JPH09322894A - 超音波診断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画面分割表示のための外部機器の操作を超音
波診断装置の操作卓またはリモコンにより行うことので
き、また種々のモードで分割表示できるようにする。 【解決手段】 画像処理部５で処理した診断中の画像と
装置本体内の画像記録媒体１０または外部機器１５から
の画像とを切り替えて表示するだけでなく、個々の画像
を任意に組み合わせて同時に同一画面に表示できるよう
に、テレビ信号発生部であるＤＳＣ部４に表示モード選
択部７と混合器８とを設け、外部機器１５を操作卓１１
またはリモコン１４により操作できるように、制御部１
２に外部機器制御部１３を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、超音波診断装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】超音波診断装置は、電気−音響変換要素
を持つ超音波探触子を介して被検体に超音波を送信し、
被検体からの反射エコー信号を受信して増幅し、画像処
理を施した後、その信号をテレビ信号に変換してモニタ
に診断画像を表示させる装置である。

【０００３】図５は従来の超音波診断装置の構成を示す
概略ブロック図である。図５において、超音波診断装置
１０１は、大まかに分けると、超音波探触子１０２と送
受信部１０３とテレビ信号発生部であるＤＳＣ（Digita
l Scan Convertor）部１０４と表示部１０８と画像記録
媒体１０９と操作卓１１０と制御部１１１とから構成さ
れている。送受信部１０３で超音波探触子１０２を駆動
するパルスが形成され、超音波探触子１０２は、被検体
からの反射エコーを受信して送受信部１０３へ送り出
し、送受信部１０３では、受け取ったエコー信号を検
波、増幅し、ＤＳＣ部１０４へ送る。超音波画像の書き
込みの順序とテレビ画像の読み出しの順序が異なるた
め、ＤＳＣ部１０４では、受信したアナログエコー信号
を画像処理部１０５でディジタル化し、画像処理を行っ
た後にフレームメモリ１０６内に格納し、テレビ信号に
合わせてフレームメモリ１０６内のデータを読み出す。
この時、エコー信号を画像処理したデータから得られる
診断画像としては、Ｂ（Brightness）モード、Ｍ（Moti
on）モード、Ｄ（Doppler ）モード、Ｃ（Color ）モー
ド、またはこれらを複数組み合わせた２Ｂ、４Ｂ、ＢＭ
モードのような画面を分割して表示するものがある。

【０００４】画面を分割して表示する場合、例えば図６
に示す２Ｂモードにおける２つのＢモード画像ａ，ｂの
組み合わせの例としては、以下のような場合がある。 （１）フォーカス位置が最も浅い診断像とフォーカス位
置が最も深い診断像のように設定条件が異なる場合、
（２）３０５ＭＨｚの超音波探触子による診断像と５Ｍ
Ｈｚの超音波探触子による診断像のように超音波探触子
からの送信信号の周波数周期が異なる場合、（３）心臓
の診断像と肝臓の診断像にように臓器の種類が異なる場
合、（４）横断面の診断像と縦断面の診断像のように超
音波探触子の当てる方向が異なる場合、（５）心臓弁が
開いたときの診断像と心臓弁が閉じたときの診断像のよ
うに一連の運動の中の動作が異なる場合、が挙げられる
が、いずれも診断中の画像を画面上の右または左半分に
静止画像として表示し、引き続いて得られる診断画像を
残りの半分に動画像として表示する場合に限られてい
る。

【０００５】ＤＳＣ部１０４では、表示部１０８へのテ
レビ信号として、エコー信号を画像処理した信号と、外
部機器１１２から入力した画像信号と、装置本体に設け
た画像記録媒体１０９で再生した画像信号のいずれかを
選択するスイッチング回路１０７を備えており、選択さ
れた任意の１種類の画像信号が、同期信号を付加された
テレビ信号として表示部１０８に送られ、画面に表示さ
れる。この切り替え動作は、装置本体の操作卓１１０か
らのユーザによるキー入力を受け取った制御部１１１
が、画面切り替えの命令を出し、その命令に従ってスイ
ッチング回路１０７が動作する。なお制御部１１１は、
ＤＳＣ部１０４だけでなく装置全体を制御する。

