JPH09329326A - 液体燃料燃焼用バーナの制御方法 - Google Patents

液体燃料燃焼用バーナの制御方法

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JPH09329326A
JPH09329326A JP14467296A JP14467296A JPH09329326A JP H09329326 A JPH09329326 A JP H09329326A JP 14467296 A JP14467296 A JP 14467296A JP 14467296 A JP14467296 A JP 14467296A JP H09329326 A JPH09329326 A JP H09329326A
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pressure
spray
liquid fuel
burner
flow rate
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Application number
JP14467296A
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English (en)
Inventor
Masuaki Toyoshima
益明 豊島
Naohira Yoshii
直均 吉井
Tsuneo Miyake
庸夫 三宅
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Fuji Engineering Co Ltd
Eneos Corp
Original Assignee
Fuji Engineering Co Ltd
Nippon Oil Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 液体燃料燃焼用バーナにおいて、低負荷から
高負荷まで1種類のバーナで運転を可能にする。 【解決手段】 燃料油をバーナ本体に形成された噴射孔
内で旋回させると共に、噴射孔内に蒸気を流入させて燃
料油に蒸気を混合した後、燃料油と蒸気との混合流体を
噴射孔から噴霧するようにした液体燃料燃焼用バーナに
おいて、燃料油の流量を制御しつつ蒸気の噴霧圧力を制
御するに際し、燃料油の流量若しくは圧力が所定値とな
る切換ポイントXを境にして、燃料油の低流量域では、
該燃料油の流量と比例的に変化する燃料圧力に対して蒸
気の噴霧圧力を高くかつ該噴霧圧力と燃料圧力との差圧
が一定となるように、蒸気の噴霧圧力を制御し、高流量
域では、蒸気の噴霧圧力を一定圧に制御する方法によ
り、バーナのターンダウン比(燃焼量の調整可能範囲)
を大きく採れるようにして、低負荷から高負荷まで1種
類のバーナで対応できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラー,加熱炉
等の加熱源としての燃焼装置に使用される液体燃料燃焼
用バーナに関し、特に、液体燃料を該燃料に混合した噴
霧媒体と共に噴霧させる構成の液体燃料燃焼用バーナに
おける噴霧媒体の噴霧圧力制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液体燃料燃焼用バーナとして、液体燃料
に蒸気で代表される噴霧媒体を混合し、この混合流体を
複数の噴射孔から噴霧する蒸気噴霧式バーナが知られて
いる。かかる蒸気噴霧式バーナは、蒸気を高圧側から低
圧側に噴射する際の膨張エネルギーにより、蒸気に混合
される液体燃料の微粒化と拡散とを行わせるものであ
る。
【0003】例えば、かかる蒸気噴霧式バーナとして、
図11に示すような噴霧機構概念を有する中間混合バー
