JPH09325062A - 液面検出装置 - Google Patents

液面検出装置

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JPH09325062A
JPH09325062A JP14157496A JP14157496A JPH09325062A JP H09325062 A JPH09325062 A JP H09325062A JP 14157496 A JP14157496 A JP 14157496A JP 14157496 A JP14157496 A JP 14157496A JP H09325062 A JPH09325062 A JP H09325062A
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JP
Japan
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liquid level
potential
electrodes
electrode
liquid
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Application number
JP14157496A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Yoshimura
共之 吉村
Toshiya Sakamaki
俊哉 坂巻
Hideaki Kubotani
英明 窪谷
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Aloka Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直流電源の切替手段の構成が複雑であり、ま
た液面を検出可能な液体の電気抵抗に下限があり、これ
を解消しようとすると信号処理回路が複雑になる。 【解決手段】 直流電源2に基準抵抗4、スイッチ12
の直列接続からなる第1の経路と基準抵抗6、スイッチ
14の直列接続からなる第2の経路とを並列に設け、各
基準抵抗とスイッチとの間に電極8、10、及び液面検
知器であるCMOSインバータ20、22を接続する。
スイッチ12、14を交互に開閉することにより、電極
間の電圧の向きが反転する。またこの構成により電極が
液面に接触時において電極は交互にアースされ、電気抵
抗RX の変化は電位参照点16、18の電位の極大値の
みに影響し、極小値には影響しない。このため極小値に
起因する、液面検知可能な液体の電気抵抗RX の下限に
対する制約が生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流電源を電極間
に接続し、液体との接触による電極間抵抗の変化から液
面を検知する液面検出装置、特に化学分析装置にて用い
られる液面検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】直流電源方式による液面検出装置は、生
化学分析装置及び免疫化学分析装置で用いられる。この
場合、金属でできた分注ノズルを1つの電極とし、この
他にステンレスや白金等の金属でできた探針をもう1つ
の電極として設け、これらで一対の電極を構成すること
が行われる。この電極間には直流電圧が印加され、電極
の液面接触時における電極間の電気抵抗の変化が、電圧
値或いは電流値の変化として検知される。これにより液
面を検出することができる。
【0003】図9は従来の液面検出装置の第1の例を示
す回路構成図である。直流電源300の正極に基準抵抗
302(抵抗値:RS )、電極304が直列に接続され
る。もう一方の電極306は直流電源300の陰極とと
もにアースされる。電位参照点308に信号処理回路3
10が接続される。液体容器312に液体が注がれ、液
面314が両電極304、306に接触すると、それま
で絶縁状態にあった両電極間は有限の電気抵抗値RX
導通する。電位参照点308の電位VR は、電極が液面
314に非接触で基準抵抗302に電流が流れない場合
には、直流電源300の電圧値Eとなるが、液面接触に
より上記電極間が導通すると、基準抵抗302で電圧降
下を生じ次式に示す電位VX となる。
【0004】 VX =E・RX /(RS +RX ) ………(1) 図10は、上述の電位参照点308の電位VR の変化を
示した図である。時刻tD は、液面314が上昇して電
極304、306に接触する時刻である。信号処理回路
310は、時刻tD での電位VR の変化を検知し、電極
が液面に接触したことを検出する。この電位変化検知
