JPH09326525A - 半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents

半導体発光素子及びその製造方法

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JPH09326525A
JPH09326525A JP14264396A JP14264396A JPH09326525A JP H09326525 A JPH09326525 A JP H09326525A JP 14264396 A JP14264396 A JP 14264396A JP 14264396 A JP14264396 A JP 14264396A JP H09326525 A JPH09326525 A JP H09326525A
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JP
Japan
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layer
semiconductor
light emitting
face
core layer
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Application number
JP14264396A
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English (en)
Inventor
Takayuki Yamamoto
剛之 山本
Shoichi Ogita
省一 荻田
Hirohiko Kobayashi
宏彦 小林
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体発光素子及びその製造方法に関し、テ
ーパ導波路部において、屈折率差に起因する光の散乱を
防止し、また、レーザ部においては素子抵抗を低減す
る。 【解決手段】 少なくとも光の出射端面10において
は、テーパ導波路部8を構成するコア層5に隣接する半
導体層、または、その上に積層された半導体層を、コア
層5の上部を介してつなげ、また、少なくとも後端面9
においては、コア層5の上部の電極に接している半導体
層を単一の組成及び導電型にし、且つ、コア層5より幅
を広くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体発光素子及び
その製造方法に関するものであり、特に、光ファイバ通
信に用いるスポットサイズ変換器を集積化した半導体発
光素子及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光ファイバ通信は1本の光ファイ
バで大容量の情報を送ることができるため、これまでの
幹線系から、加入者系或いは光LAN等のネットワーク
に適用範囲を拡げていくことが要請されている。
【0003】この様な要請に応えるためにはコストの低
減が必須であり、特に、光モジュール内における光半導
体装置と光ファイバとの間の光結合が大きな問題になっ
てきている。
【0004】この様な問題を解決するために、光を導波
するコア層の膜厚を出射端面に向かってテーパ状に変化
させた構造のスポットサイズ変換器を集積化した光半導
体装置、特に、スポットサイズ変換器付き半導体レーザ
が提案されており、このスポットサイズ変換器付き半導
体レーザは、レンズを使用せずに高結合効率の光結合が
可能で、且つ、位置精度の余裕も大きいので、光結合を
簡単化できる素子として期待されている。
【0005】このスポットサイズ変換器付き半導体レー
ザとしては、光を導波するコア層の膜厚を出射端面に向
かってテーパ状に減少させた構造のスポットサイズ変換
器を集積化した半導体レーザと、光を導波するコア層の
幅を出射端面に向かってテーパ状に減少させた構造のス
ポットサイズ変換器を集積化した半導体レーザ(必要な
らば、A.Kasukawa,N.Iwai,N.Ya
manaka andN.Yokouchi,Elec
tronics Letters,vol.31,N
o.7,1995,pp.559−560参照)とがあ
るが、本発明は前者を対象とする。
【0006】ここで、図6を参照して、光を導波するコ
ア層の膜厚を出射端面に向かってテーパ状に減少させた
構造の従来のスポットサイズ変換器付き半導体レーザを