ナ或いは、図12に示すような噴霧機構を有する渦巻き
中間混合バーナがある。図11の中間混合バーナは、液
体燃料をバーナ本体に形成された噴射孔の側部から流入
させると共に、該噴射孔の後端部から噴霧媒体を流入さ
せて液体燃料に噴霧媒体を混合した後、液体燃料と噴霧
媒体との混合流体を噴射孔から噴霧する構成である。
【0004】又、図12の中間混合バーナは、液体燃料
をバーナ本体に形成された噴射孔内で旋回させると共
に、該噴射孔内に噴霧媒体を流入させて液体燃料に噴霧
媒体を混合した後、液体燃料と噴霧媒体との混合流体を
前記噴射孔から噴霧する構成であり、液体燃料の微粒化
と拡散とを促進すると共に、前記噴霧媒体の消費量を低
減して、排ガス中のNOX の低減を図ることのできるも
のである(特開昭62−252810号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような蒸気混合
式バーナにおける蒸気の噴霧圧力制御方法として、差圧
一定制御方法と、蒸気圧一定制御方法とが知られてい
る。前者の差圧一定制御方法は、図13のグラフに示す
ように、液体燃料としての燃料油の流量を制御しつつ噴
霧媒体の噴霧圧力を制御するに際し、燃料油の低流量域
では、該燃料油の流量と比例的に変化する燃料油圧力に
対して蒸気の噴霧圧力を高くかつ該蒸気圧力と燃料油圧
力との差圧が一定となるように、蒸気の噴霧圧力を制御
する方法である。
【0006】又、後者の蒸気圧一定制御方法は、図14
のグラフに示すように、燃料油の流量を制御しつつ噴霧
媒体の噴霧圧力を制御するに際し、燃料油の流量と比例
的に変化する燃料油圧力に対して、蒸気の噴霧圧力を一
定圧に制御する方法である。前者の差圧一定制御方法で
は、高負荷域において、必要量以上の蒸気が噴霧されて
しまい、蒸気の消費量が多い。
【0007】後者の蒸気圧一定制御方法では、高負荷域
では必要量以上の蒸気が噴霧されず、蒸気の消費量が少
なく、微粒化が良好であるが、低負荷域では蒸気の噴霧
圧力により燃料油が抑えられ、低負荷域での燃焼性が劣
る。しかしながら、以上のような従来の蒸気の噴霧圧力
制御方法では、図11及び図12のバーナの何れにおい
ても、バーナのターンダウン比(燃焼量の調整可能範
囲)を大きく採れないという問題点がある。
【0008】例えば、図11の中間混合方式のバーナに
おける蒸気圧一定制御方法では、ターンダウン比が約
4:1であり、ボイラ等の負荷や混燃比が変動する毎
に、容量の異なるバーナに交換したり、バーナの使用本
数を変更する等の手間のかかる交換、変更作業が必要で
あり、省力化の妨げとなる。そこで、本発明は以上のよ
うな従来技術の実情に鑑み、液体燃料をバーナ本体に形
成された噴射孔内で旋回させると共に、該噴射孔内に噴
霧媒体を流入させて液体燃料に噴霧媒体を混合した後、
液体燃料と噴霧媒体との混合流体を前記噴射孔から噴霧
する構成の液体燃料燃焼用バーナにおいて、独特の噴霧
媒体の噴霧制御を行うことにより、バーナのターンダウ
ン比を大きくし、低負荷から高負荷まで1種類のバーナ
で運転を可能にすることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に係
る発明は、液体燃料をバーナ本体に形成された噴射孔内
で旋回させると共に、該噴射孔内に噴霧媒体を流入させ
て液体燃料に噴霧媒体を混合した後、液体燃料と噴霧媒
体との混合流体を前記噴射孔から噴霧するようにした液
体燃料燃焼用バーナにおいて、前記液体燃料の流量を制
御しつつ噴霧媒体の噴霧圧力を制御するに際し、液体燃
料の流量若しくは圧力が所定値となる切換ポイントを境
にして、液体燃料の低流量域では、該液体燃料の流量と
比例的に変化する燃料圧力に対して前記噴霧媒体の噴霧
圧力を高くかつ該噴霧圧力と燃料圧力との差圧が一定と
