JPH09316907A - マンホール蓋の開閉構造 - Google Patents

マンホール蓋の開閉構造

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JPH09316907A
JPH09316907A JP8137918A JP13791896A JPH09316907A JP H09316907 A JPH09316907 A JP H09316907A JP 8137918 A JP8137918 A JP 8137918A JP 13791896 A JP13791896 A JP 13791896A JP H09316907 A JPH09316907 A JP H09316907A
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JP
Japan
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pair
screw member
lid
receiving frame
screw rod
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JP8137918A
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Inventor
Shoichi Sakai
正一 酒井
Koichi Nishigaki
功一 西垣
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Okamoto Corp
Original Assignee
Okamoto Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マンホールの開口部に対して、蓋体を、小さ
な労力で、よりスムーズに開閉させることが出来るマン
ホール蓋の開閉構造を提供する。 【解決手段】 蓋体14を支持する一対の案内レール1
6のそれぞれを、一対の支持部材24にて支持せしめる
と共に、該一対の支持部材24の、該案内レール16の
長手方向に垂直な回動軸30回りの相対方向への回動に
よって、各案内レール16が昇降させられ得るように構
成する一方、受枠12の内面15において、それら一対
の支持部材24の配設部位間の中央位置に、鉛直方向に
延びるように配設された雄ネジ部材40の軸心回りの回
転に伴う、該雄ネジ部材40に螺合せしめられた雌ネジ
部材46の昇降移動によって、該雄ネジ部材40に対し
て対称的に配設された一対のスライド部材58が相対的
な水平方向にスライド移動せしめられ、更にそのスライ
ド移動によって、前記一対の支持部材24が前記回動軸
30回りの相対方向に回動せしめられるように構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、マンホール蓋の開閉構造に係
り、特にマンホール蓋を、その重量に拘わらず、小さな
労力で、簡単に開閉させることが出来る構造に関するも
のである。
【0002】
【背景技術】従来から、上下水道管やガス管等は、暗渠
等に挿通されて、地下に埋設されている。また、近年で
は、都市景観の向上を図ることを目的として、電柱を撤
去するために、該電柱に架設される電力線や電話線等
も、上述の如き既設の暗渠や、それら電力線及び電話線
用として、地下に新設される共同溝等の内部に並行し
て、挿通されて、地下に埋設されることが多くなってき
ている。
【0003】ところで、そのような暗渠や共同溝には、
それらの内部に挿通せしめられる各種の配管や配線等の
点検、修理等を行なうために人が出入りするマンホール
が設けられているが、特に、電力線や電話線等が挿通せ
しめられる暗渠や共同溝等においては、作業上の理由等
から、例えば、1m×3mといった大きな開口部を有す
るマンホールが設けられている。
【0004】そして、そのような大口径のマンホールの
開口部を覆蓋する蓋体は、大型化を回避する上で、一般
に、複数枚に分割されて、構成されてはいるものの、意
図される景観向上の観点から、上面に、インターロッキ
ングやモルタル等が敷設されて、化粧加工が施される場
合が多く、そのために、1枚100kgを越えるものも
あり、その重量が、極めて大きなものとなっている。
【0005】それ故、マンホールの開口部を上述の如き
大重量の蓋体による覆蓋から開放せしめる場合、従来の
如き開蓋作業、即ち、蓋体の端縁部に設けられたバール
孔を通じて、該蓋体とそれを嵌合せしめる受枠との間に
バール等を挿通せしめ、そして、てこの要領で蓋体と受
枠とを縁切りして、それらの間の嵌合を解消せしめ、そ
の後、蓋体を人力によって持ち上げる作業を行なうため
には、極めて多大な労力が要されるのであり、また、そ
の開口部を閉蓋する場合にも、開蓋時と同様に、非常に
大きな労力が必要とされるばかりでなく、受枠内に蓋体
を落し込んで、嵌合せしめる際に、その衝撃によって、
受枠や蓋体自身を損傷させる恐れがあり、しかもその際
に、作業者が、足等を挟んで、怪我をする危険性も高か
ったのである。
【0006】そこで、そのように重量の大きな蓋体を用
いる場合、特別な構造をもって、マンホールの開口部に
対する蓋体の開閉を行なわしめるようにすることが提案
されており、その一つとして、以下に示す如きマンホー
ル蓋の開閉構造が知られている。
【0007】すなわち、これは、受枠の内側に、互いに
平行な水平方向に延びる一対の案内レールを、蓋体を支
持させた状態で配置すると共に、各案内レールの下面
に、全体としてX形形状を呈するリンク機構と、軸心回
りの回転によって、かかるX形形状を上下方向に伸縮せ
しめるネジ部材とを備えた、パンタグラフジャッキと略
同様な構造を有するジャッキアップユニットを取り付け
て、かかるジャッキアップユニットのネジ部材に対す
る、所定の治具を用いた回転操作によって、各案内レー
ルが昇降され得るように構成して、該ジャッキアップユ
ニットにて各案内レールと共に蓋体を上昇させ、更に各
案内レールにそって蓋体を水平方向に移動させることに
よって、マンホールの開口部を蓋体による覆蓋から開放
せしめるようにしたものである。
【0008】このような構造を採用すれば、蓋体を人力
にて持ち上げる必要が皆無ならしめられ得て、重量の大
きな蓋体であっても、比較的小さな労力で、その開閉操
作を行なうことが出来、また、閉蓋時に、作業者が足等
を挟んだりすることなく、安全に作業が進められ得るの
であるが、蓋体を昇降せしめるジャッキアップユニット
が、パンタグラフジャッキと略同様な構造とされている
ために、かかるジャッキアップユニットの前記ネジ部材
に対する回転操作時において、該ネジ部材の回転数に対
する各案内レールの昇降ストロークが必然的に小さくな
ってしまい、それ故に、蓋体の昇降作業の迅速性乃至は
効率性において、今一つ問題があったのである。
【0009】また、特開平8−92985号公報には、
上述の如き蓋体の開閉構造とは、一対の案内レールの昇
降機構の異なるものが、明らかにされている。即ち、こ
こでは、各案内レールにおいて、その長手方向に離間し
た位置に設けられた二つの軸受と、受枠に固定された二
つの軸受とを、二つのリンクで平行四辺形を形成するよ
うに回動自在に連結する一方、長手方向中央部分に長孔
が設けられてなる伝導体を、その両端部分において、前
記二つのリンクの各中央位置に、それぞれ回動自在に取
り付けて、それら二つのリンクを該伝導体にて連結し、
更に、該伝導体の長孔内に挿通せしめられつつ、鉛直方
向に延びる昇降用ネジ棒を、受枠における、前記二つの
軸受けの固定位置の中間位置に、移動不能の状態で、そ
の軸心回りに回転可能に配設すると共に、該昇降用ネジ
棒に螺合せしめられて、該昇降用ネジ棒の回転によって
昇降移動せしめられる昇降体を、その外面に設けられた
カムフォロアにて、前記伝導体の下面に当接せしめた状
態で、配置せしめて、構成されている。そして、蓋体の
作業孔に所定の治具を挿通して、前記昇降用ネジ棒を回
転させて、昇降体を昇降移動せしめることによって、該
昇降用ネジ棒を前記長孔内に摺動せしめつつ、伝導体を
昇降させ、それに伴って、該伝導体により連結された二
つのリンクにて形成される前記平行四辺形が、略矩形形
状に変形せしめられるように、それら二つのリンクを、
前記受枠に固定された二つの軸受けの軸心回りに回転さ
