JPH09324020A - 複合粒子およびその製造法 - Google Patents

複合粒子およびその製造法

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JPH09324020A
JPH09324020A JP16249396A JP16249396A JPH09324020A JP H09324020 A JPH09324020 A JP H09324020A JP 16249396 A JP16249396 A JP 16249396A JP 16249396 A JP16249396 A JP 16249396A JP H09324020 A JPH09324020 A JP H09324020A
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polymer
composite particles
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JP16249396A
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Jun Nakauchi
純 中内
正樹 ▲徳▼井
Masaki Tokui
Shigeaki Sasaki
茂明 佐々木
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重合体中に、粒径が制御された1個または複
数個の球状粒子が分散した複合粒子の開発。 【解決手段】 重合体の原料となる架橋剤を含む単量体
100重量部に、球状粒子形成用物質を1〜30重量部
溶解し、水系懸濁重合して、複合粒子を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合粒子およびそ
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、懸濁重合により製造された粒
子中に他の粒子が分散した複合粒子については、発泡剤
により内部に気泡を分散させた粒子が知られているが
(特開平6−20691号)、粒子中の分散物質の粒子
径や数量は制御出来ていない。また、モノマーの重合反
応性の違いにより組成分布をつけ、板状のポリマーを重
合する際にポリマー中でミクロ相分離させる方法も提案
されているが(小池康博:高分子、43(4).291
(1994))、粒子状の重合体で内部粒子の大きさを
制御することができない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、重合体中に
粒径が制御された球状粒子を有する複合粒子およびその
製造法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成するために鋭意検討を進めた結果、架橋剤を含
有する単量体に球状粒子を形成する物質を溶解し、水系
懸濁重合することにより、重合体中に粒径が制御された
球状粒子を有する複合粒子が得られることを見い出し本
発明に至った。
【0005】すなわち本発明は、架橋重合体(A)中に
球状粒子(B)が1個または複数個分散してなる複合粒
子、および架橋重合体(A)の原料となる架橋剤を含む
単量体100重量部に球状粒子(B)形成用物質(b)
を1〜30重量部溶解し、水系懸濁重合することを特徴
とする上記の複合粒子の製造法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の複合粒子は、架橋重合体
(A)中に、1個または複数個の球状粒子(B)が分散
されたものよりなる。
【0007】本発明の架橋重合体(A)を構成するのに
使用される単量体は、分子中に1個のビニル基を有する
単官能性ビニル化合物と、分子中に2個以上のビニル基
を有する架橋剤とからなる。架橋重合体(A)を構成す
るのに使用される分子中に1個のビニル基を有する単官
能性ビニル化合物としては、例えばメタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、メタクリル酸トリフルオロエチルなどのメタクリル
酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ブチルなどのアクリル酸エステル類;スチレ
ン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物;N
−シクロヘキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイ
ミド、N−フェニルマレイミドなどのN−置換マレイミ
ド類;無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水
物;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシア
ン化ビニル類などが挙げられる。これらは1種でまたは
2種以上を併用して用いられる。
【0008】また、本発明の架橋重合体(A)を構成す
るのに使用される架橋剤としては特に制限はないが、例
えばジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリ
レートなどの二官能性単量体、トリメチロールプロパン
トリメタクリレートなどの多官能性単量体が挙げられ
る。これらは1種または2種以上を併用して用いられ
る。
【0009】架橋重合体(A)を構成するのに使用され
る上記架橋剤の量は、架橋重合体(A)の原料となる架
橋剤を含有する単量体100重量部中、0.5〜30重
量部の範囲で使用される。架橋剤量が0.5重量部未満
では架橋重合体(A)中での球状粒子(B)の分散が十
分でなく、架橋重合体(A)からブリードアウトする恐
れがある。一方、架橋剤量が30重量部を越えると重合
後に架橋重合体(A)中に残存する未反応の架橋剤が増
え、物性に悪影響を及ぼすようになる。
【0010】本発明における架橋重合体(A)は、上記
の単官能性ビニル化合物および架橋剤で構成されるが、
これらの化合物中でも単官能性ビニル化合物としてスチ
レン、メタクリル酸メチル、メタクリル酸トリフルオロ
エチル、架橋剤としてジビニルベンゼンの使用が好まし
い。さらにはスチレン単位を20重量%以上、またはメ
タクリル酸トリフルオロエチル単位を5重量%以上を含
有して架橋重合体(A)を構成することが好ましい。
【0011】本発明において、球状粒子(B)を形成す
る物質(b)(以下、物質(b)という。)は、架橋重
合体(A)を構成する単量体には溶解し、架橋重合体
(A)には相溶しないものであれば、特には制限はない
が、例えば、架橋重合体(A)にスチレン、メタクリル
酸メチル等の単量体を用いた場合には、シロキサン構造
を持ったシリコーンオイルが物質(b)の好ましい例と
して挙げられる。
【0012】本発明で用いられる物質(b)は、架橋重
合体(A)100重量部に対して1〜30重量部の範囲
であることが好ましい。物質(b)が1重量部未満では
架橋重合体(A)中での物質(b)の分散が十分でな
く、一方、物質(b)が30重量部を越えると架橋重合
体(A)中で物質(b)がうまく分散せず、物質(b)
の粒径を制御出来なかったり、架橋重合体(A)から物
質(b)がブリードアウトしたりする。物質(b)は添
加量が多いほど架橋重合体(A)中で分散する物質
(b)の粒径は大きくなり、逆に物質(b)の添加量が
少ないほど架橋重合体(A)中で分散する物質(b)の
粒径は小さくなる。
【0013】架橋重合体(A)中の物質(b)の分散状
態および粒径は、物質(b)の添加量、物質(b)の粘
度および架橋剤量により制御することができる。すなわ
ち、分散させる物質(b)の粘度により分散状態は変化
し、例えば、重合度で調節した粘度の低いシリコーンオ
イルを用いた場合には、シリコーンオイルが微分散した
状態の球状粒子が得られる。逆に、粘度の高いシリコー
ンオイルを用いた場合は、シリコーンオイルは架橋重合
体(A)中で球状に1つの粒子として分散する。シリコ
ーンオイルを物質(b)として用いる場合、その粘度は
0.5〜100000センチストークス(以下、csと
略す。)の範囲にあるのが好ましい。粘度が0.5cs
未満の場合、架橋重合体(A)中にうまく物質(b)が
分散せず、また、100000csを越えると架橋重合
体(A)を構成する単量体に溶解しなくなる。
【0014】また、物質(b)として粘度の低い物質を
用いた場合には、架橋剤の量を増やし、架橋重合体
(A)の架橋度を高めることにより架橋重合体(A)中
に分散する物質(b)の粒径を小さくすることができ、
その結果架橋重合体(A)中の物質(b)の個数を増や
すことが出来る。逆に、架橋剤の量を減らす程、架橋重
合体(A)中に分散する物質(b)の粒径は大きくな
り、その結果、架橋重合体(A)中の物質(b)の個数
を減らすことが出来る。
【0015】本発明の複合粒子は、水系懸濁重合にて製
造されるが、その方法については、特に制限はなく、バ
ッチ式の反応釜内で、粒子形成から重合完結まで一貫し