なるように、噴霧媒体の噴霧圧力を制御し、高流量域で
は、前記噴霧媒体の噴霧圧力を一定圧に制御するように
した。
【0010】請求項2に係る発明は、前記液体燃料はポ
ンプにて圧送され、前記切換ポイントにおける液体燃料
の圧力の所定値は、有効ポンプ圧の略中間の圧力値に設
定されることを特徴とする。請求項3に係る発明は、液
体燃料をバーナ本体に形成された噴射孔内で旋回させる
と共に、該噴射孔内に噴霧媒体を流入させて液体燃料に
噴霧媒体を混合した後、液体燃料と噴霧媒体との混合流
体を前記噴射孔から噴霧するようにした液体燃料燃焼用
バーナにおいて、前記液体燃料の流量を制御しつつ噴霧
媒体の噴霧圧力を制御するに際し、液体燃料の流量若し
くは圧力が所定値となる切換ポイントを境にして、液体
燃料の低流量域では、該液体燃料の流量と比例的に変化
する燃料圧力に対して前記噴霧媒体の噴霧圧力を高くか
つ該噴霧圧力と燃料圧力との差圧が一定となるように、
噴霧媒体の噴霧圧力を制御すると共に、高流量域では、
前記噴霧媒体の噴霧圧力が徐々に一定圧となるように、
噴霧媒体の噴霧圧力を制御するようにした。
【0011】請求項4に係る発明は、前記液体燃料は燃
料油であり、前記噴霧媒体は蒸気であることを特徴とす
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付された図面を参照して
本発明を詳述する。図1は本発明方法を適用する前提の
液体燃料燃焼用バーナの取付状態の断面図を示す。この
図において、液体燃料燃焼用バーナ1は、図示しない燃
焼装置本体としての炉本体の周壁に貫通支持されて先端
側が炉本体内部に突入されるガイドパイプ2の先端部に
固定して使用される。
【0013】前記ガイドパイプ2は、外側パイプ2Aと
内側パイプ2Bとから構成され、アダプター3に結合さ
れている。前記アダプター3には、図示しない燃料油供
給源と連通する燃料油通路部4と、図示しない噴霧媒体
としての蒸気供給源と連通する蒸気通路部5と、が設け
られている。
【0014】前記アダプター3の蒸気通路部5には、前
記外側パイプ2Aが連通接続され、燃料油通路部4に
は、アダプタ3内において、外側パイプ2A端部から突
出した内側パイプ2Bが連通接続される。従って、外側
パイプ2Aと内側パイプ2Bとの間の環状通路部がガイ
ドパイプ2においての蒸気通路部6となり、内側パイプ
2B内の通路部がガイドパイプ2においての燃料油通路
部7となる。
【0015】バーナ1の本体8には、図4に示す筒状の
キャップ9が該バーナ本体8先端面を突出させた状態で
被せられており、該キャップ9は、ガイドパイプ2先端
外周部にねじ嵌合され、これによって、ガイドパイプ2
先端部にバーナ本体8が固定される。かかるバーナ本体
8の取付状態において、前記燃料油通路部7と蒸気通路
部6がバーナ本体8の後述する燃料油供給孔と蒸気供給
孔とに連通されるようになっている。
【0016】次に、バーナ本体8の構成について説明す
る。バーナ本体8は、図2に示す燃料供給体10と該燃
料供給体10の上面に結合される図3に示すバーナチッ
プ11とから構成される。前記燃料供給体10は、先端
面が円錐面に形成された略円柱体から構成されている。
【0017】この燃料供給体10の中心軸に沿う中央部
には燃料油供給孔12が貫通形成されている。又、燃料
供給体10には、燃料油供給孔12の後端部に形成され
た大径部から斜め上方に延びて燃料供給体10の先端面
に開口する複数の分岐孔13が形成される。
【0018】更に、燃料供給体10には、その後端面に
おける燃料油供給孔12の大径部近傍位置から該燃料油
供給孔12に近寄りながら斜めに延びて燃料供給体10
の先端面に該面に直角な方向から削孔された複数の小径
孔14と夫々連通する複数の蒸気供給孔15が形成され
