JPH09324256A - 合金被覆ガスタービン翼及びその製造方法 - Google Patents

合金被覆ガスタービン翼及びその製造方法

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JPH09324256A
JPH09324256A JP14546696A JP14546696A JPH09324256A JP H09324256 A JPH09324256 A JP H09324256A JP 14546696 A JP14546696 A JP 14546696A JP 14546696 A JP14546696 A JP 14546696A JP H09324256 A JPH09324256 A JP H09324256A
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慶享 児島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高温での耐久性に優れた合金被覆ガスタービン
翼およびその製造法を提供する。 【解決手段】本発明の被覆層は基材3上にCo及び/又
はNiを主成分としCr,Alを含み、さらにY及び/
又はTa,Zr,Ceのいずれか一つもしくはその組合
せからなる合金被覆層2と、さらにその上の酸化処理に
よって表面側にAl23層4が形成されたAl拡散層1
からなる。その製造工程は、合金被覆層の形成,合金被
覆層へのAl拡散処理,Al拡散層表面の熱プラズマに
よる酸化処理とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温耐久性、特に
高温耐食性に優れた合金被覆ガスタービン翼及びその製
造法さらにそのガスタービン翼を備えたガスタービンに
関する。
【0002】
【従来の技術】発電用のガスタービンは発電効率の向上
を目的として燃焼ガス温度が高くなってきており、その
結果、高温の燃焼ガスに曝されるタービン静翼・動翼の
高温耐久性の向上が強く要望されている。高温耐久性と
して特に燃料中のS,燃焼用空気中のNa,K等によっ
て引き起こされる高温腐食に対する耐久性が必要とな
る。このような高温腐食を防止する対策として高温耐食
性に優れた合金を被覆する方法が通常行われている。ま
た、燃焼ガス温度の高温化に伴う翼基材のメタル温度も
当然高くなってくるが、耐熱材料の高温強度にも限界が
あるため、翼の冷却技術の進歩も著しい。その結果、翼
は中空構造の薄肉厚の耐熱合金で構成されるようにな
り、高温腐食による翼の肉厚の低減は翼の高温信頼性を
著しく損なうことになる。また、翼の冷却方法としてリ
ターンフロー,インピンジ等の手法を用いることによ
り、翼基材のメタル温度を低くしているのであるが、複
雑な冷却方法を用いるが故に翼全体の均一冷却が難しく
なり温度分布を持つことが多くなる。
【0003】このような背景により各種の耐食被覆材及
び被覆方法が提案されている。最も多い方法は、Co又
はNi及びそれらを組合せた合金にCr,Alを添加
し、さらにY及びその他の希土類元素添加した合金(以
下、MCrAlX合金と称す。MはFe,Ni,Co、
XはY及びその他の希土類元素である。)被覆を設けた
ものがある。このようなMCrAlX合金被覆を設けた
タービン翼では、高温腐食環境下に曝された場合、Ni
或いはCoの硫化反応より、Cr,Alの酸化反応が優
先しCr,Alの酸化物が保護被膜として形成される。
Ni或いはCoの硫化物は低融点の化合物であり、液相
となりやすく、反応が促進され減肉が大きくなる。一
方、Cr,Alの酸化物は融点が高く液相とならないた
め、硫化物に比べ酸化物の形成反応速度は遅く、減肉の
程度は少なくなる。すなわち、MCrAlX合金被覆は耐熱合
金に比べCr,Alの含有量が多いため、高温腐食環境
下でCr,Alの酸化物保護被膜が生じ、減肉が少なく
高温耐食性に優れることになる。
【0004】また、この結果から、高温耐食性により優
れたMCrAlX合金被覆としてCr,Alを多く含有
した合金が必要となる。しかし、MCrAlX合金被覆