せて、前記一対の案内レールに前記一対の案内レールと
それらに支持せしめられた蓋体とを上昇せしめ、更にそ
の状態で、該蓋体を水平移動させ、以てマンホールの開
口部が、蓋体による覆蓋から開放せしめられるようにな
っているのである。
【0010】このような構成を有する蓋体の開閉構造に
あっては、昇降用ネジ棒に対する回転操作に伴う二つの
リンクの回動によって、一対の案内レールが上昇せしめ
られるようになっているところから、かかる二つのリン
クの長さを考慮すれば、昇降用ネジ棒の回転数に対する
各案内レールの昇降ストロークを大きく為すことが出
来、それによって、前述の如きジャッキアップユニット
を用いた蓋体の開閉構造を採用する場合に比して、蓋体
の昇降作業が迅速に且つ効率的に実施され得ることとな
るのである。
【0011】しかしながら、前記公報に開示される蓋体
の開閉構造においては、昇降用ネジ棒に対する回転操作
に伴って、二つのリンクが、それらにて形成される平行
四辺形が略矩形形状に変形せしめられるように回動させ
られ、それによって、伝達部材が、斜め上方に移動せし
められつつ、上昇せしめられるようになっていることか
ら、かかる伝達部材の上昇に伴って、該伝達部材の長孔
内を摺動する昇降用ネジ棒に対して、水平方向への作用
力が加えられ、それに起因して、昇降用ネジ棒が曲がり
変形する恐れがあったのである。そして、そうなった場
合には、昇降用ネジ棒の回転による昇降体の昇降移動が
スムーズに為され得なくなり、各案内レール、ひいては
蓋体の円滑な昇降作業が困難となるとった問題が生ぜし
められることとなるのである。
【0012】しかも、かかる蓋体の開閉構造において
は、前記公報の図6及び図7からも明らかなように、蓋
体を上昇せしめる際に、昇降用ネジ棒に対する回転操作
に伴う二つのリンクの回動によって、一対の案内レール
とそれらに支持せしめられる蓋体とが、伝導体と同様
に、斜め上方に移動せしめられるところから、蓋体の上
昇時に、受枠の内面に対して、水平方向の一方向への作
用力が、蓋体から及ぼされ、そして、該受枠の内面にお
ける上記作用力に対する反力によって、蓋体が、該一方
向とは相対的な水平方向に向かって、各案内レール上を
移動させられることとなる。それ故、特に、開蓋作業時
において、昇降用ネジ棒を所定の治具にて回転操作する
際に、蓋体を上昇せしめるための力に加えて、それを水
平方向に移動せしめるための力も必要となり、その結
果、開蓋作業において、前述の如きジャッキアップユニ
ットを用いた蓋体の開閉構造に比して、余分な労力が要
求されるといった欠点があったのである。
【0013】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景にして為されたものであって、その解決課題とす
るところは、マンホールの開口部に対して、蓋体を、そ
の重量に拘わらず、小さな労力で、よりスムーズに開閉
させることが出来るマンホール蓋の開閉構造を提供する
ことにある。
【0014】
【解決手段】そして、本発明にあっては、かかる課題の
解決のために、マンホールの開口部の周りに設置される
受枠の内側に、互いに平行な水平方向に延びる一対の案
内レールを昇降可能に配置する一方、該受枠に嵌合せし
められて、該マンホールの開口部の少なくとも一部を開
閉可能に覆蓋する蓋体を、それら一対の案内レールに支
持させて、該案内レールと共に上昇せしめ、更に該一対
の案内レールにそって該蓋体を水平方向に移動させるこ
とによって、前記マンホールの開口部を該蓋体による覆
蓋から開放せしめるようにした構造において、前記一対
の案内レールのそれぞれを、該案内レールの長手方向に
配した一対の支持部材にて、支持位置が変化させられ得
る状態で支持せしめると共に、該一対の支持部材を、前
記受枠の内面に対して、該案内レールの長手方向に垂直
な方向の回動軸回りに回動可能に取り付けて、各案内レ
ールが、該一対の支持部材における各回動軸回りの相対
方向への回動によって、該一対の支持部材による支持位
置が変化せしめられつつ、昇降させられ得るように構成
する一方、前記受枠の互いに対向する内面に対して、前
記一対の支持部材の取付部位間の中央に位置するよう
に、鉛直方向に延びる雄ネジ部材を、移動不能な状態
で、その軸心回りに回転可能に配設すると共に、該雄ネ
ジ部材に螺合せしめられ、該雄ネジ部材の軸心回りの回
転によって鉛直方向に昇降移動せしめられる雌ネジ部材
を配し、更に、該雌ネジ部材の該雄ネジ部材を間にした
両側に、水平方向にスライド移動可能に、且つそのスラ
イド移動によって前記一対の支持部材を前記回動軸回り
に回動せしめる一対のスライド部材を、それぞれ、前記
雄ネジ部材に対して対称的に配置して、前記雄ネジ部材
の回転による前記雌ネジ部材の昇降移動を、該一対のス
ライド部材の相対的な水平方向へのスライド移動に変換
する変換機構を構成し、前記蓋体に貫通して設けられた
作業孔を通じて該雄ネジ部材を回転させて、該雌ネジ部
材を昇降せしめることにより、該雄ネジ部材の両側にお
いて、前記一対のスライド部材を水平方向に相対的にス
ライド移動せしめると共に、前記一対の支持部材を前記
回動軸回りの相対的な方向に回動させて、前記一対の案
内レールをそれぞれ昇降せしめるようにしたことを、そ
の特徴とするものである。
【0015】要するに、本発明に従うマンホール蓋の開
閉構造にあっては、蓋体を支持する一対の案内レールの
それぞれが、該案内レールを支持する一対の支持部材
の、該案内レールの長手方向に垂直な回動軸回りの相対
方向への回動によって昇降せしめられるように構成され
ている一方、それら一対の支持部材の配設部位間の中央
位置に設けられた雄ネジ部材の回転に伴う、該雄ネジ部
材に螺合せしめられた雌ネジ部材の昇降移動によって、
該雄ネジ部材に対して対称的に配設された一対のスライ
ド部材が相対的な水平方向にスライド移動せしめられ、
更にそのスライド移動によって、前記一対の支持部材が
前記回動軸回りの相対方向に回動せしめられるように構
成されており、以て蓋体に貫通して設けられた作業孔を
通じて雄ネジ部材を回転せしめることにより、前記一対
の案内レールと蓋体とが、共に鉛直方向に昇降せしめら
れ得るようになっているのである。
【0016】このように、本発明に係るマンホール蓋の
開閉構造においては、所定の治具などを用いて、雄ネジ
部材を外部から回転操作せしめるだけで、蓋体が昇降移
動され得ることから、人力にて蓋体を持ち上げる必要が
なく、蓋体の昇降作業に要される労力が有利に軽減され
得て、蓋体が大重量を有する場合であっても、比較的小
さな労力で、蓋体の昇降作業が行なわれ得るのであり、
また、特に、そのような蓋体の昇降移動が鉛直方向に為
され得るようになっているところから、蓋体が斜め上方
に移動する従来のマンホール蓋の開閉構造とは異なり、
各案内レールの上昇時に、受枠が、水平方向の一方向
に、蓋体から作用力が及ぼされ、その反力によって、蓋
体が、該水平方向の一方向とは反対側の方向に移動せし
められるようなことが、完全に皆無ならしめられ得、そ
の結果、雄ネジ部材を回転操作する際に、蓋体を水平方
向に移動させるための余分な力も、何等必要とされない
のである。
【0017】しかも、かかるマンホール蓋の開閉構造に
あっては、上述の如く、蓋体が鉛直方向に昇降移動せし
められるようになっているところから、蓋体が斜め方向
に上下移動せしめられる従来構造とは異なり、蓋体の昇
降時に、該蓋体の昇降移動を行なわしめる部材が、雄ネ
ジ部材に対して、水平方向への作用力を及ぼすようなこ
とが皆無ならしめられ得、それによって、そのような作
用力にて雄ネジ部材が曲がり変形せしめられることも完
全に解消され得るのであり、その結果として、雄ネジ部
材の回転による雌ネジ部材のスムーズな昇降移動、更に
はそれによる一対の案内レール、ひいては蓋体の円滑な
昇降作業が効果的に確保され得るのである。
【0018】従って、本発明に従うマンホール蓋の開閉
構造においては、マンホールの開口部に対して、蓋体
を、その重量に拘わらず、小さな労力で、よりスムーズ
に開閉させることが出来るのである。
【0019】なお、そのような本発明に従うマンホール
蓋の開閉構造の好ましい態様によれば、前記変換機構
が、前記雌ネジ部材と前記一対のスライド部材とをそれ
ぞれ連結し、該雌ネジ部材の昇降移動を水平移動に変換
して、該一対のスライド部材に伝達するリンク機構によ
って構成されるのであり、それによって、雌ネジ部材の