【０００６】上記した超音波診断装置１０１は、診断中
の画像と画像記録媒体１０９または外部機器１１２から
の画像とを混合して分割表示することはできないが、複
数のフレームメモリを備えて、画像記録媒体または外部
機器からの画像データをフレームメモリに取り込んでデ
ィジタル信号合成を行うことにより、診断中の画像と画
像記録媒体または外部機器からの画像とを分割表示する
ようにした装置が、特開平５−１５５４１号公報に記載
されている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】このような超音波診断
装置では、以前に得られた画像を再度見る場合や他の症
例と比較する場合には、画像記録媒体または外部機器か
らの再生画像を画面に表示する必要があり、その場合、
画面全体の切り替えまたは分割画面表示の切り替えは、
超音波診断装置の操作卓から行うことができるものの、
録音再生などの外部機器の操作は、外部機器の操作パネ
ルから行う必要があり、操作が面倒であった。例えば、
診断中の画面と外部機器からの画像とを相互に比較しな
がら診断する場合は、外部機器を頻繁に操作しなければ
ならず、診断が煩雑なものにならざるを得なかった。

【０００８】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、画面分割表示のための外部機器の操作を
超音波診断装置の操作卓またはリモコンにより行うこと
ができ、また分割表示する際に種々のモードで実行する
ことのできる超音波診断装置を提供することを目的とす
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、診断中の画像と装置本体内の記録媒体ま
たは外部機器からの画像とを切り替えて表示するだけで
なく、個々の画像を任意に組み合わせて同時に同一画面
に表示できるように、テレビ信号発生部に表示モード選
択部と混合器を設け、また外部機器の操作を装置本体の
操作卓またはリモコンにより操作できるように、制御部
に外部機器制御部を設けたものである。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、受信したエコー信号に画像処理を施し、テレビ信号
に変換してモニタに診断像を表示させるテレビ信号発生
部および制御部を備えた超音波診断装置において、テレ
ビ信号発生部に、外部機器から入力した画像データと、
装置本体に設けた画像記録媒体で再生した画像データ
と、エコー信号を画像処理した画像データとを混成させ
て、個々の画像を同時に同一画面上に分割表示するため
の混合器を備え、制御部に、分割表示画面に用いられて
いる外部機器の操作を装置本体の操作卓またはリモコン
によって行うための外部機器制御部を備えた超音波診断
装置であり、また請求項２に記載の発明は、テレビ信号
発生部に、外部機器から入力した画像データと、装置本
体に設けた画像記録媒体で再生した画像データと、エコ
ー信号を画像処理した画像データとを任意に組み合わせ
るための表示モード選択部を備えた請求項１記載の超音
波診断装置であり、診断中の画像と装置本体内の記録媒
体または外部機器からの画像とを切り替えて表示するだ
けでなく、個々の画像を任意に組み合わせて同時に同一
画面に表示することができ、また外部機器の動作を装置
本体の操作卓またはリモコンにより操作することができ
る。

【００１１】（実施の形態）以下、本発明の実施の形態
を図面を参照して説明する。図１は本発明の一実施の形
態における超音波診断装置の構成を示すものである。図
１において、超音波診断装置１は、大きく分けて、超音
波探触子２と送受信部３とテレビ信号発生部であるＤＳ
Ｃ部４と表示部９と画像記録媒体１０と操作卓１１と制
御部１２とから構成されている。ＤＳＣ制御部４は、画
像処理部５とフレームメモリ６と表示モード選択部７と
混合器８とを備えている。制御部１２は、外部機器制御
部１３を備えており、ＤＳＣ部４の表示モード選択部７
に接続されている。また２２は超音波診断装置１の制御
部１２に無線で接続されたリモコンであり、１５はＤＳ
Ｃ部４の表示モード選択部選択部７に有線で接続された
外部機器である。