説明する。 図6(a)参照 図6(a)は、選択成長を利用してレーザ部46とテー
パ導波路部45を一括形成した半導体レーザ(必要なら
ば、H.Kobayashi et al.,IEEE
Photon.Tech.Lett.,vol.6,
1994,pp.1080−1081参照)であり、ま
ず、n型InP基板41表面にストライプ状開口部を有
する選択成長マスク(図示せず)を設け、光ガイド層4
2、量子井戸活性層43、及び、光ガイド層44を連続
的に成長させる。
【0007】この際、選択成長マスクに設けるストライ
プ状開口部の幅を、テーパ導波路部45で幅太に、且
つ、レーザ部46で幅細にすることによって、コア層を
構成する光ガイド層42、量子井戸活性層43、及び、
光ガイド層44の膜厚は、出射端面に向かってテーパ状
に減少させた構造となり、また、量子井戸活性層43に
おいては、量子準位間のエネルギー・ギャップが出射端
面に向かって徐々に大きくなって吸収端波長が短波長側
にシフトするので、発振波長に対してテーパ導波路部4
5が透明になる。
【0008】次いで、選択成長マスクを除去したのち、
ストライプ状にメサエッチングを行い、次いで、メサ両
脇にp型InP層47及びn型InP電流狭窄層48を
成長させたのち、全面にp型InPクラッド層49及び
+ 型InGaAsコンタクト層50を順次成長させ、
次いで、絶縁マスク51を介してp側電極52を設ける
と共に、n型InP基板41側にはn側電極53を設
け、最後に、劈開を利用してチップ化したのち、レーザ
部46の後端面に絶縁膜を設けて高反射コート54を形
成する。
【0009】この半導体レーザにおいては、p型InP
層47とn型InP電流狭窄層48との間に形成される
逆バイアスとなるpn接合を利用して電流狭窄を行うも
のであり、また、テーパ導波路の効果によりスポットサ
イズが拡大され、ビーム放射角を通常の半導体レーザの
1/3以下に狭めることができる。
【0010】図6(b)参照 図6(b)は、テーパ導波路部45を再成長によるバッ
トジョイントで形成した半導体レーザ(必要ならば、
Y.Tohmori,et al.,Electron
ics Letters,vol.31,1995,p
p.1069−1070参照)であり、まず、n型In
P基板41上に活性層を成長させたのち、その一部を選
択的にエッチング除去する。
【0011】次いで、除去部にテーパ導波路を再成長さ
せたのち、p型InPクラッド層55を成長させ、次い
で、ストライプ状にメサエッチングすることによってテ
ーパ導波路部45及びレーザ部46を形成したのち、高
抵抗InP埋込層56によって、メサストライプを埋め
込むものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、逆バイアスと
なるpn接合を利用して電流狭窄を行う場合、p型In
P層とn型InP電流狭窄層との屈折率が異なるため、
テーパ導波路部においてスポットサイズが拡大していく
と、n型InP電流狭窄層の部分で生じている屈折率差
が光の界分布に影響する。
【0013】特に、n型InP電流狭窄層は、メサスト
ライプのすぐ脇から選択成長によって形成するため、メ
サ幅のゆらぎが反映されやすく、このn型InP電流狭
窄層の光軸方向での構造ゆらぎによって光が散乱してし
まい、遠視野像に乱れを生じたり、或いは、テーパ導波
路部での損失が増大し、しきい値電流(Ith)の増加を
招くという問題があった。
【0014】また、高抵抗InP埋込層を用いて電流狭
窄を行う場合には、屈折率の異なる電流狭窄層が存在し
ないので、上述の問題は生じないものの、p型InPク
ラッド層のストライプ幅が1〜1.5μm程度しかない
ため、p側電極との接触面積が少なくなり、素子抵抗が
増大してしまうという問題がある。
【0015】スポットサイズ変換器を設けていない通常
の半導体レーザにおいては、この様な素子抵抗の増大の
問題を避けるために、図7に示すSI−PBH(半絶縁
性−プレーナ埋込ヘテロ接合)構造が提案されている
が、このSI−PBH構造をスポットサイズ変換器付き
半導体レーザに適用した場合には、n型InP電流狭窄
層65が、図6(a)におけるn型InP電流狭窄層4
8と同様に屈折率差を生じさせてしまうため、pn接合
を利用して電流狭窄を行う場合と同様の問題が起こって
しまう。
【0016】図7参照 ここで、従来のSI−PBH型レーザを説明すると、n
