JPH09316069A - 新規キサントン誘導体 - Google Patents

新規キサントン誘導体

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JPH09316069A
JPH09316069A JP7505097A JP7505097A JPH09316069A JP H09316069 A JPH09316069 A JP H09316069A JP 7505097 A JP7505097 A JP 7505097A JP 7505097 A JP7505097 A JP 7505097A JP H09316069 A JPH09316069 A JP H09316069A
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JP
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brs
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compound
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Application number
JP7505097A
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English (en)
Inventor
Seiichi Sato
誠一 佐藤
Yasuyo Suga
泰世 須賀
Toshihiko Yoshimura
敏彦 吉村
Hisashi Tsuji
尚志 辻
Riyuusuke Nakagawa
隆祐 中川
Ryosuke Fudo
亮介 不藤
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Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 インビボにおいて安定で制癌効果を有する化
合物を提供する。 【解決手段】 下記式(I) (式中、Rはアミノ基、炭素数1〜8の直鎖、分岐ま
たは環状のアルキルアミノ基を表す。また、R、R
はそれぞれ同じでも異なってもよく、水素原子、炭素数
1〜8の直鎖または分岐のアシル基、炭素数1〜8の直
鎖または分岐のアルキル基を表す。)で表されるキサン
トン誘導体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はキサントン誘導体お
よびこれらの化合物を有効成分とする制癌剤に関する。
【0002】
【従来の技術】下記構造式(II)で示される抗生物質F390
は糸状菌により生産されるキサントン誘導体であり、抗
腫瘍活性を有することが知られている(特開平8-73452
号)。
【0003】
【化2】
【0004】しかしながら、抗生物質F390はインビトロ
で各種癌細胞に対し強い細胞毒性を有しているにもかか
わらず、インビボでの制癌活性がほとんどなく、医薬品
として実用化されるには至ってない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は生体内
で安定でインビボにおいて制癌効果がある化合物を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、抗生物質F390のメチルエステル部分をアミ
ドに変換した誘導体が生体内で安定でインビボにおいて
高い制癌効果を示すことを見いだし本発明を完成させる
に至った。すなわち本発明は下記式(I)で表されるキサ
ントン誘導体、並びに該キサントン誘導体を有効成分と
する制癌剤である。
【0007】
【化3】
【0008】(式中、R1はアミノ基、炭素数1〜8の直
鎖、分岐または環状のアルキルアミノ基を表す。また、
R2、R3はそれぞれ同じでも異なってもよく、水素原子、
炭素数1〜8の直鎖または分岐のアシル基、炭素数1〜
8の直鎖または分岐のアルキル基を表す。)
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の化合物の製造原料として
用いられる抗生物質F390は、ペニシリウム(Penicilliu
m)属に属する抗生物質F390生産菌を培養し、その培養
物から抗生物質F390を採取することにより得ることがで
きる。そのペニシリウム・エスピー・AJ117292(Penicil
lium sp.AJ117292)(以下「AJ117292株」と称する)を
挙げることができる。また、AJ117292株の自然的および
人工的変異株を使用しても良い。
【0010】上記AJ117292株は、神奈川県にて採取され
た土壌より分離された土壌糸状菌であり、工業技術院生
命工学工業技術研究所に平成6年7月6日付けで寄託さ
れ、その微生物寄託番号は、FERM P-14419である。
【0011】AJ117292株は、次の菌学的性質を有する。 (1)各種培地に於ける生育形態 麦芽エキス寒天培地上(25℃)での生育は,14日間で42
mmである。コロニー表面はビロード状で、灰緑色を呈
し、裏面は黄色がかった灰緑色である。培地中への色素
の浸出や液滴の生成は認められない。ツアベック寒天培
地上(25℃)での生育は良好で、14日間で63mmである。
コロニー表面はビロード状で、中心部がやや黄色みを帯
びた白色である。裏面は淡黄色でやがて黄褐色となる。
培地中への色素の浸出は見られないが、淡黄色の液滴の
生成が認められる。バレイショ・ブドウ糖寒天培地(25
℃)での生育は、14日間で61mmであり、コロニー表面は
ビロード状で中央部が白くなった灰緑色を呈し、裏面は
黄褐色である。色素や液滴のの形成は認められない。 (2)形態的性状 麦芽エキス寒天培地上で、分生子柄
は気中菌糸から発達した比較的短く(30〜50μmx2.0μ
m)、無色。通常、分生子柄の先端に2〜4本の一次分枝
(メトレ)がみられ、その上に3〜5本のフィアライドを
輪生しその先端に多数の分生子を連鎖状に形成する。メ
