JPH09327851A - 複層フィルムの製造方法 - Google Patents

複層フィルムの製造方法

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JPH09327851A
JPH09327851A JP8147039A JP14703996A JPH09327851A JP H09327851 A JPH09327851 A JP H09327851A JP 8147039 A JP8147039 A JP 8147039A JP 14703996 A JP14703996 A JP 14703996A JP H09327851 A JPH09327851 A JP H09327851A
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JP
Japan
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evoh
layer
meeting
layers
film
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Pending
Application number
JP8147039A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Kawaguchi
和浩 川口
Shunichi Kawakita
俊一 川北
Kenji Koyanagi
健治 小柳
Tetsuo Matsumoto
哲夫 松本
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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    • B29C47/92

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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲル状物の発生のない、ポリアミド樹脂(P
A)とエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(EVO
H)の少なくとも2層を有する複層フィルムの共押出に
よる製造方法を提供する 【解決手段】 PAからなる層と、EVOHからなる層
の少なくとも2層を有する複層フィルムを共押出法によ
り製造する方法において、溶融したPAとEVOHが、
最初に合流する直前のそれぞれの圧力Pa 、Pb を、P
a ≧Pb とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミド樹脂
(PA)からなる層と、エチレン−酢酸ビニル共重合体
けん化物(EVOH)からなる層の少なくとも2層を有
する複層フィルムの製造方法に関するものである。さら
に詳しくは、PAとEVOHからなる複層フィルムを共
押出法により製造する方法において、両ポリマーの層間
におけるゲル状物の発生のない、ガスバリヤー性、透明
性などの優れた性質を有する複層フィルムの製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】PAとEVOHからなる複層フィルム
は、ポリアミドフィルムの優れた強度、寸法安定性と、
EVOHフィルムの優れたガスバリヤー性を併せ持ち、
食品、医薬品などの包装材料として用いられている。
【0003】しかしながら、PAとEVOHからなる複
層フィルムを共押出法により製造する場合、製膜工程に
おいて両ポリマーの層間にゲル状物が発生しやすく、延
伸工程において切断したり、得られる複層延伸フィルム
の外観や物性が低下するという問題があり、ゲル状物の
発生を防止するための対策が求められてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、共押
出法によりゲル状物の発生のない、PAとEVOHとか
らなる少なくとも2層を有する複層フィルムの製造方法
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために鋭意検討した結果、溶融したP
AとEVOHが、最初に合流する直前のそれぞれのポリ
マーの圧力をコントロールすることにより、本発明の課
題が解決されることを見いだし、本発明に到達した。
【0006】すなわち本発明の要旨は、PAからなる層
と、EVOHからなる層の少なくとも2層を有する複層
フィルムを共押出法により製造する方法において、溶融
したPAとEVOHが、最初に合流する直前のそれぞれ
の圧力Pa 、Pb を、Pa ≧Pb とすることを特徴とす