て行う一般的な方法;連続的に単量体混合物を造粒機に
供給し、所望の大きさの液滴群を有する懸濁液を得る工
程と、その造粒機から懸濁液を取り出して、重合槽中に
導き、重合反応を完結させて重合体粒子を得る工程とか
らなる懸濁重合法(特開平6−157619号);単量
体混合物の分散を行う工程と、その工程で得られた分散
化物を水中に添加して重合させる工程とを含む懸濁重合
方法(特開平6−211907号)などの公知の方法で
行うことができる。
【0016】本発明の複合粒子を水系懸濁重合により製
造する際に使用される重合開始剤としては、ビニル系化
合物を重合するのに用いられる公知の重合開始剤が使用
できる。その具体例として、2,2′−アゾビスイソブ
チロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチル
バレロニトリル)等のアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパ
ーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチル
パーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化
物系重合開始剤などが挙げられる。重合開始剤の使用量
は単量体100重量部に対して0.1〜10重量部の範
囲、さらに好ましくは0.5〜10重量部の範囲であ
る。
【0017】また、本発明の複合粒子を水系懸濁重合に
て製造する際に用いる懸濁安定剤は、特に限定はなく、
例えば、ポリメタクリル酸およびその塩、ポリアクリル
酸およびその塩、メタクリル酸メチルとアクリル酸の塩
との共重合体、メタクリル酸メチルとメタクリル酸のス
ルホン酸塩との共重合体などの(メタ)アクリル酸誘導
体、ポリビニルアルコールおよびその変性物、メチルセ
ルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、リ
ン酸カルシウム、澱粉、粉末シリカ等の無機粉体等が挙
げられる。これら懸濁安定剤は、水100重量部に対し
て、0.01〜5重量部の範囲で使用することが好まし
い。懸濁安定剤の使用量が0.01重量部未満では、懸
濁重合の安定性が低下して生成粒子の凝集によって重合
体が固化する傾向にあり、逆に、5重量部を越えると重
合後の生成粒子が細粒化する等の問題が生ずるので好ま
しくない。さらに好ましくは0.05〜2重量部の範囲
である。また、必要に応じて、これら懸濁安定剤と共
に、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、
硫酸カリウム、硫酸マンガン等の懸濁安定助剤を併用す
ることもできる。
【0018】水系懸濁重合における単量体に対する水の
量は、好ましくは1〜10倍、さらに好ましくは1.3
〜4倍である。
【0019】本発明の複合粒子を水系懸濁重合にて製造
する際の重合温度、重合時間については、架橋重合体
(A)を構成する単量体の種類、量、重合開始剤の種
類、量等によって適宜決定される。
【0020】以上のような水系懸濁重合法を用いて得ら
れる本発明の複合粒子の粒径は、通常の懸濁重合法を用
いて得られる粒径と同じ、およそ1〜500μmのもの
である。これは、500μmより大きい粒子を得ようと
する場合には、懸濁重合時に粒子が集塊し固化に至る場
合があり、また、1μmより小さい粒子は通常の懸濁重
合では得ることが困難であるためである。
【0021】本発明の複合粒子を製造する際には、目的
に応じて、染料、顔料等の着色剤等を添加してもよい。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれら実施例によって制限されるもの
ではない。尚、実施例および比較例中の重量平均粒径
は、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所
製、LA−910)を用いて測定した。また、球状粒子
の分散状態は、重合で生成した架橋粒子を架橋粒子と同
じ屈折率の溶媒に浸し、日本光学工業(株)製の生物顕
微鏡(OPTIPHOT)を用いて観察した。また、実
施例および比較例中の部は重量部、%は重量%を示す。
【0023】[実施例1]スチレン400部、架橋剤と
して新日鉄化学(株)製、DVB570(ジビニルベン
ゼン、純分57%)35.1部、球状粒子形成用物質と
してシリコーンオイル SRX310(東レ・ダウコー
ニング・シリコーン(株)製、粘度100cs)5部、
