JPH09327938A - 熱転写画像形成方法 - Google Patents

熱転写画像形成方法

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JPH09327938A
JPH09327938A JP9027097A JP2709797A JPH09327938A JP H09327938 A JPH09327938 A JP H09327938A JP 9027097 A JP9027097 A JP 9027097A JP 2709797 A JP2709797 A JP 2709797A JP H09327938 A JPH09327938 A JP H09327938A
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JP
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laser
coating
layer
substrate
thermal transfer
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JP9027097A
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English (en)
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Hsin-Hsin Chou
チョ,シン−シン
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3M Co
Original Assignee
Minnesota Mining and Manufacturing Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザーアドレス可能な熱転写あるいはアブ
レーションイメージングフィルムを使用してレーザー誘
起画像を形成する方法に関し、可視干渉パターンが低減
せしめられた画像を提供することを目的とする。 【解決手段】 使用する画像形成フィルムにおいて、空
気から基材に向かって段階的に移行する屈折率及び4%
よりも小さいかもしくはそれに等しい反射能を有する微
細構造面を保有するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザーアドレス可
能な画像形成フィルムに関し、さらに詳しく述べると、
最終画像における干渉パターンが低減せしめられた光誘
導の熱転写あるいはアブレーションイメージング(融蝕
画像形成)フィルムに関する。本発明はまた、このよう
な画像形成フィルムを使用した画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子的画像形成における情報容量及び使
用の増加に伴って、種々の電子的ソースによってアドレ
スすることが可能なイメージングシステム(以下、「画
像形成システム」とも言う)についてのニーズもまた高
まっている。このようなイメージングシステムの例は、
熱転写(色素及び物質の移動)、アブレーション(ある
いは透明化)及びアブレーション−トランスファーイメ
ージングを包含する。これらのイメージングシステム
は、非常にいろいろな用途において、例えば色校正(カ
ラープルーフィング)、カラーフィルタアレイ、印刷
版、そして複製マスクにおいて有用であることが判明し
ている。
【0003】電子情報を熱転写画像形成媒体上に記録す
るための慣用の方法は、サーマルプリントヘッドをエネ
ルギー源として利用している。情報をプリントヘッドに
伝達して熱転写供与体(ドナー)シートの局部的加熱を
引き起こし、次いで、この供与体から、画像データに対
応する物質を受容体(アクセプタ)シートに転写してい
る。2つの主たるタイプの熱転写供与体シートは、色素
の昇華(あるいは色素の拡散転写)、そして熱溶融転写
である。これらのタイプの画像形成システムの典型的な
例は、米国特許第4,839,224号及び同第4,8
22,643号において見いだすことができる。エネル
ギー源としてサーマルプリントヘッドを使用すると、い
くつかの欠点、例えばサイズの制限、遅い画像記録速
度、限られた解像度、限られたアドレス可能性、そして
媒体にプリントヘッドが有害に接触することに原因した
画像上の人工物に苦しむこととなる。
【0004】より高出力のコンパクトレーザー、半導体
光源、そして特に、電磁スペクトルのうち可視領域及び
特に近赤外及び赤外領域において発光を生じるレーザー
ダイオードの入手可能性及び使用が増加しているので、
これらの光源を、サーマルプリントヘッドの実行可能な
代替エネルギー源として使用するようになっている。レ
ーザー及びレーザーダイオードを画像形成源として使用
することは、電子情報を画像記録媒体上に転写するため
の主たるかつ好ましい手段の1つである。レーザー及び
レーザーダイオードを使用することによって、より高度
の解像度を提供し、そして、慣用のサーマルプリントヘ
ッドのエネルギー源と比較して、最終画像のフォーマッ
トサイズにおけるフレキシビリティをより大きくするこ
とができる。さらに、レーザーを使用することによっ
て、媒体を熱源と接触させることに由来する不利な影響
を無くすることができる。結果として、これらの光源に
よって有効に露光を行うことができかつシャープで高解
像度及び鮮鋭度の画像を形成することができる媒体につ
いてのニーズが存在している。
【0005】この技術分野においてよく知られているよ
うに、光−熱コンバータとして機能させるため、熱転写
構造体の中に吸光層を組み込んでいる。このようにする
ことによって、レーザーあるいはレーザーダイオードを
エネルギー源として使用することが可能となっている。
また、同じくレーザーあるいはレーザーダイオード源と
の相容性を有している発泡剤(propellant)
含有の熱転写あるいはアブレーション−トランスファー
要素として知られた構造体の中にガス生成性の物質を混
入してもよい。これらのレーザーあるいはレーザーダイ
オード画像形成要素の典型的な例は、米国特許第5,3
08,737号、同第5,278,023号、同第5,
256,506号及び同第5,156,938号におい
て見いだすことができる。
【0006】熱画像形成要素をその要素の全表面を横切
って均一な露光レベルでコヒーレント光(例えば、レー
ザー又はレーザーダイオード)に露光する場合には、木
材の木目模様に似た非常に明確な干渉パターンが生成せ
しめられる。これらのパターンは、対称にも繰り返しに
もならない傾向があり、また、磨いた後の木材の木目模
様と同じように、画像形成後の要素において光学濃度の
変動(明るい部分と位部分と)として現れる。このよう
な可視パターンはいずれのイメージングシステムにおい
ても、特に画像の品質が臨界的である場合に非常に望ま
しくない。
【0007】レーザーエレクトロフォトグラフィでは、
画像における干渉パターンは、そのエレクトロフォトグ
ラフィ用有機光導電体(OPC)内に含まれる層の反射
能の変動に寄与している。これに関連して、例えば、
W.I.Imainoら、SPIE Proceedi
ngs Lasers in the Graphic
Arts−Congresses,“High Spe
ed Read/write Techniques
