JPH09325540A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH09325540A
JPH09325540A JP8143988A JP14398896A JPH09325540A JP H09325540 A JPH09325540 A JP H09325540A JP 8143988 A JP8143988 A JP 8143988A JP 14398896 A JP14398896 A JP 14398896A JP H09325540 A JPH09325540 A JP H09325540A
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JP
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image
heating
image forming
fixing
forming apparatus
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JP8143988A
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English (en)
Inventor
Toshio Miyamoto
敏男 宮本
Satoru Izawa
悟 伊澤
Hiroko Ogama
裕子 大釜
Masahiko Suzumi
雅彦 鈴見
Masami Takeda
正美 竹田
Yozo Hotta
陽三 堀田
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の解像度、複数のプロセススピードを有
する画像形成装置において、連続プリント中に解像度、
すなわちプロセススピードを切り替えても、転写バイア
ス設定変化時、プロセススピード変化時のクリーニング
不良、帯電不良による画像汚れを防止し、さらにはプロ
セススピード切り替え直後の高温オフセットや定着不良
も防止できるようにすること。 【解決手段】 解像度切替時に、変更後のプロセススピ
ードに対応する電子写真プロセス諸条件の準備動作を通
常の紙間期間を多少延長して行う。また、フィルム加熱
方式のオンデマンド加熱定着装置6により比較的短期間
で最適化した温度調節で加熱定着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザビームプリン
タ、LEDプリンタ等のプリンタ、デジタル複写機等の
電子写真方式を使用した画像形成装置に関し、特に解像
度切替可能な画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザビームプリンタ、LEDプ
リンタ等の電子写真方式を使用した画像形成装置は、パ
ーソナルコンピュータ等のコンピュータ、ワークステー
ション等の外部情報処理機器から印字(以下、プリント
と称する)に関するコマンド及びコード化された文字、
イメージ画像情報をデータ受信し、フォーマッタにおい
てコード情報を画素情報に変換している。この変換の際
に、写真等の濃度情報をもったイメージ画像はディザマ
トリックス、誤差拡散法等の公知の画像処理を施され二
値化された画素情報に変換される。
【0003】次に、電子写真エンジン部分においてこの
画素情報をプリントする。すなわち、あらかじめ均一に
帯電された電子写真感光体あるいは静電記録誘電体上
に、画素情報によって変調された例えば半導体レーザー
のビーム等を走査する光学系等の露光手段によって静電
潜像を形成する。この静電潜像を現像する現像装置とし
ては、例えば静電潜像担持体(例えば、感光ドラム)と
対向した現像領域において、所定の微小間隙を開けた現
像剤担持体(現像装置)上から、現像剤(トナー)を静
電潜像担持体上の静電潜像に転移して付与することによ
り、静電潜像を現像するものが知られている。この現像
された画像(トナー像)は、転写ローラ等の転写手段に
より用紙等の転写材(記録材ともいう)上に転写され
る。
【0004】トナー像を転写された転写材は、静電潜像
担持体から分離されて公知の加熱定着装置等の定着手段
へ送られ、そこでトナー像の転写材への定着が行なわれ
る。
【0005】加熱定着装置は、所定の温度に加熱・温調
した熱ローラ(以下、定着ローラと記す)と、このロー
ラに圧接させた弾性加圧ローラとを有するものが一般的
であり、これら両ローラで形成される圧接ニップ部(以
下、定着ニップ部と記す)に、未定着トナー像を形成担
持させた被加熱材としての転写材を導入して挟持搬送さ
せることで、転写材の定着ニップ部位置通過過程におい
て定着ローラの熱で未定着トナー像を転写材上に永久画
像として固着定着させるものである。
【0006】このような定着手段を通った転写材は画像
形成装置外に排出される。転写の終了した静電潜像担持
体上に残留したトナーは、クリーニングブレード等によ
る公知のクリーニング手段により除去され、次の作像が
行われる。
【0007】ところで近年、プリンタの高解像度化が進
み、解像度900dpi(ドット/インチ)、1200
dpiという高解像度モードをもつプリンタが作られる
ようになってきている。ところが、解像度を例えば、6
00dpi→1200dpiに高めるとすると、レーザ
ビームプリンタのスキャナユニット内のポリゴンミラー
の回転数を2倍にしなければならず、プリント速度が1
2枚/分のプリンタではポリゴンミラーは3万rpm以
上の回転数が必要となるので、技術的、製造コスト的に
問題が生じてくる。
【0008】この問題の対策法として、例えば600d
piで12枚/分のプリンタであれば、1200dpi
モードのときにはプロセススピードを半分に切替えて、
1200dpiで6枚/分(プロセススピード約35m
m/sec)で動作させるという解像度、プロセススピ