型InP基板61上に、InGaAsP活性層62及び
p型InPクラッド層63を堆積させたのち、SiO2
膜等をマスク(図示せず)として、ストライプ状にメサ
エッチングを行い、次いで、SiO2 膜等のマスクをそ
のまま選択成長マスクとして高抵抗InP埋込層64及
びn型InP電流狭窄層65を成長させる。
【0017】次いで、SiO2 膜等のマスクを除去した
のち、全面にp型InPクラッド層66及びp+ 型In
GaAsコンタクト層67を成長させ、電極を形成した
のち、劈開等を利用してチップ化することによってSI
−PBH型レーザが完成する。なお、説明を簡単にする
ために、クラッド層を兼ねるn型InPバッファ層、或
いは、光ガイド層等は省略してある。
【0018】したがって、本発明は、テーパ導波路部に
おいて、屈折率差に起因する光の散乱を防止し、さら
に、レーザ部においては素子抵抗を低減することを目的
とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理的構
成の説明図であり、この図1を参照して本発明における
課題を解決するための手段を説明する。なお、図1
(a)は、本発明の半導体発光素子の断面図であり、ま
た、図1(b)は、半導体発光素子のレーザ部側の後端
面を示す図であり、さらに、図1(c)は、半導体発光
素子のテーパ導波路部側の出射端面を示す図である。
【0020】図1(a)乃至(c)参照 (1)本発明は、共振器内に、光を導波するための一層
以上からなるコア層5の膜厚が光の出射端面10に向か
って連続的に減少しているテーパ導波路部8が集積化さ
れた半導体発光素子において、少なくとも光の出射端面
10においては、コア層5に隣接する半導体層、また
は、その上に積層された半導体層が、コア層5の上部を
介してつながっており、また、少なくとも後端面9にお
いては、コア層5の上部の電極に接している半導体層が
単一の組成及び導電型であり、且つ、コア層5より幅が
広いことを特徴とする。
【0021】この様に、光の出射端面10側において
は、量子井戸構造からなる活性層3の吸収端波長が短波
長側にシフトし、無効電流の原因となる電流を注入する
積極的理由はないので、光ガイド層2,4及び活性層3
からなるコア層5に隣接する半導体層、即ち、高抵抗埋
込層11、または、その上に積層された半導体層、即
ち、高抵抗層13を、コア層5の上部を介してつなげる
ことによって、電流の注入を阻止することができ、且
つ、光の散乱の原因となる屈折率差がコア層5近傍に存
在しなくなり、遠視野像の乱れもなくなる。
【0022】即ち、コア層5に隣接する半導体層の上
に、別工程で成長させた高抵抗層13を設けてつなげて
も良いし、或いは、コア層5に隣接する半導体層と連続
的に成長させた同じ組成の半導体層によってつなげても
良く、また、コア層5に隣接する半導体層の上に積層さ
れた半導体層の上に、基板1と同導電型の電流狭窄層1
2、及び、クラッド層6をさらに積層させても良く、こ
の場合には、屈折率差は形成されるものの、コア層5近
傍ではなく、且つ、コア層5を囲む様に途切れのない略
均一な屈折率差になるので問題はない。
【0023】また、少なくとも後端面9においては、コ
ア層5の上部の電極に接している半導体層、即ち、クラ
ッド層6を単一の組成及び導電型とし、且つ、コア層5
より幅を広くすることによって、S1−PBH型レーザ
と同様に素子抵抗を低減することができる。
【0024】(2)また、本発明は、上記(1)におい
て、少なくとも光の出射端面10において、コア層5に
隣接する半導体層の上部には異なる導電型、或いは、異
なる組成の半導体層が存在しないことを特徴とする。
【0025】図1(b)の右側の図に示すように、コア
層5に隣接する半導体層の上部には異なる導電型、或い
は、異なる組成の半導体層を設けないようにすることに
よって、屈折率差を完全に無くすことができる。
【0026】(3)また、本発明は、上記(1)または
(2)において、共振器中の全ての領域において、コア
層5に隣接する半導体層が同一材料及び同一導電型であ
り、且つ、テーパ導波路部8の光の出射端面10近傍に
おいてのみコア層5の上部でつながっていることを特徴
とする。
【0027】この様に、コア層5に隣接する半導体層を
同一材料及び同一導電型、即ち、高抵抗埋込層11、或
いは、基板1と反対導電型の半導体層とすることによっ
て、従来の半導体レーザと同様に、レーザ部7のメサス
