JPH09326304A - 低電圧用電圧非直線性抵抗器素子の製造方法 - Google Patents

低電圧用電圧非直線性抵抗器素子の製造方法

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JPH09326304A
JPH09326304A JP8142532A JP14253296A JPH09326304A JP H09326304 A JPH09326304 A JP H09326304A JP 8142532 A JP8142532 A JP 8142532A JP 14253296 A JP14253296 A JP 14253296A JP H09326304 A JPH09326304 A JP H09326304A
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JP
Japan
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temperature
voltage
oxide
zinc oxide
antimony
Prior art date
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Pending
Application number
JP8142532A
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English (en)
Inventor
Tadashi Onomi
忠 小野美
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化亜鉛を主成分とするバリスタ電圧V1mA
が20V以下の優れた電圧非直線性抵抗器素子の製造方
法を提供することを目的とする。 【解決手段】 主成分の酸化亜鉛に、副成分として少な
くともビスマス、コバルト、マンガンの酸化物の他に、
更にチタンと、アンチモンの比率を制御して添加した組
成を、焼成時の昇温速度を遅く、また最高温度を低くし
て焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化亜鉛を主成分
とする低電圧用電圧非直線性抵抗器素子の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電圧非直線抵抗器素子(以降素子
と称する)の製造方法は、酸化亜鉛を主成分とし、副成
分として、酸化ビスマス、酸化コバルト、酸化マンガ
ン、酸化チタン、及び酸化アンチモンなどの各種金属酸
化物を秤量・混合・粉砕・造粒して得た、造粒粉を所定
形状に成形した後、その成形体を毎時100〜200℃
の速度で昇温し、1200〜1300℃で焼成体とした
後、電極を形成する方法が一般的である。このようにし
て得られた素子のバリスタ電圧(V1mAmm)は前記副成
分の種類と含有量により任意に得られるが、一般的に約
20Vが最低とされている。しかしながら、近年の半導
体などの低電圧化に伴い回路電圧が低電圧化し、素子の
低電圧化が要求されてきており、V1mAmmを20Vよ
り低くする必要がでてきた。この要求に対応するため、
バリスタ電圧を低くする方法としては酸化亜鉛にバリウ
ムなどを加え、仮焼、水和分解、分級により粒成長させ
た酸化亜鉛粒子のシードグレインを作成し、このシード
グレインを酸化亜鉛粉末と各種副成分に添加混合して焼
成する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
方法では、酸化亜鉛粒子のシードグレインを作成する工
程条件が複雑であるとともに、その水和分解の際に発生
する廃水の処理が必要となったり、分級の際の粉塵対策
などの環境対策が必要になるなどの問題点を有してい
た。
【0004】本発明は、従来の問題点を解決するもの
で、工程が簡略な低電圧用素子の製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、主成分の酸化亜鉛に、副成分として少なく
ともビスマス、コバルト及びマンガンを含むものに、さ
らにチタンをTiO2に換算して0.2〜1.0mol
%、アンチモンをSb23に換算してTiO2との比
(TiO2/Sb23)が5〜20となるように含有さ
せた組成材料を、700℃より高い温度領域を毎時50
℃以下の速度で昇温させて焼成するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、酸化亜鉛を主成分とし、副成分として少なくともビ
スマス、コバルト及びマンガンを含み、さらにチタンを
TiO2に換算して0.2〜1.0mol%、アンチモ
ンをSb23に換算してTiO2との比(TiO2/Sb
23)が5〜20となるように含有させた組成材料を、
700℃より高い温度領域を毎時50℃以下の速度で昇
温させて焼成するものである。これによりシードグレイ
ンを作成する必要がないため、工程を簡略化できるとと
もに環境対策についても容易になる。
【0007】本発明の請求項2に記載の発明は、焼成時
の最高温度を1200℃以下とするものである。これに
より添加された副成分中のビスマス等の蒸発を防止し、
均一な酸化亜鉛の焼結粒子を有する素子が得られ、電圧
非直線性特性の低下を抑制することができるものであ
る。
【0008】以下、本発明の一実施形態について説明す
る。 (実施形態1)図1は本実施形態の組成の素子の焼成収
縮曲線である。
【0009】先ず、主成分の酸化亜鉛に酸化ビスマス、
酸化コバルト及び酸化マンガンをそれぞれ0.5mol
%、酸化チタン、酸化アンチモンをそれぞれ(表1)に
示す組成となるように秤量した。
【0010】
【表1】
【0011】この原料に純水とポリビニルアルコール溶
液を加え、ボールミルで24時間混合した後、スラリー
をスプレードライヤーで乾燥・造粒した。得られた造粒
粉を直径13mm、厚さ1.2mmの円板状に500kg/cm
