JPH09320097A - 光学ピックアップ装置 - Google Patents

光学ピックアップ装置

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JPH09320097A
JPH09320097A JP8131843A JP13184396A JPH09320097A JP H09320097 A JPH09320097 A JP H09320097A JP 8131843 A JP8131843 A JP 8131843A JP 13184396 A JP13184396 A JP 13184396A JP H09320097 A JPH09320097 A JP H09320097A
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JP
Japan
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optical
semiconductor laser
light beam
astigmatism
light
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Withdrawn
Application number
JP8131843A
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English (en)
Inventor
Shiyouji Iwaasa
祥士 岩浅
Katsutoshi Sato
克利 佐藤
Yoshiki Takemoto
芳樹 竹本
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体レーザを光源として有する光ディスク
用の光学ピックアップ装置において、コマ収差を増大さ
せることなく、半導体レーザチップにおいて生ずる非点
収差及びディスク基板において生ずる非点収差の双方を
補正する。 【解決手段】 半導体レーザチップにおいて生ずる非点
収差を第1の斜め板ガラス3により補正し、ディスク基
板において生ずる非点収差を第2の斜め板ガラス4によ
り補正する。第1の斜め板ガラス3と第2の斜め板ガラ
ス4とは、光軸に対して、互いに逆の方向に傾斜されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクや光磁
気ディスクの如き光学記録媒体に対して情報信号の書き
込み及び読み出しを行う光学ピックアップ装置に関する
技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、いわゆる光ディスクや光磁気ディ
スクの如き光学記録媒体が提案されており、また、これ
ら光学記録媒体に対する情報信号の書き込み及び読み出
しを行う光学ピックアップ装置が提案されている。この
光学記録媒体は、合成樹脂やガラスからなる透明基板
と、この透明基板の主面部上に被着形成された磁性材料
や金属材料からなる信号記録層とを有して構成されてい
る。そして、上記光学ピックアップ装置は、光源として
半導体レーザを有し、この半導体レーザより発せられる
光束を、対物レンズを介して、上記透明基板を透して上
記光学記録媒体の信号記録層上に集光させるように構成
されている。また、この光学ピックアップ装置は、上記
信号記録層上に集光された光束の該信号記録層による反
射光を検出する光検出器を有している。
【0003】上記光学記録媒体においては、上記信号記
録層に対して上記光束が集光して照射されることによ
り、あるいは、該光束の照射と外部磁界の印加との併用
により、該信号記録層に対する情報信号の書き込みが行
われる。また、この光学記録媒体においては、上記信号
記録層に照射された光束の反射光の光量、または、偏光
方向の変動を検出することにより、該信号記録層に書き
込まれている情報信号の読み出しを行うことができる。
【0004】ところで、上記半導体レーザにおいて半導
体レーザチップより発せられたレーザ光は、特に、この
半導体レーザチップがゲインガイド(Gain Guide)性の
強い半導体レーザチップである場合においては、非点収
差を含んでいる。すなわち、上記光束については、上記
半導体レーザチップにおいて、すでに非点収差が生じて
いる。このような非点収差が所定量以上に大きいと、上
記光学記録媒体より情報信号の読み取りを行う際に、エ
ラーレートが増大し、良好な読み取りを行うことができ
ない。このような非点収差は、上記半導体レーザチップ
が発した光束の光路中にこの光束の光軸に対して傾斜さ
せて平行平面板を配置し、この光束を該平行平面板を透