ード切替タイプのプリンタが作られている。このような
プロセススピード切替方式であれば、ポリゴンミラーの
回転数は、解像度によらずに一定で済むため、スキャナ
ユニットの技術的、製造コスト的問題は生じない。
【0009】このような従来装置において、ホストコン
ピュータから解像度の異なる画像データが次々と送られ
てきた場合に、プリントを次々と実行するためには、連
続プリント動作で異なる解像度データを異なるプロセス
スピードでプリントするということになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来例では、解像度切替時においてプロセススピ
ードが変化するために、特に連続プリントにおいて、以
下に示すような問題が生じることがあった。すなわち、
プロセススピードが異なると、電子写真のプロセス条件
の最適値が異なるものがある。例えば、 (1)上記転写ローラに印加される転写バイアス電圧
は、所定のプロセススピードに合せてあると、プロセス
スピードを遅くした場合、転写電流が過多となるので転
写バイアス電圧を弱くする必要がある。転写バイアス電
圧が単なる定電圧制御であればプロセススピード切替時
に転写バイアス電圧も切替れば良いが、実際には転写ロ
ーラの抵抗値のバラつきなどにより特開平2−1233
85号公報に記載されたようなATVC制御と称する自
動転写バイアス制御を行っており、このATVC制御は
プリント動作の前回転中に電圧設定を行うので、連続プ
リント中にプロセススピードが変化すると対応できな
い。
【0011】(2)また、上記加熱定着装置の定着温度
設定はプロセススピードが速い場合は高く、遅い場合は
低くなる必要がある。温度が高い設定のままでプロセス
スピードを遅くすると、熱量が過多となって高温オフセ
ットという現象が発生する。定着温度設定はプロセスス
ピードに応じて変えることはできるが、実際の熱ローラ
定着装置では、定着装置の熱容量が大きいために、解像
度が低→高になるとき、すなわちプロセススピードを遅
くした後、定着装置の温度が設定温度まで低下するまで
実際に紙を通紙して紙に熱をうばわせる必要があり、連
続プリントでは低プロセススピードの定着の紙先端付近
に、上記の高温オフセットを生じる危険がある。逆に、
解像度が高→低になるとき、すなわちプロセススピード
が速くなったあと、定着装置の温度が設定温度に上昇す
るまでに、紙先端付近に定着不良を生じることがある。
【0012】(3)さらに、プロセススピード切替時
に、クリーニング不良、帯電不良が生じる可能性があ
り、感光ドラム上のその不良部分にそのまま画像が画か
れると、直線状の画像汚れを生ずることがある。
【0013】以上の問題の存在により、従来では連続的
にプリントしながら解像度を切り替えることは不可能で
あった。そのため、従来では、解像度を切り替える場合
は、いったん後回転に入り、プリント動作を終了して、
あらためて異なる解像度のプリント処理を開始してお
り、連続的に解像度の異なる画像をプリントすることは
できなかった。
【0014】本発明の目的は、上述の点に鑑みてなされ
たもので、ホストコンピュータから解像度の異なる画像
データが連続的に送られてきても、連続的にプリントす
ることのできる画像形成装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のように構成する。
【0016】(1)複数の解像度、プロセススピードを
有する画像形成装置において、連続プリント中に解像度
を切替える、すなわちプロセススピードを切替る場合
は、その切替時に変更するプロセススピードに対応する
プロセス条件の変更のための準備動作を行う手段を有す
る。
【0017】(2)複数の解像度、複数のプロセススピ
ードを有する画像形成装置において、加熱体に耐熱性フ
ィルムを接触摺動させて、その加熱体とは反対側のフィ
ルム面に転写材を密着摺動させてこのフィルムとともに
加熱体位置を通過させて、加熱体からフィルムと転写材
に熱エネルギーを付与して転写材上の未定着画像を定着
させる加熱定着器を使用し、さらに、定着装置の加熱体
(ヒーター)を2本または2本以上で形成し、プロセス
スピードに応じて使用するその加熱体を切り替える手段
を有する。
【0018】上記構成により、次の作用が得られる。
【0019】(1)プロセススピードごとに最適化した
電子写真プロセス条件でプリントできるので、例えば転
写バイアスのATVC制御を連続的にプリントする場合
でも設定しなおすことができ、プロセススピード、転写
ローラ抵抗に対して最適化した状態でプリントすること
ができる。さらに、プロセススピード切り替え時点で発
生する可能性のあるクリーニング不良,帯電不良を防止
することができる。
【0020】(2)解像度切り替え直後のプリントでも
低画像→高画像(プロセススピード速→遅)での高温オ
フセット、高解像→低解像(プロセススピード遅→速)
での定着不良を防止することができる。
【0021】更に詳細には、本発明の第1の形態は、一
様に帯電された感光体に露光して静電潜像を形成し、該
静電潜像を現像剤で現像し、現像された画像を転写材に
転写し、該転写材の画像を加熱定着して出力する複数の
解像度と複数のプロセススピードを有する電子写真方式
の画像形成装置において、解像度の切替時に、変更後の
プロセススピードに対応する電子写真プロセス諸条件の
変更のための準備動作を行う制御手段を有する。
【0022】好適例として、前記準備動作は通常の紙間
期間を該順次動作が完了するまで延長した紙間期間で行
われる。また、前記感光体の外径がRmm,変更後の前
記プロセススピードがPmm/secの場合、プロセス
スピードの変更後、ほぼπR/P sec待つて前記感
光体への画像書き込みを開始し、その待機期間中に前記
準備動作を実行する。また、好ましくは、前記プロセス
スピードの変更と前記準備動作は前記転写材が加熱定着
装置を通過し終わるタイミングで開始される。前記準備
