JPH09316059A - 2−ピペラジノン−1−酢酸誘導体およびその用途 - Google Patents

2−ピペラジノン−1−酢酸誘導体およびその用途

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JPH09316059A
JPH09316059A JP10653296A JP10653296A JPH09316059A JP H09316059 A JPH09316059 A JP H09316059A JP 10653296 A JP10653296 A JP 10653296A JP 10653296 A JP10653296 A JP 10653296A JP H09316059 A JPH09316059 A JP H09316059A
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alkyl
acetic acid
alkoxy
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JP10653296A
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Hideto Fukushi
英人 福士
Tatsuhiko Naka
建彦 仲
Zenichi Terashita
善一 寺下
Toshio Miyawaki
敏雄 宮脇
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】出血時間を顕著に延長することなく血小板凝集
作用を発揮できる、細胞接着阻害剤を提供する。 【解決手段】式 〔式中、A1及びA2はそれぞれプロトン受容基(変換可
能基を含む)を、Dは2ないし6の原子鎖のスペーサー
を、R1は水素原子、又は炭化水素基を、R2は水素原
子、又はαーアミノ酸の残基を示すか、又はR1とR2
結合して5又は6員環を形成してもよく、Pは1ないし
10の原子鎖のスペーサーを、Yはエステル化又はアミ
ド化されてもよいカルボキシル基を示し、nは0ないし
8を示す。但しP、Dにはヘテロ原子及び/又は5員乃
至6員の環が介在してもよく、環についてはその結合位
置により2又は3原子鎖と換算する。〕で表される化合
物又はその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は血小板凝集抑制作用
を有し、出血等望ましくない副作用が軽微で新規な2−
ピペラジノン−1−酢酸誘導体又はその塩及びそれらを
有効成分とする細胞接着阻害剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明は、優れた細胞接着調節又は阻害
作用を有する新規2−ピペラジノン−1−酢酸誘導体及
びその各種疾患に対する治療剤に関する。動物細胞の細
胞外基質に対する接着性に関与する因子として、フィブ
ロネクチン、ビトロネクチン、オステオポンチン、コラ
ーゲン、トロンボスポンジン、フィブリノーゲン、及び
フォンビルブランド(von willebrand)因子等が知ら
れている。これらのタンパク質はトリペプチドの−Ar
g−Gly−Asp−を細胞接着認識部位として含む。
このトリペプチドは、二つの膜に結合したサブユニット
からなるヘテロ二量体タンパク質である受容体インテグ
リン(integrin)に属する少なくとも一つのタンパク質
によって認識される〔Science,238,491(19
87)〕。アミノ酸配列−Arg−Gly−Asp−を
認識する構造的に関連するインテグリン受容体は、血小
板、内皮細胞、白血球、リンパ球、単球、顆粒球の細胞
外表面に発現している糖タンパク質であることが知られ
ている。アミノ酸配列−Arg−Gly−Asp−を有
する化合物は細胞接着阻害因子が結合する被接着部位と
競合的に結合することにより、細胞接着因子が結合する
ことを阻害する。このような細胞接着阻害物質として例
えばH−Gly−Arg−Gly−Asp−Ser−P
ro−OHが知られている。
【0003】血管が障害を受けると、血管内皮下のコラ
ーゲン等で血小板が活性化され、血小板へのフィブリノ
ーゲンの結合すなわち血小板凝集が生じ、血栓が形成さ
れる。血小板とフィブリノーゲンの相互作用はGP II
b/IIIa を介して起こり、これが血小板凝集の重要な特
徴である。細胞接着阻害物質はトロンビン、エピネフリ
ン、ADP、 コラーゲン等の血小板凝集惹起物質による
血小板凝集を阻害することができる。また細胞接着阻害
物質は癌細胞の転移の抑制(転移先での接着固定化の阻
止)のための薬剤として期待されている。
【0004】従来公知の細胞接着阻害物質として−Ar
g−Gly−Asp−(RGD)のアミノ酸配列含む線
状ペプチドあるいは環状ペプチドが知られている〔ジャ
ーナル オブ バイオロジカル ケミストリー(J.Bio
l.Chem.),262,17294,(1987)、特
開平2−174797等〕。又、抗血栓作用を有する非
ペプチド化合物が特開平4−264068及びヨーロッ
パ特許出願公開 No.505868に記載されている。
それぞれピロリジン環等の4ないし7員環状アルキレン
イミノをもつ化合物及びピペリジン環等をもつ化合物が
記載されている。さらに細胞接着阻害作用を有するピペ
リジノン環を有する化合物がヨーロッパ特許出願公開
No.529858に開示されている。又、今日、抗血栓
薬として用いられるアスピリン、ヘパリン、チクロピジ
ン等の薬剤は出血時間の延長という望ましくない副作用
を示すことが知られている。従来公知の出血時間延長作
用が軽微な血小板凝集阻害物質として、特表平6−50
9551に環状ペプチド誘導体が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の公知ペプチド誘
導体は活性の強さにおいても充分とは言えず、経口吸収
性についても、実用上満足な結果が得られているとは言
えない。またこれらペプチド誘導体はアミノペプチター
ゼやカルボキシペプチターゼ、種々のエンドペプチター
ゼ例えばセリンプロテアーゼ等の酵素によって加水分解
され、これらの酵素の存在する溶液中や生体内での安定
性が不十分で、医薬品として臨床適用するためには充分
に解決されるには至っていなかった。又、抗血栓作用を
有する非ペプチド化合物においても、上記の公知の抗血
栓作用を有する化合物に比べより強くより持続性のある
活性を有する化合物が求められている。さらに、従来公
知の出血時間延長作用が軽微な血小板凝集阻害物質にお
いても、作用の持続性及び経口吸収性の点で充分とは言
えず、より持続的な作用を示し、経口投与が可能な化合
物が求められている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、種々の鋭
意検討の結果、ピペラジン環3及び4位置換基末端にそ
れぞれプロトン受容基を有することに化学構造上の特徴
を持つ、式(I)
【化17】 〔式中、A1及びA2はそれぞれプロトン受容基又はプロ
トン供与基に変換し得る基を示し、Dはヘテロ原子及び
/又は5又は6員環を介していてもよい2ないし6の原
子鎖のスペーサー(但し、5又は6員環は結合位置によ
り2又は3原子鎖と換算する)を示し、R1は水素原子
又は炭化水素基を示し、R2は水素原子又はα−アミノ
酸から−CH(NH2)COOHを除いた残基を示すか、
又はR1とR2は結合して5又は6員環を形成していても
よく、Pはヘテロ原子及び/又は5又は6員環を介して
いてもよい1ないし10の原子鎖のスペーサー(但し、
5又は6員環は結合位置により2又は3原子鎖と換算す
る)を示し、Yはエステル化又はアミド化されていても
よいカルボキシル基を、nは0ないし8の整数を示す〕
で表される化合物を初めて合成し、更に合成された化合
物がその化学構造上の特徴に基づいて、予想外にも強力
で持続的かつ安全性が高い(すなわち出血時間延長等の
好ましくない副作用が軽微な)血小板凝集抑制作用を有
することを見いだし、これに基づいて本発明を完成し
た。
【0007】すなわち、本発明は、 (1)化合物(I)又はその塩、 (2)A1及びA2がそれぞれ置換されていてもよいアミ
ノ、アミジノ又はグアニジノ基あるいはそれらに変換し
得る基である上記(1)記載の化合物、 (3)A1及びA2がそれぞれ置換されていてもよいオキ
サジアゾリル又はチアジアゾリル基である上記(1)記
載の化合物、 (4)A1及びA2が 1)C2-8アルコキシカルボニルオキシで置換されてい
てもよいアミジノ又はグアニジノ基又は 2)オキソ、若しくは、ハロゲンで置換されてもよ
いC1-4アルキルで置換されていてもよいオキサジアゾ
リル基で置換されていてもよいアミノ基である上記
(1)記載の化合物、 (5)A1及びA2がそれぞれ無置換のアミノ、アミジノ
又はグアニジノ基である上記(1)記載の化合物、 (6)Dが式
【化18】 で表される基である上記(1)記載の化合物、
【0008】(7)R1が水素原子である上記(1)記
載の化合物、 (8)R2が水素原子又はC1-4アルコキシ基で置換され
ていてもよいフェニル基で置換されたC1-4アルキル基
である上記(1)記載の化合物、 (9)Pが式 −Z−B− 〔式中、Zは
【化19】 (これらは、いずれの結合手がBと結合していてもよ
い)又は結合手を、Bは
【化20】 (aは0ないし2の整数を示し、bは0ないし2の整数
を示し、cは1ないし5の整数を示す。)又は結合手を
示す(但し、ZとBが共に結合手である場合を除
く)。〕で表される基である上記(1)記載の化合物、 (10)Zが
【化21】 (いずれの結合手がBと結合していてもよい)である上
記(9)記載の化合物、
【0009】(11)Bが
【化22】 又は−(CH2)d−〔dは1ないし4の整数を示す。〕で
ある上記(9)記載の化合物、 (12)Yがカルボキシル基又はC1-6アルコキシ−カ
ルボニル基である上記(1)記載の化合物、 (13)nが1ないし4の整数である上記(1)記載の
化合物、 (14)nが2又は3である上記(1)記載の化合物、 (15)A1及びA2が 1)C2-8アルコキシカルボニルオキシで置換されてい
てもよいアミジノ又はグアニジノ基、 2)オキソ、若しくは、ハロゲンで置換されてもよ
いC1-4アルキルで置換されていてもよいオキサジアゾ
リル基で置換されていてもよいアミノ基又は 3)オキソ、若しくは、ハロゲンで置換されてもよ
いC1-4アルキルで置換されていてもよいオキサジアゾ
リル基、
【0010】Dが式
【化23】 で表される基、R1が水素原子、R2が水素原子又はC
1-4アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基で
置換されたC1-4アルキル基、Pが式−Z−B−(式
中、Zは
【化24】 (式中、b は0又は1を、c は1ないし5の整数を示
す。)を示す。)で表される基、
【0011】Yが式
【化25】 で表される基(式中、R7は1)水酸基、2)C1-4アル
コキシ−カルボニル又は5−メチル−2−オキソ−1,
3−ジオキソレン−4−イルでそれぞれ置換されていて
もよいC1-8アルコキシ又はC2-12アルケニルオキシ基
又は3)式−OCH(R7a)OCOR8(式中、R7a
水素原子又はC1-6アルキル基、R8はC1-6アルキル基
又はC5-7シクロアルキルオキシ基を示す。)で表わさ
れる基を示す。)及びnが1ないし4の整数である上記
(1)又は(9)記載の化合物、 (16)A1及びA2が1)メトキシカルボニルオキシで
置換されていてもよいアミジノ又はグアニジノ基又は
2)5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イ
ル若しくは5−トリフルオロメチル−1,2,4−オキサ
ジアゾール−3−イルで置換されていてもよいアミノ
基、
【0012】Dが
【化26】 1が水素原子、R2が水素原子又はp−メトキシベンジ
ル基、Pが
【化27】 Yがカルボキシル基及びnが2又は3である上記(1)
記載の化合物、 (17)A1及びA2がそれぞれ無置換のアミノ、アミジ
ノ又はグアニジノ基及びR2が水素原子である上記
(1)記載の化合物、 (18)上記(1)記載の化合物を含有することを特徴
とする医薬組成物、 (19)上記(1)記載の化合物を含有することを特徴
とする細胞接着阻害剤、 (20)狭心症の予防又は治療剤である上記(18)記
載の組成物、 (21)不安定狭心症の予防又は治療剤である上記(1
8)記載の組成物、
【0013】(22)経皮的冠動脈内血管形成術又は冠
動脈血栓溶解療法施行時の虚血性合併症又は冠動脈の再
閉塞若しくは再狭窄の予防又は治療剤である上記(1
8)記載の組成物、及び (23)式
【化28】 〔式中の記号は上記(1)記載と同意義〕で表される化
合物又はその反応性誘導体あるいはその塩と式
【化29】 〔式中の記号は上記(1)記載と同意義〕で表される化
合物又はその塩とを反応させることを特徴とする上記
(1)記載の化合物の製造方法等に関する。
【0014】上記式(I)において、A1及びA2はそれ
ぞれプロトン受容基又はプロトン受容基に変換し得る基
を示す。上記式(I)中、プロトン受容基は相手からプ
ロトンを受け取る基、すなわちブレンステッドの塩基を
示し、例えば、正に荷電し得る窒素原子を含む基等があ
げられる。さらにプロトン受容基の具体的な例として、
それぞれ置換されていてもよいアミノ、アミジノ又はグ
アニジノ基等があげられる。プロトン受容基としてはそ
れぞれ無置換のアミノ、アミジノ又はグアニジノ基、又
はC1-4アルキルで置換された2級又は3級のアミノ
(とりわけ、エチルアミノ)、アミジノ又はグアニジノ
基が好ましい。
【0015】それぞれ置換されていてもよいアミノ、ア
ミジノ又はグアニジノ基の置換基としては、例えば、C
1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、
ペンチル、ヘキシル等)、C2-6アルケニル基(例え
ば、ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテニル、イソ
ブテニル、sec−ブテニル等)、C2-6アルキニル基
(例えば、プロパルギル、エチニル、ブチニル、1−ヘ
キシル等)、C3-6シクロアルキル基(例えば、シクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル等)、C6-14アリール基(例えば、フェニル、トリ
ル、キシリル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニ
ル、2−インデニル、2−アントリル等、特にフェニル
基)、C7-16アラルキル基(例えば、ベンジル、フェネ
チル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1−ナ
フチルメチル、2−ナフチルメチル、2−ジフェニルエ
チル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5
−フェニルペンチル等、特にベンジル基)等の鎖状又は
環状の炭化水素基;C1-4アルキルで置換されてもよい
カルバモイルオキシ(例えば、N,N−ジメチルアミノ
カルボニルオキシ等)、C2-5アルカノイルオキシ(例
えば、ピバロイルオキシ等)又は5又は6員環の複素環
基(例えば、2−又は3−チエニル、2−又は3−フリ
ル、1−、2−又は3−ピロリル、1−、2−、又は3
−ピロリジニル、2−、4−又は5−オキサゾリル、2
−、4−又は5−チアゾリル、3−、4−又は5−ピラ
ゾリル、2−、4−又は5−イミダゾリル、1,2,3−
トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1H−又は2
H−テトラゾリル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原
子、窒素原子等から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個
含む5員環基、例えば2−、3−又は4−ピリジル、N
−オキシド−2−、3−又は4−ピリジル、2−、4−
又は5−ピリミジニル、N−オキシド−2−、4−又は
5−ピリミジニル、チオモルホリニル、モルホリニル、
ピペリジニル、ピラニル、チオピラニル、1,4−オキ
サジニル、1,4−チアジニル、1,3−チアジニル、ピ
ペラジニル、トリアジニル、3−又は4−ピリダジニ
ル、ピラジニル、N−オキシド−3−又は4−ピリダジ
ニル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子
等から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む6員環
基、好ましくは、ピロリジン−1−イル、モリホリノ
等)で置換されたC1-4アルキル基(例えば、メチル
等);C2-8アルコキシカルボニル(例えば、メトキシ
カルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニ
ル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、
n−ヘキシルオキシカルボニル、n−オクチルオキシカ
ルボニル等);C1-8アルキルアミノカルボニル(例え
ば、n−ヘキシルアミノカルボニル、n−オクチルアミ
ノカルボニル等);C2-8アルコキシカルボニルオキシ
(例えば、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボ
ニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカ
ルボニルオキシ、ペンチルオキシカルボニルオキシ、n
−ヘキシルオキシカルボニルオキシ、n−オクチルオキ
シカルボニルオキシ等、好ましくはメトキシカルボニル
オキシ等);5又は6員の複素環基(例えば、2−又は
3−チエニル、2−又は3−フリル、1−、2−又は3
−ピロリル、1−、2−又は3−ピロリジニル、2−、
4−又は5−オキサゾリル、2−、4−又は5−チアゾ
リル、3−、4−又は5−ピラゾリル、2−、4−又は
5−イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4
−トリアゾリル、1H−又は2H−テトラゾリル等の炭
素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ば
れたヘテロ原子を1ないし4個含む5員環基、例えば2
−、3−又は4−ピリジル、N−オキシドー2−、3−
又は4−ピリジル、2−、4−又は5−ピリミジニル、
N−オキシド−2−、4−又は5−ピリミジニル、チオ
モルホリニル、モルホリニル、ピペリジニル、ピラニ
ル、チオピラニル、1,4−オキサジニル、1,4−チア
ジニル、1,3−チアジニル、ピペラジニル、トリアジ
ニル、3−又は4−ピリダジニル、ピラジニル、N−オ
キシド−3−又は4−ピリダジニル等の炭素原子以外に
酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれたヘテロ原
子を1ないし4個含む6員環基、好ましくは、テトラヒ
ドロフラン−2−イル等)等があげられる。また、アミ
ノ、アミジノ又はグアニジノ基への置換基が2つ以上存
在する場合、互いに結合して5又は6員の複素環(ピロ
リジン、ピペリジン、モルホリン、イミダゾリン等)を
形成していてもよい。
【0016】プロトン受容基に変換し得る基としては、
生体内にてプロトン受容基に変換し、生理的に活性な遊
離のプロトンを受容しうる基が望ましい。このような基
として、酸素原子上に置換基を有していてもよいアミド
キシム基〔置換基の具体的な例として、低級(C1-4
アルキル(例えばメチル、エチル、プロピル等)、アシ
ル(例えば、C2-5アルカノイル(例えばピバロイル
等)、ベンゾイル等)、低級(C1-4)アルコキシ−カ
ルボニル(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボ
ニル、プロポキシカルボニル等)、低級(C1-4)アル
キルチオカルボニル(例えばメチルチオカルボニル、エ
チルチオカルボニル等)、アシルオキシカルボニル(例
えば、C2-5アルカノイルオキシカルボニル(例えばピ
バロイルオキシカルボニル等)、ベンゾイルオキシカル
ボニル等)、置換基を有していてもよいC6-12アリール
オキシカルボニル(例えばフェノキシカルボニル等)又
はC 7-14アラルキルオキシカルボニル(例えばベンジル
オキシカルボニル等)(置換基の具体的な例としてシア
ノ、ニトロ、アミノ、低級(C1-4)アルコキシ−カル
ボニル(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル、プロポキシカルボニル等)、低級(C1-4)アルキ
ル(例えばメチル、エチル、プロピル等)、低級(C
1-4)アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、プロポ
キシ等)、モノ及びジ低級(C1-4)アルキルアミノ
(例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミ
ノ、ジメチルアミノ等)、ヒドロキシ、アミド又は低級
(C1-4)アルキルチオ(例えばメチルチオ、エチルチ
オ等)等があげられる)、置換基を有していてもよいC
6-12アリール−カルボニル基(例えばフェニルカルボニ
ル等)(置換基の具体的な例として低級(C1-4)アル
キル(例えばメチル、エチル、プロピル等)、低級(C
1-4)アルケニル(例えばビニル、アリル等)又は低級
(C1-4)アルキニル(例えばエチニル等)等があげら
れる)、又は置換されていてもよいカルバモイル基(置
換基の具体的な例としてシアノ、ニトロ、アミノ、低級
(C1-4)アルコキシ−カルボニル(例えばメトキシカ
ルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル
等)、低級(C1-4)アルキル(例えばメチル、エチ
ル、プロピル等)、低級(C1-4)アルコキシ(例えば
メトキシ、エトキシ、プロポキシ等)、モノ及びジ低級
(C1-4)アルキルアミノ(例えばメチルアミノ、エチ
ルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ等)、ヒド
ロキシ、アミド又は低級(C1-4)アルキルチオ(例え
ばメチルチオ、エチルチオ等)等があげられる)等があ
げられる〕、置換基を有していてもよいオキサジアゾリ
ル又はチアジアゾリル基〔ここで置換基としてオキソ、
チオキソ、ヒドロキシ、アミノ、モノ及びジ低級(C
1-4)アルキルアミノ(例えばメチルアミノ、エチルア
ミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ等)、ハロゲン
(例えばフッ素、臭素、塩素等)、シアノ、アジド、ハ
ロゲンで置換されてもよい低級(C1-4)アルキル(例
えばトリフルオロメチル等)、低級(C1-4)アルコキ
シ(例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ等)、低級
(C1-4)アルキルチオ(例えばメチルチオ、エチルチ
オ等)、低級(C1-4)アルコキシ−カルボニル(例え
ばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキ
シカルボニル等)、モノ又はジ低級(C1-4)アルキル
アミノ(例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピル
アミノ、ジメチルアミノ等)、低級(C1-4)アルキル
カルバモイル(例えばメチルカルバモイル、エチルカル
バモイル等)、置換基を有していてもよいC6-12アリー
ル基(例えばフェニル等)(置換基の具体的な例として
シアノ、ニトロ、アミノ、低級(C1-4)アルコキシ−
カルボニル(例えばメトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル、プロポキシカルボニル等)、低級(C1-4)ア
ルキル(例えばメチル、エチル、プロピル等)、低級
(C1-4)アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、プ
ロポキシ等)、モノ及びジ低級(C1-4)アルキルアミ
ノ(例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミ
ノ、ジメチルアミノ等)、ヒドロキシ、アミド又は低級
(C1-4)アルキルチオ(例えばメチルチオ、エチルチ
オ等)等があげられる)、又は置換基を有していてもよ
いC7-14アラルキル基(例えばベンジル等)(置換基の
具体的な例としてシアノ、ニトロ、アミノ、低級(C
1-4)アルコキシ−カルボニル(例えばメトキシカルボ
ニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル
等)、低級(C1-4)アルキル(例えばメチル、エチ
ル、プロピル等)、低級(C1-4)アルコキシ(例えば
メトキシ、エトキシ、プロポキシ等)、モノ及びジ低級
(C1-4)アルキルアミノ(例えばメチルアミノ、エチ
ルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ等)、ヒド
ロキシ、アミド又は低級(C1-4)アルキルチオ(例え
ばメチルチオ、エチルチオ等)等があげられる)等があ
げられる〕等があげられ、置換基を有していてもよいオ
キサジアゾリル又はチアジアゾリル基のうち、それぞれ
置換基を有してもよい1,2,4−オキサジアゾール−3
−イル又は1,2,4−チアジアゾール−3−イル基が好
ましい。また、置換基がオキソ又はチオキソである場
合、ケト形あるいはエノール形のいずれであってもよ
い。上記のアミドオキシム基又はオキサジアゾリル又は
チアジアゾリル基の置換基としての置換基を有していて
もよいC6-12アリールオキシカルボニル又はC7-14アラ
ルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいカル
バモイル基、置換基を有していてもよいC6-12アリール
基又は置換基を有していてもよいC7-14アラルキル基の
中ではそれぞれシアノ、ニトロ、低級(C1-4)アルコ
キシ−カルボニル又は低級(C1-4)アルコキシによっ
て置換されたものが好ましい。上記のアミドオキシム基
の置換基としての置換基を有していてもよいC6-12アリ
ール−カルボニル基のうち水素原子又は低級(C1-4
アルキルで置換されたものが好ましい。
【0017】プロトン受容基に変換し得る基として、よ
り具体的には5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール
−3−イル基、5−オキソ−1,2,4−チアジアゾール
−3−イル基、5−チオキソ−1,2,4−オキサジアゾ
ール−3−イル基、5−チオキソ−1,2,4−チアジア
ゾール−3−イル基、4−メチル−5−オキソ−1,2,
4−オキサジアゾール−3−イル基、4−エチル−5−
オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基、4
−プロピル−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール
−3−イル基、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル
基、5−エトキシカルボニル−1,2,4−オキサジアゾ
ール−3−イル基、5−カルバモイル−1,2,4−オキ
サジアゾール−3−イル基、5−シアノ−1,2,4−オ
キサジアゾール−3−イル基、5−トリフルオロメチル
−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基、5−フェ
ニル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基、5−
アミノ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基、5
−プロピルアミノ−1,2,4−オキサジアゾール−3−
イル基、5−メチルチオ−1,2,4−オキサジアゾール
−3−イル基、5−アジド−1,2,4−オキサジアゾー
ル−3−イル基、アミノ(ヒドロキシ)イミノ基、アミ
ノ(メトキシカルボニルオキシ)イミノ基、アミノ(エ
トキシカルボニルオキシ)イミノ基、アミノ(n−プロ
ピルオキシカルボニルオキシ)イミノ基、アミノ(ベン
ジルオキシカルボニルオキシ)イミノ基、アミノ(p−
ニトロベンジルオキシカルボニルオキシ)イミノ基、ア
ミノ(p−ニトロフェニルオキシカルボニルオキシ)イ
ミノ基、アミノ(p−ニトロベンゾイルオキシカルボニ
ルオキシ)イミノ基、アミノ(メトキシ)イミノ基、ア
ミノ(カルバモイルオキシ)イミノ基、アミノ(メチル
カルバモイルオキシ)イミノ基、アミノ(エチルカルバ
モイルオキシ)イミノ基、アミノ(n−プロピルカルバ
モイルオキシ)イミノ基、アミノ(n−ブチルカルバモ
イルオキシ)イミノ基等があげられる。
【0018】中でも5−オキソ−1,2,4−オキサジア
ゾール−3−イル基、5−オキソ−1,2,4−チアジア
ゾール−3−イル基、5−エトキシカルボニル−1,2,
4−オキサジアゾール−3−イル基、5−シアノ−1,
2,4−オキサジアゾール−3−イル基、5−トリフル
オロメチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル
基、アミノ(メトキシカルボニルオキシ)イミノ基、ア
ミノ(カルバモイルオキシ)イミノ基、アミノ(メチル
カルバモイルオキシ)イミノ基、アミノ(エチルカルバ
モイルオキシ)イミノ基が好ましい。A1及びA2として
は、(1)C2-8アルコキシカルボニルオキシで置換され
ていてもよいアミジノ又はグアニジノ基又は(2)オキ
ソ、もしくは、ハロゲンで置換されていてもよいC
1-4アルキルで置換されていてもよいオキサジアゾリル
基で置換されていてもよいアミノ基が好ましく、中で
も、それぞれ無置換のアミノ、アミジノ又はグアニジノ
基が好ましい。また、A1又はA2がプロトン受容基に変
換し得る基である化合物(I)又はその塩は、経口剤と
して有利に用いられる。
【0019】上記式(I)において、Dはヘテロ原子及
び/又は5又は6員環を介していてもよい2ないし6の
原子鎖のスペーサー(但し、5又は6員環は結合位置に
より2又は3原子鎖と換算する)を示す。
【化30】 本発明においては、その間に2ないし6個の原子が直線
に連なっている間隔を有していることを意味する。上記
式(I)においてDで表されるヘテロ原子及び/又は5
又は6員環を介していてもよい2ないし6の原子鎖のス
ペーサー(2ないし6員鎖)におけるヘテロ原子として
はN,O,S等の原子があげられる。又5又は6員環と
しては、炭素環であっても又N,O,Sから選ばれるヘ
テロ原子を1ないし4個含有するヘテロ環であってもよ
く、又飽和の環であっても芳香環等不飽和の環であって
もよい。このような5又は6員環としては例えば、