for Advanced Printingand
Data Handling”,Vol.390(19
83)及びE.M.Williams,The Phy
sics and Technology of Xe
rographic Processes,John
Wiley & Sons,New York,p.9
6−98(1984)を参照されたい。光を散乱あるい
は拡散させる技法を使用して、入射光と反射光のビーム
の間の相関係、例えば表面塗膜、中間層及び裏面塗膜に
おける粒状物の混入を除去している。
【0008】米国特許第4,617,245号は、塗布
した光導電体の使用を開示していて、その際、その塗布
層の厚さは、形成された画像における干渉縞を除去する
ために線状の突起とテーパーのついた反射面とを有する
導電性基材を提供することによって、その塗布層の微小
な幅のなかで規則的に変化せしめられている。米国特許
第4,711,838号は、近赤外(NIR)増感写真
フィルムのレーザーイメージングに関連した非接触のス
キャナーの干渉縞の問題を云々している。このような干
渉縞の形成は、拡散伝達、反射あるいは吸収層の組み合
わせを使用することに除去せしめられる。
【0009】光学的表面の反射を低下させるために反射
防止塗膜を使用することは、広く研究されている。例え
ば、不均質な反射防止塗膜及び特に多層反射防止塗膜を
使用することは、フィルムあるいは基材の挙動を改良す
るということが知られている(A.Musset及び
A.Thelen,“Multilayer Anti
reflection Coatings”,Prog
ress in Optics.VIII ,p202−2
07(1970))。
【0010】米国特許第4,816,333号では、透
明な基材の透過率を少なくとも2%増加させかつ正反射
を低下させるところのコロイド状シリカ粒子を含むシリ
カコーティングが開示されている。多孔質のシリカコー
ティングの空隙は多数個の波長を下回る細隙を形成し、
そこでは、屈折率が、空気のそれからコーティング材料
のそれへと急峻に変化せしめられる。
【0011】フッ素化ポリマーを含有する反射防止コー
ティングを使用した拡散転写写真フィルムは、米国特許
第3,793,022号(透明な支持体よりも少なくと
も0.2小さい屈折率を有しているフッ素化ポリマー)
及び同第4,769,306号(シリカマトリックス中
に分散せしめられたフッ素化ポリマー)において記載さ
れている。フッ素化ポリマーを含有する反射防止コーテ
ィングは、また、アブラティブ転写要素中での使用に関
して、米国特許第5,256,506号、同第5,17
1,650号及び同第5,156,938号において開
示されている。これらのシステムにおいて反射防止層を
使用するとすると、より多くの画像形成光を有効に利用
することを可能ならしめることを通じて、画像形成プロ
セスの効率を高めることができるものと信じられる。
【0012】米国特許第5,326,619号及び米国
特許出願第08/168,768号では、微細構造をも
った表面の上に黒色アルミニウム層が付着せしめられて
いるような、レーザーアドレス可能な熱転写供与体要素
が記載されている。黒色アルミニウム層は微細構造面に
一致し、したがって、放射線エネルギーの熱への変換、
そしてその熱の黒色金属からそれを取り囲むガス生成性
のポリマー及び(又は)隣接層内の熱的質量伝達物質へ
の拡散を高める増加せしめられた表面積を提供する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】内部反射に取り組んだ
上記したようなアプローチの多くは、しかし、熱転写シ
ステムにおいて不適当である。例えば、画像形成源から
の放射線を吸収する物質はこのシステムの効率を顕著に
低下せしめる。反射を低減せしめるために光散乱効果を
使用する材料、例えば大きなシリカ粒子は、画像の解像
性を低下させるものである。コンベンショナルな反射防
止コーティングの作用を最適化するため、そのコーティ
ングの膜厚は、正確なコーティング方法を使用して注意
深くコントロールしなければならない。したがって、レ
ーザーあるいはレーザーダイオードの使用によってもた
らされるところの高感度(スピード)及び解像性に係る
利点を妨害しないで、レーザーでアドレスした熱転写画
像形成システムにおいて干渉パターンを低減できる材料
が求められている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の工程: (i)第1の側面及び第2の側面を備えた基材を含んで
いて、前記第1の側面がその上方に付着せしめられた転
写可能なカラー層を有しており、かつ前記第2の側面が
微細構造面を有しており、その際、前記微細構造面が、
空気から基材に向かって段階的に移行する屈折率及び4
%よりも小さいかもしくはそれに等しい反射能を有する
ところのレーザーでアドレス可能な熱転写画像形成要素
を提供し、(ii)前記熱転写画像形成要素の前記転写可
能なカラー層と受容体を接触させ、(iii )前記熱転写
画像形成要素を像状パターンのコヒーレント光源に露光
し、その際、前記コヒーレント光を前記熱転写画像形成
要素の前記微細構造面上に照射し、そして(iv)前記像
状パターンを表示する前記転写可能なカラー層の一部分
を前記受容体に転写し、その際、その転写された部分に
は前記像状パターン内において可視の光学干渉パターン
を含ませないこと、を含んでなることを特徴とする画像
形成方法を提供する。
【0015】レーザーでアドレス可能な熱転写画像形成
要素は、任意であるけれども、順番に、光−熱変換層、
そして基材と転写可能なカラー層との間に挟まれた任意
の中間層を有していてもよい。この転写画像形成要素
は、また、転写可能なカラー層の上に付着せしめられた
透明な接着剤層を含んでいてもよい。好ましい1態様に
おいて、転写画像形成要素は、多数個のランダムに分布
せしめられた、高さ及び形状を異にする明確な突起(盛
り上がり)を含む微細構造面、あるいはベーマイト処理
したアルミニウム表面、あるいはカプリング剤で任意に
架橋せしめられたコロイド状シリカを含む微孔質の親水
性シリケート化表面を包含する。
【0016】
【発明の実施の形態】レーザー誘導サーマルイメージン
グ要素は、現在に至まで、空気/基材及び基材/塗膜層
の界面におけるコヒーレント光の散乱又は反射に原因し
た画像品質の低下を甘受している。コヒーレント光の反
射は、熱転写要素の層厚における微小な変動と複合し
て、可視的な画像むらを形成している。このような微小
な変動があると、コヒーレントな画像形成光が光学的な
干渉パターンを形成することができ、そしてこの干渉パ
ターンがランダムなパターンにおける放射線の有効画像
形成強度を変化させ(より高くあるいはより低く)、し
たがって、対応の可視干渉パターンを最終画像に対して
付与することが可能である。この可視干渉パターンは、
2個もしくはそれ以上のスクリーンパターンを互いに重
ね合わせて載置した場合に不整合あるいは誤ったスクリ
ーン角度によって引き起こされる光学的なイルージョン
であるところのモワレ模様とは区別されるべきである。
【0017】もしも干渉パターンを肉眼で可視的に認め
ることができるとしても、濃度計を使用した時の対応の
測定値は、通常、測定装置の誤差の範囲内である。その
ために、許容可能なレベルの可視干渉パターンは、肉眼
でもって評価されるものである。このことは非常に主観