る複層フィルムの製造方法にある。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明におけるPAとしては、ナ
イロン6、ナイロン66、ナイロン 610、ナイロン11、ナ
イロン12、ポリヘキサメチレンテレフタラミド(ナイロ
ン6T)、ポリメタキシリレンアジパミドなどが挙げられ
る。これらのポリアミドの中で、ナイロン6(N6)が
生産性や性能面で最も好ましい。
【0008】また、PAにはフィルムの特性を損なわな
い範囲においてタルク、シリカ、アルミナ、マグネシ
ア、炭酸カルシウム、エチレンビスステアリルアミド、
ステアリン酸カルシウムなどの滑剤や顔料、熱安定剤、
酸化防止剤、耐候剤、難燃剤、可塑剤、離形剤や強化剤
を配合することも可能である。
【0009】本発明におけるEVOHとしては、エチレ
ン成分の含有率が10〜60モル%、好ましくは20〜50モル
%、さらに好ましくは25〜35モル%であり、また、酢酸
ビニル成分のけん化度が96モル%以上、好ましくは99モ
ル%以上のものがガスバリヤー性や強度が優れている点
で好適である。エチレン成分の含有率が10モル%未満で
はゲルが生成しやすく、また、60モル%を超えると、得
られるフィルムの強度やガスバリヤー性などの特性が低
下して好ましくない。
【0010】また、EVOHには、その特性を損なわな
い限り、酸化防止剤、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、着色
剤、充填剤などを添加することができる。
【0011】本発明におけるフィルムの製造方法として
は、各層を構成する数種の樹脂を別々の押出機中で溶融
し、フィードブロック内で多層構造に重ね合わせた後、
ダイスより押し出す方法(モノマニホールドタイプ)
や、溶融した数種の樹脂をダイス中で多層構造に重ね合
わせて押し出すマルチマニホールドタイプ法などを用い
ることができる。また、ダイスの形状としては、T型、
コートハンガー型、リング型のいずれも使用することが
できる。
【0012】本発明において、溶融したPAとEVOH
が、最初に合流する地点としては、合流時及び合流後の
溶融ポリマーの複層構成が乱されない限り、溶融ライン
中のいずれの場所でもよいが、マルチマニホールドタイ
プのダイスを用いて、溶融樹脂がダイスを出る直前で合
流させた場合に、本発明の効果が最も顕著に現れる。
【0013】本発明においては、溶融したPAとEVO
Hが、最初に合流する直前のそれぞれの圧力Pa 、Pb
を、Pa ≧Pb とすることが必要であり、好ましくはP
b ≦Pa ≦Pb +5(kg/cm2)、さらに好ましくはPb
≦Pa ≦Pb +3(kg/cm2)である。
【0014】圧力をPa ≧Pb とするためには、合流す
る直前のPAの溶融粘度をEVOHの溶融粘度よりも高
くするか、合流する直前のPAの流路の断面積を狭くす
る方法などがある。
【0015】本発明における複層フィルムは、縦方向及
び横方向にそれぞれ2〜4倍延伸することによって、ガ
スバリヤー性、透明性、機械的性質などが極めて優れた
複層フィルムが得られる。
【0016】延伸方法としては、ダイより押し出された
溶融シートをキャスティングロールに急冷密着させて固
化させた後、テンター式同時二軸延伸法、テンター式逐
次二軸延伸法、チューブラー式同時二軸延伸法を用いて
延伸した後、熱処理することによって得ることができ
る。
【0017】本発明における複層フィルムの厚みは特に
制限されないが、フレキシブルな包材として使用する場
合、通常1〜50μm の厚みとされる。
【0018】本発明における複層フィルムを包装袋用と
して使用する場合、ヒートシール性を付与したり、ガス
バリヤー性や機械的強度を高めるために、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリビニルアルコールなどのプラス
チックフィルムや紙、アルミニウムなどと積層して用い
ることができる。
【0019】
【作用】本発明によれば、Pa ≧Pb とすることによ
り、EVOHの一部がPA層へ混入することが防止さ
れ、界面での化学反応によるゲルの発生が防止されるも
のと考えられる。本発明においては、逆に、PAの一部
のEVOH層への混入が考えられるが、EVOH層の温
度はPA層の温度に比べて低温であるため、ゲル化の反
応が進行しないものと考えられる。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお、実施例及び比較例の評価に用いた原料
及び測定法は次のとおりである。
【0021】(1)原料 N6:ユニチカ社製 A1030BRF を用いた。 EVOH:日本合成化学社製のメルトインデックス(M