トライプ領域のみに電流を流すことができ、また、テー
パ導波路部8の光の出射端面10近傍においてのみコア
層5の上部でコア層5に隣接する半導体層をつなげるこ
とによって、電流注入を阻止することができる。なお、
コア層5に隣接する半導体層を基板1と反対導電型の半
導体層とする場合には、コア層5に隣接する半導体層上
に電流狭窄層12を設けることが必要になる。
【0028】(4)また、本発明は、上記(1)乃至
(3)のいずれかにおいて、少なくとも光の出射端面1
0において、コア層5に隣接する半導体層が高抵抗の半
導体で形成されていることを特徴とする。
【0029】(5)また、本発明は、共振器内に、光を
導波するための一層以上からなるコア層5の膜厚が光の
出射端面10に向かって連続的に減少しているテーパ導
波路部8が集積化された半導体発光素子の製造方法にお
いて、テーパ導波路部8を含めてメサエッチングしてメ
サストライプを形成したのち、エッチング用マスクの一
部を除去してメサストライプ上の半導体層を一部露出さ
せ、次いで、メサストライプに隣接する半導体層を成長
させる工程を有することを特徴とする。
【0030】この様に、エッチング用マスクの一部を除
去することによって、エッチング用マスクをそのまま選
択成長用マスクとして使用することができ、それによっ
て、メサストライプに隣接する半導体層を、光の出射端
面10側においては、非選択的に、また、後端面9側に
おいては選択的に同時に成長させることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】ここで、本発明の第1の実施の形
態を図2及び図3を参照して説明する。なお、図2は本
発明の第1の実施の形態の製造工程の説明図であり、ま
た、図3は、第1の実施の形態の構造の説明図である。
【0032】 図2(a)参照まず、図6(a)に示す従来のスポット
サイズ変換器付き半導体レーザと同様に、n型InP基
板21表面にストライプ状開口部を有する選択成長マス
ク(図示せず)を設け、光ガイド層22、量子井戸層2
3、光ガイド層24、及び、p型InPクラッド層25
を連続的に成長させる。
【0033】この際、選択成長マスクに設けるストライ
プ状開口部の幅を、テーパ導波路部を形成する長さ20
0μmの領域においては出射端面側30に向かって徐々
に幅広になるようなテーパ状開口部とし、一方、長さ3
00μmのレーザ部を形成する領域においては均一で幅
細の開口部にすることによって、コア層を構成する光ガ
イド層22、量子井戸層23、及び、光ガイド層24の
膜厚は、テーパ導波路形成部においては出射端面30に
向かって200μmかけて1/3の厚さにテーパ状に減
少させた構造とする。
【0034】なお、この第1の実施の形態においては、
レーザ部を形成する領域における厚さとして、光ガイド
層22,24を厚さ50〜150nm、例えば、100
nmの1.1μm波長組成のInGaAsP層によって
構成し、また、量子井戸層23を、厚さ10nmの1.
1μm波長組成のInGaAsP障壁層と、厚さ6nm
の1.35μm波長組成のInGaAsP井戸層を交互
に井戸層が5層になるように堆積させて形成し、さら
に、p型InPクラッド層25の厚さを200〜800
nm、例えば、300nmとする。
【0035】次いで、図7に示すSI−PBH型レーザ
と同様に、SiO2 膜等からなる幅0.8〜2.0μ
m、例えば、1.2μmのストライプ状マスク(図示せ
ず)を用いてメサエッチングを行ったのち、ストライプ
状マスクを選択成長マスクとして用いて、FeドープI
nPからなる高抵抗InP埋込層26、n型InP電流
狭窄層27を選択成長させ、次いで、選択成長マスクを
除去したのち、全面に厚さ3.0〜6.0μm、例え
ば、4.0μmのp型InP層28、及び、厚さ0.1
〜0.5μm、例えば、0.2μmのp+ 型InGaA
sコンタクト層29を成長させる。
【0036】図2(b)参照 次いで、出射端面30から70〜150μm、例えば、
120μmの範囲に渡って、n型InP電流狭窄層27
が完全になくなるまで、p+ 型InGaAsコンタクト
層29、p型InP層28、n型InP電流狭窄層2
7、p型InPクラッド層25の一部、及び、高抵抗I
nP埋込層26の一部を選択的に除去する。
【0037】図2(c)参照 次いで、除去部にFeドープInPからなる高抵抗In
P埋込層32を厚さ3.0〜6.0μm、例えば、4.
