JPH09317643A - 密閉型電動圧縮機および冷凍システム - Google Patents

密閉型電動圧縮機および冷凍システム

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JPH09317643A
JPH09317643A JP15616496A JP15616496A JPH09317643A JP H09317643 A JPH09317643 A JP H09317643A JP 15616496 A JP15616496 A JP 15616496A JP 15616496 A JP15616496 A JP 15616496A JP H09317643 A JPH09317643 A JP H09317643A
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JP
Japan
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electric compressor
oil
hermetic
hermetic electric
stator
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JP15616496A
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English (en)
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Hiroko Otani
裕子 大谷
Takeshi Yoshimura
剛 吉村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 密閉型電動圧縮機および密閉型電動圧縮機を
有する冷凍サイクルにおいて、熱可塑性ポリエステル材
料製の部品を使用しても、その部品から生成析出するオ
リゴマによる冷凍能力の低下などの悪影響を防ぐことを
課題とする。 【解決手段】 密閉容器2内にステータ8とロータ9か
らなる電動要素を備えた密閉型電動圧縮機1において、
ステータ8の接続部6,絶縁フィルム12ならびに結束
糸に熱可塑性ポリエステル樹脂を使用し、冷凍機油にポ
リオールエステル油を使用して熱可塑性ポリエステル樹
脂製部材からのオリゴマの生成を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍空調用に用い
られる密閉型電動圧縮機および冷凍システムに関する。
【0002】
【従来の技術】冷凍空調用に用いられるシステムとして
図1に示すような密閉型電動圧縮機1および冷凍システ
ムが一般的に知られている。そして密閉容器2内には、
冷媒を圧縮する図示されない圧縮要素と、この圧縮要素
を動作させる電動要素3が設けられ、底部には冷媒と冷
凍機油の混合液4が貯留している。圧縮要素は駆動軸5
で電動要素3と連結され、この電動要素3は接続部6を
介して電源端子7より電気を供給される。
【0003】上記電動要素3は、その外周面を密閉容器
2に支持された円筒状のステータ8と、このステータ8
の内周面から一定の隙間を保つように駆動軸5によって
支持されたロータ9によって構成されている。
【0004】上記ステータ8は、鉄板を円筒状に積層し
たコア10と、このコア10の円筒方向に多数形成され
たスロット内を通るマグネットワイヤ11と、このコア
10とマグネットワイヤ11との間およびマグネットワ
イヤ11内の相間の絶縁フィルム12と、コア10の端
面からはみ出したマグネットワイヤ11を縛っている結
束糸により構成されている。
【0005】密閉型電動圧縮機1にて圧縮された冷媒
は、凝縮器13を経てキャピラリチューブ14で流量を
絞り込まれた後、蒸発器15で熱交換を行い再度密閉型
電動圧縮機1に戻ってくる。
【0006】このような密閉型電動圧縮機1の冷媒とし
ては、ジクロロジフロロメタン(以下CFC12と称す
る),モノクロロジフロロメタン(以下HCFC22と
称する)が主として用いられてきたが、近年のオゾン層
破壊問題で代替冷媒化の検討が進み、1,1,1,2−
テトラフロロエタン(以下HFC134aと称する),
1,1,2−トリフロロエタン(以下HFC143aと
称する),ジフロロメタン(以下HFC32と称す
る),ペンタフロロエタン(以下HFC125と称す
る),ハイドロカーボン(以下HCと称する)およびこ
れらの混合冷媒が実用化されつつある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記電動要素3の構成
ではステータ8の接続部6,絶縁フィルム12ならびに
結束糸などには熱可塑性ポリエステルを主成分とした有
機材料が使用されている。熱可塑性ポリエステルは、例
えば、ポリエチレンテレフタレート(以下PETと称す
る),ポリブチレンテレフタレート(以下PBTと称す
る),ポリエチレンナフタレート(以下PENと称す
る)などを総称しているが、これらの熱可塑性ポリエス