的な方法であり、観察者や観察される画像に応じて変動
する。この曖昧さに対応するため、200dpi(do
ts−per−inch)もしくはそれ以上の解像度を
有する繰り返しの平行ライン画像を生成させることによ
って可視干渉パターンを評価した。次いで、画像形成後
のフィルムを30cmの距離から肉眼で観察した。そのた
めに、本願明細書において「可視干渉パターンがない」
なる語を使用した場合、そのことは、観察者が肉眼を使
用して30cmの距離で解像度≧200dpiの平行ライ
ン画像パターンを観察した時に可視干渉パターンを認め
ることができないことを意味している。
【0018】本発明は、光学的干渉パターンの形成を低
減することを目的として、熱画像形成要素のレーザーで
アドレスした表面で微細構造面(マクロ構造面)を利用
するものである。この熱画像形成要素は、基材と、その
基材の上に塗被された、レーザーアドレスの微細構造面
とは反対の側に位置する熱転写あるいはアブレーティブ
システムとを含んでいる。適当な基材は、プラスチック
シート及びフィルム、例えばポリエチレンテレフタレー
ト、フルオレンポリエステルポリマー、ポリエチレン、
ポリプロピレン、アクリル類、ポリ塩化ビニル及びその
共重合体、そして加水分解及び非加水分解の酢酸セルロ
ースを包含している。基材は、対応する画像の受容体シ
ートに対する熱転写を行うため、レーザーあるいはレー
ザーダイオードによって発生せしめられる画像形成放射
線に対して十分に透明であることが必要である。
【0019】微細構造を付与された面は、多数個のラン
ダムに分布せしめられた、高さ及び形状がいろいろに変
化した明確な突起(盛り上がり)から構成することがで
きる。これらの突起は、一般的に、円柱状(例えば、尖
塔形状)であって、その高さは10〜1500nmの範囲
であり、そして隣の突起とは3〜500nm(突起の先端
で測定して)の間隔で離れている。このタイプの微細構
造面は、米国特許第4,340,276号又は同第4,
396,643号に記載の方法によって作製することが
でき、米国特許第4,340,276号に記載の方法が
有利である。
【0020】米国特許第4,340,276号に従う
と、所定のスパッタリング条件セットの下で予め定めら
れたスパッタエッチング速度を有する基材を最初に選択
することによって微細構造面を形成することができる。
次いで、同一の条件セットの下でより低いスパッタエッ
チング速度を有する材料(例えば、耐熱金属、例えばク
ロム)を0.1〜10nmの範囲の平均膜厚で基材に適用
し、よって、複合表面を形成する。この複合表面では、
下地の基材の一部分が低スパッタ速度材料の不連続なミ
クロの島の間に露出している。最後に、高スパッタ速度
基材の露出部分を優先的にエッチングするために複合表
面をスパッタエッチングし、一方、不連続なミクロの島
をより低速度でエッチングし、よって、ランダムに位置
していて高さ及び形状を異にする明瞭な突起のトポグラ
フィ(地形状凹凸構造)を形成させる。
【0021】別法に従うと、微細構造面は、ベーマイト
処理したアルミニウム表面であってもよい。ベーマイト
処理面は、米国特許第4,190,321号及び同第
4,252,843号に記載の方法を使用して作製して
もよい。最初に、適当な基材のうえにアルミニウムの薄
膜を30〜50nmの膜厚で付着させる。アルミニウムを
付着させる典型的な方法は蒸着法である。次いで、付着
せしめたアルミニウム表面をアルミニウム酸化物あるい
は水酸化物に変換する。この変換は、金属層が透明にな
りかつ所期の反射能の低下を生じるまで、適当な期間に
わたってかつある温度でフィルムを水にさらすことによ
って行うことができる。この変換は、アルミニウム表面
を飽和蒸気にさらすかもしくはフィルムを酸化性水溶液
中に浸漬することによって達成してもよい。処理の時間
は、プロセス温度に依存していて、約0.5〜20分間
の範囲である。
【0022】また、微細構造面は、細分化せしめられた
シリカ粒子からなっていてもよく、また、これらのシリ
カ粒子は、カプリング剤によって架橋せしめかつポリマ
ー基材に対して付着せしめてもよい。微細構造を付与さ
れたシリケート化表面は、コロイド状シリカゾルと任意
の両二官能性(ambifunctional)シラン
カプリング剤をを含む水溶液を熱転写要素の基材のポリ
マー表面に塗布することによって調製することができ
る。コロイド状シリカは、それらが分離しており、非凝
集の状態にあり、そして液体媒体中に均一に分散せしめ
られているという点でシリカ粉末とは異なるものであ
る。コロイド状粒子の表面は、部分的にイオン化せしめ
られたシラノール基を有していて、それらのシラノール
基は対イオンによって安定化せしめられている。適当な
シリカゾルは、専ら以下に列挙するものに限定されるわ
けではないけれども、ナトリウム、カリウム及びアンモ
ニウムで安定化したコロイド状シリカ分散体、例えばN
alco2326及び2327(米国イリノイ州シカゴ
在のNalco Chemical社から商業的に入手
可能)を包含する。好ましい平均粒径は2〜100nm、
さらに好ましくは4〜50nmである。
【0023】適当なカプリング剤は、両二官能性シラン
であって、分子の一端に反応性シラン基を有しておりか
つもう1つの異なる官能基は基材あるいは基材上の下塗
り(プライマ)と化学的に反応するかもしくはそれに結
合することが可能である。カプリング剤は、EPO出願
0 301 827 A2によって説明されているよう
に、この技術分野においてよく知られている物質であ
る。それらのシランは、次式によって表される両二官能
性シランカプリング剤である。
【0024】(Q)n −R−Si(OR13 上式において、R1は、アルキル基又はアリール基であ
り、Rは、有機基であって、(n+1)の外部結合ある
いは原子価を有し、また、式中のnは0、1又は2であ
り、そしてQは、基材あるいは基材上の下塗りとの反応
性を有している部分である。
【0025】好ましくは、R1は、1〜10個の炭素原
子、最も好ましくは1〜4個の炭素原子を有しているア
ルキル基である。Rは、好ましくは、脂肪族あるいは芳
香族の架橋基、例えばアルキレン基、アリーレン基、ア
ルカリーレン基又はアラルキレン基であり、また、これ
らの基は、エーテル結合(酸素及びチオエーテル)、窒
素結合又はその他の比較的に不活性な部分によって中断
されていてもよい。さらに好ましくは、Rは、1〜12
個の炭素原子、好ましくは2〜8個の炭素原子を有して
いるアルキレン基であり、また、nは1に等しい。Q
は、好ましくは、エポキシ基、又はアミノ基、第1ある
いは第2、であり、さらに好ましくは第1アミノ基であ
る。
【0026】上記したような場合であって、第2の官能
基がそのような基の多数個を有することができるような
場合、前記部分(Q)n −R−は例えば次のような部分
を包含し得るということを意味する。 NH2−(CH22 −NH(CH22 −NH−(CH23
− NH2−(CH23 − (NH22 −CH−CH2− (NH2−CH22 −CH− コーティング溶液中におけるコロイド状シリカのシラン
カプラーに対する比率は、一般的に、15:1〜4:1
(重量比)であって、使用されるシリカ及びシランに依
存している。例えば、平均粒径が5nmでありかつpHが
9.0であるNalco2326コロイド状シリカを3
−アミノプロピルトリエトキシシランと架橋結合させる
予定である場合には、それらの有用な比率は、12.