昇降移動が、かかる変換機構にて、一対のスライド部材
の相対的な水平方向へのスライド移動に、より確実に変
換され得て、前記一対の案内レールと蓋体とが共に確実
に昇降せしめられ得、その結果、蓋体の開閉作業がより
円滑に且つ確実に実施され得ることとなるのである。
【0020】
【発明の実施の形態・実施例】以下、本発明をより具体
的に明らかにするために、本発明に係るマンホール蓋の
開閉構造の構成及び幾つかの実施例について、図面を参
照しつつ、詳細に説明することとする。
【0021】先ず、図1及び図2には、本発明に従うマ
ンホール蓋の開閉構造が採用されてなるマンホール蓋装
置が概略的に示されている。それら図1及び図2からも
明らかなように、マンホール蓋装置10は、受枠12
と、それに嵌合せしめられる2つの蓋体14,14とを
有して、構成されている。
【0022】より具体的には、このマンホール蓋装置1
0を構成する受枠12は、全体として、矩形形状を呈し
ており、幅方向に互いに対向する二つの内面15,15
の内側において、各内面15に対して所定間隔をおいた
位置には、互いに平行な水平方向に延びる二対の案内レ
ール16,16が、レール面を上方に向けた状態で、直
列して、配設されている。
【0023】また、図3乃至図5に示される如く、各案
内レール16にあっては、その長手方向の両端部におけ
る幅方向の一方側に、該案内レール16の長手方向に所
定寸法延びるレール側支持体取付部20,20が、所定
の高さをもって、一体的に立設されている。更に、かか
るレール側支持体取付部20,20には、それを厚さ方
向に貫通し、長手方向に延びる長孔18,18が、それ
ぞれ設けられており、また、それら各長孔18内には、
レール側支持体取付ボルト22,22が、該長孔18内
を、その長手方向に移動し得る状態で、挿通固定されて
いる。
【0024】そして、レール側支持体取付部20,20
の長孔18,18内にそれぞれ挿通固定されたレール側
支持体取付ボルト22,22には、全体として、所定長
さを有する平板形状を呈し、長さ方向の中間部におい
て、くの字に折曲せしめられ、そのくの字の下部側部分
が厚肉部25とされた一対の支持体24,24が、それ
ぞれの上端部において、各レール側支持体取付ボルト2
2の軸心回りに回動可能に取り付けられている。なお、
それら一対の支持体24,24は、互いの対向方向に向
かってくの字に折曲せしめられるように配されており、
それによって、各支持体24に対して外力が加わらない
状態において、互いの対向方向に傾倒されて、位置せし
められるようになっている。
【0025】一方、受枠12の前記内面15において
は、案内レール16の直下に位置するように、一対の受
枠側支持体取付部26,26が、案内レール16の長さ
より所定寸法小さな配置間隔をもって、それぞれ、一体
的に突出形成されている。また、各受枠側支持体取付部
26には、上方に向かって開口する溝部28が設けられ
ており、更にこの溝部28を、その幅方向に横切り、前
記内面15に対して、換言すれば、案内レール16の長
手方向に垂直に位置するようにして、受枠側支持体取付
ボルト30が、螺入せしめられている。そして、そのよ
うな受枠支持体取付部26,26に対して、前記一対の
支持体24,24が、それぞれの下端部において、各溝
部28内に嵌め込まれていると共に、各溝部28を横切
る受枠側支持体取付ボルト30に対して、その軸心回り
に回動可能に取り付けられている。
【0026】かくして、案内レール16にあっては、該
案内レール16の長手方向に配された一対の支持体2
4,24にて支持せしめられていると共に、それら一対
の支持体24,24を介して、受枠12の幅方向に互い
に対向する二つの内面15,15のそれぞれに取り付け
られているのである。そして、そのような一対の支持体
24,24における案内レール16の支持部位たるレー
ル側支持体取付ボルト22,22が、案内レール16に
一体形成された一対のレール側支持体取付部20,20
の各長孔18内を移動し得るように構成されていること
によって、一対の支持体24,24による案内レール1
6に対する支持位置が変化させられ得るようになってい
るのであり、また、それら一対の支持体24,24が、
それぞれの他端部に取り付けられた受枠側支持体取付ボ
ルト30,30の軸心回りに回動可能に構成されている
ことから、かかる一対の支持体24,24が、各受枠側
支持体取付ボルト30の軸心回りの相対的な方向に回動
せしめられることによって、前記レール側支持体取付ボ
ルト22,22が、レール側支持体取付部20,20の
各長孔18内を移動しつつ、即ち一対の支持体24,2
4による案内レール16の支持位置が変化せしめられつ
つ、案内レール16が、鉛直方向に昇降させられ得るよ
うになっているのである。
【0027】ところで、受枠12の内面15において、
一対の支持体24,24が回動可能に取り付けられる受
枠側支持体取付部26,26の形成部位間の中央位置に
は、昇降用ネジ棒取付部32が、一体的に突出形成され
ている。また、図6からも明らかなように、かかる昇降
用ネジ棒取付部32にあっては、その下端面に、前記内
面15からの突出方向に延びるナット収容溝34が設け
られ、その底壁部に対して、鉛直方向に貫通する円形の
貫通孔36が形成されている。更に、該貫通孔36にお
いては、その上部側開口部が、該貫通孔36の径よりも
所定寸法大径化されたフランジ部収容孔38とされてい
る。
【0028】また、そのような昇降用ネジ棒取付部32
に対して、雄ネジ部材としての昇降用ネジ棒40が取り
付けられているのであるが、この昇降用ネジ棒40は、
全体として、所定長さを有する丸棒形状を呈しており、
その長さ方向一方側の端部に、径方向外方に広がるフラ
ンジ部42が一体的に設けられている。更に、このフラ
ンジ部42から長さ方向他方側の先端部までの部分の全
域には、雄ネジが刻設されている。
【0029】そして、そのような昇降用ネジ棒40が、
その長さ方向一方側の端部において、フランジ部42を
昇降用ネジ棒取付部32のフランジ部収容孔38内に収
容せしめた状態で、前記昇降用ネジ棒取付部32の貫通
孔36内に遊挿せしめられており、また、該昇降用ネジ
棒取付部32の前記ナット収容溝34内に突入位置せし
められる先端部に対して、該貫通孔36よりも大径のナ
ット44が、溶接等により取り付けられている。
【0030】これによって、受枠12の幅方向に互いに
対向する二つの内面15,15において、前記一対の支
持体24,24の取付部位間の中央に位置するように、
鉛直方向に延びる昇降用ネジ棒40が、移動不能な状態
で、その軸心回りに回転可能に配設されているのであ
る。なお、かかる昇降用ネジ棒40にあっては、その上
端面に、六角孔45が形成されており、先端が、かかる
六角孔45に対応する六角形状とされたレンチ等を、該
六角孔45内に、上方から差し込んで、回転操作せしめ
ることによって、軸心回りに回転せしめられ得るように
なっている。
【0031】さらに、図3及び図4に示される如く、上
述の如き配設構造を有する昇降用ネジ棒40には、雌ネ
ジ部材としての昇降体46が螺合せしめられている。こ
の昇降体46は、全体として、略コ字状の平板形状を呈
するアーム部48と、該アーム部48の中心部におい
て、その厚さ方向一方側に、半割円柱形形状をもって膨
出する膨出部50とが一体形成されて、構成されてい
る。また、そのようなアーム部48と膨出部50とから
なる一体構造を有する昇降体46にあっては、その中心
部において、雌ネジ孔52が、膨出部50の高さ方向に
貫通して、形成されており、更に、膨出部50の外面に
おける周方向の中心部に、該膨出部50の高さ方向に延
びる突条54が、所定高さをもって一体的に立設されて
いる。
【0032】そして、かかる昇降体46が、雌ネジ孔5
2において、前記昇降用ネジ棒40に螺合せしめられる
と共に、コ字状のアーム部48の屈曲形態を有する両端
部を、該昇降用ネジ棒40の軸心に対して、対称的に延
び出させた状態で、配されているのであり、また、その
ような配置状態下において、昇降体46における膨出部
50の外面に一体形成された突条54を、前記受枠12
の各内面15において、前記昇降用ネジ棒取付部32の
上面から各内面15の上端縁に向かって鉛直方向に延び
るように形成された摺動溝56内に、摺動可能に突入位
置せしめているのである。
【0033】かくして、昇降体46にあっては、昇降用