重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド(純分75
%)16部、脱イオン水960部、懸濁安定剤としてメ
タクリル酸メチルとメタクリル酸カリウムの共重合体水
溶液(純分3.3%)200部、懸濁安定助剤として硫
酸マンガン0.02部を熱電対、冷却管、パドル2段の
撹拌翼、2枚の邪魔板を備え付けた2リットルのセパラ
ブルフラスコに一括で仕込んだ。撹拌回転数400rp
mで10分間撹拌を行った後、加熱昇温し、70℃で重
合を行った。重合ピークを温度記録計で確認した後、9
0℃で30分間熱処理を行った。熱処理終了後、得られ
た球状粒子を洗浄、乾燥し、内部にシリコーンオイルが
球状に微分散した架橋ポリスチレン粒子からなる複合粒
子を得た。複合粒子の重量平均粒径はおよそ200μm
であった。次いで、その複合粒子を架橋ポリスチレンの
屈折率(1.6)と同じ屈折率の溶媒(1−ブロモナフ
タリン/フタル酸ジ−n−ブチル=65/35(重量
%)の混合液)に浸漬して、シリコーンオイルの分散状
態を顕微鏡で観察した。その様子を図1に示す。
【0024】[実施例2]ジビニルベンゼンの仕込み量
を70.2部とした以外は実施例1と同様にして、内部
にシリコーンオイルが球状に微分散した架橋ポリスチレ
ン粒子からなる複合粒子を得た。複合粒子の重量平均粒
径はおよそ210μmであった。次いで、その複合粒子
を用い、実施例1と同様にしてシリコーンオイルの分散
状態を観察した。その様子を図2に示す。実施例1と比
較すると、分散したシリコーンオイルの粒径は小さくな
っている。
【0025】[実施例3]シリコーンオイルの仕込み量
を15部とした以外は実施例1と同様にして、内部にシ
リコーンオイルが球状に微分散した架橋ポリスチレン粒
子からなる複合粒子を得た。複合粒子の重量平均粒径は
およそ200μmであった。次いで、その複合粒子を用
い、実施例1と同様にしてシリコーンオイルの分散状態
を観察した。その様子を図3に示す。実施例1と比較す
ると、分散したシリコーンオイルの粒径は大きくなって
いる。
【0026】[実施例4]邪魔板を4枚に増やし、6枚
平羽タービン(3段)の撹拌翼を用いて、撹拌回転数を
600rpmとした以外は実施例1と同様にして、内部
にシリコーンオイルが球状に微分散した架橋ポリスチレ
ン粒子からなる複合粒子を得た。複合粒子の重量平均粒
径はおよそ40μmであった。次いで、その複合粒子を
用い、実施例1と同様にしてシリコーンオイルの分散状
態を観察した。その様子を図4に示す。実施例1と比較
すると、複合粒子の粒径が異なるにも関わらず、内部分
散したシリコーンオイルの粒径はほぼ同じであった。
【0027】[実施例5]単量体をメタクリル酸メチル
200部およびスチレン200部とし、撹拌回転数を7
00rpmに変更した以外は実施例1と同様にして、内
部にシリコーンオイルが球状に微分散した架橋メタクリ
ル酸メチル−スチレン共重合体粒子(以下、架橋MS粒
子という。)からなる複合粒子を得た。複合粒子の重量
平均粒径はおよそ40μmであった。次いで、その複合
粒子を用い、実施例1と同様にしてシリコーンオイルの
分散状態を観察した。尚、浸漬溶媒は、1−ブロモナフ
タリン/フタル酸ジ−n−ブチル=30/70(重量
%)の混合液を使用した。その様子を図5に示す。実施
例1と比較すると、複合粒子の粒径および組成が異なる
にも関わらず、内部分散したシリコーンオイルの粒径は
ほぼ同じであった。
【0028】[実施例6]球状粒子形成物質であるシリ
コーンオイルをSRX310からSH200(東レ・ダ
ウコーニング・シリコーン(株)製、粘度10000c
s)5部に変更した以外は実施例5と同様にして、シリ
コーンオイルが粒子中で球状に1つの粒子として分散し
た架橋MS粒子からなる複合粒子を得た。複合粒子の重
量平均粒径はおよそ40μmであった。次いで、その複
合粒子を用い、実施例5と同様にしてシリコーンオイル
の分散状態を観察した。その様子を図6に示す。
【0029】[実施例7]シリコーンオイルの仕込み量
を50部とした以外は実施例6と同様にして、シリコー
ンオイルが粒子中で球状に1つの粒子として分散した架
橋MS粒子からなる複合粒子を得た。複合粒子の重量平
均粒径はおよそ40μmであった。次いで、その複合粒
子を用い、実施例5と同様にしてシリコーンオイルの分
散状態を観察した。その様子を図7に示す。実施例6と
比較すると、シリコーンオイルの粒径は大きくなってい
る。
【0030】[実施例8]単量体をメタクリル酸メチル
200部およびメタクリル酸トリフルオロエチル200