る。前記燃料供給体10の先端面の周辺部には、図示し
ない係合ピンが打ち込まれており、該係合ピンをバーナ
チップ11の後面に形成された係合孔に係合することに
より、燃料供給体10とバーナチップ11とが固定され
るようになっている。
【0019】一方、バーナチップ11は、図3,図5及
び図6に示すように、後面に燃料供給体10の先端部と
嵌合可能な嵌合部16が凹部として形成されており、全
体として略円錐体形状に形成される。バーナチップ11
の嵌合部16内面の中央部には円形凹部17が形成さ
れ、嵌合部16内面の周部には環状溝部18が形成され
る。又、嵌合部16の環状溝部18と円形凹部17との
間には、バーナチップ11の先端面から該面に直角な方
向に削孔されて嵌合部16内面に開口する複数の噴射孔
19が形成される。
【0020】前記嵌合部16内面の噴射孔19の開口部
と円形凹部17との間には、該噴射孔19と円形凹部1
7とを繋ぐ連通溝20が形成される。又、嵌合部16内
面の噴射孔19の開口部と環状溝部18との間には、該
噴射孔19と環状溝部18とを繋ぐ連通溝21が形成さ
れる。この場合、連通溝20と連通溝21夫々の両側壁
の一方の側壁は、噴射孔19の略中心点を通る線上に位
置される。又、他方の側壁は、一方の側壁と平行でかつ
噴射孔19の接線方向に沿う線上に位置される。
【0021】これにより、噴射孔19の側部への連通溝
20,21の接続方向が該噴射孔19の接線方向に設定
される。次に、図6のバーナチップ11の平面図を参照
して、上記噴射孔19の配設位置について説明する。即
ち、6個の噴射孔19が設けられ、これらの噴射孔19
は3つのグループに分割され、各グループは夫々バーナ
チップ11の中心軸を中心として周方向に例えば120
°の角度離間した3つの位置に配置される。各グループ
における噴射孔19同士は、夫々その中心軸が所定角度
(例えば、0〜15°)をなして近接するような位置に
配置される。
【0022】以上の構成からなる液体燃料燃焼用バーナ
の作用について説明すると、燃料供給体10に供給され
る燃料油は、該燃料供給体10の後端部から燃料油供給
孔12と分岐孔13とに分かれて流入する。燃料油供給
孔12に流入した燃料油は、バーナチップ11の円形凹
部17を経て連通溝20に至り、該連通溝20が開口す
る噴射孔19の内周面位置から該噴射孔19内部に噴射
される。
【0023】分岐孔13に流入した燃料油は、バーナチ
ップ11の環状溝部18を経て連通溝21に至り、噴射
孔19の連通溝33の開口位置と相対向する内周面位置
から該噴射孔19内部に噴射される。一方、噴霧媒体と
しての蒸気は、燃料供給体10の後端部から蒸気供給孔
15に流入する。
【0024】蒸気供給孔15に流入した蒸気は、小径孔
14に至り、該小径孔14が開口する噴射孔19の後端
面位置から該噴射孔19内部に噴射される。この際、連
通溝20及び21の一方の側壁は、噴射孔19の略中心
を通るように形成され、他方の側壁は、一方の側壁に平
行でかつ噴射孔19の接線方向に位置するように形成さ
れるため、噴射孔19内周面の相対向する2位置から噴
射される燃料油は夫々旋回流となる。
【0025】かかる燃料油の旋回流に対して蒸気が噴射
され、燃料油と蒸気とが混合されて噴射孔19から噴霧
される。この際、蒸気が高圧側から低圧側に噴射される
際の膨張エネルギーにより、該蒸気と混合される燃料油
が微粒化されると共に、均一に拡散される。又、燃料油
に旋回運動が与えられ、この旋回運動によって生じる遠
心力によって燃料油の微粒化と拡散とが更に促進され、
広い範囲に均一に拡散される。
【0026】特に、燃料油のみを旋回させ、蒸気は旋回
させないため、蒸気と燃料油間の摩擦エネルギーが少な
い機構であるから、より少ない蒸気量で良好な霧化特性