動作は、変更後の前記プロセススピードに対応する自動
転写バイアス印加制御、前記感光体の1回転の時間以上
の回転、変更後の前記プロセススピードに対応する定着
温度設定の変更の少なくともいずれか1つを含む制御動
作である。更に、好ましくは、前記転写材の画像を加熱
定着する加熱定着装置は比較的熱容量が小さな構造のオ
ンデマンド加熱定着装置である。
【0023】本発明の第2の形態は、一様に帯電された
感光体に露光して静電潜像を形成し、該静電潜像を現像
剤で現像し、現像された画像を転写材に転写し、該転写
材の画像を加熱定着して出力する複数の解像度と複数の
プロセススピードを有する電子写真方式の画像形成装置
において、前記加熱定着のための加熱体に耐熱性フィル
ムを接触摺動させ、該加熱体とは反対側のフィルム面に
前記転写材を密着摺動させて当該フィルムとともに加熱
体の位置を通過させることで、該加熱体から前記フィル
ムと前記転写材に熱エネルギーを付与して当該転写材上
の未定着画像を定着させる加熱定着装置を有する。
【0024】好適例として、前記加熱体を2本または2
本以上で形成し、プロセススピードの変更に応じて使用
する加熱体の本数を切り換える加熱体駆動手段を有す
る。また、前記加熱体は、セラミックヒータ、あるいは
が励磁コイルと誘導加熱板とで構成された誘導加熱式ヒ
ータとすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0026】(第1の実施形態)図1は、本発明の画像
形成装置の一実施形態の構成を示す。本例の画像形成装
置では、ホストコンピュータ(不図示)からのプリント
に関するコマンド及びコード化された文字、イメージ画
像情報をデータ受信し、フォーマッタにおいてコード情
報を画素情報に変換する。この変換する際に、写真等の
濃度情報をもったイメージ画像はディザマトリックス等
の画像処理を施されて二値化される。
【0027】画像形成装置の電子写真エンジン部分にお
いて、1は感光ドラムであり、OPC(organic photoco
nductor)、アモルファスSe、アモルファスSi等の感
光材料層がアルミニウムやニッケルなどのシリンダ状の
基体上に形成されている。感光ドラム1の外径はφ30
mmである。この感光ドラム1は同図の矢印の時計方向
に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動
され、その回転過程で帯電ローラ2によってその感光ド
ラム1の表面が所定の極性・電位に一様帯電される。
【0028】次に、その感光ドラム1の帯電処理面は、
レーザビームスキャナ(図示しない)から目的の画像情
報の時系列電気デジタル画素信号に応じてON/OFF
制御(変調制御)されて出力されたレーザビーム3の走
査露光を受ける。この走査露光により回転する感光ドラ
ム1の面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成さ
れる。
【0029】この静電潜像は現像装置4でトナー像とし
て現像・可視化される。この現像方法としては、ジャン
ピング現像法、2成分現像法、FEED現像法などが用
いられ、イメージ露光と反転現像とを組み合わせて用い
られることが多い。
【0030】感光ドラム1上のトナー像は、感光ドラム
1とこれに接触させた転写手段としての転写ローラ5と
の間のニップ部(以下、転写部という)において、給紙
部(図示しない)から所定のタイミングで搬送された転
写材(プリント用紙)Pの面に順次に転写される。転写
材Pは感光ドラム1と転写ローラ5間に一定の加圧力で
挟持され転写部を通って搬送される。
【0031】転写部を通ってトナー像の転写を受けた転
写材Pは、回転する感光ドラム1面から分離されて、次
に説明する加熱定着装置6へ搬送導入され、トナー像の
加熱定着処理を受け、プリントアウト(排紙)される。
【0032】一方、転写材Pに対してトナー像を転写し
た後の感光ドラム1の面は、クリーニング装置7により
転写残存トナー等の残存付着物の除去を受けて清掃さ
れ、繰り返して作像に供される。
【0033】本例の画像形成装置は、低解像モードでの
スループット12枚/分、プロセススピード70mm/
secで解像度600dpi、また高解像モードでのス
ループット6枚/分、プロセススピード35mm/se
cで解像度1200dpiの切り替えタイプであり、ス
キャナユニット(レーザビームスキャナユニット)のポ
リゴンミラーの回転数は一定で(約15000rpm)
ある。
【0034】ここで、ホストコンピュータ(図示しな
い)から1枚分の低解像度600dpiの画像データ
と、1枚分の高解像度1200dpiの画像データとが
連続して送られてきた場合において、この2枚の画像を
連続的にプリントする場合について考えてみる。図2に
このときのプリントシーケンスを示す。本発明では、プ
リンタ電源ON(電源投入)の後、前多回転(図示しな
い)を経て、プリント可能なレディ状態(READY;
スタンバイ状態)になった後において、プリント信号が
入力すると、前回転に続いて、1枚目の600dpiで
のプリント動作を行い、次に紙間の回転期間にプロセス
スピード切り替えと準備動作を行う。
【0035】一方、本発明を適用しない比較例では、上
記紙間の期間において単にプロセススピードが切り替る
だけである。
【0036】本実施形態での上記準備動作は、1枚目の
プリント用紙(転写材)の後端が加熱定着装置6を抜け
た直後、プロセススピードを70mm/secから35
mm/secに切り換える。このプロセススピード切り
替え後に、ATVC(自動転写バイアス印加制御)の再
検知を約1.1sec行い、この検知の終了後、その他
の準備動作終了を待って(約2sec後(後述))、2
枚目の1200dpiの画像書き込みを行う。この書き
込みのタイミングに合わせて2枚目の用紙を給紙する。