5:1〜5:1(重量比)である。コーティング溶液
は、コーティングの品質を改良しかつ所望とする微孔性
に悪い影響を及ぼさないのに十分な量で、その他の物
質、例えばコーティング助剤、界面活性剤、バインダな
どと組み合わせてもよい。これらの添加剤は、コロイド
状シリカの0.01〜5.0重量%の量で添加すること
ができる。得られた溶液をこの技術分野において公知な
手法によって塗布し、そして100〜120℃で乾燥す
る。膜厚が0.08〜0.25μmであって、0.1〜
2g/m2の乾燥コーティング重量が得られる。
【0027】上記した微細構造面は、空気から基材にか
けての屈折率の段階的移行を効果的に提供することによ
って、レーザー光の透過率を最大にしかつレーザー光の
反射を最小にする。この微細構造の表面は、好ましく
は、4%よりも小さいかもしくはそれに等しい反射能を
有している。コンピュータ的手法を使用して種々の微細
構造付きフィルムについて求めた屈折率勾配プロファイ
ルモデルの例は、P.K.Lee及びM.K.Deb
e,Photographic Scienceand
Engineering,“Measurement
and Modeling of the Refl
ectance−Reducing Properti
es of Gradient Index Micr
ostructured Surfaces”,24,
211(1980)に記載されている。
【0028】「熱溶融粘着物質」は、熱的にアドレスさ
れた場合に、それらの物質が供与体表面に付着するより
も大きな強度でもって受容体表面に粘着し、そして表面
を分離する時に物理的に転写せしめられるような熱的物
質転写物質を包含する。上記した2つの手法は、発色の
ためのレーザー誘導物質転写の概念内においてその他の
手法に同等に使用することができる。
【0029】「透明化する」あるいは「透明化」とは、
媒体の光透過率の実質的な増加が観察されるような方法
(例えば、黒色コーティング層の蒸発、酸化、アブレー
ション、溶融及びロールバックなど)を指している。本
発明の実施において、適当な熱転写要素は、転写可能な
カラー層からなっていて、このカラー層は、基材上に色
素又は顔料のコーティング(バインダを有するかもしく
は有しない)を含んでいる。コヒーレント光源、例えば
レーザー又はレーザーダイオードを使用して露光を行
い、着色した物質を像状パターンで加熱し、よって、転
写可能なカラー層を受容体シートに転写して着色像を形
成させる。このような構造体では、画像形成放射線の吸
収強度を補助することが屡々望ましい。なぜならば、色
素又は顔料(及び基材)は、必然的に画像形成放射線の
高度の吸収性を有していないからである。色素/顔料層
内に画像形成放射線吸収性の物質を含めてもよい(例え
ば、赤外発光画像形成放射線を使用する場合には、可視
光の吸収が少しであるかもしくは吸収を有しない赤外
(IR)吸収色素を使用してもよい)。また、独立した
画像形成放射線吸収性の層を、通常はカラー含有供与体
層に隣接して、使用してもよい。供与体層のカラーは、
多くの入手可能なカラー、例えばシアン、イエロー、マ
ゼンタ、赤、青、緑、白、そしてスペクトルのその他の
色及び色調で考えられるもののなかから、ユーザーが必
要に応じて選択してもよい。
【0030】典型的な津溶融粘着転写要素は、基材及び
その基材の上に順番に付着せしめられた、光−熱変換層
(LTHC)、任意の中間層、着色剤層、そして任意の
接着剤層を含んでいる。基材は、好ましくはポリエステ
ルフィルムである。しかしながら、画像形成波長におい
て十分な透明性を有しかつ十分な機械的安定性を備えて
いる任意のフィルムを使用することができる。
【0031】LTHC層は、赤外線を変換して熱に変え
る任意の赤外吸収物質であることができる。好ましく
は、LTHC層は、0.2〜3.0の光学濃度を有して
いる。適当な例は、カーボンブラック、骨炭、酸化鉄、
銅/クロム錯体、黒色アゾ顔料(例えば、ピラゾロンイ
エロー、ジアニシジンレッド及びニッケルアゾイエロ
ー)、黒色アルミニウム、そしてフタロシアニン顔料を
包含する。さもなければ、放射線吸収物質は、例えば
M.Matsuoka,Absorption Spe
cta of Dyes for Diodes La
sers,Bunshin Publishing C
o.,Tokyo(1990)に記載されるような色素
であってもよい。好ましいLTHC層は、金属/金属酸
化物層(例えば黒色アルミニウム)、例えば米国特許第
4,430,366号に記載されるものである。
【0032】米国特許第4,430,366号に従う
と、コンベンショナルな蒸着環境において基材に対して
黒色アルミニウム層を適用することができ、その際、前
記蒸着環境に対して、例えば酸素、水蒸気、硫黄蒸気あ
るいは硫化水素のような反応性物質の1つもしくはそれ
以上をコントロール下に放出させる。金属から金属酸化
物あるいは金属硫化物へのコントロール下における変換
は、基材上に金属を蒸着させる間に常用の蒸着装置の金
属蒸気流の中にこれらの金属をコントロール下に導入す
ることによって行うことができる。
【0033】黒色金属層に関して本発明を実施するに当
たって、酸化物あるいは硫化物を形成することのできる
実質的にいずれの金属をも使用することができる。特
に、アルミニウム、錫、クロム、ニッケル、チタン、コ
バルト、亜鉛、鉄、鉛、マンガン、銅及びその混合物を
使用することができる。これらの金属は、それらをこの
方法に従って金属酸化物に変えた場合に、特に望ましい
性質(例えば、光学濃度、光透過率など)のすべてを有
している物質をすべてのものが形成するというわけでは
ない。しかしながら、本発明の実施に従って形成された
これらの金属酸化物を含有する層のすべては、有用たる
ことができるであろうし、また、ポリマー材料に対する
結合可能性を含めた本発明方法の利点の多くを含有する
であろう。チャンバ内における金属蒸気は、特定の金属
に関して適当な種々の公知の技法のいずれかによって、
例えば電子ビーム蒸着、抵抗加熱、その他によって供給
することができる。金属蒸気を提供するための多くの有
効な手段や蒸着法については、一般的に、L.Holl
and,Vacuum Deposition ofT
hin Films,Chapman and Hal
l,London,Endland(1970)を参照
されたい。
【0034】金属酸化物あるいは金属硫化物を含有する
層、例えば黒色金属層は、分子寸法からマイクロメータ
ーの寸法までの層のように薄膜で付着させることができ
る。この層のその厚さ方向に関しての組成は、本願明細
書において記載するように、容易にコントロールするこ
とができる。好ましくは、金属/金属酸化物あるいは硫
化物層は、それを画像形成において利用する時に5〜5
0nmを有するであろう。しかし、この層は1.5nm、
2.5nmあるいはそれよりも薄い時に結合性に寄与する
ことができ、また、5000nmあるいはそれよりも厚い
時に構造的性質に寄与することができる。
【0035】勾配をもった金属酸化物あるいは金属硫化
物への変換は、酸素、硫黄、水蒸気あるいは硫化水素を