過させることにより補正することができる。
【0005】また、上記光学記録媒体においては、上記
光束が上記透明基板を透過するときに、非点収差が生ず
る。このような、上記透明基板において生ずる非点収差
についても、所定量以上に大きいと、上記光学記録媒体
よりの情報信号の良好な読み取りを行うことができな
い。この非点収差は、上記半導体レーザチップが発した
光束の光路中にこの光束の光軸に対して傾斜させて平行
平面板を配置し、この光束を該平行平面板を透過させる
ことにより補正することができる。
【0006】上記光学ピックアップ装置においては、上
記半導体レーザチップにおいて生ずる非点収差を補正す
るための第1の平行平面板と、上記光学記録媒体の透明
基板において生ずる非点収差を補正するための第2の平
行平面板とは、この光学ピックアップ装置の装置構成の
小型のため、互いに同一方向に傾斜されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な光学ピックアップ装置においては、上記第1の平行平
面板と上記第2の平行平面板とが互いに同一方向に傾斜
されているため、上記半導体レーザよりの光束の上記信
号記録層上の集光点におけるコマ収差が増大する。この
コマ収差が増大すると、いわゆる視野特性の劣化が招来
され、上記対物レンズが上記光束の光軸に直交する方向
に移動操作されて該光束より離間させた状態における光
学特性が劣化し、上記光学記録媒体よりの情報信号の良
好な読み出しが行えなくなる虞れがある。
【0008】なお、上記対物レンズは、上記光学記録媒
体の位置変位に追従するため、この光学記録媒体の位置
変位に同期して、上記半導体レーザよりの光束に対し
て、この対物レンズの光軸方向とこの光軸に直交する方
向とに対物レンズ駆動装置(2軸アクチュエータ)によ
り移動操作される。
【0009】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、コマ収差を増大させることな
く、光源となる半導体レーザチップにおいて生ずる非点
収差及び光学記録媒体の透明基板において生ずる非点収
差の補正が行われ、該光学記録媒体に対する情報信号の
良好な書き込み及び読み出しが行える光学ピックアップ
装置の提供という課題を解決しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る光学ピックアップ装置は、光源となる
半導体レーザチップと、この半導体レーザチップより発
せられた光束の光路中にこの光束の光軸に対して傾斜さ
れて配置され該光束を透過させることにより該半導体レ
ーザチップにおいて生ずる非点収差を補正する第1の平
行平面板と、該半導体レーザチップより発せられ該第1
の平行平面板を透過した光束の光路中にこの光束の光軸
に対して傾斜されて配置され該光束を透過させることに
より光学記録媒体の透明基板において生ずる非点収差を
補正する第2の平行平面板と、該第1及び第2の平行平
面板を透過した光束を光学記録媒体の信号記録層上に集
光させる対物レンズとを備え、該第1及び第2の平行平
面板が、該光束の光軸に対する傾斜方向を互いに逆方向
となされているものである。
【0011】したがって、この光学ピックアップ装置に
おいては、コマ収差の発生量を増大させることなく、上
記半導体レーザチップ及び上記光学記録媒体の透明基板
において発生する非点収差が良好に補正される。非点収
差が補正されることにより、光学記録媒体より情報信号
を読み出す際のエラーレートが抑制され、デフォーカス
(焦点ずれ)に対するトレランスも確保される。また、
コマ収差が抑制されることは、視野特性の改善につなが
り、すなわち、上記対物レンズを光軸に直交する方向に
移動させたときの特性が改善される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0013】この実施の形態は、本発明に係る光学ピッ
クアップ装置を、光学記録媒体である光ディスクに対す
る情報信号の書き込み及び読み出しを行う光学ピックア
ップ装置として構成した実施の形態である。
【0014】上記光ディスクとしては、情報信号の書き
込み及び読み出しが可能ないわゆる光磁気ディスク、ま
たは、情報信号の読み出しのみが可能なものが用いられ
る。上記光磁気ディスクは、図5及び図10に示すよう
に、ポリカーボネイト(PC)の如き合成樹脂やガラス
からなる円盤状の透明基板と、この透明基板の主面部上
に被着形成された磁性材料からなる信号記録層107と
を有して構成されている。この光磁気ディスクにおいて
は、上記信号記録層107に対してレーザ光束を集光し
て照射してこの信号記録層107を局所的にこの信号記