【0037】上記のプロセススピード切り替え時点でク
リーニング不良が発生することがあるが、本実施形態の
装置では、感光ドラム1の回転によりクリーニング装置
7のクリーニング位置から転写ローラ5の転写位置まで
プロセススピード35mm/secでは約2secかか
るので、クリーニング不良が発生していても、その汚れ
た部位は転写位置を過ぎているので、プリント用紙を汚
すことはない。尚、帯電不良も発生することがあるが、
帯電ローラ2の帯電位置から転写ローラ5の転写位置間
は、クリーニング位置から転写位置間よりも短いので、
その帯電不良によりプリント用紙を汚すことはない。
【0038】転写ローラ5に印加される転写バイアス電
圧に関しては、本実施形態では、1枚目は約+3.0k
V、2枚目はプロセススピードが遅くなったことにより
約+2.2kVというATVCによる制御電圧を印加し
ているので、1、2枚目とも良好な画像が得られること
が確認できた。
【0039】一方、本発明を適用しない比較例の場合
は、紙間を約0.5secしかとっていないので、スピ
ード切替時のクリーニング不良汚れが2枚目に発生し
た。また、転写バイアス電圧は600dpiのプロセス
スピード70mm/secで最適化した+3.0kVを
2枚目の遅いプロセススピードでも使用するので、2枚
目には転写バイアス電圧が強すぎて、1200dpiの
画像(グラフィック画像等)に黒ポチ状の斑点汚れが発
生した。
【0040】以上述べたように、本実施形態において
は、解像度・プロセススピード切り替え時に、上述のよ
うな適切な準備動作を行うので、画像汚れを防止するこ
とができる。尚、本実施形態では解像度の切り替えに伴
ってプロセススピードを切り替えたが、これに限るもの
でなく、単にプロセススピードのみを可変とする装置に
おいても本発明は有効である。
【0041】なお、本実施形態では、一例としてφ30
mmの感光ドラムと、35mm/secのプロセススピ
ードを採用したので、約2secの準備動作時間となっ
たが、一般的には、プロセススピード切り替え後、感光
ドラム1周分の時間を待って、2枚目の画像書き込みを
始めれば良いので、外径Rmmの感光ドラムとプロセス
スピードPmm/secの場合には、準備動作時間とし
て、πR/Psec待てば良いということになる。
【0042】(第2の実施形態)図3は本発明の第2の
実施形態における画像形成装置の加熱定着装置部分を拡
大して示す。図3に示す加熱定着装置6は、円筒状の定
着フィルム11を挟んで定着ニップ部Nを形成する部材
12,16の一方側の部材12を加熱部材とし、他方側
の部材16を加圧ローラとし、定着ニップ部Nの定着フ
ィルム11と加圧ローラ16の間に被加熱材としての転
写材Pを導入して挟持・搬送させ、定着ニップ部Nにお
いて転写材Pを定着フィルム11を介して加熱して画像
定着するフィルム加熱方式の装置である。
【0043】本実施形態において、定着フィルム11は
熱容量の小さな円筒状のシームレスフィルムであり、ク
イックスタートを可能にするために100μm以下の厚
みで、耐熱性・高弾性を有するポリイミド、ポリアミド
イミド、PEEK(ポリエーテル・エーテルケトン)、
PES(ポリエーテルスフォン)、PPS(ポリフェニ
レンサルファイド)、PFA(ポリフォルムアルデヒ
ド)、PTFE(ポリテトラフルオロチレン)、FEP
(テトラフルオロエチレン−ベルフルオロプロピレン共
重合樹脂)等のフィルムである。また、長寿命の装置を
構成するために充分な強度を持ち、耐久性に優れた定着
フィルム11としては20μm以上の厚みが必要であ
る。また、トナーオフセット防止や記録材の分離性を確
保するために、その定着フィルム11の表層にはPF
A、PTFE、FEP、シリコン樹脂等の離型性の良好
な耐熱樹脂を混合ないし単独で被覆している。
【0044】13は装置本体に固定されたステイホルダ
ーであり、静止の加熱部材12の支持体と回動する上記
円筒状の定着フィルム11の内面案内部材とを兼ねる。
加熱部材12はこのステイホルダー13の下面の略中央
部にホルダー長手方向に沿って形成したセット溝内に嵌
入して配設・保持させてある。この加熱部材12の構造
は後述する。ステイホルダー13は定着ニップ部N側と
は反対方向への放熱を防ぐために断熱性・耐熱性の部材
としてあり、例えば、液晶ポリマー、フェノール樹脂、
PPS、PEEK等で構成される。
【0045】加圧ローラ16は弾性ローラであり、芯金
14と、この芯金14の外側に同心一体にローラ状に形
成した、シリコンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムである
いはシリコンゴムを発泡して形成された弾性層15とか
らなり、この弾性層15上にPFA、PTEE、FEP
等の離型性層を形成してあってもよい。
【0046】そして、加熱部材12とステイホルダー1
3のアセンブリ(組立体)に対して円筒状の定着フィル
ム11をルーズに外嵌し、加熱部材12に対して定着フ
ィルム11を挟ませ、加圧ローラ16をその弾性に抗し
て所定の押圧力で圧接させて、所定幅の定着ニップ部N
を形成させてある。ステイホルダー13はその両端部を
装置側板(図示しない)間に支持させてあり、加圧ロー
ラ16はその両端側に配設した加圧ばね等の加圧手段
(図示しない)により、加熱部材12に対して定着フィ
ルム11を挟ませた状態で所定の定着ニップ部Nが形成
されるように十分に加圧されている。
【0047】加圧ローラ16は駆動系(図示しない)に
より図の矢示の反時計方向bに所定の周速度で回転駆動
する。この加圧ローラ16の回転駆動による定着ニップ
部Nにおけるこの加圧ローラ16と定着フィルム11の
外面との摩擦力により定着フィルム11に直接的に加圧
ローラ16の回転力が作用して、(但し、転写材Pが定
着ニップ部Nに導入されたときはこの転写材Pを介して
定着フィルム11に回転力が間接的に作用する)、その