トレは2.0x8.0〜10μm。フィアライドは1.5〜2.0x6.0〜
8.0μmでペン先状で先が細い。分生子は淡緑色で、亜球
形、単胞で粗面(1.8〜2.2μm)。また上記培地のいず
れでも完全世代は認められない。生育温度は10〜37℃
で、至適温度は25〜28℃である。また生育pHは3〜10で4
〜8が至適である。 以上の菌学的性質から本菌は、ザ ジーナス ペニシリ
ウム(The genus Penicillium; 1979、Academic pres
s,J I. Pitt著)に従い、不完全菌亜門、不完全糸状菌
網、ペニシリウム(Penicillium)属に属することが明
らかになり、本菌株をペニシリウム エスピーAJ117292
(Penicillium sp. AJ117292)株と命名した。
【0012】F390生産菌は常法に従って培養することが
でき、培養の形態は、液体培養でも固体培養でもよい。
工業的に有利に培養するには、前記抗生物質生産菌の菌
縣濁液または培養液を培地に接種し。通気攪拌培養をお
こなえばよい。培地の栄養源としては特に限定すること
はないが、微生物の培養に通常用いられる炭素源、窒素
源、その他を培地に含有させることができる。炭素源と
しては、デンプン、デキストリン、グリセリン、グルコ
ース、スクロース、ガラクトース、イノシトール、マン
ニトールなどが、また、窒素源としてはペプトン、大豆
粉、肉エキス、米糠、麸、尿素、コーンスティープリカ
ー、アンモニウム塩、硝酸塩、その他の有機または無機
の窒素化合物が用いられる。その他、無機塩、微量栄養
源等を適宜添加してもよい。
【0013】なお、発酵中の発泡を抑制するため、消泡
剤等を適宜添加することができる。培養温度、培養時間
等の培養条件は使用する菌の発育に適し、しかもF390の
生産が最高となるような条件が選ばれる。例えば、培地
のpHは4〜9が適当であり、5〜8が好ましく、培養温度は
15〜35℃が適当であり、20〜28℃が好ましい。攪拌速度
は、200〜400rpmが適当であり、300〜350rpmが好まし
く、通気量は1/20〜1/1v/v・minが適当であり、1/4〜1/2
v/v・minが好ましく、また、培養時間は24〜168時間が適
当であり、72〜120時間が好ましい。しかし、これらの
培養組成物、培地のpH、培養温度、攪拌速度、通気量、
培養時間等の培養条件は使用する菌株の種類や外部の条
件等に応じて、所望の結果が得られるように適宜調節さ
れるべきであることはいうまでもない。
【0014】上記のような培養物から、代謝産物を採取
するのに通常使用される手段を適宜利用してF390を採取
することができる。例えば、F390を培養物中に含まれる
他の物質との溶解度の差を利用する手段、イオン結合力
の差を利用する手段、吸着親和力の差を利用する手段、
分子量の差を利用する手段のいずれもを、それぞれ単独
で、または適宜組み合わせて、あるいは反復して使用す
ることができる。具体的には,F390の培養液体および菌
体の抽出液をゲル濾過クロマトグラフィー、吸着クロマ
トグラフィー、液体クロマトグラフィー等を組み合わせ
て、精製するとF390およびその他の活性成分を含む画分
が得られる。
【0015】上記のようにして得られたF390の理化学的
性質は以下の通りである。 分子量:302(C16H14O6) 融点:124-126℃ 旋光度:[α]D-463°(c 0.28,CHCl3) 赤外吸収スペクトル(CHCl3):ν(cm-1)3600,1740,164
0,1600,1580 紫外線吸収スペクトル(MeOH):λmax(ε) 339.6(11500)1 H-NMR(400MHz, CDCl3)δ:2.26(3H, s), 3.63(3H, s),
4.67(1H, d, J=5.4Hz),6.32(1H, brs), 6.37-6.39(3H,
m), 7.33(1H, d, J=6.8Hz), 12.11(1H, brs)13 C-NMR(100MHz, CDCl3)δ:22.6(q), 53.4(q), 65.2
(d), 82.9(s), 105.6(s), 108.3(d), 111.4(d), 126.4
(d), 127.1(s), 131.7(d)x2, 151.0(s), 158.0(s), 16
2.8(s), 168.8(s), 182.8(s) HR-FABMS:実測値 303.0894:計算値 303.0869 溶解性:ジメチルスルホキシド、メタノール、クロロホ
ルム、酢酸エチルに易溶、ヘキサン、水に難溶 呈色反応:塩化第二鉄反応陽性 物質の色:黄褐色
【0016】本発明化合物は上記で得られたF390を原料
に用い、下記に示す反応式に従い製造することができ
る。
【0017】
【化4】
【0018】(式中R1、R2、R3は前記と同じ意味を示
し、R4は水酸基の保護基を表す。)
【0019】詳述すると、まずF390(II)を水素化ホウ素
ナトリウム等の還元剤で還元して還元体(III)を得る。
次にエステルをアルカリ加水分解後、二つの水酸基をア
セチル基などの水酸基保護基を用いて保護し、カルボン
酸(IV)とする。さらにカルボン酸を塩化チオニルなどの
酸ハロゲン化剤を用いて酸塩化物等の酸ハロゲン化剤と
し、これに各種のアミンを反応させアミド化を行ってア
ミド(V)を得ることができる。なおアミド化において水
酸基の保護基が一部除去された場合は、水酸基を再び保
護を行う。その後二酸化セレンなどを用いて脱水素する
か、さらに、水酸基の保護基を除去して目的の化合物
(I)を得る。また、引き続いて水酸基を脱保護後、水酸
基に目的の官能基を通常の方法で導入して本発明の目的
化合物(I)を得ることもできる。このようにして製造さ
れる一般式(I)で示される化合物は、公知の分離手段、
例えば減圧濃縮、溶媒抽出、昌析、転溶、クロマトグラ
フィーなどにより単離精製することができる。
【0020】上記反応においてアミド化に用いるアミン
としてはアンモニアの他、メチルアミン、エチルアミ
ン、プロピルアミン等のモノアルキルアミンや、ジメチ
ルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン等のジア
ルキルアミン、ピロリジン、ピペリジン等の環状アミン
を挙げることができる。なお、アミンにおけるアルキル
基はここで例示したほかアルキル基であれば特に限定し
ないが、本発明では炭素数1から8の低級アルキル基が好
ましい。アルキル基は直鎖または分岐、さらには環状を
形成していてもよくハロゲン原子、ヒドロキシル基、カ
ルボキシル基、アミノ基が置換していても構わない。こ
れらのアミンを用いることにより、それぞれに対応した
アミド体を得ることができる。
【0021】本発明化合物を制癌剤として使用する場
合、静脈内投与、経口投与など通常の投与方法を用いて
投与することができる。投与量は1〜3000mg/Kg/日であ
る。
【0022】本発明化合物は適当な製剤用担体と混合し
て調製した制癌剤組成物として投与される。製剤の形と
しては注射剤、錠剤、顆粒剤、細粒剤、散財、カプセル
剤などが挙げられ、製剤用担体としては、例えば、乳
糖、ブドウ糖、D−マンニトール、澱粉、結晶セルロー
ス、炭酸カルシウム、カオリン、デンプン、ゼラチン、
ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロースカルシウム塩、ステアリン酸マグ
ネシウム、タルク、アセチルセルロース、白糖、酸化チ
タン、安息香酸、パラオキシ安息香酸エステル、デヒド
ロ酢酸ナトリウム、アラビアゴム、トラガント、メチル
セルロース、卵黄、界面活性剤、単シロップ、クエン
酸、蒸留水、グリセリン、プロピレングリコール、マク
ロゴール、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリ
ウム、リン酸ナトリウム、ブドウ糖、塩化ナトリウム、
フェノール、チメロサール、亜硫酸水素ナトリウム等が
あり、製剤の形に応じて、本発明化合物と混合して使用
される。
【0023】本発明の制癌剤組成物中における本発明の
有効成分の含有量は製剤の形によって大きく変動し、特
に限定されるものではないが、通常は,組成物全量に対
して0.01〜100重量%、好ましくは1〜100重量%であ
る。次に実施例により詳細に本発明を説明するが、本発
明がこれらに限定されないことは言うまでもない。
【0024】
【実施例】
(参考例) AJ117292株からF390の製造 種菌としてペニシリウム・エスピーAJ117292(Penicill
ium sp. AJ117292)を用いた。該菌株の一白金耳を500m
l容三角フラスコ中の生産培地{生産培地組成;麦芽エキ
ス(ディフコ)20g/l、オートミール粉末10g/l、ペプト
ン10g/l、グルコース10g/l、可溶性デンプン10g/l(pH6.
0)}100mlへ接種し、25℃、旋回振とう(180rpm)で4日間
培養した。該培養液10本にそれぞれ200mlのアセトンを
加えて5℃で2日間抽出した。次いで、遠心および濾過に
よって、菌体を除去した濾液(2l)を減圧濃縮し、アセト
ンを留去した。残渣に酢酸エチル800mlを添加し抽出し
た。酢酸エチル層を脱水後、減圧下濃縮し、シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム-酢酸エチル)
に付し、クロロホルム-酢酸エチル(95:5)溶出画分を分
取した。本画分を減圧下濃縮後、再びシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(クロロホルム-酢酸エチル)に付
し、クロロホルム-酢酸エチル(98:2)溶出画分を分取し
た。本画分を減圧下濃縮後、セファデックスLH-20カラ
ムクロマトグラフィー{クロロホルム-メタノール(1:1)}
に付し活性画分を分取後減圧下濃縮し、エーテルーヘキ
サンより結晶化を行って600mgのF390を得た。
【0025】(実施例1) 還元体(III)の製造 F390(160mg、0.53mmol)のメタノール溶液(2ml)に氷冷
下、 水素化ホウ素ナトリウム(21mg、0.55mmol)を加え1
0分間攪拌した。反応液に5%塩酸を加えて酢酸エチルで
抽出し無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去
した。残渣を溶離液としてヘキサン-酢酸エチル(7:3)を
使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精
製した。 収量:140mg(87%);[α]D 25-334゜(c 0.07, CHCl3); FA
B MS m/z 304(M)+; HRMS m/z 304.0955(M)+ calcd. for
C16H16O6(Δ+0.8mmu); 1H NMR(300MHz, CDCl3) δ2.2
8(3H, s), 2.62(1H, brs), 2.69(1H, brdd, J=3.0, 7.5
Hz), 2.74(1H,ddd, J=2.4, 4.2, 7.5Hz), 3.63(1H, t,
J=7.5Hz), 3.63(3H, s), 4.67(1H, d,J=5.7Hz), 5.88(1
H, ddt, J=2.4, 5.7, 9.9Hz), 6.06(1H, ddd, J=3.0,
4.2, 9.9Hz), 6.30(1H, brs), 6.38(1H, brs), 11.52(1
H, s).
【0026】(実施例2) カルボン酸(IV)(R4=Ac)
の製造 実施例1記載の化合物(160mg、0.53mmol)のメタノール
溶液(3ml)に氷冷下1N水酸化ナトリウ水溶液(3ml)を加え
室温下8時間攪拌した。反応液に5%塩酸、次いで水を加
え酢酸エチルで抽出し無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減
圧下溶媒を留去した。残渣のピリジン溶液(2ml)に氷冷
下無水酢酸(2ml)を加え室温下一晩放置した。反応液を
氷水に注ぎ飽和炭酸水素ナトリウムでpHを8.5とした
後、酢酸エチルで抽出洗浄した。水層は5%塩酸でpHを2.
