JPH09328446A - ラセミアルコールの製造法 - Google Patents

ラセミアルコールの製造法

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JPH09328446A
JPH09328446A JP14929096A JP14929096A JPH09328446A JP H09328446 A JPH09328446 A JP H09328446A JP 14929096 A JP14929096 A JP 14929096A JP 14929096 A JP14929096 A JP 14929096A JP H09328446 A JPH09328446 A JP H09328446A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学分割された光学活性アルコールの中の未
利用のエナンチオマーの再利用を図る。 【解決手段】 一般式(1):CF3C*H(OH)-R (式中のRは、
アルキル基またはアルコキシ基、アシル基、アリール基
もしくはハロゲン原子が置換した置換アルキル基であ
り、C*は不斉炭素原子である。) で表される光学活性ア
ルコールを選択された酸化法にて一般式(2):CF3C(O)-R
で表されるケトンとし、次に該ケトンを還元してアルコ
ールに戻すラセミアルコールの製造法。 【効果】 収率よくラセミアルコールが得られ、光学分
割して有効利用がはかられることが確認された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学活性アルコールを
ラセミ化する方法に関するものであり、詳しくは、医農
薬分野もしくは液晶等の機能材料の原料として光学分割
された光学活性アルコールの中の未利用のエナンチオマ
ーをラセミ化して再度光学分割の原料として使えるよう
にする方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】光学活性アルコールは、医農薬分野もし
くは液晶等の機能材料の原料としてラセミ体を光学分割
して合成する方法が開発されている。ここで得られる光
学活性アルコールは、R体、S体の両エナンチオマーが
等量である(例えば、特開平6-62872 など)。しかし、
一般に、光学活性アルコールの中の利用されるエナンチ
オマーはR体あるいはS体が同時に用いられることはな
く、何れか一方である。特に、医農薬分野では片方のエ
ナンチオマーのみが必要であり、反対のエナンチオマー
は不要となる場合が多い。
【0003】因みに、一般的な光学活性体に関しては、
立体反転反応が研究されアゾジ炭酸ジエステルとトリフ
ェニルホスフィンを用いる光延反応により、利用できな
いエナンチオマーを有用なエナンチオマーに変換する方
法が開発されている(例えば、現代化学1994年6月号22
頁)。ところが、本発明の一般式(1) で示されるような
フルオロアルカノールにおいては、利用できないエナン
チオマーを有用なエナンチオマーに変換する立体反転の
方法は、知られていない。
【0004】一方、立体反転ではないが、利用できない
エナンチオマーを利用する方法として、一度ラセミ化し
た後に光学分割する方法も研究されている。例えば、特
開平6-1751号において、本発明の一般式(1) で示されて
いるフルオロアルカノールの類縁物質であるトリフルオ
ロ乳酸類をラセミ化する方法が開示されている。しか
し、特開平6-1751号の反応は、光延反応と同様な条件で
あり、アゾジ炭酸ジエステルとトリフェニルホスフィン
等の高価な試薬を必要としていた。上記のごとく、トリ
フルオロメチル基を有するフルオロアルカノールに関し
ては、立体反転させることが困難であり、光延反応に代
わるより簡便で安価なラセミ化方法の開発が望まれてい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の現状
に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は未利用の
エナンチオマーである光学活性フルオロアルカノールを