【化31】 等があげられる。又、上記5又は6員環は、環上の隣接
する位置に結合手を有しない方が好ましい。上記5又は
6員環は、環上の互いに2原子乃至3原子目の位置に結
合手を有するのが好ましいが、通常飽和環であっても不
飽和であっても2乃至3原子鎖(2又は3員鎖)とみな
し、D全体として、2ないし6の原子鎖である基が好ま
しい。Dで表わされるスペーサー中に介在するヘテロ原
子としてはとりわけ窒素が好ましく、特に−NH−基を
介して隣接するアミジノ基等のA1で表わされる基に結
合するDが好ましい。又、上記5又は6員環は、隣接す
るアミジノ基に直結していても、−NH−基を介してア
ミジノ基等のA1で表される基に結合していてもさらに
メチレン鎖を介してアミジノ基等のA1で表される基に
結合していてもよい。
【0020】又、Dは隣接するカルボニル基と上記5又
は6員環が直結していても、メチレン鎖を介して結合し
ても、ヘテロ原子を介して結合していてもよい。D中の
メチレン鎖は、
【化32】 〔式中、R3は水素又は置換されていてもよいフェニル
基で置換されていてもよい低級(C1-4)アルキル基
を、R4は置換されていてもよいフェニル基で置換され
ていてもよい低級(C1-4)アルキル基、置換されてい
てもよいフェニル基又はベンジルオキシ基を示す〕で置
換されていてもよい。R3又はR4における低級
(C1-4)アルキル基の置換基としての置換されていて
もよいフェニル基の置換基としては、低級(C1-4)ア
ルキル基(例えばメチル、エチル等)、低級(C1-4
アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ等)、ハロゲ
ン(例えばフッ素、塩素、臭素等)、水酸基等があげら
れる。R3又はR4における低級(C1-4)アルキル基と
しては、例えばメチル、エチル等があげられる。
【0021】Dで表される基の代表的な基としては、例
えば式
【化33】 で表わされる基が好ましい。とりわけEとしては、5又
は6員環である場合が好ましい。 又hとしては0又は
1が、mとしては0、1又は2が、kとしては0がそれ
ぞれ好ましい。Eで表わされる5又は6員環のうちベン
ゼン環及びシクロヘキサン環が好ましく、更にはベンゼ
ン環が特に好ましい。上記式(I)中
【化34】 〔式中、R3、R4及びmは前記と同意義〕で示される基
はアルギニン、ホモアルギニンから誘導される置換基を
示す。
【化35】 (これらは、いずれの結合手がA1と結合していてもよ
い)
【0022】上記式(I)において、R1は水素原子又は
炭化水素基を示す。R1で示される炭化水素としてはC
1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、
ペンチル、ヘキシル等)、C2-6アルケニル基(例え
ば、ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテニル、イソ
ブテニル、sec−ブテニル等)、C2-6アルキニル基(例
えば、プロパルギル、エチニル、ブチニル、1−ヘキシ
ル等)、C3-6シクロアルキル基(例えば、シクロプロ
ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
等)、C6-14アリール基(例えば、フェニル、トリル、
キシリル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニル、
2−インデニル、2−アンスリル等、特にフェニル
基)、C7-16アラルキル基(例えば、ベンジル、フェネ
チル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1−ナ
フチルメチル、2−ナフチルメチル、2−ジフェニルエ
チル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5
−フェニルペンチル等、特にベンジル基)等の鎖状又は
環状の炭化水素基があげられるが、R1としては水素、
低級(C1-4)アルキル(例えばメチル、エチル、プロ
ピル等)又はベンジル(中でも水素)が好ましい。
【0023】上記式(I)において、R2は水素原子又は
α−アミノ酸から−CH(NH2)COOHを除いた残基
を示す。R2で表される基としてはα−アミノ酸から−
CH(NH2)COOHを除いた残基であればいずれでも
よい。又、R1とR2は結合して5又は6員環を形成して
いてもよく、このような5又は6員環としては
【化36】 のような環が好ましい。通常、R2としては必須アミノ
酸の残基が好ましい。とりわけ、R2としては水素,低
級(C1-4)アルキル基、置換されていてもよいフェニ
ル基で置換された低級(C1-4)アルキル基、水酸基で
置換された低級(C1-4)アルキル基,カルバモイル基
で置換された低級(C1-4)アルキル基等が好ましい。
より具体的な基としては、例えば、水素,メチル,イソ
プロピル,sec−ブチル,イソブチル,ヒドロキシメ
チル,ベンジル,p−ヒドロキシベンジル,p−メトキ
シベンジル,カルバモイルメチル,カルバモイルエチル
等が代表例としてあげられる。上記R2における低級
(C1-4)アルキル基の置換基としての置換されていて
もよいフェニル基のベンゼン環上に置換されていてもよ
い置換基としては、低級(C1-4)アルキル基(例、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、
sec−ブチル基等)、低級(C1-4)アルコキシ基
(例、メトキシ、エトキシ基等)、ハロゲン(例、塩
素、フッ素、臭素等)、水酸基等があげられ、中でも低
級(C1-4)アルコキシ基が好ましい。R2で表される基
又は原子としては水素原子又はC1-4アルコキシ基で置
換されていてもよいフェニル基で置換されたC1-4アル
キル基が好ましく、中でもp−ヒドロキシベンジル、p
−メトキシベンジル又は水素原子(中でもp−メトキシ
ベンジル又は水素原子、とりわけ水素原子)が好まし
い。
【0024】上記式(I)中、nは0ないし8(好まし
くは1ないし4、特に好ましくは2又は3)の整数を示
す。上記式(I)において、Pはヘテロ原子及び/又は
5又は6員環を介していてもよい1ないし10の原子鎖
のスペーサー(但し、5又は6員環は結合位置により2
又は3原子鎖と換算する)を示す。ここで、Pで示され
るスペーサーとは、(CH2)nとA2の間の直線の間隔を
意味し、本発明においては、その間に1ないし10個の
原子が直線に連なっている間隔を有していることを意味
する。Pで表されるヘテロ原子及び/又は5又は6員環
を介していてもよい1ないし10の原子鎖のスペーサー
(1ないし10員鎖)としては
【化37】 から選ばれた1ないし4個(好ましくは1又は2個)及
び/又は5又は6員環(5又は6員環としては、炭素環
であっても又N,O,Sから選ばれるヘテロ原子を1な
いし4個含有するヘテロ環であってもよく、又飽和の環
であっても芳香環等不飽和の環であってもよい。炭素環
としては、例えば
【化38】 等があげられ、ベンゼン環及びシクロヘキサン環が好ま
しく、更にはベンゼン環が特に好ましい。ヘテロ環とし
ては、例えば2−又は3−チエニル、2−又は3−フリ
ル、1−、2−又は3−ピロリル、1−、2−、又は3
−ピロリジニル、2−、4−又は5−オキサゾリル、2
−、4−又は5−チアゾリル、3−、4−又は5−ピラ
ゾリル、2−、4−又は5−イミダゾリル、1,2,3−
トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1H−又は2
H−テトラゾリル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原
子、窒素原子等から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個
含む5員環基、例えば2−、3−又は4−ピリジル、N
−オキシドー2−、3−又は4−ピリジル、2−、4−
又は5−ピリミジニル、N−オキシドー2−、4−又は
5−ピリミジニル、チオモルホリニル、モルホリニル、
ピペリジニル、ピラニル、チオピラニル、1,4−オキ
サジニル、1,4−チアジニル、1,3−チアジニル、ピ
ペラジニル、トリアジニル、3−又は4−ピリダジニ
ル、ピラジニル、N−オキシド−3−又は4−ピリダジ
ニル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子
等から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む6員環基
等があげられ、ピペラジン又はピペリジンが好まし
い。)を介してもよい2価の炭化水素基があげられる。
【0025】Pで表されるヘテロ原子及び/又は5又は
6員環を介していてもよい1ないし10の原子鎖のスペ
ーサーとして、さらに好ましくは、例えば
【化39】 から選ばれた1ないし4個(好ましくは1又は2個)を
介してもよい2価の炭化水素基があげられる。また、上
記式(I)中、Pは例えば式 −Z−B− 〔式中、Zは
【化40】 (これらは、いずれの結合手がBと結合していてもよ
い)又は結合手から選ばれる一種を示し、Bは
【化41】 (a及びbは0ないし2(好ましくは0又は1)の整数
を、cは1ないし5の整数を示す)又は結合手を示す
(但し、ZとBが共に結合手である場合を除く)〕で表
わされる基等があげられる。
【0026】上記Zのうち
【化42】 (いずれの結合手がBと結合していてもよい)で表され
るものが好ましい。また上記Bは
【化43】 〔式中、bは0ないし2(好ましくは0又は1)の整数
を、dは1ないし4の整数を示す〕であるものが好まし
い。さらに上記Bは
【化44】 又は−(CH2d−〔式中、dは1ないし4の整数を示
す〕であるものが好ましい。
【0027】Yで表されるアミド化されていてもよいカ
ルボキシル基としては、式
【化45】 〔式中、NR56においてR5とR6はそれぞれ同一又は
異なって、水素、低級(C1-6)アルキル基(例、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル等)、C2-8
アルケニル基(例、アリル、2−ブテニル、3−ペンテ
ニル等)、5又は6員の複素環基(例えば2−又は3−
チエニル、2−又は3−フリル、1−、2−又は3−ピ
ロリル、1−、2−、又は3−ピロリジニル、2−4−
又は5−オキサゾリル、2−、4−又は5−チアゾリ
ル、3−、4−又は5−ピラゾリル、2−、4−又は5
−イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−
トリアゾリル、1H−又は2H−テトラゾリル等の炭素
原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれ
たヘテロ原子を1ないし4個含む5員環基、例えば2
−、3−又は4−ピリジル、N−オキシド−2−、3−
又は4−ピリジル、2−、4−又は5−ピリミジニル、
N−オキシド−2−、4−又は5−ピリミジニル、チオ
モルホリニル、モルホリニル、ピペリジニル、ピラニ
ル、チオピラニル、1,4−オキサジニル、1,4−チア
ジニル、1,3−チアジニル、ピペラジニル、トリアジ
ニル、3−又は4−ピリダジニル、ピラジニル、N−オ
キシド−3−又は4−ピリダジニル等の炭素原子以外に
酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれたヘテロ原
子を1ないし4個含む6員環基等、好ましくは、ピリジ
ル)で置換された低級(C1-4)アルキル(ピリジルメ
チル等)、又はC6-12アラルキル基(例、ベンジル、フ
ェネチル、フェニルプロピル等)を示し、アラルキル基
中のアリール基は無置換であっても、又は1ないし2個
の置換基で置換されていてもよい。該置換基としては、
ニトロ、ハロゲン(例、塩素、フッ素、臭素等)、低級
(C1-4)アルキル基(例、メチル、エチル等)、低級
(C1-4)アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プ
ロポキシ等)を示す〕で表される基等が好ましい。
【0028】Yで表されるエステル化されてもよいカル
ボキシル基としては、式
【化46】 〔式中、R7は、1)水酸基、2)置換されていてもよ
いアルコキシ、アルケニルオキシ又はベンジルオキシ基
[例、水酸基、置換されてもよいアミノ(例、アミノ、
N−低級(C1-4)アルキルアミノ(例えばメチルアミ
ノ等)、N,N−ジ低級(C1-4)アルキルアミノ(例え
ばジメチルアミノ等)、ピペリジノ、モルホリノ等)、
ハロゲン(例えば塩素、臭素、フッ素等)、低級(C
1-6)アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ等)、低
級(C1-6)アルキルチオ(例えばメチルチオ、エチル
チオ等)、低級(C1-4)アルコキシ−カルボニル(例
えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポ
キシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル等)、あ
るいは置換されていてもよいジオキソレニル(例、5−
メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル
等)で置換されていてもよい低級(C1-8)アルコキシ
(例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ等)、低級
(C2-12)アルケニルオキシ(例えばビニルオキシ、ア
リルオキシ等)又はベンジルオキシ基]又は3)式−O
CH(R7a)OCOR8〔式中、R7aは水素、直鎖もしく
は分枝状の低級(C1-6)アルキル基(例、メチル、エ
チル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソ
ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イ
ソペンチル、ネオペンチル等)、又はC5-7シクロアル
キル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロ
ヘプチル等)を示し、R8は i)直鎖もしくは分枝状の
低級(C1-6)アルキル基(例、メチル、エチル、n−
プロピル、イルプロピル、n−ブチル、イソブチルsec
−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、
ネオペンチル等)、ii)低級(C2-8)アルケニル基
(例、ビニル、プロペニル、アリル、イソプロペニル
等)、iii)C5-7シクロアルキル基(例、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等)、iv)C5-7
シクロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル、シクロヘプチル等)もしくはフェニル基等の置換さ
れていてもよいC6-12アリール基で置換された低級(C
1-3)アルキル(例、ベンジル、p−クロロベンジル、
フェネチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメ
チル等)、v)C5-7シクロアルキル基(例、シクロペン
チル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等)もしくはフ
ェニル基等の置換されていてもよいC6-12アリール基で
置換された低級(C2-3)アルケニル基(例、シンナミ
ル等のビニル、プロペニル、アリル、イソプロペニル等
のアルケニル部を持つもの等)、vi)置換されていても
よいフェニル基等の置換されていてもよいC6-12アリー
ル基(例、フェニル、p−トリル、ナフチル等)、vi
i)直鎖もしくは分枝状の低級(C1-6)アルコキシ基
(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロ
ポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキ
シ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチル
オキシ、ネオペンチルオキシ等)、viii)直鎖もしくは
分枝状の低級(C1-6)アルケニロキシ基(例、アリロ
キシ、イソブテニロキシ等)、ix)C5-7シクロアルキ
ルオキシ基(例、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシ
ルオキシ、シクロヘプチルオキシ等)、x)C5-7シクロ
アルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シ
クロヘプチル等)もしくはフェニル基等の置換されてい
てもよいC6-12アリール基で置換された低級(C1-3
アルコキシ基(例、ベンジロキシ、フェネチロキシ、シ
クロペンチルメチロキシ、シクロヘキシルメチロキシ等
のメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキ
シ等のアルコキシ部を持つもの等)、xi)C5-7シクロ
アルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シ
クロヘプチル等)もしくは置換されていてもよいフェニ
ル基等の置換されていてもよいC6-12アリール基で置換
された低級(C2-3)アルケニロキシ基(例、シンナミ
ロキシ等のビニロキシ、プロペニロキシ、アリロキシ、
イソプロペニロキシ等のアルケニロキシ部を持つもの
等)、xii)置換されていてもよいフェノキシ基等の置
換されていてもよいC6-12アリールオキシ基(例、フェ
ノキシ、p−ニトロフェノキシ、ナフトキシ等)を示
す。〕を示す。〕で表される基等が好ましい。上記式
中、置換基R8が置換されていてもよいC6-12アリール
基を含む場合、当該C6-12アリール基としては、フェニ
ル、ナフチル(好ましくはフェニル)等があげられ、当
該C6-12アリール基への置換基としては、ニトロ、ハロ
ゲン(塩素、フッ素、臭素等)、低級(C1-4)アルキ
ル(例えばメチル、エチル、プロピル等)、低級(C
1-4)アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、プロポ
キシ等)等があげられるが、なかでも無置換のフェニル
が好ましく用いられる。Yとしては低級(C1-4)アル
キルでエステル化されていてもよいカルボキシル基(例
えばカルボキシ、エトキシカルボニル等)が好ましく、
とりわけカルボキシル基が好ましい。
【0029】上記式(I)で表される化合物又はその塩
のなかでも、式
【化47】 〔式中、A1及びA2はそれぞれ置換されていてもよいア
ミノ、アミジノ又はグアニジノ基、酸素原子上に置換基
を有していてもよいアミドキシム基、又は置換基を有し
ていてもよいオキサジアゾリル又はチアジアゾリル基
を、R2は水素、低級(C1-4)アルキル基、置換されて
いてもよいフェニル基で置換された低級(C1-4)アル
キル基、水酸基で置換された低級(C1-4)アルキル基
又はカルバモイル基で置換された低級(C1-4)アルキ
ル基を、Pは
【化48】 から選ばれた1ないし4個を介していてもよい2価の炭
化水素を、Yはエステル化又はアミド化されていてもよ
いカルボキシル基を、mは0ないし2の整数を、nは0
ないし8の整数を示す。〕で表される化合物(Ia)又は
その塩が好ましい。
【0030】より好ましくは、上記化合物(Ia)又はそ
の塩として、例えばA1及びA2はそれぞれ無置換のアミ
ノ、アミジノ又はグアニジノ基、又はそれぞれ置換基を
有していてもよい1,2,4−オキサジアゾール−3−イ
ル又は1,2,4−チアジアゾール−3−イル基、R2
p−ヒドロキシベンジル、p−メトキシベンジル又は水
素原子、Pは式 −Z−B− 〔式中、Zは
【化49】 (これらは、いずれの結合手がBと結合していてもよ
い)又は結合手から選ばれる一種を示し、Bは
【化50】 (a及びbは0ないし2(好ましくは0又は1)の整数
を、cは1ないし5の整数を示す)又は結合手を示す
(ただし、ZとBが共に結合手である場合を除く)。〕
で表される基、Yはエステル化又はアミド化されていて
もよいカルボキシル基、mは0ないし2の整数を、nは
1ないし4の整数を示す化合物又はその塩である。
【0031】さらに好ましくは、上記化合物(Ia)又は
その塩として、例えばA1及びA2はそれぞれ無置換のア
ミノ、アミジノ又はグアニジノ基、又はそれぞれ置換基
を有していてもよい1,2,4−オキサジアゾール−3−
イル又は1,2,4−チアジアゾール−3−イル基、R2
はp−ヒドロキシベンジル、p−メトキシベンジル又は
水素原子、Pは式 −Z−B− 〔式中、Zは
【化51】 を示し、Bは
【化52】 (bは0ないし2(好ましくは0又は1)の整数を示
す)を示す。〕で表される基、Yはエステル化又はアミ
ド化されていてもよいカルボキシル基、mは0ないし2
の整数を、nは1ないし4の整数を示す化合物又はその
塩である。
【0032】また、化合物(I)又はその塩として、例
えばA1及びA2が (1)C2-8アルコキシカルボニルオキシで置換されて
いてもよいアミジノ又はグアニジノ基、 (2)オキソ、若しくは、ハロゲンで置換されても
よいC1-4アルキルで置換されていてもよいオキサジア
ゾリル基で置換されていてもよいアミノ基又は (3)オキソ、若しくは、ハロゲンで置換されても
よいC1-4アルキルで置換されていてもよいオキサジア
ゾリル基、Dが式
【化53】 で表される基、R1が水素原子、R2が水素原子又はC
1-4アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基で
置換されたC1-4アルキル基、Pが式−Z−B−(式
中、Zは
【化54】 (式中、bは0又は1を、cは1ないし5の整数を示
す。)を示す。)で表される基、
【0033】Yが式
【化55】 で表される基(式中、R7は1)水酸基、2)C1-4アル
コキシ−カルボニル又は5−メチル−2−オキソ−1,
3−ジオキソレン−4−イルでそれぞれ置換されていて
もよいC1-8アルコキシ又はC2-12アルケニルオキシ基
又は3)式−OCH(R7a)OCOR8(式中、R7a
水素原子又はC1-6アルキル基、R8はC1-6アルキル基
又はC5-7シクロアルキルオキシ基を示す。)で表わさ
れる基を示す。)及びnが1ないし4の整数である化合
物又はその塩も好ましい。化合物(I)又はその塩とし
ては、A1及びA2が(1)メトキシカルボニルオキシで
置換されていてもよいアミジノ又はグアニジノ基又は
(2)5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−
イル若しくは5−トリフルオロメチル−1,2,4−オキ
サジアゾール−3−イルで置換されていてもよいアミノ
基、
【0034】Dが
【化56】 1が水素原子、R2が水素原子又はp−メトキシベンジ
ル基、Pが
【化57】 Yがカルボキシル基及びnが2又は3である化合物又は
その塩がもっとも好ましい。
【0035】本発明化合物を経口剤として用いる場合、
Yとしてのエステル化されていてもよいカルボキシル基
は、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル、tert−ブトキシカルボニル、プロポキシカルボニ
ル、ピバロイルオキシメトキシカルボニル、1−(シク
ロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エトキシカルボニ
ル、5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−
4−イルメトキシカルボニル、アセトキシメチルオキシ
カルボニル、プロピオニルオキシメトキシカルボニル、
n−ブチルオキシメトキシカルボニル、イソブチルオキ
シメトキシカルボニル、1−(エトキシカルボニルオキ
シ)エトキシカルボニル、1−(アセチルオキシ)エト
キシカルボニル、1−(イソブチルオキシ)エトキシカ
ルボニル、2−(イソブチルオキシカルボニル)−2−
プロピリデンエトキシカルボニル、(3−フタリジリデ
ン)エトキシカルボニル等が望ましい。本発明化合物は
分子内に1ないしそれより多い不斉炭素を有するがこれ
ら不斉炭素に関しR配置、S配置のいずれも本発明に含
まれる。
【0036】本発明化合物(I)及び(Ia)の塩として
は、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リ
ン酸塩等の無機塩、例えば酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸
塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、トルエンスルホン酸
塩、メタンスルホン酸塩等の有機酸塩、例えばナトリウ
ム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩等の
金属塩、例えばトリエチルアミン塩、グアニジン塩、ア
ンモニウム塩、ヒドラジン塩、キニーネ塩、シンコニン
塩等の塩基との塩等の薬学的に許容されうる塩があげら
れる。具体的に好ましい化合物としては 4−(4−ア
ミジノベンゾイル)アミノアセチル−3−[3−(4−
アミジノベンゾイル)アミノプロピル]−2−オキソピ
ペラジン−1−酢酸、4−(4−アミジノベンゾイル)
アミノアセチル−3−[4−(4−アミジノベンゾイ
ル)アミノブチル]−2−オキソピペラジン−1−酢
酸、4−(4−アミジノベンゾイル)アミノアセチル−
3−[2−(4−アミジノベンゾイル)アミノエチル]
−2−オキソピペラジン−1−酢酸、4−(4−アミジ
ノベンゾイル)アミノアセチル−3−[2−(4−アミ
ジノフェニルアミノカルボニル)エチル]−2−オキソ
ピペラジン−1−酢酸、4−(4−アミジノベンゾイ
ル)アミノアセチル−3−[3−(4−アミジノフェニ
ルアミノカルボニル)プロピル]−2−オキソピペラジ
ン−1−酢酸、4−(4−アミジノベンゾイル)アミノ
アセチル−3−[4−(4−アミジノフェニルアミノカ
ルボニル)ブチル]−2−オキソピペラジン−1−酢
酸、4−(4−グアニジノベンゾイル)アミノアセチル
−3−[2−(4−グアニジノベンゾイルアミノ)エチ
ル]−2−オキソピペラジン−1−酢酸、4−(4−グ
アニジノベンゾイル)アミノアセチル−3−[3−(4
−グアニジノベンゾイルアミノ)プロピル]−2−オキ
ソピペラジン−1−酢酸、4−(4−グアニジノベンゾ
イル)アミノアセチル−3−[4−(4−グアニジノベ
ンゾイルアミノ)ブチル]−2−オキソピペラジン−1
−酢酸)、4−(4−アミジノベンゾイルアミノ)アセ
チル−3−[2−(4−グアニジノベンゾイルアミノ)
エチル]−2−オキソピペラジン−1−酢酸、4−(4
−アミジノベンゾイルアミノ)アセチル−3−[3−
(4−グアニジノベンゾイルアミノ)プロピル]−2−
オキソピペラジン−1−酢酸、4−(4−アミジノベン
ゾイルアミノ)アセチル−3−[4−(4−グアニジノ
ベンゾイルアミノ)ブチル]−2−オキソピペラジン−
1−酢酸、4−[4−(2−アミノエチル)ベンゾイル
アミノ]アセチル−3−[2−(4−アミジノベンゾイ
ルアミノ)エチル]−2−オキソピペラジン−1−酢
酸、4−[4−(2−アミノエチル)ベンゾイルアミ
ノ]アセチル−3−[3−(4−アミジノベンゾイルア
ミノ)プロピル]−2−オキソピペラジン−1−酢酸、
4−[4−(2−アミノエチル)ベンゾイルアミノ]ア
セチル−3−[4−(4−アミジノベンゾイルアミノ)
ブチル]−2−オキソピペラジン−1−酢酸、(S,
S)−[3−[3−(4−グアニジノベンゾイルアミ
ノ)プロピル]−4−[3−(4−メトキシフェニル)
−2−[4−(5−トリフルオロメチル−[1,2,4]
オキサジアゾール−3−イルアミノ)ベンゾイルアミ
ノ]プロピオニル]−2−オキソピペラジン−1−イ
ル]酢酸、(S,S)−[4−[3−(4−メトキシフ
ェニル)−2−[4−(5−トリフルオロメチル[1,
2,4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)ベンゾイ
ルアミノ]プロピオニル]−2−オキソ−3−[3−
[4−(5−トリフルオロメチル[1,2,4]オキサジ
アゾール−3−イルアミノベンゾイルアミノ]プロピ
ル]ピペラジン−1−イル]酢酸、(S,S)−[4−
[3−(4−メトキシフェニル)−2−[4−(5−オ
キソ−4,5−ジヒドロ[1,2,4]オキサジアゾール
−3−イルアミノ)ベンゾイルアミノ]プロピオニル]
−2−オキソ−3−[4−(5−オキソ−4,5−ジヒ
ドロ[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)
ベンゾイルアミノ]プロピル]ピペラジン−1−イル]
酢酸もしくは(S,S)−4−[2−(4−グアニジノ
ベンゾイル)アミノ−3−(4−メトキシフェニル)プ
ロピオニル]−3−[3−(4−グアニジノベンゾイ
ル)アミノプロピル]−2−オキソピペラジン−1−酢
酸又はその塩等があげられる。
【0037】中でも(S)−4−(4−アミジノベンゾ
イル)アミノアセチル−3−{3−(4−アミジノベン
ゾイル)アミノ}プロピル−2−オキソピペラジン−1
−酢酸、(S)−4−(4−グアニジノベンゾイルアミ
ノ)アセチル−3−[3−(4−グアニジノベンゾイル
アミノ)]プロピル−2−オキソピペラジン−1−酢
酸、 (S)−4−(4−アミジノベンゾイルアミノ)アセチ
ル−3−[2−(4−グアニジノベンゾイルアミノ)]
エチル−2−オキソピペラジン−1−酢酸、(S)−4
−[4−(2−アミノエチル)ベンゾイルアミノ]アセ
チル−3−[3−(4−アミジノベンゾイルアミノ)]
プロピル−2−オキソピペラジン−1−酢酸、(S,
S)−[3−[3−(4−グアニジノベンゾイルアミ
ノ)プロピル]−4−[3−(4−メトキシフェニル)
−2−[4−(5−トリフルオロメチル−[1,2,4]
オキサジアゾール−3−イルアミノ)ベンゾイルアミ
ノ]プロピオニル]−2−オキソピペラジン−1−イ
ル]酢酸、(S,S)−[4−[3−(4−メトキシフ
ェニル)−2−[4−(5−トリフルオロメチル[1,
2,4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)ベンゾイ
ルアミノ]プロピオニル]−2−オキソ−3−[3−
[4−(5−トリフルオロメチル[1,2,4]オキサジ
アゾール−3−イルアミノベンゾイルアミノ]プロピ
ル]ピペラジン−1−イル]酢酸、(S,S)−[4−
[3−(4−メトキシフェニル)−2−[4−(5−オ
キソ−4,5−ジヒドロ[1,2,4]オキサジアゾール
−3−イルアミノ)ベンゾイルアミノ]プロピオニル]
−2−オキソ−3−[4−(5−オキソ−4,5−ジヒ
ドロ[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)
ベンゾイルアミノ]プロピル]ピペラジン−1−イル]