0とし酢酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、減圧下溶媒を留去した。 収量:180mg(91%);FAB MS m/z 375(M+H)+; HR MS m/z
375.1080(M+H)+ calcd. for C19H19O8(Δ+0.0mmu); 1H
NMR(300MHz, CDCl3)δ2.03(3H, s), 2.33(4H,s), 2.34
(3H, s), 2.40(1H, m), 3.31(1H, t, J=7.2Hz), 5.61(1
H, brdd, J=2.7, 10.2Hz), 5.86(1H, m), 6.00(1H, m),
6.51(1H, brs), 6.87(1H, brs).
【0027】(実施例3) アミド(V-1)(R1=NH2、R
4=Ac)の製造 実施例2記載の化合物(95mg、0.25mmol)のジクロロメタ
ン溶液(1ml)にジメチルホルムアミド(1滴)、塩化チオニ
ル(0.2ml)を加え室温下1時間攪拌した。減圧下溶媒と過
剰の試薬を留去し、得られた酸塩化物をアセトニトリル
(1ml)に溶解し、この溶液を氷冷下28%アンモニア水溶液
(1ml)に滴下し1分間攪拌した。反応液に5%塩酸を加えて
酸性にし、酢酸エチル抽出後、無水硫酸ナトリウムで乾
燥し減圧下溶媒を留去した。残渣を氷冷下ピリジン(0.2
ml)に溶解し無水酢酸(0.2ml)を加え室温下一晩放置し
た。減圧下溶媒と過剰の試薬を留去し、残渣を溶離液と
してクロロホルムーメタノール(98:2)使用したシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより精製した。 収量:85mg(90%);本化合物はジアステレオマーの混合
物(3:1)として得られたので混合物のまま機器スペクト
ルを測定した。 ESI MS m/z 396(M+Na)+; HR MS m/z 374.1250(M+H)+ ca
lcd. for C19H20O7N(Δ+1.0mmu);異性体A:1H NMR(300
MHz, CDCl3)δ2.04(3H, s), 2.30(1H, m), 2.34(3H,
s), 2.36(3H, s), 2.47(1H, s), 3.40(1H, dd, J=8.4,
9.6Hz), 5.56(1H, br), 5.60(1H, m), 5.70(1H, m),
5.98(1H, m), 6.16(1H, br), 6.57(1H, brs), 6.86(1H,
brs).異性体B:1H NMR(300MHz, CDCl3)δ2.15(3H, s),
2.34(3H, s), 2.36(3H, s), 2.64(1H, m),3.07(1H,
m), 3.35(1H, dd, J=6.0, 9.0Hz), 5.35(1H, br), 5.60
(1H, m), 5.70(1H, m), 6.21(1H, m), 6.10(1H, br),
6.54(1H, brs), 6.71(1H, brs).
【0028】(実施例4) アミド(VI)の製造(Iにおい
てR1=NH2、R2=R3=Ac) 実施例3記載の化合物(40mg、0.11mmol)のジオキサン溶
液(2ml)に二酸化セレン(12mg、0.11mmol)を加え65℃で1
3日間攪拌した。室温まで冷却後、反応液に水を注ぎ酢
酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減
圧下溶媒を留去した。残渣をODS HPLC分取(30%アセトニ
トリル水溶液)により精製した。。 収量:7mg(18%);[α]D 21-470゜(c 0.12, CHCl3); ESI
MS m/z 372(M+H)+; HR-MS m/z 372.1085(M+H)+ calcd.
for C19H18O7N(Δ+0.2mmu); 1H NMR(300MHz, CDCl3
2.08(3H, s), 2.37(3H, s), 2.09(3H, s), 5.86(1H, d,
J=5.7Hz), 6.23(1H, ddd, J=1.2, 5.7, 9.3Hz), 6.51
(1H, dd, J=5.7, 9.3Hz), 6.61(1H, brs),6.80(1H, br
s), 7.41(1H, dd, J=1.2, 5.7Hz).
【0029】
【化5】
【0030】(実施例5) アミド(VII)の製造(Iにお
いてR1=NH2、R2=R3=H)の製造 実施例4記載の化合物(6.5mg、0.018mmol)のメタノール
溶液(0.2ml)に氷冷下1N水酸化ナトリウム水溶液(0.2ml)
を加え15分放置した。5%塩酸を加えた後、酢酸エチルで
抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を
留去した。 収量:5mg(99%);[α]D 25-767゜(c 0.06, MeOH); FAB M
S m/z 288(M+H)+; HRMS m/z 288.0866(M+H)+ calcd. fo
r C15H14O5N(Δ-0.6mmu); 1H NMR(300MHz, CD3CN)δ
2.33(3H, s), 4.46(1H, d,
J=4.5Hz), 6.00(1H, brs),
6.34−6.40(2H, m), 6.42(1
H, brs), 6.47(1H, brs),
6.60(1H, brs), 7.43(1H, d
d, J=1.5, 5.4Hz), 12.20(1
H, brs).
【0031】
【化6】
【0032】(実施例6) アミド(V−2)(R
NHMe、R4=Ac)の製造 実施例2記載の化合物(65mg、0.17mmol)のジクロロメタ
ン溶液(1ml)にジメチルホルムアミド(1滴)、塩化チオニ
ル(0.2ml)を加え室温下1時間攪拌した。減圧下溶媒と過
剰の試薬を留去し、得られた酸塩化物をアセトニトリル
(1ml)に溶解し、この溶液を氷冷下40%メチルアミン水溶
液(1ml)に滴下し1分間攪拌した。反応液に5%塩酸を加え
て酸性にし、酢酸エチル抽出後、無水硫酸ナトリウムで
乾燥し減圧下溶媒を留去した。残渣をピリジン(0.2ml)
に溶解し氷冷下無水酢酸(0.2ml)を加え室温で一晩放置
した。減圧下溶媒と過剰の試薬を留去し残渣を溶離液と
してクロロホルム-メタノール(99:1)を使用したシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。 収量:65mg(97%);FAB MS m/z 388(M+H)+; HR MS m/z 3
88.1385(M+H)+ calcd.for C20H22O7N(Δ-1.1mmu); 1H N
MR(300MHz,CDCl3) δ1.99(3H, s), 2.30-2.50(2H, m),
2.34(3H, s), 2.36(3H, brs), 2.75(3H, d, J=5.1Hz),
3.43(1H, dd,J=3.1, 3.6Hz), 5.60(1H, m), 5.69(1H,
m), 5.97(1H, m), 6.20(1H, brs), 6.55(1H, brs), 6.8
4(1H, brs).