録層107をなす磁性材料のキュリー温度以上に加熱
し、この加熱部分に外部磁界を印加することにより、情
報信号の書き込みが行われる。そして、この光磁気ディ
スクにおいては、上記信号記録層107にレーザ光束を
照射し、このレーザ光束の該信号記録層107による反
射光の偏光方向の変動を検出することにより、該信号記
録層107に書き込まれている情報信号の読み出しを行
うことができる。
【0015】また、情報信号の読み出しのみが可能な光
ディスクは、ポリカーボネイト(PC)の如き合成樹脂
からなる円盤状の透明基板を有し、この透明基板の主面
部に形成されたピットにより情報信号が記録され、この
ピットが形成された透明基板の主面部上にアルミニウム
の如き金属材料からなる反射膜が被着形成されて構成さ
れている。この光ディスクにおいては、上記反射膜が信
号記録層107となる。この光ディスクにおいては、上
記信号記録層107にレーザ光束を照射し、このレーザ
光束の該信号記録層107による反射光の光量の変動を
検出することにより、該信号記録層107に書き込まれ
ている情報信号の読み出しを行うことができる。
【0016】これら光ディスクは、図10に示すよう
に、薄い筐体状のカートリッジ104内に回転可能に収
納されたまま使用される。このカートリッジ104に
は、上記光ディスク101の主面部の一部をこの光ディ
スク101の内外周に亘って外方側に露出させるための
開口部105が形成されている。この開口部105は、
上記カートリッジ104に対してスライド可能に取付け
られたシャッタ板106により開閉可能となされてい
る。
【0017】また、上記光ディスク101の中心部分に
は、この光ディスク101を位置決めして保持するため
のチャッキング孔103が設けられている。この光ディ
スク101には、上記チャッキング孔103を閉蓋する
ようにして、円盤状のチャッキングプレート102が取
付けられている。すなわち、上記チャッキングプレート
102は、周縁部分を上記チャッキング孔103の周囲
部に取付けられている。
【0018】上記光ディスク101は、この光ディスク
に対して情報信号の記録及び再生を行う記録再生装置に
装着されると、図4に示すように、この記録再生装置の
ディスクテーブル29上に位置決めされて保持される。
上記ディスクテーブル29は、円盤状に形成され、中心
部分を上記記録再生装置のスピンドルモータ31の駆動
軸に取付けられている。このディスクテーブル29の上
面中央部分には、略々円錐台形状を有するセンタリング
突起30が設けられている。そして、このセンタリング
突起30内には、マグネットが配設されている。上記光
ディスク101の中心部分が上記ディスクテーブル29
上に載置されると、上記センタリング突起30が上記チ
ャッキング孔102に嵌合して該光ディスク101をセ
ンタリング(調芯)するとともに、上記マグネットが上
記チャッキングプレート102を吸引して該光ディスク
101を該ディスクテーブル29上に保持する。
【0019】そして、上記ディスクテーブル29上に保
持された光ディスク101は、上記スピンドルモータ3
1によって回転操作される。なお、このように、上記光
ディスク101が上記ディスクテーブル29上に保持さ
れたとき、上記カートリッジの開口部105は、上記シ
ャッタ板106が上記カートリッジ104に対してスラ
イドされることにより、開蓋されている。
【0020】そして、本発明に係る光学ピックアップ装
置は、図1及び図2に示すように、フレーム15を有し
て構成されている。このフレーム15は、例えば、アル
ミダイカストや、ガラス繊維と合成樹脂との複合材料の
如き、充分な剛性を有する材料によって形成されてい
る。このフレーム15には、光源となる半導体レーザ1
が位置決めされて保持されている。この半導体レーザ1
は、図5及び図6に示すように、レーザ発光素子である
半導体レーザチップ2を保護缶内に収納して構成されて
いる。この保護缶の前面部には、第1の平行平面板とな
るカバーガラス3が填め込まれた開口部が形成されてい
る。上記半導体レーザチップ2より発せられるレーザ光
束は、上記カバーガラス3を透過して、上記半導体レー
ザ1の前方側に向けて射出される。すなわち、上記カバ
ーガラス3は、上記半導体レーザチップ2より発せられ
た光束の光路中に配置されている。この保護缶の後面部
には、上記半導体レーザチップ2に電源を供給するため
の端子が設けられている。
【0021】上記半導体レーザ1において半導体レーザ
チップ2より発せられたレーザ光束は、特に、この半導
体レーザチップ2がゲインガイド(Gain Guide)性の強
い半導体レーザチップである場合においては、非点収差
を含んでいる。すなわち、上記レーザ光束については、