酢酸もしくは(S,S)−4−[2−(4−グアニジノ
ベンゾイル)アミノ−3−(4−メトキシフェニル)プ
ロピオニル]−3−[3−(4−グアニジノベンゾイ
ル)アミノプロピル]−2−オキソピペラジン−1−酢
酸又はその塩等が好ましく、とりわけ(S)−4−(4
−アミジノベンゾイルアミノ)アセチル−3−{3−
(4−アミジノベンゾイル)アミノ}プロピル−2−オ
キソピペラジン−1−酢酸、(S)−4−(4−グアニ
ジノベンゾイルアミノ)アセチル−3−[3−(4−グ
アニジノベンゾイルアミノ)]プロピル−2−オキソピ
ペラジン−1−酢酸、 (S)−4−(4−アミジノベンゾイルアミノ)アセチ
ル−3−[2−(4−グアニジノベンゾイルアミノ)]
エチル−2−オキソピペラジン−1−酢酸もしくは
(S)−4−[4−(2−アミノエチル)ベンゾイルア
ミノ]アセチル−3−[3−(4−アミジノベンゾイル
アミノ)]プロピル−2−オキソピペラジン−1−酢酸
又はその塩等が好ましく、特に(S)−4−(4−グア
ニジノベンゾイルアミノ)アセチル−3−[3−(4−
グアニジノベンゾイルアミノ)]プロピル−2−オキソ
ピペラジン−1−酢酸又はその塩が好ましく、さらに好
ましくは(S)−4−(4−グアニジノベンゾイルアミ
ノ)アセチル−3−[3−(4−グアニジノベンゾイル
アミノ)]プロピル−2−オキソピペラジン−1−酢酸
又はその酸付加塩、もっとも好ましくは(S)−4−
(4−グアニジノベンゾイルアミノ)アセチル−3−
[3−(4−グアニジノベンゾイルアミノ)]プロピル
−2−オキソピペラジン−1−酢酸 塩酸塩等である。
また、4−(4−グアニジノベンゾイル)アミノアセチ
ル−3−[3−(4−グアニジノベンゾイルアミノ)プ
ロピル]−2−オキソピペラジン−1−酢酸又はその塩
も好ましい。
【0038】本発明化合物(I)及び(Ia)は例えば下
記のような方法又はそれに準じる方法で製造することが
できる。式
【化58】 〔式中、各記号は前記と同意義〕で表される化合物(I
I)あるいはその反応性誘導体又はそれらの塩と、式
【化59】 〔式中、各記号は前記と同意義〕で表される化合物(II
I)又はその塩を反応させることによって製造すること
ができる。化合物(II)又は化合物(III)の塩として
は、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リ
ン酸塩等の無機塩、例えば酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸
塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、トルエンスルホン酸
塩、メタンスルホン酸塩等の有機酸塩、例えばナトリウ
ム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩等の
金属塩、例えばトリエチルアミン塩、グアニジン塩、ア
ンモニウム塩、ヒドラジン塩、キニーネ塩、シンコニン
塩等の塩基との塩等の薬学的に許容されうる塩があげら
れる。化合物(II)の反応性誘導体としては、例えば、
式、
【化60】 〔式中、A1は前記と同意義を、Wはハロゲン(好まし
くは、塩基)を示す。〕で表される化合物(II)又は対
応する酸無水物、アジド、活性エステル〔アルコール
(例えば、ペンタクロロフェノール、2,4,5−トリク
ロロフェノール、2,4−ジニトロフェノール、シアノ
メチルアルコール、パラニトロフェノール、N−ヒドロ
キシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミ
ド、N−ヒドロキシスクシミド、N−ヒドロキシフタル
イミド、N−ヒドロキシベンズトリアゾール)とのエス
テル〕等があげられる。
【0039】本発明の化合物(I)及び(Ia)の製造方
法としての縮合反応としては、通常のペプチドにおける
アミド結合形成反応、例えば活性エステル又は混合酸無
水物又は酸塩化物等を用いる方法によって実施すること
ができる。例えば化合物(II)と(III)の縮合反応に
おいて、化合物(II)と2,4,5−トリクロロフェノー
ル、ペンタクロロフェノール、2−ニトロフェノール、
又は4−ニトロフェノール等のフェノール類又はN−ヒ
ドロキシスクシニイミド、N−ヒドロキシ−5−ノルボ
ルネン−エンド−2,3−ジカルボキシイミド、1−ヒ
ドロキシベンズトリアゾール、N−ヒドロキシピペリジ
ン等のN−ヒドロキシ化物をジシクロヘキシルカルボジ
イミド等の縮合試薬の存在下に縮合させ、活性エステル
体に変換した後、縮合させることによって行うこともで
きる。また、化合物(II)をイソブチルクロロホルメー
トと反応させることによって、混合酸無水物を得た後、
縮合させることもできる。また、化合物(II)又はその
反応性誘導体と化合物(III)との該縮合反応はジシク
ロヘキシルカルボジイミド、N,N−カルボニルジイミ
ダゾール、ジフェニルリン酸アジド、シアノリン酸ジエ
チル等のペプチド縮合試薬を単独で用いて縮合させるこ
ともできる。該縮合反応において、化合物(II)、その
反応性誘導体又は化合物(III)中に存在するアミジノ
基、グアニジノ基、あるいはアミノ基は無機酸(例、塩
化水素、硫酸、硝酸、臭化水素等)の塩として存在する
か、tert−ブトキシカルボニル基又はベンジルオキシカ
ルボニル基で保護されていることが望ましい。又、該縮
合反応において、化合物(II)、その反応性誘導体又は
化合物(III)中に存在するカルボキシル基は無機酸
(例、塩化水素、硫酸、硝酸、臭化水素等)の塩として
存在するか、メチル、エチル、ベンジル又は tert−ブ
チル基で保護されていることが望ましい。又、該縮合反
応において、化合物(II)、その反応性誘導体又は化合
物(III)中に存在するヒドロキシル基は無機酸(例、
塩化水素、硫酸、硝酸、臭化水素等)の塩として存在す
るか、ベンジル又は tert−ブチル基で保護されている
ことが望ましい。
【0040】該縮合反応は上記いずれの場合も、好まし
くは有機塩基(例、トリエチルアミン、N−メチルピペ
リジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン等)又は
無機塩基(炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム等)の添加によって反応を促進させることがで
きる。反応温度は通常−20〜+50℃であり、好まし
くは0℃〜+30℃付近であり、反応時間は、溶媒の種
類(混合溶媒の場合はその混合比も)、反応温度等に依
存し、通常1分〜72時間、好ましくは約15分〜5時
間である。通常用いる溶媒としては例えば水、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ピリジン、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、N−メチルピロリドン、クロロホルム、塩化メチレ
ン等があげられ、単独もしくは混合溶媒として用いても
よい。最終方法の生成物にカルボキシル基の保護基(式
(I)中の、Yのカルボキシル基の保護基であるベンジ
ル基又は tert−ブチル基)が存在する場合は、それ自
体公知の方法で除去することができる。例えばベンジル
エステル基を有する化合物はパラジウム、白金のような
貴金属触媒の存在下に水素添加することにより、カルボ
ン酸誘導体を得ることができるし、tert−ブチルエステ
ル基を有する化合物はトリフルオロ酢酸、塩化水素のよ
うな酸による処理によりカルボン酸誘導体を得ることが
できる。最終方法の生成物にアミノ基の保護基(下記反
応式に示すX'のアミノ基の保護基である tert−ブトキ
シカルボニル基又はベンジルオキシカルボニル基)が存
在する場合も、それ自体公知の方法で除去することがで
きる。例えば、tert−ブトキシカルボニル基を有する化
合物は、メタノール、エタノール、酢酸エチル、ジオキ
サン等の有機溶媒中、トリフルオロ酢酸、塩化水素等の
酸によって容易に除去することができる。又、ベンジル
オキシカルボニル基を有する化合物は、白金、パラジウ
ム、ラネーニッケル等の金属やそれらと任意の担体との
混合物を触媒とする接触還元により除去することができ
る。化合物(I)の塩は、化合物(I)を製造する反応自
体で得ることもできるが、必要に応じ酸、アルカリ、塩
基を加えて前記のような化合物(I)の塩を製造するこ
とができる。
【0041】前記製造法で得られた化合物(I)は反応
混合物から通常の分離生成操作、例えば抽出、濃縮、中
和、濾過、再結晶、カラムクロマトグラフィー、薄層ク
ロマトグラフィー等の操作により単離することができ
る。化合物(I)は少なくとも2個の立体異性体が存在
し得る。これらの個々の異性体及びこれらの混合物のい
ずれも本発明の範囲に包含される。またこれらの異性体
を個別に製造することもできる。化合物(III)の単一
の異性体を用いて記載の反応を行うことにより、化合物
(I)の単一の光学異性体を得ることができる。また生
成物が2種以上の異性体混合物の場合にはこれを通常の
分離方法、例えば光学活性酸(例、カンファースルホン
酸、酒石酸等)、光学活性塩基(例、シンコニン、シン
コニジン、キニーネ、キニジン、α−メチルベンジルア
ミン等)との塩を生成させる方法や、各種のクロマトグ
ラフィー、分別再結晶等の方法によってそれぞれの異性
体に分離することができる。
【0042】本発明の原料化合物(II)及び(III)は
自体公知の化合物であるか、あるいは自体公知の方法に
準じて製造することができる。化合物(III)は自体公
知の方法に準じて製造することができるが、例えば以下
に示す反応式で示される方法によっても製造することが
できる。
【化61】 上記反応中、Rはアミノ基の保護基でありベンジルオキ
シカルボニル基もしくはtert−ブトキシカルボニル基を
示す。X'は保護されたアミノ基(保護基としてはベン
ジルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基
等が用いられる)、保護されたカルボキシル基(保護基
としてメチル、エチル、ベンジル、tert−ブチル基等が
用いられる)、保護されたヒドロキシル基(保護基とし
てベンジル基、tert−ブチル基等が用いられる)、保護
されたメルカプト基(保護基としてベンジル基、トリチ
ル基等が用いられる)を示す。Y'は保護されたカルボ
キシル基(保護基としてベンジル又は tert−ブチル基
等)を示す。
【0043】上記反応式で示される化合物(III)の製
造法についてさらに詳しく説明すると、(IV)と(V)
を反応させて(VI)を得る反応はアミノ基に対する通常
のアルキル化反応であり、化合物(IV)と化合物(V)
を塩基(例、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素
カリウム、フッ化セシウム等の無機塩基、又はトリエチ
ルアミン、ピリジン、4−N,N−ジメチルアミノピリ
ジン等の有機塩基等)の存在下、通常0〜100℃程度
の温度で、約15分〜5時間反応させることにより製造
することができる。反応溶媒として、アセトニトリル、
N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、
トルエン、塩化メチレン等の有機溶媒があげられる。つ
いで化合物(VI)と化合物(VII)の縮合による化合物
(VIII)の製造反応は通常のペプチド結合生成反応であ
り、化合物(II)と化合物(III)の縮合反応と同様の
反応条件によって行うことができる。化合物(VIII)か
ら化合物(IX)への環化反応は酸触媒による環化反応で
あり、触媒として、例えばp−トルエンスルホン酸、カ
ンファースルホン酸、メタンスルホン酸等を触媒に用い
ることができる。反応は通常トルエン、ベンゼン、酢酸
エチル、1,2−ジクロロエタン等の溶媒中で、反応温
度0〜100℃好ましくは30〜80℃で反応させるこ
とにより化合物(IX)を製造することができる。
【0044】ついで化合物(IX)から化合物(X)への
還元反応は例えば、白金、パラジウム、ラネーニッケ
ル、等の金属やそれらと任意の担体との混合物を触媒と
する接触還元、例えば水素化ホウ素ナトリウム等の金属
水素化化合物による還元により行うことができる。反応
は通常有機溶媒(例、メタノール、エタノール、ジオキ
サン、酢酸エチル等)中で行われ、反応温度は一般に−
20〜100℃程度が好ましい。本反応は常圧下及び加
圧下に行うことができる。Rがベンジルオキシカルボニ
ル基の場合、接触還元反応によってRの脱保護反応も同
時に進行し、化合物(XI)が得られる。(X)から(X
I)及び(XVI)から(III)の脱保護反応は通常のアミ
ノ保護基の除去反応であり、Rがベンジルオキシカルボ
ニル基の場合、白金、パラジウム、ラネーニッケル、等
の金属やそれらと任意の担体との混合物を触媒とする接
触還元により除去することができる。またRがtert-ブ
トキシカルボニル基の場合、メタノール、エタノール、
酢酸エチル、ジオキサン等の有機溶媒中、トリフルオロ
酢酸、塩化水素等の酸によって容易に除去することがで
きる。化合物(XI)と化合物(XII)の縮合反応はアミ
ド結合生成反応であり、化合物(II)と化合物(III)
の縮合反応と同様の方法で行うことができる。
【0045】化合物(XIII)から化合物(XIV)への変
換反応は通常脱保護と、縮合又は置換反応の2段階で行
うことがきる。X'が保護されたアミノ基の場合、化合
物(X)から化合物(XI)への変換と同様の条件で脱保
護した後、対応するカルボン酸と、化合物(II)と化合
物(III)の縮合と同様の条件で縮合、又は対応するハ
ロゲン化物と化合物(IV)と化合物(V)の置換反応に
用いた反応と同様の条件で置換反応を行うことができ
る。X'が保護されたカルボキシル基の場合、それ自体
公知の方法で除去することができる。例えばメチルある
いはエチルエステルの場合メタノール、エタノール、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等の有機溶媒中、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の塩基
を作用させることにより除去できる。また、ベンジルエ
ステル基を有する化合物はパラジウム、白金のような貴
金属触媒の存在下に水素添加することにより、カルボン
酸誘導体を得ることができるし、tert−ブチルエステル
基を有する化合物はトリフルオロ酢酸、塩化水素のよう
な酸による処理によりカルボン酸誘導体を得ることがで
きる。得られたカルボン酸は対応するアミン体あるいは
ヒドロキシ体と化合物(II)と化合物(III)の縮合反
応で用いた方法により縮合し化合物(XIV)が得ること
ができる。
【0046】上記の化合物(I)及び中間体の製造法に
おいて、反応において用いる化合物は支障のない限り、
例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸
塩等の無機塩基、例えば酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸
塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、トルエンスルホン酸
塩、メタンスルホン酸塩等の有機塩基、たとえばナトリ
ウム塩、カリウム塩、アルミニウム塩等の金属塩、例え
ばトリエチルアミン塩、グアニジン塩、アンモニウム
塩、ヒドラジン塩、キニーネ塩等の塩基との塩の形で用
いられてもよい。上記製法により化合物(I)が遊離体
で得られた場合は常法によりその塩に変換し、また化合
物(I)の塩で得られた場合はその塩を化合物(I)に常
法により変換することができる。式(I)の化合物(そ
の水和物を含む)は、低毒性で安全な化合物であり、血
小板のフィブリノーゲンレセプター(糖タンパク質 IIb
/IIIa)に対するフィブリノーゲン、フィブロネクチ
ン、及びフォンウィルブランド因子(von willebrand
factor)の結合、及び様々な型の細胞の表面上の相当
するレセプターに対するそれらの、及びビトロネクチ
ン、コラーゲン及びラミニンのような他の接着性タンパ
ク質の結合を阻害する。
【0047】それ故に、本発明の化合物は細胞−細胞及
び細胞−マトリックス相互作用に影響を与え、特に、該
化合物は血栓の形成を阻害するので、ヒトを含む哺乳動
物(例えば、マウス、ラット、モルモット、イヌ、ウサ
ギ、ヒト等)の狭心症、不安定狭心症、急性心筋梗塞、
川崎病、急性及び慢性の心不全、一過性脳虚血発作(T
IA)、脳卒中、脳血栓症急性期の脳虚血障害、解離性
動脈瘤、クモ膜下出血後の脳血管攣縮、急性又は慢性の
腎疾患(例えば蛇毒及び免疫病のごとき過剰凝集による
急性又は慢性の腎疾患)、慢性及び急性糸球体腎炎、糖
尿病性腎炎及び神経障害、ネフローゼ症候群、肝疾患、
肺塞栓、気管支喘息、肺水腫、成人呼吸窮迫症候群(A
RDS)、閉塞性動脈硬化症、末梢動脈閉塞、深部静脈
血栓、振動病、糖尿病に合併する末梢動脈閉塞、血栓性
血小板減少性紫斑病(TTP)、汎発生血管内凝固(D
IC)、敗血症、外科又は感染症ショック、術後及び分
娩後外傷、胎盤早期剥離、不適合輸血、全身性エリトマ
トーデス、レイノー病、炎症、動脈硬化症、溶血性尿毒
症性症候群、対象性抹消動脈壊死、辱創、痔疾患の治療
又は予防に用いることができる。また、本発明化合物
(I)は心肺バイパスの外科手術、人工心肺、心房細
動、股関節骨折に伴う手術、弁置換術、人工血管及び臓
器等による血栓防止や人工透析による血小板減少の防
止、さらには心筋梗塞の2次予防に用いることができ
る。ここで、人工透析による血小板減少の防止は血液透
析体外循環回路の凝血・残血防止も意味する。さらに本
発明化合物(I)は、冠動脈血栓溶解療法(例えば組織
プラスミノーゲンアクチベータ(TPA)等血栓溶解剤
の作用増強と再閉塞防止)、PTCA(経皮的冠動脈内
血管形成術)やステント留置及びアテレクトミー後の冠
動脈の再閉塞及び再狭窄防止、冠動脈バイパス術後の再
閉塞及び再狭窄防止、PTCA又は冠動脈血栓溶解療法
施行時の虚血性合併症(例えば心筋梗塞、死亡)の防止
に用いることができる他、癌転移を阻害し抗腫瘍剤とし
ても使用できる。
【0048】また、本発明の化合物を、薬理作用が同一
又は異なる薬剤と併用する場合、同一の製剤中に2以上
の薬剤を配合していてもよく、また、投与時に同一製剤
(例、粉末剤、注射剤等)中に配合することもできる。
更に、別個に製剤化したものを、別々に、同時に又は時
間差をおいて、同一対象に投与してもよい。式(I)の
化合物(その水和物及びその塩を含む)を含有する医学
的組成物は、例えば錠剤、ラッカー処理錠剤、糖皮覆錠
剤、硬質及び軟質ゼラチンカプセル、溶液、乳濁液又は
懸濁液の形態で経口的に、又は座剤の形態で直腸に又は
スプレーとして投与することができる。しかしながら、
投与はまた、例えば注射用溶液の形態で非経口的に行う
こともできる。
【0049】上記の各形態の製剤は、それぞれ常法に従
い、必要により賦形剤を用いて製造することができる。
錠剤、ラッカー処理錠剤、糖被覆錠剤及びゼラチンカプ
セルを製造するために、活性化合物を薬学的に不活性な
無機又は有機賦形剤と混合することができる。錠剤、糖
被覆錠剤及びゼラチンカプセルに対して使用することの
できるこのような賦形剤の代表例はラクトース、とうも
ろこし澱粉又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又は
その塩である。軟質ゼラチンカプセルに対する適当な賦
形剤の例は、植物油、ワックス、脂肪、半固体及び液状
のポリオールである。しかしながら、活性化合物の物性
が適当である場合は、軟質ゼラチンカプセルを使用する
場合に、何れの賦形剤も必要でない。
【0050】溶液及びシロップの製造に対して適当な賦
形剤の例は、水、ポリオール、シュクロース、転化糖及
びグルコースである。注射用溶液に対する適当な例は、
水、アルコール、ポリオール、グリセロール及び植物油
である。座剤に対する適当な例は、天然又は硬化油、ワ
ックス、脂肪及び半液状又は液状のポリオールである。
薬学的組成物は、更に、防腐剤、可溶化剤、安定剤、湿
潤剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、風味剤、浸透圧を変化
する塩、緩衝剤、被覆剤又は酸化防止剤を含有すること
ができる。
【0051】前述した疾患を抑制又は防止する活性化合
物の投与量は、広範囲な限界内で変化することができ
る。そして勿論それぞれ特定の場合における個々の状況
に適合するように調節しなければならない。投与量は対
象疾患、症状、投与対象、投与方法等によっても異なる
が、例えば、不安定狭心症患者、PTCA又は冠動脈血
栓溶解療法施行時の虚血性合併症又は冠動脈の再閉塞も
しくは再狭窄発症患者に経口投与する場合、通常成人
(60kg)に対し、1日につき約1ないし500mg、好
ましくは約10ないし200mgを1ないし3回に分割し
て投与するのが適当である。一過性脳虚血発作(TI
A)患者、不安定狭心症患者、PTCA又は冠動脈血栓
溶解療法施行時の虚血性合併症又は冠動脈の再閉塞もし
くは再狭窄発症患者に非経口投与する場合、通常成人
(60kg)に対し,1日につき、約0.05〜50mg、
好ましくは約1〜20mg/kgを1ないし3回に分割して
投与するのが適当である。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、試験例及び実施例により本
発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
【実施例】
試験例1 In vitro 血小板凝集の測定 試験方法 モルモットよりペントバルビタール麻酔下(20mg/k
g,i.p.)、腹部大動脈からクエン酸ナトリウムを抗
凝固剤として(最終濃度:0.315%)採血した。ク
エン酸加血液を950rpm で10分間及び2,000rpm
で10分間それぞれ室温下で遠心分離を行い、多血小
板血漿(PRP)及び乏血小板血漿(PPP)を得た。
血小板数は血小板自動計数装置(Sysmex E250
0、東亜医用電子)で測定し、約500,000/μL
になるようPRPをPPPで希釈した。血小板凝集能は
Born の方法(Nature 194:927,1962)に
従い、8チャンネルアグリゴメーター(NBS HEM
A Tracer VI、二光バイオサイエンス社製)を用いて
次のように調べた。PRP(250μL)を37℃で2
分間保温後、被験薬溶液25μLを加え、その2分後に
凝集惹起剤ADP25μLを加えた。被験薬の効果は対
照群の最大凝集率に対する被験薬処置群の最大凝集率の
抑制率で示した。ADPは最大凝集の得られる最小濃度
を用いた(0.6〜1μM)。結果を〔表1〕に示す。
【0053】
【表1】
【0054】試験例 2 モルモットに於ける出血時間及び ex vivo 血小板凝集
抑制作用の測定 試験方法 A.動物:雄性 Hartley モルモット(体重約400
g)を用いた。ペントバルビタール麻酔下に生理食塩水
又はこれに溶解したレセプターアンタゴニストを10μ
L/kg/min の用量で静脈内持続注入した。 B.出血時間(BT)測定:90分間の持続注入後に大
腿部にゴム製のカフを装着し40mmHgの圧負荷をかけ、
シンプレート(Simplate R:Organon Teknika)を用
い切創を作成した。その後30秒間隔にて濾紙を用いて
血液を吸収し、出血が停止するまでの時間を測定した。
5匹の正常なモルモットのBTの範囲は約276秒であ
った。 C.血液採血:90分間の持続注入後に腹部大動脈より
クエン酸採血(全血9容に対して3.15%クエン酸溶
液1容)を行った。1000xg で3〜5秒及び100
0xg で20分間遠心して、それぞれ多血小板血漿(P
RP)と乏血小板血漿(PPP)を調製した。PRP中
の血小板数は約40万/μLとなるようにPPPで調製
した。 D.血小板凝集実験:8チャンネルの光透過型血小板凝
集計(NBS/HEMATRACER 801,Niko
Bioscience)を用いて測定した。PRP(220μL)
を撹拌棒の付いた使い捨てキュベットに入れ、凝集計内
にセットし1000rpm で撹拌しながら37℃で2分間
保温した。その後20μLのADP(0.5〜1μM)
を加え、透過度の変化を記録した。PRPとPPPの光
透過度の差を100%とし、最大透過度で最大凝集率
(%)を求めた。薬剤の効果は生理食塩水を持続注入し
た動物の最大凝集率とレセプターアンタゴニストを持続
注入した動物の最大凝集率の比較から求めた。 結果を〔表2〕に示す。
【0055】
【表2】
【0056】参考例1 (S)−3−(3−tブトキシ
カルボニルアミノプロピル)−2−オキソピペラジン−
1−酢酸 tブチルエステル しゅう酸塩 (2,2−ジメトキシエチル)アミノ酢酸 tブチルエス
テル(6.0g 27.7mmol)、 N-Z-Orn(Boc)-OH(10.
0g 27.7mmol)をアセトン54.6ccに溶解させ、
15℃撹拌下1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)−カルボジイミド塩酸塩(5.6g 29.2mmo
l)を加えた。 室温にて1時間撹拌後、反応系を減圧濃縮
し、 残渣を酢酸エチルに溶解させ、 5%硫酸水素カリウ
ム水、飽和重曹水にて洗浄した。 有機層を減圧濃縮し、
淡黄油状物を得た。 この油状物及びp−トルエンスルホ
ン酸1.0水和物(1.04g 5.46mmol)をトルエン
137ccに溶解させ、 70℃にて2時間撹拌した。 反応
系を飽和重曹水中に注ぎ、 酢酸エチルにより分液抽出し
た。 有機層を減圧濃縮し、 シルカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/2)にて精製
し、 8.3gの淡黄油状物を得た。この油状物(8.3g
16.5mmol)を酢酸エチル166ccに溶解させ、 10
% Pd−C 1.7gを加え、水素雰囲気下2時間撹拌し
た。 触媒を濾過して除き、 濾液を減圧濃縮した。 残渣を
メタノール16.6ccに溶解させ、しゅう酸2.0水和物
(2.1g 16.5mmol)を加え、 減圧濃縮した。 析出
した結晶を酢酸エチルにて洗浄し、 題記化合物5.1g
(66.8%)を白色結晶として得た。 比旋光度 : [α]D −29.3°(C=0.73, H2O) 融点 : 181℃ 元素分析値: C18H33N3O5・(CO2H)2 (461.511)として 計算値: C, 52.05; H, 7.64; N, 9.10 実測値: C, 51.98; H, 7.61; N, 9.20
【0057】参考例2 (S)−4−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノアセチル−3−(3−tブトキシカルボ
ニルアミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−酢
tブチルエステル (S)−3−(3−tブトキシカルボニルアミノプロピ
ル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチルエス
テル しゅう酸塩(1.6g 3.47mmol)を飽和重曹水
に溶解させ、 酢酸エチルにて分液抽出し、 減圧濃縮し
た。 残渣及びN-Z-Gly-OH(0.87g 4.16mmol)を
アセトン16.0ccに溶解させ、 15℃撹拌下1−エチ
ル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイ
ミド 塩酸塩(0.87g 4.51mmol)を加えた。 室温
にて1時間撹拌後、反応系を減圧濃縮し、 残渣を酢酸エ
チルに溶解させ、 5%硫酸水素カリウム水、 飽和重曹水
にて洗浄した。 有機層を減圧濃縮し、 残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)にて精製し、
題記化合物1.95g(100%)を無色非晶性粉末と
して得た。 IR ν max cm-1 :3360, 2970, 2930, 1713, 1650, 151
3, 1448, 1363, 1246, 1158, 1045, 964, 848, 744, 69
5 NMR (CDCl3) δ:1.43(9H,s), 1.46(9H,s), 1.50-2.20
(4H,m), 3.02-4.28(10H,m), 4.52-4.80(1H,m), 5.01(1
H,dd,J=8.8Hz,J=4.6Hz), 5.13(2H,s), 5.64-5.86(1H,
m), 7.37(5H,s)
【0058】実施例1 (S)−4−(4−アミジノベ
ンゾイルアミノ)アセチル−3−(3−アミノプロピ
ル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸 トリフルオロ
酢酸塩 (S)−4−ベンジルオキシカルボニルアミノアセチル
−3−(3−tブトキシカルボニルアミノプロピル)−
2−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチルエステル
(1.34g 2.38mmol)をメタノール13.4ccに溶
解させ、 10%Pd−C 0.54gを加え、 水素雰囲気
下30分撹拌した。 触媒を濾過して除き、濾液を減圧濃
縮した。 残渣及び重曹(0.4g 4.76mmol)をH2
26.8cc、1,4−ジオキサン13.4ccに溶解させ、
室温撹拌下4−アミジノベンゾイルクロライド塩酸塩
(0.68g 3.09mmol)を加えた。 3時間撹拌後、
反応系を1N塩酸水にてpH4に調整し、 濃縮乾固した。
残渣をトリフルオロ酢酸3.75ccに溶解させ、室温に
て2時間撹拌した。 反応系を減圧濃縮し、 CHP−20
(三菱化成)カラムクロマトグラフィー(H2O)にて
精製し、 題記化合物1.0g(63.3%)を無色非晶性
粉末として得た。 比旋光度 : [α]D +35.4°(C=0.75, MeOH) 元素分析値: C19H26N6O5・2CF3CO2H・H2O (664.515)とし
て 計算値: C, 41.57; H, 4.55; N, 12.65 実測値: C, 41.86; H, 4.50; N, 12.60
【0059】実施例2 (S)−4−(4−アミジノベ
ンゾイルアミノ)アセチル−3−{3−(4−アミジノ
ベンゾイル)アミノ}プロピル−2−オキソピペラジン
−1−酢酸 トリフルオロ酢酸塩 (S)−4−(4−アミジノベンゾイルアミノ)アセチ
ル−3−(3−アミノプロピル)−2−オキソピペラジ
ン−1−酢酸 トリフルオロ酢酸塩(0.5g0.94mmo
l)及び重曹(0.32g 3.76mmol)をH2O 5.0c
c、 1,4−ジオキサン2.5ccに溶解させ、 室温撹拌下
4−アミジノベンゾイルクロライド塩酸塩(0.22g
0.99mmol)を加えた。 2時間撹拌後、 反応系を1N
HCl水にてpH4に調整した後、 減圧濃縮した。 残渣を
CHP−20カラムクロマトグラフィー(H2O→5%
CH3CN)にて精製し、 題記化合物0.34g(50.