ネジ棒40が軸心回りに回転せしめられた際に、膨出部
50に形成された突条54が、受枠12の摺動溝56の
内壁に係合された状態で摺接せしめられて、該昇降用ネ
ジ棒40に対して相対的に回転せしめられるようになっ
ているのであり、その結果として、昇降用ネジ棒40の
軸心回りの左右方向の回転に伴って、鉛直方向に昇降移
動せしめられるようになっているのである。
【0034】さらに、受枠12の前記内面15におい
て、昇降体46が螺合せしめられる昇降用ネジ棒40の
配設部位と、前記一対の支持体24,24の配設部位と
の間には、細長い平板形状を呈し、各内面15の長手方
向に沿って延びる、一対のスライド部材としてのスライ
ドバー58,58が、昇降用ネジ棒40の軸心に対して
対称的に、それぞれ、配されている。また、各スライド
バー58は、内面15の昇降用ネジ棒40と支持体24
のそれぞれの配設部位間において、水平方向(長手方
向)に所定の間隔をおいて固定された二つのガイド部材
60により、長さ方向の二箇所で支持せしめられてい
る。そして、このスライドバー58を支持するガイド部
材60は、矩形の板材が4箇所において屈曲変形せしめ
られてなる屈曲形態をもって構成され、前記内面15上
において、水平方向に所定長さをもって連続するガイド
溝62を形成しており、このガイド溝62内に、各スラ
イドバー58が、遊挿せしめられて、支持されている。
これによって、各スライドバー58が、受枠12の前記
内面15における、昇降用ネジ棒40に対して対称的な
位置において、各ガイド部材60のガイド溝62に案内
されつつ、水平方向にスライド移動され得るように配置
されているのである。
【0035】また、そのような配置構成とされた一対の
スライドバー58,58にあっては、昇降用ネジ棒40
の配設部位の側の先端部に、所定長さを有する平板形状
を呈し、2箇所において幅方向に折曲せしめられてなる
連結板64,64が、それぞれ、連結されている。な
お、この二つの連結板64,64は、昇降用ネジ棒40
に対して対称的に配されており、一対のスライドバー5
8,58の昇降用ネジ棒の配設部位側の各先端部から、
斜め上方に向かって延び出すようにして、それぞれ位置
せしめられている。
【0036】さらに、それら二つの連結板64,64に
おいて、各スライドバー58との連結側とは反対側の端
部には、所定長さを有する平板状のリンク66,66
が、その長手方向一端部において回動可能に取り付けら
れている。また、リンク66,66は、長手方向他端部
において、昇降用ネジ棒40に螺合せしめられた前記昇
降体46におけるコ字状のアーム部48の両端部に、そ
れぞれ回動可能に取り付けられている。そして、特に、
それら二つのリンク66,66にあっては、昇降体46
が昇降用ネジ棒40の上端部に位置せしめられている際
に、水平方向に延びる状態で配置せしめられるように、
また、昇降体46が昇降用ネジ棒40の下端部に位置せ
しめられている際には、連結板64,64から昇降体4
6のアーム部48の両端部に向かって下傾する状態で配
置せしめられるように、連結板64,64と昇降体46
のアーム部48の両端部とに取り付けられている(図2
の左側参照)。
【0037】これによって、昇降用ネジ棒40が、その
軸心回りに左回転せしめられて、昇降体46が鉛直方向
に上昇移動せしめられる際には、リンク66,66の配
置状態が、前述の如き下傾状態から、徐々に水平状態に
変化せしめられ、それに伴って、リンク66,66に連
結せしめられる連結板64,64と該連結板64,64
に取り付けられるスライドバー58,58とが、昇降用
ネジ棒40の両側において、昇降体46から離隔する水
平方向に、それぞれスライド移動させられるようになっ
ているのであり、また、その逆に、昇降用ネジ棒40
が、その軸心回りに右回転せしめられて、昇降体46が
鉛直方向に下降移動せしめられる際には、リンク66,
66の配置状態が、水平状態から、徐々に前記下傾状態
に変化せしめられ、それに伴って、連結板64,64と
スライドバー58,58とが、昇降用ネジ棒40の両側
において、昇降体46に接近する水平方向にスライド移
動させられるようになっているのである。即ち、昇降用
ネジ棒40の軸心回りの左右方向への回転による昇降体
46の昇降移動に伴って、一対のスライドバー58,5
8が、相対的な水平方向にスライド移動せしめられるよ
うになっているのである。このことから明らかなよう
に、本実施例にあっては、昇降用ネジ棒40と、それに
螺合せしめられる昇降体46と、該昇降体46の両側に
おいて対称的に配置される一対のスライドバー58,5
8と、更にそれらスライドバー58,58と昇降体46
とを連結する連結板64,64及びリンク66,66と
によって、雄ネジ部材の回転による雌ネジ部材の昇降移
動を、一対のスライド部材の相対的な水平方向へのスラ
イド移動に変換する変換機構が、構成されているのであ
る。
【0038】一方、そのような変換機構により、昇降体
46の昇降移動に伴って相対的な水平方向にスライド移
動せしめられる一対のスライドバー58,58において
は、前記一対の支持体24の配設部位側の先端部に、円
板取付部68,68が固定されており、更に、各円板取
付部68に対して、円板70が、その中心軸回りに回転
可能に、それぞれ取り付けられている。そして、特に、
各円板70にあっては、その外周面において、各支持体
24の下部側に設けられた前記厚肉部25に対して当接
し、且つ各支持体24,24を支持する状態で、位置せ
しめられている。
【0039】かくして、受枠12にあっては、図2の左
側に示される如く、昇降体46が、昇降用ネジ棒40の
下端部に位置せしめられている際には、一対のスライド
バー58,58が、昇降用ネジ棒40に接近して位置せ
しめられて、一対の支持体24,24が、一対のスライ
ドバー58,58のそれぞれの先端部に取り付けられた
円板70,70にて、互いの対向方向に傾倒せしめられ
た状態で支持され、それによって、該一対の支持体2
4,24に支持される前記案内レール16が、受枠12
内の下部側に配置せしめられるようになっている。一
方、図2の右側に示される如く、昇降体46が、昇降用
ネジ棒40の上端部に位置せしめられている際には、一
対のスライドバー58,58が、昇降用ネジ棒40から
離隔して位置せしめられて、一対の支持体24,24
が、前記円板70,70にて、起立させられた状態で支
持され、それによって、案内レール16が、受枠12内
の上端縁部に配置せしめられるようになっているのであ
る。
【0040】なお、昇降体46が昇降用ネジ棒40の下
端部に位置せしめられて、案内レール16が受枠12内
の下部側に配置せしめられている際には、案内レール1
6が、前記レール側支持体取付部20,20の各長孔1
8内における該案内レール16の中央部側の端縁部にお
いて、一対の支持体24,24により支持せしめられる
ようになっており、また、昇降体46が昇降用ネジ棒4
0の上端部に位置せしめられて、案内レール16が受枠
12内の上端縁部に配置せしめられている際には、案内
レール16が、前記レール側支持体取付部20,20の
各長孔18内における該案内レール16の中央部とは反
対側の端縁部において、一対の支持体24,24により
支持せしめられるようになっている。
【0041】そして、図1及び図2に示される如く、そ
のような構造とされた受枠12に嵌合される前記二つの
蓋体14,14は、該受枠12の開口部の半分を覆蓋し
得る大きさを有する矩形平板状の基板71に対して、複
数の補強リブ72が、格子状形態をもって立設せしめら
れて、構成されている。更に、それら複数の補強リブ7
2にて形成される各格子の内部には、モルタル74が充
填せしめられている。
【0042】また、蓋体14にあっては、複数の補強リ
ブ72が設けられる側とは反対の側において、幅方向に
互いに対向する辺を含む二つの外縁部の内側に、キャス
ター取付部76が、それぞれ二つずつ、長さ方向に所定
間隔をおいて立設せしめられており、更に、各キャスタ
ー取付部76には、キャスター78が、蓋体14をその
長さ方向に水平移動せしめ得るように、それぞれ取り付
けられている。また、蓋体14においては、前記二つの
外縁部における、キャスター78の取付部位間のそれぞ
れの中央位置に、作業孔80,80が、基板71を厚さ
方向に貫通して、形成されている。なお、図2中、8
1,81は、ストッパであり、後述する如く、開蓋操作