を得ることができる。更に、噴射孔19を3つのグルー
プに分割し、各グループを夫々バーナチップ11の中心
軸を中心として周方向に120°の角度離間した3つの
位置に配置すると共に、各グループの噴射孔19同士
を、夫々その中心軸が所定角度をなして近接するような
位置に配置してあるから、火炎を複数の独立した小火炎
に分割でき、かつ火炎を分散して形成できるので、放熱
性が良好なものとなって火炎温度を低下させることがで
き、火炎層が薄くなることによって高温域でのガスの滞
留時間を短縮できる結果、NOX の生成を効果的に抑制
することができる。
【0027】以上説明した液体燃料燃焼用バーナにおい
て、本発明方法(請求項1に係る発明方法)では、図7
に示すように、燃料油の流量を制御しつつ蒸気の噴霧圧
力を制御するに際し、燃料油の流量若しくは圧力が所定
値となる切換ポイントXを境にして、燃料油の低流量域
では、該燃料油の流量と比例的に変化する燃料圧力に対
して前記蒸気の噴霧圧力を高くかつ該噴霧圧力と燃料圧
力との差圧が一定となるように、蒸気の噴霧圧力を制御
し、高流量域では、前記蒸気の噴霧圧力を一定圧に制御
する。
【0028】例えば、燃料油がポンプにて圧送されるも
のでは、前記切換ポイントXにおける燃料油の圧力の所
定値は、有効ポンプ圧の略中間の圧力値、例えば、4.
5〜5kg/cm2 に設定され、このときの、蒸気圧力
は、7kg/cm2 となる。以上のように、燃料油をバ
ーナ本体8に形成された噴射孔19内で旋回させると共
に、該噴射孔19内に蒸気を流入させて燃料油に蒸気を
混合した後、燃料油と蒸気との混合流体を噴射孔19か
ら噴霧するようにした液体燃料燃焼用バーナにおいて、
燃料油の流量若しくは圧力が所定値となる切換ポイント
Xを境にして、燃料油の低流量域では、該燃料油の流量
と比例的に変化する燃料圧力に対して前記蒸気の噴霧圧
力を高くかつ該噴霧圧力と燃料圧力との差圧が一定とな
るように、蒸気の噴霧圧力を制御し、高流量域では、前
記蒸気の噴霧圧力を一定圧に制御する方法により、バー
ナのターンダウン比(燃焼量の調整可能範囲)を大きく
採れ(例えば、20:1〜30:1)、低負荷から高負
荷まで1種類のバーナで対応できるため、ボイラ等の負
荷や混燃比が変動する毎に、容量の異なるバーナに交換
したり、バーナの使用本数を変更する等の手間のかかる
交換、変更作業が不要となり、省力化を図ることができ
る。
【0029】即ち、本発明の対象とする液体燃料燃焼用
バーナにおいては、 (1)微粒子化に優れる。 (2)燃料油と蒸気の混合体の流れがスムーズである。 (3)噴出後の燃料油の粒子密度は外周付近が濃密で上
下左右共均一である。 (4)低負荷領域から高負荷領域まで安定性のある霧化
性能がある。
【0030】という特徴があり、この特徴を有するバー
ナにおいて、上記の蒸気噴霧圧力制御方法を採用するこ
とによって、ターンダウン比の拡大を図ることができる
のである。図10は、本発明者らの実験に基づくボイラ
ーのハイターンダウン化改良前後の流量圧力線図であ
る。
【0031】この図において、Aの線図は、図11に示
した一般の中間混合混合方式のバーナにおいて蒸気圧一
定制御方法を実施した場合、Bの線図は、同様の一般の
中間混合混合方式のバーナにおいて差圧一定制御方法を
実施した場合、Cの線図は、本発明が対象とする液体燃
料燃焼用バーナにおいて本発明の蒸気噴霧圧力制御方法
を実施した場合であり、A、Bにおいては、燃料油の低
流量域でしか燃料圧力を制御できないのに対して、Cに
おいては、燃料油の低流量域から高流量域にわたり燃料
圧力を制御でき、ターンダウン比を大きくすることがで
き、本発明者らの実験によると、バーナ1本当たりのタ
ーンダウンは、0.05〜1.47t/hの範囲に改善