でCr,Alの含有量を多くした場合、合金被覆材の靭
性が低下し、クラック等の損傷が生じ易くなる。被覆層
にクラックが生じた場合、そのクラックが起点となり翼
基材まで進展し、薄肉で構成される翼の破損になる。こ
のような、燃焼ガス温度の高温化に伴う高温腐食環境条
件の悪化と、翼構造の変化に対応するため、燃焼ガス温
度の低いタービンの翼(この場合、冷却無しか、或い
は、冷却構造が簡単で翼肉厚が厚い)に比べ高温耐食被
覆に種々の改良が提案されている。例えば、U.S.PA
T4080486,U.S.PAT4246323,U.S.PAT432601
で公開されている技術として、MCrAlX合金被覆の
表面部分近くのCr,Al,Si等の含有量を増加させ
るものがある。この方法は拡散浸透が主である。これら
の方法ではCr,Al,Si等の含有量の多い表面層を
形成することにより、MCrAlX合金被覆の高温耐食
性を向上させることが可能になると提案されている。ま
た、合金被覆の下部のCr,Al,Siの含有量は表面
部近くに比べ少ないので、下部の靭性の低下は無いので
表面部でクラックが生じた際もその進展は下部で止まる
と予想されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの公知
のMCrAlX合金被覆の耐食性の改良技術は、いずれ
もMCrAlX合金被覆の表面部に酸化物保護被膜を形
成するCr,Al,Si等の元素を拡散浸透しその含有
量を増加させたものであるため、高温腐食環境下に曝さ
れた場合、表面にこれらの酸化物保護被膜が形成される
一方で、高温での元素の拡散によりMCrAlX合金被
覆層の靭性低下が免れず、本発明者らの検討の結果、燃
焼ガス温度の高いガスタービン翼として必ずしも十分な
物でないことが判明した。
【0006】本発明の目的は、MCrAlX合金被覆の
公知技術の検討結果に基づき、高温での耐久性に優れた
ガスタービン翼及びその製造方法、さらにそのガスター
ビン翼を有したガスタービンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は種々のMCrAlX合金被覆層及びその表
面部にCr,Al含有量を多くした被覆層について高温
腐食試験を行いその腐食形態を検討した結果、以下の知
見を得た。すなわち、従来技術のMCrAlX合金被覆
の表面部に酸化物保護被膜を形成するCr,Al,Si
等の元素を拡散浸透しその含有量を増加させたもので
は、高温腐食環境下に曝された場合、表面にこれらの酸
化物保護被膜が形成される一方で、高温での元素の拡散
によりMCrAlX合金被覆層下部のCr,Al,Si
等の濃度が増加していくことによるMCrAlX合金被
覆層の靭性低下が生じる。その結果、特に高温ガスター
ビン用の薄肉の複雑空冷翼ではガスタービンの起動・停
止の際の熱応力により靭性の低下した合金被覆層でクラ
ックが生じる。高温腐食はこのようなクラックを通じ
て、合金被覆層下部まで進行し、ついには基材の腐食に
至る。一方、MCrAlX合金被覆層の靭性低下が生じない程
度に表面部のCr,Al含有量を低く抑えた場合では、
酸化物保護被膜が形成される際にMCrAlX合金被覆
層内のCr,Alが酸化物保護被膜の形成に消費される
ことになり、Cr,Alの拡散浸透を行わない場合と比
べ耐食性の十分な向上が得られない。また、CrとAl
を拡散浸透したものの比較から、燃焼ガス温度の高い高
温ガスタービンで予想される高温腐食環境では高温腐食
を防止する上で最も有効な元素はAlであり、高温で安
定なAl23が表面に保護被膜として生成することが耐
食性に重要であることが判明した。
【0008】そこで、本発明では上記のような検討結果
に基づき、高温腐食条件が厳しく、かつ、熱応力が大き
い、高温ガスタービン用の薄肉の中空構造複雑冷却翼に
対する、高温耐食性及び高温信頼性に優れた被覆層とし
て耐熱合金の基材の表面にCo及び/又はNiを主成分
としCr,Alを含み、さらにY及び/又はTa,Z
r,Ceのいずれか一つもしくはその組合せからなる合
金被覆層からなり、さらに前記合金被覆層の上に酸化処
理によって表面側がAl23化されたAl拡散層を設け