は、電位VR の電位E、VX に対する大小関係を判定す
ればよく、このために信号処理回路310では、VX
TH<Eなる閾値電位VTHを何らかの形で用いる。最も
簡単には、VR とVTHとの大小関係のみから電極間の導
通/非導通を判定できる。すなわち、VR >VTHのとき
非導通、VR <VTHのとき導通である。
【0005】しかし上記液面検出装置は、電解質のよう
にイオンを含んだり荷電微粒子を含んだりする液体の液
面検出に長時間用いられると、電極304、306に徐
々に析出物が付着したり、場合によっては液体の中に電
極材料である金属イオンが溶け出すといった問題があっ
た。
【0006】この問題を回避するために、直流電源30
0を1KHz程度の周波数の交流電源に置き換えるとい
う方法が採られてきた。この方法によれば、溶液内のイ
オン或いは荷電微粒子は電極間で往復泳動し、上述の電
極への析出物付着等は防止できた。
【0007】しかし、直流電源方式の液面検出装置に比
べて、交流発生器等の複雑な回路を必要とし、また液面
判定をするための回路も複雑なものとなり、装置のコス
トと大きさが増大するという欠点があった。
【0008】図11は従来の液面検出装置の第2の例を
示す回路構成図である。この液面検出装置は、交流発生
器を用いずに、向きが交代する直流電流を電極間に流す
ことにより、上記欠点を回避する。この具体例は、特開
平3−115929に開示されている。図11におい
て、図9の装置と同様の構成要素には、図9の符号に1
00を加えた符号を付す。図11の装置が図9の装置と
異なる点は、電極404、406に対する直流電源40
0の接続極性が2つの切替器416、418からなる切
替手段420によって周期的に反転される点である。こ
の極性反転動作により電位参照点408の電位は、液面
非接触時には交互に電位Eとアース電位とになり、液面
接触時には交互に、電位VX と次式で定義される電位V
S とになる。E>0なので、RS <RX のときVS <V
X 、RS >RX のときVS >VX である。
【0009】 VS =E・RS /(RS +RX ) ………(2) 図12は、上述の電位参照点408の電位VR の変化を
示した図である。同図(a)、(b)はそれぞれRS
X の場合、RS >RX の場合を示す。電気抵抗R
X は、分析される液体によって異なる。図13は、
(1)、(2)式において基準抵抗RS を一定とし、電
気抵抗RX に対する上記VX 、VS の変化を示したグラ
フである。信号処理回路410の液面判定処理は、次の
2つの方式のいずれかにより行われる。
【0010】第1の判定処理方式は、以下の条件を満た
す閾値電位VTH1 、VTH2 の少なくとも一方を用いる。
【0011】 max (VS ,VX )<VTH1 <E ………(3) min (VS ,VX )>VTH2 >0 ………(4) 液面検知は、VR が、VTH1 の上下に振動する状態から
常にVTH1 以下を示す状態となったことと、VR が、V
TH2 の上下に振動する状態から常にVTH2 以上を示す状
態となったことの、いずれか又は双方により判断され
る。VS =VTH1となるRX 又はVX =VTH2 となるR
X をR′と表し、VX =VTH1 となるRX又はVS =V
TH2 となるRX をR″と表すと、ある閾値VTH1 又はV
TH2 と基準抵抗RS とを与えられた液面検出装置は
(3)、(4)式を満たす次式で表される範囲内の電気
抵抗RX を有する液体に対してのみ用いることができ
る。
【0012】 R′<RX <R″ ………(5) なお、例えば図13によって分かるようにVTH1 を電位
Eに近づければ、上記範囲は原理上緩和される。しかし
現実には、電位Eの変動や信号処理回路の電位比較手段
の安定性といった制約から、VTH1 は電位Eに対して
も、またVX 、VS に対しても所定のマージンを確保す
るように定める必要があるので、測定可能なRX の範囲
をこれにより緩和することには限界がある。同様のこと
はVTH2 についても言える。
【0013】第2の判定処理方式は、直流電源の極性切
替動作と同期を取って、同一極性にある時刻間で電位参
照点408の電位比較を行う。図12、図13を用いて
具体的に説明する。1つの場合として、閾値電位VTH1
との電位比較は、時間間隔τ1 、τ3 、τ5 、…におけ
るVR との間で行う。液面判定は、VR がVTH1 を超え
る状態からVTH1 以下の状態となったことによって行わ
れ、図示例ではτ5 において液面に電極が接触したと判
定することができる。このとき、閾値電位VTH 1 に課せ
られる条件は、 VX <VTH1 <E ………(6) であり、ある閾値VTH1 と基準抵抗RS とを与えられた
