。即
ち、スポンジのような多孔質弾性材は組織内が水で充満
された状態で管端間に接合するので水封的シールが得ら
れ、しかもその多孔組織で水の移動が制限されるので止
水機能が的確に得られ、しかもパッキング内腔における
固形分堆積を防止して管体間における固形物咬み込みを
適切に回避し、接合時における障害原因を解消して上記
のように接続操作の円滑的確化を図る。
【0051】
【発明の効果】以上説明したような本発明によるときは
瞬間的なワンタッチ操作によって両管体を有効且つ的確
に接続することができ、従って流体の流動条件下などに
おいてその流動を一々停止するようなことなしに有効な
接続を得しめ、作業中断などの殆んどないような条件下
で的確な接続を行わしめ離脱などの事故のない有効な接
続を平易に得しめ、また特別な部材を管体に取付けるこ
となしの接続、あるいは比較的薄層の管体に対する接続
などを的確に達成せしめ、更には異物の混入した流体を
移送する管路の如きにおいて常に有効な瞬間的接続を可
能ならしめるなどの効果を有しており、工業的にその効
果の大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による可撓管継手機構の1例を示した部
分切欠側面図である。
【図2】図1に示したものの部分的端面図である。
【図3】本発明による図1とは別のハウジングを用いた
場合の図1と同様な部分切欠側面図である。
【図4】図3に示したものの部分的端面図である。
【図5】本発明によるもう1つの可撓管継手機構を示し
た部分切欠側面図である。
【図6】本発明によるU形パッキングの部分的正面図で
ある。
【図7】図6に示したものの部分切欠側面図である。
【図8】本発明における弾性リング部材の1つを示した
部分的正面図である。
【図9】図8に示したものの断面図である。
【図10】本発明における弾性リング部材の別の例を示
した部分的正面図である。
【図11】図10に示したものの断面図である。
【図12】図10、11に示したものの部分的な拡大斜
面図である。
【図13】図1、図2に示したものについて、そのハウ
ジング内に管端を挿入接続する過程を段階的に示した説
明図である。
【図14】図5に示したものについて、そのハウジング
内に管端を挿入接続する過程を段階的に示した断面的説
明図である。
【図15】本発明による管体係止部についての別の構成
に関しその瞬間的接続操作を段階的に示した説明図であ
る。
【図16】本発明による更に別の管体係止部構成に関し
その瞬間的接続操作を図13〜図15のものと同様に段
階的に示した説明図である。
【図17】パッキングの内腔に進入した異物についての
接続妨害関係説明図である。
【図18】本発明によるパッキング内異物侵入防止構成
を部分的に示した断面図である。
【図19】図18に示したものについての管体接続操作
時における作用関係を段階的に示した説明図である。
【符号の説明】
1 接続すべき管体 2 U形パッキング 3 弾性リング材 4 係止爪片 4a 係止段部 5 仕切部 6 支持切込み 7 係止段部 8 係合突部 9 接合位置決め部材 10 ハウジング 11 凹溝のコーナ角部 12 緊締座 13 ボルト 14 係止爪 15 ナット 16 緊締用凹み 17 管体先端 18 リング状部材 19 接合位置決め部材の突部 20 パッキング2の内腔 21 パッキング2のリップ部 22 パッキングの内腔 23 異物 25 多孔質弾性体 28 リング状帯材 30 受圧突部 31 リング状弾性材 32 弾性金属リング部体 33 内径側屈曲側縁部 34 切込部 35 係止爪部 36 折返し先端部
フロントページの続き (72)発明者 河村 邦基 東京都千代田区岩本町3丁目10番1号 三 井建設株式会社東京土木支店内 (72)発明者 川本 信彦 東京都千代田区岩本町3丁目10番1号 三 井建設株式会社東京土木支店内 (72)発明者 高橋 楯 東京都千代田区岩本町3丁目10番1号 三 井建設株式会社東京土木支店内 (72)発明者 神出 浩志 東京都新宿区西新宿3−7−1 三井建設 株式会社機材部内 (72)発明者 鈴木 明彦 東京都千代田区岩本町3丁目10番1号 三 井建設株式会社土木技術部内 (72)発明者 臼井 龍男 千葉県流山市駒木518−1 三井建設株式 会社技術研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接続すべき両管端部間に覆装されるハウ