いくつかのポイントにおいて金属蒸気流とともに導入す
ることによって行うことができる。これらのガスあるい
は蒸気を特定のポイントにおいて蒸気の流れとともに蒸
着チャンバに導入することによって、連続しているかも
しくは勾配をもった組成物(層のいずれかの厚さの全体
を通じて)のコーティングを得ることができる。被着せ
しめられるべき基材が移動せしめられている蒸着チャン
バの長さ方向を横切ってこれらの反応性ガスあるいは蒸
気の濃度の傾きを選択的に維持することによって、コー
ティング層の組成(その厚さ方向に関して)の増分型の
勾配を得ることができる。なぜならば、蒸着チャンバの
異なる領域において異なる組成物(すなわち、異なる比
率の酸化物あるいは硫化物対金属)が付着せしめられる
からである。事実、100%の金属を含む層を1つの表
面(コーティング層の最上部又は最下部)に付着させ、
そして100%の金属酸化物又は硫化物をその他の表面
に付着させることができる。この種類の構成がとりわけ
望ましいものであり、なぜならば、それは、基材に対す
る優れた付着力をもった強力なコヒーレントコーティン
グ層が提供されるからである。
【0036】コーティングを施されるべき基材は、チャ
ンバの長さ方向にそって、蒸着チャンバの入口部分から
出口部分に向かって連続的に移動せしめられる。金属蒸
気はこのチャンバの実質的な長さについて付着せしめら
れ、また、そのチャンバの長さにそって任意の個所で金
属とともに一緒に付着せしめられる(あるいは100%
酸化物又は硫化物として付着せしめられる)金属酸化物
又は硫化物の割合は、そのチャンバの長さにそって前記
の任意の個所で付着せしめられている金属蒸気流の部分
に入り込んだ反応性ガス又は蒸気の量に依存している。
説明のため、チャンバの長さにそってその任意の個所で
任意の時間で同数の金属原子(金属あるいはその酸化物
又は硫化物として)が付着せしめられていると仮定する
と、そのチャンバの長さにそった種々の個所あるいは領
域で金属蒸気に接触する酸素あるいは硫黄含有の反応性
ガス又は蒸気の量を変えることによって、付着せしめら
れるコーティングにおいて勾配が発生することを予測す
ることができる。チャンバの長さにそって反応性ガスの
量が増加するような勾配を設けることによって、付着せ
しめられる酸化物又は硫化物の割合が増加するという対
応した勾配を得ることができる。金属蒸気の付着は、期
待されるもののように均一なものとなることはめったに
なく、しかしながら、実際の実施に当たっては、本発明
の手法に従うと、コーティングされるべき基材の表面の
長さにそってその金属蒸気のいろいろな領域に導入され
る酸素、水、硫黄あるいは硫化水素の量を局部的に変更
することは、厚さにそって金属/(金属酸化物又は硫化
物)比を異にする層をその基材の表面に被覆するために
基材を移動させる場合、さほど難しいものではない。反
応性ガス又は蒸気は、流れそのものに流入し、但し、そ
の流れの中で拡散しないことが望ましい。後者の場合に
は、流れのなかにおける酸化物のより僅かなコントロー
ル可能な分布を引き起こす傾向を有している。流れのそ
の部分では、流れ自身のなかに反応性ガス又は蒸気を注
入するかもしくはその入口を集中させることによって、
より一貫した混合を行うことができる。
【0037】転移特性は、黒色金属製品の性質のいくつ
かに対して重要な関係を有している。コーティングは、
その内部においていくつかの物質の分散相を有してい
て、1つは金属であり、そして他のものは金属酸化物又
は硫化物である。後者の物質は屡々透明又は半透明であ
り、そして前者は不透明である。コーティングの光学的
性質は、透明な酸化物又は硫化物相中に分散して保持さ
れる粒状金属の量を調整することによって、顕著に変化
させることができる。例えば、米国特許第4,387,
156号は、コーティングの付着の間に金属から酸化物
への転化の割合(パーセント)を変更することによって
単一の金属から帯黄色、黄褐色及び灰色の色調を有する
半透明なコーティング及び実質的に不透明な黒色フィル
ムを形成することを開示している。
【0038】LTHC層に隣接して任意の中間層が設け
られる。中間層は、画像転写プロセスの間に着色剤層に
原因する汚染からLTHC層を保護することを目的とし
て熱溶融粘着材料中において使用するのにとりわけ有用
である。典型的な中間層は、架橋結合せしめられたポリ
マー、例えば光開始剤系と組み合わされた光重合性マル
チアクリレートオリゴマー及び(又は)モノマー、ある
いは150℃よりも高いガラス転移温度を有している有
機ポリマー、例えばRadelTMA−100(米国イリ
ノイ州シカゴ在のAmoco Performance
Products社から入手可能なアクリル系エマル
ジョン)を含んでいる。
【0039】任意の中間層に隣接してカラー層が設けら
れる。カラー層は、少なくとも1種の有機又は無機の着
色剤あるいは顔料、そして任意に有機ポリマー又はバイ
ンダを含んでいる。カラー層は、また、以下に列挙する
ものに限定されるわけではないけれども、色素、可塑
剤、UV安定剤、フィルム形成性添加剤及び接着剤を含
めた種々の添加剤を含有していてもよい。色素を添加剤
として使用する場合には、一般的には、その色素が、画
像形成光源と同一の周波数を有している光を吸収するこ
とが、望ましい。
【0040】好ましい1態様において、カラー層は、顔
料、界面活性剤、バインダ及び可能ならばその他の添加
剤を包含する。任意の顔料を使用してもよく、しかし、
好ましいものは、NPIRI Raw Materia
ls Data Handbook,Volume 4
(Pigments)のなかで良好な色の耐久性及び透
明性を有しているとして列挙されているものである。バ
インダ中の顔料の非水性あるいは水性分散液のいずれを
使用してもよい。非水性の場合には、溶媒を主成分とし
て顔料分散液を適当な溶媒を主成分とするバインダ(す
なわち、E.I.DuPont de Nemours
社から入手可能なElvaciteTM)と一緒に使用し
てもよい。しかしながら、バインダ中の顔料の水性分散
液を使用することが屡々有利である。この場合には、最
も好ましい顔料は、バインダレスの水性分散液の形をし
たもの(すなわち、Heucotech社から供給され
るAquis IITM)であり、そして最も好ましいバイ
ンダは、顔料の湿潤用に特に設計されているもの(すな
わち、Neocryl BTTMアクリル樹脂、Zene
ca Resins社製)である。適当なバインダを使
用すると、転写の間、シャープで輪郭のはっきりとした
ラインの形成を促進することができる。着色剤の転写を
高出力光源(すなわち、キセノンフラッシュランプ)に
よって誘導する場合には、通常、エネルギーあるいはガ
ス生成性ポリマー、例えば米国特許第5,308,73
7号及び同第5,278,023号に開示されているも
のをバインダとして含ませることが必要である。
【0041】顔料/バインダ比は、一般的に1:1であ
り、しかし、0.25:1〜4:1の範囲であってもよ
い。着色剤層を塗被するために線巻バーを使用してもよ
い。通常、約1μmの乾燥膜厚を与えるためにほぼ10
重量%の固体を含有する分散液を塗布するため、#4バ