液面検出装置は(6)式を満たす次式で表される範囲内
の電気抵抗RX を有する液体に対して用いることができ
る。
【0014】 0≦RX <R″ ………(7) もう1つの場合としては、閾値電位VTH2 との電位比較
を、時間間隔τ2 、τ4 、τ6 、…におけるVR との間
で行う。液面判定は、VR がVTH2 未満の状態からV
TH2 以上の状態となったことによって行われ、図示例で
はτ4 又はτ6 において液面に電極が接触したと判定す
ることができる。このとき、閾値電位VTH 2 に課せられ
る条件は、 VS >VTH2 ≧0 ………(8) であり、ある閾値VTH2 と基準抵抗RS とを与えられた
液面検出装置は(8)式を満たす次式で表される範囲内
の電気抵抗RX を有する液体に対して用いることができ
る。
【0015】 0≦RX <R″ ………(9)
【0016】
【発明が解決しようとする課題】図11に示す従来の液
面検出装置は、以下の課題を有している。
【0017】まず電源との接続を切り換える切替手段4
20の回路構成が複雑である。例えば切替手段420を
構成するには2つの切替器が必要であり、これら両切替
器を構成するためにはトランジスタ等の開閉器を少なく
とも合計4つ必要である。
【0018】次に、上述した第1の判定処理方式による
場合には、この液面検出装置を適用できる液体の電気抵
抗値RX の範囲に制約がある。特に左記範囲の下限が0
でなく、その下限以下ではこの液面検出装置を適用でき
ないことが問題である。一方、上述した第2の判定処理
方式による場合には、この下限を0とすることができる
が、電位参照点408の電位比較を直流電源400の極
性切替動作と同期を取って行わなければならず、信号処
理回路410の構成が複雑となるという問題がある。
【0019】本発明は、直流電源の接続を切り換えるこ
とにより電極への析出物を抑制する液面検出装置におい
て、切替手段の回路構成を簡単にし、さらに信号処理回
路の構成を簡単にするとともに液面検出不可能となる電
気抵抗値の下限を解消した液面検出装置を提供すること
を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る液面検出
装置は、液体に差し入れられる第1の電極と第2の電極
とからなる一対の電極と、この電極間に電圧を印加する
直流電源と、この直流電源の一方端と上記第1の電極と
の間に直列接続された第1の基準抵抗素子と、上記直流
電源の一方端と上記第2の電極との間に直列接続された
第2の基準抵抗素子と、上記第1の基準抵抗素子の上記
第1の電極側と上記直流電源の他方端との間に設けられ
た第1のスイッチと、上記第2の基準抵抗素子の上記第
2の電極側と上記直流電源の他方端との間に設けられた
第2のスイッチと、これら両スイッチを逆極性で交互に
開閉するスイッチ制御手段と、上記基準抵抗素子の上記
電極側の間の両電位参照点の少なくともいずれか一方の
電位を検知する電位検知手段と、を有し、上記一対の電
極が上記液体に接した際の電極間電気抵抗の変化によ
り、液面を検出することを特徴とする。
【0021】本発明は、直流電源から上記電極間に印加
される電圧の向きを、上記2つのスイッチによって交互
に切り換えることができる。すなわち、第1のスイッチ
を開状態、第2のスイッチを閉状態とすると、上記第1
の電極は直流電源の上記一方端から電圧を供給され、上
記第2の電極は直流電源の上記他方端から電圧を供給さ
れ、次に第1のスイッチを閉状態、第2のスイッチを開
状態とすると、第1、第2の電極は直流電源のそれまで
と逆の端から電圧を供給される。これにより、電極対が
液体に接触している時の電極間電流の向きが交互にな
り、液体中のイオン或いは荷電微粒子は電極間で往復泳
動するので、電極への析出物付着等は防止される。この
切り換えに応じて、電位参照点の電位も2つの状態を交
互にとる。この2つの状態のうち、1つの状態の電位は
電極間の電気抵抗の影響を受けて定まるが、もう1つの
状態の電位は電極間の電気抵抗が変化してもその影響を
受けない。すなわち、逆に言えばこの後者の電位は、検
出可能な電極間の電気抵抗範囲に対して制約条件となら
ず、このことにより液面検出可能な電気抵抗値範囲の下
限が解消される。
【0022】第2発明に係る液面検出装置では、前記電
位検知手段が前記両電位参照点の電位を検知することを
特徴とする。
【0023】本発明では、常に、どちらか一方の電位参
照点は上記の2つの電位のうち電極間の電気抵抗の影響
を受けて定まる電位に設定される。そのため、両方の電
位参照点の電位を検知することにより、電極と液面との
接触が直ちに検出され、液面検出の精度が向上する。