された。
【0032】因に、本発明が対象とする液体燃料燃焼用
バーナにおいて差圧一定制御方法を実施した場合は、D
の線図となり、本発明が対象とする液体燃料燃焼用バー
ナとても、ターンダウン比を大きくすることができず、
本発明が対象とする液体燃料燃焼用バーナにおいて、本
発明の蒸気噴霧圧力制御方法を実施した場合に、ターン
ダウン比拡大の効果を得ることができるのが明らかであ
る。
【0033】上記の実験において、差圧一定制御方法に
おける蒸気圧は、燃料油圧に1.5kg/cm2 を加え
た圧力とし、本発明の蒸気噴霧圧力制御方法における蒸
気圧は、燃料油圧4.5kg/cm2 未満は差圧2.5
kg/cm2 一定で、燃料油圧4.5kg/cm2 以上
は噴霧蒸気圧7kg/cm2 一定にした。ここで、上述
した本発明方法(請求項1に係る発明方法)では、燃料
油の流量若しくは圧力が所定値となる切換ポイントXを
境にして、高流量域では、前記蒸気の噴霧圧力を一定圧
に制御するようにしたが、図8或いは図9に示すよう
に、燃料油の流量若しくは圧力が所定値となる切換ポイ
ントYを境にして、高流量域では、前記噴霧媒体の噴霧
圧力が徐々に一定圧となるように、噴霧媒体の噴霧圧力
を制御する方法としても良い(請求項3に係る発明方
法)。
【0034】図8の方法においては、蒸気の噴霧圧力が
徐々に一定圧になるように制御するに際して、切換ポイ
ントYから蒸気の噴霧圧力が一定圧となる一定圧移行ポ
イントZまで蒸気の噴霧圧力を所定の燃料油流量若しく
は圧力と比例させて変化させるようにし、切換ポイント
Yと一定圧移行ポイントZとの間が直線的な特性となる
ように蒸気の噴霧圧力を制御する。
【0035】図9の方法においては、切換ポイントYと
一定圧移行ポイントZとの間が曲線的な特性となるよう
に蒸気の噴霧圧力を制御する。かかる請求項3に係る発
明方法においても、バーナのターンダウン比(燃焼量の
調整可能範囲)を大きく採れ、請求項1に係る発明方法
と同様の効果を得ることができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1及び3に
係る発明によれば、バーナのターンダウン比(燃焼量の
調整可能範囲)を大きく採れ、低負荷から高負荷まで1
種類のバーナで対応できるため、ボイラ等の負荷や混燃
比が変動する毎に、容量の異なるバーナに交換したり、
バーナの使用本数を変更する等の手間のかかる交換、変
更作業が不要となり、省力化を図ることができる。
【0037】請求項2に係る発明によれば、液体燃料の
流量若しくは圧力が所定値となる切換ポイントを適切に
設定できる。請求項4に係る発明によれば、蒸気に混合
される燃料油の微粒化と拡散とを効果的に図れることに
より、ボイラ等の排ガス中の酸素濃度を低減でき、大き
な省エネルギ効果を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の対象とする液体燃料燃焼用バーナの
一実施形態を示す断面図
【図2】 同上のバーナにおける燃料供給体の断面図
【図3】 同上のバーナにおけるバーナチップの断面図
【図4】 同上のバーナにおけるキャップの断面図
【図5】 図3中A−A矢視図
【図6】 図3中B−B矢視図
【図7】 本発明方法(請求項1に係る発明方法)の蒸
気の噴霧圧力制御を示すグラフ
【図8】 本発明方法(請求項3に係る発明方法)の蒸
気の噴霧圧力制御を示すグラフ
【図9】 本発明方法(請求項3に係る発明方法)の蒸
気の噴霧圧力制御を示すグラフ
【図10】 ボイラーのターンダウン化改良前後の流量圧
力線図
【図11】 一般の中間混合バーナの噴霧機構の概念図
【図12】 渦巻き中間混合バーナの噴霧機構の概念図
【図13】 蒸気の差圧一定制御を説明するグラフ
【図14】 蒸気の一定制御を説明するグラフ