【００１２】次に本実施の形態における動作を説明す
る。本実施の形態では、図５におけるスイッチング回路
２２の代わりに、表示モード選択部７および混合器８を
備えており、表示部９に分割画面表示を行う場合、ユー
ザが装置本体の操作卓１１またはリモコン１４から表示
モード選択キーを操作する と、そのキー入力を受け取
った制御部１２が、画面切り替えの命令を出 し、その
命令に従って表示モード選択部７が動作する。従来例と
同様に、画像処理部５による処理画像のみの分割表示の
場合と、画像処理部５からの画像と画像記録媒体１０ま
たは外部機器１５からの画像の分割表示と、画像記録媒
体１０および外部機器１５からの画像の分割表示などが
表示 モード選択部７で選択され、それぞれの画像信号
が混合器８へ送られる。混合器１０では、受け取った画
像信号を基にテレビ信号を生成し、表示部９に送って表
示部９で分割表示する。外部機器１５から画像データを
読み出す場合は、操作卓１１またはリモコン１４の所定
のキーを操作することにより、その信号を外部機器制御
部１３が解読して表示モード選択部８に命令を送り、そ
の命令により表示モード選択部８が外部機器１５から必
要な画像データを読み出して、他の画像データとともに
混合器８へ送り、混合器８で分割表示に必要なテレビ信
号を生成して表示部９へ送る。なお制御部１１１は、Ｄ
ＳＣ部１０４だけでなく装置全体を制御する。

【００１３】図２に示すように、超音波診断装置１内の
画像記録媒体１０としては、ＩＣメモリ（半導体記録素
子）、診断装置システムに組み込まれたＶＣＲやＦＤド
ライバなどが使用できる。外部機器１５としては、ＶＣ
Ｒ、イメージスキャナや他の診断装置、ＭＯ、パソコ
ン、ネットワークなどが使用できる。画像記録媒体１０
および外部機器１５から出力された各画像データは、コ
ンポジットビデオ信号端子、ＲＧＢ信号端子、光信号端
子、ＲＳ−２３２Ｃ端子などの信号の形式に応じて設け
られた端子から、表示モード選択部８に取り込まれる。
これらの信号にリモート操作用の信号が混合している場
合は、表示モード選択部７において、選択された機器の
信号から取り出したリモート信号を基に制御を行う。リ
モート信号を別途設けている機器については、リモート
信号端子の接続を行うことにより、表示 モード選択部
７を動作させることができる。

【００１４】画像記録媒体１０および外部機器１５から
の画像データ入力がビデオ信号の場合、混合器８は、ま
ず同期信号発生回路が、マスタとなる同期信号をそれぞ
れ外部同期信号端子に供給して同期を取る。さらに、ゲ
ートパルス発生回路が画面の表示位置情報をゲートパル
スによって与えた後、複数のビデオ信号を１つの信号に
合成する。外部同期信号の種類としては、以下のものが
挙げられる。 （１）ＨＤ（Horizontal Drive：水平駆動）信号とＶＤ
（Vertical Drive：垂直駆動）信号 （２）Ｃsync（Composite sync.)複合同期信号 （３）ＶＳ(Video Composite sync.）信号 （４）ＶＢＳ（ＶＳ信号にバースト信号を付加した）信
号 また、合成方法としては、ビデオミキサ、ビデオワイ
パ、ビデオスーパーインポーズなどが使用できる。ま
た、アナログ信号を合成するのではなくディジタル信号
を合成する方法については、前記した特開平５−１５５
４１号公報に記載されている。

【００１５】表示部９は分割表示機能を持っており、例
えば画面を複数の分割して各分割画面を別々に制御でき
るタイプの表示部を用いると、各分割画面への入力端子
に各画像信号を直接入力することにより、分割画面表示
が得られる。この場合は、選択された信号を各分割画面
への入力端子に接続するスイッチング回路および表示部
制御回路を搭載することによって分割画面表示が実現で
きる。