【0024】第3発明に係る液面検出装置は、前記電位
検知手段として2つの電位検知論理素子を有し、これら
電位検知論理素子は前記各電位参照点に接続され、電位
の所定の閾値と前記電位参照点の電位との大小関係に応
じて、2値論理の真理値のいずれかに対応する電圧を出
力し、前記両基準抵抗素子の抵抗値と上記閾値とは、前
記一対の電極が液面に接触した時に前記両電位検知論理
素子がそれぞれ一定真理値を出力するように定められて
いること、を特徴とする。
【0025】本発明では、電位参照点の電位と閾値電位
との大小比較が容易になされ、比較結果が後処理の容易
な2値論理値で得られる。
【0026】第4発明に係る液面検出装置は、前記一対
の電極が液面に接触した時における前記両電位検知論理
素子の両一定真理値が同一であり、前記両電位検知論理
素子の両真理値が同一であることを識別できる液面検知
判定器を備えたこと、を特徴とする。ここで両電位検知
論理素子の両真理値が同一であることを識別できる液面
検知判定器には、例えばAND回路、NAND回路が含
まれる。本発明は2つの電位参照点に対する電位比較結
果から1つの液体検知判定結果を得る。
【0027】第5発明に係る液面検出装置は、前記両基
準抵抗素子の抵抗値が等しいことを特徴とする。本発明
では、2つの上記電位検知手段を全く同一構成にするこ
とができ、特にその閾値として常に共通の値を用いるこ
とができる。
【0028】第6発明に係る液面検出装置は、少なくと
も1つの前記スイッチが、MOSトランジスタであり、
前記スイッチ制御手段として上記MOSトランジスタの
ゲートに電圧を印加するパルス発生器を有すること、を
特徴とする。本発明では、前記スイッチが高速化され
る。
【0029】第7発明に係る液面検出装置は、少なくと
も1つの前記スイッチが3ステートバッファ回路であ
り、前記スイッチ制御手段としてこの3ステートバッフ
ァ回路のイネーブル端子にパルスを供給するパルス発生
器を有すること、を特徴とする。本発明では、前記スイ
ッチを既成の論理集積回路を用いて構成でき、装置が小
型化、低コスト化される。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0031】[実施形態1]図1は、本発明を実施した
直流電源方式による液面検出装置の回路構成図である。
直流電源2は電圧Eを有し、その陰極はアースされてい
る。一方、陽極側にはそれぞれ電気抵抗RS を有する基
準抵抗4、6が、互いに並列に接続される。基準抵抗4
には電極8が、そして基準抵抗6には電極10が、それ
ぞれ直列に接続される。ここで両基準抵抗の抵抗値は、
同一の値RS であるが、この両抵抗値を異ならせて装置
を構成することもできる。この液面検出装置は、生化学
分析装置及び免疫化学分析装置で用いられるもので、電
極8、10のいずれか一方は、金属でできた分注ノズル
であり、もう一方はステンレスや白金等の金属でできた
探針である。この電極8、10が液面を検出する電極対
である。
【0032】スイッチ12が、電極8と直流電源2の陰
極との間に設けられ、スイッチ14が、電極10と直流
電源2の陰極との間に設けられる。これら両スイッチは
交互に開閉される。すなわち、一方が開状態にあると
き、他方は閉状態にあり、所定時間間隔でその状態が反
転する。電位参照点16は基準抵抗4と電極8との間
に、そして電位参照点18は基準抵抗6と電極10との
間に位置する点であり、それぞれ、電位検知手段である
CMOSインバータ20、22が接続される。
【0033】電極8、10からなる電極対は液体容器2
4に差し込まれている。液体容器24には上記電極でも
ある分注ノズルから検体、血清や検体と反応させる試薬
といった液体が注入され、液面26が上昇する。電極間
は液面に非接触の状態において絶縁状態、すなわち電気
抵抗は無限大と近似できる。電極対が液面に接触すると
電極間の電気抵抗は、液体の電気伝導度、及び電極8、
10の間隔といった電極相互の配置条件、電極対の液体
への挿入量などによって定まる有限の値RX となる。こ
の電極対の液面への接触前後における電極間抵抗の変化
に応じて、電位参照点16、18の各電位VR1、VR2
変化し、これをCMOSインバータ20、22で検知す
る。
【0034】直流電源から上記電極間に印加される電圧
の向きは、スイッチ12、14によって交互に切り換え
られる。すなわち、スイッチ12を開、スイッチ14を
閉状態とすると、電極8は直流電源2の陽極から電圧を
供給され、また電極10は直流電源の陰極電位である接
地電位となり、次にスイッチ12を閉、スイッチ14を
開状態とすると、第1、第2の電極は直流電源のそれま
でと逆の端から電圧を供給される。これにより、電極対