た被覆層を見いだした。
【0009】すなわち本発明は、耐熱合金の基材の表面
に高温耐食性及び耐酸化性に富む被覆層を設けたガスタ
ービン翼において、前記被覆層はCo及び/又はNiを
主成分としCr,Alを含み、さらにY及び/又はT
a,Zr,Ceのいずれか一つもしくはその組合せから
なる合金被覆層からなり、さらにその上に酸化処理によ
って表面側がAl23化されたAl拡散層を設けたこと
を特徴とするものである。ここで、前記合金被覆層はC
r;10〜30wt%,Al;5〜15wt%,Y;
0.1〜1.5wt%、残部Co及び/又はNi、及び不
可避的不純物よりなるものがよい。また、合金被覆層上
部に設けたAl拡散層中のAl濃度は15〜25%であ
るものがよい。また、合金被覆層上部に設けた酸化処理
によって表面側がAl23化されたAl拡散層の厚さは
10μm以下であるものがよい。また、合金被覆層表面
に設けた酸化処理によって表面側がAl23化されたA
l拡散層の内、Al23化された部分の厚さはAl拡散
層全体の厚さの2/3を最大として1〜5μmの範囲の
ものがよい。
【0010】また、前記合金被覆ガスタービン翼で、酸
化処理によって表面側がAl23化されたAl拡散層を
上部に設けた合金被覆層が、少なくとも翼面全面及びプ
ラットフォーム部に設けられているものがよい。また、
酸化処理によって表面側がAl23化されたAl拡散層
を上部に設けた合金被覆層が、少なくとも翼面全面及び
燃焼ガスに曝されるガスパス部の表面に設けられている
ものがよい。
【0011】また本発明は、耐熱合金の基材の表面に高
温耐食性及び耐酸化性に富む被覆層を設けたガスタービ
ン翼の製造方法で、基材表面にCo及び/又はNiを主
成分としCr,Alを含み、さらにY及び/又はTa,
Zr,Ceのいずれか一つもしくはその組合せからなる
合金被覆層を形成する工程と、その合金被覆層の上にA
lを拡散浸透させる工程と、さらに前記Al拡散層の表
面を熱プラズマによる酸化処理によってAl23化する
工程とを含むことを特徴とするものである。
【0012】ここで、Al拡散層の表面を熱プラズマに
よる酸化処理によってAl23化する工程では、熱プラ
ズマ発生ガスとして酸素を用いるのがよい。また、Al
拡散層の表面を熱プラズマによる酸化処理によってAl
23化する工程の際に、基材温度は800℃以下に保持
するのがよい。
【0013】また本発明は、圧縮機と、燃焼器と、ター
ビンディスクにダブテイル部が固定された単段又は複数
段のタービンブレードと、前記ブレードに対応して設け
られたタービンノズルとを備えたガスタービンで、前記
のいずれかの合金被覆ガスタービン翼を備えていること
を特徴とする。
【0014】本発明による被覆層を設けたタービン翼で
は、厚さ10μm以下のAl拡散層の内、最表面の酸化
処理によって形成された厚さ1〜5μmのAl23層が
苛酷な高温腐食環境からタービン翼を保護する作用を有
している。また、その下にAl含有量の多いAl拡散層
が残存するため、上部のAl23層に損傷が生じた場合
でも浸入してきた酸素と反応してAl23膜を再生する
作用を有する。一方、このAl拡散層は熱プラズマによ
る酸化処理によってAl23膜を形成することにより、
厚さが10μm以下と従来に比べ薄くてすみ、余分なA
lが合金被覆層に拡散して合金層の靭性を低下するのを
最小限に抑えることが可能である。このため、薄肉構造
の空冷タービン翼で生じる翼基材の熱応力により、Al
23層とAl含有量の多い部分にクラックが生じても、
その下の合金被覆層は靭性の低下をほとんど生じていな
いためクラックの進展が生じることはなく、従来技術の
被覆層を設けたガスタービン翼に比べ高温腐食に対して
信頼性の高いタービン翼となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(実施例1)ガスタービン翼材料として用いられるNi
基耐熱合金(Rene′−80:Ni−14%Cr−4%M
o−4%W−3%Al−5%Ti−9.5%Co)を試験
片基材とし、その表面に本発明の被覆層を設けたものを
