JP2002053881A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JP2002053881A
JP2002053881A JP2000237122A JP2000237122A JP2002053881A JP 2002053881 A JP2002053881 A JP 2002053881A JP 2000237122 A JP2000237122 A JP 2000237122A JP 2000237122 A JP2000237122 A JP 2000237122A JP 2002053881 A JP2002053881 A JP 2002053881A
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refrigerant
compressor
oil
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refrigerating machine
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JP2000237122A
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Shoichiro Kitaichi
市 昌一郎 北
Wataru Ikeda
田 亘 池
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Toshiba Carrier Corp
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Toshiba Carrier Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒と冷凍機油に対しての圧縮機の適合性を
確保しつつ、圧縮機の性能と耐久性に優れた冷凍装置の
提供。 【解決手段】 本発明の冷凍装置は、圧縮機の内部機構
を潤滑するための冷凍機油として、単体での動粘度が4
0℃にて74±3mm/sのものを用いている。その
他の条件については、冷凍機油の種類(ポリオールエス
テル油、ポルビニルエーテル油、鉱油)、冷媒の種類
(R410A、R407C、R404A、イソブタン、
プロパン)や圧縮機の種類(ロータリ式、レシプロ式、
スクロール式)等についてNo.1〜28のような組合
せとすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば空気調和機
や冷凍機として構成される冷凍装置に係り、特に冷媒圧
縮機を潤滑するための冷凍機油の改良等に関する。
【0002】
【従来の技術】図8には、本発明が適用される一般的な
冷凍装置用の冷凍サイクルの概要が示されている。図8
に示す冷凍サイクルは、圧縮機1、凝縮器5、膨張器4
および蒸発器3を備え、圧縮機1の運転によって矢印方
向に冷媒が流れるようになっている。この場合の圧縮機
1は、圧縮機構部および電動機部を収納する密閉容器を
有した密閉型圧縮機であり、圧縮機構部等を潤滑するた
めの冷凍機油が封入されている。
【0003】ところで、近年、オゾン層の破壊防止の観
点より、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)
系冷媒からHFC(ハイドロフルオロカーボン)系冷媒
への切り換えが進められている。例えば、従来のHCF
C冷媒であるR22から、空気調和機用ではR410A
やR407C、冷蔵庫用ではR134a、冷凍機用では
R404A等のHFC冷媒へ切り換えが進んでいる。
【0004】このため、冷媒圧縮機に関連した材料選択
においても、これらのHFC冷媒への適合が求められて
いる。特に、上記の冷凍機油に関しては、冷凍サイクル
における油戻り確保の観点から、冷媒との相溶性が求め
られる。そこで、例えばR410A冷媒の場合は、R2
2冷媒の場合の鉱油に代えてエステル油やポリエーテル
油の使用が求められ、それらの冷媒と冷凍機油に対して