7%)を無色非晶性粉末として得た。 比旋光度 : [α]D +41.9°(C=0.73, MeOH) 元素分析値: C27H32N8O6・CF3CO2H・2H2O (714.653)とし
て 計算値: C, 48.74; H, 5.22; N, 15.68 実測値: C, 48.52; H, 5.22; N, 15.57
【0060】参考例3 (S)−3−(4−tブトキシ
カルボニルアミノブチル)−2−オキソピペラジン−1
−酢酸 tブチルエステル しゅう酸塩 参考例1と同様の方法によりN-Z-Lys(Boc)-OHを用いて
合成した。 比旋光度 : [α]D −29.0°(C=1.02, DMSO) 融点 : 170-172℃ 元素分析値: C19H35N3O5・(CO2H)2 (475.540)として 計算値: C, 53.04; H, 7.84; N, 8.84 実測値: C, 52.75; H, 7.65; N, 8.66
【0061】参考例4 (S)−4−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノアセチル−3−(4−tブトキシカルボ
ニルアミノブチル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸
tブチルエステル 参考例2と同様の方法により(S)−3−(4−tブト
キシカルボニルアミノブチル)−2−オキソピペラジン
−1−酢酸 tブチルエステル しゅう酸塩を用いて合成
した。 IR ν max cm-1 :3400, 2990, 2945, 1713, 1657, 152
0, 1458, 1368, 1253, 1166, 1070, 745, 700 NMR (CDCl3) δ:1.42(9H,s), 1.46(9H,s), 1.18-2.12
(6H,m), 2.92-4.28(10H,m), 4.48-4.84(1H,m), 5.02(1
H,dd,J=8.6Hz,J=4.8Hz), 5.13(2H,s), 5.60-5.88(1H,
m), 7.36(5H,s)
【0062】実施例3 (S)−4−(4−アミジノベ
ンゾイルアミノ)アセチル−3−(4−アミノブチル)
−2−オキソピペラジン−1−酢酸 トリフルオロ酢酸
塩 実施例1と同様の方法により(S)−[4−ベンジルオ
キシカルボニルアミノアセチル−3−(4−tブトキシ
カルボニルアミノ-ブチル)−2−オキソピペラジン−
1−イル]−酢酸tブチルエステルを用いて合成した。 比旋光度 : [α]D +46.8°(C=1.01, H
O) 元素分析値: C2028・1.7CF
H・2HO (662.394)として 計算値: C, 42.43; H, 5.13; N, 12.69 実測値: C, 42.53; H, 4.88; N, 12.78
【0063】実施例4 (S)−4−(4−アミジノベ
ンゾイルアミノ)アセチル−3−{4−(4−アミジノ
ベンゾイルアミノ)ブチル}−2−オキソピペラジン−
1−酢酸 1トリフルオロ酢酸塩 1塩酸塩 実施例2と同様の方法により(S)−4−(4−アミジ
ノベンゾイルアミノ)アセチル−3−(4−アミノブチ
ル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸 トリフルオロ
酢酸塩を用いて合成した。 比旋光度 : [α]D +44.3°(C=1.01, H2O) 元素分析値: C28H34N8O6・CF3CO2H・HCl・3H2O (783.157)
として 計算値: C, 46.01; H, 5.41; N, 14.31 実測値: C, 46.23; H, 5.22; N, 14.54
【0064】参考例5 (S,S)−4−{2−ベンジ
ルオキシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニ
ル)プロピオニル}−3−(3−tブトキシカルボニル
アミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸
tブチルエステル 参考例2と同様の方法によりN-Z-Tyr(OMe)-OHを用いて
合成した。 IR ν max cm-1 :3360, 2975, 2925, 1710, 1643, 151
2, 1448, 1360, 1245, 1152, 1033, 743, 696 NMR (CDCl3) δ:1.41(9H,s), 1.44(9H,s), 1.30-2.10
(3H,m), 2.20-2.44(1H,m), 2.80-3.84(10H,m), 3.77(3
H,s), 4.23(1H,d,J=17.2Hz), 4.50-4.85(1H,m), 4.93(1
H,dd,J=6.2Hz,J=7.0Hz), 5.09(2H,dd,J=12.0Hz,J=16.4H
z), 5.67(1H,d,J=8.8Hz), 6.80(2H,d,J=8.8Hz), 7.09(2
H,d,J=8.8Hz), 7.35(5H,s)
【0065】実施例5 (S,S)−4−{2−(4−
アミジノベンゾイルアミノ)−3−(4−メトキシフェ
ニル)−プロピオニル}−3−(3−アミノプロピル)
−2−オキソピペラジン−1−酢酸 トリフルオロ酢酸
塩 実施例1と同様の方法により(S,S)−4−{2−ベ
ンジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフ
ェニル)プロピオニル}−3−(3−tブトキシカルボ
ニルアミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−酢
tブチルエステルを用いて合成した。 比旋光度 : [α]D +78.2°(C=0.62, H2O) 元素分析値: C27H34N6O6・CF3CO2H・3H2O (706.672)とし
て 計算値: C, 49.29; H, 5.85; N, 11.89 実測値: C, 49.53; H, 5.68; N, 11.90
【0066】実施例6 (S,S)−4−{2−(4−
アミジノベンゾイルアミノ)−3−(4−メトキシフェ
ニル)−プロピオニル}−3−{3−(4−アミジノベ
ンゾイルアミノ)プロピル}−2−オキソピペラジン−
1−酢酸 トリフルオロ酢酸塩 実施例2と同様の方法により(S,S)−4−{2−
(4−アミジノベンゾイルアミノ)−3−(4−メトキ
シフェニル)プロピオニル}−3−(3−アミノプロピ
ル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸 トリフルオロ
酢酸塩を用いて合成した。 比旋光度 : [α]D +52.8°(C=0.76, MeOH) 元素分析値: C35H40N8O7・CF3CO2H・3H2O (852.820)とし
て 計算値: C, 52.11; H, 5.55; N, 13.14 実測値: C, 52.27; H, 5.50; N, 13.26
【0067】参考例6 (S,S)−4−{2−ベンジ
ルオキシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニ
ル)−プロピオニル}−3−(4−tブトキシカルボニ
ルアミノブチル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸
tブチルエステル 参考例2と同様の方法により(S)−3−(4−tブト
キシカルボニルアミノブチル)−2−オキソピペラジン
−1−酢酸 tブチルエステル しゅう酸塩及びN-Z-Tyr
(OMe)-OH を用いて合成した。 IR ν max cm-1 :3345, 2975, 2930, 1712, 1646, 151
2, 1447, 1364, 1244, 1155, 1034, 743, 696 NMR (CDCl3) δ:1.43(9H,s), 1.44(9H,s), 1.00-2.45
(6H,m), 2.80-3.90(10H,m), 3.78(3H,s), 4.23(1H,d,J=
17.4Hz), 4.70-5.10(2H,m), 5.10(2H,d,J=2.4Hz),5.74
(1H,d,J=8.8Hz), 6.81(2H,d,J=8.6Hz), 7.10(2H,d,J=8.
6Hz), 7.35(5H,s)
【0068】実施例7 (S,S)−4−{2−(4−
アミジノベンゾイルアミノ)−3−(4−メトキシフェ
ニル)プロピオニル}−3−(4−アミノブチル)−2
−オキソピペラジン−1−酢酸 トリフルオロ酢酸塩 実施例1と同様の方法により(S,S)−[4−{2−
ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシ
フェニル)−プロピオニル}−3−(4−tブトキシカ
ルボニルアミノブチル)−2−オキソピペラジン−1−
イル]−酢酸tブチルエステルを用いて合成した。 比旋光度 : [α]D +53.1°(C=0.64, MeOH) 元素分析値: C28H36N6O6・CF3CO2H・3H2O (720.699)とし
て 計算値: C, 50.00; H, 6.01; N, 11.66 実測値: C, 49.87; H, 5.77; N, 11.45
【0069】実施例8 (S,S)−4−{2−(4−
アミジノベンゾイルアミノ)−3−(4−メトキシフェ
ニル)プロピオニル}−3−{4−(4−アミジノベン
ゾイルアミノ)ブチル}−2−オキソピペラジン−1−
酢酸 塩酸塩 実施例2と同様の方法により(S,S)−4−{2−
(4−アミジノベンゾイルアミノ)−3−(4−メトキ
シフェニル)プロピオニル}−3−(4−アミノブチ
ル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸 トリフルオロ
酢酸塩を用いて合成した。 比旋光度 : [α]D +54.5°(C=0.88, H2O) 元素分析値: C36H42N8O7・HCl・6H2O (843.329)として 計算値: C, 51.27; H, 6.57; N, 13.29 実測値: C, 51.24; H, 6.37;
N, 13.26
【0070】参考例7 (S)−4−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノアセチル−3−{3−(6−ブトキシ
カルボニルアミノヘキサノイルアミノ)プロピル}−2
−オキソピペラジン−1−酢酸 参考例2で得た(S)−4−ベンジルオキシカルボニル
アミノアセチル−3−(3−tブトキシカルボニルアミ
ノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸 t
チルエステル(0.6g 1.07mmol)をトリフルオロ
酢酸3.0ccに溶解させ、 室温下30分撹拌した後、 反
応系を減圧濃縮した。 6−tブトキシアミノカプロン酸
(0.26g 1.12mmol)、 1−エチル−3−(3−
ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩
(0.22g 1.14mmol)及び、 1−ヒドロキシベン
ゾトリアゾール(0.15g 1.12mmol)をDMF 2.
1ccに溶解させ1時間撹拌した。 この溶液に先程の残渣
及びトリエチルアミン(0.3cc2.14mmol)を溶解さ
せたDMF溶液2.1ccを加え、 室温下4時間撹拌した。
反応系を酢酸エチルにより希釈し、 5%硫酸水素カリウ
ム水、 飽和重曹水により洗浄した。 有機層を減圧濃縮
し、 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸
エチル/メタノール/酢酸=20/10/0.6)によ
り精製し、題記化合物0.42g(y.63.3%)を無色
非晶性粉末として得た。 IR ν max cm-1 :3320, 2930, 1643, 1533, 1448, 120
3, 1173, 1046 NMR (CDCl3) δ:1.42(9H,s), 1.20-2.09(10H,m), 2.17
(2H,t,J=7.3Hz), 2.92-4.20(12H,m),4.80-4.98(1H,m),
5.11(2H,s),7.22-7.44(5H,m)
【0071】実施例9 (S)−4−(4−アミジノベ
ンゾイルアミノ)アセチル−3−{3−(6−アミノヘ
キサノイルアミノ)プロピル}−2−オキソピペラジン
−1−酢酸 トリフルオロ酢酸塩 (S)−4−ベンジルオキシカルボニルアミノアセチル
−3−{3−(6−tブトキシカルボニルアミノヘキサ
ノイルアミノ)プロピル}−2−オキソピペラジン−1
−酢酸(0.42g 0.68mmol)をメタノール8.4cc
に溶解させ、 10% Pd−C 0.17gを加え、 水素雰
囲気下1時間撹拌した。 触媒を濾過して除き、 濾液を減
圧濃縮した。 残渣及び重曹(0.18g 2.14mmol)を
2O 8.4cc、 1,4−ジオキサン4.2ccに溶解させ、
室温撹拌下4−アミジノベンゾイルクロライド塩酸塩
(0.20g 0.93mmol)を加えた。 1時間撹拌後、
反応系を1N HCl水によりpH4に調整した後、 濃縮
乾固した。 残渣をトリフルオロ酢酸4.3ccに溶解させ、
室温にて1時間撹拌した。 反応系を減圧濃縮し、残渣を
CHP−20カラムクロマトグラフィー(H2O→5%
CH3CN)にて精製し、 題記化合物0.26g(y.55
%)を無色非晶性粉末として得た。 比旋光度 : [α]D +42.7°(C=0.99, MeOH) 元素分析値: C25H37N7O6・1.1CF3CO2H・2H2O (693.067)
として 計算値 C:47.14 H:6.12 N:14.15 実測値 C:47.30 H:5.82 N:14.40
【0072】参考例8 (S)−4−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノアセチル−3−{3−(5−tブトキシ
カルボニルアミノペンタノイルアミノ)プロピル}−2
−オキソピペラジン−1−酢酸 参考例7と同様の方法により5−tブトキシアミノ吉草
酸を用いて合成した。 IR ν max cm-1 :3370, 2940, 1650, 1533, 1455, 125
4, 1170, 1050 NMR (CDCl3) δ:1.42(9H,s), 1.28-2.08(8H,m), 2.18
(2H,t,J=7.0Hz), 3.03(2H,t,J=6.8Hz), 3.10-4.20(10H,
m),4.82-5.00(1H,m), 5.11(2H,s),7.22-7.52(5H,m)
【0073】実施例10 (S)−4−(4−アミジノ
ベンゾイルアミノ)アセチル−3−{3−(5−アミノ
ペンタノイルアミノ)プロピル}−2−オキソピペラジ
ン−1−酢酸トリフルオロ酢酸塩 実施例9と同様の方法により(S)−4−ベンジルオキ
シカルボニルアミノアセチル−3−{3−(5−tブト
キシカルボニルアミノペンタノイルアミノ)プロピル}
−2−オキソピペラジン−1−酢酸を用いて合成した。 比旋光度 : [α]D +46.0°(C=1.01, MeOH) 元素分析値: C24H35N7O6・CF3CO2H・2.5H2O (676.646)と
して 計算値: C, 46.15; H, 6.11; N, 14.49 実測値: C, 46.43; H, 6.15; N, 14.20
【0074】参考例9 (S)−4−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノアセチル−3−{3−(4−tブトキシ
カルボニルアミノブタノイルアミノ)プロピル}−2−
オキソピペラジン−1−酢酸 参考例7と同様の方法により4−tブトキシアミノ酪酸
を用いて合成した。 IR ν max cm-1 :3350, 2930, 1642, 1530, 1452, 125
2, 1170, 1050 NMR (CDCl3) δ:1.42(9H,s), 1.30-2.10(4H,m), 1.73
(2H,t,J=7.2Hz), 2.18(2H,t,J=7.5Hz), 3.04(2H,t,J=6.
8Hz), 3.10-4.20(10H,m), 4.83-4.97(1H,m), 5.11(2H,
s), 7.22-7.50(5H,m)
【0075】実施例11 (S)−4−(4−アミジノ
ベンゾイルアミノ)アセチル−3−{3−(4−アミノ
ブタノイルアミノ)プロピル}−2−オキソピペラジン
−1−酢酸 トリフルオロ酢酸塩 実施例9と同様の方法により(S)−4−ベンジルオキ
シカルボニルアミノアセチル−3−{3−(4−tブト
キシカルボニルアミノブタノイルアミノ)プロピル}−
2−オキソピペラジン−1−酢酸を用いて合成した。 比旋光度 : [α]D +47.9°(C=1.00, H2O) 元素分析値: C23H33N7O6・1.5CF3CO2H・2H2O (710.623)
として 計算値: C, 43.95; H, 5.46; N, 13.80 実測値: C, 44.23; H, 5.63; N, 13.52
【0076】実施例12 (S,S)−4−{2−(4
−アミジノベンゾイルアミノ)−3−(4−メトキシフ
ェニル)プロピオニル}−3−(4−グアニジノブチ
ル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸 塩酸塩 参考例6で得た(S,S)−4−{2−ベンジルオキシ
カルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニル)プロ
ピオニル}−3−(4−tブトキシカルボニルアミノブ
チル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチルエ
ステル(0.6g0.86mmol)をトリフルオロ酢酸2.
0ccに溶解させた。 室温にて1時間撹拌した後、 反応系
を減圧濃縮した。 残渣及び重曹(0.22g 2.57mm
ol)の水溶液5.6ccをS−メチルイソチオウレア硫酸塩
(0.48g 1.71mmol)及び2N NaOH水(0.8
6cc 1.71mmol)の水溶液5.6ccに加え、 室温にて
14時間撹拌した。 析出した固体を濾取し、 水で洗浄し
乾燥させた。 この固体をメタノール5.8ccに溶解させ、
10% Pd−C 0.12gを加え、 水素雰囲気下1時
間撹拌した。 触媒を濾過して除き、 濾液を減圧濃縮し
た。 残渣をCHP−20カラムクロマトグラフィー(H
2O→5%CH3CN→10%CH3CN)により精製し、
(S,S)−4−{2−アミノ−3−(4−メトキシフ
ェニル)プロピオニル}−3−(4−グアニジノブチ
ル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸を得た。 この中
間体(0.16g 0.36mmol)及び重曹(0.09g
1.07mmol)をH2O 3.2cc、1,4−ジオキサン
1.6ccに溶解させ、 室温撹拌下4−アミジノベンゾイ
ルクロライド塩酸塩(0.10g 0.46mmol)を加え
た。 1.5時間撹拌後、 反応系を1N HCl水によりpH
4に調整し、 減圧濃縮した。 残渣をCHP−20カラム
クロマトグラフィー(H2O→5%CH3CN)により精
製し、 題記化合物0.16g(y.27.3%)を無色非晶
性粉末として得た。 比旋光度 : [α]D +62.7°(C=0.99, MeOH) 元素分析値: C29H38N8O6・HCl・3H2O (685.176)として 計算値 C, 50.84; H, 6.62; N, 16.35 実測値 C, 50.76; H, 6.47; N, 16.11
【0077】実施例13 (S)−4−(4−アミジノ
ベンゾイルアミノ)アセチル−3−{3−(4−グアニ
ジノブタノイルアミノ)プロピル}−2−オキソピペラ
ジン−1−酢酸 塩酸塩 参考例9により得た(S)−4−ベンジルオキシカルボ
ニルアミノアセチル−3−{3−(4−tブトキシカル
ボニルアミノブタノイルアミノ)プロピル}−2−オキ
ソピペラジン−1−酢酸(0.33g 0.56mmol)を
トリフルオロ酢酸6.6ccに溶解させ、室温にて1時間
撹拌した後、 反応系を減圧濃縮した。 残渣及び重曹
(0.14g 1.68mmol)の水溶液3.3ccをS−メチ
ルイソチオウレア硫酸塩(0.93g 3.35mmol)及
び2N NaOH水(1.68cc 3.35mmol)の水溶液
3.3ccに加え、 室温にて14時間撹拌した。 反応系を
減圧濃縮し、 残渣をCHP−20カラムクロマトグラフ
ィー(H2O→5%CH3CN→10%CH3CN→15
%CH3CN)により精製し、 (S)−[4−(ベンジ
ルオキシカルボニルアミノ)−アセチル−3−{3−
(4−グアニジノブチリルアミノ)−プロピル}−2−
オキソピペラジン−1-イル]−酢酸を得た。 この中間
体をメタノール6.0ccに溶解させ、 10%Pd−C 0.
30gを加え、 水素雰囲気下1時間撹拌した。 触媒を濾
過して除き、 濾液を減圧濃縮した。 残渣及び重曹(0.
19g 2.23mmol)をH2O 6.0cc、 1,4−ジオキ
サン3.0ccに溶解させ、室温撹拌下4−アミジノベン
ゾイルクロライド塩酸塩(0.16g 0.73mmol)を
加えた。 1.0時間撹拌後、 反応系を1N HCl水によ
りpH4に調整し、 減圧濃縮した。 残渣をCHP−20
カラムクロマトグラフィー(H2O)により精製し、 題
記化合物0.09g(y.24.7%)を無色非晶性粉末と
して得た。 比旋光度 : [α]D +48.4°(C=0.96, H2O) 元素分析値: C24H35N9O6・2HCl・3.5H2O (681.572)とし
て 計算値 C, 42.29; H, 6.51; N, 18.50 実測値 C, 42.34; H, 6.59; N, 18.28
【0078】参考例10 4−(N−ベンジルオキシカ
ルボニル)グリシル−1−tブトキシカルボニルメチル
−2−オキソピペラジン−3−酢酸 4−(N−ベンジルオキシカルボニル)グリシル−1−
tブトキシカルボニルメチル−2−オキソピペラジン−
3−酢酸 メチルエステル1.46gを水5mlとメタノ
ール5mlの混合液に溶解し、0℃で水酸化リチウム1水
和物190mgを5分間で加えた。同温度で1時間撹拌し
た後、室温としてさらに1時間撹拌した。5%硫酸水素
カリウム水で反応液をpH7とし,メタノールを減圧濃
縮で除いた。さらに5%硫酸水素カリウムでpH3とし
た後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧濃縮すると題記化合物1.1gが
無色油状物として得られた。 NMR:(CDCl3) δ : 1.452(9H,s), 2.80-4.65(10H,m),
5.10(2H,s), 5.82(1H,m), 6.03(1H,m), 7.33(5H,s). IR
νmax,cm-1: 3000, 1730, 1660, 1465, 1370, 1230, 1
160.
【0079】参考例11 3−(4−アミジノフェニ
ル)アミノカルボニルメチル−4−(N−ベンジルオキ
シカルボニル)グリシル−2−オキソピペラジン−1−
酢酸tブチルエステル 参考例5で得た4−(N−ベンジルオキシカルボニル)
グリシル−1−tブトキシカルボニルメチル−2−オキ
ソピペラジン−3−酢酸820mgと4−アミノベンツア
ミジン2塩酸塩370mgをピリジン5mlに溶解し、室温
でジシクロヘキシルカルボジイミド370mg、及び4−
ジメチルアミノピリジン10mgを加え同温で24時間撹
拌した。不溶物をろ過し、ろ液を減圧濃縮して得た粗生
成物を1%塩酸水に溶解しCHP−20を用いたカラム
ムクロマトグラフィーに付した。5%アセトニトリル−
水で溶出される分画を凍結乾燥して題記化合物550mg
を無色粉末として得た。 NMR(DMSOd-6) δ: 1.42(9H,s), 2.83-4.44(13H,m), 5.
02(2H,s), 7.34(5H,s),7.78-7.82(4H,m), 9.03-9.25(3
H,m). IRνmax,cm-1: 3325, 1730, 1680, 1640, 1480, 1365,
1260, 1155.
【0080】実施例14 (S)−4−[N−(4−ア
ミジノベンゾイルアミノ)アセチル]−3−(4−アミ
ジノフェニル)アミノカルボニルメチル−2−オキソピ
ペラジン−1−酢酸 参考例6で得た3−(4−アミジノフェニル)アミノカ
ルボニルメチル−4−(N−ベンジルオキシカルボニ
ル)グリシル−2−オキソピペラジン−1−酢酸tブチ
ルエステル930mgをメタノール15mlに溶解し、10
%パラジウム−炭素100mgを加え、室温で水素雰囲気
下1時間撹拌した。還元触媒をろ過して除き、ろ液を減
圧濃縮して得られた油状物を炭酸水素ナトリウム350
mgとともに水25mlとジオキサン25mlの混合液に溶解
した溶液に、室温で激しく撹拌しながら4−アミジノ安
息香酸307mgを5分間で加えた。反応液を濃縮して得
られた粗生成物をジクロロメタン5mlに溶解し、トリフ
ルオロ酢酸5mlを室温で加え1時間撹拌した。反応液を
減圧濃縮して得た粗生成物をCHP−20を用いたカラ
ムクロマトグラフで精製し題記化合物490mgを無色粉
末として得た。 比旋光度:[α]D 23 +57.5° (C=0.9,H2O) 元素分析値:C25H28N8O6・CF3CO2H・2.7H2O として 計算値:C, 46.41; H, 4.96; N, 16.04. 実測値:C, 46.56; H, 4.80; N, 15.84.
【0081】実施例15 (S)−4−(4−グアニジ
ノベンゾイルアミノ)アセチル−3−[3−(4−グア
ニジノベンゾイルアミノ)]プロピル−2−オキソピペ
ラジン−1−酢酸 塩酸塩 参考例2で得た(S)−4−ベンジルオキシカルボニル
アミノアセチル−3−(3−tブトキシカルボニルアミ
ノ)プロピル−2−オキソピペラジン−1−酢酸 t
チルエステル0.7gをトリフルオロ酢酸4.9mlに溶解
させ、 室温にて1時間撹拌した。 反応液を減圧濃縮し、
トルエンにて数回共沸した。 残渣をCHP−20(三菱
化成)を用いたカラムクロマトグラフィーに付し20%
アセトニトリル/水で溶出される分画を濃縮して(S)
−4−ベンジルオキシカルボニルアミノアセチル−3−
(3−アミノ)プロピル−2−オキソピペラジン−1−
酢酸を粗生成物として得た。 本品をメタノール12.0m
lに溶解させ、 10%パラジウムー炭素250mgを加え、
水素雰囲気下1時間撹拌した。 触媒をろ過して除き、
ろ液を減圧濃縮した。 残渣及び重層836mgを1,4−
ジオキサン7.0ml、水14.0mlの混合溶媒に溶解させ、
室温撹拌下4−グアニジノ安息香酸 N−ヒドロキシ−
5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸イミドエステ
ル塩酸塩1.27gを加えた。 1時間撹拌後、 反応系を
1N. 塩酸によりpH3−4にした後、減圧濃縮した。 残
渣をCHP−20カラムクロマトグラフィー(5%CH
3CN/H2Oで溶出)に付し該等分画を凍結乾燥して題
記化合物0.48gを無色非晶粉末として得た。 比旋光度 :[α]D 20 +56.3°(C= 1.017, H2O) 元素分析値:C27H34N10O6・1.0HCl・3.5H2Oとして 計算値 C, 46.72; H, 6.10; N, 20.18 実測値 C, 46.56; H, 6.17; N, 20.05
【0082】参考例12 (S)−3−(2−tブトキ
シカルボニルアミノ)エチル−2−オキソピペラジン−
1−酢酸 tブチルエステル しゅう酸塩 (S)−N2−ベンジルオキシカルボニル−N4tブト
キシカルボニル−2,4−ジアミノブタン酸26g、 N
−(2,2−ジメトキシエチル)グリシン tブチルエス
テル15.5gをアセトニトリル200mlに溶解し、 室
温で撹拌しながら1−エチル−3−(3−ジメチルアミ
ノプロピル)カルボジイミド塩酸塩19gを加えた。同
温でさらに2時間撹拌した後、 反応液を濃縮し、 得られ
た油状物を酢酸エチルに溶かし、 5%硫酸水素カリウム
水ついで飽和炭酸水素ナトリウム水で洗浄後、 無水硫酸
マグネシウムで乾燥し、 減圧下に濃縮した。 残留物をト
ルエン500mlに溶解し、 p−トルエンスルホン酸1.
4gを加えて70℃で3時間撹拌した。 室温まで冷却し
た反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水で洗浄し、 無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、 減圧下に濃縮した。 残留物を
メタノール500mlに溶解し、 10% Pd−C を10
gを加えて水素雰囲気下、 室温で10時間撹拌した。 触
媒をろ過して除き、 ろ液にしゅう酸6.4gを加え減圧
濃縮した。 得られた粗結晶をメタノール/酢酸エチルか
ら再結晶して題記化合物9.5gを無色結晶として得た。 融点: 165 - 169℃ 元素分析 C17H31N3O5・(CO2H)2 として 計算値 : C, 51.00; H, 7.43; N, 9.39 実測値 : C, 50.78; H, 7.59; N, 9.14
【0083】参考例13 (S)−4−(ベンジルオキ
シカルボニルアミノ)アセチル−3−(2−tブトキシ
カルボニルアミノ)エチル−2−オキソピペラジン−1
−酢酸 tブチルエステル 参考例12で得た(S)−3−(2−tブトキシカルボ
ニルアミノエチル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸
tブチルエステル しゅう酸塩900mgをジクロルメタ
ン20mlに懸濁し、 飽和炭酸水素ナトリウム水20mlを
加えて10分間激しく撹拌した。 有機層を分液し、 無水
硫酸マグネシウムで乾燥した後、 N−ベンンジルオキシ
カルボニルグリシン420mg、 及び1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
500mgを加えて室温で2時間撹拌した。 反応液を減圧
下に濃縮後、 残渣を酢酸エチルに溶解して5%硫酸水素
カリウム、 飽和炭酸水素ナトリウム水で洗い、 無水硫酸
マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。 残留物をシリカゲ
ルクロマト(溶出液:酢酸エチル−ヘキサン=3:1)
で精製して題記化合物1.05gを無色油状物として得
た。 IR νmax cm-1: 3450, 1705, 1655, 1640, 1500, 145
0, 1360, 1240, 1160. NMR (CDCl3) δ: 1.43(9H,s), 1.46(9H, s), 2.05-2.3
3(1H, m), 2.73-2.95(1H, m), 3.15-4.20(10H, m), 5.0
5(1H, dd, J=3Hz), 5.13 (2H, s), 5.30(1H, brs), 5.8
3(1H, brs), 7.36(5H,s).
【0084】実施例16 (S)−4−(4−アミジノ
ベンゾイルアミノ)アセチル−3-[2−(4−グアニ
ジノベンゾイルアミノ)]エチル−2−オキソピペラジ
ン−1−酢酸 塩酸塩 参考例13で得た(S)−4−(N−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノ)アセチル−3−(2−tブトキシカル
ボニルアミノ)エチル−2−オキソピペラジン−1−酢
tブチルエステル550mgをトリフルオロ酢酸5ml
に溶解し室温で1時間撹拌した。 反応液を濃縮して得た
油状物と炭酸水素ナトリウム400mgを水25ml−ジオ
キサン25mlの混合液に溶解し、 室温で撹拌しながら4
−グアニジノベンゾイルクロリド塩酸塩250mgを加え
た。 反応液を1N塩酸でpH7に調整し、 10%パラジ
ウム−炭素100mgを加え、 水素雰囲気下で1時間撹拌
した。 触媒をろ過して除き、 ろ液にジオキサン30ml、
及び炭酸水素ナトリウム400mgを加えて激しく撹拌し
ながら、 4−アミジノ安息香酸塩酸塩230mgを加え
た。 反応液を1N. 塩酸でpH3とした後、 減圧下に半
量まで濃縮した。 濃縮液をCHP−20カラム(5%ア
セトニトリル/水)で精製し、 題記化合物250mgを無
色非晶固体として得た。 非旋光度:[α]D 20 +26.112° (C=0.450, MeOH) 元素分析 C26H31N9O6・HCl・5H2Oとして 計算値:C, 45.12; H, 6.12; N, 18.21 実測値:C, 45.61; H, 6.06; N, 18.22
【0085】参考例14 (S)−4−ベンジルオキシ
カルボニルアミノアセチル−3−tブトキシカルボニル
アミノメチル−2−オキソピペラジン−1−酢酸 t
チルエステル (S)−N2−ベンジルオキシカルボニル−N3tブト
キシカルボニル−2,3−ジアミノプロパン酸を用い参
考例1、 参考例2と同様の方法により題記化合物を無色
油状物として得た。 H1-NMR(CDCl3) δ, 1.38(9H, s), 1.47(9H, s), 3.19-
4.20(10H, m), 4.90-5.05(2H, m),5.13(2H,s), 5.82(1
H, brs), 7.36(5H, s).
【0086】実施例17 (S)−4−(4−アミジノ
ベンゾイルアミノ)アセチル−3−アミノメチル−2−
オキソピペラジン−1−酢酸 2塩酸塩 参考例14で得た(S)−4−ベンジルオキシカルボニ
ルアミノアセチル−3−tブトキシカルボニルアミノメ
チル−2−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチルエス
テルを実施例1と同様の操作に付し題記化合物を無色非
晶粉末として得た。 比旋光度:[α]D 20 +44.9° (C=0.655, MeOH) 元素分析 C17H22N6O5・2HCl・4H2Oとして 計算値:C, 38.14; H, 6.02; N, 15.70. 実測値:C, 38.11; H, 5.65; N, 15.70.
【0087】実施例18 (S)−4−(4−アミジノ
ベンゾイルアミノ)アセチル−3−(4−アミジノベン
ゾイルアミノ)メチル−2−オキソピペラジン−1−酢
酸塩酸塩 実施例17で得た(S)−4−(4−アミジノベンゾイ
ルアミノ)アセチル−3−アミノメチル−2−オキソピ
ペラジン−1−酢酸 2塩酸塩を実施例2と同様の操作
に付し、 題記化合物を無色非晶粉末として得た。 比旋光度:[α]D 20 +60.2° (C=0.535, MeOH) 元素分析 C25H28N8O6・HCl・3H2O として 計算値:C, 47.89; H, 5.63; N, 17.87. 実測値:C, 47.63; H, 5.36; N, 17.81.