簡便で安価な方法にてラセミ化することに関する。そし
てラセミ化させたフルオロアルカノールは、光学分割す
る原料として再度使用可能なものとなることから、結果
として必要とされる光学活性フルオロアルカノールをよ
り経済的に製造できるようにする方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、下記一般
式(1) で表される光学活性アルコールをラセミ化する方
法に関して、鋭意研究を重ねた。その結果、不斉中心で
ある水酸基部分を酸化してケトンとし、次に該ケトンを
還元してラセミアルコールに戻す方法を見いだし、本発
明を完成させた。
【0007】すなわち、本発明は、下記一般式(1) で表
される光学活性アルコールを酸化して下記一般式(2) で
表されるケトンとし、次に該ケトンを還元してアルコー
ルに戻すことを特徴とするラセミアルコールの製造法で
ある。 一般式(1) : CF3C*H(OH)-R 一般式(2) : CF3C(O)-R (式中のRは、アルキル基またはアルコキシ基、アシル
基、アリール基もしくはハロゲン原子が置換した置換ア
ルキル基であり、C*は不斉炭素原子である。)
【0008】本発明の一般式(1) で示されるようなフル
オロアルカノールの酸化法としては、過マンガン酸塩や
重クロム酸塩を用いる酸化反応、ジメチルスルホキシド
(以下「DMSO」と記す) を用いる酸化反応などが挙げら
れる。しかし、過マンガン酸塩や重クロム酸塩などを用
いる酸化では、有害な重金属廃液が発生し、環境的な観
点などから好ましくない。そこで、本発明では廃液処理
が容易なDMSOを用いる酸化が好ましい。更に、DMSOを用
いる酸化反応において、DMSOを活性化させる共反応剤と
しては、無水酢酸、塩化チオニル/ピリジン、五酸化二
リンなどが挙げられるが、本発明では反応収率の点から
五酸化二リンが好適である。
【0009】光学活性アルコールに対する DMSO の使用
量は、化学量論量では1倍モルであるが、溶媒として使
用することもできることから1倍モル以上であれば特に
制限はない。溶媒を用いる場合には、通常、光学活性ア
ルコールの 1〜10倍モル用いるのが好ましく、 2〜5 倍
モルが好適である。光学活性アルコールに対する五酸化
二リンの使用量は、理論量である1倍モル以上用いるの
が適しているが、あまり過剰に使用しても収率に変化が
ないことから通常 1〜5 倍モルを使用するのが好まい。
特に、短時間で反応を完結させることができる経済的な
量として 1.5〜3 倍モルが好適である。
【0010】酸化剤としてDMSO、共反応剤として五酸化
二リンを用いる本発明の酸化反応は、不活性な溶媒中に
五酸化二リンを懸濁させ、DMSOを滴下し酸化活性種を形
成させた後、光学活性アルコールを滴下することにより
実施される。また、逆にDMSO/五酸化二リンで生成させ
た酸化活性種を本発明の光学活性アルコールに滴下する
こともできる。反応温度は、高いほど反応速度が高くな
るが、あまり高温になると副反応が多くなり収率が低下
することから通常 0〜100 ℃が好ましく、操作が容易な
30〜60℃がより好適である。
【0011】反応に用いることのできる溶媒としては、
水酸基を持たない不活性な溶媒であれば特に制限はない
が、具体的にはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
等のエーテル系溶媒、ヘキサン、トルエン等の炭化水素
系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲノメ
タン系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒が挙げられ
る。取り扱いが容易で除去の容易なジクロロメタンが好
適である。また、DMSOを多量に用いた場合には、他の溶
媒を添加せずに反応させることもできる。溶媒の使用量
は、五酸化二リンが懸濁分散するに十分な量として五酸
化二リンに対して 2〜5 倍用いるのが適している。
【0012】本発明の酸化反応においては、光学活性ア
ルコールが酸化され、代わりにDMSOはジメチルスルフィ
ドに還元される。また、化学量論式から明らかなように