が液体に接触している時に、電極間を電流が交互に流れ
る。スイッチ12、14を1KHz程度の周波数で切り
換えることにより、液体中のイオン或いは荷電微粒子は
電極間で往復泳動し、電極への析出物付着等は防止され
る。
【0035】以下、本液面検出装置の動作を詳しく説明
する。図2は電位参照点16、18の電位変化を示すグ
ラフである。図2(a)、(b)は従来例の図12
(a)、(b)に対応する図であり、それぞれRS <R
X の場合、RS >RX の場合を示す。また、それぞれの
図において、実線は電位参照点16の電位VR1、点線は
電位参照点18の電位VR2を示すが、グラフを見やすく
するため、実線と点線が重なる箇所は互いにわずかにず
らして描いている。時刻tD は、液面26が上昇して電
極8、10に接触する時刻である。奇数番目の期間
τ1 、τ3 、τ5 、…ではスイッチ12が開、スイッチ
14が閉状態にあり、偶数番目の期間τ2 、τ4
τ6 、…ではスイッチ12が閉、スイッチ14が開状態
にある。液面接触前後を通して、閉状態となったスイッ
チに直結する側の電位参照点の電位は接地電位すなわち
0である。具体的には、奇数番目の期間におけるVR2
び偶数番目の期間におけるVR1が0である。一方、開状
態となったスイッチに直結する側の電位参照点の電位は
液面接触前後で変化する。具体的には、液面接触前のτ
1 、τ3でVR1=E、τ2 でVR2=Eである。τ4 の途
中で時刻tD となり、電極対は液面に接触する。すなわ
ちτ4 ではt<tD においてVR2=Eであり、t>tD
においては液面接触により電極間が導通し基準抵抗6で
電圧降下を生じVR2=VXとなる。VX は(1)式と同
じ式で表される。以降、τ5 、τ7 、…でVR1=VX
τ6 、τ8 、…でVR2=VX となる。RS <RX の場
合、VX >E/2であり(図2(a))、RS >RX
場合、VX <E/2である(同図(b))。
【0036】CMOSインバータ20、22は、t=t
D の前後で各電位参照点の電位の極大値が電位Eから電
位VX に変化することを検知するように VX <VTH<E ………(10) を満たす閾値VTHを有しており、入力電位VIN<VTH
あるとき2値論理の「真」に相当する電位であるHレベ
ルを出力し、VIN>VTHであるとき「偽」に相当する電
位であるLレベルを出力する。図3は、図2(a)、
(b)に示したVR1、VR2に対するCMOSインバータ
20、22の出力である。実線はCMOSインバータ2
0(C1)の出力、点線はCMOSインバータ22(C
2)の出力を示し、図を見やすくするため図2と同様の
配慮をしている。液面検知は、CMOSインバータ2
0、22の各出力が互いに異なる値であってHレベルと
Lレベルとを交互にとる状態から、共にHレベルであっ
て時間的に変化しない状態になったことにより判断され
る。
【0037】図4は(1)式において基準抵抗RS を一
定とし、電気抵抗RX に対するVXの変化を示したグラ
フである。VX =VTHとなるRX をR″と表すと、ある
閾値VTHと基準抵抗RS とを与えられた本液面検出装置
は(10)式を満たす次式で表される範囲内の電気抵抗
X を有する液体に対して用いることができる。
【0038】 0≦RX <R″ ………(11) (11)式に示されるように、本液面検出装置はいかに
小さな電気抵抗値を有する液体であっても検出可能であ
る。これは、第2の従来例の液面検出装置において検出
可能な液体の電気抵抗に対する条件が(3)、(4)式
の2つの条件であったのに対し、本発明では(11)式
の1つだけであることによる。さらに言えば、この検出
可能抵抗の下限の解消は、第2の従来例では、電極対の
液面接触前後で電位参照点の極大値、極小値の双方が変
化するのに対し、本発明では、極大値、極小値のいずれ
か一方しか変化しないことによる。上に述べた実施形態
は極大値のみ変化する場合であったが、極小値のみ変化
する場合は、直流電源2の極性を逆向きにする、すなわ
ち陽極を接地する場合である。以上述べたように本発明
では液面検出可能な電気抵抗値範囲の下限が解消され
る。
【0039】液体が純水の場合、RX は10MΩ程度と
なる。よって、基準抵抗RS もその程度に設定しておけ
ば液面検出可能な液体の電気抵抗の範囲も広くなり、検
知対象が汎用的である液面検出装置を構成できる。
【0040】なお、本液面検出装置では、ノズルを1つ
の電極として用いたが、ノズルとは別に電極対を備えて
もよい。
【0041】[実施形態2]図5は、本発明を実施した
直流電源方式による第2の液面検出装置の回路構成図で
ある。図5において、図1の装置と同様の構成要素に