の圧縮機の適合性や性能の向上が要求されている。
【0005】従来例として、特許第2967574号記
載の冷凍装置では、例えばR134a冷媒を用いるよう
な空調機に関して、単体の動粘度が40℃にて2〜70
mm /sの冷凍機油によって適合等を図っている。
【0006】また、今後HFC冷媒の更なる代替冷媒と
して、地球温暖化低減の観点から炭化水素(HC:ハイ
ドロカーボン)系冷媒が候補として挙げられている。そ
して、この炭化水素系冷媒に適応する冷凍機油として鉱
油が挙げられており、それらの冷媒と冷凍機油に対して
の圧縮機の適合性や性能の向上も要求されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
冷凍装置では、冷媒と冷凍機油に対しての圧縮機の適合
性や性能の点で満足なものではなく、このため圧縮機の
性能や耐摩耗性等の耐久性の点でも未だ向上の余地が大
きいものと考えられる。
【0008】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
のであり、冷媒と冷凍機油に対しての圧縮機の適合性を
確保しつつ、圧縮機の性能と耐久性に優れた冷凍装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、冷媒を用
いた冷凍サイクルを構成する圧縮機、凝縮器、膨張器お
よび蒸発器を備え、前記圧縮機の内部機構を潤滑するた
めの冷凍機油として、単体での動粘度が40℃にて74
±3mm/sのものを用いたことを特徴とする冷凍装
置である。
【0010】この第1の発明によれば、単体での動粘度
が40℃にて74±3mm/sの冷凍機油を用いるこ
とで、冷凍サイクルにおいて冷凍機油と接触する構成要
素、特に圧縮機に関して、冷媒と冷凍機油に対しての適
合性を確保しつつ、性能と耐久性に優れた冷凍装置を提
供することができる。
【0011】第2の発明は、第1の発明において、前記
冷媒はハイドロフルオロカーボン系冷媒であり、前記冷
凍機油は、体積抵抗率が25℃にて1013 Ω・cm
以上、水分量が500ppm以下および全酸価が0.1
mgKOH/g以下のヒンダードポリオールエステルま
たはポリビニルエーテルを基油とするものであり、前記
圧縮機は、圧縮機構部と、電動機部と、これらの圧縮機
構部および電動機部を収納する密閉容器とを有した密閉
型圧縮機であり、前記電動機部は、鉄心と、巻線と、こ
れらの鉄心と巻線との間に介在される絶縁部材とを有
し、前記巻線は、ポリアミドイミドからなる上層部と、
ポリエステルイミド若しくはセイック変性ポリエステル
からなる下層部とを有する被覆がなされ、前記絶縁部材
は、PET、PEN若しくはPPSのフィルム、または
PPS、PBT、PA若しくはLCPの成形品からなる
ボビンであるように構成したものである。
【0012】この第2の発明は、第1の発明において、
特に列記された条件下における圧縮機電動機部の巻線や
絶縁部材の適合性の向上と、性能および耐久性の確保を
図ったものである。
【0013】第3の発明は、第1の発明において、前記
冷媒は炭化水素系冷媒であり、前記冷凍機油は、ナフテ
ン系鉱油、パラフィン系鉱油またはアルキルベンゼン油
を基油とするものであり、前記圧縮機は、圧縮機構部
と、電動機部と、これらの圧縮機構部および電動機部を
収納する密閉容器とを有した密閉型圧縮機であり、前記
電動機部は、鉄心と、巻線と、これらの鉄心と巻線との
間に介在される絶縁部材とを有し、前記巻線は、ポリア
ミドイミドからなる上層部と、ポリエステルイミド若し
くはセイック変性ポリエステルからなる下層部とを有す
る被覆、またはポリエステルイミドからなる単層の被覆
がなされ、前記絶縁部材は、PET、PEN若しくはP
PSのフィルム、またはPPS、PBT、PA若しくは
LCPの成形品からなるボビンであるように構成したも
のである。
【0014】この第3の発明は、第1の発明において、
特に列記された条件下における圧縮機電動機部の巻線や
絶縁部材の適合性の向上と、性能および耐久性の確保を
図ったものである。
【0015】第4の発明は、第1乃至第3の発明のいず