【符号の説明】
1 バーナ 8 バーナ本体 10 燃料供給体 11 バーナチップ 19 噴射孔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年8月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】後者の蒸気圧一定制御方法では、高負荷域
では必要量以上の蒸気が噴霧されず、蒸気の消費量が少
なく、燃焼性は劣る。又、低負荷域では蒸気の噴霧圧力
により燃料油が抑えられるが、燃焼性は良好である。
かしながら、以上のような従来の蒸気の噴霧圧力制御方
法では、図11及び図12のバーナの何れにおいても、
バーナのターンダウン比(燃焼量の調整可能範囲)を大
きく採れないという問題点がある。
フロントページの続き (72)発明者 三宅 庸夫 千葉県鎌ケ谷市中沢888の7 フジエンジ ニアリング株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体燃料をバーナ本体に形成された噴射孔
    内で旋回させると共に、該噴射孔内に噴霧媒体を流入さ
    せて液体燃料に噴霧媒体を混合した後、液体燃料と噴霧
    媒体との混合流体を前記噴射孔から噴霧するようにした
    液体燃料燃焼用バーナにおいて、 前記液体燃料の流量を制御しつつ噴霧媒体の噴霧圧力を
    制御するに際し、液体燃料の流量若しくは圧力が所定値
    となる切換ポイントを境にして、液体燃料の低流量域で
    は、該液体燃料の流量と比例的に変化する燃料圧力に対
    して前記噴霧媒体の噴霧圧力を高くかつ該噴霧圧力と燃
    料圧力との差圧が一定となるように、噴霧媒体の噴霧圧
    力を制御し、高流量域では、前記噴霧媒体の噴霧圧力を
    一定圧に制御することを特徴とする液体燃料燃焼用バー
    ナの制御方法。
  2. 【請求項2】前記液体燃料はポンプにて圧送され、前記
    切換ポイントにおける液体燃料の圧力の所定値は、有効
    ポンプ圧の略中間の圧力値に設定されることを特徴とす
    る請求項1記載の液体燃料燃焼用バーナの制御方法。
  3. 【請求項3】液体燃料をバーナ本体に形成された噴射孔
    内で旋回させると共に、該噴射孔内に噴霧媒体を流入さ
    せて液体燃料に噴霧媒体を混合した後、液体燃料と噴霧
    媒体との混合流体を前記噴射孔から噴霧するようにした
    液体燃料燃焼用バーナにおいて、 前記液体燃料の流量を制御しつつ噴霧媒体の噴霧圧力を
    制御するに際し、液体燃料の流量若しくは圧力が所定値
    となる切換ポイントを境にして、液体燃料の低流量域で
    は、該液体燃料の流量と比例的に変化する燃料圧力に対
    して前記噴霧媒体の噴霧圧力を高くかつ該噴霧圧力と燃
    料圧力との差圧が一定となるように、噴霧媒体の噴霧圧
    力を制御すると共に、高流量域では、前記噴霧媒体の噴
    霧圧力が徐々に一定圧となるように、噴霧媒体の噴霧圧
    力を制御することを特徴とする液体燃料燃焼用バーナの
    制御方法。
  4. 【請求項4】前記液体燃料は燃料油であり、前記噴霧媒
    体は蒸気であることを特徴とする請求項1〜3のうちい
    ずれか1つに記載の液体燃料燃焼用バーナの制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023037864A1 (ja) * 2021-09-08 2023-03-16 三菱重工業株式会社 2流体噴射ノズル用のアトマイズ流体供給ユニット、燃焼システム、及び供給方法

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