円筒状の定着フィルム11が定着ニップ部Nにおいて加
熱部材12の下面に圧接摺動しつつ、加熱部材12とス
テイホルダー13とのアセンブリの外回りを本図の矢示
の時計方向aに回転駆動させられる。
【0048】定着ニップ部Nの定着フィルム内面と加熱
部材12の摺擦部、およびステイホルダー13の外表面
には耐熱性グリース等の潤滑剤を少量介在させてある。
これにより定着フィルム11がスムーズに回転可能とな
る。上記の加熱部材12と、ステイホルダー13と、定
着フィルム11とが加熱定着部を構成する。
【0049】上記のようにして定着フィルム11を回転
駆動させ、加熱部材12を所定の温度に加熱・温度調節
させた状態において、定着ニップ部Nの定着フィルム1
1と加圧ローラ16との間に被加熱材としての未定着ト
ナー像を形成担持させた転写材Pを導入すると、転写材
Pは定着フィルム11の面に密着してこの定着フィルム
11と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送される。この定
着ニップ部Nにおいて、転写材Pとトナー像が加熱部材
12により定着フィルム11を介して加熱されて転写材
P上のトナー像が定着される。定着ニップ部Nを通った
転写材部分は定着フィルム11の面から剥離して搬送さ
れる。
【0050】加熱部材12は定着ニップ部Nにおいて被
加熱材としての転写材Pの搬送方向と直交する方向(図
面に対して垂直方向)を長手とする横長部材である。加
熱部材12はその下側の非通電用加熱部材(図示しな
い)の下面と加圧ローラ16との間に定着フィルム11
を挟ませて所定幅の定着ニップ部Nを形成させる。
【0051】加熱部材12は、本実施形態ではセラミッ
クヒータであり、アルミナ等の高絶縁性のセラミックス
基板と、その表面(下面)の幅方向中央部に基板長手方
向に沿って、例えばAg/Pd(銀パラジウム)、Ru
2 、Ta2 N等の電気抵抗材料をスクリーン印刷等に
より、厚み10μm程度、幅1〜5mm程度の線状もし
くは細帯状に塗工して形成した発熱抵抗層とからなる。
また、上記セラミックス基板の裏面(上面)に配設した
サーミスタ等の温度検知素子がある。この温度検知素子
の温度検知信号に応じて、上記発熱抵抗層の長手方向端
部にあるAg/Pt(銀・白金)で形成された電極部
(図示しない)から発熱抵抗層に印加される電圧のデュ
ーティー比や波数等が適切に制御されることで、通電加
熱部材としてのセラミックヒータが所定の温度に温度調
節される。
【0052】本実施形態では、以上のような構成の加熱
定着装置6を、解像度とプロセススピードとを切り替え
可能な画像形成装置に用いている。他の部分の構成は図
1に示した第1の実施形態の装置と基本的に同様であ
る。
【0053】本実施形態において、解像度600dpi
の1枚分の画像と、解像度1200dpiの1枚分の画
像のデータが連続してホストコンピュータから送られて
きた場合について考えてみる。図4はこのプリント動作
中の加熱定着装置6の定着ニップ部Nの温度を測定した
ものである。1枚目の600dpiのプリントはプロセ
ススピード70mm/secで定着するので、その定着
温度は200℃に設定し、2枚目の1200dpiのプ
リントはプロセススピード35mm/secで定着する
ので、その定着温度は180℃に設定した。この設定条
件で定着ニップ部Nの温度を実測した結果が図4のグラ
フであり、図4中の太線の曲線が本発明によるフィルム
加熱方式の場合のものであり、細線で示した曲線が本発
明を適用しない比較例による従来の熱ローラ定着方式の
加熱定着装置を使用した場合のものである。
【0054】本実施形態での太線のグラフでは、まず、
前回転において、本例は図3に示すようなオンデマンド
加熱定着装置であるから室温状態から加熱を始め、所定
温度200℃に達すると、第1の実施形態で説明したよ
うな方法で転写材(転写紙)P上に形成された未定着ト
ナー画像を定着する。
【0055】そして、転写材の後端が図3の加熱定着装
置6を通り抜けた直後にプロセススピードを半分に減速
し、同時に設定温度を180℃に変更する。前述の第1
の実施形態で説明したような解像度・プロセススピード
の変更のための準備動作が約1.1秒行われている間
に、本例ではオンデマンド加熱定着装置であるので加熱
定着装置自体の熱容量が小さく、実際の定着ニップ部N
の温度も180℃付近まで低下しており、2枚目の12
00dpiの定着を所定の180℃の設定温度で行うこ
とが可能である。2枚目の転写材の後端が本加熱定着装
置6を通り抜けると後回転に入り、加熱定着装置6はO
FF(電源断)される。
【0056】以上の制御動作によって、2種類のプロセ
ススピードに対して最適化した定着温度で定着できるの
で、高温オフセット等の発生のおそれのない良好な定着
を得ることができる。
【0057】一方、比較例においては、設定温度は本実
施形態と同様に切り替えるが、熱ローラ定着装置である
ので熱容量が本実施形態のものよりもはるかに大きく、
そのため準備動作において設定温度を変更しても実際に
定着ニップ部の温度が変化するためには数秒の時間が必
要である。比較例において、上記と同様に600dp
i、1200dpiの2枚の連続プリントでの実際の定
着ニップ部の温度をみてみると、まず熱ローラ定着装置
は常にスタンバイ温度に温度調節しておくのが通常であ
って、120℃付近から前回転時に200℃の設定温度
に立上げている。これは、加熱部材であるヒーターのワ
ット数や前回転の時間を適当に選ぶことにより可能であ
る。1枚目の600dpiの定着が終ると、プロセスス
ピードを半速にして設定温度を180℃に切り替える
が、実際の温度は、熱容量が大きいので2枚目の120
0dpiの定着が始まっても190℃程度あり、2枚目
の転写材が加熱定着装置の熱を奪うことで2枚目の定着
途中でやっと設定温度の180℃になっている(図4の
細線のグラフを参照)。この比較例の構成で実際にプリ