【0033】(実施例7) アミド(VIII)(IにおいてR
1=NHMe、R2=R3=Ac)の製造 実施例6記載の化合物(50mg、0.13mmol)のジオキサン溶
液(2ml)に二酸化セレン(15mg、0.14mmol)を加え65℃で1
6日間攪拌した。室温まで冷却後、反応液に水を注ぎ酢
酸エチル抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧
下溶媒を留去した。残渣をクロロホルム-メタノール(9
8:2)を使用したシリカゲル分取TLCにより精製した。 収量:13mg(26%);[α]D 26-494゜(c 0.18, CHCl3); FAB
-MS m/z 386(M+H)+; HR-MS m/z 386.1237(M+H)+ calcd.
for C20H20O7N(Δ-0.3mmu); 1H NMR(300MHz,CDCl3
2.06(3H, s), 2.35(3H, s), 2.38(3H, s), 2.73(3H, d,
J=4.8Hz), 5.81(1H, d, J=5.4Hz), 6.23(1H, ddd, J=
1.2, 5.4, 9.6Hz), 6.48(1H, dd, J=5.7,9.6Hz), 6.58
(1H, brs), 6.79(1H, brs), 7.41(1H, dd, J=1.2, 5.7H
z).
【0034】
【化7】
【0035】(実施例8) アミド(IX)の製造(Iにお
いてR1=NHMe、R2=R3=H) 実施例7記載の化合物(11mg、0.029mmol)のメタノール溶
液(0.1ml)に氷冷下1N水酸化ナトリウム水溶液(0.1ml)を
加え15分放置した。5%塩酸を加えた後、酢酸エチルで抽
出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留
去した。 収量:8.5mg(99%);[α]D 25-443゜(c 0.18, CHCl3); FA
B MS m/z 302(M+H)+;HR MS m/z 302.1019(M+H)+ calcd.
for C16H16O5N(Δ-0.9mmu); 1H NMR(300MHz,CD3CN)δ
2.32(3H, s), 2.59(1H, d,
J=4.8Hz), 4.43(1H, d, J=
4.8Hz), 6.34−6.45(4H, m),
6.80(1H, brs), 7.44(1H,
dd, J=1.5, 5.1Hz), 12.20
(1H, s).
【0036】
【化8】
【0037】(実施例9) アミド(X)の製造(Iにお
いてR1=NHMe、R2=H、R3=Ac) 実施例8記載の化合物(8mg、0.027mmol)のジクロロメタ
ン溶液(0.5ml)にピリジン(0.1ml)次いで無水酢酸(0.01m
l)を加え7時間放置した。減圧下溶媒と過剰な試薬を留
去後、残渣を展開液としてクロロホルム-メタノール(9
9:1)を使用したシリカゲル分取TLCにより精製した。 収量:5mg(70%);FAB MS m/z 344(M+H)+; HR MS m/z 34
4.1138(M+H)+ calcd.for C18H18O6N(Δ+0.4mmu); [α]D
20 -428゜(c 0.14, CHCl3); 1H NMR(300MHz,CDCl3)δ2.
08(3H, s), 2.31(3H, s), 2.78(3H, d, J=5.1Hz), 5.74
(1H, d, J=5.7Hz), 6.20(brdd, J=5.7, 9.3Hz), 6.32(1
H, brs), 6.40-6.42(2H, brs), 6.54(1H, dd, J=5.7,
9.3Hz), 7.52(1H, d, J=5.7Hz), 12.15(1H, s).
【0038】
【化9】
【0039】(実施例10) アミド(V-3)(R1=NMe2
R4=Ac)の製造 実施例2記載の化合物(100mg、0.27mmol)のジクロロメタ
ン溶液(1ml)にジメチルホルムアミド(1滴)、塩化チオニ
ル(0.1ml)を加え室温下1時間攪拌した。減圧下溶媒と過
剰の試薬を留去し、得られた酸塩化物をアセトニトリル
(1ml)に溶解し、この溶液を氷冷下40%ジメチルアミン水
溶液(1ml)に滴下し1分間攪拌した。反応液に5%塩酸を加
えて酸性にし、酢酸エチル抽出後、無水硫酸ナトリウム
で乾燥し減圧下溶媒を留去した。残渣をピリジン(0.2m
l)に溶解し、氷冷下無水酢酸(0.2ml)を加え室温で一晩
放置した。減圧下溶媒と過剰の試薬を留去し、残渣を溶
離液としてクロロホルムーメタノール(98:2)を使用した
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。 収量:85mg(79%);ESI MS m/z 424(M+Na)+; HR MS m/z
402.1570(M+H)+ calcd. for C21H24O7N(Δ+1.8mmu); 1H
NMR(300MHz, CDCl3)δ2.01(3H, s), 2.35(3H,s), 2.36
(3H, s), 2.85(3H, brs), 3.28(3H, brs), 3.62(1H, t,
J=8.1Hz), 5.60(1H, m), 5.77(1H, m), 5.98(1H, m),
6.55(1H, brs), 6.79(1H, brs).