ーを使用する。異なる膜厚を達成するためには、分散液
の固体%と線巻バーのその他の組み合わせを使用する。
一般的に、0.1〜10μmの乾燥膜厚が望ましい。
【0042】供与体又は受容体の最外層上には、転写プ
ロセスの補助とするため、任意の接着剤層を施してもよ
い。接着剤は、画像形成後の受容体から供与体を分離す
る間、着色剤の完全な転写を促進する働きを有してい
る。好ましい接着剤は、無色で透明で、室温において僅
かな粘着性を有しているかもしくは有していない物質、
例えば(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレ
ート、ビニルアセテートなどである。
【0043】転写プロセスはかなり簡単な工程で行うこ
とができ、このことが、本発明の主たる利点の1つでも
ある。熱的物質転写材料を受容体シートに転写するため
に熱的物質転写層を直接的もしくはLTHC層を介して
のいずれかにより像状パターンで加熱するため、レーザ
ーあるいはその他の集束せしめられた放射線源を使用す
る。
【0044】適当な受容体はこの技術分野においてよく
知られている。本発明において利用することのできる受
容体の例は、以下に列挙するものに限定されるわけでは
ないけれども、陽極酸化アルミニウム及びその他の金
属、透明なポリエステルフィルム、ガラス、そして種々
の異なるタイプの紙(例えば、フィラー含有又は不含
の、カレンダー加工の、コーティング付きの、など)を
包含する。
【0045】本発明において使用するためのその他の適
当な画像形成要素は、アブレーティブシステムを包含す
る。適当な直接融蝕要素の一例を示すと、それは、基材
上に塗被されたものであって少なくとも0.2の実質的
白色光透過光学濃度(TOD)を有しているLTHC層
からなっている。その他の適当な構造体は、例えば、係
続中の米国特許出願第07/855,799号及び米国
特許第5,308,737号に記載されている。ちなみ
に、米国特許出願第07/855,799号は、グリシ
ジルアジドポリマーを放射線吸収物質と組み合わせて含
むエネルギー感応層を塗被した基材を含んでなるアブレ
ーティブ画像形成要素を開示しており、また、米国特許
第5,308,737号は、ポリマー基材の上で、光照
射を受けた時に比較的に多量のガスを発生するガス生成
性ポリマー層とともに黒色金属層を使用することを開示
している。黒色金属(例えば、アルミニウム)は、放射
線を効果的に吸収し、そしてその放射線をガス生成性物
質のための熱に変換する。
【0046】転写プロセスと同様に、アブレーティブプ
ロセスは、かなり簡単な工程で同様に実施することがで
きる。フィルムの非画像領域を融蝕除去するためにアブ
レーティブ層を直接的もしくは下塗りのLTHC層を介
して像状パターンで加熱するため、レーザーあるいはそ
の他の集束せしめられた放射線源を使用する。非画像領
域は透明化された状態となり、したがって、光の当たら
なかった領域において可視像が残されることとなる。
【0047】本発明では、赤外、可視、そして紫外線レ
ーザーを含めた種々の発光源を利用することができる。
本発明において使用するための好ましいレーザーは、高
出力(100mWよりも大)のシングルモードのレーザ
ーダイオード、ファイバーカップル型のレーザーダイオ
ード、そしてダイオードポンプ型の固体レーザー(例え
ば、Nd:YAG及びNd:YLG)を包含する。レー
ザー露光は、熱転写媒体の温度を150℃よりも高温、
最も好ましくは200℃よりも高温に高めるべきであ
る。レーザー露光時のドエルタイムは約0.1〜5.0
マイクロ秒であるべきであり、そしてレーザーの流れは
約0.01〜約1ジュール/cm2 であるべきである。
【0048】
【実施例】以下、本発明をその非限定的な実施例を参照
してさらに詳細に説明する。以下に記載する例では、熱
転写画像形成要素のレーザーアドレス面上に屈折率が傾
斜したコーティングを付加した場合の比較可能な効果に
ついて説明する。下記の例は、LTHC層のための次の
ような黒色コーティング溶液を使用して調製した。 黒色コーティング溶液: ファーネスカーボンブラック分散液(水中で37重量%、 13.5g RBH Dispersions,Inc.社より入手 可能な50−9410) エタノール 86.5g FC430(米国ミネソタ州セントポール在の3M社より入手 0.1g 可能なフルオロカーボン界面活性剤) 下記の例で使用したスパッタエッチングして微細構造を
付与したポリエステルフィルムは、次のようにして調製
した。 スパッタエッチングした微細構造ポリエステルフィル
ム:微細構造ポリエステルフィルムを、米国特許第4,
340,276号に従い、3ミル(0.08mm)のポリ
エステルにCrをスパッタコーティングし、そして酸素
プラズマでエッチングすることによって調製した。得ら
れた材料の特徴は、そのフィルム上に不規則に分布せし
められた、半径が5〜50nm及び高さが約100〜20
0nmであるテーパー付きの円柱体である。これらの円柱
体は、お互いに75〜300nmの間隔をとっていた。得
られたスパッタエッチフィルムは、そのスパッタエッチ
ポリエステルと空気の界面において4%の反射率を有し
ていた。
【0049】それぞれの例の画像形成要素にNd:YL
Gレーザーを装備したセンシトメータを使用して画像形
成を行った。回転ミラーを使用してレンズを横切る画像
形成ビームを掃去し、ビームを26μm のスポット(1
/e2 )に収束した。フィルム面の出力を3.2Wと
し、ビームの走査速度を6400cm/秒とした。以下に
記載する例では、直接融蝕要素を紙に密着したLTHC
層を有する普通紙基材に真空接触せしめた。レーザービ
ームをポリエステル基材を通して吸光LTHC層上に照
射した。ラインセグメントを画像形成要素から融蝕し
た。転写あるいは融蝕したセグメントの最外部の縞模様
が画像形成プロセスの開始を表した。そのため、所定の
走査速度の時のライン幅が要素の感度に相当した。ライ
ン画像における干渉パターンの存在を肉眼で目視評価し
た。第1表は、下記の例1〜例11において観察された
画像形成結果をまとめたものである。例1 黒色コーティング溶液を#4線巻バーを使用して4ミル
(0.10mm)のポリエステル基材上に塗布した。次い
で、コーティングを80℃で1分間にわたって乾燥し
た。カーボンブラック/ポリエステル界面は、4%の反
射能を有していた。 例2 10部のNalco2326コロイド状シリカ(平均粒
径が5nmの、アンモニウムで安定化したコロイド状シリ
カ、米国イリノイ州シカゴ在のNalco Chemi
cal社から入手可能)及び1部のTritonTMX−
100(オクチルフェノキシエタノール、米国ペンシル
バニア州フィラデルフィア在のRohm& Haas社
より入手可能)を水中に溶解した2.0重量%の溶液を
含む反射防止コーティングを#8線巻バーを使用して4
ミル(0.10mm)のポリエステル基材上に塗布した。
コーティングを80℃で1分間にわたって乾燥したとこ
ろ、0.03μm の概略乾燥膜厚が得られた。次いで、
黒色コーティング溶液を#4線巻バーを使用して反射防