5μm堆積させることによって、スポットサイズ変換器
付き半導体レーザの基本構成が完成する。
【0038】図3(a)及び(b)参照 図3(a)は、上述の様にして形成した半導体発光素子
の光軸方向に沿った断面図であり、図3(b)の左側の
図は後端面31の構造を示す図であり、また、右側の図
は出射端面30の構造を示す図である。
【0039】図3(b)の左側の図から明らかなよう
に、レーザ部を構成する後端面31側においては、従来
と同様のSI−PBH構造となっているので、p側電極
33はp+ 型InGaAsコンタクト層29を介して幅
の広いp型InP層28と接触しており、量子井戸層2
3への電流狭窄をした状態を保ちつつ、素子抵抗を低減
することができる。
【0040】また、図3(b)の右側の図から明らかな
ように、テーパ導波路部を構成する出射端面30側にお
いては、n型InP電流狭窄層27が存在せず、メサの
周りが全て同じFeドープInPからなる高抵抗InP
埋込層26及び高抵抗InP埋込層32によって埋め込
まれているので、光の散乱の原因となる屈折率差が生じ
ておらず、散乱光による遠視野像の乱れがなくなり、ま
た、散乱損失も減少するのでしきい値電流Ithも低減さ
れる。
【0041】次に、本発明の第2の実施の形態を図4及
び図5を参照して説明する。なお、図4は本発明の第2
の実施の形態の製造工程の説明図であり、また、図5
は、第2の実施の形態の構造の説明図である。 図4(a)参照 まず、第1の実施の形態と同様の条件で、n型InP基
板21表面にストライプ状開口部を有する選択成長マス
ク(図示せず)を設け、光ガイド層22、量子井戸層2
3、光ガイド層24、及び、p型InPクラッド層25
を連続的に成長させる。
【0042】次いで、全面に厚さ0.2〜0.5μm、
例えば、0.3μmのSiO2 膜を堆積させたのち、幅
0.8〜2.0μm、例えば、1.2μmのストライプ
状のSiO2 マスク35にパターニングしたのち、出射
端面30側から70〜150μm、例えば、120μm
の範囲に渡ってSiO2 マスク35の厚さを1/3程度
に薄くして薄膜部36を形成し、このSiO2 マスク3
5をマスクとしてメサエッチングを行う。
【0043】図4(b)参照 次いで、SiO2 マスク35をマスクレスでエッチング
して薄膜部36を除去し、残ったSiO2 マスク35を
選択成長マスクとして用いてSI−PBH型レーザと同
様の工程で、メサ頂部における厚さが、1.0〜3.0
μm、例えば、2.0μmとなるように高抵抗InP埋
込層26成長させ、次いで、厚さ200〜800nm、
例えば300nmのn型InP電流狭窄層27を成長さ
せる。
【0044】この場合、SiO2 マスク35の存在しな
い出射端面30側においてはメサ頂部に高抵抗InP埋
込層26が成長するので、出射端面30側に電流が流れ
ることがなく、一方、SiO2 マスク35の存在する後
端面31側においては、SI−PBH型レーザと同様の
電流狭窄構造となる。
【0045】図4(c)参照 次いで、SiO2 マスク35を除去したのち、全面に厚
さ3.0〜6.0μm、例えば、4.0μmのp型In
P層28、及び、厚さ0.1〜0.5μm、例えば、
0.2μmのp+ 型InGaAsコンタクト層29を成
長させることによって、スポットサイズ変換器付き半導
体レーザの基本構成が完成する。
【0046】図5(a)及び(b)参照 図5(a)は、上述の様にして形成した半導体発光素子
の光軸方向に沿った断面図であり、図5(b)の左側の
図は後端面31の構造を示す図であり、また、右側の図
は出射端面30の構造を示す図である。
【0047】図5(b)の左側の図から明らかなよう
に、レーザ部を構成する後端面31側においては、従来
と同様のSI−PBH構造となっているので、p側電極
33はp+ 型InGaAsコンタクト層29を介して幅
の広いp型InP層28と接触しており、量子井戸層2
3への電流狭窄をした状態を保ちつつ、素子抵抗を低減
することができる。
【0048】また、図3(b)の右側の図から明らかな
ように、テーパ導波路部を構成する出射端面30側にお