作成した。試験片形状及び寸法は直径9×50mmの丸棒
及び直径9×80mmで、中心部に直径5mmの孔を有した
中空パイプである。まず、試験片を脱脂,洗浄した後、
Al23製グリッド(粒径100〜150μm)を用い
て、5kg/cm2 の圧力の圧縮空気によって表面を粗面化
するブラスチング処理を行った。その後、減圧雰囲気中
プラズマ溶射法によりそれぞれ組成の異なるMCrAl
Y合金、すなわち、Co−20%Cr−8%Al−1%
Y,Co−32%Ni−21%Cr−8%Al−1%
Y,Ni−20%Cr−8%Al−0.5%Y,Ni−3
0%Co−21%Cr−8%Al−0.5%Y の組成か
らなる合金被覆層を設けた。その厚さはいずれの合金も
100μmである。これらの合金被覆層の形成条件は、
Ar−7%H2 プラズマを用い、プラズマ出力50k
W,溶射距離250mm,溶射時の雰囲気圧力50Torr,
粉末供給量50g/min ,溶射中の試験片温度650℃
である。
【0016】このようにNi基耐熱合金からなる基材表
面に、それぞれの組成の合金被覆層を設けた試験片にA
l拡散処理を実施し合金被覆層の表面部のAl含有量を
大きくする処理を行った。その処理方法は、10%Al
+1%NH4Cl−残部Al23からなる混合粉末中に
試験片を埋め込み、Ar雰囲気中で750℃,1h加熱
するものである。その後、混合粉末中から試験片を取り
出し表面付着物を除去した後、真空中で1060℃,4
hの加熱処理を行った。なお、本発明で、Al拡散層の
Al濃度及び厚さは重要であり、その制御は処理に用い
るAl−NH4Cl−Al23 混合粉末の組成比,処理
温度,処理時間によって実現でき、Al拡散層のAl濃
度が15〜25%の範囲,厚さが10μm以下の範囲で
任意に選択できる。その後、図2に示す真空容器14の
上部に水冷二重石英管プラズマトーチ11を備えた高周
波誘導熱プラズマ装置を用いて、酸素熱プラズマ流12
を試験片13の表面に照射しAl拡散層表面の酸化処理
を行った。その処理方法は、真空容器内圧力;100To
rr,プラズマガス;酸素+20%Ar,高周波出力;5
0kW,試験片温度;700℃,照射時間;30min で
ある。なお、本発明で、酸化処理によって形成されるA
23層の厚さは重要であり、その制御は高周波出力,
処理時間によって実現でき、Al23層の厚さがAl拡
散層の2/3を最大として1〜5μmの範囲で選択でき
る。
【0017】このようにして作製した試験片の断面組織
観察結果の模式図を図1に示す。基材3の表面に合金被
覆層2が設けられ、その上にAl含有量の多いAl拡散
層1が設けられ、さらにその表面部には酸素熱プラズマ
の照射によって形成されたAl23層4が設けられてい
る。Al拡散層1のAl濃度は最大20%で、Al23
層4を含めたAl拡散層1の厚さは5μm、そのうちA
23層4の厚さは2μmである。なお、比較として公
知例(例えばU.S.PAT4080486)の被覆層も作製し
た。作製方法及びその条件は本発明の被覆層の一部を形
成するのと同様であり、Co−20%Cr−8%Al−
1%Y,Ni−20%Cr−8%Al−0.5%Y 合金
粉末を用いた。これらの合金被覆層(厚さ100μm)
を形成した後、10%Al+1%NH4Cl−残部Al2
3 からなる混合粉末中に試験片を埋め込み、Ar雰囲
気中で750℃,4h加熱処理して、それぞれの合金被
覆層の表面のAl含有量を大きくした。このときのAl
拡散層のAl濃度は最大20%で、厚さは50μmであ
る。表1に本発明の被覆層及び比較のための被覆層を設
けた試験片を示す。
【0018】
【表1】
【0019】それぞれの被覆層を設けた丸棒試験片を用
いて図3に示すバーナリグ高温腐食試験装置で被覆層の
高温耐食性を評価した。試験は燃料として軽油(S含有
量0.4%)を用い、燃焼炎中に高温腐食を生じさせるN
aClを添加した。添加方法はNaCl水溶液を燃焼炎
中に投入する方法で、燃焼炎中の添加量は200ppm で
ある。燃焼炎中に設けた試験片には熱電対を取り付け試
験片温度を測定した。試験後、試験片に付着した付着物
を除去し、試験前の重量測定値と比較し、重量損失量を