    ジングと該ハウジングの中間部内面にセットされた断面
    U形パッキングとを備え、しかも前記ハウジングの端部
    内面に係止爪部を管体外面に形成された係止段部に係合
    するように附勢し配設した弾性リング部材を設けたこと
    を特徴とする瞬間的接続可能な可撓管継手機構。
  2. 【請求項2】 両管端部の外面に接合シールする断面U
    形パッキングが該パッキングの内面両側に対設されたリ
    ップ部において前記両管端部外面に圧接シールされ、該
    パッキングの側面と係止爪部を配設した弾性リング部材
    との間に仕切部を介在させたことを特徴とする請求項1
    に記載の瞬間的接続可能な可撓管継手機構。
  3. 【請求項3】 弾性リング部材がゴム質または合成樹脂
    質のようなリング状弾性部材と係止爪部を有する剛性の
    係止爪片より成り、該係止爪片の複数個が前記リング状
    弾性部材に配設固定され、前記係止爪片およびリング状
    弾性部材に接続すべき管端とハウジングに対する係止部
    を配設したことを特徴とする請求項1または2の何れか
    1つに記載の瞬間的接続可能な可撓管継手機構。
  4. 【請求項4】 リング状弾性部材に配設された係止爪片
    の断面を鋭角状尖端の対設された平行四辺形状に形成
    し、該係止爪片における一方の鋭角状尖端を接続すべき
    管体に形成された係止段部に係接し、他方の鋭角状尖端
    を分割されたハウジングの外側端部に設けられた係止突
    部に係接するようにしたことを特徴とする請求項3に記
    載の瞬間的接続可能な可撓管継手機構。
  5. 【請求項5】 管体外面に形成された係止段部が管体外
    面に形成された溝の一側における段部であることを特徴
    とした請求項1〜4の何れか1つに記載の瞬間的接続可
    能な可撓管継手機構。
  6. 【請求項6】 管体外面に形成された係止段部が管体外
    面に取付けられたリング状部材の側面であることを特徴
    とした請求項1〜4の何れか1つに記載の瞬間的接続可
    能な可撓管継手機構。
  7. 【請求項7】 管体外面に形成された係止段部が管体の
    端部外面に取付けられたリング状帯材の側縁であること
    を特徴とした請求項1〜4の何れか1つに記載の瞬間的
    接続可能な可撓管継手機構。
  8. 【請求項8】 ハウジングの中間部内面にセットされた
    断面U形パッキングの内腔にスポンジなどの多孔質弾性
    材を内装したことを特徴とする請求項1〜7の何れか1
    つに記載の瞬間的接続可能な可撓管継手機構。
  9. 【請求項9】 リング状弾性部材の一側に係止爪部が対
    設された複数個の剛性係止爪片を配設し、それら剛性係
    止爪片に鋭角状の係止爪を対設すると共に前記リング状
    弾性部材に受圧突部を形成したことを特徴とする管体接
    続用係止材。
  10. 【請求項10】 弾性リング部材が断面V形またはU形
    に屈曲され且つ全体をリング状に彎曲成形した弾性金属
    部体であって、該弾性金属部体における断面V形または
    U形に屈曲された内径側屈曲側縁部に複数個の切込部を
    配設し、上記した断面V形またはU形の折返し先端部を
    ハウジングおよび接続すべき管体に形成された係止段部
    に対する一連の係止爪部としたことを特徴とする請求項
    1または2の何れか1つに記載の瞬間的接続可能な可撓
    管継手機構。
  11. 【請求項11】 ハウジングの両端部内面に夫々係止爪
    部を管体外面に形成された係止段部に係合するように附
    勢して配設した弾性リング部材を設け、ハウジングの中
    間部内面にセットされた断面U形パッキング内に接合位
    置決め部材を支持させたことを特徴とする請求項1〜1
    0の何れか1つに記載の瞬間的接続可能な可撓管継手機
    構。
JP8065136A 1995-05-18 1996-02-28 瞬間的接続可能な可撓管継手機構および管体接続用係止材 Pending JPH0932987A (ja)

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