2の圧力で成形体とした。この成形体をアルミナ質のサ
ヤに入れ焼成を行った。この時の焼成条件として、室温
から700℃までは毎時100℃の速度で昇温し、それ
以上の温度領域は(表1)に示す速度で昇温し、また、
最高温度は(表1)に示す焼成温度で2時間保持した
後、毎時100℃の速度で降温した。このようにして得
られた焼結体の両面に銀電極ペーストを印刷し600℃
の温度で焼付を行い電極を形成した。
【0012】以上のようにして作製された試料それぞれ
各30個についてバリスタ電圧を測定した後、電圧非直
線係数αを算出し、それぞれの特性測定結果の平均値を
(表1)に示した。表中の*は本発明の範囲外を示すも
のである。
【0013】尚、バリスタ電圧は1mAの電流を流した
ときの電圧値を示し、電圧非直線係数αは1mA、10
0μAにおける各電流を流した時の電圧値から下記式に
より算出した。
【0014】α=(logl1−logl2)/(log
1−logV2) 但し、l1=1mA、l2=100μA V1、V2はl1、l2における電圧値である。
【0015】(表1)から、副成分の酸化チタン及び酸
化アンチモンの添加量に注目すれば、酸化チタンが0.
2mol%より少ない、試料番号1,2、酸化チタンが
1.0mol%より多い、試料番号16,17の組成は
何れの場合も、バリスタ電圧V1mAが20V以上とな
る。また、酸化チタンが0.2〜1.0mol%の場合
でも酸化アンチモンの比率が酸化チタンに対し、5より
小さい試料番号6,10,15や、20より大きい試料
番号3,7,11の場合もバリスタ電圧V1mAが20V
以上になる。しかし反対に酸化チタンが0.2〜1.0
mol%の場合、酸化アンチモンの比率が5〜20の試
料番号4,5,8,9,12,13,14及び21は何
れもバリスタ電圧V1mAが20Vより低くなっているこ
とがわかる。このことは素子の低電圧化、即ち酸化亜鉛
焼結粒子の粒成長に酸化チタンの量及び酸化アンチモン
の酸化チタンに対する比率が大きく寄与していることを
示唆しているものと思われる。
【0016】また、焼成条件についてみると、昇温速度
の早い試料番号18及び22は組成的には試料番号13
及び19と同じであるにも拘らずバリスタ電圧V1mA
20Vを超え著しく大きくなっている。一方遅い場合の
試料番号19はバリスタ電圧V1mAは13Vと低い値を
示している。これは図1に示すように、各温度における
収縮率を示したが700℃付近より急激に収縮が始ま
り、1200℃付近で終了する。この収縮過程において
添加物成分の移動、拡散が進み、結晶の粒成長がおき
る。バリスタ電圧V1mAの低電圧化のためには酸化亜鉛
の焼結粒子を大きくする必要があり、この収縮過程の昇
温速度が速いと、添加物組成を制御しても十分に酸化亜
鉛の焼結粒子成長を促進することができず、その結果バ
リスタ電圧V 1mAが高くなってしまうためと思われる。
またさらに焼成時の最高温度の場合、試料番号19及び
21と20を比較すると、1200℃を超えた20番の
みがバリスタ電圧V1mAは他と同じであるにも拘らず電
圧非直線係数αが極端に小さくなっている。このことは
副成分として添加した酸化チタン及び酸化アンチモン以
外の低融点金属酸化物の酸化ビスマスが1300℃の高
温焼成で蒸発量が増加した結果を示しているものと思わ
れる。
【0017】これらの結果からバリスタ電圧V1mAが2
0V以下で、尚かつ電圧非直線係数αの優れた素子を得
るためには、組成的には酸化チタンの量とこれに対する
酸化アンチモンの比率を制御し、さらに焼成時の700
℃より高い温度領域を毎時50℃以下の速度で昇温し、
最高温度も1200℃より低い温度で焼成する必要があ
ることがわかる。またさらに工程が単純であるために環
境対策も容易になる。
【0018】尚、バリスタ特性を改善する添加物、例え
ば酸化クロム、酸化ニッケル、酸化ケイ素、酸化ほう
素、アルミニウム、ガラス粉末などを添加した組成につ
いても、前記と同様の効果が得られることを確認されて
いる。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明は、主成分の酸化亜
鉛に、副成分として少なくともビスマス、コバルト、マ
ンガンの酸化物の他に、さらにチタンをTiO2に換算
して0.2〜1.0mol%、アンチモンをSb23
換算してTiO2との比(TiO2/Sb23)が5〜2
0となるようにした組成材料を、700℃より高い温度
領域を毎時50℃以下の速度で昇温させ、尚かつ120
0℃以下の温度で焼成することにより、バリスタ電圧V
1mAが20V以下で電圧非直線性特性αの優れた電圧非
直線抵抗器素子を単純な工程で製造する方法を提供する
ことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】焼成温度と収縮率の関係を示す図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化亜鉛を主成分とし、副成分として少
    なくともビスマス、コバルト、マンガンを含み、さらに
    チタンをTiO2に換算して0.2〜1.0mol%、
    アンチモンをSb23に換算してTiO2との比(Ti
    2/Sb23)を5〜20となるように含有させた組
    成の成形体を、700℃より高い温度領域を毎時50℃
    以下の速度で昇温させて焼成することを特徴とする低電
    圧用電圧非直線性抵抗器素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 焼成時の最高温度を1200℃以下とす
    ることを特徴とする請求項1記載の低電圧用電圧非直線
    性抵抗器素子の製造方法。
JP8142532A 1996-06-05 1996-06-05 低電圧用電圧非直線性抵抗器素子の製造方法 Pending JPH09326304A (ja)

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