テル材料製のフィルムや成型品,繊維などは、優れた耐
冷媒特性,加工性の良さ,供給のしやすさなどの点から
密閉型電動圧縮機用の電動要素の構成部品として汎用的
に使用されている。
【0008】しかしながら、熱可塑性ポリエステルはそ
の製造工程上オリゴマと称する低分子物質が残留し、一
定の割合で完成部品に含有されている。このオリゴマは
PET,PBT,PENによって化学構造は異なってい
るが、何れも3〜5量体を中心とした結晶性の高い白色
固体である。このオリゴマを含有する熱可塑性ポリエス
テルを主成分とした有機材料が、密閉型電動圧縮機内で
使用され、冷凍システムの中で冷媒や冷凍機油に曝され
ると、含有していたオリゴマが密閉型電動圧縮機内およ
び冷凍システム内に析出してくる。析出したオリゴマは
冷媒や冷凍機油の循環に伴い密閉型電動圧縮機内および
冷凍システム内を循環するが、循環流量の絞り込まれる
キャピラリチューブ14の内側や、低温低圧になる密閉
型電動圧縮機1の吸入部分などに堆積し、冷凍能力の低
下や圧縮要素の不具合を発生させる原因となるという問
題があった。
【0009】本発明は、上記問題を解決し、熱可塑性ポ
リエステルを主体とした構成部品を使用しても、オリゴ
マの堆積による密閉型電動圧縮機内および冷凍システム
内の性能不良を引き起こすことなく長寿命を実現した密
閉型電動圧縮機および冷凍システムを提供することを課
題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、密閉型電動圧縮機および冷凍システムに
おいて、前記密閉型電動圧縮機の部品に塗布する油また
は圧縮機の組立時に使用する油,冷媒回路内の液部分な
どにエステル基を有する油を全量あるいは一部用いたも
のである。
【0011】このエステル基を有する油は、オリゴムを
溶解してオリゴマによる従来の問題点を解消するため、
PET,PBT,PENなど熱可塑性ポリエステルを使
用することができる。従って熱可塑性ポリエステルの優
れた耐冷媒特性,加工性の良さ,供給しやすさという本
来の特性を損なうことなく構成部品として使用し、密閉
型電動圧縮機および冷凍サイクルの安定した性能維持を
確保でき、密閉型電動圧縮機および冷凍システムは、オ
リゴマ量にかかわらず、各種目的によって熱可塑性ポリ
エステルの構成部品を自由に採用できる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、請求項1記載に係る発
明のように、密閉容器内にステータとロータからなる電
動要素を備えた密閉型電動圧縮機において、前記密閉型
電動圧縮機の部分に塗布する油または前記密閉型電動圧
縮機の組立時に使用する油としてエステル基を有する油
を用いることができる。上記のようにエステル基を有す
る油はオリゴマを溶解することができるものであるから
密閉型電動圧縮機にオリゴマを生ずる樹脂が使用されて
いたとしても、オリゴマの生成による問題点を解消して
密閉型電動圧縮機の性能を劣下させることがない。
【0013】なお、エステル基を有する油としては、一
般的にHFC134a,HFC143a,HFC32,
HFC125およびその混合冷媒用の冷凍機油として検
討されているヒンダードエステルと称する多価アルコー
ルとカルボン酸を脱水縮合したポリオールエステル油
(以下POEと称する)の他、単純に2価アルコールと
カルボン酸を脱水縮合したエステル油や部分的にエステ
ル基を有する構成に変性した油でもよい。また、冷凍機
油としての特性を向上させるために、酸化防止剤,極圧
添加剤などの各種添加剤を混合していても差し支えな
い。
【0014】また、請求項2記載に係る発明のように、
エステル基を有する油を一部含有した油であっても、ま
た請求項3記載に係る発明のように、熱可塑性ポリエス
テル材料製の構成部品を有する密閉型電動圧縮機の前記
熱可塑性ポリエステル材料製の部品に塗布する油または
密閉型電動圧縮機の組立時に使用する油にエステル基を
有する油を用いても、また請求項4記載に係る発明のよ
うに、熱可塑性ポリエステル材料製の部品に塗布する油
の一部に、または密閉型電動圧縮機の組立時に使用する
油の一部にエステル基を有する油を含有させても請求項
1記載に係る発明のように、油がポリエステル材料製の
部品から生成するオリゴマを溶解し、オリゴマによる悪
影響を防止することができる。
【0015】また、請求項1ないし4記載に係る発明が
密閉型電動圧縮機に使用する油に、その全てまたは一部
にエステル基を有する油を使用したものであるが、冷凍
システムにおける冷媒回路に使用する油に、その全てま
たは一部にエステル基を有する油を使用すれば、冷凍シ
ステムに熱可塑性ポリエステル材料製の部品を使用して
もその熱可塑性ポリエステル材料から生成されるオリゴ
マを油が溶解してオリゴマによる冷凍サイクルに対する
悪影響を防ぐことができるものである。この実施の形態
は請求項5ないし8に記載された発明に示されている。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面および表
を参照しながら説明する。