【００１６】次に、画面構成の例について説明する。図
３は本実施の形態における２画面モードの一例である
が、その他の任意の複数画面表示およびそれぞれの複数
画面において、任意の画面分割方法を設定することがで
きる。例えば、図３の画面ａと画面ｂとを入れ替えた表
示や、画面ｂをさらに２分割した図４のような３分割画
面表示ができる。図４の３分割画面表示の場合における
画面ｃ，ｄ，ｅの表示内容の例として以下のものが挙げ
られる。 （１）診断中の画像、装置内の画像記録媒体および外部
機器を介した画像を１画面ずつ用いる。 （２）３種類の外部機器入力による画像を各１画面ずつ
用いる。 （３）診断中の画像を１画面、画像記録媒体を介した画
像を２画面用いる。

【００１７】次に、このような分割表示画面の操作方法
について説明する。まず操作卓１１またはリモコン１４
に表示したい画像、例えば画像処理部５からの診断中の
画像と画像記録媒体１０および外部機器１５からのＶＣ
Ｒ再生画像を選択し、画面分割方法を指定する。ＶＣＲ
画面への操作が割り当てられたキーまたはメニュー画面
を用いて、操作卓１１またはリモコン１４から再生、停
止、早送り、巻き戻しといったＶＣＲ操作を行う。複数
の外部機器１５の画像表示を行っている場合は、各機器
に対してそれぞれ操作卓１１またはリモコン１４から同
様な操作を行うことができる。さらに、画面表示に使用
されていない機器に対しても、操作卓１１またはリモコ
ン１４から操作できる。例えば、診断中の画像とＶＣＲ
の再生画面の分割表示画面をＭＯに取り込む作業を、操
作卓１１またはリモコン１４から行うことができる。

【００１８】このように、本実施の形態によれば、画像
の比較評価に基づく診断を容易に行うことができるの
で、病状の変化、胎児の生育状況といった経時的な変化
の比較による診断や、各機器の画像の特徴を活用するこ
とによる総合的な診断を操作卓１１またはリモコン１４
を用いて円滑に行うことができる。

【００１９】

【発明の効果】本発明は、上記実施の形態から明らかな
ように、診断中の画像を同一患者の過去の診断像や他の
症例と比較して診断を行う場合に、超音波診断装置のモ
ニタ画面を切り替えながらではなく、同一画面上で複数
の画像の比較評価による診断ができ、外部入力機器の操
作を操作卓やリモコンから行うことにより、円滑に診断
を進めることができる。したがって、患者の病巣の変化
や胎児の発育状況などの比較評価や、各機器の画像から
得られる情報を活用した総合的な診断を容易にし、診断
の精度向上および効率化に貢献することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態における超音波診断装置の
構成を示すブロック図

【図２】本発明の実施の形態における動作を示す概念図

【図３】本発明の実施の形態における動作を示す画面図

【図４】本発明の実施の形態における動作を示す別の画
面図

【図５】従来例における超音波診断装置の構成を示すブ
ロック図

【図６】従来例における動作を示す画面図

【符号の説明】

１ 超音波診断装置 ２ 超音波探触子 ３ 送受信部 ４ ＤＳＣ部（テレビ信号発生部） ５ 画像処理部 ６ フレームメモリ ７ 表示モード選択部 ８ 混合器 ９ 表示部 １０ 画像記録媒体 １１ 操作卓 １２ 制御部 １３ 外部機器制御部 １４ リモコン １５ 外部機器 １６ スイッチング部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 受信したエコー信号に画像処理を施し、
   テレビ信号に変換してモニタに診断像を表示させるテレ
   ビ信号発生部および制御部を備えた超音波診断装置にお
   いて、テレビ信号発生部に、外部機器から入力した画像
   データと、装置本体に設けた画像記録媒体で再生した画
   像データと、エコー信号を画像処理した画像データとを
   混成させて、個々の画像を同時に同一画面上に分割表示
   するための混合器を備え、制御部に、分割表示画面に用
   いられている外部機器の操作を装置本体の操作卓または
   リモコンによって行うための外部機器制御部を備えた超
   音波診断装置。
2. 【請求項２】 テレビ信号発生部に、外部機器から入力
   した画像データと、装置本体に設けた画像記録媒体で再
   生した画像データと、エコー信号を画像処理した画像デ
   ータとを任意に組み合わせるための表示モード選択部を
   備えた請求項１記載の超音波診断装置。