I)( g/10 分、210℃、2160g )の異なる、下記銘柄
を用いた。 DC3212B MI:12 DC3203BN MI: 3
【0022】(1)圧力の測定 マルチマニホールドタイプのダイス内において、溶融し
た両ポリマーが合流する地点の直前に、溶融ポリマーの
流れを極力乱さないように圧力センサーを設置し、PA
層及びEVOH層の圧力をオンラインリアルタイムで測
定した。 (2)製膜したフィルムの評価 得られた未延伸フィルム5m2当たりに発生した、径1mm
以上のゲルの数を、偏光板を通して確認し、カウントし
た。
【0023】実施例1 3層共押出Tダイを用いて、第1押出機よりEVOH
(DC3212B )を 215℃で押し出し、第2押出機よりN6
を 250℃で押し出し、 250℃に設定した三層用フィード
ブロックへと導き、次に、フィードブロックで合流した
両ポリマーを、マルチマニホールドタイプのT型ダイス
からN6/EVOH/N6の構成の複層未延伸シートを
ダイスより押し出し、表面温度18℃に温調した冷却ドラ
ム上に密着させて急冷し、各ポリマー層の厚さが50μm
、全厚さ 150μm の未延伸シートを得た。得られた未
延伸シートについて、ゲルの発生個数を評価した結果を
表1に示した。なお、溶融した両ポリマーが合流する地
点の直前の、PA層及びEVOH層の圧力Pa 及びPb
は共に20kg/cm2であった。
【0024】実施例2 溶融した両ポリマーが合流する地点の直前の、PAの流
路中にマンドレルを挿入して圧損部を導入した以外は、
実施例1と同様にして未延伸シートを得た。得られた未
延伸シートについて、ゲルの発生個数を評価した結果を
表1に示した。なお、溶融した両ポリマーが合流する地
点の直前の、PA層の圧力Pa は24kg/cm2、EVOH層
の圧力Pb は20kg/cm2であった。
【0025】実施例3 EVOHとして、DC3203BNを用いる以外は、実施例2と
同様にして未延伸シートを得た。得られた未延伸シート
について、ゲルの発生個数を評価した結果を表1に示し
た。なお、溶融した両ポリマーが合流する地点の直前
の、PA層及びEVOH層の圧力Pa 及びPb は共に24
kg/cm2であった。
【0026】実施例4 ダイス前のフィードブロック部で溶融した両ポリマーを
合流させ、モノマニホールドタイプのT型ダイスから押
し出した以外は、実施例1と同様にして未延伸シートを
得た。得られた未延伸シートについて、ゲルの発生個数
を評価した結果を表1に示した。なお、溶融した両ポリ
マーが合流する地点の直前の、PA層の圧力Pa は44kg
/cm2、EVOH層の圧力Pb は42kg/cm2であった。
【0027】比較例1 EVOHとして、DC3203BNを用いる以外は、実施例1と
同様にして未延伸シートを得た。得られた未延伸シート
について、ゲルの発生個数を評価した結果を表1に示し
た。なお、溶融した両ポリマーが合流する地点の直前
の、PA層の圧力Pa は20kg/cm2、EVOH層の圧力P
b は24kg/cm2であった。
【0028】比較例2 EVOHとして、DC3203BNを用いる以外は、実施例4と
同様にして未延伸シートを得た。得られた未延伸シート
について、ゲルの発生個数を評価した結果を表1に示し
た。なお、溶融した両ポリマーが合流する地点の直前
の、PA層の圧力Pa は44kg/cm2、EVOH層の圧力P
b は46kg/cm2であった。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、共押出法によりゲル状
物の発生のない、PAとEVOHの少なくとも2層を有
する複層フィルムが得られ、産業上の利用価値は極めて
高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 (72)発明者 松本 哲夫 京都府宇治市宇治樋ノ尻31−3 ユニチカ 株式会社宇治プラスチック工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド樹脂(PA)からなる層と、
    エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(EVOH)か
    らなる層の少なくとも2層を有する複層フィルムを共押
    出法により製造する方法において、溶融したPAとEV
    OHが、最初に合流する直前のそれぞれの圧力Pa 、P
    b を、Pa ≧Pb とすることを特徴とする複層フィルム
    の製造方法。
JP8147039A 1996-06-10 1996-06-10 複層フィルムの製造方法 Pending JPH09327851A (ja)

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