止コーティングとは反対側のポリエステル表面上に塗布
した。次いで、コーティングを80℃で1分間にわたっ
て乾燥した。例3 10部のNalco2326コロイド状シリカ(平均粒
径が5nmの、アンモニウムで安定化したコロイド状シリ
カ、米国イリノイ州シカゴ在のNalco Chemi
cal社から入手可能)及び1部のTritonTMX−
100(オクチルフェノキシエタノール、米国ペンシル
バニア州フィラデルフィア在のRohm& Haas社
より入手可能)を水中に溶解した2.0重量%の溶液を
含む反射防止コーティングを4ミル(0.10mm)のポ
リエステル基材の両面上に乾燥膜厚0.03μm で塗布
した。コーティングを80℃で1分間にわたって乾燥し
た。次いで、黒色コーティング溶液を#4線巻バーを使
用して反射防止コーティング層の一方の上に塗布した。
次いで、コーティングを80℃で1分間にわたって乾燥
した。例4 黒色コーティング溶液を#4線巻バーを使用して4ミル
(0.10mm)のスパッタエッチしたポリエステル基材
の非微細構造面上に塗布した。次いで、コーティングを
80℃で1分間にわたって乾燥した。例5 黒色コーティング溶液を#4線巻バーを使用して4ミル
(0.10mm)のスパッタエッチしたポリエステル基材
の微細構造面上に塗布した。次いで、コーティングを8
0℃で1分間にわたって乾燥した。例6 4ミル(0.10mm)のポリエステル基材に対してアル
ミニウム蒸着膜を概略膜厚8.1nmで適用した。黒色コ
ーティング溶液を#4線巻バーを使用してアルミニウム
層上に塗布した。次いで、コーティングを80℃で1分
間にわたって乾燥した。例7 4ミル(0.10mm)のポリエステル基材に対してアル
ミニウム蒸着膜を概略膜厚8.1nmで適用した。10部
のNalco2326コロイド状シリカ(平均粒径が5
nmの、アンモニウムで安定化したコロイド状シリカ、米
国イリノイ州シカゴ在のNalco Chemical
社から入手可能)及び1部のTritonTMX−100
(オクチルフェノキシエタノール、米国ペンシルバニア
州フィラデルフィア在のRohm & Haas社より
入手可能)を水中に溶解した2.0重量%の溶液を含む
反射防止コーティングを、#8線巻バーを使用して、ア
ルミニウム蒸着膜とは反対側のポリエステル表面上に塗
布した。コーティングを80℃で1分間にわたって乾燥
したところ、概略乾燥膜厚0.03μm が得られた。次
いで、黒色コーティング溶液を#4線巻バーを使用して
アルミニウム層上に塗布した。次いで、コーティングを
80℃で1分間にわたって乾燥した。例8 5部のAC330(ポリエチレンの水性エマルジョン、
米国ニューヨーク州ニューサーレム在のChemcor
Chemical Corporationから入手
可能)に対して0.25重量%の4部のDY11(C.
I.Disperse Yellow 11、英国ロン
ドン在のL.B.Holliday &Co.Ltd.
から入手可能)を含む昇華性色素コーティング溶液を4
ミル(0.10mm)のポリエステル基材上に塗布した。
コーティングを80℃で1分間にわたって乾燥した。次
いで、昇華性色素層の上にアルミニウム蒸着膜を概略膜
厚8.1nmで適用した。次いで、黒色層を#4線巻バー
を使用してアルミニウム膜の表面上に塗布した。次い
で、この黒色コーティングを80℃で1分間にわたって
乾燥した。例9 10部のNalco2326コロイド状シリカ(平均粒
径が5nmの、アンモニウムで安定化したコロイド状シリ
カ、米国イリノイ州シカゴ在のNalco Chemi
cal社から入手可能)及び1部のTritonTMX−
100(オクチルフェノキシエタノール、米国ペンシル
バニア州フィラデルフィア在のRohm& Haas社
より入手可能)を水中に溶解した2.0重量%の溶液を
含む反射防止コーティングを、#8線巻バーを使用し
て、前記例8に記載の画像形成要素にそのポリエステル
基材のコーティング不含面の上に塗布した。コーティン
グを80℃で1分間にわたって乾燥したところ、概略乾
燥膜厚0.03μm が得られた。例10 PolyfoamFC722(米国ミネソタ州セントポ
ール在の3M社から入手可能なフルオロカーボンポリマ
ー)の0.1重量%溶液を#3線巻バーを使用して4ミ
ル(0.10mm)のポリエステル基材上に塗布した。次
いで、アルミニウム蒸着膜をPolyfoam層の上に
概略膜厚8.1nmで適用した。次いで、黒色層を#4線
巻バーを使用してアルミニウム層の表面の上に塗布し
た。この黒色コーティングを80℃で1分間にわたって
乾燥した。例11 10部のNalco2326コロイド状シリカ(平均粒
径が5nmの、アンモニウムで安定化したコロイド状シリ
カ、米国イリノイ州シカゴ在のNalco Chemi
cal社から入手可能)及び1部のTritonTMX−
100(オクチルフェノキシエタノール、米国ペンシル
バニア州フィラデルフィア在のRohm& Haas社
より入手可能)を水中に溶解した2.0重量%の溶液を
含む反射防止コーティングを、#8線巻バーを使用し
て、前記例10に記載の画像形成要素にそのポリエステ
ル基材のコーティング不含面の上に塗布した。コーティ
ングを80℃で1分間にわたって乾燥したところ、概略
乾燥膜厚0.03μm が得られた。
【0050】 第1表 例番号 処理された表面* ライン幅(μm) 干渉パターン 1 なし 18.5〜19.3 明瞭な可視パターン 2 あり 17.5〜18.0 なし 3 あり 18.3〜19.1 なし 4 あり 18.2〜18.4 なし 5 なし 18.6〜18.7 明瞭な可視パターン 6 なし 18.0 構造的干渉 14.0 破壊的干渉 7 あり 16.3〜16.6 かすかな可視パターン 8 あり 18.0〜20.0 構造的干渉 15.0〜16.0 破壊的干渉 9 あり 16.8〜17.7 なし 10 なし 16.9〜17.6 構造的干渉 4.0 破壊的干渉 11 あり 16.8〜17.0 かすかな可視パターン * ここで参照した表面は、その上にレーザービームが照射された表面である。
【0051】以下に記載する例では、YAG及びダイオ
ードレーザーにおけるNIR及びIRスペクトルの光透
過ならびにレーザー誘導式の熱的画像形成要素内におけ
る接着力促進を改良するために微細構造材料を使用する
ことについて説明する。次の例は、アブレーティブイメ
ージングシステムにおける微細構造材料の効果について
説明するためのものである。例12 例12A1では、4ミル(0.10mm)のポリ塩化ビニ
リデン(PVdC)下塗り付きのポリエステルフィルム
の下塗りなしの側の上に黒色アルミニウムをスパッタリ
ングによって塗布した。例12B1ではScotcht
intTM(米国ミネソタ州セントポール在の3M社から
入手可能なアルミニウム蒸着ポリエステルフィルム)を
使用した。例12A2及び例12B2は、例12A及び
例12BのそれぞれについてそのフィルムのPVdC下
塗り側上に10部のNalco2327コロイド状シリ
カ(米国イリノイ州シカゴ在のNalco Chemi
cal社から入手可能)及び0.5部のTritonTM
X−100(米国ペンシルバニア州フィラデルフィア在