生成する水は五酸化二リンに取り込まれ五酸化二リンの
一部がリン酸となる。この一部リン酸化した五酸化二リ
ンは、高粘度のゲル状態となることから高粘度溶液を攪
拌できる装置を用いて反応することが望ましい。
【0013】また、本発明においては、この様な特殊な
装置を使用せずに反応を行うことができる。この場合、
光学活性アルコールに対して 1〜2 倍モルの第三級アミ
ンを光学活性アルコールと同時に反応系に導入すること
により、五酸化二リンのゲル化を防止して酸化反応を行
うことができる。本発明の光学活性アルコールと、第三
級アミンを同時に反応系に導入することでゲル化が防止
される極めて特異な現象であり、本発明において初めて
見いだされたものである。
【0014】第3級アミンの添加は、光学活性アルコー
ルと同時に添加する。先に第3級アミンを添加すると D
MSO と五酸化二リンで形成された酸化活性種が分解し、
収率が低下するので好ましくない。この第三級アミンの
添加による五酸化二リンのゲル化防止の機構に関して
は、解明されていない。リン酸化された部分と塩を形成
するとも考えられる。しかし、反応中に一度ゲル化した
後に、第三級アミンを添加してもゲル化の解消は困難で
ある。第三級アミンとして具体的には、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリプロプルアミン等の脂肪族
アミンが挙げられ、トリエチルアミンが適している。
【0015】上記で得たケトンを還元して本発明のラセ
ミアルコールを製造する。ケトンの還元は、一般的なケ
トンの還元方法が使用でき、具体的には水素化リチウム
アルミニウムまたは水素化ホウ素ナトリウムと反応させ
ることにより実施される。そして、この還元により得ら
れたアルコールは、完全なラセミ体であった。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 (第三級アミンを添加しない酸化反応) (1).酸化反応。 碇型の攪拌羽根を備えた反応器に五酸化二リン 284g(2
mol)およびジクロロメタン 500ml(ミリリットル)を入れて攪拌
を開始した。次にDMSO 234g(3mol)を滴下した(この時
点での攪拌状態は五酸化二リンの懸濁液であり、問題が
なかった)。次に、光学純度97%eeである(-)-S-7-エト
キシ−1,1,1-トリフルオロ−2-ヘプタノール(以下「S
アルコール体」と記す)214g(1mol)を先の懸濁溶液に、
反応温度40℃以下に調製しながら滴下した(滴下量に伴
い五酸化二リンの一部が水飴状になりゲル化するが、攪
拌羽根で粘土をこねる様にして攪拌を続けた)。
【0017】滴下終了後、反応温度50℃にて 1.5時間の
熟成反応を行い、水 200mlを加えて塩を溶解した。水層
を除去し、有機層を水 200mlで2回洗浄して7-エトキシ
−1,1,1-トリフルオロ−2-ヘプタノン(以下「ケトン
体」と記す)のジクロロメタン溶液を得た。この溶液を
ガスクロマトグラフで分析した結果、ケトン体の含量
は、191gであり収率=90%であった。次に、有機層から
ジクロロメタンを留去し、28mmHgにて蒸留して沸点85℃
の留分としてケトン体 174g(収率=82%)を得た。
【0018】(2).還元反応 ケトン体 174g(0.82mol)をエタノール 500mlに溶解し、
水素化ホウ素ナトリウム 9.5g(0.25mol)を反応温度が40
℃以下になるように徐々に加えて還元反応を行った。次
に減圧下でエタノールを留去し、残渣にヘキサン 500ml
を加えて水 200mlで3回洗浄した。得られた有機層から
減圧下においてヘキサンを留去して目的とするラセミ体
の7-エトキシ−1,1,1-トリフルオロ−2-ヘプタノール
(以下「ラセミ・アルコール体」と記す)170gを得た。
このものの純度は98%であり、出発物質であるSアルコ
ール体を基準にした収率は、79%であった。なお、生成
物の確認は、NMR分析の構造解析で行い、光学純度に
関しては、アルコール体をアセテートに変換後、光学活
性体分析用ガスクロマトグラフ(CPCyclodex β236M)
の分析におけるピーク面積比より計算した。また、旋光