時において、蓋体14が水平移動せしめられた際に、受
枠12に係合して、蓋体14の必要以上の水平移動を阻
止せしめるためのものである。
【0043】そして、そのような構成を有する蓋体1
4,14が、それぞれ、各キャスター74において、前
記受枠12の各案内レール16上に載置され、且つ各作
業孔80を、前記受枠12の内面15に設けられた各昇
降用ネジ棒40の前記六角孔45にそれぞれ対応せしめ
た状態で、受枠12に対して、嵌合せしめられるように
なってているのである。
【0044】従って、上述の如き構造とされた受枠12
と二つの蓋体14,14とからなるマンホール蓋装置1
0にあっては、蓋体14の開閉作業が、有利には、以下
の如き操作手順に従って行なわれることとなる。
【0045】すなわち、先ず、図7に示される如く、先
端が、受枠12の各内面15に設けられた昇降用ネジ棒
40の六角孔45に対応する六角形状とされたレンチ8
2を用い、このレンチ82の先端を、蓋体14の作業孔
80を通じて、昇降用ネジ棒40の六角孔45に挿通さ
せる。そして、そのような挿通状態において、レンチ8
2を左回りに(図7中、矢印方向に)回転せしめ、以て
昇降用ネジ棒40を、その軸心回りに左回転せしめる。
【0046】そして、図8に示される如く、前述の如き
レンチ82に対する左回りの回転操作による昇降用ネジ
棒40の軸心回りの左回転によって、昇降体46を鉛直
方向に上昇移動させて、昇降用ネジ棒40の上端部に位
置させた後、レンチ82を蓋体14の作業孔80から抜
き取る。かくして、一対のスライドバー58,58を昇
降用ネジ棒40から離隔する相対的な水平方向にスライ
ド移動せしめると共に、そのスライド移動にて、一対の
支持体24,24を各受枠側支持体取付ボルト30の軸
心回りの相対的な方向にそれぞれ回動せしめて、起立さ
せる。そして、それによって、一対の支持体24,24
による支持位置を案内レール16の両端部側に変化させ
つつ、案内レール16を鉛直方向に上昇させ、その結
果、各キャスター78を介して、案内レール16上に支
持された蓋体14を鉛直方向に上昇移動させるのであ
り、またそれと同時に、蓋体14の受枠12に対する嵌
合を解消せしめるのである。
【0047】なお、その際、好ましくは、上昇移動せし
められる各案内レール16の上面、即ち蓋体14の各キ
ャスター78が載置されるレール面が、地面と同一高さ
となるように、レンチ82の回転操作が調節されること
となる。また、蓋体14が、水平状態を維持したまま、
上昇移動させられるようにするために、レンチ82を二
つ用いると共に、受枠12の幅方向に互いに対向する内
面15,15にそれぞれ設けられた二つの昇降用ネジ棒
40,40の各六角孔45内に、それら二つのレンチ8
2,82のそれぞれの先端を、蓋体14の2つの作業孔
80,80を通じて挿通せしめ、そして、それらを同時
に回転させ、それによって、蓋体14を支持する一対の
案内レール16,16が同時に上昇せしめるように為す
ことが、望ましい。
【0048】次に、図9に示される如く、蓋体14の各
キャスター78を案内レール16に沿って転動させて、
蓋体14を、受枠12の長手方向において中心部から外
縁部に向かう方向(図9中、矢印方向)に、前記ストッ
パ81,81が受枠の外縁部に係合せしめられる位置ま
で水平移動させる。これによって、蓋体14を、受枠1
2内から地面上に移動させ、受枠12内から除去するの
である。そして、もう一方の蓋体14も、前述の如き操
作手順に従って、受枠12から移動、除去することによ
って、マンホールの開口部を蓋体14,14による覆蓋
から開放せしめるのである。
【0049】また、蓋体14,14にて、受枠12の開
口部を閉蓋して、マンホールの開口部を、再び、蓋体1
4,14による覆蓋状態と為すには、前述の如き開蓋作
業に対して、その逆の操作手順に従って作業が進められ
ることとなる。即ち、蓋体14の各キャスター78を案
内レール16上に沿って転動させて、蓋体14を地面上
から受枠12の中心部に向かって水平移動させる。そし
て、蓋体14を図8に示される如き位置に配置せしめた
後、レンチ82を蓋体14の作業孔80内に挿通せしめ
て、該レンチ82と共に昇降用ネジ棒40を、その軸心
回りに右回転せしめる。それによって、昇降体46を鉛
直方向に下降せしめると共に、一対のスライドバー5
8,58を昇降用ネジ棒40に向かって接近する相対的
な水平方向にスライド移動せしめ、以て一対の支持体2
4,24を前記受枠側支持体取付ボルト30,30の軸
心回りの相対方向に回動させて、互いに対向方向に傾倒
させる。そうして、案内レール16に対するそれら一対
の支持体24,24の支持位置を変化させつつ、案内レ
ール16を鉛直方向に下降させ、その結果、案内レール
16上に支持された蓋体14を鉛直方向に下降移動させ
ると共に、蓋体14を受枠12に対して嵌合せしめるの
である。その後、もう一方の蓋体14も同様して、受枠
12に対して嵌合せしめる。
【0050】このように、本実施例にあっては、蓋体1
4に設けられた作業孔80を通じて昇降用ネジ棒40を
軸心回りに左回転させるだけで、蓋体14が上昇移動せ
しめられて、受枠12に対する嵌合が解消せしめられ、
更に、そのような上昇移動時において、蓋体14を水平
移動させることによって、マンホールの開口部を該蓋体
14の覆蓋から開放せしめ得るようになっているところ
から、従来とは異なり、バール等を用いて、てこの要領
で、それら蓋体14と受枠12との縁切り作業を行なう
必要がなく、しかも、蓋体14を人力にて持ち上げる作
業が皆無ならしめられ得るのであり、それによって、蓋
体14の重量に拘わらず、小さな労力で開蓋せしめるこ
とが出来のである。
【0051】また、本実施例においては、蓋体14にて
マンホールの開口部を閉蓋せしめる際にも、蓋体14を
受枠12上に水平移動させた後、昇降用ネジ棒40を軸
心回りに右回転させるだけで、それら受枠12と蓋体1
4とが嵌合せしめられて、マンホールの開口部の蓋体1
4による閉蓋状態が得られるようになっていることか
ら、開蓋作業時と同様に、蓋体14を人力にて持ち上げ
る必要がなく、蓋体14の重量に拘わらず、小さな労力
で開蓋作業を行なうことが出来るのであり、また、蓋体
14が受枠12の案内レール16に接地せしめられた状
態で、受枠12の蓋体14との間の嵌合が得られるた
め、受枠12内に蓋体14を所定の高さから落し込んだ
りする必要がなく、そのような落し込み時の衝撃によっ
て受枠12や蓋体14が破損したり、その際に、足等を
挟んだりすることが、効果的に回避され得るのである。
【0052】そして、特に、本実施例にあっては、蓋体
14が鉛直方向に昇降移動せしめられるようになってい
ることから、該蓋体14が、案内レール16上において
停止した状態で、昇降せしめられ得るのであり、そのた
め、従来から知られる蓋体14の開閉構造とは異なっ
て、昇降用ネジ棒40を回転操作する際に、蓋体14を
水平方向に移動させるための余分な力が、何等要される
ことがないのであり、それによって、蓋体14の開閉作
業が、より効率的に実施され得るのである。
【0053】しかも、かかる本実施例においては、上述
の如く、蓋体14が鉛直方向に昇降移動せしめられるよ
うになっているところから、該蓋体14の昇降移動時
に、昇降用ネジ棒40に対して、水平方向の作用力が加
えられるようなことがなく、それによって、かかる作用
力にて昇降用ネジ棒40が曲がり変形せしられることも
効果的に皆無ならしめられ得、その結果として、昇降用
ネジ棒40の回転による昇降体46、ひいては蓋体14
のスムーズな昇降移動が、効果的に確保され得るのであ
る。
【0054】また、本実施例においては、蓋体14が、
複数のキャスター78を介して案内レール16に支持せ
しめられ、該複数のキャスター78の転動によって、水
平移動せしめられるようになっていることから、そのよ
うな蓋体14の水平移動が、より小さな労力で行なわれ
得るのであり、それによって、蓋体14の開閉が、より
円滑に且つ迅速に実施され得るのである。
【0055】さらに、本実施例にあっては、昇降用ネジ
棒40の回転によって昇降移動せしめられる昇降体46
と、相対的な水平方向にスライド移動可能とされた一対
のスライドバー58,58とが、各スライドバー58に
固定された一対の連結板64,64と、それら一対の連
結板64,64及び昇降体46に対して回動可能に取り