は、図1の符号に100を加えた符号を付す。以下、図
5の装置が図1の装置と異なる点を主に説明する。オー
プンドレインCMOSインバータ112、114はスイ
ッチ12、14に相当する。これらオープンドレインC
MOSインバータ112、114の開閉を制御する手段
としてパルス発生器128を有する。インバータ130
は、パルス発生器128からのパルスをオープンドレイ
ンCMOSインバータ114に反転して印加し、オープ
ンドレインCMOSインバータ112、114の開閉を
交互に行わしめるために設けられている。図6は、オー
プンドレインCMOSインバータ112、114の回路
図である。CMOSトランジスタ140は、ソース14
2をアースされ、ゲート144をパルス発生器128に
接続される。ゲート144に印加されるパルスに応じ
て、ドレイン146とアースとの間は開閉される。
【0042】電位参照点に接続されたCMOSインバー
タ120、122は実施形態1の液面検出装置と同様、
電極108、110が液面に接触すると、両方ともHレ
ベルを出力する。これを判定するために、NAND回路
132が設けられている。
【0043】電位参照点116、118の電位変化はそ
れぞれ実施形態1の図2(a)又は(b)のVR1、VR2
の変化と同じである。これに対するCMOSインバータ
120、122の出力はそれぞれ図3に示したインバー
タC1、C2の出力と同じである。図7は、図3に示さ
れたインバータ出力に対するNAND回路132の出力
である液面検出信号を示す。この液面検出信号は、t<
D においてはHレベルであり、t>tD においてはL
レベルとなる。このように、本液面検出装置では、液面
検知したか否かを、液面検知判定器であるNAND回路
132からの1つの液面検出信号のみによって知ること
ができる。
【0044】スイッチをオープンドレインCMOSイン
バータによって構成することにより、スイッチの高速化
及び低故障化が図られる。
【0045】[実施形態3]図8は、本発明を実施した
直流電源方式による第3の液面検出装置の回路構成図で
ある。図8において、図1、図5の装置と同様の構成要
素には、図1、図5の符号にそれぞれ200、100を
加えた符号を付す。以下、図8の装置が図5の装置と異
なる点を主に説明する。3ステートCMOSバッファ回
路212、214はスイッチ12、14に相当する。3
ステートバッファ回路212、214のイネーブル端子
はパルス発生器228からパルスを印加される。3ステ
ートバッファ回路212、214は、イネーブル端子の
論理値がHレベルである場合、入力と同じ論理値を出力
し、逆にイネーブル端子の論理値がLレベルである場
合、出力端を高インピーダンスの状態に保持する。よっ
て3ステートバッファ回路212、214は、イネーブ
ル端子に印加されるパルスに応じて、出力端と入力端と
の間が開閉される。3ステートバッファ回路212、2
14には既成の論理集積回路として提供されているもの
を用いることができ、装置の低故障化とともに小型化、
低コスト化が図られる。
【0046】なお、2つの基準抵抗は必ずしも同一の抵
抗値でなくても良いが、これを同一とすることによっ
て、レベル判定用のCMOSインバータ220、222
の閾値を常に共通とすることができ、またその構成も共
通とすることができるので設計が容易となる。
【0047】
【発明の効果】本発明の直流電源方式の液面検出装置に
よれば、直流電源との接続を切り換える切替手段を2つ
の開閉器により構成でき、従来に比べてその数が半減す
るという効果がある。
【0048】また、本発明の液面検出装置によれば、電
極対間の電圧の向きを反転可能としながらも、液面検知
の信号処理回路の構成は極めて簡単であり、かつ液面検
出可能な液体の電気抵抗値RX の下限が解消されるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態である液面検出装置
の回路構成図。
【図2】 電位参照点の電位変化を示すグラフ。
【図3】 液面検知手段であるCMOSインバータの出
力を示すグラフ。
【図4】 本発明に係る電極間電気抵抗と電位参照点の
電位との関係を示すグラフ。
【図5】 本発明の第2の実施形態である液面検出装置
の回路構成図。
【図6】 オープンドレインCMOSインバータの回路
図。
【図7】 本発明に係る液面検出装置の液面検出信号の
変化を示す図。
【図8】 本発明の第3の実施形態である液面検出装置
の回路構成図。
【図9】 液面検出装置の第1の従来例の回路構成図。
【図10】 第1の従来例の電位参照点の電位変化を示
す図。
【図11】 液面検出装置の第2の従来例の回路構成
図。