【0017】本発明の密閉型電動圧縮機および冷凍シス
テムの構造は前記従来例と同じであるから図1を参照す
る。本実施例が従来と異るのは、冷凍機油はPOEを主
成分として使用している点のみである。(表1)に、図
1の冷凍サイクルで2000h運転した後の各構成部材
のオリゴマ析出状況を、CFC12/鉱油で同様に20
00h運転した従来のサイクルと比較している。冷凍サ
イクル内で使用した熱可塑性ポリエステルは同一量であ
り、そのオリゴマ量は約200mgである。冷凍機油も
250gで同量使用している。本発明は、エステル基を
有するPOEの採用によって熱可塑性ポリエステルを使
用しても冷凍サイクル内でオリゴマは析出せず、冷凍サ
イクルの長期に渡って安定した性能を保持できることが
(表1)によりわかる。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば密閉型電動圧縮機および冷凍システムにおい
て、前記密閉型電動圧縮機の部品に塗布する油または前
記密閉型電動圧縮機の組立時に使用する油、冷媒回路内
の液部分にエステル基を有する油を全量あるいは一部用
いることで、熱可塑性ポリエステルを主体とした構成部
品を使用しても、オリゴマの堆積による密閉型電動圧縮
機内および冷凍システム内の性能不良を引き起こすこと
なく長寿命を実現した密閉型電動圧縮機および冷凍シス
テムを提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】密閉型電動圧縮機および冷凍サイクルの構成説
明図
【符号の説明】 1 密閉型電動圧縮機 2 密閉容器 3 電動要素 4 混合液 5 駆動軸 6 接続部 7 電源端子 8 ステータ 9 ロータ 10 コア 11 マグネットワイヤ 12 絶縁フィルム 13 凝縮器 14 キャピラリチューブ 15 蒸発器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内にステータとロータからなる
    電動要素を備えた密閉型電動圧縮機において、前記密閉
    型電動圧縮機の部品に塗布する油または前記密閉型電動
    圧縮機の組立時に使用する油としてエステル基を有する
    油を用いたことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  2. 【請求項2】 密閉容器内にステータとロータからなる
    電動要素を備えた密閉型電動圧縮機において、前記密閉
    型電動圧縮機の部品に塗布する油または前記密閉型電動
    圧縮機の組立時に使用する油としてエステル基を有する
    油が一部含有された油を用いたことを特徴とする密閉型
    電動圧縮機。
  3. 【請求項3】 密閉容器内に熱可塑性ポリエステル材料
    製の構成部品を使用したステータとロータからなる電動
    要素を備えた密閉型電動圧縮機において、前記密閉型電
    動圧縮機の部品に塗布する油または前記密閉型電動圧縮
    機組立時に使用する油としてエステル基を有する油を用
    いたことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  4. 【請求項4】 熱可塑性ポリエステル材料製の構成部品
    を使用した冷凍システムの密閉容器内にステータとロー
    タからなる電動要素を備えた密閉型電動圧縮機におい
    て、前記密閉型電動圧縮機の部品に塗布する油または前
    記密閉型電動圧縮機の組立時に使用する油としてエステ
    ル基を有する油を用いたことを特徴とする密閉型電動圧
    縮機。
  5. 【請求項5】 密閉容器内にステータとロータからなる
    電動要素を備えた密閉型電動圧縮機を使用する冷凍シス
    テムにおける冷媒回路内の液部分に、エステル基を有す
    る油を用いたことを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  6. 【請求項6】 密閉容器内にステータとロータからなる
    電動要素を備えた密閉型電動圧縮機を使用する冷凍シス
    テムにおける冷媒回路内の液部分に、エステル基を有す
    る油が一部含有された油を用いたことを特徴とする冷凍
    システム。
  7. 【請求項7】 密閉容器内に熱可塑性ポリエステル材料
    製の構成部品を使用したステータとロータからなる電動
    要素を備えた密閉型電動圧縮機を使用する冷凍システム
    における冷媒回路内の液部分に、エステル基を有する油
    を用いたことを特徴とする冷凍システム。
  8. 【請求項8】 密閉容器内にステータとロータからなる
    電動要素を備えた密閉型電動圧縮機を使用し、熱可塑性
    ポリエステル材料製の構成部品を使用した冷凍システム
    における冷媒回路内の液部分に、エステル基を有する油
    を用いたことを特徴とする冷凍システム。
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