付けられた一対のリンク66,66とによって、連結せ
しめられ、それら各部材によって成るリンク機構にて、
昇降体46の昇降移動を一対のスライドバー58,58
の相対的な水平方向へのスライド移動に変換する変換機
構が構成されていることから、昇降体46の昇降移動
が、一対のスライドバー58,58のスライド移動に、
より確実に変換せしめられ得、それによって、案内レー
ル16と蓋体14とが、更に確実に昇降移動せしめられ
得るのであり、その結果として、蓋体14の開閉が、よ
り円滑に且つ確実に行なわれ得ることとなるのである。
【0056】次に、図10乃至図14には、本発明の別
の実施例としてのマンホール蓋装置83が概略的に示さ
れている。ここにおいて、本実施例は、前記第一の実施
例に示されたマンホール蓋装置とは、雄ネジ部材の回転
による雌ネジ部材の昇降移動を一対のスライド部材の相
対的な水平方向へのスライド移動に変換する変換機構の
構造が異なる別の実施例を示すものである。それ故、本
実施例においては、かかる変換機構以外の部分について
は、前記第一の実施例と同様な構造が採用されている。
従って、図10乃至図14においては、前記第一の実施
例と同様な構造とされた部材及び部位については、図
中、それぞれ、前記第一の実施例と同一の符号を付すこ
とにより、その詳細な説明は省略することとする。
【0057】すなわち、かかるマンホール蓋装置83に
おいても、受枠12と、それに嵌合せしめられる蓋体1
4とを有して、成っている。また、受枠12の幅方向に
互いに対向する内面15,15の内側には、互いに平行
な水平方向に延びる複数の案内レール16が、レール面
を上方に向けた状態で、配設されている。そして、図1
0からも明らかなように、案内レール16にあっては、
その長手方向両端部に、長孔18を有するレール側支持
体取付部20,20が一体的に立設せしめられており、
また、このレール側支持体取付部20,20の各長孔1
8内に、レール側支持体取付ボルト22が、その長手方
向に移動可能に、それぞれ、挿通固定されている。そし
て、それら各レール側支持体取付ボルト22対して、一
対の支持体24,24が、各レール側支持体取付ボルト
22の軸心回りに回動可能に取り付けられており、更
に、それら一対の支持体24,24が、受枠12の内面
15において、各案内レール16の配置位置の直下に一
体形成された受枠側支持体取付部26,26に、受枠側
支持体取付ボルト30,30を介して、その軸心回りに
回動可能に取り付けられている。
【0058】これによって、案内レール16が、長手方
向に配され、且つ受枠12に対して、受枠側支持体取付
ボルト30,30の軸心回りに回動可能に取り付けられ
た一対の支持体24,24にて、支持位置が変化させら
れ得る状態で支持せしめられていると共に、それら一対
の支持体24,24における各受枠側支持体取付ボルト
30の軸回りの相対方向への回動によって、該一対の支
持体24,24による支持位置が変化せしめられつつ、
鉛直方向に昇降移動させられ得るようになっているので
ある。
【0059】また、受枠12の前記内面15において、
一対の支持体24,24の配設部位間の中央位置には、
昇降用ネジ棒40が、前記第一の実施例と同様にして、
受枠12に一体形成された昇降用ネジ棒取付部32に、
移動不能な状態で、鉛直方向に延び、且つその軸心回り
に回動可能に配設されている。更に、かかる昇降用ネジ
棒40には、昇降体46が螺合せしめられて、配されて
いる。この昇降体46の配置構造も、前記第一の実施例
と同様な構成が採用されており、昇降体46にあって
は、前記受枠12の内面15において、昇降用ネジ棒取
付部32の上面から該内面15の上端縁に向かって連続
して形成された摺動溝56内に、昇降体46の膨出部5
0に一体形成された突条54を摺動可能に突入位置せし
めた状態で、該昇降体46の中心部に形成された雌ネジ
孔52において、昇降用ネジ棒40に螺合せしめられて
いるのである。これによって、昇降用ネジ棒40の軸心
回りの左右方向への回転に伴って、鉛直方向に昇降移動
せしめられるようになっているのである。
【0060】そして、本実施例では、特に、受枠12の
各内面15において、昇降用ネジ棒40の配設部位と一
対の支持体24,24の配設部位との間に、全体とし
て、矩形厚肉平板形状を呈し、下端部に長手方向に延び
る長孔状の案内溝84が形成されてなる案内板86,8
6が、該案内溝84を水平方向に延び出させた状態で、
昇降用ネジ棒40に対して、それぞれ対称的に配設され
ている。
【0061】また、図11からも明らかなように、各案
内板86の案内溝84内には、断面T字状の案内ピン8
8が、該案内溝84内に対して、その長手方向に移動し
得る状態で、受枠12の内側に向かって、それぞれ挿通
せしめられている。
【0062】さらに、それら二つの案内ピン88,88
において、案内板86,86の各案内溝84を貫通し
て、受枠12の内側に突出位置せしめられた先端部に
は、細長い平板形形状を呈するスライドバー90,90
と、それらよりも短い長さのリンク92,92とが、前
記昇降用ネジ棒40に対してそれぞれ対称的に配置せし
められ、且つそれぞれの長さ方向の一端部において互い
に重なり合う状態で、各案内ピン88の軸心回りに回動
可能に取り付けられている。また、それらスライドバー
90,90は、長さ方向の他端部において、前記一対の
支持体24,24の下部側に、それぞれ、回動可能に取
り付けられており、更に、リンク92,92は、長さ方
向の他端部において、昇降用ネジ棒40に螺合された前
記昇降体46におけるアーム部48の両端部に、各々回
動可能に取り付けられている。
【0063】そして、ここでは、特に、昇降体46が昇
降用ネジ棒40の下端部に位置せしめられている際に、
リンク92,92が、案内板86,86の長孔状の各案
内溝84内における各支持体24の配設側の端縁部にそ
れぞれ位置せしめられた案内ピン88,88と、上述の
如き配置状態とされた昇降体46とを、それぞれ連結す
る状態で、略水平方向に延びるように配置されていると
共に、スライドバー90,90が、起立状態とされた一
対の支持体24,24と、上述の如き位置に配置された
案内ピン88,88とを、それぞれ連結する状態で、配
置されている。また、昇降体46が昇降用ネジ棒40の
上端部に位置せしめられている際には、リンク92,9
2が、案内板86,86の長孔状の各案内溝84内にお
ける昇降用ネジ棒40の配設側の端縁部にそれぞれ位置
せしめられた案内ピン88,88と、上述の如き配置状
態とされた昇降体46とを、それぞれ連結する状態で、
下傾して延びるように配置されていると共に、スライド
バー90,90が、互いの対向方向に傾倒せしめられた
一対の支持体24,24と、上述の如き位置に配置され
た案内ピン88,88とを、それぞれ連結する状態で、
配置されている(図12参照)。
【0064】かくして、昇降用ネジ棒40が、その軸心
回りに右回転せしめられて、昇降体46が鉛直方向に下
降移動せしめられる際には、リンク92,92の配置状
態が、前述の如き下傾状態から、徐々に略水平状態に変
化せしめられ、それに伴って、昇降用ネジ棒40の両側
において、案内ピン88,88が、各案内溝84内にお
ける各支持体24の配設側に向かって移動せしめられる
と共に、スライドバー90,90が、昇降用ネジ棒40
から離隔する水平方向に、それぞれスライド移動させら
れるようになっているのである。そして、それによっ
て、一対の支持体24,24が、各受枠側支持体取付ボ
ルト30の軸心回りの相対方向に回動させられて、起立
せしめられ、以てそれら一対の支持体24,24に支持
される前記案内レール16が、鉛直方向に上昇移動せし
められるようになっているのである。また、その逆に、
昇降用ネジ棒40が、その軸心回りに左回転せしめられ
て、昇降体46が、鉛直方向に上昇移動せしめられる際
には、リンク92,92の配置状態が、略水平状態か
ら、徐々に前記下傾状態に変化せしめられ、それに伴っ
て、昇降用ネジ棒40の両側において、案内ピン88,
88が、各案内溝84内における昇降用ネジ棒40の配
設側に向かって移動せしめられると共に、スライドバー
90,90が、昇降用ネジ棒40に接近する水平方向
に、それぞれスライド移動させられるようになっている
のである。そして、それによって、一対の支持体24,
24が、各受枠側支持体取付ボルト30の軸心回りの相