上記半導体レーザチップ2において、すでに非点収差が
生じている。このような非点収差が所定量以上に大きい
と、上記光ディスク101より情報信号の読み取りを行
う際に、エラーレートが増大し、良好な読み取りを行う
ことができない。このような非点収差は、上記半導体レ
ーザチップ2が発した光束の光路中にこの光束の光軸に
対して傾斜させて平行平面板を配置し、この光束を該平
行平面板を透過させることにより補正することができ
る。すなわち、上記カバーガラス3は、図9に示すよう
に、上記半導体レーザチップ2より発せられるレーザ光
束の光軸に対して、図9中矢印θ1で示すように、所定
の方向に所定の角度だけ傾斜されて配置されている。こ
のカバーガラス3は、上記レーザ光束を透過させること
により、上記半導体レーザチップ2において生ずる非点
収差を補正する。
【0022】なお、この第1の平行平面板は、上記カバ
ーガラス3とは別個に設けることとしてもよい。このよ
うに、上記カバーガラス3と上記第1の平行平面板とを
互いに別個に設けることとした場合には、該カバーガラ
ス3は、上記レーザ光束に対して傾斜させる必要はな
い。
【0023】また、上記光ディスク101においては、
上記レーザ光束が上記透明基板を透過するときに、非点
収差が生ずる。このような、上記透明基板において生ず
る非点収差についても、所定量以上に大きいと、上記光
ディスク101よりの情報信号の良好な読み取りを行う
ことができない。この非点収差は、上記半導体レーザチ
ップ2が発した光束の光路中にこの光束の光軸に対して
傾斜させて平行平面板を配置し、この光束を該平行平面
板を透過させることにより補正することができる。した
がって、この光学ピックアップ装置は、上記半導体レー
ザチップ2より発せられ上記カバーガラス3を透過した
光束の光路中にこの光束の光軸に対して傾斜されて配置
された第2の平行平面板となる収差補正板4を有してい
る。この収差補正板4は、図9中矢印θ2で示すよう
に、例えば9°乃至17°程度の所定の角度だけ、上記
レーザ光束の光軸に対して傾斜されている。なお、この
収差補正板4の上記レーザ光束の光軸に対する傾斜角度
は、上記半導体レーザチップ2がゲインガイド(Gain G
uide)性の強い半導体レーザチップである場合には、9
°乃至13°程度となる。この収差補正板4は、上記レ
ーザ光束を透過させることにより、上記光ディスク10
1の透明基板において生ずる非点収差を予め補正する。
【0024】そして、上記カバーガラス3及び上記収差
補正板4は、上記レーザ光束の光軸に対する傾斜方向
が、互いに逆方向となされている。そのため、この光学
ピックアップ装置においては、上記カバーガラス3が傾
斜されていることにより生ずるコマ収差と上記収差補正
板4が傾斜されていることにより生ずるコマ収差とが互
いに相殺され、全体として、コマ収差の発生量が抑えら
れいてる。すなわち、この光学ピックアップ装置におい
ては、コマ収差の発生量を増大させることなく、上記半
導体レーザチップ2及び上記光ディスク101の透明基
板において発生する非点収差を良好に補正することがで
きる。
【0025】非点収差を補正することにより、上記光デ
ィスク101より情報信号を読み出す際のエラーレート
を抑制することができ、後述する対物レンズにおけるデ
フォーカス(焦点ずれ)に対するトレランスを確保でき
る。また、コマ収差を抑制できることは、視野特性の改
善につながり、すなわち、上記対物レンズがこの対物レ
ンズの光軸に直交する方向に移動されたときの光学特性
を改善することができる。
【0026】上記収差補正板4を透過したレーザ光束
は、グレーティング(回折格子)5を透過して、ビーム
スプリッタ7に至る。上記グレーティング5は、上記レ
ーザ光束を、0次光及び±1次光の3本のレーザ光束に
分割させて透過させる(±2次以上のレーザ光束も生じ
るが、この光学ピックアップ装置では、0次光及び±1
次光の3本のレーザ光束しか使用しない。±1次光は、
後述するトラッキングエラー信号の検出のために用い
る)。なお、上記収差補正板4と上記グレーティング5
とは、同一の支持枠6によって支持されている。
【0027】上記ビームスプリッタ7に入射されたレー
ザ光束は、このビームスプリッタ7を透過して、コリメ
ータレンズ8に至る。このコリメータレンズ8は、入射
されたレーザ光束を透過させることにより、平行光束と
する。このコリメータレンズ8によって平行光束となさ
れたレーザ光束は、偏向ミラー9により反射されて90
°偏向されて、対物レンズ10に入射される。
【0028】上記対物レンズ10は、入射されたレーザ
光束を、上記光ディスク101の信号記録層107上に