れかにおいて、空気調和機または冷凍機として構成され
ているものである。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。なお、図6及び図7に示す
本発明の実施の形態において、図8に示す一般的な冷凍
装置の冷凍サイクルと同一の構成部分には同一符号を付
すと共に、適宜図8も参照して説明する。
【0017】[構 成]まず図8には、本発明が適用さ
れる一般的な冷凍装置用の冷凍サイクルの概要が示され
ている。図8に示す冷凍サイクルは、圧縮機1、凝縮器
5、膨張器4および蒸発器3を備え、圧縮機1の運転に
よって矢印方向に冷媒が流れるようになっている。
【0018】図2及び図3には、上記圧縮機1の例とし
てのレシプロ式およびロータリ式の密閉型圧縮機がそれ
ぞれ示されている。これらの圧縮機は、それぞれ、圧縮
機構部10,10’と、電動機部12,12’と、これ
らの圧縮機構部10,10’および電動機部12,1
2’を収納する密閉容器14,14’とを有している。
そして、それぞれの密閉容器14,14’内に圧縮機構
部10,10’等(内部機構)の摺動部分を潤滑するた
めの冷凍機油が封入されている。
【0019】なお、図2に示すレシプロ式圧縮機の圧縮
機構部10は、シリンダ111、ピストン112、クラ
ンク軸116及びコンロッド118等の摺動部分を有し
ている。また、図3に示すロータリ式圧縮機の圧縮機構
部10’は、シリンダ130、ローラ132及びクラン
ク軸142等の摺動部分を有している。
【0020】また、各圧縮機における電動機部12,1
2’は、それぞれ固定子120,120’と回転子12
2,122’とを有している。このうち各固定子12
0,120’は、それぞれ固定子鉄心120a,120
a’と固定子巻線120b,120b’とを有してい
る。なお、この電動機部の構成については、下記のスク
ロール式圧縮機(図示せず)においても同様である。
【0021】そして、本実施形態の冷凍装置は、上記冷
凍機油として、単体での動粘度が40℃にて74±3m
/sのものを用いたことを特徴としている。その他
の条件については、図1の表に示すような組合せ(N
o.1〜28)とすることができる。これらの組合せに
ついては交絡確認を実施し、冷凍機油の種類(ポリオー
ルエステル油、ポルビニルエーテル油、鉱油)、冷媒の
種類(R410A、R407C、R404A、イソブタ
ン、プロパン)や圧縮機の種類(ロータリ式、レシプロ
式、スクロール式)等について、それぞれ問題のないこ
とを確認した。この場合、図1の表中の略号等は、それ
ぞれ以下のものを示している。
【0022】〈冷媒〉 R410A:R32(ジフルオロメタン)及びR125
(ペンタフルオロエタン)の混合冷媒(HFC系冷媒) R407C:R32、R125及びR134a(テトラ
フルオロエタン)の混合冷媒(HFC系冷媒) R404A:R125、R134a及びR143a(ト
リフルオロエタン)の混合冷媒(HFC系冷媒) なお、イソブタン及びプロパンは炭化水素(HC)系冷
媒である。
【0023】〈動粘度〉 VG:粘度グレード(後ろの数値は、動粘度(mm
s)範囲の中央値に対応する。) @40℃:40℃での数値であることを示す。
【0024】〈電線〉 AI/HPE:(上層)ポリアミドイミド/(下層)ポ
リエステル AI/EI:(上層)ポリアミドイミド/(下層)ポリ
エステルイミド EPOXY/AI/EI:(上層)エポキシ樹脂/(中層)
ポリアミドイミド/(下層)ポリエステルイミド。
【0025】〈絶縁紙(絶縁フィルム)〉 PET:ポリエチレンテレフタレート PEN:ポリエチレンナフタレート PPS:ポリフェニリンサルファイド。
【0026】〈絶縁ボビン〉 PBT:ポリブチレンテレフタレート PA:ポリアミド LCP:半・全芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)。
【0027】なお、本発明の冷凍機油には、通常使用さ
れるDBPC(ジブチル・パラ・クレゾール)等のグリ
シジルエステル、グリシジルエーテルなどが1wt%以