評価した。また、重量損失量に大差がない場合、試験片
の断面組織観察を行い、被覆層の表層部の損傷の有無を
調べた。表2は高温腐食試験による重量損失量の測定結
果、表3は断面組織観察による被覆層の表層部の損傷の
有無を示す。
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】これらの表1の本発明及び公知の被覆層の
試験結果(表2,表3)から、本発明の被覆層(No.1
〜4)及びNo.6の公知の被覆層では重量減量も全くな
く、断面組織も健全であった。一方、No.5に示すCo
CrAlY合金被覆層にAl拡散層を設けた場合、その
耐食性は悪く、高温試験では基材の一部にまで高温腐食
が生じていた。このような評価方法は実機のガスタービ
ン翼の曝される高温腐食を模擬したものであるが、ガス
タービンの起動・停止によって生じる熱応力の影響は対
象となっていない。
【0023】そこで、本発明では図4に示す試験装置を
用いて、熱応力と高温腐食が相乗したガスタービン翼の
実環境を模擬した評価を実施した。本法は加熱源として
Ar−7%H2 ガスのプラズマジェットを用い、中空試
験片の内部を圧縮空気によって空冷する方法である。プ
ラズマジェットの出力は40kW、加熱距離は100mm
で、プラズマジェット中にSO2 ガス及びNaClを添
加した。また、プラズマジェットによる加熱を10min
、プラズマジェットを発生させるプラズマガンを移動
させ、空冷のみを行う冷却行程を1min 繰り返すサイク
ル試験とした。その結果、SO2 ガス及びNaClによ
り試験片表面にNa2SO4溶融塩が形成され、実機条件
を加速した高温腐食条件下になるとともに、ガスタービ
ン翼の熱的条件となり加熱・冷却の繰り返しによってガ
スタービンの起動・停止をほぼ模擬した熱応力条件にも
なる。このような試験で表1の本発明の被覆層と公知の
被覆層を設けたそれぞれの試験片を用いて評価した。試
験のサイクル数は1500回である。表4は試験後の外
観観察及び断面組織の観察結果を示す。
【0024】
【表4】
【0025】本発明の被覆層(No.1〜4)では外観観
察では高温腐食による損傷はまったく認められず、断面
組織観察の結果、表層部のAl23層及びAl拡散層に
厚さ方向に多数のクラックが生じており、そのクラック
先端部のMCrAlY合金被覆層に高温腐食に起因する
損傷が認められた。しかし、その下部のMCrAlY合
金被覆層には高温腐食による損傷は認められず健全で、
当然ながら基材の損傷もなかった。一方、No.5の被覆
層ではクラックの発生はほとんど認められないが表面部
から内部に向かって高温腐食による損傷が顕著で、損傷
は基材との境界部にまで達しており、一部では基材の損
傷も認められた。また、No.6の被覆層では表面部のA
l含有量を多くした部分にクラックが生じており、その
深さは本発明による被覆層に比べ深くまで達していた。
また、そのクラック先端部で高温腐食による損傷が生じ
ていた。そして、一部では高温腐食による損傷は基材ま
で達していた。以上の評価試験の結果、本発明の被覆層
は従来の被覆層に比べ苛酷な環境下でも信頼性の優れた
ものであることが明らかになった。
【0026】次に本発明のガスタービン翼を作成した。
図5はガスタービン翼の外観図で、その内部は空冷用の
冷却通路,冷却効率を上げるタービュレンスプロモータ
ー,ピンフィンを有したもので、翼は薄肉の中空構造で
ある。翼基材はNi基耐熱合金で、前述と同様の材料,
方法により本発明の被覆層を形成した。本発明の被覆層
を設けた部分は翼面41及び高燃焼ガスに曝されるプラ
ットフォーム部42である。このようなガスタービン翼
を実機ガスタービン動翼に用いた結果、従来の被覆層を
設けたものに比べて、高温腐食に対する耐久性は格段に
向上した。
【0027】(実施例2)実施例1と同様の方法によ
り、Ni基の一方向凝固材(DS材,Mar−M24
7,Ni−16%Cr−1.8%Mo−2.6%W−3.
4%Al−3.4%Ti−1.7%Ta−8.5%Co−
0.1%C)及びNi基の単結晶材(SC材,CMSX−
4,Ni−6.6%Cr−0.6%Mo−6.4%W−3.