【0040】(実施例11) アミド(XI)の製造(Iに
おいてR1=NMe2、R2=R3=Ac) 実施例10記載の化合物(70mg、0.17mmol)のジオキサン溶
液(2ml)に二酸化セレン(20mg、0.18mmol)を加え 65℃で
20日間攪拌した、室温まで冷却後、反応液に水を注ぎ酢
酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減
圧下溶媒を留去した。残渣をODS HPLC分取(35%アセトニ
トリル水溶液)により精製した。 収量:17mg(24%);[α]D 25-267゜(c 0.06, CHCl3); ESI
MS m/z 400(M+H)+; HRMS m/z 400.1400(M+H)+ calcd.
for C21H22O7N(Δ+0.4mmu); 1H NMR(300MHz, CDCl3) δ
2.08(3H, s), 2.36(3H, s),
2.39(3H, s), 2.98(3H, b
r), 3.50(3H, br), 5.98(1
H, d, J=6.1Hz), 6.34(1H,
ddd, J=1.0, 6.1, 9.5Hz),
6.57(1H, dd, J=5.6, 9.5H
z), 6.60(1H, brs), 6.74(1
H, brs), 7.40(1H, dd, J=
1.0, 5.6Hz).
【0041】
【化10】
【0042】(実施例12) アミド(XII)の製造
(IにおいてR1=NMe2、R2=R3=H) 実施例11記載の化合物(16.5mg、0.041mmol)のメタノー
ル溶液(0.2ml)に氷冷下1N水酸化ナトリウム水溶液(0.2m
l)を加え15分放置した。5%塩酸を加えた後、酢酸エチル
で抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒
を留去した。 収量:13mg(100%);[α]D 25-278゜(c 0.05, CHCl3); FA
B MS m/z 316(M+H)+;HR MS m/z 316.1168(M+H)+ calcd.
for C17H18O5N(Δ-1.7mmu); 1H NMR(300MHz,CDCl3) δ
2.31(3H, s), 2.57(1H, d, J=4.8Hz), 2.92(3H, brs),
3.40(3H, brs), 4.66(1H, dd, J=4.8,5.4Hz), 6.32(1
H, ddd, J=1.2, 5.4, 9.3Hz), 6.34(1H, brs), 6.42-6.
47(2H, m), 7.48(1H, dd, J=1.2, 5.7Hz), 12.15(1H,
s).
【0043】
【化11】
【0044】(実施例13) アミド(V-4)(R1=NH(CH2)
2OAc、R4=Ac)の製造 実施例2記載の化合物(25mg、0.067mmol)のジクロロメタ
ン溶液(1ml)にジメチルホルムアミド(1滴)、塩化チオニ
ル(0.2ml)を加え室温下1時間攪拌した。減圧下溶媒と過
剰の試薬を留去し、得られた酸塩化物をアセトニトリル
(1ml)に溶解し、この溶液を氷冷下30%のエタノールアミ
ン水溶液(1ml)に滴下し1分間攪拌した。反応液に5%塩酸
を加えて酸性にし1-ブタノール抽出後、減圧下溶媒を留
去した。残渣をピリジン(0.2ml)に溶解し氷冷下無水酢
酸(0.2ml)を加え室温で一晩放置した。減圧下溶媒と過
剰の試薬を留去し、残渣を溶離液としてクロロホルムを
使用したシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し
た。 収量:20mg(65%);ESI MS m/z 482(M+Na)+; HR MS m/z
460.1607(M+H)+ calcd. for C23H26O9N(Δ+0.0mmu); 1H
NMR(300MHz, CDCl3) δ1.98(3H, s), 2.05(3H, s), 2.
20-2.50(8H, m), 3.39-3.45(3H, m), 3.89-4.07(2H,
m), 5.59(1H, m),5.68(1H, t, J=2.4Hz), 5.98(1H, m),
6.56(1H, brs), 6.88(1H, brs).
【0045】(実施例14) アミド(XIII)の製造(Iに
おいてR1=NH(CH2)2OAc、R2=R3=Ac) 実施例13記載の化合物(20mg、0.044mmol)のジオキサン
溶液(2ml)に二酸化セレン(5mg、0.045mmol)を加え65℃
で16日間攪拌した。室温まで冷却後、反応液に水を注ぎ
酢酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
減圧下溶媒を留去した。残渣を展開液としてクロロホル
ム-メタノール(98:2)を使用したシリカゲル分取TLCによ
り精製した。 収量:7mg(35%);[α]D 25-366゜(c 0.1, CHCl3); ESI M
S m/z 458(M+H)+; HRMS m/z 458.1437(M+H)+ calcd. fo
r C23H24O9N(Δ-1.4mmu); 1H NMR(300MHz, CDCl3) δ
1.99(3H, s), 2.07(3H, s),
2.36(3H, s), 2.38(3H,
s), 3.42(2H, m),3.97(1H,
m), 4.10(1H, m), 5.80(1H,
d, J=5.7Hz), 6.22(1H, dd
d, J=0.9, 5.7, 9.3Hz), 6.
49(1H, dd, J=5.7, 9.3Hz),
6.59(1H, brs), 6.80(1H,
brs), 7.41(1H, dd, J=0.9,
5.7Hz).