対方向に回動させられて、互いに対向する方向に傾倒せ
しめられ、以て案内レール16が、鉛直方向に下降移動
せしめられるようになっているのである。
【0065】このことから明らかなように、本実施例に
あっては、昇降用ネジ棒40及び昇降体46と、該昇降
体46の両側において対称的に配置される一対の案内板
86,86と、各案内板86の案内溝84に挿通せしめ
られる案内ピン88,88と、それら案内ピン88,8
8に取り付けられるリンク92,92及びスライドバー
90,90とによって、雄ネジ部材の回転による雌ネジ
部材の昇降移動を、一対のスライド部材の相対的な水平
方向へのスライド移動に変換する変換機構が、構成され
ているのである。
【0066】そして、かかるマンホール蓋装置83にあ
っても、蓋体14が、その裏面側において、幅方向に対
向する辺を含む二つの外縁部の内側に取り付けられた複
数のキャスター78を介して、案内レール16に支持せ
しめられているのであり、また、前記各外縁部の中央位
置に形成された作業孔80,80を、前記受枠12の内
面15に設けられた各昇降用ネジ棒40の前記六角孔4
5にそれぞれ対応せしめた状態で、受枠12に対して、
嵌合せしめられるようになっているのである。
【0067】従って、上述の如き構造とされた本実施例
に係るマンホール蓋装置83にあっては、蓋体14の開
閉作業が、有利には、以下の如き操作手順に従って行な
われることとなる。
【0068】すなわち、先ず、図12に示される如く、
レンチ82の先端を、蓋体14の作業孔80を通じて、
昇降用ネジ棒40の六角孔45に挿通させる。そして、
そのような挿通状態において、レンチ82を右回りに
(図12中、矢印方向に)回転せしめ、以て昇降用ネジ
棒40を、その軸心回りに右方向に回転せしめる。
【0069】そして、図13に示される如く、前述の如
きレンチ82を用いた昇降用ネジ棒40の回転操作によ
って、昇降体46を鉛直方向に下降移動させて、昇降用
ネジ棒40の下端部に位置させた後、レンチ82を蓋体
14の作業孔80から抜き取る。かくして、昇降体46
に取り付けられたリンク92,92を略水平状態に配置
させて、案内ピン88,88とスライドバー90,90
とを、昇降用ネジ棒40から離隔する水平方向にスライ
ド移動せしめると共に、そのスライド移動にて、一対の
支持体24,24を各受枠側支持体取付ボルト30の軸
心回りの相対的な方向にそれぞれ回動せしめて、起立さ
せる。そして、それによって、一対の支持体24,24
による支持位置を案内レール16の両端部側に変化させ
つつ、案内レール16を鉛直方向に上昇させ、その結
果、各キャスター78を介して、案内レール16上に支
持された蓋体14を鉛直方向に上昇移動せしめると同時
に、蓋体14の受枠12に対する嵌合を解消せしめる。
【0070】なお、その際、前記第一の実施例と同様
に、好ましくは、案内レール16のレール面が地面と同
一高さとなるように、レンチ82の回転操作が調節され
るのであり、また、蓋体14を支持する二つの案内レー
ル16を同時に上昇せしめるように、二つのレンチ8
2,82を用いて、受枠12内に対向位置する二つの昇
降用ネジ棒40に対して、同様な操作が、同時に実施さ
れることとなる。
【0071】次に、図14に示される如く、蓋体14の
各キャスター78を案内レール16に沿って転動させ
て、蓋体14を、受枠12の長手方向において中心部か
ら外縁部に向かう方向(図14中、矢印方向)に水平移
動させる。これによって、蓋体14を、受枠12内から
地面上に移動させ、以てマンホールの開口部を蓋体14
による覆蓋から開放せしめるのである。
【0072】また、再び、マンホールの開口部を蓋体1
4によって覆蓋する際には、先ず、蓋体14の各キャス
ター78を案内レール16上に沿って転動させて、蓋体
14を地面上から受枠12の中心部に向かって水平移動
させる。そして、蓋体14を図13に示される如き位置
に配置せしめた後、レンチ82を蓋体14の作業孔80
内に挿通せしめて、レンチ82と共に、昇降用ネジ棒4
0を、その軸心回りに左回転せしめる。それによって、
昇降体46を鉛直方向に上昇させると共に、スライドバ
ー90,90を昇降用ネジ棒40に向かって接近する相
対的な水平方向にスライド移動せしめ、以て一対の支持
体24,24を前記受枠側支持体取付ボルト30,30
の軸心回りの相対方向に回動させて、互いに対向方向に
傾倒させる。そうして、案内レール16に対するそれら
一対の支持体24,24の支持位置を変化させつつ、案
内レール16を鉛直方向に下降させ、その結果、案内レ
ール16上に支持された蓋体14を鉛直方向に下降移動
させると共に、蓋体14を受枠12に対して嵌合せしめ
るのである。
【0073】このように、本実施例にあっても、蓋体1
4に設けられた作業孔80を通じて昇降用ネジ棒40を
回転操作するだけで、蓋体14が、案内レール16と共
に、鉛直方向に昇降移動させられ得るようになっている
ことから、前記第一の実施例と同様な効果が、全べて、
有利に享受され得るのである。
【0074】そして、本実施例においては、特に、スラ
イドバー90,90が一対の支持体24,24に対し
て、回動可能に取り付けられていることから、それらス
ライドバー90,90の相対的な水平方向へのスライド
移動による一対の支持体24,24の回動がより確実に
行なわれ得るのであり、それによって、案内レール16
の昇降移動操作、ひいては蓋体14の開閉操作が、更に
一層、確実に実施され得ることとなるのである。
【0075】また、本実施例にあっては、スライドバー
90,90が、昇降体46に対して、リンク92,92
の単一部材のみを介して、連結せしめられて、それらス
ライドバー90,90と昇降体46との間の距離が比較
的小さくなるように構成されているところから、マンホ
ール蓋装置83に設置される蓋体14の開閉構造が有利
にコンパクト化され得ているのであり、またそれによっ
て、一対の支持体24,24の配設部位間の距離が小さ
くされたマンホール蓋装置83、即ち、比較的小さな蓋
体14を有するマンホール蓋装置83に対しても、有利
に適用され得るのである。
【0076】ところで、前記二つの実施例では、案内レ
ール16の長手方向両端部に長孔18を有するレール側
支持体取付部20,20が一体的に立設せしめられ、各
長孔18内に移動可能に挿通固定されたレール側支持体
取付ボルト22,22に対して、一対の支持部材たる支
持体24,24が回動可能に取り付けられて、案内レー
ル16が、それら一対の支持体24,24にて支持せし
められるようになっていたが、そのような案内レールの
一対の支持部材による支持構造は、何等これに限定され
るのではなく、案内レールが、一対の支持部材にて、支
持位置が変化させられ得る状態で支持せしめられるよう
になっていれば、如何なる構造も採用され得るのであ
り、例えば、案内レールの長手方向両端部において、レ
ール面以外の面に、長手方向に延びるガイド溝をそれぞ
れ設け、このガイド溝内に一対の支持部材を摺動可能に
嵌合せしめるようにしても良いのである。
【0077】また、一対の支持体24,24を、受枠1
2の内面15に対して、案内レール16の長手方向に垂
直な方向に回動軸回りに回動可能に取り付ける取付構造
も、前記実施例における如きものに、決して限定される
ものではない。
【0078】さらに、それら一対の支持体24,24の
形状も、前記実施例に示されるものに、特に限定される
ものでないことは、勿論である。
【0079】また、前記実施例では、フランジ部42が
一体的に設けられた、雄ネジ部材としての昇降用ネジ棒
40が、かかるフランジ部32と、該昇降用ネジ棒40
の一方側の先端部に固定されたナット44とにて、受枠
12に一体形成された昇降用ネジ棒取付部32を、回転
可能な状態で、その高さ方向に挟持せしめて、配置され
ていたが、そのような雄ネジ部材の配設構造も、移動不
能な状態で、その軸心回りに回転可能に配設され得るの
であれば、前記実施例とは別の構造を採用しても、何等
差し支えないのである。
【0080】さらに、そのような雄ネジ部材としての昇
降用ネジ棒40に螺合せしめられる雌ネジ部材たる昇降
体46の形状も、前記実施例における如きものに、決し
て限定されるものではない。
【0081】更にまた、前記実施例では、昇降用ネジ棒
40に螺合せしめられた昇降体46と一対のスライドバ
ー58,58(90,90)とを、昇降体46に回動可