【図12】 第2の従来例の電位参照点の電位変化を示
す図。
【図13】 従来例における電極間電気抵抗と電位参照
点の電位との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
2 直流電源、4,6 基準抵抗、8,10 電極、1
2,14 スイッチ、16,18 電位参照点、20,
22 CMOSインバータ、26 液面、112,11
4 オープンドレインCMOSインバータ、128 パ
ルス発生器、212,214 3ステートCMOSバッ
ファ回路。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体に差し入れられる第1の電極と第2
    の電極とからなる一対の電極と、 この電極間に電圧を印加する直流電源と、 この直流電源の一方端と上記第1の電極との間に直列接
    続された第1の基準抵抗素子と、 上記直流電源の一方端と上記第2の電極との間に直列接
    続された第2の基準抵抗素子と、 上記第1の基準抵抗素子の上記第1の電極側と上記直流
    電源の他方端との間に設けられた第1のスイッチと、 上記第2の基準抵抗素子の上記第2の電極側と上記直流
    電源の他方端との間に設けられた第2のスイッチと、 これら両スイッチを逆極性で交互に開閉するスイッチ制
    御手段と、 上記基準抵抗素子の上記電極側の間の両電位参照点の少
    なくともいずれか一方の電位を検知する電位検知手段
    と、 を有し、 上記一対の電極が上記液体に接した際の電極間電気抵抗
    の変化により、液面を検出することを特徴とする液面検
    出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液面検出装置において、 前記電位検知手段が、前記両電位参照点の電位を検知す
    ることを特徴とする液面検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の液面検出装置において、 前記電位検知手段として、2つの電位検知論理素子を有
    し、 これら電位検知論理素子は、 前記各電位参照点に接続され、 電位の所定の閾値と前記電位参照点の電位との大小関係
    に応じて、2値論理の真理値のいずれかに対応する電圧
    を出力し、 前記両基準抵抗素子の抵抗値と上記閾値とは、 前記一対の電極が液面に接触した時に前記両電位検知論
    理素子がそれぞれ一定真理値を出力するように定められ
    ていること、 を特徴とする液面検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の液面検出装置において、 前記一対の電極が液面に接触した時における前記両電位
    検知論理素子の両一定真理値が同一であり、 前記両電位検知論理素子の両真理値が同一であることを
    識別できる液面検知判定器を備えたこと、 を特徴とする液面検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の液面検出装置において、 前記両基準抵抗素子の抵抗値が等しいことを特徴とする
    液面検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の液面検出装置において、 少なくとも1つの前記スイッチが、MOSトランジスタ
    であり、 前記スイッチ制御手段として、 上記MOSトランジスタのゲートに電圧を印加するパル
    ス発生器を有すること、 を特徴とする液面検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の液面検出装置において、 少なくとも1つの前記スイッチが3ステートバッファ回
    路であり、 前記スイッチ制御手段として、 この3ステートバッファ回路のイネーブル端子にパルス
    を供給するパルス発生器を有すること、 を特徴とする液面検出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015108535A (ja) * 2013-12-04 2015-06-11 株式会社東芝 電極式液位検出装置及び電極式液位検出方法
JP2016180698A (ja) * 2015-03-24 2016-10-13 株式会社コロナ 水検知電極回路、及び給湯器
JP2017194435A (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 株式会社ノーリツ 液位検出装置

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