度の測定により、光学活性体であるかラセミ体であるか
の確認を行った。
【0019】実施例2 (第三級アミンを添加した酸化
反応) 通常の攪拌羽根を備えた反応器に五酸化二リン 284g(2m
ol) およびジクロロメタン 500mlを入れて攪拌を開始し
た。次にDMSO 234g(3mol) を滴下した。次に、光学純度
97%eeであるSアルコール体 214g(1mol) とトリエチル
アミン202g(2mol) との混合液を先の懸濁溶液に、反応
温度40℃以下に調製しながら滴下した(五酸化二リンの
ゲル化は全く起こらず、懸濁溶液のまま攪拌が可能であ
った)。滴下終了後、反応温度50℃にて 1.5時間の熟成
反応を行い、水 200mlを加えて塩を溶解した。水層を除
去し、有機層を水 200mlで2回洗浄してケトン体のジク
ロロメタン溶液を得た。
【0020】この溶液をガスクロマトグラフで分析した
結果、ケトン体の含量は、180gであり収率=85%であっ
た。また、副反応である Pummere転移生成物 (7-エトキ
シ−2-メチルチオメトキシ−1,1,1-トリフルオロヘプタ
ン)の生成量は、収率=4.6 %であった。次に、有機層
からジクロロメタンを留去し、28mmHgにて蒸留して沸点
85℃の留分としてケトン体 163g (収率=77%)を得
た。以後の還元の操作は、実施例1の(2) と同様に行
い、純度98%のラセミ・アルコール体 153g (収率=70
%)を得た。
【0021】参考例1 (酸化反応後に第三級アミンを
添加) 実施例1の 1/10 のスケールにて同様に酸化反応を行
い、五酸化二リンがゲル化した反応液を得た。これに実
施例2で使用したのと同じ比率に相当するトリエチルア
ミン 20g(0.2mol)を加え攪拌した。50 ℃で2時間攪拌
したが、五酸化二リンのゲル化状態に変化はなく、依然
として攪拌が困難な状態であった。
【0022】参考例2 (トリエチルアミンを先に添加
した場合) 五酸化二リン 2.8g(0.02mol)にジクロロメタン 5mlを加
え、次にDMSO 2.3g(0.03mol)を加えて攪拌した。これに
トリエチルアミン 1.0g(0.01mol)を加えた後、Sアルコ
ール体 2.1g(0.01mol)を反応温度40℃で滴下した。滴下
終了後、50℃にて2時間熟成反応を行い、ヘキサン 100
mlを加えて水 100mlで2回洗浄した。得られた有機層を
ガスクロマトグラフで分析してケトン体の生成量を求め
た結果、収率=38%であり、未反応のアルコール体が48
%であった。
【0023】参考例3 (DMSO/無水酢酸での反応) 無水酢酸 5g(0.05mol)にDMSO 5mlを加えて攪拌し、Sア
ルコール体 2.1g(0.01mol)を滴下し反応を開始した。反
応をガスクロマトグラフで追跡したところ、反応は極め
て遅かった。48時間反応させたところで反応を中止し、
ヘキサン 100mlを加えて、水 100mlで 2回洗浄した。得
られた有機層をガスクロマトグラフで分析したところ、
目的生成物であるケトン体の収率=38%であり、その他
に Pummere転移生成物=12%とSアルコール体がアセチ
ル化された生成物であるS-2-アセチル−7-エトキシ−1,
1,1-トリヘプタン=39%生成していた。
【0024】参考例4 (DMSO/塩化チオニル/ピリジ
ンでの反応) Sアルコール体 2.1g(0.01mol)に、ピリジン 4g(0.05mo
l)、DMSO 5mlおよびジクロロメタン 10ml を加えて攪拌
し、塩化チオニル 5.2g(0.05mol)を反応温度が20℃以下
になるように滴下した。反応は滴下と同時に進行した
が、滴下終了後、2時間熟成反応を行い、ヘキサン 100
mlを加えて、水 100mlで2回洗浄した。得られた有機層
をガスクロマトグラフで分析したところ、目的生成物で
あるケトン体の収率=46%であり、その他に Pummere転
移生成物=15%とSアルコール体が25%あった。
【0025】実施例3 (DMSO溶媒での酸化反応) 五酸化二リン 2.8g(0.02mol)にDMSO 5mlを加えて攪拌
し、これにSアルコール体 2.1g(0.01mol)とトリエチル