能に設けられたリンク66,66(92,92)と各ス
ライドバー58(90)に固定された連結板64,6
4、若しくは受枠12に固定された、長孔状の案内溝8
4を有する案内板86,86を介して連結し、昇降体4
6の昇降移動を水平移動に変換して、一対のスライドバ
ー58,58(90,90)に伝達するリンク機構によ
って、雄ネジ部材の回転による雌ネジ部材の昇降移動
を、一対のスライド部材の相対的な水平方向へのスライ
ド移動に変換する変換機構が構成されていたが、そのよ
うな変換機構の構造は、何等これに限定されるものでは
なく、例えば、設計が可能であれば、雌ネジ部材の昇降
移動を水平移動に変換して、一対のスライド部材に伝達
するカム機構によって、前記変換機構を構成することも
可能である。
【0082】また、そのような変換機構によって水平方
向にスライド移動せしめられる一対のスライド部材の配
設構造及び形状も、前記実施例に示されるものに、何等
限定されるものではないことは、言うまでもないところ
である。
【0083】さらに、前記実施例では、受枠12と蓋体
14とが矩形形状を有して構成されていたが、かかる受
枠や蓋体が円形形状を有して構成されていても、何等差
し支えない。
【0084】また、前記実施例では、一つの昇降用ネジ
棒40を回転操作せしめることによって、該一つの昇降
用ネジ棒40の上方に配された一つの案内レール16の
みが昇降移動せしめられるようになっていたが、一つの
昇降用ネジ棒40の回転によって、蓋体14を支持する
一対の案内レール16,16が同時に昇降移動せしめら
れるように構成しても良い。それによって、蓋体14の
開閉作業が、より迅速に且つ円滑に行なわれ得ることと
なる。
【0085】加えて、前記実施例では、受枠12に対し
て一つ又は二つの蓋体14が嵌合せしめられて、マンホ
ールの開口部が覆蓋せしめられるマンホール蓋装置の蓋
体の開閉構造に対して、本発明を適用したものの具体例
を示したが、本発明が、三つ以上の蓋体を有してなるマ
ンホール蓋装置の蓋体の開閉構造に対しても、有利に適
用され得るものであることは、勿論である。
【0086】以上、本発明の具体的な構成及び幾つかの
実施例について詳述してきたが、本発明が、上記の記載
によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言
うまでもないところである。また、本発明には、上記の
具体例並びに実施例の他にも、本発明の趣旨を逸脱しな
い限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変
更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解さ
れるべきである。
【0087】
【発明の効果】上述の説明からも明らかなように、本発
明に従うマンホール蓋の開閉構造にあっては、蓋体に貫
通して設けられた作業孔を通じて雄ネジ部材を回転させ
るだけで、蓋体が鉛直方向に昇降移動せしめられ得るよ
うになっているところから、マンホールの開口部に対し
て、蓋体を、その重量に拘わらず、小さな労力で、より
スムーズに開閉させることが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うマンホール蓋の開閉構造の一例が
採用されて成るマンホール蓋装置の平面説明図である。
【図2】図1におけるII−II断面説明図である。
【図3】図2における要部拡大説明図である。
【図4】図1における要部拡大説明図である。
【図5】図3におけるV−V断面拡大説明図である。
【図6】図3におけるVI−VI断面拡大説明図である。
【図7】図1に示されたマンホール蓋装置を開蓋する際
の作業工程の一例を示す説明図であって、所定の治具を
用いて雄ネジ部材を回転せしめている状態を示す。
【図8】図1に示されたマンホール蓋装置を開蓋する際
の作業工程の別の例を示す説明図であって、雄ネジ部材
の回転に伴う雌ネジ部材の上昇移動により、案内レール
と共に蓋体を上昇移動せしめた状態を示す。
【図9】図1に示されたマンホール蓋装置を開蓋する際
の作業工程の更に別の例を示す説明図であって、蓋体を
水平移動させて、マンホールの開口部を該蓋体による覆
蓋から開放せしめた状態を示す。
【図10】本発明に従うマンホール蓋の開閉構造の別の
例が採用されて成るマンホール蓋装置を示す図3に対応
する図である。
【図11】図10におけるXI−XI断面拡大説明図であ
る。
【図12】図10に示されたマンホール蓋装置を開蓋す
る際の作業工程の一例を示す説明図であって、図7に対
応する図である。
【図13】図10に示されたマンホール蓋装置を開蓋す
る際の作業工程の別の例を示す説明図であって、図8に
対応する図である。
【図14】図10に示されたマンホール蓋装置を開蓋す
る際の作業工程の更に別の例を示す説明図であって、図
9に対応する図である。
【符号の説明】
10,83 マンホール蓋装置 12 受枠 14 蓋体 15 内面 16 案内レール 24 支持体 30 受枠側支持体取付ボルト 40 昇降用ネジ
棒 46 昇降体 58,90 スラ
イドバー 78 キャスター 80 作業孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マンホールの開口部の周りに設置される
    受枠の内側に、互いに平行な水平方向に延びる一対の案
    内レールを昇降可能に配置する一方、該受枠に嵌合せし
    められて、該マンホールの開口部の少なくとも一部を開
    閉可能に覆蓋する蓋体を、それら一対の案内レールに支
    持させて、該案内レールと共に上昇せしめ、更に該一対
    の案内レールにそって該蓋体を水平方向に移動させるこ
    とによって、前記マンホールの開口部を該蓋体による覆
    蓋から開放せしめるようにした構造において、 前記一対の案内レールのそれぞれを、該案内レールの長
    手方向に配した一対の支持部材にて、支持位置が変化さ
    せられ得る状態で支持せしめると共に、該一対の支持部
    材を、前記受枠の内面に対して、該案内レールの長手方
    向に垂直な方向の回動軸回りに回動可能に取り付けて、
    各案内レールが、該一対の支持部材における各回動軸回
    りの相対方向への回動によって、該一対の支持部材によ
    る支持位置が変化せしめられつつ、昇降させられ得るよ
    うに構成する一方、 前記受枠の互いに対向する内面に対して、前記一対の支
    持部材の取付部位間の中央に位置するように、鉛直方向
    に延びる雄ネジ部材を、移動不能な状態で、その軸心回
    りに回転可能に配設すると共に、該雄ネジ部材に螺合せ
    しめられ、該雄ネジ部材の軸心回りの回転によって鉛直
    方向に昇降移動せしめられる雌ネジ部材を配し、更に、
    該雌ネジ部材の該雄ネジ部材を間にした両側に、水平方
    向にスライド移動可能に、且つそのスライド移動によっ
    て前記一対の支持部材を前記回動軸回りに回動せしめる
    一対のスライド部材を、それぞれ、前記雄ネジ部材に対
    して対称的に配置して、前記雄ネジ部材の回転による前
    記雌ネジ部材の昇降移動を、該一対のスライド部材の相
    対的な水平方向へのスライド移動に変換する変換機構を
    構成し、 前記蓋体に貫通して設けられた作業孔を通じて該雄ネジ
    部材を回転させて、該雌ネジ部材を昇降せしめることに
    より、該雄ネジ部材の両側において、前記一対のスライ
    ド部材を水平方向に相対的にスライド移動せしめると共
    に、前記一対の支持部材を前記回動軸回りの相対的な方
    向に回動させて、前記一対の案内レールをそれぞれ昇降
    せしめるようにしたことを特徴とするマンホール蓋の開
    閉構造。
  2. 【請求項2】 前記変換機構が、前記雌ネジ部材と前記
    一対のスライド部材とをそれぞれ連結し、該雌ネジ部材
    の昇降移動を水平移動に変換して、該一対のスライド部
    材に伝達するリンク機構によって構成されている請求項
    1に記載のマンホール蓋の開閉構造。
JP8137918A 1996-05-31 1996-05-31 マンホール蓋の開閉構造 Pending JPH09316907A (ja)

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