集光して照射する。この対物レンズ10の光軸は、上記
光ディスク101の信号記録層107に対して垂直、す
なわち、上記スピンドルモータ31の駆動軸に平行とな
されている。この対物レンズ10は、上記フレーム15
に取付けられた対物レンズ駆動装置である2軸アクチュ
エータ17によって支持されている。この2軸アクチュ
エータ17は、上記対物レンズ10を上記光ディスク1
01の変位に追従させるために該対物レンズ10を移動
操作する。すなわち、この光学ピックアップ装置におい
ては、上記光ディスク101の信号記録層107上の情
報信号が書き込まれる位置に対して、常に、上記対物レ
ンズ10を透過した光束を集光させる。
【0029】上記光ディスク101においては、情報信
号は、該光ディスク101の信号記録層107上に略々
同心円状をなして螺旋(スパイラル)状に形成された記
録トラックに沿って書き込まれる。そして、この光学ピ
ックアップ装置は、上記チャッキング孔103において
上記ディスクテーブル29上に保持されて上記スピンド
ルモータ31によって回転操作される光ディスク101
に対向され、後述するように、この光ディスク101の
径方向に移動操作されることによって、この光ディスク
101との相対的な位置としては上記記録トラックに沿
って移動されながら、該記録トラックに対して、情報信
号の書き込みまたは読み出しを行う。したがって、この
光学ピックアップ装置は、上記対物レンズ10による上
記レーザ光束の集光位置を、上記光ディスク101の面
振れ及び偏心による上記記録トラックの位置の変位に追
従させなければならない。
【0030】そのため、上記2軸アクチュエータ17
は、上記対物レンズ10をこの対物レンズ10の光軸方
向(すなわち、図4中矢印Fで示すフォーカス方向)と
この光軸及び上記記録トラックの接線に直交する方向
(すなわち、図1及び図4中矢印Tで示すトラッキング
方向)とに移動操作するように構成されている。この2
軸アクチュエータ17は、上記対物レンズ10を上記フ
ォーカス方向及びトラッキング方向の2方向に移動可能
に支持するとともに、該対物レンズ10を電磁力により
該2方向に移動操作するように構成されている。
【0031】すなわち、この2軸アクチュエータ17
は、上記フレーム15に対して固定された支持部21に
対して、複数本の板バネ20,20を介して支持された
レンズボビン18を有している。このレンズボビン18
には、上記対物レンズ10、フォーカスコイル及びトラ
ッキングコイルが取付けられている。そして、上記レン
ズボビン18の近傍には、ヨーク19が上記フレーム1
5に対して固定して配設されている。このヨーク19に
は、マグネットが取付けられている。この2軸アクチュ
エータ17においては、上記フォーカスコイルにフォー
カス駆動電流が供給されることにより、上記レンズボビ
ン18は、図4中矢印Fで示すように、上記フォーカス
方向に移動操作される。また、この2軸アクチュエータ
17においては、上記トラッキングコイルにトラッキン
グ駆動電流が供給されることにより、上記レンズボビン
18は、図1及び図4中矢印Tで示すように、上記トラ
ッキング方向に移動操作される。この2軸アクチュエー
タ17において、上記フォーカス駆動電流及び上記トラ
ッキング駆動電流は、上記対物レンズ10による上記レ
ーザ光束の集光位置と上記記録トラックとのずれ量を示
すエラー信号(フォーカスエラー信号及びトラッキング
エラー信号)に基づいて供給される。したがって、この
2軸アクチュエータ17は、上記光ディスク101の回
転周期に同期して、上記対物レンズ10について周期的
な移動操作を行うこととなる。
【0032】なお、上記フレーム15には、上記2軸ア
クチュエータ17の周囲を囲むようにして、上記対物レ
ンズ10を保護するための周壁部16が突設されてい
る。
【0033】上記信号記録層107上に集光された上記
レーザ光束は、この信号記録層107において、この信
号記録層107に書き込まれている情報信号に応じて反
射強度または偏光方向を変調されて、反射される。この
信号記録層107において反射された反射光束は、上記
対物レンズ10に戻り、この対物レンズ10によって平
行光束となされて、上記偏向ミラー9を経て上記コリメ
ータレンズ8に戻る。このコリメータレンズ8に戻った
反射光束は、このコリメータレンズ8によって収束光束
となされて、上記ビームスプリッタ7に戻る。このビー
ムスプリッタ7において、上記反射光束は、このビーム
スプリッタ7が有する反射面によって反射され、上記半
導体レーザチップ2に戻る光路に対して分岐される。
【0034】上記ビームスプリッタ7において反射面に
より反射された上記反射光束は、ウォラストンプリズム