【0046】
【化12】
【0047】(実施例15) アミド(XIV)の製造
(IにおいてR1=NH(CH2)2OH,R2=R3=H) 実施例14記載の化合物(6mg、0.013mmol)のメタノール溶
液(0.1ml)に氷冷下1N水酸化ナトリウ水溶液(0.1ml)を加
え15分放置した。5%塩酸を加えた後、ダイアイオン HP-
20を充填したカラムに通導し、水洗後メタノールで溶出
した。メタノール溶出液は減圧下溶媒を留去した。 収量:4.3mg(99%) ;[α]D 27-287゜(c 0.06, MeOH); ES
I MS m/z 332(M+H)+;HR MS m/z 332.1142(M+H)+ calcd.
for C17H18O6N(Δ+0.8mmu); 1H NMR(300MHz,pyridine-
d5)δ2.01(3H, s), 3.64(2H, q, J=6.0Hz), 3.85(2H,
t, J=6.0Hz),5.22(1H, d, J=5.7Hz), 6.40(2H, s), 6.4
4(1H, dd, J=5.7, 9.6Hz), 6.64(1H,ddd, J=1.2, 5.7,
9.6Hz), 7.69(1H, dd, J=1.2, 5.7Hz), 8.80(1H, br).
【0048】
【化13】
【0049】(実施例16) アミド(V-5)(R1=N(C
H2)4、R4=Ac)の製造 実施例2記載の化合物(35mg、0.094mmol)のジクロロメタ
ン溶液(1ml)にジメチルホルムアミド(1滴)、塩化チオニ
ル(0.2ml)を加え室温下1時間攪拌した。減圧下溶媒と過
剰の試薬を留去し、得られた酸塩化物をアセトニトリル
(1ml)に溶解し、この溶液を氷冷下20%のピロリジン水溶
液(1ml)に滴下し1分間攪拌した。反応液に5%塩酸を加え
て酸性にし酢酸エチル抽出後、減圧下溶媒を留去した。
残渣をピリジン(0.2ml)に溶解し氷冷下無水酢酸(0.2ml)
を加え室温で一晩放置した。減圧下溶媒と過剰の試薬を
留去し、残渣を溶離液としてクロロホルムを使用したシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。 収量:35mg(88%);FAB MS m/z 428(M+H)+, HR MS m/z 4
28.1710(M+H)+ calcd.for C23H26O7N(Δ+0.1mmu);本化
合物はジアステレオマーの混合物(3:1)として得られた
ので混合物のまま機器スペクトルを測定した。異性体
A:1H NMR(300MHz, CDCl3) δ1.60-1.90(4H, m), 1.94
(3H, s), 2.34(3H, s), 2.35(3H, s), 2.44(2H, m), 3.
30-3.50(2H, m), 3.58(1H, t, J=6.9Hz), 3.86(1H, m),
4.21(1H, m), 5.61(1H, m), 5.79(1H, m), 5.97(1H,
m), 6.53(1H, brs), 6.77(1H, brs).異性体B:1H NMR(3
00MHz, CDCl3) δ1.60-1.90(4H, m), 2.14(3H, s), 2.3
3(3H,s), 2.37(3H, s), 2.60(2H, m), 3.30-3.50(3H,
m), 3.86(1H, m), 4.21(1H, m), 5.68(1H, m), 5.79(1
H, m), 6.23(1H, m), 6.52(1H, brs), 6.66(1H, brs).
【0050】(実施例17) アミド(XV)の製造(Iにお
いてR1=N(CH2)4、R2=R3=Ac) 実施例16記載の化合物(30mg、0.07mmol)のジオキサン溶
液(2ml)に二酸化セレン(8mg、0.072mmol)を加え65℃で1
9日間攪拌した。室温まで冷却後、反応液に水を注ぎ酢
酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減
圧下溶媒を留去した。残渣を展開液としてクロロホルム
-メタノール(99:1)を使用したシリカゲル分取TLCにより
精製した。 収量:5mg(35%);[α]D 25-360゜(c 0.08, CHCl3); ESI
MS m/z 426(M+H)+; HRMS m/z 426.1546(M+H)+ calcd. f
or C23H24O7N(Δ-0.7mmu); 1H NMR(300MHz, CDCl3) δ
1.60-2.10(4H, m), 2.07(3H, s), 2.35(3H, s), 2.39(3
H, s), 3.42(2H, m), 3.75(1H, m), 4.15(1H, m), 5.91
(1H, d, J=6.3Hz), 6.10(1H, ddd, J=0.9, 6.3, 9.6H
z), 6.50(1H, dd, J=5.7, 9.6Hz), 6.58(1H, brs), 6.7
2(1H, brs), 7.40(1H, dd, J=0.9, 5.7Hz).
【0051】
【化14】
【0052】(実施例18) アミド(XVI)の製造(Iに
おいてR1=N(CH2)4、R2=R3=H) 実施例17記載の化合物(3mg、0.0071mmol)のメタノール
溶液(0.1ml)に氷冷下1N水酸化ナトリウ水溶液(0.1ml)を
加え15分放置した。5%塩酸を加えた後、酢酸エチルで抽
出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留
去した。 収量:2.4mg(100%) ;[α]D 23-283゜(c 0.04, CHCl3);
ESI MS m/z 342(M+H)+; HR MS m/z 342.1327(M+H)+ cal
cd. for C19H20O5N(Δ-1.4mmu); 1H NMR(400MHz, CDC
l3) δ1.60-1.99(4H, m), 2.31(3H, s), 3.47(2H, m),
3.83(2H, m), 4.57(1H, d, J=5.6Hz), 6.29-6.32(2H,
m), 6.43-6.46(2H, m), 7.40(1H, d, J=5.6Hz), 12.22
(1H, s).