ントされた結果をみると、2枚目には定着が高温過ぎる
ために発生する高温オフセットという画像汚れが発生し
た。
【0058】次に、1枚目の画像として高解像度の12
00dpiの画像データが、2枚目の画像として低解像
度の600dpiの画像データがホストコンピュータか
ら連続して送られてきた場合の動作を説明する。設定温
度は前述と同様であり、1枚目の1200dpiのプリ
ントでは180℃に、2枚目の600dpiのプリント
では200℃に設定している。
【0059】このときの実際の定着ニップ部での測定温
度を図5に示す。図4と同様に、図5の太線の曲線が図
3の加熱定着装置6を用いた本実施形態によるグラフで
あり、図5の細線の曲線が本発明によらない熱ローラ定
着装置を用いた比較例によるグラフである。本実施形態
のグラフから分るように、1枚目の1200dpiのプ
リントでは実測温度180℃に、紙間の準備動作中に2
枚目の600dpiのプリント用の設定温度200℃
に、定着ニップ部の実測温度も十分に安定となっている
ので、1200dpi、600dpiの両方とも良好な
プリントが得られた。
【0060】一方、比較例の構成では、1枚目の120
0dpiは問題ないが、2枚目の600dpiのプリン
トの先端部分で温度が上昇しきれない部分と次にオーバ
ーシュートで温度が高すぎる部分が生じた。これは、ト
ナー画像を定着する転写材としての用紙の紙質にもよる
が、厚紙だと温度が上昇しきれない部分で定着不良とな
り、薄紙だと温度がオーバーシュートした部分で高温オ
フセットの問題が生ずるためである。
【0061】(第3の実施形態)本発明の第3実施形態
は、オンデマンド加熱定着装置の加熱部材として前述の
ようなセラミックヒータを用いたものでなく、励磁コイ
ルと誘導加熱板からなるヒータを使用したことが特徴で
ある。加熱定着装置の他の部分、及び画像形成装置につ
いては前述の第1、第2の実施形態と同様とする。図6
に示した構成の加熱定着装置6は本発明者らによって創
作されたものである。
【0062】112は励磁コイルであり、フェライト等
の強磁性体からなるコアに導線が巻かれており、その長
手方向端部からその発振回路が周波数可変である交流電
源(図示しない)により通電される。本実施形態では、
励磁コイル芯材として閉磁路を形成するためにコの字型
のものを使用した。
【0063】114は誘導加熱板であり、この下流側に
は低熱容量の導電性チップサーミスタ(図示しない)が
配置されている。このチップサーミスタの出力に応じて
上記交流電源(スイッチング電源)が10kHz〜1M
Hzの高周波交流電流、好ましくは20kHz〜800
kHzの高周波交流電流を励磁コイル112に印加する
ことで交番磁界を発生する。このとき誘導加熱板114
の内部では上記の磁界の変化を妨げるかのように渦電流
が流れる。この渦電流が誘導加熱板114の抵抗に応じ
たジュール熱を発生させ、定着ニップ部Nに搬送された
転写材上のトナー像を加熱定着する。
【0064】このとき、誘導加熱板114の下流側に配
置したチップサーミスタによって検知された温度情報
は、A/D変換器(図示しない)を介してCPU(図示
しない)へと送られ、この温度情報に基づきCPUは、
交流電源の発振回路を最適周波数に設定し、励磁コイル
112の巻線に最適な周波数の交流を印加するように制
御する。以上の動作により誘導加熱板114の温度を所
定値に制御する。
【0065】加熱部材としての誘導加熱板114は厚さ
0.1〜2.0mmの鉄、強磁性SUS(ステンレスス
チール)等の強磁性金属が好ましく、本実施形態では厚
さ0.6mmの鉄板を使用した。
【0066】本構成では、誘導加熱部材として強磁性金
属スリーブ等の回転体の代わりに、熱容量の小さな誘導
加熱板をニップ部に固定配置し、ニップ部分を集中的に
加熱するのでクイックスタートが可能である。
【0067】以上の構成による図6の加熱定着装置も、
図3に示した第2の実施形態のセラミックヒータ12を
使用した加熱定着装置と同様に、熱容量が小さくオンデ
マンド性に優れている。従って、本実施形態において第
2の実施形態と同じく、1200dpi、600dpi
の画像を連続してプリントして、定着ニップ部の温度を
実測したところ図4の太線に示したと同様の温度データ
の結果が得られ、プリント結果も良好であった。また、
600dpi、1200dpiの画像を連続してプリン
トして、定着ニップ部の温度を実測した場合も、図5の
太線に示したと同様の温度データの結果が得られ、プリ
ント結果も良好であった。
【0068】(第4の実施形態)本発明の第4の実施形
態は、図3におけるセラミックヒータの加熱部材12を
2本としてプロセススピードに応じて低速時は1本の
み、高速時は2本使用することが特徴である。図7にこ
の2本のセラミックヒータの概略図を示す。81は発熱
体、82,83は電極、84は発熱領域を示す。発熱体
が2本で構成されている以外は、本発明の第2の実施形
態で説明した図3と同様の構成である。前述の第2の実
施形態においては、加熱部材としての発熱体12は約7
50Wのもの1本であったが、本実施形態では約350
Wの発熱体81を2本備え、低解像度の600dpiで
プロセススピード70mm/secの場合ではその発熱
体81の2本とも通電して使用し、高解像度の1200
dpiでプロセススピード35mm/secの場合は発
熱体81の1本のみを通電して使用している。
【0069】ところで、フィルム加熱方式の加熱定着装
置は、非常に熱容量が小さい構成となっている為に、少
々の熱負荷の変動によっても温度が大きく変動する。そ
のため、そのヒーター制御は単なるON/OFF制御で
はなく、多段階電力制御を用いてよりきめ細かな制御を
行う必要がある。
【0070】この多段階電力制御方式にはゼロクロス波
数制御方式と位相制御方式の2つの方式がある。ゼロク
ロス波数制御方式はAC(交流)の複数波を1ユニット