11を透過して、マルチレンズ12に入射される。上記
ウォラストンプリズム11は、異方性を有する一対の結
晶体が互いの光学軸方向を直交させて接合されたプリズ
ムであり、透過する上記反射光束を、偏光方向成分に応
じて分割する。上記マルチレンズ12は、一方の面が凹
面となされ、他方の面がシリンドリカル(円筒)面とな
されたレンズである。このシリンドリカル面は、上記フ
ォーカスエラー信号を検出するための非点収差を上記反
射光束に与えるものである。このマルチレンズ12は、
略々円筒状のレンズホルダ13により保持されて、上記
フレーム15内に配置されている。
【0035】そして、上記マルチレンズ12を経た反射
光束は、光検出器14により受光される。この光検出器
14は、複数のフォトディテクタを有して構成されてお
り、上記グレーティング5における0次光の反射光束で
あって上記ウォラストンプリズム11により分割された
2本の反射光束、該グレーティング5により分割された
±1次光の反射光束をそれぞれ独立的に受光し、これら
反射光束の光量に応じた電圧の検出出力を出力する。ま
た、上記グレーティング5における0次光の反射光束に
ついては、上記マルチレンズ12のシリンドリカル面に
よって与えられた非点収差の方向及び量を検出するため
に、光軸を中心として放射状に配列された4個のフォト
ディテクタによって受光するようになっている。
【0036】すなわち、上記光検出器14において、上
記グレーティング5における0次光の反射光束であって
上記ウォラストンプリズム11により分割された2本の
反射光束の一方について出力a,b,c,d(光軸回り
に配列)が得られ、該グレーティング5における0次光
の反射光束であって該ウォラストンプリズム11により
分割された2本の反射光束の他方について出力e,f,
g,h(光軸回りに配列)が得られ、該グレーティング
5により分割された+1次光の反射光束について出力i
が得られ、該グレーティング5により分割された−1次
光の反射光束について出力jが得られるとすると、上記
光ディスク101が光磁気ディスクである場合の情報信
号の読み取り信号は、 (a+b+c+d)−(e+f+g+h) により得られ、該光ディスク101が読み出し専用の光
ディスクである場合の情報信号の読み取り信号は、 (a+b+c+d)+(e+f+g+h) により得られ、上記フォーカスエラー信号は、 (a+c)−(b+d)、または、(e+g)−(f+
h) により得られ、上記トラッキングエラー信号は、(i−
j)により得られる。
【0037】そして、上記フレーム15は、一端側に一
対のスラストベアリング23,24が取付けられてい
る。これらスラストベアリング23,24には、図1乃
至図4に示すように、上記記録再生装置において固定し
て配設された主支持シャフト26が挿通されている。ま
た、上記フレーム15の他端側には、略々コの字状の支
持爪部25が設けられている。この支持爪部25は、上
記記録再生装置において上記主支持シャフト26に平行
に固定して配設された副支持シャフト27に対してこの
副支持シャフト27を挟むようにして掛合している。こ
のフレーム15は、図1中矢印Sで示すように、上記主
支持シャフト26及び上記副支持シャフト27に沿って
移動可能に支持されている。また、このフレーム15
は、図示しない駆動機構によって、上記各支持シャフト
26,27に沿って移動操作される。このようにフレー
ム15が上記各支持シャフト26,27に沿って移動さ
れる場合の上記対物レンズ10の移動軌跡の延長線上に
は、上記スピンドルモータ31の駆動軸、すなわち、上
記ディスクテーブル29の中心が位置している。
【0038】上記フレーム15は、図7に示すように、
上記主支持シャフト26については、一方のスラストベ
アリング23に対応した第1の被支持点P1及び他方の
スラストベアリング24に対応した第2の被支持点P2
において支持され、上記副支持シャフト27について
は、上記支持爪部25に対応した第3の被支持点P3
おいて支持されている。
【0039】ところで、上記2軸アクチュエータ17に
おいては、上記光ディスク101の回転周期に同期した
振動が発生する。このように上記2軸アクチュエータ1
7において発生される振動は、上記フレーム15の共振
を発生させることとなる。そして、上記フレーム15の
共振が生ずると、上記2軸アクチュエータ17の動作が
不安定となり、上記光ディスク101に対する情報信号
の良好な書き込み及び読み出しが阻害される虞れがるあ
る。
【0040】この光学ピックアップ装置においては、上
記フレーム15は、図7に示すように、共振が生じ易い
部分Mにバランスウェイト32が取付けられることによ
り、上記2軸アクチュエータ17において生ずる振動に