内添加されていても良い。また、場合によっては銅不活
性剤BTA(ベンゾトリアゾール)や一般的な油性剤、
極圧剤が数%以内添加されていても良い。また、上記の
鉱油としては、例えばナフテン系鉱油やパラフィン系鉱
油などを用いることができる。
【0028】[作用効果]次に、このような構成よりな
る本実施形態の作用効果について図4及び図5を参照し
て説明する。
【0029】本実施形態によれば、基本的に図1に示し
た組合せにおいて良好な性能と耐久性を示すことができ
る。特に冷凍機油の動粘度に関しては、上記の冷凍機油
を用いた冷媒圧縮機の性能測定を実施して、その効果を
確認した。この性能測定においては、圧縮機の性能を支
配する機械的要素(寸法、摺動部材料:鋼、鋳物、焼結
金属など)は同一とし、圧縮機性能の指標となるCOP
(成績係数)比が冷凍機油の動粘度に応じてどのように
変化するかを測定した。その結果が図4に示されてい
る。
【0030】図4に示す結果によれば、冷凍機油の動粘
度に対するCOP比の変化曲線は、74mm/sのと
きをピークとする山形を示す。これは、動粘度が高くな
るに従って圧縮機構部のシール性は向上するが機械損失
はむしろ増大する等の相反する要素があるからであると
考えられる。ここで、40℃での動粘度70mm/s
以下は従来の範囲である。また、40℃での動粘度が7
7mm/sを越えると二層分離温度が上昇してしまう
ので好ましくない。従って、40℃での動粘度が74±
3mm/sの範囲(74mm/sを中央値として7
1〜77mm/sの範囲)がCOP比に対する最適範
囲ということになる。
【0031】次に、耐久性に関しては、図5に示すよう
な冷媒吹き込みによるFALEX摩耗試験を実施して、
耐摩耗性に対する効果を確認した。この試験において
は、冷媒の種類や冷凍機油の動粘度(VG)と摩耗量比
との関係を求めた。図5に示す試験結果によれば、主に
40℃での動粘度が71〜77mm/sの範囲、特に
74mm/sのときに耐摩耗性が向上することが推察
される。
【0032】なお、R410A等のHFC系冷媒やプロ
パン等のHC系冷媒の場合は、R22等のHCFC系冷
媒と違って塩素を含まないため、摺動部分への塩素系潤
滑膜の形成が期待できず、基本的に耐摩耗性の点では不
利である。しかし、本実施形態のように冷凍機油を40
℃での動粘度が74±3mm/sのものにすること
で、HFC系冷媒やHC系冷媒を用いる場合でも優れた
耐摩耗性を発揮することができることが分かる。
【0033】
【実施例】次に、本発明における上記実施形態の具体例
としての3つの実施例について順次説明する。
【0034】[実施例1]本実施例は、上記実施形態の
冷凍装置を以下のような家庭用空気調和機として構成し
たものである。図6には本実施例の空気調和機の概要が
示されている。図6に示す空気調和機は、圧縮機1、四
方弁2,凝縮器5、膨張器4および蒸発器3を備えてい
る。このうち凝縮器5に対応して室外ファン8を設ける
ことで室外機が構成されている。また、蒸発器3に対応
して室内ファン7を設けることで室内機が構成されてい
る。
【0035】そして、この空気調和機は、圧縮機1の運
転による冷媒の流れの方向が、四方弁2によって、実線
矢印方向(冷房運転)と破線矢印方向(暖房運転)に切
り換えられるようになっている。なお、冷凍サイクル系
内の水分量を管理することで乾燥器を省略してもよく、
また乾燥器を取り付けても良い。
【0036】圧縮機1の形式としては、密閉型のロータ
リ式、レシプロ式またはスクロール式を用いる。また、
冷媒としてはHFC系のR410Aを用い、冷凍機油と
しては以下の仕様のヒンダードポリオールエステル油を
所定量封入している。
【0037】40℃での動粘度:74.1mm/s 100℃での動粘度:8.7mm/s 脂肪酸部分…2エチルヘキサン酸:3.5.5トリメチル
ヘキサン酸=30:70 アルコール部分…ペンタエリスリトール 処理水分量:500ppm以下 全酸価:0.1mgKOH/g以下 25℃体積抵抗率:1013Ωcm。
【0038】次に、圧縮機1内の電動機部の材料として