いては、n型InP電流狭窄層27が存在しているもの
の、厚さ2.0μmの高抵抗InP埋込層26を介して
いるためメサ近傍から離れており、且つ、n型InP電
流狭窄層27が途中で途切れることなく連続的に形成さ
れているので、光の散乱の原因となる屈折率差の影響は
それ程問題にはならない。
【0049】また、この第2の実施の形態においては、
SI−PBH型レーザとほぼ同じ工程によって製造する
ことができるため、第1の実施の形態に比べて製造工程
が簡素されるという利点もある。
【0050】なお、この第2の実施の形態における、エ
ッチングマスク及び選択成長マスクは、薄膜部を設けた
SiO2 マスクを用いているが、この様なSiO2 マス
クに限られるものではなく、選択成長マスクとしてSi
Nマスクを用い、このSiNマスクを覆うように、出射
端面側に120μm延在するSiO2 マスクを設け、こ
のSiO2 マスクをエッチングマスクとして用いたの
ち、SiO2 マスクを全て選択エッチングし、残ったS
iNマスクを選択成長マスクとして用いても良い。
【0051】また、上記の第1及び第2の実施の形態に
おいては、テーパ導波路部をテーパ状開口部を有するマ
スクを用いた選択成長によって形成しているが、バット
ジョイント構造と同様に、再成長によって膜厚がテーパ
状に1/3の厚さに変化する1.1μm波長組成のIn
GaAsP層を形成しても良い。
【0052】また、上記の第1及び第2の実施の形態に
おいては、量子井戸層として厚さ10nmの1.1μm
波長組成のInGaAsP障壁層と、厚さ6nmの1.
35μm波長組成のInGaAsP井戸層を交互に井戸
層が5層になるように堆積させて形成しているが、この
様な構成に限られるものでなく、必要とする波長及び出
力に応じて各層の組成、厚さ、及び、層数を任意に選択
すれば良い。
【0053】また、上記の各実施の形態においては、n
型InP基板上に直接光ガイド層を成長させているが、
n型InP基板上にn型InPバッファ層を設け、この
n型InPバッファ層を介して光ガイド層を成長させて
も良く、さらに、本発明はInGaAsP/InP系に
限られるものではなく、AlGaAs/GaAs系等に
も適用できるものである。
【0054】また、上記の第1及び第2の実施の形態に
おいては、メサストライプ部の少なくとも側部を埋め込
むために、高抵抗InP埋込層26を用いているが、高
抵抗InP埋込層26の代わりに、n型InP基板と逆
導電型のp型InP層を用いても良いものであり、この
場合には、このp型InP層とn型InP電流狭窄層2
7との間に形成される逆バイアスpn接合によって、電
流狭窄及び電流阻止が行われることになる。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、スポットサイズ変換器
となるテーパ導波路部に不要な電流が注入されないよう
にすると共に、そのための電流阻止機構による屈折率差
が生じないように、或いは、生じたとしても光の散乱に
ほとんど影響を与えない構造としたので、遠視野像の乱
れを低減し、一方、レーザ部の構成を従来のSI−PB
H構造とし、素子抵抗を低減させたので、高性能のスポ
ットサイズ変換器付き半導体発光素子を提供することが
でき、光ファイバ通信の発展に寄与するところが大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の製造工程の説明図
である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の構造の説明図であ
る。
【図4】本発明の第2の実施の形態の製造工程の説明図
である。
【図5】本発明の第2の実施の形態の構造の説明図であ
る。
【図6】従来のスポットサイズ変換器付き半導体レーザ
の説明図である。
【図7】従来のSI−PBH型レーザの説明図である。
【符号の説明】