【0053】
【化15】
【0054】(実施例19) インビトロにおけるヒト
大腸癌細胞HCT-116およびヒト白血病細胞K562に対する
抗腫瘍活性の判定 RPMI1640培地(SIGMA社製)、10%牛胎児血清、100unit/ml
ペニシリンおよび100μg/mlストレプトマイシンの組成
からなる培地(培地A)に4x104細胞/mlに調製した各種腫
瘍細胞を50μlずつ96穴マイクロタイタープレートの各
穴に分注した。該プレートを炭酸ガス細胞培養器内で、
37℃、20時間培養後、これに培地Aより適宜希釈した検
体50μlずつを加え、炭酸ガス細胞培養器内で、37℃、7
2時間培養した。これにMTT溶液{5mg/mlダルベッコPBS
(-)}を10μlずつ加え、37℃で4時間炭酸ガス細胞培養器
内で培養した。ついで0.01N塩酸/20%SDSを50μlずつ加
えて生じた結晶を溶解した後、マイクロプレートリーダ
ーにより570nmの吸光度を測定した。無処理細胞と既知
濃度の検体で処理した細胞の吸光度を比較することによ
り、細胞の増殖を50%阻害する検体濃度(IC50)を算出し
た。その結果を表1に示す。
【0055】(実施例20) インビトロにおけるマウ
ス白血病細胞P388に対する抗腫瘍活性の判定 RPMI1640培地(SIGMA社製)、10%牛胎児血清、100unit/ml
ペニシリンおよび100μg/mlストレプトマイシンの組成
からなる培地(培地A)に1.5x104細胞/mlに調製したマウ
ス白血病細胞P388を50μlずつ96穴マイクロタイタープ
レートの各穴に分注した。該プレートを炭酸ガス細胞培
養器内で、37℃、20時間培養後、これに培地Aより適宜
希釈した検体50μlずつを加え、炭酸ガス細胞培養器内
で、37℃、72時間培養した。これにMTT溶液{5mg/mlダル
ベッコPBS(-)}を10μlずつ加え、37℃で4時間炭酸ガス
細胞培養器内で培養した。ついで0.01N塩酸/20%SDSを50
μlずつ加えて生じた結晶を溶解した後、マイクロプレ
ートリーダーにより570nmの吸光度を測定した。無処理
細胞と既知濃度の検体で処理した細胞の吸光度を比較す
ることにより、細胞の増殖を50%阻害する検体濃度(I
C50)を算出した。その結果を表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】(実施例21) マウス大腸癌細胞colon2
6に対するインビボ制癌効果 CDF1マウス(雌:5週齢)の皮下にインビボで継代している
マウス大腸癌細胞colon26の腫瘍片を約10mg/マウスにな
るようにトロッカーで移植した。この日を0日とし、7日
目に腫瘍の大きさと体重により1群5匹に群分けした。腫
瘍の大きさは長径(mm)と短径(mm)を測定し以下の算式に
より腫瘍重量として算出した。 腫瘍重量(mg)=0.5x長径x短径2
【0058】投与は以下のスケジュールで7日から投与
を行った。化合物(II)および(VII)はジメチルスルホキ
シドに100mg/mlになるように溶解したものを5%Tween80/
生理食塩水で目的の濃度に調製し、腫瘍移植後7、11、1
5日目の計3回静脈内投与を行った。
【0059】制癌効果は腫瘍重量から算出される腫瘍増
殖抑制率(IR)で行った。なお、IRは以下の算式から求め
た。 IR(%)=(1-投与群の平均腫瘍重量/対照群の平均腫瘍重
量)x100
【0060】マウス大腸癌colon26に対するインビボ制
癌試験の結果を表2に示す。
【0061】
【表2】
【0062】
【発明の効果】本発明化合物はインビボにおいて固形癌
に対し抗腫瘍効果を示した。従って本発明化合物は制癌
剤として利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻 尚志 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社中央研究所内 (72)発明者 中川 隆祐 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社中央研究所内 (72)発明者 不藤 亮介 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社中央研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表されるキサントン誘導
    体。 【化1】 (式中、R1はアミノ基、炭素数1〜8の直鎖、分岐また
    は環状のアルキルアミノ基を表す。また、R2、R3はそれ
    ぞれ同じでも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜8
    の直鎖または分岐のアシル基、炭素数1〜8の直鎖また
    は分岐のアルキル基を表す。)
  2. 【請求項2】 R1がアミノ基、R2、R3が水素原子である
    請求項1記載のキサントン誘導体。
  3. 【請求項3】 R1がアミノ基、R2、R3がアセチル基であ
    る請求項1記載のキサントン誘導体。
  4. 【請求項4】 R1がメチルアミノ基、R2、R3が水素であ
    る請求項1記載のキサントン誘導体。
  5. 【請求項5】 R1がメチルアミノ基、R2が水素原子、R3
    がアセチル基である請求項1記載のキサントン誘導体。
  6. 【請求項6】 R1がメチルアミノ基、R2、R3がアセチル
    基である請求項1記載のキサントン誘導体。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし7記載のキサントン誘導
    体を有効成分として含有する制癌剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008514657A (ja) * 2004-09-29 2008-05-08 バイエル・ヘルスケア・アクチェンゲゼルシャフト 4−{4−[({[4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニル)アミノ]フェノキシ}−n−メチルピリジン−2−カルボキサミドの製造方法

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