は、以下のものを用いている。
【0039】(1)固定子巻線用の電線 冷媒および冷凍機油と適合性を有する巻線用の電線とし
て、上層がポリアミドイミドからなり、最外層はさらに
自己潤滑材を配合し表層にブリードさせ、下層としてセ
イック変性ポリエステルまたはポリエステルイミドを均
一に焼き付けたものを用いている。
【0040】(2)固定子鉄心と巻線との間の絶縁部材 電磁鋼板からなる固定子鉄心には、表面に無機絶縁コー
トがなされるが、抜きによる切断面を絶縁する必要があ
るのと、絶縁距離を稼ぐため、固定子鉄心と巻線用の電
線との間に絶縁部材が介在される。この絶縁部材として
は、例えば厚さ0.25mmの2軸延伸されたPET、
PENまたはPPSのフイルムを用い、当該フィルムを
鉄心スロット内や巻線の相間に挟み込んでいる。
【0041】(3)その他 固定子巻線のコイルエンドはPEの糸にて固定されてお
り、口出線の被覆としてもPEの編組線を用いることが
できる。密閉容器内の電源端子と巻線との接続には、P
BTもしくはフェノール樹脂のクラスタブロックを用い
る。
【0042】なお、以上の(1)〜(3)の電線材料や
絶縁材料はそれぞれ交絡しても差がないことを確認し
た。
【0043】(4)集中巻き方式の固定子におけるボビ
ン 固定子鉄心に対して絶縁部材としてのボビンを介して直
接巻線を行う、いわゆる集中巻き方式の固定子の場合
は、そのボビン材料としてPPS、PBT、PA6、P
A66またはLCPの射出成形品を用いた。なお、巻線
用の電線材料は上記(1)と同様である。
【0044】なお、以上いずれの絶縁材料とも、冷媒や
冷凍機油に対して抽出物が無いこととオリゴマ抽出を抑
えるために、初期オリゴマ含有量として1.5wt%以
内が要求される。
【0045】[実施例2]本実施例は、冷媒としてイソ
ブタン、冷凍機油として鉱油を用いたものであり、その
他の構成は上記実施例1と同様である。冷凍機油として
鉱油を用いるのは、HC系冷媒であるイソブタンとの相
溶性を確保するためであり、相溶性を有するものであれ
ば他の種類の冷凍機油を用いてもよい。
【0046】なお、本実施例の条件下において、冷媒圧
縮機の初期性能試験と、所定の運転を行った後の耐摩耗
性や冷凍サイクル内の異物についての分解調査を実施し
た。その結果、摺動部の摩耗量は良好であり冷凍サイク
ル中に異物の堆積も認められなかった。これにより、本
発明における粘度範囲の冷凍機油を用いることで、HC
系冷媒を用いる場合においても良好な性能と耐久性を示
すことが確認された。
【0047】[実施例3]本実施例は、上記実施形態の
冷凍装置を図7に示すような冷凍機として構成すると共
に、冷媒としてR404Aを用いたものであり、その他
の構成は上記実施例1と同様でありる。
【0048】図7に示す冷凍機は、圧縮機1、凝縮器5
a,5b、蒸発器(冷却器)3及び乾燥器6を備えてい
る。なお、凝縮器5bは冷凍機本体Rの壁面に設けられ
ている。また、蒸発器3に向かう冷媒配管の一部をキャ
ピラリチューブとして構成することで膨張器としての機
能を持たせている。
【0049】本実施例の条件下においても、冷媒圧縮機
の初期性能試験と、所定の運転を行った後の耐摩耗性や
冷凍サイクル内の異物についての分解調査を実施した。
その結果、摺動部の摩耗量は良好であり冷凍サイクル中
に異物の堆積も認められなかった。これにより、冷凍装
置を空気調和機として構成する場合と同様、冷凍機とし
て構成する場合も、良好な性能と耐久性を示すことが確
認された。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、単体での動粘度が40
℃にて74±3mm/sの冷凍機油を用いることで、
冷凍サイクルにおいて冷凍機油と接触する構成要素、特
に圧縮機に関して、冷媒と冷凍機油に対しての適合性を
確保しつつ、性能と耐久性に優れた冷凍装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による冷凍装置の実施形態を説明するた
めの、各種条件の組合せを示す図表。
【図2】本発明による冷凍装置に用いられるレシプロ式