【0088】実施例19 (S)−4−(4−アミジノ
ベンゾイルアミノ)アセチル−3−[2−(4−アミジ
ノベンゾイルアミノ)]エチル−2−オキソピペラジン
−1−酢酸 トリフルオロ酢酸塩 参考例13で得た(S)−4−(ベンジルオキシカルボ
ニルアミノ)アセチル−3−(2−tブトキシカルボニ
ルアミノ)エチル−2−オキソピペラジン−1−酢酸
tブチルエステルを実施例1及び実施例2と同様の操作
に付し、題記化合物を無色非晶粉末として得た。 比旋光度:[α]D 20 +30.299° (C=0.470, H2O) 元素分析 C26H30N8O6・CF3CO2H・3H2O として 計算値:C, 46.80; H, 5.19; N, 15.59. 実測値:C, 46.67; H, 4.99; N, 15.39.
【0089】実施例20 (S)−4−(4−グアニジ
ノベンゾイルアミノ)アセチル−3−[2−(4−グア
ニジノベンゾイルアミノ)]エチル−2−オキソピペラ
ジン−1−酢酸 トリフルオロ酢酸塩 参考例13で得た(S)−4−(ベンジルオキシカルボ
ニルアミノ)アセチル−3−(2−tブトキシカルボニ
ルアミノ)エチル−2−オキソピペラジン−1−酢酸
tブチルエステルを用いて実施例15と同様の操作によ
り題記化合物を無色非晶粉末として得た。 比旋光度:[α]D 20 +35.207° (C=0.650, H2O) 元素分析 C26H32N10O6・CF3CO2H・3H2O として 計算値:C, 44.92; H, 5.25; N, 18.71 実測値:C, 44.95; H, 5.54; N,
18.69
【0090】実施例21 (R)−4−(4−アミジノ
ベンゾイルアミノ)アセチル−3−(3−アミノ)プロ
ピル−2−オキソピペラジン−1−酢酸 トリフルオロ
酢酸 Z−D−Orn(Boc)−OHを参考例1、 参考例
2、 及び実施例1と同様の操作に付して、題記化合物を
無色非晶粉末として得た。 比旋光度:[α]D 20 −35.6° (C=0.519, MeOH) 元素分析 C19H26N6O5・2CF3CO2H・1.5H2O として 計算値:C, 41.02; H, 4.64; N, 12.48. 実測値:C, 41.16; H, 4.47; N, 12.60.
【0091】実施例22 (R)−4−(4−アミジノ
ベンゾイルアミノ)アセチル−3−[3−(4−アミジ
ノベンゾイルアミノ)]プロピル−2−オキソピペラジ
ン−1−酢酸 トリフルオロ酢酸塩 実施例21で得た(R)−4−(4−アミジノベンゾイ
ルアミノ)アセチル−3−(3−アミノ)プロピル−2
−オキソピペラジン−1−酢酸 トリフルオロ酢酸を実
施例2と同様の操作に付し題記化合物を無色非晶粉末と
して得た。 比旋光度:[α]D 20 −41.6° (C=0.495, MeOH) 元素分析 C27H32N8O6・CF3CO2H・4H2O として 計算値:C, 46.40; H, 5.51; N, 14.93. 実測値:C, 46.66; H, 5.20; N, 14.90.
【0092】実施例23 (S)−4−(4−アミジノ
ベンゾイルアミノ)アセチル−3−[3−(4−グアニ
ジノベンゾイルアミノ)]プロピル−2−オキソピペラ
ジン−1−酢酸 トリフルオロ酢酸塩 参考例2で得た(S)−4−(ベンジルオキシカルボニ
ルアミノ)アセチル−3−(3−tブトキシカルボニル
アミノ)プロピル−2−オキソピペラジン−1−酢酸
tブチルエステルを実施例16と同様の操作に付し、題
記化合物を無色非晶粉末として得た。 比旋光度:[α]D 20 +48.6° (C=1.017, H
O) 元素分析 C2733・1.1CF3CO2H・1.5H
2O として 計算値:C, 48.00; H, 5.30; N, 16.97. 実測値:C, 47.91; H, 5.11; N, 17.22.
【0093】実施例24 (S)−4−(4−アミジノ
ベンゾイルアミノ)アセチル−3−(4−アミジノフェ
ニルアミノカルボニル)エチル−2−オキソピペラジン
−1−酢酸 トリフルオロ酢酸塩 (S)−4−ベンジルオキシカルボニルアミノアセチル
−1−tブトキシカルボニルメチル−2−オキソピペラ
ジン−3−プロパン酸メチルエステルを参考例10、 参
考例11、 実施例14と同様の操作に付し、 題記化合物
を無色非晶粉末として得た。 比旋光度:[α]D 20 +59.625° (C=0.360, H2O) 元素分析 C26H30N8O6・CF3CO2H・4H2Oとして 計算値:C, 45.65; H, 5.34; N, 15.21 実測値:C, 45.70, H, 5.10; N, 14.91
【0094】実施例25 (S)−4−(4−アミジノ
ベンゾイルアミノ)アセチル−3−(4−アミジノメチ
ルベンゾイルアミノ)メチル−2−オキソピペラジン−
1−酢酸 2塩酸塩 参考例14で得た(S)−4−ベンジルオキシカルボニ
ルアミノアセチル−3−tブトキシカルボニルアミノメ
チル−2−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチルエス
テルと4−アミジノメチル安息香酸塩酸塩のN−ヒドロ
キシサクシンイミド活性エステル、及び4−アミジノベ
ンゾイルクロリド塩酸塩を用いて実施例16と同様の操
作に付して題記化合物を無色非晶粉末として得た。 比旋光度:[α]D 20 +48.4° (C=0.665, MeOH) 元素分析 C26H30N8O6・2HCl・4.5H2O として 計算値:C, 44.32; H, 5.87; N, 15.90 実測値:C, 44.23; H, 5.74; N,
15.88
【0095】実施例26 (S)−4−(4−アミジノ
ベンゾイルアミノ)アセチル−3−(4−グアニジノメ
チルベンゾイルアミノ)メチル−2−オキソピペラジン
−1−酢酸 2塩酸塩 参考例14で得た(S)−4−ベンジルオキシカルボニ
ルアミノアセチル−3−ブトキシカルボニルアミノメ
チル−2−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチルエス
テルと4−グアニジノメチル安息香酸塩酸塩のN−ヒド
ロキシサクシンイミド活性エステル、 及び4−アミジノ
ベンゾイルクロリド塩酸塩を用いて実施例16と同様の
操作に付し題記化合物を無色非晶粉末として得た。 比旋光度:[α]D 20 +47.2° (C=0.553, H2O) 元素分析 C26H31N9O6・2HCl・3H2O として 計算値:C, 45.09; H, 5.67; N, 18.20 実測値:C, 45.32; H, 5.55; N, 18.10
【0096】実施例27 (S,S)−4−[2−(4
−アミジノベンゾイルアミノ)−3−(4−メトキシフ
ェニル)]プロピオニル−3−[3−(6−アミノヘキ
サノイルアミノ)]プロピル−2−オキソピペラジン−
1−酢酸 トリフルオロ酢酸塩 参考例5で得た(S,S)−4−[2−ベンジルオキシ
カルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニル)]プ
ロピオニル−3−(3−tブトキシカルボニルアミノ)
プロピル−2−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチル
エステルを参考例7及び実施例9と同様の操作に付し、
題記化合物を無色非晶粉末として得た。 比旋光度:[α]D 20 +57.3° (C=0.678, MeOH) 元素分析 C33H45N7O7・CF3CO2H・2.5H2Oとして 計算値:C, 51.85; H, 6.34; N, 12.09 実測値:C, 52.02; H, 6.25; N, 12.04
【0097】実施例28 (S,S)−4−[2−(4
−アミジノベンゾイルアミノ)−3−(4−メトキシフ
ェニル)]プロピオニル−3−[4−(2−アミノアセ
チルアミノ)]ブチル−2−オキソピペラジン−1−酢
酸 トリフルオロ酢酸塩 参考例6で得た(S,S)−4−[2−ベンジルオキシ
カルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニル)]プ
ロピオニル−3−(4−tブトキシカルボニルアミノ)
ブチル−2−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチルエ
ステルとN−tブトキシカルボニルグリシンを用いて参
考例7及び実施例9と同様の操作に付し、題記化合物を
無色非晶粉末として得た。 比旋光度:[α]D 20 +59.8° (C=0.644, MeOH) 元素分析 C30H39N7O7・CF3CO2H・2.5H2O として 計算値:C, 50.00; H, 5.90; N, 12.75 実測値:C, 49.95; H, 5.72; N, 12.87
【0098】参考例15 4−(アミノ−ヒドロキシイ
ミノ)安息香酸 メチルエステル 4−シアノ安息香酸メチルエステル16.5g及び塩酸
ヒドロキシルアミン7.2gをメタノール200mlに溶
解し、 室温で炭酸水素ナトリウム8.82gを加えた後、
3時間加熱還流した。 冷却後、 水400mlを加えて析
出した結晶をろ取した。 結晶を水及びエーテルで洗浄
後、 減圧乾燥して題記化合物16.1gを無色針状晶と
して得た。 融点:170 - 172℃ 元素分析 C9H10N2O3 として 計算値:C, 55.67; H, 5.19; N, 14.43 実測値:C, 55.57; H, 5.22; N, 14.39
【0099】参考例16 4−(2,5−ジヒドロ-5-オ
キソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)安息香
酸 参考例15で得た4−(アミノ−ヒドロキシイミノ)安
息香酸メチルエステル5.83g及びN,N'−カルボニ
ルジイミダゾール6gをジオキサン30mlに懸濁し30
分間110℃で加熱撹拌した。 反応液を濃縮乾固し、 残
留物を水に溶解して酢酸でpHを4として析出した結晶
をろ取した。 本結晶を2N 水酸化ナトリウム60mlに
溶解し、 室温で終夜撹拌した。 反応液に酢酸を加えてp
H4とし、析出結晶をろ取、 水洗した。 本結晶をジメチ
ルホルムアミド/酢酸エチルより再結晶して題記化合物
4.3gを無色結晶として得た。 融点:300℃以上 元素分析 C9H6N2O4 として 計算値:C, 52.44; H, 2.93; H, 13.59 実測値:C, 52.14; H, 3.29; H, 13.89
【0100】実施例29 (S)−4−[4−(2,5
−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール
−3−イル)ベンゾイルアミノ]アセチル−3−{3−
[4−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オ
キサジアゾール−3−イル)ベンゾイルアミノ]}プロ
ピル−2−オキソピペラジン−1−酢酸 アンモニウム
塩 参考例2で得た(S)−4−(ベンジルオキシカルボニ
ルアミノ)アセチル−3−(3−tブトキシカルボニル
アミノ)プロピル−2−オキソピペラジン−1−酢酸
tブチルエステル1gをメタノール50mlに溶解し、 1
0%パラジウムー炭素0.2gを加え水素気流下1時間
撹拌した。 触媒をろ過しろ液を減圧濃縮して得た残留物
に参考例16で得た4−(2,5−ジヒドロ−5−オキ
ソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)安息香酸
を加えジメチルホルムアミド20mlに溶解した後、 1−
エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジ
イミド塩酸塩0.36gを加え室温で3時間撹拌した。
反応液を減圧濃縮し、 残渣をシリカゲルクロマト(酢酸
エチル−25%メタノール/酢酸エチルで溶出)で精製
し油状物を得た。 本品をトリフルオロ酢酸6mlに溶解
し、 室温で2時間撹拌した後、 反応液を減圧濃縮した。
残留物をジメチルホルムアミド8mlに溶解し、トリエチ
ルアミン1.25mlを加えた後、 4−(2,5−ジヒドロ
−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イ
ル)安息香酸0.33g、 N−ヒドロキシサクシンイミ
ド0.23g及びジシクロヘキシルカルボジイミド0.4
2gから調製した活性エステルのジメチルホルムアミド
溶液を加え、 室温で3時間撹拌した。 不溶物をろ去し、 ろ液を減圧濃縮後、 残渣を水に溶解
し、 酢酸を加えてpH4とし析出物をろ取した。 本品を
水に溶解し、アンモニア水でpH8としXAD−2カラ
ムに付し、 10%アセトニトリル/水で溶出される分画
を凍結乾燥して、題記化合物0.14gを無色非晶粉末と
して得た。 比旋光度:[α]D 20 +49.9°(C=0.522, MeOH) 元素分析: C29H31N9O10・3.5H2O として 計算値:C, 47.80; H, 5.26; N, 17.30 実測値:C, 47.87; H, 5.12; N, 17.81
【0101】参考例17 4−シアノ安息香酸t−ブチ
ルエステル 4−シアノ安息香酸45.0g及び濃硫酸3.1mlを塩化
メチレン612mlに懸濁させ、0℃撹拌下イソブテン3
10mlを加え、 室温にて13日間撹拌した。 反応液を飽
和重層水で中和した後、 酢酸エチルにて分液抽出し、 有
機層を減圧濃縮した。 析出した固体をろ取し、 ヘキサン
で洗浄した。 ろ液及び洗液を合わせて減圧濃縮し、 残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢
酸エチル=10/1)で精製し、 塩化メチレン/石油エ
ーテルにより結晶化させ題記化合物43.1gを白色結
晶として得た。 NMR (CDCl3) δ:1.61(9H,s), 7.72(2H,d,J=8.8Hz), 8.0
8(2H,d,J=8.8Hz)
【0102】参考例18 4−(アミノ−ヒドロキシイ
ミノ)メチル−安息香酸tブチルエステル 4−シアノ安息香酸tブチルエステル4.3g、 塩酸ヒド
ロキシルアミン1.84g、 炭酸水素ナトリウム2.31
gをtブタノール21.2ml、 水2.1mlの混合溶媒に溶
解させ80℃にて2時間撹拌した。 反応液に水を加え、
酢酸エチルで分液抽出し、 有機層を減圧濃縮した。 残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢
酸エチル=1/1)にて精製し、 ヘキサンにより結晶化
させ題記化合物4.41gを無色針状晶として得た。 融点 :153 - 155℃ 元素分析値: C12H16N2O3として 計算値 C, 61.00; H, 6.83; N, 11.86 実測値 C, 61.03; H, 6.70;
N, 11.90
【0103】参考例19 4−(アミノ−メトキシカル
ボニルオキシイミノメチル)安息香酸 ブチルエステ
ル 4−(アミノ-ヒドロキシイミノ)メチル−安息香酸t
チルエステル1.0g、炭酸カリウム292mgを1,4−
ジオキサン8.46mlに溶解させ、 0℃で撹拌下、クロ
ロギ酸メチル343μlを加えた。 室温にて1時間撹拌
した後、 反応液に水を加えた。 析出した結晶をろ取し、
水洗して題記化合物1.22gを白色結晶として得た。 融点 :157 - 159℃ 元素分析値: C14H18N2O5として 計算値 C, 57.14; H, 6.16; N, 9.52 実測値 C, 56.98; H, 6.21; N, 9.30
【0104】参考例20 4−(アミノ−メトキシカル
ボニルオキシイミノメチル)安息香酸 トリフルオロ酢
酸塩 4−(アミノ−メトキシカルボニルオキシイミノメチ
ル)安息香酸tブチルエステル1.0gをトリフルオロ酢
酸4.0mlに溶解させ、 室温で1時間撹拌した。反応液を
減圧濃縮し、 トルエンで共沸して題記化合物0.80g
を無色非晶粉末として得た。 元素分析 C10H10N2O5・CF3CO2H (352.2233)として 計算値:C, 40.92; H, 3.15; N, 7.95 実測値:C, 41.21; H, 2.98; N, 7.96
【0105】実施例30 (S)−4−[4−(アミノ
−メトキシカルボニルオキシイミノメチル)ベンゾイル
アミノ]アセチル−3−{3−[4−(アミノ−メトキ
シカルボニルオキシイミノメチル)ベンゾイルアミ
ノ]}プロピル−2−オキソピペラジン−1−酢酸 参考例2で得た(S)−4−(ベンジルオキシカルボニ
ルアミノ)アセチル−3−(3−tブトキシカルボニル
アミノ)プロピル−2−オキソピペラジン−1−酢酸
tブチルエステル及び参考例20で得た4−(アミノ−
メトキシカルボニルオキシイミノメチル)安息香酸トリ
フルオロ酢酸塩を用いて実施例15と同様の操作に付し
て題記化合物を無色非晶粉末として得た。 比旋光度:[α]D 20 +50.5° (C=1.018, MeOH) 元素分析:C31H36N8O12・2H2O として 計算値:C, 49.73; H, 5.38; N, 14.97 実測値:C, 49.54; H, 5.19; N, 14.87
【0106】実施例31 (S)−4−(4−アミジノ
ベンゾイルアミノ)アセチル−3−{3−[4−(アミ
ノ−メトキシカルボニルオキシイミノメチル)ベンゾイ
ルアミノ]}プロピル−2−オキソピペラジン−1−酢
酸 塩酸塩 参考例2で得た(S)−4−(ベンジルオキシカルボニ
ルアミノ)アセチル−3−(3−tブトキシカルボニル
アミノ)プロピル−2−オキソピペラジン−1−酢酸
tブチルエステル、 参考例20で得た4−(アミノ−メ
トキシカルボニルオキシイミノメチル)安息香酸トリフ
ルオロ酢酸塩及び4−アミジノ安息香酸を実施例16と
同様の操作に付し、 題記化合物を無色非晶粉末として得
た。 比旋光度:[α]D 20 +47.5° (C=1.00, H2O) 元素分析 C29H34N8O9・HCl・3H2O として 計算値:C, 47.77; H, 5.67; N, 15.37 実測値:C, 47.51; H, 5.68; N, 15.27
【0107】参考例21 (S)−3−[3−(4−ア
ミジノベンゾイルアミノ)]プロピル−4−ベンジルオ
キシカルボニルアミノアセチル−2−オキソピペラジン
−1−酢酸 参考例2で得た(S)−4−ベンジルオキシカルボニル
アミノアセチル−3−(3−tブトキシカルボニルアミ
ノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸 t
チルエステル1.35gをトリフルオロ酢酸6.8mlに溶
解し室温で1時間撹拌した後、 減圧下に濃縮した。 残留
物を水20ml及びジオキサン10mlの混合溶媒に溶解
し、 室温で炭酸水素ナトリウム806mg, ついで4−ア
ミジノベンゾイルクロリド塩酸塩683mgを加えて30
分間激しく撹拌した。 反応液を濃縮して得た粗生成物を
CHP−20カラム(20%アセトニトリル/H2Oで
溶出)で精製し、 題記化合物1.0gを無色非晶粉末と
して得た。 比旋光度:[α]D 20 +106.6° (C=0.478, 0.1N HCl) 元素分析 C27H32N6O7・2H2O として 計算値:C, 55.09; H, 6.16; N, 14.28 実測値:C, 55.36; H, 6.10; N, 14.35
【0108】実施例32 (S)−4−[4−(2−ア
ミノエチル)ベンゾイルアミノ]アセチル−3−[3−
(4−アミジノベンゾイルアミノ)]プロピル−2−オ
キソピペラジン−1−酢酸 トリフルオロ酢酸塩 参考例21で得た(S)−3−[3−(4−アミジノベ
ンゾイルアミノ)]プロピル−4−ベンジルオキシカル
ボニルアミノアセチル−2−オキソピペラジン−1−酢
酸300mgをメタノール20mlに溶解し、 10%パラジ
ウム−炭素120mgを加え水素気流下室温で1時間撹拌
した。 触媒をろ過して除き、ろ液を減圧濃縮して得た油
状物をジメチルホルムアミド5mlに溶解し、 4−(2−
tブトキシカルボニルアミノ)安息香酸173mg及びN
−ヒドロキシコハク酸イミド94mgより合成した活性エ
ステルのDMF溶液5ml及び1−エチル−3−(3−ジ
メチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩167mg
を加えて室温で2時間撹拌した。 反応液を濃縮して得た
油状物をトリフルオロ酢酸7mlに溶解して室温で1時間
撹拌した。 反応液を減圧濃縮して得た粗生成物をCHP
−20カラム(10%アセトニトリル/水で溶出)で精
製し、 題記化合物110mgを無色非晶粉末として得た。 比旋光度 [α]D 20 = +41.7° (C=1.018, MeOH) 元素分析 C28H35N7O6・1.1CF3CO2H・4H2Oとして 計算値:C, 47.53; H, 5.82; N, 12.85 実測値:C, 47.64; H, 5.60; N, 12.72
【0109】実施例33 (S)−4−(4−アミジノ
ベンゾイルアミノ)アセチル−3−[3−(4−アミジ
ノベンゾイルアミノ)]プロピル−2−オキソピペラジ
ン−1−酢酸 塩酸塩 実施例2で得た(S)−4−(4−アミジノベンゾイル
アミノ)アセチル−3−[3−(4−アミジノベンゾイ
ルアミノ)]プロピル−2−オキソピペラジン−1−酢
酸 トリフルオロ酢酸塩1gを0.5N.塩酸5mlに溶
解し、 0℃で5分間撹拌した後、 CHP−20カラムに
吸着させて溶出液が中性となるまで水洗した。 次に10
%アセトニトリル/水で溶出される分画を凍結乾燥して
題記化合物0.7gを無色非晶粉末として得た。 比旋光度:+51.3° (C = 1.018, H2O) 元素分析:C27H32N8O6・HCl・5H2O として 計算値:C, 46.92; H, 6.27; N, 16.21 実測値:C, 47.13; H, 6.14; N, 16.23
【0110】参考例22 N−(4−t−ブトキシカル
ボニルフェニル)−N'−エトキシカルボニルチオウレ
ア 4−アミノ安息香酸tブチルエステル13.51gをイソ
プロピルエーテル150mlに溶解し室温下に撹拌しなが
らエトキシカルボニルイソチオシアネート9.83gを
加えた。 2時間撹拌した後、析出した結晶をろ取し、 イ
ソプロピルエーテルから再結晶して題記化合物21.8
3gを無色針状晶として得た。 融点:119-120℃ 元素分析:C15H20N2O4Sとして 計算値 C, 55.54; H,
6.21; N, 8.64.実測値 C, 55.56; H, 6.06; N, 8.65
【0111】参考例23 N−(4−ブトキシカルボニ
ルフェニル)−N'−エトキシカルボニル−S−メチル
イソチオウレア 参考例22で得たN−(4−t−ブトキシカルボニルフ
ェニル)−N'−エトキシカルボニルチオウレア21.7
gをテトラヒドロフラン80mlに溶解し、 60%油性水
素化ナトリウム2.68gをヘキサンで洗浄してから氷
浴中撹拌しながら加えた。 次にヨウ化メチル9.5gの
ヘキサン30ml溶液を同条件下に滴下した。 滴下終了後
同条件下に1時間撹拌した。 反応液を減圧濃縮し、 酢酸
エチルに溶解して水洗後、 減圧濃縮した残渣をヘキサン
から再結晶して題記化合物20gを無色針状晶として得た。 融点:67-68℃ 元素分析 C16H22N2O4Sとして 計算値 C, 56.78; H, 6.55; N, 8.28 実測値 C, 56.63; H, 6.31; N, 8.15
【0112】参考例24 3−(4−t−ブトキシカル
ボニルフェニルアミノ)−1,2,4−オキサジアゾリン
−4H−5−オン 参考例23で得たN−(4−ブトキシカルボニルフェニ
ル)−N'−エトキシカルボニル−S−メチルイソチオ
ウレア22.8gと塩酸ヒドロキシルアミン14gをメ
タノール350mlに溶解し氷浴中撹拌しながらトリエチ
ルアミン18gを滴下し、 さらに室温で14時間撹拌し
た。 反応液を減圧下に濃縮し、 残渣を酢酸エチルに溶解
して1N.塩酸で洗浄した。 有機層を減圧濃縮して得た
粗生成物を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して題記化
合物7.8gを無色プリズム晶として得た。 融点:271-272℃(分解) 元素分析 C13H15N3O4・1/10H2Oとして 計算値 C, 55.95; H, 5.49; N, 15.06 実測値 C, 55.81; H, 5.47; N, 15.05
【0113】参考例25 3−(4−カルボキシフェニ
ルアミノ)−1,2,4−オキサゾリン−4H−5−オン 参考例24で得た3−(4−t−ブトキシカルボニルフ
ェニルアミノ)−1,2,4−オキサジアゾリン−4H−
5−オン7.7gを1N.水酸化ナトリウム70mlに溶
解し、 115℃で1.5時間撹拌した。 冷却後、 反応液
を2N.塩酸で中和し、 析出した沈殿を酢酸エチルで抽
出した。 抽出液を減圧濃縮して得た粗結晶を酢酸エチル
で洗浄し題記化合物5.36gを黄色結晶として得た。 融点:272−273℃ (分解) 元素分析 C9H7N3O4 として 計算値:C, 47.58; H, 3.40; N, 18.50 実測値:C, 47.76; H, 3.39; N, 18.57.
【0114】参考例26 4−カルボキシフェニルシア
ナミド 4−アミノ(N−ヒドロキシイミノ)メチル安息香酸メ
チルエステル17.12gをテトラヒドロフラン180m
lに溶解し、 トリエチルアミン12.12gを加えて氷浴
中メタンスルフォニルクロリド12.65gを滴下した。
同条件下、1時間撹拌後減圧濃縮した。残渣にメタノー
ルを加え、析出した結晶をろ取した。本品をメタノール
100mlに溶解し、室温で撹拌しながら水酸化ナトリウ
ム12gを含む水100mlを加えた。 減圧下にメタノー
ルを溜去し、 残渣に水700mlを加え室温下に撹拌しな
がら4N.塩酸80mlを加えた。 析出した結晶をろ取し
て、 題記化合物13.12gを無色結晶として得た。 融点:300℃以上 元素分析:C8H6N2O2 として 計算値 C, 59.26; H, 3.73; N, 17.28 実測値 C, 58.97; H, 3.82; N, 17.04
【0115】参考例27 N−(4−カルボキシフェニ
ル)−N'−ヒドロキシグアニジン 参考例26で得た4−カルボキシフェニルシアナミド
6.56gをメタノール150mlに溶解し、 室温で撹拌
しながら塩酸ヒドロキシルアミン6.1g及びトリエチ
ルアミン8.88gを加え2時間撹拌した。 析出した結
晶をろ取し、 題記化合物4.45gを無色結晶として得
た。 融点:200-202℃(分解) 元素分析:C8H9N3O3として 計算値 C, 48.78; H, 4.71; N, 21.33 実測値 C, 48.55; H, 4.69; N, 21.09
【0116】参考例28 3−(4−カルボキシフェニ
ルアミノ)−5−トリフルオロメチル−1,2,4−オ
キサジアゾール 参考例27で得たN−(4−カルボキシフェニル)−
N'−ヒドロキシグアニジン4.0gをテトラヒドロフラ
ン100mlに溶解し、 0℃で撹拌しながら無水トリフル
オロ酢酸6.75gを加えた。 同条件で1.5時間撹拌し
減圧下に濃縮した。 残渣に水を加え析出した結晶をろ取
し、 酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して題記化合物
3.5gが無色結晶として得られた。 融点:244-246℃ 元素分析:C10H6N3O3F3として 計算値 C, 43.97; H, 2.21; N, 15.38 実測値 C, 44.06; H, 2.31; N, 15.28
【0117】参考例29 4−t−ブトキシカルボニル
ベンズアルドキシム 4−シアノ安息香酸 tブチルエステル20.5gと塩酸
ヒドロキシムアミン13.9gをメタノール100mlに
溶解し室温で撹拌しながらトリエチルアミン128gを
加え85℃で1時間撹拌した。 反応液を減圧濃縮した残
渣を酢酸エチルに溶解し、 水洗した。 有機層を減圧濃縮
して得た粗生成物をイソプロピルエーテルから再結晶し
て題記化合物11.45gを無色結晶として得た。 融点: 113-114℃ 元素分析:C12H16N2O3・1/10H2O として 計算値 C, 60.54; H, 6.86; N, 11.77 実測値 C, 60.77; H, 6.79; N, 11.57
【0118】参考例30 4−t−ブトキシカルボニル
フェニルシアナミド 参考例29で得た4−t−ブトキシカルボニルベンズア
ルドキシム16.3gを酢酸エチル150mlに溶解しト
リエチルアミン13.7mlを加えて氷浴中でメタンスル
フォニルクロリド9.92gを滴下した。 同条件で0.5
時間撹拌した後、反応液を水洗し、 有機層を減圧した。
残渣の油状物をテトラヒドロフラン150mlに溶解し、
室温で撹拌しながら2N水酸化ナトリウム75mlを加え
0.5時間撹拌した。後、 減圧下にテトラヒドロフラン
を溜去した。 残留液を2N塩酸で中和後、 酢酸エチルで
抽出し減圧濃縮した。 残渣をヘキサン−イソプロピルエ
ーテルから再結晶して題記化合物を無色結晶として得
た。 融点:94-95℃ 元素分析 C12H14N2O2・1/10H2Oとして 計算値 C, 65.50; H, 6.50; N, 12.73 実測値 C, 65.51; H, 6.51; N, 12.52
【0119】参考例31 N−(4−t−ブトキシカル
ボニルフェニル)−N'−メトキシカルボニルオキシグ
アニジン 参考例30で得た4−t−ブトキシカルボニルフェニル
シアナミド8.72gと塩酸ヒドロキシルアミン5.56
gをメタノール120mlに溶解し、 −25℃でトリエチ
ルアミン8.80gを滴下した。 滴下終了後反応液を室温
として減圧濃縮した。 残渣を酢酸エチルに溶解し水洗し
た後、 有機層に−10℃でピリジン3.16g及びクロ
ル炭酸メチル3.78gを加えた。 反応液の温度を室温
とした後、水洗し有機層を減圧濃縮した。 粗生成物をイ
ソプロピルエーテルから再結晶して題記化合物9.39
gを無色結晶として得た。 融点:122-126℃ 元素分析 C14H19N3O5 として 計算値 C, 54.36; H, 6.19; H, 13.58 実測値 C, 54.29; H, 6.02; H, 13.41
【0120】参考例32 N−(4−カルボキシフェニ
ル)−N'−メトキシカルボニルオキシグアニジン 参考例31で得たN−(4−t−ブトキシカルボニルフ
ェニル)−N'−メトキシカルボニルオキシグアニジン
9.2gをトリフルオロ酢酸25mlに溶解し室温で2時
間撹拌した。 反応液を減圧濃縮して得られた残渣に水1
00mlを加え、炭酸水素ナトリウムを加えてpH6に調整
し析出した粗結晶をろ取した。本品をテトラヒドロフラ
ン−酢酸エチルから再結晶して題記化合物4.53gを
無色結晶として得た。 融点:174-175℃ 元素分析 C10H11N3O5 として 計算値 C, 47.43; H, 4.38; N, 16.59 実測値 C, 47.17; H, 4.33; N, 16.44
【0121】実施例34 (S)−2−オキソ−4−
[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ[1,2,4]オ
キサジアゾール−3−イルアミノ)ベンゾイル]アミノ
アセチル−3−[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ
[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)ベン
ゾイル]アミノプロピルピペラジン−1−酢酸 参考例2で得た(S)−4−ベンジルオキシカルボニル
アミノアセチル−3−(3−t ブトキシカルボニルアミ
ノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチ
ルエステル500mgをトリフルオロ酢酸5mlに溶解し、
室温で1時間撹拌した。 反応液を減圧濃縮して得た油状
物をメタノール10mlに溶解し、 10%パラジウム−炭
素10mgを加えて水素下室温で1時間撹拌した。 触媒を
ろ過して除き、 ろ液を減圧濃縮して(S)−4−アミノ
アセチル−3−アミノプロピル−2−オキソピペラジン
−1−酢酸の粗生成物を得た。本品を水10ml及びジオ
キサン10mlに溶解し、 炭酸水素ナトリウム400mgを
加えた。 次に参考例25で得た3−(4−カルボキシフ
ェニルアミノ)−1,2,4−オキサジアゾリン−4H−
5−オン420mgとN−ヒドロキシサクシニイミド25
0mgをジメチルホルムアミド5mlに溶解しジシクロヘキ
シルカルボジイミド450mgを加え、 室温で3時間撹拌
した後、 減圧濃縮して油状物を得た。 本品をジオキサン
5mlに溶解し、上記調整した(S)−4−アミノアセチ
ル−3−アミノプロピル−2−オキソピペラジン−1−
酢酸の溶液に加え、室温で6時間撹拌した。 反応液を1
N.塩酸で中和した後、 減圧濃縮して得た粗生成物をセ
ファデックスLH−20カラムで精製し題記化合物23
0mgを無色非晶粉末として得た。 比旋光度; [α]D 20 51.9°(C=0.27, DMSO) 元素分析 C29H30N10O10・H2O として 計算値:C, 50.00; H, 4.63; N, 20.11 実測値:C, 49.79; H, 4.91; N, 19.96.