0%Re−5.6%Al−1.0%Ti−6.5%Ta−
9.6%Co)を試験片基材として本発明の被覆層を作
製した。このようにして作製した本発明の被覆層につい
て実施例1に示した図4の試験装置により高温腐食と熱
応力とを相乗した耐久性評価を実施した。その結果、い
ずれの材料を試験片基材とした場合とも、実施例1の本
発明の被覆層と同等の耐久性を示した。
【0028】(実施例3)図6に示すタービン静翼(材
質:Ni基耐熱合金IN−939,Ni−23%Cr−
2%W−2%Al−3.7%Ti−1.4%Ta−19%
Co−0.15%C)を用いて本発明のガスタービン翼を
作製した。実施例1と同様の被覆材を用いて、同様の方
法,条件にて図6に示す翼面51全面及び燃焼ガスに曝
されるガスパス部52の表面に本発明の被覆層を形成し
たガスタービン翼を作製した。このガスタービン翼は実
施例1と同様に実機に用いた結果、優れた高温耐食性が
得られた。
【0029】
【発明の効果】本発明の被覆層は、高温腐食と熱応力が
相乗した環境化で使用されるガスタービン翼の耐久性向
上,長寿命化に大きく貢献する。特に、発電効率の高い
ガスタービンでは燃焼ガス温度が高くなり、その結果、
翼基材の温度を耐熱合金の耐熱温度にするため翼の冷却
が必須となる。したがって、翼の構造は中空の薄肉とな
り、高温腐食による基材の減肉が翼寿命を律速する。ま
た、このような構造の翼では、ガスタービンの起動・停
止に伴う熱応力が大きくなるが、本発明の被覆層は、A
23保護被膜による高温耐食性を保持しながら、Al
含有量の増加による合金被覆層の靭性低下がほとんどな
いため優れた耐熱応力特性を発揮する。本発明のガスタ
ービン翼を用いることにより、高効率発電用ガスタービ
ンシステムが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による被覆層の断面図。
【図2】高周波誘導熱プラズマ発生装置の説明図。
【図3】高温腐食試験装置の説明図。
【図4】高温腐食と熱応力を相乗させた試験装置の説明
図。
【図5】本発明の合金被覆ガスタービン動翼の斜視図。
【図6】本発明の合金被覆ガスタービン静翼の斜視図。
【符号の説明】
1…Al拡散層、2…合金被覆層、3…基材、4…Al
23層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 萩野谷 三男 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐熱合金の基材の表面に高温耐食性及び耐
    酸化性に富む被覆層を設けたガスタービン翼において、
    前記被覆層はCo及び/又はNiを主成分としCr,A
    lを含み、さらにY及び/又はTa,Zr,Ceのいず
    れか一つもしくはその組合せからなる合金被覆層からな
    り、前記合金被覆層の上に酸化処理によって表面側がA
    23化されたAl拡散層を設けたことを特徴とする合
    金被覆ガスタービン翼。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記合金被覆層はC
    r;10〜30wt%,Al;5〜15wt%,Y;
    0.1〜1.5wt%、残部Co及び/又はNi、及び不
    可避的不純物よりなる合金被覆ガスタービン翼。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、前記合金被覆
    層上部に設けたAl拡散層中のAl濃度が15〜25%
    である合金被覆ガスタービン翼。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかにおいて、前記合
    金被覆層上部に設けた酸化処理によって表面側がAl2
    3化されたAl拡散層の厚さが10μm以下である合
    金被覆ガスタービン翼。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかにおいて、前記合
    金被覆層表面に設けた酸化処理によって表面側がAl2
    3化されたAl拡散層の内、Al23化された部分の
    厚さはAl拡散層全体の厚さの2/3を最大として1〜
    5μmの範囲である合金被覆ガスタービン翼。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかにおいて、前記酸
    化処理によって表面側がAl23化されたAl拡散層を
    上部に設けた合金被覆層が、少なくとも翼面全面及びプ
    ラットフォーム部に設けられている合金被覆ガスタービ
    ン翼。
  7. 【請求項7】請求項1〜5のいずれかにおいて、前記酸
    化処理によって表面側がAl23化されたAl拡散層を
    上部に設けた合金被覆層が、少なくとも翼面全面及び燃
    焼ガスに曝されるガスパス部の表面に設けられている合
    金被覆ガスタービン翼。
  8. 【請求項8】耐熱合金の基材の表面に高温耐食性及び耐
    酸化性に富む被覆層を設けたガスタービン翼の製造方法
    において、基材表面にCo及び/又はNiを主成分とし
    Cr,Alを含み、さらにY及び/又はTa,Zr,C
    eのいずれか一つもしくはその組合せからなる合金被覆
    層を形成する工程と、その合金被覆層の上にAlを拡散
    浸透させる工程と、さらに前記Al拡散層の表面を熱プ
    ラズマによる酸化処理によってAl23化する工程とを
    含むことを特徴とする合金被覆ガスタービン翼の製造方
    法。
  9. 【請求項9】請求項8において、前記Al拡散層の表面
    を熱プラズマによる酸化処理によってAl23化する工
    程に熱プラズマ発生ガスとして酸素を用いる合金被覆ガ
    スタービン翼の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項8または9において、前記Al拡
    散層の表面を熱プラズマによる酸化処理によってAl2
    3化する工程の際に、基材温度を800℃以下に保持
    する合金被覆ガスタービン翼の製造方法。
  11. 【請求項11】圧縮機と、燃焼器と、タービンディスク
    にダブテイル部が固定された単段又は複数段のタービン
    ブレードと、前記ブレードに対応して設けられたタービ
    ンノズルとを備えたガスタービンにおいて、請求項1〜
    7のいずれかに記載の前記合金被覆ガスタービン翼を備
    えているガスタービン。
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