部、球状粒子形成用物質をシリコーンオイルSH200
5部、重合開始剤をベンゾイルパーオキサイド5.3
部、撹拌回転数を500rpm、重合温度を60℃、熱
処理を85℃で60分に変更した以外は実施例4と同様
にして、シリコーンオイルが粒子中で球状に1つの粒子
として分散したメタクリル酸メチルとメタクリル酸トリ
フルオロエチルの架橋共重合体粒子からなる複合粒子を
得た。複合粒子の重量平均粒径はおよそ45μmであっ
た。次いで、その複合粒子を用い、実施例1と同様にし
てシリコーンオイルの分散状態を観察した。尚、浸漬溶
媒はフタル酸ジ−n−ブチル/メチルエチルケトン=7
5/25(重量%)の混合液を使用した。その様子を図
8に示す。
【0031】[比較例1]架橋剤を用いない以外は実施
例1と同様にして重合を行ったが、シリコーンオイルは
ポリスチレン粒子中にうまく微分散せず、ポリスチレン
粒子の外にしみだしたり、粒子中に残ったものでも大き
な固まりになっていた。ポリスチレン粒子の重量平均粒
径はおよそ160μmであった。
【0032】[比較例2]シリコーンオイルを15部用
いた以外は比較例1と同様にして重合を行ったが、シリ
コーンオイルはポリスチレン粒子中にうまく微分散しな
かった。ポリスチレン粒子の重量平均粒径はおよそ17
0μmであった。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば重合体中に球状粒子形成
用物質が球状に微分散、あるいは球状に1つの粒子とし
て分散した複合粒子を制御して製造することができる。
本発明によって得られる複合粒子は、機能性フィーラー
として、例えば光拡散剤として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で得られた複合粒子における
シリコーンオイルの分散状態を示す図である。
【図2】本発明の実施例2で得られた複合粒子における
シリコーンオイルの分散状態を示す図である。
【図3】本発明の実施例3で得られた複合粒子における
シリコーンオイルの分散状態を示す図である。
【図4】本発明の実施例4で得られた複合粒子における
シリコーンオイルの分散状態を示す図である。
【図5】本発明の実施例5で得られた複合粒子における
シリコーンオイルの分散状態を示す図である。
【図6】本発明の実施例6で得られた複合粒子における
シリコーンオイルの分散状態を示す図である。
【図7】本発明の実施例7で得られた複合粒子における
シリコーンオイルの分散状態を示す図である。
【図8】本発明の実施例8で得られた複合粒子における
シリコーンオイルの分散状態を示す図である。
【符号の説明】
1 架橋重合体 2 シリコーンオイル球状粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 33/16 LJE C08L 33/16 LJE E5

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架橋重合体(A)中に球状粒子(B)が
    1個または複数個分散してなる複合粒子。
  2. 【請求項2】 架橋重合体(A)がスチレン単位を20
    重量%以上含有し、球状粒子(B)を構成する物質
    (b)がシリコーンオイルであることを特徴とする請求
    項1記載の複合粒子。
  3. 【請求項3】 架橋重合体(A)がメタクリル酸トリフ
    ルオロエチル単位を5重量%以上含有し、球状粒子
    (B)を構成する物質(b)がシリコーンオイルである
    ことを特徴とする請求項1記載の複合粒子。
  4. 【請求項4】 架橋重合体(A)の原料となる架橋剤を
    含む単量体100重量部に球状粒子(B)形成用物質
    (b)を1〜30重量部溶解し、水系懸濁重合すること
    を特徴とする請求項1記載の複合粒子の製造法。
JP16249396A 1996-06-04 1996-06-04 複合粒子およびその製造法 Pending JPH09324020A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010007045A (ja) * 2008-02-25 2010-01-14 Mitsubishi Rayon Co Ltd グラフト共重合体、それを含有する樹脂組成物及び成形体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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