【0122】実施例35 (S)−2−オキソ−4−
[4−(5−トリフルオロメチル[1,2,4]−オキサ
ジアゾール−3−イルアミノ)ベンゾイル]アミノアセ
チル−3−[4−(5−トリフルオロメチル[1,2,
4]−オキサジアゾール−3−イルアミノ)ベンゾイ
ル]プロピルピペラジン−1−酢酸 参考例2で得た(S)−4−ベンジルオキシカルボニル
アミノアセチル−3−(3−tブトキシカルボニルアミ
ノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチ
ルエステル及び参考例28で得た3−(4−カルボキシ
フェニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−1,2,4
−オキサジアゾールを用いて、 実施例34と同様の方法
により、 題記化合物を無色非晶粉末として得た。 比旋光度; [α]D 20 39.7°(C=0.25, DMSO) 元素分析:C31H28N10O8F6・H2O として 計算値:C, 46.51; H, 3.78; N, 17.49 実測値:C, 46.44; H, 3.97; N, 17.26.
【0123】実施例36 (S)−4−[4−(N−メ
トキシカルボニルオキシグアニジノ)ベンゾイルアミノ
アセチル]−3−[3−(N−メトキシカルボニルオキ
シグアニジノ)ベンゾイルアミノ]プロピル−2−オキ
ソピペラジン−1−酢酸 参考例2で得た(S)−4−ベンジルオキシカルボニル
アミノアセチル−3−(3−tブトキシカルボニルアミ
ノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチ
ルエステル及び参考例32で得たN−(4−カルボキシ
フェニル)−N'−メトキシカルボニルオキシグアニジ
ンを用いて実施例34と同様の方法により、 題記化合物
を無色非晶粉末として得た。 比旋光度; [α]D 20 31.20°(C=0.28, DMSO) 元素分析:C31H38N10O12・2H2O として 計算値:C, 47.81; H, 5.44; N, 17.99 実測値:C, 47.63; H, 5.71; N, 17.83
【0124】参考例33 (S)−4−(N−tブト
キシカルボニルアミノ)アセチル−3−(3−tブトキ
シカルボニルアミノ)プロピル−2−オキソピペラジン
−1−酢酸 参考例2で得た(S)−4−ベンジルオキシカルボニル
アミノアセチル−3−(3−tブトキシカルボニルアミ
ノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチ
ルエステル1.5gをトリフルオロ酢酸10mlに溶解し、
室温で1時間撹拌した。 反応液を減圧濃縮して得た油
状物をH2O 10ml及びジオキサン10mlの混合液に溶
解し、 炭酸水素ナトリウム400mg及びジtブチルジカ
ーボネート700mgを加え室温で3時間撹拌した。 減圧
下にジオキサンを留去し、 得られた水溶液を酢酸エチル
で洗浄後、 硫酸水素カリウムを加えてpH3.5に調整
し、酢酸エチルで抽出した。 抽出液を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、 減圧下に濃縮して題記化合物1.2gを
無色結晶として得た。 融点:107-109° 元素分析: C21H36N4O8 として 計算値:C, 53.38; H, 7.68; N, 11.86 実測値:C, 53.35; H, 7.73; N, 11.95.
【0125】参考例34 (S)−4−(N−ベンジル
オキシカルボニルアミノ)アセチル−3−(3−ベンジ
ルオキシカルボニルアミノ)プロピル−2−オキソピペ
ラジン−1−酢酸 参考例2で得た(S)−4−ベンジルオキシカルボニル
アミノアセチル−3−(3−tブトキシカルボニルアミ
ノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチ
ルエステル2.0gをトリフルオロ酢酸10mlに溶解し、
室温で1時間撹拌した。 反応液を減圧濃縮して得た油
状物をH2O 10ml及びジオキサン10mlの混合液に溶
解し、 炭酸水素ナトリウム600mg及びカルボベンゾキ
シクロライド550mgを加え室温で1時間撹拌した。 減
圧下にジオキサンを留去し、 得られた水溶液を酢酸エチ
ルで洗浄後、 硫酸水素カリウムを加えてpH3.5に調整
し、 酢酸エチルで抽出した。 抽出液を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、 減圧下に濃縮して題記化合物1.5gを
無色非晶粉末として得た。 元素分析:C27H32N4O8 として 計算値:C, 59.99; H, 5.97; N, 10.36 実測値:C, 60.13; H, 5.87; N, 10.22.
【0126】実施例37 (S)−4−(4−グアニジ
ノベンゾイルアミノ)アセチル−3−[3−(4−グア
ニジノベンゾイルアミノ)]プロピル−2−オキソピペ
ラジン−1−酢酸ピバロイルオキシメチルエステル 2
塩酸塩 参考例34で得た(S)−4−(N−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノ)アセチル−3−(3−ベンジルオキシ
カルボニルアミノ)プロピル−2−オキソピペラジン−
1−酢酸500mg、 炭酸カリウム128mg及びヨウ化カ
リウム463mgをジメチルホルムアミド5mlに溶解し、
室温でピバロイルオキシメチルクロリド420mgを加え
室温で12時間撹拌した。 反応液を減圧濃縮して得た油
状物を酢酸エチルに溶解し、 10%硫酸水素カリウム及
び飽和炭酸水素ナトリウム水で洗浄後、 減圧濃縮した。
残渣をメタノール10mlに溶解し、 10%パラジウム−
炭素100mgを加えて、 水素下1時間撹拌後、 触媒をろ
去し、 ろ液を濃縮した。 得られた油状物を水20ml及び
ジオキサン20mlの混合液に溶解し、 炭酸水素ナトリウ
ム400mg及び4−グアニジノ安息香酸 3,5−ジオキ
ソ−4−アザトリシクロ[5,2,1,0 2,6]デカ−
8−エン−4−イルエステル塩酸塩750mgを加え室温
で3時間撹拌した。 減圧下にジオキサンを留去して得た
水溶液に1N.塩酸を加えてpH3.5とした後、 CHP
−20カラムで精製して題記化合物240mgを無色非晶
粉末として得た。 比旋光度; [α]D 20 56.23°(C=0.27, H2O) 元素分析:C33H44N10O8・2HCl・H2Oとして 計算値:C, 49.56; H, 6.05; N, 17.51 実測値:C, 49.31; H, 6.33; N, 17.24
【0127】実施例38 (S)−4−(4−グアニジ
ノベンゾイルアミノ)アセチル−3−[3−(4−グア
ニジノベンゾイルアミノ)]プロピル−2−オキソピペ
ラジン−1−酢酸 1−(シクロヘキシルオキシカルボ
ニルオキシ)エチルエステル2塩酸塩 参考例34で得た(S)−4−(N−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノ)アセチル−3−(3−ベンジルオキシ
カルボニルアミノ)プロピル−2−オキソピペラジン−
1−酢酸及び1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオ
キシ)エチルクロライドを用いて実施例37と同様の操
作により、 題記化合物を無色非晶粉末として得た。 比旋光度: [α]D 20 52.5°(C=0.50, H2O) 元素分析:C36H48N10O9・2HCl・3H2O として 計算値:C, 48.49; H, 6.33; N, 15.71 実測値:C, 48.35; H, 6.33; N, 15.52.
【0128】実施例39 (S)−4−(4−グアニジ
ノベンゾイルアミノ)アセチル−3−[3−(4−グア
ニジノベンゾイルアミノ)]プロピル−2−オキソピペ
ラジン−1−酢酸 5−メチル−2−オキソ−1,3−
ジオキソレン−4−イルメチルエステル 2塩酸塩 参考例33で得た(S)−4−(N−tブトキシカルボ
ニルアミノ)アセチル−3−(3−tブトキシカルボニ
ルアミノ)プロピル−2−オキソピペラジン−1−酢酸
300mg及び炭酸水素ナトリウム62mgをジメチルホル
ムアミド5mlに溶解し、 5−メチル−2−オキソ−1,
3−ジオキソレン−4−イルメチルブロマイド115mg
を加え室温で5時間撹拌した。 反応液を減圧濃縮して得
た油状物を酢酸エチルに溶解し、 10%硫酸水素カリウ
ム及び飽和炭酸水素ナトリウム水で洗浄後、 減圧濃縮し
た。 残渣をトリフルオロ酢酸5mlに溶解して室温で1時
間撹拌した後、 減圧濃縮して得た油状物を水20ml及び
ジオキサン20mlの混合液に溶解し、 炭酸水素ナトリウ
ム400mg及び4−グアニジノ安息香酸3,5−ジオキ
ソ−4−アザトリシクロ[5,2,1,0 2,6]デカ−
8−エン−4−イルエステル塩酸塩500mgを加え室温
で3時間撹拌した。 減圧下にジオキサンを留去して得た
水溶液に1N.塩酸を加えてpH3.5とした後、 CHP
−20カラムで精製して題記化合物115mgを無色非晶
粉末として得た。 比旋光度: [α]D 20 43.7°(C=1.0, MeOH) 元素分析:C32H38N10O9・2HCl・3H2O として 計算値:C, 46.10; H, 5.56; N, 16.80 実測値:C, 46.43; H, 5.41; N, 16.58
【0129】実施例40 (S)−4−(4−グアニジ
ノベンゾイルアミノ)アセチル−3−[3−(4−グア
ニジノベンゾイルアミノ)]プロピル−2−オキソピペ
ラジン−1−酢酸 2−(イソブチルオキシカルボニ
ル)−2−プロピリデンエチルエステル 2トリフルオ
ロ酢酸塩 参考例33で得た(S)−4−(N−tブトキシカルボ
ニルアミノ)アセチル−3−(3−tブトキシカルボニ
ルアミノ)プロピル−2−オキソピペラジン−1−酢酸
及び2−(イソブチルオキシカルボニル)−2−プロピ
リデンエチルブロマイドを用いて実施例39と同様の操
作により題記化合物を無色非晶粉末として得た。 比旋光度: [α]D 20 47.34゜(C=0.48, H2O) 元素分析:C37H50N10O8・2CF3CO2H・2H2O として 計算値:C, 47.95; H, 5.50; N, 13.64. 実測値:C, 48.05; H, 5.51; N, 13.54.
【0130】実施例41 (S)−4−(4−グアニジ
ノベンゾイルアミノ)アセチル−3−[3−(4−グア
ニジノベンゾイルアミノ)]プロピル−2−オキソピペ
ラジン−1−酢酸 エチルエステル 2塩酸塩 参考例33で得た(S)−4−(N−tブトキシカルボ
ニルアミノ)アセチル−3−(3−tブトキシカルボニ
ルアミノ)プロピル−2−オキソピペラジン−1−酢酸
及びヨウ化エチルを用いて実施例39と同様の操作によ
り題記化合物を無色非晶粉末として得た。 比旋光度: [α]D 20 49.30°(C=0.47, H2O) 元素分析:C29H38N10O6・2HCl・2H2Oとして 計算値:C, 47.61; H, 6.06; N, 19.14 実測値:C, 47.29; H, 6.35; N, 18.88
【0131】参考例35 (S,S)−[4−[2−ベ
ンジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフ
ェニル)プロピオニル]−3−(3−tert−ブトキシカ
ルボニルアミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1
−イル]酢酸tert−ブチルエステル(別称:(S,S)
−4−[2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−
(4−メトキシフェニル)プロピオニル]−3−(3−
tert−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−2−オキ
ソピペラジン−1−酢酸 tert−ブチルエステル) 参考例3で得た(S)−[3−(3−tert−ブトキシカ
ルボニルアミノ)プロピル−2−オキソピペラジン−1
−イル]酢酸 tert−ブチルエステル・しゅう酸塩(別
称:(S)−3−(3−tert−ブトキシカルボニルアミ
ノ)プロピル−2−オキソピペラジン−1−酢酸 tert
−ブチルエステル・しゅう酸塩)4.2gを水50mlに
溶解、NaHCO3 2.3gを加えジクロルメタン50ml
2回で抽出、乾燥(Na2SO4)後、減圧濃縮した。 残
留物に Z-Tyr(OMe)-OH 3gを加えジクロルメタン15
0mlに溶解し、 次いでWSC 1.92gを加え室温下に
2時間撹拌した。ジクロルメタンを減圧下に留去した
後、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル相を3%KHS
4水、飽和NaHCO3水で洗浄、乾燥(Na2SO4
後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフ
ィー(Hexane/AcOEt=1:2〜AcOEt)により精製して
標記化合物5.88gを得た。1 H-NMR(CDCl3)δ 1.35-2.10(4H,m), 1.41(9H,s), 1.46
(9H,s), 2.30(1H,m), 2.80-3.85(7H,m), 3.41(1H,d,J=1
7.4Hz), 3.78(3H,s), 4.24(1H,d,J=17.4Hz), 4.75(2H,
m), 4.94(1H,t,J=6.5Hz), 5.10(2H,q,J=12.4Hz), 5.69
(1H,d,J=8.2Hz), 6.80(2H,d,J=8.6Hz), 7.09(2H,d,J=8.
6Hz), 7.35(5H,s)。
【0132】参考例36 (S,S)−[3−(3−ア
ミノプロピル)−4−[2−ベンジルオキシカルボニル
アミノ−3−(4−メトキシフェニル)プロピオニル]
−2−オキソピペラジン−1−イル]酢酸(別称:
(S,S)−3−(3−アミノプロピル)−4−[2−
ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシ
フェニル)プロピオニル]−2−オキソピペラジン−1
−酢酸) 参考例35で得た(S,S)−[4−[2−ベンジルオ
キシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニル)
プロピオニル]−3−(3−tert−ブトキシカルボニル
アミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−イル]
酢酸 tert−ブチルエステル(別称:(S,S)−4−
[2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−メ
トキシフェニル)プロピオニル]−3−(3−tert−ブ
トキシカルボニルアミノプロピル)−2−オキソピペラ
ジン−1−酢酸 tert−ブチルエステル)5.7gをトル
エン20mlに懸濁、氷冷下に撹拌、次いでトリフルオロ
酢酸20mlを加えた。室温下に2時間撹拌した後、トル
エンを加え減圧濃縮した。残留物を水30mlに溶解、co
nc.アンモニア水でpH5とした後XAD−2カラムク
ロマトグラフィー(H2O→50%CH3CN水で溶出)
により精製して標記化合物を4.3g得た。1 H-NMR(CD3OD)δ 1.40-2.10(4H,m), 2.32(1H,m), 2.80-
4.00(7H,m), 3.16(1H,d,J=16.5Hz), 3.77(3H,s), 4.61-
4.85(2H,m), 4.72(1H,d,J=16.5Hz), 5.05(2H,q,J=12.3H
z), 6.82(2H,d,J=8.4Hz), 7.11(2H,d,J=8.4Hz), 7.32(5
H,s)。
【0133】参考例37 (S,S)−[4−[2−ベ
ンジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフ
ェニル)プロピオニル]−3−(3−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1
−イル]酢酸(別称:(S,S)−4−[2−ベンジル
オキシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニ
ル)プロピオニル]−3−(3−ベンジルオキシカルボ
ニルアミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−酢
酸) 参考例36で得た(S,S)−[3−(3−アミノプロ
ピル)−4−[2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−
3−(4−メトキシフェニル)プロピオニル]−2−オ
キソピペラジン−1−イル]酢酸(別称:(S,S)−
3−(3−アミノプロピル)−4−[2−ベンジルオキ
シカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニル)プ
ロピオニル]−2−オキソピペラジン−1−酢酸)3.
8gを50%ジオキサン水100mlに溶解し、NaHC
3 1.52gを加えた後、氷冷下にZ−クロリド1.2
4mlを滴下し、さらに室温下に1.5時間撹拌した。ジ
オキサンを留去、3%KHSO4水を加えpH2とし酢酸
エチルで抽出、飽和NaHCO3水で洗浄し乾燥(Na2
4)後、減圧濃縮した。残留物にエーテルを加え2回
デカンテーションし標記化合物4gを得た。1 H-NMR(CDCl3)δ 1.40-2.05(4H.m), 2.22(1H,m), 2.75
(9H,m), 3.74(3H,s), 4.65-5.20(6H,m), 5.52(1H,t,J=
5.5Hz), 5.94(1H,d,J=8.6Hz), 6.78(2H,d,J=8.6Hz), 7.
05(2H,d,J=8.6Hz), 7.31(10H,s)。
【0134】参考例38 (S,S)−[4−[2−ベ
ンジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフ
ェニル)プロピオニル]−3−(3−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1
−イル]酢酸 tert−ブチルエステル(別称:(S,S)
−4−[2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−
(4−メトキシフェニル)プロピオニル]−3−(3−
ベンジルオキシカルボニルアミノプロピル)−2−オキ
ソピペラジン−1−酢酸 tert−ブチルエステル) 参考例37で得た(S,S)−[4−[2−ベンジルオ
キシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニル)
プロピオニル]−3−(3−ベンジルオキシカルボニル
アミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−イル]
酢酸(別称:(S,S)−4−[2−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニル)プロピ
オニル]−3−(3−ベンジルオキシカルボニルアミノ
プロピル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸)1.7
g、tert−ブタノール2ml及び4−ジメチルアミノピリ
ジン1.6gをジクロルメタン50mlに溶解した後WS
C0.6gを加え室温下に24時間撹拌した。ジクロル
メタンを留去、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル相を
水、飽和NaCl水で洗浄し乾燥(Na2SO4)後、減圧
濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(A
cOEt)により精製し、エーテル/ヘキサンより結晶化
を行い無色結晶として標記化合物を1.02g得た。 m.
p.138〜140℃。比旋光度:[α]D 20+49.7°(C=0.
431, MeOH)。元素分析値:C39H48N4O9(716.832)として、 計算値:C,65.35; H,6.75; N,7.82 分析値:C,65.17; H,6.69; N,7.91
【0135】参考例39 (S,S)−[4−[2−ベ
ンジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフ
ェニル)プロピオニル]−3−[3−(4−グアニジノ
ベンゾイルアミノ)プロピル]−2−オキソピペラジン
−1−イル]酢酸 塩酸塩(別称:(S,S)−4−
[2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−メ
トキシフェニル)プロピオニル]−3−[3−(4−グ
アニジノベンゾイルアミノ)プロピル]−2−オキソピ
ペラジン−1−酢酸 塩酸塩) 参考例37で得た(S,S)−[3−(3−アミノプロ
ピル)−4−[2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−
3−(4−メトキシフェニル)プロピオニル]−2−オ
キソピペラジン−1−イル]酢酸(別称:(S,S)−
3−(3−アミノプロピル)−4−[2−ベンジルオキ
シカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニル)プ
ロピオニル]−2−オキソピペラジン−1−酢酸)0.
5gを50%ジオキサン水50mlに溶解し、NaHCO3
0.24gを加えた後4−グアニジノ安息香酸3,5−
ジオキソ−4−アザ−トリシクロ[5,2,1,0 2,
6]デカ−8−エン−4−イルエステル塩酸塩0.37
7gを加え室温下に2時間撹拌した。反応液のpHを1
N−HClで3とした後ジオキサンを留去する。残留物
をXAD−2カラムクロマトグラフィー(H2O→10
%CH3CN水→20%CH3CN水→50%CH3CN
水で溶出)により精製して標記化合物0.43gを得
た。1 H-NMR(CD3OD)δ: 1.50-2.10(4H,m), 2.45(1H,m), 2.8
0-4.25(9H,m), 3.77(3H,s), 4.60-5.00(2H,m), 5.00(2
H,s), 6.83(2H,d,J=8.5Hz), 7.13(2H,d,J=8.5Hz),7.30
(5H,s), 7.35(2H,d,J=8.5Hz), 7.92(2H,d,J=8.5Hz)。
【0136】実施例42 (S,S)−[3−[3−
(4−グアニジノベンゾイルアミノ)プロピル]−4−
[3−(4−メトキシフェニル)−2−[4−(5−ト
リフルオロメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3
−イルアミノ)ベンゾイルアミノ]プロピオニル]−2
−オキソピペラジン−1−イル]酢酸・塩酸塩(別称:
(S,S)−3−[3−(4−グアニジノベンゾイルア
ミノ)プロピル]−4−[3−(4−メトキシフェニ
ル)−2−[4−(5−トリフルオロメチル−[1,2,
4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)ベンゾイルア
ミノ]プロピオニル]−2−オキソピペラジン−1−酢
酸・塩酸塩) 参考例39で得た(S,S)−[4−[2−ベンジルオ
キシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニル)
プロピオニル]−3−[3−(4−グアニジノベンゾイ
ルアミノ)プロピル]−2−オキソピペラジン−1−イ
ル]酢酸 塩酸塩(別称:(S,S)−4−[2−ベン
ジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェ
ニル)プロピオニル]−3−[3−(4−グアニジノベ
ンゾイルアミノ)プロピル]−2−オキソピペラジン−
1−酢酸 塩酸塩)をメタノール40mlに溶解し、10
%Pd−C 0.2gを加え室温下に2時間接触還元を行
った。触媒をろ去、ろ液を減圧下に濃縮した後、50%
ジオキサン水50mlに溶解した。NaHCO3でアルカリ
性に保ちながら4−(5−トリフルオロメチル−[1,
2,4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)安息香酸
及び塩化オキザリルより調整した酸クロリドのジオキサ
ン溶液を滴下、室温下に30分撹拌した。反応液のpHを
1N−HClで3とした後、減圧下に濃縮乾固した。残
留物をシリカゲルクロマトグラフィー(AcOEt:Ac
OH:H2O=8:1:1)により精製し、エーテルを
加え無色粉末として標記化合物0.17gを得た。比旋
光度:[α]D 20 +42.8°(C=0.94, DMSO)。 元素分析値:C37H39N10O8F3・HCl・0.1Et2O(852.649)と
して、 計算値:C,52.68; H,5.08; N,16.43 分析値:C,52.62; H,5.01; N,16.58
【0137】参考例40 (S,S)−[4−[3−
(4−メトキシフェニル)−2−[4−(5−トリフル
オロメチル[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルア
ミノ)ベンゾイルアミノ]プロピオニル]−2−オキソ
−3−[3−[4−(5−トリフルオロメチル[1,2,
4]オキサジアゾール−3−イルアミノベンゾイルアミ
ノ]プロピル]ピペラジン−1−イル]酢酸 tert−ブ
チルエステル(別称:(S,S)−4−[3−(4−メ
トキシフェニル)−2−[4−(5−トリフルオロメチ
ル[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)ベ
ンゾイルアミノ]プロピオニル]−2−オキソ−3−
[3−[4−(5−トリフルオロメチル[1,2,4]オ
キサジアゾール−3−イルアミノベンゾイルアミノ]プ
ロピル]ピペラジン−1−酢酸 tert−ブチルエステ
ル) 参考例38で得た(S,S)−[4−[2−ベンジルオ
キシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニル)
プロピオニル]−3−(3−ベンジルオキシカルボニル
アミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−イル]
酢酸 tert−ブチルエステル(別称:(S,S)−4−
[2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−メ
トキシフェニル)プロピオニル]−3−(3−ベンジル
オキシカルボニルアミノプロピル)−2−オキソピペラ
ジン−1−酢酸 tert−ブチルエステル)0.54gをメ
タノール50mlに溶解、10%Pd−C 0.25gを加
え2時間接触還元を行った。触媒をろ去、ろ液を減圧下
に濃縮乾固した。残留物に4−(5−トリフルオロメチ
ル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)
安息香酸0.41g及び4−ジメチルアミノピリジン0.
1gを加えアセトニトリル30mlに溶解、次いでWSC
0.39gを加え20時間撹拌した。アセトニトリルを
留去、酢酸エチル抽出を行い、3%KHSO4水及び飽
和NaCl水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)後、減圧濃縮
した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(AcO
Et)により精製し、標記化合物を0.44g得た。1 H-NMR(CD3OD)δ: 1.45(9H,s), 1.50-2.10(4H,m), 2.4
7(1H,m), 2.95-4.20(9H,m), 3.77(3H,s), 4.80-5.20(2
H,m), 6.86(2H,d,J=8.6Hz), 7.20(2H,d,J=8.6Hz),7.41
(2H,d,J=8.8Hz), 7.42(2H,d,J=8.8Hz), 7.72(2H,d,J=8.