圧縮機の一例を示す縦断面図。
【図3】本発明による冷凍装置に用いられるロータリ式
圧縮機の一例を示す縦断面図。
【図4】本発明の効果を説明するための、冷凍機油の動
粘度とCOP(成績係数)比との関係を示すグラフ。
【図5】本発明の効果を説明するための、冷媒および冷
凍機油の組合せと、FALEX試験によって得られた摩
耗量比との関係を示すグラフ。
【図6】本発明が適用される一般的な空気調和機の構成
を示すブロック図。
【図7】本発明が適用される一般的な冷凍機の構成を示
す模式的な斜視図。
【図8】本発明が適用される一般的な冷凍装置における
冷凍サイクル構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1 圧縮機 10,10’ 圧縮機構部 12,12’ 電動機部 120,120’ 固定子 120a,120a’ 固定子鉄心 120b,120b’ 固定子巻線 122,122’ 回転子 14,14’ 密閉容器 2 四方弁 3 蒸発器 4 膨張器 5 凝縮器 5a,5b 凝縮器 6 乾燥器 7 室内ファン 8 室外ファン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷媒を用いた冷凍サイクルを構成する圧縮
    機、凝縮器、膨張器および蒸発器を備え、 前記圧縮機の内部機構を潤滑するための冷凍機油とし
    て、単体での動粘度が40℃にて74±3mm/sの
    ものを用いたことを特徴とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】前記冷媒はハイドロフルオロカーボン系冷
    媒であり、 前記冷凍機油は、体積抵抗率が25℃にて1013 Ω
    ・cm以上、水分量が500ppm以下および全酸価が
    0.1mgKOH/g以下のヒンダードポリオールエス
    テルまたはポリビニルエーテルを基油とするものであ
    り、 前記圧縮機は、圧縮機構部と、電動機部と、これらの圧
    縮機構部および電動機部を収納する密閉容器とを有した
    密閉型圧縮機であり、 前記電動機部は、鉄心と、巻線と、これらの鉄心と巻線
    との間に介在される絶縁部材とを有し、 前記巻線は、ポリアミドイミドからなる上層部と、ポリ
    エステルイミド若しくはセイック変性ポリエステルから
    なる下層部とを有する被覆がなされ、 前記絶縁部材は、PET、PEN若しくはPPSのフィ
    ルム、またはPPS、PBT、PA若しくはLCPの成
    形品からなるボビンである、ことを特徴とする請求項1
    記載の冷媒圧縮機を用いた冷凍装置。
  3. 【請求項3】前記冷媒は炭化水素系冷媒であり、 前記冷凍機油は、ナフテン系鉱油、パラフィン系鉱油ま
    たはアルキルベンゼン油を基油とするものであり、 前記圧縮機は、圧縮機構部と、電動機部と、これらの圧
    縮機構部および電動機部を収納する密閉容器とを有した
    密閉型圧縮機であり、 前記電動機部は、鉄心と、巻線と、これらの鉄心と巻線
    との間に介在される絶縁部材とを有し、 前記巻線は、ポリアミドイミドからなる上層部と、ポリ
    エステルイミド若しくはセイック変性ポリエステルから
    なる下層部とを有する被覆、またはポリエステルイミド
    からなる単層の被覆がなされ、 前記絶縁部材は、PET、PEN若しくはPPSのフィ
    ルム、またはPPS、PBT、PA若しくはLCPの成
    形品からなるボビンである、ことを特徴とする請求項1
    記載の冷媒圧縮機を用いた冷凍装置。
  4. 【請求項4】空気調和機または冷凍機として構成されて
    いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
    の冷凍装置。
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Cited By (6)

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