としてその1ユニット内で通電する半波の数を変えるこ
とにより供給電力を制御する方式であり、位相制御方式
はACの1半波内での通電割合を変えることにより供給
電力を制御する方式である。
【0071】但し、これらの多段階電力制御方式には以
下に示すような問題点がある。即ち、機器の消費する電
流値に大きな変動があると、接続された電源供給システ
ム自体のインピーダンスにより電源電圧が変動し、この
電源電圧の変動により同一電源供給網に接続されている
照明装置にチラつき、いわゆる『フリッカー(Flicker
)』を発生させる。この『フリッカー』は複数波のユ
ニット単位でON/OFF制御するゼロクロス波数制御
方式で発生しやすく、1回のON/OFFによる電流変
動の少ない位相制御方式では発生しにくい傾向がある。
また同じ電力を消費する場合は使用電源電圧の絶対値が
小さいほど電流値の相対的な変動も大きいために、『フ
リッカー』が発生しやすい傾向があり、発熱体抵抗値が
低い場合もヒーター制御のON/OFFの回数が増える
のに伴って『フリッカー』レベルが悪化する。
【0072】もう一つの問題として、ON/OFFの際
に生じる急激な出力変動によるスイッチングノイズがあ
る。このスイッチングノイズはAC半波内の途中でスイ
ッチングを行う位相制御方式で発生しやすく、ON/O
FF制御が必ずゼロクロスポイントで行われるゼロクロ
ス波数制御方式では発生しない。また、スイッチング時
の出力値が大きいほどノイズも大きくなるために使用電
源電圧が大きいほどより大きなノイズが発生する。この
スイッチングノイズを低減するためには電源にノイズフ
ィルタを設ける必要がある。
【0073】通常、100V用電源と100V用加熱定
着装置の組み合わせを有する画像形成装置では『フリッ
カー』を防止するために位相制御方式で電力制御を行
い、電源にノイズフィルターを設けてノイズの除去を行
っており、他方『フリッカー』の発生しにくい200V
用電源と200V用加熱定着装置の組み合わせを有する
画像形成装置ではスイッチングノイズを防止するために
ゼロクロス波数制御方式で電力制御を行っている。
【0074】上述の『フリッカー』やスイッチングノイ
ズのようなノイズは電力制御により加熱定着装置のヒー
タ(発熱体)への供給電力を調整した場合に発生し、ヒ
ータのワット数が大きいほど、このノイズは大きくなる
ので、低プロセススピードで電力がそれほど必要でない
場合は、電力制御により発熱量を絞るのではなく、本実
施形態のように発熱体を1本として発熱体自体のワット
数を小さくするほうが有効である。
【0075】ここで、本実施形態に使用した発熱体(ヒ
ータ)81は40Ω×2本のもので、1本の発熱体であ
れば20Ωに相等するものである。低プロセススピード
で40Ω発熱体1本で動作する場合はノイズを非常に小
さくすることができた。
【0076】(他の実施形態)上述した本発明の第4の
実施形態では発熱体81を2本としたが、画像形成装置
で取り扱い可能な解像度・プロセススピードの種類数に
応じて3本以上としても有効である。
【0077】また、本発明はレーザービームプリンタや
LED(発光ダイオード)プリンタ等の電子写真式プリ
ンタに限らず、このようなプリント機構を内蔵したデジ
タル複写機、ファクシミリ装置や発券機等の各種機器に
も適用可能であることは勿論である。
【0078】また、本発明は、複数の機器から構成され
るシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適
用しても良い。また、本発明はシステム或は装置にプロ
グラムを供給することによって達成する場合にも適用で
きることは言うまでもない。この場合、本発明を達成す
るためのソフトウエアによって表されるプログラムを格
納した記憶媒体を該システム或は装置に読み出すことに
よって、そのシステム或は装置が、本発明の効果を享受
することが可能となる。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の解像度、複数のプロセススピードを有する画像形
成装置において、連続プリント中に解像度、すなわちプ
ロセススピードを切り替えても、解像度切替時に変更後
のプロセススピードに対応する電子写真プロセス諸条件
の準備動作を通常の紙間期間を多少延長して行うので、
解像度転写バイアス設定変化時、プロセススピード変化
時のクリーニング不良、帯電不良による画像汚れを防止
することができる。
【0080】さらには、本発明によれば、プロセススピ
ードが違っても、フィルム加熱方式のようなオンデマン
ド加熱定着装置により比較的短期間で最適化した温度調
節で加熱定着するので、プロセススピード切り替え直後
の高温オフセットや、定着不良も防止することができる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の画像形成装置の概略
構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態のシーケンスを示す説
明図である。
【図3】本発明の第2の実施形態の加熱定着装置の概略
構成を示す断面図である。
【図4】低解像度のプリントに続いて高解像度のプリン
トを連続して行った場合の本発明の第2の実施形態の定
着温度の特性を示すグラフである。
【図5】高解像度のプリントに続いて低解像度のプリン
トを連続して行った場合の本発明の第2の実施形態の定
着温度の特性を示すグラフである。
【図6】本発明の第3の実施形態の加熱定着装置の概略
構成を示す断面図である。
【図7】本発明の第4の実施形態の加熱定着装置の加熱