8Hz), 7.77(2H,d,J=8.8Hz)。
【0138】実施例43 (S,S)−[4−[3−
(4−メトキシフェニル)−2−[4−(5−トリフル
オロメチル[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルア
ミノ)ベンゾイルアミノ]プロピオニル]−2−オキソ
−3−[3−[4−(5−トリフルオロメチル[1,2,
4]オキサジアゾール−3−イルアミノベンゾイルアミ
ノ]プロピル]ピペラジン−1−イル]酢酸(別称:
(S,S)−4−[3−(4−メトキシフェニル)−2
−[4−(5−トリフルオロメチル[1,2,4]オキサ
ジアゾール−3−イルアミノ)ベンゾイルアミノ]プロ
ピオニル]−2−オキソ−3−[3−[4−(5−トリ
フルオロメチル[1,2,4]オキサジアゾール−3−イ
ルアミノベンゾイルアミノ]プロピル]ピペラジン−1
−酢酸) 参考例40で得た(S,S)−[4−[3−(4−メト
キシフェニル)−2−[4−(5−トリフルオロメチル
[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)ベン
ゾイルアミノ]プロピオニル]−2−オキソ−3−[3
−[4−(5−トリフルオロメチル[1,2,4]オキサ
ジアゾール−3−イルアミノベンゾイルアミノ]プロピ
ル]ピペラジン−1−イル]酢酸 tert−ブチルエステ
ル(別称:(S,S)−4−[3−(4−メトキシフェ
ニル)−2−[4−(5−トリフルオロメチル[1,2,
4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)ベンゾイルア
ミノ]プロピオニル]−2−オキソ−3−[3−[4−
(5−トリフルオロメチル[1,2,4]オキサジアゾー
ル−3−イルアミノベンゾイルアミノ]プロピル]ピペ
ラジン−1−酢酸 tert−ブチルエステル)0.44gに
氷冷下トリフルオロ酢酸6mlを加え溶解し、室温下に2
時間撹拌した。反応液にトルエンを加え2回減圧下に濃
縮乾固した後、少量の酢酸エチルに溶解、エーテルを加
え粉末として標記化合物0.38gを得た。比旋光度:
[α]D 20 +0.7°(C=1.043, DMSO)。 元素分析値:C39H36N10O9F6・2H2O・0.2AcOEt(956.419)
として、 計算値:C,49.98; H,4.38; N,14.64 分析値:C,50.17; H,4.17; N,14.35
【0139】参考例41 (S,S)−[4−[3−
(4−メトキシフェニル)−2−[4−(5−オキソ−
4,5−ジヒドロ[1,2,4]オキサジアゾール−3−
イルアミノ)ベンゾイルアミノ]プロピオニル]−2−
オキソ−3−[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ
[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)ベン
ゾイルアミノ]プロピル]ピペラジン−1−イル]酢酸
tert−ブチルエステル(別称:(S,S)−4−[3−
(4−メトキシフェニル)−2−[4−(5−オキソ−
4,5−ジヒドロ[1,2,4]オキサジアゾール−3−
イルアミノ)ベンゾイルアミノ]プロピオニル]−2−
オキソ−3−[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ
[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)ベン
ゾイルアミノ]プロピル]ピペラジン−1−酢酸 tert
−ブチルエステル) 参考例38で得た(S,S)−[4−[2−ベンジルオ
キシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニル)
プロピオニル]−3−(3−ベンジルオキシカルボニル
アミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−イル]
酢酸 tert−ブチルエステル(別称:(S,S)−4−
[2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−メ
トキシフェニル)プロピオニル]−3−(3−ベンジル
オキシカルボニルアミノプロピル)−2−オキソピペラ
ジン−1−酢酸 tert−ブチルエステル)0.54gをメ
タノール50mlに溶解、10%Pd−C 0.25gを加
え2時間接触還元を行った。触媒をろ去、ろ液を減圧下
に濃縮乾固した。残留物に4−(5−オキソ−4,5−
ジヒドロ[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアミ
ノ)安息香酸0.33gを加え、N,N−ジメチルホルム
アミド10mlに溶解し、氷冷下に撹拌した。次いで、ト
リエチルアミン0.63mlを加えた後シアノりん酸ジエ
チル0.25gを加え、氷冷下に1時間撹拌した。N,N
−ジメチルホルムアミドを減圧下に留去、水を加え3%
KHSO4水でpH2とした後少量のN,N−ジメチルホ
ルムアミドを含む酢酸エチルで抽出、飽和NaCl 水で
洗浄し、乾燥(Na2SO4 )後、減圧濃縮した。残留物
をシリカゲルクロマトグラフィー(AcOEt→AcOEt
/AcOH/H2O=8:1:1)で精製して標記化合物
0.52gを得た。1 H-NMR(CD3OD)δ: 1.44(9H,s), 1.50-2.10(4H,m), 2.4
8(1H,m), 2.90-4.20(9H,m), 3.75(3H,s), 4.80-5.20(2
H,m), 6.84(2H,d,J=8.4Hz), 7.18(2H,d,J=8.4Hz),7.33
(2H,d,J=8.8Hz), 7.35(2,Hd,J=8.8Hz), 7.71(2H,d,J=8.
8Hz), 7.74(2H,d,J=8.8Hz)。
【0140】実施例44 (S,S)−[4−[3−
(4−メトキシフェニル)−2−[4−(5−オキソ−
4,5−ジヒドロ[1,2,4]オキサジアゾール−3−
イルアミノ)ベンゾイルアミノ]プロピオニル]−2−
オキソ−3−[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ
[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)ベン
ゾイルアミノ]プロピル]ピペラジン−1−イル]酢酸
(別称:(S,S)−4−[3−(4−メトキシフェニ
ル)−2−[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ[1,
2,4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)ベンゾイ
ルアミノ]プロピオニル]−2−オキソ−3−[4−
(5−オキソ−4,5−ジヒドロ[1,2,4]オキサジ
アゾール−3−イルアミノ)ベンゾイルアミノ]プロピ
ル]ピペラジン−1−酢酸) 参考例41で得た(S,S)−[4−[3−(4−メト
キシフェニル)−2−[4−(5−オキソ−4,5−ジ
ヒドロ[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアミ
ノ)ベンゾイルアミノ]プロピオニル]−2−オキソ−
3−[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ[1,2,
4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)ベンゾイルア
ミノ]プロピル]ピペラジン−1−イル]酢酸 tert−
ブチルエステル(別称:(S,S)−4−[3−(4−
メトキシフェニル)−2−[4−(5−オキソ−4,5
−ジヒドロ[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルア
ミノ)ベンゾイルアミノ]プロピオニル]−2−オキソ
−3−[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ[1,2,
4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)ベンゾイルア
ミノ]プロピル]ピペラジン−1−酢酸 tert−ブチル
エステル)0.62gに氷冷下トリフルオロ酢酸6mlを
加え溶解し、室温下に2時間撹拌した。反応液にトルエ
ンを加え2回減圧下に濃縮乾固し、少量のメタノールに
溶解、次いで酢酸エチルを加え粉末として標記化合物
0.43gを得た。比旋光度:[α]D 20 +7.5°(C=0.98
3, DMSO)。 元素分析値:C37H38N10O11・1.5H2O・0.5AcOEt(869.84
6)として、 計算値:C,53.85; H,5.21; N,16.10 分析値:C,53.71; H,5.05; N,15.97
【0141】参考例42 (S,S)−[4−[2−
[4−(3−メトキシカルボニルオキシグアニジノ)ベ
ンゾイルアミノ−3−(4−メトキシフェニル)プロピ
オニル]−3−[3−[4−(3−メトキシカルボニル
オキシグアニジノ)ベンゾイル]アミノ]プロピル−2
−オキソピペラジン−1−イル]酢酸 tert−ブチルエ
ステル(別称:(S,S)−4−[2−[4−(3−メ
トキシカルボニルオキシグアニジノ)ベンゾイルアミノ
−3−(4−メトキシフェニル)プロピオニル]−3−
[3−[4−(3−メトキシカルボニルオキシグアニジ
ノ)ベンゾイル]アミノ]プロピル−2−オキソピペラ
ジン−1−酢酸 tert−ブチルエステル) 参考例38で得られた(S,S)−[4−[2−ベンジ
ルオキシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニ
ル)プロピオニル]−3−(3−ベンジルオキシカルボ
ニルアミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−イ
ル]酢酸 tert−ブチルエステル(別称:(S,S)−4
−[2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−
メトキシフェニル)プロピオニル]−3−(3−ベンジ
ルオキシカルボニルアミノプロピル)−2−オキソピペ
ラジン−1−酢酸 tert−ブチルエステル)0.5gをメ
タノール50mlに溶解、10%Pd−C 0.25gを加
え2時間接触還元を行った。触媒をろ去、ろ液を減圧下
に濃縮乾固した。残留物に4−(3−メトキシカルボニ
ルオキシグアニジノ)安息香酸0.38gを加え、N,N
−ジメチルホルムアミド10mlに溶解し、氷冷下に撹拌
した。次いで、トリエチルアミン0.21mlを加えた後
シアノりん酸ジエチル0.25gを加え、氷冷下に1時
間撹拌した。酢酸1mlを加え減圧下に留去した。残留物
をシリカゲルクロマトグラフィー(AcOEt AcOEt
/AcOH/H2O=18:1:1)で精製して標記化合
物0.51gを得た。1 H-NMR(CD3OD)δ: 1.44(9H,s), 1.50-2.10(4H,m), 2.4
8(1H,m), 2.90-4.20(9H,m), 3.76(3H,s), 3.84(6H,s),
4.80-5.20(2H,m), 6.84(2H,d,J=8.6Hz), 7.18(2H,d,J=
8.6Hz), 7.33(4H,d,J=8.6Hz), 7.67(4H,d,J=8.6Hz)。
【0142】実施例45 (S,S)−[4−[2−
[4−(3−メトキシカルボニルオキシグアニジノ)ベ
ンゾイルアミノ−3−(4−メトキシフェニル)プロピ
オニル]−3−[3−[4−(3−メトキシカルボニル
オキシグアニジノ)ベンゾイル]アミノ]プロピル−2
−オキソピペラジン−1−イル]酢酸(別称:(S,
S)−4−[2−[4−(3−メトキシカルボニルオキ
シグアニジノ)ベンゾイルアミノ−3−(4−メトキシ
フェニル)プロピオニル]−3−[3−[4−(3−メ
トキシカルボニルオキシグアニジノ)ベンゾイル]アミ
ノ]プロピル−2−オキソピペラジン−1−酢酸) 参考例42で得られた(S,S)−[4−[2−[4−
(3−メトキシカルボニルオキシグアニジノ)ベンゾイ
ルアミノ−3−(4−メトキシフェニル)プロピオニ
ル]−3−[3−[4−(3−メトキシカルボニルオキ
シグアニジノ)ベンゾイル]アミノ]プロピル−2−オ
キソピペラジン−1−イル]酢酸 tert−ブチルエステ
ル(別称:(S,S)−4−[2−[4−(3−メトキ
シカルボニルオキシグアニジノ)ベンゾイルアミノ−3
−(4−メトキシフェニル)プロピオニル]−3−[3
−[4−(3−メトキシカルボニルオキシグアニジノ)
ベンゾイル]アミノ]プロピル−2−オキソピペラジン
−1−酢酸 tert−ブチルエステル)0.51gに氷冷下
トリフルオロ酢酸6mlを加え溶解し、室温下に2時間撹
拌した。反応液にトルエンを加え2回減圧下に濃縮乾固
した。残留物を50%メタノール水に溶解しCHP−2
0カラムクロマトグラフィー(H2O→20%メタノー
ル水→50%メタノール水→75%メタノール水)で精
製し、粉末として標記化合物0.2gを得た。 比旋光度:[α]D 20 +9.7°(C=1.04,DMSO)。 元素分析値:C39H46N10O13・0.5H2O(871.862)として、 計算値:C,53.73; H,5.43; N,16.07 分析値:C,53.76; H,5.46; N,16.09
【0143】実施例46 (S,S)−4−[2−(4
−グアニジノベンゾイル)アミノ−3−(4−メトキシ
フェニル)プロピオニル]−3−[3−(4−グアニジ
ノベンゾイル)アミノプロピル]−2−オキソピペラジ
ン−1−酢酸 塩酸塩 参考例36で得た(S,S)−3−(3−アミノプロピ
ル)−4−[2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3
−(4−メトキシフェニル)プロピオニル]−2−オキ
ソピペラジン−1−酢酸250mgをメタノール5mlに溶
解し、 10%パラジウム−炭素100mgを加えて水素下
に室温で1時間撹拌した。 触媒をろ過して除き、 ろ液を
減圧濃縮して得た油状物をジオキサン10ml及び水10
mlの混合溶媒に溶解し、 炭酸水素ナトリウム210mg及
び4−グアニジノ安息香酸3,5−ジオキソ−4−アザ
トリシクロ[5,2,1,0 2,6]デカ−8−エン−4
−イルエステル450mgを加え、 室温で1時間撹拌し
た。 反応液を1N.塩酸水でpH3とした後、 ジオキサ
ンを減圧下に留去した。 得られた水溶液をCHP−20
カラムに付し、10%アセトニトリル/水で溶出される
分画を凍結乾燥して題記化合物130mgを非晶粉末とし
て得た。 元素分析:C35H42N10O7・HCl・2H2Oとして 計算値:C, 53.40; H, 6.02, N, 17.79 実測値:C, 53.11; H, 5.86, N, 18.06
【0144】実施例47 (S)−[3−[3−(4−
アミジノベンゾイルアミノ)プロピル]−4−[[4−
(イミノメトキシカルボニルアミノメチル)ベンゾイル
アミノ]アセチル]−2−オキソピペラジン−1−イ
ル]酢酸 塩酸塩(別称:(S)−3−[3−(4−ア
ミジノベンゾイルアミノ)プロピル]−4−[[4−
(イミノメトキシカルボニルアミノメチル)ベンゾイル
アミノ]アセチル]−2−オキソピペラジン−1−酢酸
塩酸塩) 実施例2で得た(S)−[4−[(4−アミジノベンゾ
イルアミノ)アセチル]−3−[3−(4−アミジノベ
ンゾイルアミノ)プロピル]−2−オキソピペラジン−
1−イル]酢酸 塩酸塩(別称:(S)−4−[(4−
アミジノベンゾイルアミノ)アセチル]−3−[3−
(4−アミジノベンゾイルアミノ)プロピル]−2−オ
キソピペラジン−1−酢酸 塩酸塩)(0.17g, 0.
29mmol)を1,4−ジオキサン(2.0ml)及びH2
(2.0ml)に溶解させ、氷冷下で2N水酸化ナトリウ
ム水溶液(0.46ml, 0.91mmol)をゆっくりと加え
た後、クロロ炭酸メチルエステル(0.053ml, 0.6
9mmol)を加え、30分攪拌した。反応液を1N塩酸水
溶液にてpH3に調整し、減圧濃縮した。残渣をカラム
クロマトグラフィー(CHP−20,H2O−5%CH3
CNaq−10%CH3CNaq−15%CH3CNaq)によ
り精製し、1N塩酸水溶液により塩酸塩とし、題記化合
物(0.20g, 91%)を無色非晶性粉末として得
た。 比旋光度 :[α]D 20 +49.7° (C=0.984% in Me
OH) 元素分析値 :C29H34N8O8・2.0HCl・2.5H2O・1.0MeOH
(772.640)として 計算値 : C, 46.64; H, 5.87; N, 14.50 分析値 : C, 46.34; H, 5.62; N, 14.26
【0145】実施例48 (S,S)−[4−[2−
[4−(3−メトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイ
ルアミノ]−3−(4−メトキシフェニル)プロピオニ
ル]−3−[3−[4−(3−メトキシカルボニルグア
ニジノ)ベンゾイルアミノ]プロピル]−2−オキソピ
ペラジン−1−イル]酢酸 塩酸塩(別称:(S,S)
−4−[2−[4−(3−メトキシカルボニルグアニジ
ノ)ベンゾイルアミノ]−3−(4−メトキシフェニ
ル)プロピオニル]−3−[3−[4−(3−メトキシ
カルボニルグアニジノ)ベンゾイルアミノ]プロピル]
−2−オキソピペラジン−1−酢酸 塩酸塩) 実施例46で得た(S,S)−[4−[2−(4−グア
ニジノベンゾイルアミノ)−3−(4−メトキシフェニ
ル)プロピオニル]−3−[3−(4−グアニジノベン
ゾイルアミノ)プロピル]−2−オキソピペラジン−1
−イル]酢酸(別称:(S,S)−4−[2−(4−グ
アニジノベンゾイルアミノ)−3−(4−メトキシフェ
ニル)プロピオニル]−3−[3−(4−グアニジノベ
ンゾイルアミノ)プロピル]−2−オキソピペラジン−
1−酢酸)(0.52g, 0.73mmol)を1,4−ジオ
キサン(5.2ml)及びH2O(5.2ml)に溶解させ、
氷冷下で2N水酸化ナトリウム水溶液(4.35ml, 8.
70mmol)及びクロロ炭酸メチルエステル(0.55ml,
7.25mmol)を反応系のpHを10以下に保ちながら
加え、30分攪拌した。反応液を1N塩酸水溶液にてp
H7に 調整した後、減圧濃縮した。残渣をH2O(5.
0ml)に溶解させ、氷冷下で水酸化リチウム(0.20
g, 4.78mmol)を加えた。0℃で2時間攪拌した
後、反応系を1N塩酸水溶液にてpH3に調整し、減圧濃
縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(CHP−2
0, 10%CH3CNaq−15%CH3CNaq−20%C
3CNaq−25%CH3CNaq)及び(LH−20, H
2O)により精製し、題記化合物(0.28g, 39%)
を無色非晶性粉末として得た。 比旋光度 :[α]D 20 +64.4° (C=1.041% in Me
OH) 元素分析値 :C39H46N10O11・2.0HCl・4.5H2O(984.84
5)として 計算値 : C, 47.56; H, 5.83; N, 14.22 分析値 : C, 47.40; H, 5.55; N, 14.33
【0146】参考例43 (S,S)−[4−[2−ベ
ンジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフ
ェニル)プロピオニル]−3−(3−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1
−イル]酢酸 1−シクロヘキシルオキシカルボニルオ
キシエチルエステル(別称:(S,S)−4−[2−ベ
ンジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフ
ェニル)プロピオニル]−3−(3−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1
−酢酸 1−シクロヘキシルオキシカルボニルオキシエ
チルエステル) 参考例37で得た(S,S)−[4−[2−ベンジルオ
キシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニル)
プロピオニル]−3−(3−ベンジルオキシカルボニル
アミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−イル]
酢酸(別称:(S,S)−4−[2−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニル)プロピ
オニル]−3−(3−ベンジルオキシカルボニルアミノ
プロピル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸)(0.
58g, 0.88mmol)及びトリエチルアミン(0.4
9ml, 3.52mmol)をDMF(5.8ml)に溶解させ、
室温攪拌下、カルボニックアシッド 1−クロロエチル
エステル シクロヘキシルエステル(0.73g, 3.5
2mmol)及びヨウ化カリウム(0.58g, 3.52mmo
l)を加えた。38時間室温にて攪拌した後、反応系を
水中に注ぎ、酢酸エチルにより分液抽出した。有機層を
無水硫酸マグネシウムにより乾燥させた後、減圧濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン/酢酸エチル=2/5)にて精製し、題記化合物
(0.43g,59%)を無色非晶性粉末として得た。 IR νmax cm-1 :3410, 2930, 1755, 1710, 1645, 15
10, 1450, 1240, 1075 NMR(CDCl3) δ :1.10-2.10(14H,m), 1.52(3H,d,J=5.4H
z), 2.80-5.20(15H,m),3.77(3H,s), 5.07(2H,s), 5.09
(2H,s), 5.64(1H,d,J=7.8Hz), 6.67-6.87(2H,m),7.08(2
H,d,J=8.4Hz), 7.33(10H,s)
【0147】実施例49 (S,S)−[4−[2−
(4−グアニジノベンゾイルアミノ)−3−(4−メト
キシフェニル)プロピオニル]−3−[3−(4−グア
ニジノベンゾイルアミノ)プロピル]−2−オキソピペ
ラジン−1−イル]酢酸 1−シクロヘキシルオキシカ
ルボニルオキシエチル エステル(別称:(S,S)−
4−[2−(4−グアニジノベンゾイルアミノ)−3−
(4−メトキシフェニル)プロピオニル]−3−[3−
(4−グアニジノベンゾイルアミノ)プロピル]−2−
オキソピペラジン−1−酢酸 1−シクロヘキシルオキ
シカルボニルオキシエチル エステル) 参考例43で得た(S,S)−[4−[2−ベンジルオ
キシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニル)
プロピオニル]−3−(3−ベンジルオキシカルボニル
アミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−イル]
酢酸 1−シクロヘキシルオキシカルボニルオキシエチ
ル エステル(別称:(S,S)−4−[2−ベンジル
オキシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニ
ル)プロピオニル]−3−(3−ベンジルオキシカルボ
ニルアミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−酢
酸 1−シクロヘキシルオキシカルボニルオキシエチル
エステル)(0.43g, 0.52mmol)及び酢酸
(0.062ml, 1.09mmol)をメタノール(8.6m
l)に溶解させた。この溶液に10%Pd−C(0.17
g)を加え、水素雰囲気下1時間攪拌した。触媒を濾過
して除き、濾液を減圧濃縮した。残渣を1,4−ジオキ
サン(4.3ml)及びH2O(8.6ml)に溶解させ、室
温攪拌下に重曹(0.22g, 2.59mmol)及び4−グ
アニジノ安息香酸 N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン
−2,3−ジカルボキシイミド エステル(0.43g,
1.14mmol)を加えた。1時間後、反応系を1N塩酸
水溶液にてpH3に調整し、減圧濃縮した。残渣をカラ
ムクロマトグラフィー(CHP−20, 10%CH3
Naq−15%CH3CNaq−20%CH3CNaq)及び
(LH−20,H2O)により精製し、題記化合物(0.
073g, 14%)を無色非晶性粉末として得た。 比旋光度 :[α]D 20 +63.4° (C=1.009% in Me
OH) 元素分析値 :C44H56N10O10・2.0HCl・3.0H2O(1011.9
57)として 計算値 : C, 52.22; H, 6.37; N, 13.84 分析値 : C, 52.38; H, 6.07; N, 13.81
【0148】参考例44 (S,S)−[3−(3−t
ブトキシカルボニルアミノプロピル)−4−[2−[4
−(1,3−ジメトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾ
イルアミノ]−3−(4−メトキシフェニル)プロピオ
ニル]−2−オキソピペラジン−1−イル]酢酸 tブチ
ルエステル(別称:(S,S)−3−(3−tブトキシカ
ルボニルアミノプロピル)−4−[2−[4−(1,3
−ジメトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイルアミ
ノ]−3−(4−メトキシフェニル)プロピオニル]−
2−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチルエステル) 参考例5で得た(S,S)−[4−[2−ベンジルオキ
シカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェニル)プ
ロピオニル]−3−(3−tブトキシカルボニルアミノ
プロピル)−2−オキソピペラジン−1−イル]酢酸
tブチル エステル(別称:(S,S)−4−[2−ベン
ジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−メトキシフェ
ニル)プロピオニル]−3−(3−tブトキシカルボニ
ルアミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸
tブチル エステル)(0.66g, 0.97mmol)を
メタノール(6.6ml)に溶解させ、10%Pd−C
(0.26g)を加え、水素雰囲気下1時間攪拌した。
触媒を濾過して除き、濾液を減圧濃縮した。残渣を1,
4−ジオキサン(6.6ml)及びH2O(6.6ml)に溶
解させ、4−グアニジノ安息香酸 N−ヒドロキシ−5
−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド エステ
ル(0.55g, 1.45mmol)及び重曹(0.12g,
1.45mmol) を室温にて加えた。1時間後、反応系を
1N塩酸水溶液にてpH3に調整し、減圧濃縮した。残
渣をカラムクロマトグラフィー(CHP−20,H2
−5%CH3CNaq−10%CH3CNaq−15%CH3
CNaq−25%CH3CNaq−30%CH3CNaq)によ
り精製し、(S,S)−[3−(3−tブトキシカルボニ
ルアミノプロピル)−4−[2−(4−グアニジノベン
ゾイルアミノ)−3−(4−メトキシフェニル)プロピ
オニル]−2−オキソピペラジン−1−イル]酢酸 t
チルエステル(別称:(S,S)−3−(3−tブトキシ
カルボニルアミノプロピル)−4−[2−(4−グアニ
ジノベンゾイルアミノ)−3−(4−メトキシフェニ
ル)プロピオニル]−2−オキソピペラジン−1−酢酸
tブチルエステル)(0.50g, 73%)を無色非晶性
粉末として得た。本品を1,4−ジオキサン(5.0ml)に
溶解させ、0℃攪拌下、2N 水酸化ナトリウム水溶液
(2.46ml, 4.93mmol)及びクロロ炭酸メチルエス
テル(0.27ml, 3.52mmol)を反応系のpHを10
以下に保ちながら加えた。0℃にて30分攪拌した後、
反応系を1N 塩酸水溶液にてpH3に調整し、酢酸エチ
ルにより分液抽出した。 有機層を無水硫酸マグネシウ
ムにより乾燥させた後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=
1/10)にて精製し、題記化合物(0.42g, 72
%)を無色非晶性粉末として得た。 IR νmax cm-1 (KBr) :3400, 2970, 1730, 1640, 151
0, 1490, 1435, 1362, 1245, 1155, 1025, 948 NMR(CD3OD) δ :1.39(9H,s), 1.46(9H,s), 1.20-1.65
(2H,m), 1.65-2.06(2H,m), 2.41-2.64(1H,m), 2.88-4.1
8(7H,m), 3.46(3H,s), 3.59(1H,d,J=17.2Hz), 3.72(3H,
s), 3.77(3H,s), 4.08(1H,d,J=17.2Hz), 4.78-4.97(1H,
m), 5.11(1H, dd,J=6.2, 9.2Hz), 6.85(2H,d,J=8.4Hz),
7.19(2H,d,J=8.4Hz), 7.30(2H,d,J=8.4Hz), 7.84(2H,
d, J=8.4Hz)
【0149】参考例45 (S,S)−[3−(3−t
トキシカルボニルアミノプロピル)−4−[2−[4−
(3−メトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイルアミ
ノ]−3−(4−メトキシフェニル)プロピオニル]−
2−オキソピペラジン−1−イル]酢酸 tブチル エ
ステル(別称:(S,S)−3−(3−tブトキシカルボ
ニルアミノプロピル)−4−[2−[4−(3−メトキ
シカルボニルグアニジノ)ベンゾイルアミノ]−3−
(4−メトキシフェニル)プロピオニル]−2−オキソ
ピペラジン−1−酢酸 tブチル エステル) 参考例44で得た(S,S)−[3−(3−tブトキシカ
ルボニルアミノプロピル)−4−[2−[4−(1,3
−ジメトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイルアミ
ノ]−3−(4−メトキシフェニル)プロピオニル]−
2−オキソピペラジン−1−イル]酢酸 tブチル エ
ステル(別称:(S,S)−3−(3−tブトキシカルボ
ニルアミノプロピル)−4−[2−[4−(1,3−ジ
メトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイルアミノ]−
3−(4−メトキシフェニル)プロピオニル]−2−オ
キソピペラジン−1−酢酸 tブチル エステル)(0.
41g, 0.50mmol)をメタノール(4.1ml)及びH
2O(0.41ml)に溶解させ、氷冷下、水酸化リチウム
・1.0水和物(22.9mg, 0.55mmol)を加えた。
0℃にて30分攪拌した後、反応系を1N 塩酸水溶液
にてpH4に調整し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=
10/1)にて精製し、題記化合物(0.36g, 95
%)を無色非晶性粉末として得た。 IR νmax cm-1 (KBr) :3400, 2970, 1733, 1640, 150
8, 1435, 1360, 1240, 1150 NMR(CD3OD) δ : 1.39(9H,s), 1.46(9H,s), 1.20-2.05
(4H,m), 2.42-2.64(1H,m), 2.84-4.20(9H,m), 3.68(3H,
s), 3.77(3H,s), 4.80-5.00(1H,m), 5.10(1H,dd,J=9.0,
6.4Hz), 6.84(2H,d,J=8.8Hz), 7.18(2H,d,J=8.8Hz), 7.
45(2H,d,J=8.8Hz), 7.82(2H,d,J=8.8Hz)
【0150】実施例50 (S,S)−[3−[3−
(4−グアニジノベンゾイルアミノ)プロピル]−4−
[2−[4−(3−メトキシカルボニルグアニジノ)ベ
ンゾイルアミノ]−3−(4−メトキシフェニル)プロ
ピオニル]−2−オキソピペラジン−1−イル]酢酸
塩酸塩(別称:(S,S)−3−[3−(4−グアニジ
ノベンゾイルアミノ)プロピル]−4−[2−[4−
(3−メトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイルアミ
ノ]−3−(4−メトキシフェニル)プロピオニル]−
2−オキソピペラジン−1−酢酸 塩酸塩) 参考例45で得た(S,S)−[3−(3−tブトキシカ
ルボニルアミノプロピル)−4−[2−[4−(3−メ
トキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイルアミノ]−3
−(4−メトキシフェニル)プロピオニル]−2−オキ
ソピペラジン−1−イル]酢酸 tブチル エステル
(別称:(S,S)−3−(3−tブトキシカルボニルア
ミノプロピル)−4−[2−[4−(3−メトキシカル
ボニルグアニジノ)ベンゾイルアミノ]−3−(4−メ
トキシフェニル)プロピオニル]−2−オキソピペラジ
ン−1−酢酸 tブチル エステル)(0.35g, 0.
46mmol)を塩化メチレン(2.0ml)に溶解させ、ト
リフルオロ酢酸(2.0ml)を室温攪拌下に加えた。2
時間後、反応系を減圧濃縮し、残渣を1,4−ジオキサ
ン(3.5ml)及びH2O(7.0ml)に溶解させた。こ
の溶液に4−グアニジノ安息香酸 N−ヒドロキシ−5
−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドエステル
(0.19g, 0.50mmol)及び重曹(0.19g, 2.