のRohm & Haas社より入手可能)をエタノー
ル及び水の1:1混合物中に溶解した5重量%の溶液か
らなる反射防止コーティング溶液を塗布することによっ
て実施した。#4線巻バーを使用してコーティングを適
用し、次いで80℃で1分間にわたって乾燥した。
【0052】アルミニウムをコーティングした例では、
スポットサイズ26μm 及び移送速度64m /秒を有す
る3.2WのNd:YAGレーザーを使用して画像形成
を行った。すべての例で、フィルムのPVdC下塗り側
上にレーザーをアドレスすることによって画像形成を行
った。比較可能な例(比較例)の表面反射能をNd:Y
AGレーザーの波長を表す1.06μm で測定した。透
過光学濃度(TOD)をマクベス濃度計McBethY
R927を使用して測定した。
【0053】ScotchtintTMフィルム上の黒色
アルミニウムコーティング(2.0のTODを有する)
及びアルミニウムコーティング(0.76のTODを有
する)のどちらも金属/PET及び金属/空気界面の両
方において非常に高い反射を示した。例えば、例12A
1は、金属/空気界面で87%の表面反射能及び金属/
PET界面で約60%の反射能を有していた。例12B
1では、金属/空気界面の反射能は77%であり、そし
て金属/PET界面での反射能は約61%であった。P
ET基材側を介して金属フィルムにレーザービームを照
射する直接アブレーティブイメージングプロセスを行う
間、反射防止コーティングを有しないPET/空気界面
からの反射(約7%の反射能を有する)と結びついた金
属/PET界面における高い反射能は、金属コーティン
グ上で厳しい干渉パターンを生成する傾向を有してい
た。例12A2及び例12B2では、反射防止コーティ
ングによってPET/空気界面の反射能が約0.5%ま
で低下せしめられた。この反射能の低下は、例12A1
及び例12B1と比較した場合、同様な画像形成条件下
において干渉パターンを目視により確認するのを不可能
とするのに十分な程度に大きいものであった。
【0054】次の例は、熱溶融粘着システムにおける微
細構造面の効果について説明するためのものである。例13 下塗りを有しない4ミル(0.10mm)のポリエステル
上に黒色アルミニウムをスパッタリングによって塗被す
ることによって例13A1を調製した。例13A1の表
面反射能をNd:YAGレーザーの波長を表す1.06
μm で測定した。アルミニウム表面は56%の反射能を
有し、そしてポリエステル表面は39%の反射能を有し
ていた。
【0055】比較可能な例(比較例)13B1を、例1
3A1の上に中間層及びカラー層を塗被することによっ
て調製した。RadelTMA−100(米国イリノイ州
シカゴ在のAmoco Performance Pr
oducts社から入手可能なアクリル系水性エマルジ
ョン)の5重量%溶液からなる中間層を#6線巻バーを
使用してアルミニウム表面上に塗被した。59重量%の
Pigment Green 7(米国ペンシルバニア
州リッジウエイ在のAllegheny Chemic
al Corp.社から入手可能)、39.6重量%の
ElvaciteTM2776アクリル樹脂(米国デラウ
エア州ウイルミントン在のE.I.DuPont Ne
mours & Co.から入手可能)及び1重量%の
TritonTMX−100(米国ペンシルバニア州フィ
ラデルフィア在のRohm &Haas社より入手可
能)の固形分全量15%の分散液からなるカラー層を#
3線巻バーを使用して中間層表面上に塗被した。
【0056】例13B1を清浄なガラス板の最上部の上
に載置し、その際、真空フレームを使用してカラー層を
ガラス表面と密着させた。この例では、7WのNd:Y
AGレーザーをフラットフィールドレンズを介して10
0μm のスポットサイズまで収束させ、そして8m/秒
の走査速度で走査することによって画像形成を行った。
レーザーを、ポリエステル基材を介してアルミニウム層
上に照射した。レーザーが露光領域の高められた温度ま
での加熱を引き起こし、したがって、カラー層をガラス
板に転写することが可能となった。レーザー波長におい
てアルミニウム/ポリエステル界面の反射能が高いた
め、転写された平行ライン画像において厳しい干渉パタ
ーンが引き起こされた。
【0057】例13B2は、例13B1のコーティング
を有しないポリエステル表面に対して10部のNalc
o2327コロイド状シリカ(米国イリノイ州シカゴ在
のNalco Chemical社から入手可能)及び
0.5部のTritonTMX−100(米国ペンシルバ
ニア州フィラデルフィア在のRohm & Haas社
より入手可能)をエタノール及び水の1:1混合物中に
溶解した4.5重量%の溶液からなる反射防止コーティ
ング溶液を塗被することによって調製した。コーティン
グを#4線巻バーを使用してポリエステル表面に対して
適用し、次いで80℃で1分間にわたって乾燥した。
【0058】例13B2では、例13B1と同一の手法
に従って画像形成を行った。転写されたカラー画像では
可視の干渉パターンが認められなかった。平行なライン
画像は、均一な幅、そして良好な解像力を有していた。
【0059】
【発明の効果】ポリエステルフィルムのスパッタエッチ
ングを通じて形成された微細構造面がたとえ適当な厚み
をもったコロイド状シリカコーティングのように大幅に
表面反射能を低下させることはないとしても、それらの
微細構造面は、LTHC/ポリエステル界面が低い反射
能を有する場合に、レーザー誘導サーマルイメージング
システムにおける干渉パターンを低減するかもしくはさ
らにそれを無くすることに依然として有効である。これ
らの評価については、特に、LTHC層が低反射率の黒
色カーボンコーティングから構成されている場合を示す
例1〜例11において説明されている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程: (i)第1の側面及び第2の側面を備えた基材を含んで
    いて、前記第1の側面がその上方に付着せしめられた転
    写可能なカラー層を有しており、かつ前記第2の側面が
    微細構造面を有しており、その際、前記微細構造面が、
    空気から基材に向かって段階的に移行する屈折率及び4
    %よりも小さいかもしくはそれに等しい反射能を有する
    ところのレーザーでアドレス可能な熱転写画像形成要素
    を提供し、 (ii)前記熱転写画像形成要素の前記転写可能なカラー
    層と受容体を接触させ、 (iii )前記熱転写画像形成要素を像状パターンのコヒ
    ーレント光源に露光し、その際、前記コヒーレント光を
    前記熱転写画像形成要素の前記微細構造面上に照射し、
    そして (iv)前記像状パターンを表示する前記転写可能なカラ
    ー層の一部分を前記受容体に転写し、その際、その転写
    された部分には前記像状パターン内において可視の光学
    干渉パターンを含ませないこと、を含んでなることを特
    徴とする画像形成方法。
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