起因する共振を抑制されている。また、このバランスウ
ェイトは、図8に示すように、上記フレーム15に取付
けられることにより、フレーム重心G0を移動させて、
このバランスウェイト35及び該フレーム15全体の重
心(総合重心)G1の位置を、該フレーム15の各被支
持位置P1,P2,P3に対して均衡する位置とするよう
にしてもよい。
【0041】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る光学ピック
アップ装置においては、半導体レーザチップより発せら
れた光束の光路中にこの光束の光軸に対して傾斜されて
配置され該半導体レーザチップにおいて生ずる非点収差
を補正する第1の平行平面板と、この第1の平行平面板
を透過した光束の光路中にこの光束の光軸に対して傾斜
されて配置され光学記録媒体の透明基板において生ずる
非点収差を補正する第2の平行平面板とは、該光束の光
軸に対する傾斜方向を互いに逆方向となされている。
【0042】したがって、この光学ピックアップ装置に
おいては、コマ収差の発生量を増大させることなく、上
記半導体レーザチップ及び上記光学記録媒体の透明基板
において発生する非点収差を良好に補正することができ
る。非点収差を補正することにより、光学記録媒体より
情報信号を読み出す際のエラーレートを抑制することが
でき、デフォーカス(焦点ずれ)に対するトレランスを
確保できる。また、コマ収差を抑制できることは、視野
特性の改善につながり、すなわち、上記対物レンズを光
軸に直交する方向に移動させたときの特性を改善するこ
とができる。
【0043】すなわち、本発明は、コマ収差を増大させ
ることなく、光源となる半導体レーザチップにおいて生
ずる非点収差及び光学記録媒体の透明基板において生ず
る非点収差の補正が行われ、該光学記録媒体に対する情
報信号の良好な書き込み及び読み出しが行える光学ピッ
クアップ装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学ピックアップ装置の構成を示
す平面図である。
【図2】上記光学ピックアップ装置の構成を示す底面図
である。
【図3】上記光学ピックアップ装置の構成を示す光ディ
スクの記録トラックの法線方向より臨んだ側面図であ
る。
【図4】上記光学ピックアップ装置の構成を示す上記記
録トラックの接線方向より臨んだ側面図である。
【図5】上記光学ピックアップ装置の光学系の構成を示
す側面図である。
【図6】上記光学ピックアップ装置の光学系の構成を示
す平面図である。
【図7】上記光学ピックアップ装置のフレームにおける
バランスウェイトの第1の取付け位置を示す平面図であ
る。
【図8】上記光学ピックアップ装置のフレームにおける
バランスウェイトの第2の取付け位置を示す平面図であ
る。
【図9】上記光学ピックアップ装置の光学系における収
差補正板の構成を示す要部平面図である。
【図10】上記光学ピックアップ装置を用いた記録再生
装置における情報信号の記録媒体となるディスクカート
リッジの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ、2 半導体レーザチップ、3 カバ
ーガラス、4 収差補正板、10 対物レンズ、15
フレーム、17 2軸アクチュエータ、18レンズボビ
ン、26 主支持シャフト、27 副支持シャフト、3
2,35 バランスウェイト、101 光ディスク、G
0 フレーム重心、G1 総合重心、P 1 第1の被支持
点、P2 第2の被支持点、P3 第3の被支持点

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源となる半導体レーザチップと、 上記半導体レーザチップより発せられた光束の光路中に
    この光束の光軸に対して傾斜されて配置され、該光束を
    透過させることにより該半導体レーザチップにおいて生
    ずる非点収差を補正する第1の平行平面板と、 上記半導体レーザチップより発せられ上記第1の平行平
    面板を透過した光束の光路中にこの光束の光軸に対して
    傾斜されて配置され、該光束を透過させることにより光
    学記録媒体の透明基板において生ずる非点収差を補正す
    る第2の平行平面板と、 上記第1及び第2の平行平面板を透過した光束を光学記
    録媒体の信号記録層上に集光させる対物レンズとを備
    え、 上記第1及び第2の平行平面板は、上記光束の光軸に対
    する傾斜方向が互いに逆方向となされている光学ピック
    アップ装置。
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