1 基板 2 光ガイド層 3 活性層 4 光ガイド層 5 コア層 6 クラッド層 7 レーザ部 8 テーパ導波路部 9 後端面 10 出射端面 11 高抵抗埋込層 12 電流狭窄層 13 高抵抗層 21 n型InP基板 22 光ガイド層 23 量子井戸層 24 光ガイド層 25 p型InPクラッド層 26 高抵抗InP埋込層 27 n型InP電流狭窄層 28 p型InP層 29 p+ 型InGaAsコンタクト層 30 出射端面 31 後端面 32 高抵抗InP埋込層 33 p側電極 34 n側電極 35 SiO2 マスク 36 薄膜部 41 n型InP基板 42 光ガイド層 43 量子井戸活性層 44 光ガイド層 45 テーパ導波路部 46 レーザ部 47 p型InP層 48 n型InP電流狭窄層 49 p型InPクラッド層 50 p+ 型InGaAsコンタクト層 51 絶縁マスク 52 p側電極 53 n側電極 54 高反射コート 55 p型InPクラッド層 56 高抵抗InP埋込層 61 n型InP基板 62 InGaAsP活性層 63 p型InPクラッド層 64 高抵抗InP埋込層 65 n型InP電流狭窄層 66 p型InPクラッド層 67 p+ 型InGaAsコンタクト層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共振器内に、光を導波するための一層以
    上からなるコア層の膜厚が光の出射端面に向かって連続
    的に減少しているテーパ導波路部が集積化された光半導
    体装置において、少なくとも光の出射端面においては、
    前記コア層に隣接する半導体層、または、その上に積層
    された半導体層が、前記コア層の上部を介してつながっ
    ており、また、少なくとも後端面においては、前記コア
    層の上部の電極に接している半導体層が単一の組成及び
    導電型であり、且つ、前記コア層より幅が広いことを特
    徴とする半導体発光素子。
  2. 【請求項2】 少なくとも上記光の出射端面において、
    上記コア層に隣接する半導体層の上部には異なる導電
    型、或いは、異なる組成の半導体層が存在しないことを
    特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。
  3. 【請求項3】 上記共振器中の全ての領域において、上
    記コア層に隣接する半導体層が同一材料及び同一導電型
    であり、且つ、上記テーパ導波路部の光の出射端面近傍
    においてのみ前記コア層の上部でつながっていることを
    特徴とする請求項1または2に記載の半導体発光素子。
  4. 【請求項4】 少なくとも上記光の出射端面において、
    上記コア層に隣接する半導体層が高抵抗の半導体で形成
    されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    1項に記載の半導体発光素子。
  5. 【請求項5】 共振器内に、光を導波するための一層以
    上からなるコア層の膜厚が光の出射端面に向かって連続
    的に減少しているテーパ導波路部が集積化された半導体
    発光素子の製造方法において、前記テーパ導波路部を含
    めてメサエッチングしてメサストライプを形成したの
    ち、エッチング用マスクの一部を除去して前記メサスト
    ライプ上の半導体層を一部露出させ、次いで、前記メサ
    ストライプに隣接する半導体層を成長させる工程を有す
    ることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
JP14264396A 1996-06-05 1996-06-05 半導体発光素子及びその製造方法 Withdrawn JPH09326525A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013004688A (ja) * 2011-06-15 2013-01-07 Japan Oclaro Inc スポットサイズ変換器、半導体光素子、及びそれらの製造方法

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