部材の部分の概略構成を示す平面図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 帯電ローラ 3 レーザビーム 4 現像装置 5 転写ローラ 6 加熱定着装置 7 クリーニング装置 11 定着フィルム 12,81 加熱部材(セラミックヒータ) 13 ステイホルダー 14 芯金 15 弾性層 16 加圧ローラ 81 発熱体(ヒータ) 82、83 電極 84 発熱領域 112 励磁コイル 114 誘導加熱板(加熱部材) P 転写材(記録材) N 定着ニップ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴見 雅彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 竹田 正美 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 堀田 陽三 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一様に帯電された感光体に露光して静電
    潜像を形成し、該静電潜像を現像剤で現像し、現像され
    た画像を転写材に転写し、該転写材の画像を加熱定着し
    て出力する複数の解像度と複数のプロセススピードを有
    する電子写真方式の画像形成装置において、 解像度の切替時に、変更後のプロセススピードに対応す
    る電子写真プロセス諸条件の変更のための準備動作を行
    う制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記準備動作は通常の紙間期間を該順次
    動作が完了するまで延長した紙間期間で行われることを
    特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記感光体の外径がRmm,変更後の前
    記プロセススピードがPmm/secの場合、プロセス
    スピードの変更後、ほぼπR/P sec待つて前記感
    光体への画像書き込みを開始し、その待機期間中に前記
    準備動作を実行することを特徴とする請求項2に記載の
    画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記プロセススピードの変更と前記準備
    動作は前記転写材が加熱定着装置を通過し終わるタイミ
    ングで開始されることを特徴とする請求項1に記載の画
    像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記準備動作は、変更後の前記プロセス
    スピードに対応する自動転写バイアス印加制御、前記感
    光体の1回転の時間以上の回転、変更後の前記プロセス
    スピードに対応する定着温度設定の変更の少なくともい
    ずれか1つを含む制御動作であることを特徴とする請求
    項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記転写材の画像を加熱定着する加熱定
    着装置が比較的熱容量が小さな構造のオンデマンド加熱
    定着装置であることを特徴とする請求項1ないし5のい
    ずれかに記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 一様に帯電された感光体に露光して静電
    潜像を形成し、該静電潜像を現像剤で現像し、現像され
    た画像を転写材に転写し、該転写材の画像を加熱定着し
    て出力する複数の解像度と複数のプロセススピードを有
    する電子写真方式の画像形成装置において、 前記加熱定着のための加熱体に耐熱性フィルムを接触摺
    動させ、該加熱体とは反対側のフィルム面に前記転写材
    を密着摺動させて当該フィルムとともに加熱体の位置を
    通過させることで、該加熱体から前記フィルムと前記転
    写材に熱エネルギーを付与して当該転写材上の未定着画
    像を定着させる加熱定着装置を有することを特徴とする
    画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記加熱体を2本または2本以上で形成
    し、プロセススピードの変更に応じて使用する加熱体の
    本数を切り換える加熱体駆動手段を有することを特徴と
    する請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記加熱体がセラミックヒータであるこ
    とを特徴とする請求項7または8に記載の画像形成装
    置。
  10. 【請求項10】 前記加熱体が励磁コイルと誘導加熱板
    とで構成されていることを特徴とする請求項7に記載の
    画像形成装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001147621A (ja) * 1999-11-18 2001-05-29 Nec Niigata Ltd 画像記録装置、画像記録システム及びそのプログラムを記憶した記憶媒体。
US6336010B1 (en) 1999-07-01 2002-01-01 Ricoh Company, Ltd. Method and apparatus for image forming capable of appropriately changing a fixing temperature
JP2007003992A (ja) * 2005-06-27 2007-01-11 Oki Data Corp 画像形成装置
US7582344B2 (en) 2002-06-03 2009-09-01 Fuji Xerox Co., Ltd. Heat roller
JP2012002942A (ja) * 2010-06-15 2012-01-05 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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