アミン 2.0g(0.02mol)との混合溶液を、反応温度40℃で
滴下した。滴下終了後、50℃にて2時間熟成反応を行
い、ヘキサン 100mlを加えて水 100mlで2回洗浄した。
得られた有機層をガスクロマトグラフで分析してケトン
体の生成量を求めた結果、収率=79%であった。また、
Pummere転移生成物は 3.9%であった。
【0026】実施例4 (反応温度=80℃) 反応温度を80℃にした以外は、実施例3と全く同様に反
応を行い、得られた有機層をガスクロマトグラフにより
分析した。ケトン体の収率は68%であり、 Pummere転移
生成物は 7.8%であった。
【0027】実施例5 (ラセミ体アルコールの光学分
割) 特開平6-62872 号に開示されている方法に準じて、実施
例2で得られたラセミ・アルコール体 107g(0.5mol) を
アセテートに導き、次いでリパーゼMY(名糖産業製)
40g を用いる不斉加水分解反応による光学分割を行っ
た。光学分割の結果、(+)-R-7-エトキシ−1,1,1-トリフ
ルオロ−2-ヘプタノール40g (光学純度=98%ee、収率
=75%)と(-)-S-7-エトキシ−2-アセトキシ−1,1,1-ト
リフルオロヘプタン 55g(光学純度=97%ee、収率=86
%)をそれぞれ得た。
【0028】
【本発明の効果】本発明は、不斉炭素上にトリフルオロ
メチル基を有する光学活性なフルオロアルカノールの中
の未利用のエナンチオマーをラセミ化する事により、有
用なエナンチオマーを得るための光学分割原料に戻す方
法に関するものである。即ち、未利用のエナンチオマー
を無駄にすることなく有用なエナンチオマーを得る方法
として有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 43/13 7419−4H C07C 43/13 A 45/64 8114−4H 45/64 49/173 8114−4H 49/173 // C07M 7:00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) で表される光学活性アル
    コールを酸化して下記一般式(2) で表されるケトンと
    し、次に該ケトンを還元してアルコールに戻すことを特
    徴とするラセミアルコールの製造法。 一般式(1) : CF3C*H(OH)-R 一般式(2) : CF3C(O)-R (式中のRは、アルキル基またはアルコキシ基、アシル
    基、アリール基もしくはハロゲン原子が置換した置換ア
    ルキル基であり、C*は不斉炭素原子である。)
  2. 【請求項2】 該一般式(1) の光学活性アルコールの酸
    化に、酸化剤としてジメチルスルホキシドおよび共反応
    剤として五酸化二リンを用いる請求項1記載のラセミア
    ルコールの製造法。
  3. 【請求項3】 該光学活性アルコールに対して、ジメチ
    ルスルホキシド 1倍モル以上、五酸化二リン 1〜5 倍モ
    ルの範囲で使用する請求項2記載のラセミアルコールの
    製造法。
  4. 【請求項4】 該酸化の反応温度が、30〜60℃である請
    求項1記載のラセミアルコールの製造法。
  5. 【請求項5】 該酸化反応時に、第三級アミンを添加す
    る請求項1記載のラセミアルコールの製造法。
  6. 【請求項6】 該第三級アミンを、酸化される光学活性
    アルコールと同時に添加する請求項5記載のラセミアル
    コールの製造法。
  7. 【請求項7】 該第三級アミンの使用量が、光学活性ア
    ルコールに対して 1〜2 倍モルである請求項5記載のラ
    セミアルコールの製造法。
  8. 【請求項8】 該第3級アミンが、トリエチルアミンで
    ある請求項5記載のラセミアルコールの製造法。
  9. 【請求項9】 該光学活性アルコールが、(-)-S-7-エト
    キシ−1,1,1-トリフルオロ−2-ヘプタノールである請求
    項1記載のラセミアルコールの製造法。
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