28mmol)を室温にて加えた。1時間後、反応系を1
N塩酸水溶液にてpH2に調整し、減圧濃縮した。残渣
をカラムクロマトグラフィー(CHP−20, H20−
5%CH3CNaq−10%CH3CNaq−15%CH3
Naq−20%CH3CNaq−25%CH3CNaq)により
精製し、1N塩酸水溶液により塩酸塩とし、題記化合物
(0.29g, 69%)を無色非晶性粉末として得た。 比旋光度 :[α]D 20 +69.9° (C=1.025% in Me
OH) 元素分析値 :C37H44N10O9・2.0HCl・4.0H2O(917.80
1)として 計算値 : C, 48.42; H, 5.93; N, 15.26 分析値 : C, 48.30; H, 5.78; N, 15.20
【0151】実施例51 (S)−[4−[[4−(3
−メトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイルアミノ]
アセチル]−3−[3−[4−(3−メトキシカルボニ
ルグアニジノ)ベンゾイルアミノ]プロピル]−2−オ
キソピペラジン−1−イル]酢酸 塩酸塩(別称:
(S)−4−[[4−(3−メトキシカルボニルグアニ
ジノ)ベンゾイルアミノ]アセチル]−3−[3−[4
−(3−メトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイルア
ミノ]プロピル]−2−オキソピペラジン−1−酢酸
塩酸塩) 実施例15で得た(S)−[4−[(4−グアニジノベ
ンゾイルアミノ)アセチル]−3−[3−(4−グアニ
ジノベンゾイルアミノ)プロピル]−2−オキソピペラ
ジン−1−イル]酢酸 塩酸塩(別称:(S)−4−
[(4−グアニジノベンゾイルアミノ)アセチル]−3
−[3−(4−グアニジノベンゾイルアミノ)プロピ
ル]−2−オキソピペラジン−1−酢酸 塩酸塩)
(0.3g, 0.51mmol)を1,4−ジオキサン(3.0m
l)及びH2O(3.0ml)に溶解させ、2N水酸化ナト
リウム水溶液(2.60ml, 5.10mmol)及びクロロ炭
酸メチルエステル(0.31ml, 4.00mmol)を0℃攪
拌下、反応系のpHを10以下に保ちながら徐々に加え
た。0℃にて10分間攪拌した後、反応系を1N塩酸水
溶液にてpH4に調整し、酢酸エチルにより分液抽出し
た。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥させ、減圧
濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(CHP−
20, 10%CH3CNaq−15%CH3CNaq−20%
CH3CNaq−25%CH3CNaq-35%CH3CNaq)
により精製し、(S)−[4−[[4−(1,3−ジメ
トキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイルアミノ]アセ
チル]−3−[3−[4−(1,3−ジメトキシカルボ
ニルグアニジノ)ベンゾイルアミノ]プロピル]−2−
オキソピペラジン−1−イル]酢酸(別称:(S)−4
−[[4−(1,3−ジメトキシカルボニルグアニジ
ノ)ベンゾイルアミノ]アセチル]−3−[3−[4−
(1,3−ジメトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイ
ルアミノ]プロピル]−2−オキソピペラジン−1−酢
酸)(0.26g, 62%)を無色非晶性粉末として得
た。本品(0.26g, 0.31mmol)をメタノール
(2.6ml)及びH2O(0.26ml)に溶解させ、水酸
化リチウム・1.0水和物(42mg, 1.00mmol)を氷
冷下に加えた。1時間後、反応系を1N塩酸水溶液にて
pH4に調整し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマト
グラフィー(CHP−20, 5%CH3CNaq−10%
CH3CNaq−15%CH3CNaq−20%CH3CNa
q)及び(LH−20, H2O)により精製し、題記化合
物(0.13g, 58%)を無色非晶性粉末として得た。 比旋光度 :[α]D 20 +48.2° (C=1.043% in Me
OH) 元素分析値 :C31H38N10O10・1.0HCl・3.0H2O(801.21
1)として 計算値 : C, 46.47; H, 5.66; N, 17.48 分析値 : C, 46.30; H, 5.38; N, 17.35
【0152】参考例46 (S)−[3−(3−tブト
キシカルボニルアミノプロピル)−4−[(4−グアニ
ジノベンゾイルアミノ)アセチル]−2−オキソピペラ
ジン−1−イル]酢酸 tブチル エステル(別称:
(S)−3−(3−tブトキシカルボニルアミノプロピ
ル)−4−[(4−グアニジノベンゾイルアミノ)アセ
チル]−2−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチル
エステル) 参考例2で得た(S)−[4−ベンジルオキシカルボニ
ルアミノアセチル−3−(3−tブトキシカルボニルア
ミノプロピル)−2−オキソピペラジン−1−イル]酢
tブチル エステル(別称:(S)−4−ベンジルオ
キシカルボニルアミノアセチル−3−(3−tブトキシ
カルボニルアミノプロピル)−2−オキソピペラジン−
1−酢酸 tブチル エステル)(0.70g,1.24mm
ol)を酢酸エチル(7.0ml)に溶解させ、10%Pd
−C(0.21g)を加え、水素雰囲気下、室温にて1
時間攪拌した。 触媒を濾過して除き、濾液を減圧濃縮
した。残渣を1,4−ジオキサン(7.0ml)及びH2
(7.0ml)に溶解させ、4−グアニジノ安息香酸 N
−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキ
シイミド エステル(0.56g, 1.49mmol)を室
温にて加えた。1時間後、反応系を1N塩酸水溶液にて
pH4に調整し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマト
グラフィー(CHP−20,H20−5%CH3CNaq−
10%CH3CNaq−15%CH3CNaq−20%CH3
CNaq)により精製し、題記化合物(0.70g, 96
%)を無色非晶性粉末として得た。 IR νmax cm-1 (KBr) :3320, 2970, 2920, 1730, 164
0, 1560, 1500, 1445, 1360, 1250, 1155 NMR(CD3OD) δ :1.42(9H,s), 1.48(9H,s), 1.02-2.17
(4H,m), 2.90-3.20(2H,m), 3.36-4.64(6H,m), 4.00(1H,
d,J=17.5Hz), 4.12(1H,d,J=17.5Hz), 4.82-5.03(1H,m),
7.38(2H,d, J=8.6Hz) 7.97(2H,d,J=8.6Hz)
【0153】参考例47 (S)−[3−(3−tブト
キシカルボニルアミノプロピル)−4−[[4−(1,
3−ジメトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイルアミ
ノ]アセチル]−2−オキソピペラジン−1−イル]酢
tブチルエステル(別称:(S)−3−(3−tブト
キシカルボニルアミノプロピル)−4−[[4−(1,
3−ジメトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイルアミ
ノ]アセチル]−2−オキソピペラジン−1−酢酸 t
ブチルエステル) 参考例46で得た(S)−[3−(3−tブトキシカル
ボニルアミノプロピル)−4−[(4−グアニジノベン
ゾイルアミノ)アセチル]−2−オキソピペラジン−1
−イル]酢酸 tブチル エステル(別称:(S)−3
−(3−tブトキシカルボニルアミノプロピル)−4−
[(4−グアニジノベンゾイルアミノ)アセチル]−2
−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチル エステル)
(0.70g, 1.19mmol)を1,4−ジオキサン
(7.0ml)及びH2O(7.0ml)に溶解させ、2N水
酸化ナトリウム水溶液(4.20ml, 8.33mmol)及び
クロロ炭酸メチルエステル(0.46ml, 5.94mmol)
を0℃攪拌下、反応系のpHを10以下に保ちながら徐
々に加えた。0℃にて30分間攪拌した後、反応系を1
N塩酸水溶液にてpH4に調整し、酢酸エチルにより分
液抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥さ
せ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(酢酸エチル/メタノール=13/1)にて精
製し、題記化合物(0.67g, 80%)を無色非晶性
粉末として得た。 IR νmax cm-1 (KBr) :3380, 2970, 1730, 1640, 149
0, 1433, 1362, 1250, 1155 NMR(CD3OD) δ :1.42(9H,s), 1.48(9H,s), 1.30-2.15
(4H,m), 2.98-3.20(2H,m), 3.45(3H,s), 3.72(3H,s),
3.34-4.70(8H,m), 4.85-5.05(1H,m), 7.32(2H,d,J=8.5H
z), 7.91(2H,d,J=8.5Hz)
【0154】参考例48 (S)−[3−(3−tブト
キシカルボニルアミノプロピル)−4−[[4−(3−
メトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイルアミノ]ア
セチル]−2−オキソピペラジン−1−イル]酢酸 t
ブチルエステル(別称:(S)−3−(3−tブトキシ
カルボニルアミノプロピル)−4−[[4−(3−メト
キシカルボニルグアニジノ)ベンゾイルアミノ]アセチ
ル]−2−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチルエス
テル) 参考例47で得た(S)−[3−(3−tブトキシカル
ボニルアミノプロピル)−4−[[4−(1,3−ジメ
トキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイルアミノ]アセ
チル]−2−オキソピペラジン−1−イル]酢酸 t
チル エステル(別称:(S)−3−(3−tブトキシ
カルボニルアミノプロピル)−4−[[4−(1,3−
ジメトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイルアミノ]
アセチル]−2−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチ
ル エステル)(0.67g, 0.95mmol)をメタノー
ル(6.7ml)及びH2O(0.67ml)に溶解させ、氷
冷下、水酸化リチウム・1.0水和物(45.8mg, 1.
09mmol)を加えた。0℃にて30分攪拌した後、反応
系を1N 塩酸水溶液にてpH4に調整し、減圧濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸
エチル/メタノール=10/1−5/1)にて精製し、
題記化合物(0.44g, 72%)を無色非晶性粉末と
して得た。 IR νmax cm-1 (KBr) :3390, 2970, 2925, 1730, 164
0, 1525, 1435, 1360, 1240, 1155NMR(CD3OD) δ :1.4
2(9H,s), 1.47(9H,s), 1.20-2.14(4H,m), 2.96-3.18(2
H,m), 3.68(3H,s), 3.98(1H,d, J=17.4Hz), 4.12(1H,d,
J=17.4Hz), 3.22-4.66(6H, m), 4.82-5.04(1H, m), 7.
45(2H, d, J=8.6Hz), 7.86(2H, d, J=8.6Hz)
【0155】実施例52 (S)−[3−[3−(4−
グアニジノベンゾイルアミノ)プロピル]−4−[[4
−(3−メトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾイルア
ミノ]アセチル]−2−オキソピペラジン−1−イル]
酢酸 トリフルオロ酢酸塩(別称:(S)−3−[3−
(4−グアニジノベンゾイルアミノ)プロピル]−4−
[[4−(3−メトキシカルボニルグアニジノ)ベンゾ
イルアミノ]アセチル]−2−オキソピペラジン−1−
酢酸 トリフルオロ酢酸塩) 参考例48で得た(S)−[3−(3−tブトキシカル
ボニルアミノプロピル)−4−[[4−(3−メトキシ
カルボニルグアニジノ)ベンゾイルアミノ]アセチル]
−2−オキソピペラジン−1−イル]酢酸 tブチル
エステル(別称:(S)−3−(3−tブトキシカルボ
ニルアミノプロピル)−4−[[4−(3−メトキシカ
ルボニルグアニジノ)ベンゾイルアミノ]アセチル]−
2−オキソピペラジン−1−酢酸 tブチル エステ
ル)(0.44g, 0.68mmol)を塩化メチレン(4.
4ml)に溶解させ、トリフルオロ酢酸(4.4ml)を室
温攪拌下加えた。1時間後、反応系を減圧濃縮し、残渣
を1,4−ジオキサン(4.4ml)及びH2O(4.4ml)
に溶解させた。この溶液に4−グアニジノ安息香酸 N
−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキ
シイミド エステル(0.31g, 0.82mmol)及び重曹
(0.29g, 3.40mmol)を室温にて加えた。1時間
後、反応系を1N塩酸水溶液にてpH2に調整し、減圧
濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(CHP−
20, H20−5%CH3CNaq−10%CH3CNaq−
15%CH3CNaq)及び(LH−20,H2O)により
精製し、題記化合物(0.18g, 32%)を無色非晶
性粉末として得た。 比旋光度 :[α]D 20 +46.9° (C=0.976% in Me
OH) 元素分析値 :C29H36N10O8・1.0CF3CO2H・3.0H2O(82
0.737)として 計算値 : C, 45.37; H, 5.28; N, 17.07 分析値 : C, 45.42; H, 5.08; N, 16.92
【0156】
【発明の効果】本発明は、細胞接着を調節又は阻害する
ことにより各種疾患に対する予防、治療に有効な化合物
及び医薬を提供する。特に本発明は出血時間を顕著に延
長することなく血小板凝集作用を発揮することから公知
の同作用物質に比べ、安全で持続性のある抗血栓剤にな
り得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 413/12 241 C07D 413/12 241 413/14 241 413/14 241 //(C07D 413/12 241:06 271:06) (C07D 413/14 241:06 271:06)

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 〔式中、A1及びA2はそれぞれプロトン受容基又はプロ
    トン受容基に変換し得る基を、Dはヘテロ原子及び/又
    は5又は6員環を介していてもよい2ないし6の原子鎖
    のスペーサー(但し、5又は6員環は結合位置により2
    又は3原子鎖と換算する)を、R1は水素原子又は炭化
    水素基を、R2は水素原子又はα−アミノ酸から−CH
    (NH2)COOHを除いた残基を示すか、又はR1とR
    2は結合して5又は6員環を形成してもよく、Pはヘテ
    ロ原子及び/又は5又は6員環を介していてもよい1な
    いし10の原子鎖のスペーサー(但し、5又は6員環は
    結合位置により2又は3原子鎖と換算する)を、Yはエ
    ステル化又はアミド化されていてもよいカルボキシル基
    を、nは0ないし8の整数を示す。〕で表される化合物
    又はその塩。
  2. 【請求項2】A1及びA2が(1)C1-6アルキル基;C
    2-6アルケニル基;C2-6アルキニル基;C3-6シクロア
    ルキル基;C6-14アリール基;C7-16アラルキル基;C
    1-4アルキルで置換されてもよいカルバモイルオキシ、
    2-5アルカノイルオキシ、炭素原子以外に酸素原子、
    硫黄原子及び窒素原子から選ばれたヘテロ原子を1ない
    し4個含む5員環基又は炭素原子以外に酸素原子、硫黄
    原子及び窒素原子から選ばれたヘテロ原子を1ないし4
    個含む6員環基で置換されたC1-4アルキル基;C2-8
    ルコキシカルボニル;C1-8アルキルアミノカルボニ
    ル;C2-8アルコキシカルボニルオキシ;炭素原子以外
    に酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれたヘテロ
    原子を1ないし4個含む5員環基;又は炭素原子以外に
    酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれたヘテロ原
    子を1ないし4個含む6員環基でそれぞれ置換されてい
    てもよいアミノ、アミジノ又はグアニジノ基(アミノ、
    アミジノ又はグアニジノ基への置換基が2つ以上存在す
    る場合、互いに結合して5又は6員の複素環を形成して
    いてもよい)、(2)C1-4アルキル;C2-5アルカノイ
    ル;ベンゾイル;C1-4アルコキシ−カルボニル;C1-4
    アルキルチオカルボニル;C2-5アルカノイルオキシカ
    ルボニル;ベンゾイルオキシカルボニル;シアノ、ニト
    ロ、アミノ、C1-4アルコキシ−カルボニル、C1-4アル
    キル、C1-4アルコキシ、モノ若しくはジC1-4アルキル
    アミノ、ヒドロキシ、アミド若しくはC1-4アルキルチ
    オでそれぞれ置換されていてもよいC6-12アリールオキ
    シカルボニル又はC7-14アラルキルオキシカルボニル;
    1-4アルキル、C1-4アルケニル又はC1-4アルキニル
    で置換されていてもよいC6-12アリール−カルボニル
    基;又はシアノ、ニトロ、アミノ、C1-4アルコキシ−
    カルボニル、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、モノ若
    しくはジC1-4アルキルアミノ、ヒドロキシ、アミド又
    はC1-4アルキルチオで置換されていてもよいカルバモ
    イル基で酸素原子上に置換されていてもよいアミドキシ
    ム基又は(3)オキソ;チオキソ;ヒドロキシ;アミ
    ノ;モノ若しくはジC1-4アルキルアミノ;ハロゲン;
    シアノ;アジド;ハロゲンで置換されてもよいC1-4
    ルキル;C1-4アルコキシ;C1-4アルキルチオ;C1-4
    アルコキシ−カルボニル;モノ若しくはジC1-4アルキ
    ルアミノ;C1-4アルキルカルバモイル;シアノ、ニト
    ロ、アミノ、C1-4アルコキシ−カルボニル、C1-4アル
    キル、C1-4アルコキシ、モノ若しくはジC1-4アルキル
    アミノ、ヒドロキシ、アミド又はC1-4アルキルチオで
    置換されていてもよいC6-12アリール基;又はシアノ、
    ニトロ、アミノ、C1-4アルコキシ−カルボニル、C1-4
    アルキル、C1-4アルコキシ、モノ若しくはジC1-4アル
    キルアミノ、ヒドロキシ、アミド又はC1-4アルキルチ
    オで置換されていてもよいC7-14アラルキル基でそれぞ
    れ置換されていてもよいオキサジアゾリル又はチアジア
    ゾリル基、Dがヘテロ原子及び/又は5若しくは6員炭
    素環又は酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれる
    ヘテロ原子を1ないし4個含有する5若しくは6員ヘテ
    ロ環を介していてもよい2ないし6員鎖(但し、5若し
    くは6員炭素環又は酸素原子、硫黄原子及び窒素原子か
    ら選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5若しく
    は6員ヘテロ環は結合位置により2又は3員鎖と換算す
    る)、R1が水素原子、C1-6アルキル基、C2-6アルケ
    ニル基、C2-6アルキニル基、C3-6シクロアルキル基、
    6-14アリール基又はC7-16アラルキル基、R2が水素
    原子;C1-4アルキル基;C1-4アルキル基、C1-4アル
    コキシ基、ハロゲン又は水酸基で置換されていてもよい
    フェニル基で置換されたC1-4アルキル基;水酸基で置
    換されたC1-4アルキル基;又はカルバモイル基で置換
    されたC1-4アルキル基、又はR1とR2が結合して 【化2】 Pがヘテロ原子及び/又は5若しくは6員炭素環又は酸
    素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれるヘテロ原子
    を1ないし4個含有する5若しくは6員ヘテロ環を介し
    ていてもよい1ないし10員鎖(但し、5若しくは6員
    炭素環又は酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれ
    るヘテロ原子を1ないし4個含有する5若しくは6員ヘ
    テロ環は結合位置により2又は3員鎖と換算する)、Y
    が、式 【化3】 〔式中、R5とR6はそれぞれ同一又は異なって、水素原
    子;C1-6アルキル基;C2-8アルケニル基;炭素原子以
    外に酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれたヘテ
    ロ原子を1ないし4個含む5員環基又は炭素原子以外に
    酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれたヘテロ原
    子を1ないし4個含む6員環基で置換されたC1-4アル
    キル基;又はニトロ、ハロゲン、C1-4アルキル又はC
    1-4アルコキシで置換されていてもよいC6-12アラルキ
    ル基を示す。〕で表される基、又は式 【化4】 〔式中、R7は、 1)水酸基、 2)水酸基、アミノ、N−C1-4アルキルアミノ、N,N
    −ジC1-4アルキルアミノ、ピペリジノ、モルホリノ、
    ハロゲン、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C
    1-4アルコキシ−カルボニル又は5−メチル−2−オキ
    ソ−1,3−ジオキソレン−4−イルでそれぞれ置換さ
    れていてもよいC1-8アルコキシ、C2-12アルケニルオ
    キシ又はベンジルオキシ基又は 3)式−OCH(R7a)OCOR8〔式中、R7aは水素
    原子、C1-6アルキル基、又はC5-7シクロアルキル基を
    示し、R8は i)C1-6アルキル基、ii)C2-8アルケニ
    ル基、iii)C5-7シクロアルキル基、iv)C5-7シクロ
    アルキル基又はニトロ、ハロゲン、C1-4アルキル若し
    くはC1-4アルコキシで置換されていてもよいC6-12
    リール基で置換されたC1-3アルキル、v)C5-7シクロ
    アルキル基又はニトロ、ハロゲン、C1-4アルキル若し
    くはC1-4アルコキシで置換されていてもよいC6-12
    リール基で置換されたC2-3アルケニル基、vi)ニト
    ロ、ハロゲン、C1-4アルキル若しくはC1-4アルコキシ
    で置換されていてもよいC6-12アリール基、vii)C1-6
    アルコキシ基、viii)C1-6アルケニロキシ基、ix)C
    5-7シクロアルキルオキシ基、x)C5-7シクロアルキル
    基又はニトロ、ハロゲン、C1-4アルキル若しくはC1-4
    アルコキシで置換されていてもよいC6-12アリール基で
    置換されたC1-3アルコキシ基、xi)C5-7シクロアルキ
    ル基又はニトロ、ハロゲン、C1-4アルキル若しくはC
    1-4アルコキシで置換されていてもよいC6-12アリール
    基で置換されたC2-3アルケニロキシ基、xii)ニトロ、
    ハロゲン、C1-4アルキル若しくはC1-4アルコキシで置
    換されていてもよいC6-12アリールオキシ基を示す。〕
    で表される基、及びnが0ないし8の整数である請求項
    1記載の化合物。
  3. 【請求項3】A1及びA2がそれぞれ置換されていてもよ
    いアミノ、アミジノ又はグアニジノ基あるいはそれらに
    変換し得る基である請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】A1及びA2がC1-6アルキル基;C2-6アル
    ケニル基;C2-6アルキニル基;C3-6シクロアルキル
    基;C6-14アリール基;C7-16アラルキル基;C1-4
    ルキルで置換されてもよいカルバモイルオキシ、C2-5
    アルカノイルオキシ、炭素原子以外に酸素原子、硫黄原
    子及び窒素原子から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個
    含む5員環基又は炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子及
    び窒素原子から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む
    6員環基で置換されたC1-4アルキル基;C2-8アルコキ
    シカルボニル;C1-8アルキルアミノカルボニル;C2-8
    アルコキシカルボニルオキシ;炭素原子以外に酸素原
    子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれたヘテロ原子を1
    ないし4個含む5員環基;又は炭素原子以外に酸素原
    子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれたヘテロ原子を1
    ないし4個含む6員環基でそれぞれ置換されていてもよ
    いアミノ、アミジノ又はグアニジノ基(アミノ、アミジ
    ノ又はグアニジノ基への置換基が2つ以上存在する場
    合、互いに結合して5又は6員の複素環を形成していて
    もよい)である請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】A1及びA2がそれぞれ置換されていてもよ
    いオキサジアゾリル又はチアジアゾリル基である請求項
    1記載の化合物。
  6. 【請求項6】A1及びA2がオキソ;チオキソ;ヒドロキ
    シ;アミノ;モノ若しくはジC1-4アルキルアミノ;ハ
    ロゲン;シアノ;アジド;ハロゲンで置換されてもよい
    1-4アルキル;C1-4アルコキシ;C1-4アルキルチ
    オ;C1-4アルコキシ−カルボニル;モノ若しくはジC
    1-4アルキルアミノ;C1-4アルキルカルバモイル;シア
    ノ、ニトロ、アミノ、C1-4アルコキシ−カルボニル、
    1-4アルキル、C1-4アルコキシ、モノ若しくはジC
    1-4アルキルアミノ、ヒドロキシ、アミド又はC1-4アル
    キルチオで置換されていてもよいC6-12アリール基;又
    はシアノ、ニトロ、アミノ、C1-4アルコキシ−カルボ
    ニル、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、モノ若しくは
    ジC1-4アルキルアミノ、ヒドロキシ、アミド又はC1-4
    アルキルチオで置換されていてもよいC7-14アラルキル
    基でそれぞれ置換されていてもよいオキサジアゾリル又
    はチアジアゾリル基である請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】A1及びA2が (1)C2-8アルコキシカルボニルオキシで置換されて
    いてもよいアミジノ又はグアニジノ基又は (2)オキソ、若しくは、ハロゲンで置換されても
    よいC1-4アルキルで置換されていてもよいオキサジア
    ゾリル基で置換されていてもよいアミノ基である請求項
    1記載の化合物。
  8. 【請求項8】A1及びA2がそれぞれ無置換のアミノ、ア
    ミジノ又はグアニジノ基である請求項1記載の化合物。
  9. 【請求項9】Dが式 【化5】 で表される基である請求項1記載の化合物。
  10. 【請求項10】R1が水素原子である請求項1記載の化
    合物。
  11. 【請求項11】R2が水素原子又はC1-4アルコキシ基で
    置換されていてもよいフェニル基で置換されたC1-4
    ルキル基である請求項1記載の化合物。
  12. 【請求項12】Pが式 −Z−B− 〔式中、Zは 【化6】 (これらは、いずれの結合手がBと結合していてもよ
    い)又は結合手を、Bは 【化7】 (aは0ないし2の整数を示し、bは0ないし2の整数
    を示し、cは1ないし5の整数を示す。)又は結合手を
    示す(但し、ZとBが共に結合手である場合を除
    く)。〕で表される基である請求項1記載の化合物。
  13. 【請求項13】Zが 【化8】 (いずれの結合手がBと結合していてもよい)である請
    求項12記載の化合物。
  14. 【請求項14】Bが 【化9】 又は−(CH2)d−〔dは1ないし4の整数を示す。〕で
    ある請求項12記載の化合物。
  15. 【請求項15】Yがカルボキシル基又はC1-6アルコキ
    シ−カルボニル基である請求項1記載の化合物。
  16. 【請求項16】nが1ないし4の整数である請求項1記
    載の化合物。
  17. 【請求項17】nが2又は3である請求項1記載の化合
    物。
  18. 【請求項18】A1及びA2が (1)C2-8アルコキシカルボニルオキシで置換されて
    いてもよいアミジノ又はグアニジノ基、 (2)オキソ、若しくは、ハロゲンで置換されても
    よいC1-4アルキルで置換されていてもよいオキサジア
    ゾリル基で置換されていてもよいアミノ基又は (3)オキソ、若しくは、ハロゲンで置換されても
    よいC1-4アルキルで置換されていてもよいオキサジア
    ゾリル基、Dが式 【化10】 で表される基、R1が水素原子、R2が水素原子又はC
    1-4アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基で
    置換されたC1-4アルキル基、Pが式−Z−B−(式
    中、Zは 【化11】 (式中、b は0又は1を、c は1ないし5の整数を示
    す。)を示す。)で表される基、Yが式 【化12】 で表される基(式中、R7は1)水酸基、2)C1-4アル
    コキシ−カルボニル又は5−メチル−2−オキソ−1,
    3−ジオキソレン−4−イルでそれぞれ置換されていて
    もよいC1-8アルコキシ又はC2-12アルケニルオキシ基
    又は3)式−OCH(R7a)OCOR8(式中、R7a
    水素原子又はC1-6アルキル基、R8はC1-6アルキル基
    又はC5-7シクロアルキルオキシ基を示す。)で表わさ
    れる基を示す。)及びnが1ないし4の整数である請求
    項1又は12記載の化合物。
  19. 【請求項19】A1及びA2が(1)メトキシカルボニル
    オキシで置換されていてもよいアミジノ又はグアニジノ
    基又は(2)5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール
    −3−イル若しくは5−トリフルオロメチル−1,2,4
    −オキサジアゾール−3−イルで置換されていてもよい
    アミノ基、Dが 【化13】 1が水素原子、R2が水素原子又はp−メトキシベンジ
    ル基、Pが 【化14】 Yがカルボキシル基及びnが2又は3である請求項1記
    載の化合物。
  20. 【請求項20】A1及びA2がそれぞれ無置換のアミノ、
    アミジノ又はグアニジノ基及びR2が水素原子である請
    求項1記載の化合物。
  21. 【請求項21】(S)−4−(4−アミジノベンゾイ
    ル)アミノアセチル−3−{3−(4−アミジノベンゾ
    イル)アミノ}プロピル−2−オキソピペラジン−1−
    酢酸又はその薬学的に許容されうる塩である請求項1記
    載の化合物。
  22. 【請求項22】(S)−4−(4−グアニジノベンゾイ
    ルアミノ)アセチル−3−[3−(4−グアニジノベン
    ゾイルアミノ)]プロピル−2−オキソピペラジン−1
    −酢酸又はその薬学的に許容されうる塩である請求項1
    記載の化合物。
  23. 【請求項23】(S)−4−(4−アミジノベンゾイル
    アミノ)アセチル−3−[2−(4−グアニジノベンゾ
    イルアミノ)]エチル−2−オキソピペラジン−1−酢
    酸又はその薬学的に許容されうる塩である請求項1記載
    の化合物。
  24. 【請求項24】(S)−4−[4−(2−アミノエチ
    ル)ベンゾイルアミノ]アセチル−3−[3−(4−ア
    ミジノベンゾイルアミノ)]プロピル−2−オキソピペ
    ラジン−1−酢酸又は薬学的に許容されうるその塩であ
    る請求項1記載の化合物。
  25. 【請求項25】(S,S)−[3−[3−(4−グアニ
    ジノベンゾイルアミノ)プロピル]−4−[3−(4−
    メトキシフェニル)−2−[4−(5−トリフルオロメ
    チル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアミ
    ノ)ベンゾイルアミノ]プロピオニル]−2−オキソピ
    ペラジン−1−イル〕酢酸又はその薬学的に許容されう
    る塩である請求項1記載の化合物。
  26. 【請求項26】(S,S)−[4−[3−(4−メトキ
    シフェニル)−2−[4−(5−トリフルオロメチル
    [1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)ベン
    ゾイルアミノ]プロピオニル]−2−オキソ−3−[3
    −[4−(5−トリフルオロメチル[1,2,4]オキサ
    ジアゾール−3−イルアミノベンゾイルアミノ]プロピ
    ル]ピペラジン−1−イル]酢酸又はその薬学的に許容
    されうる塩である請求項1記載の化合物。
  27. 【請求項27】(S,S)−[4−[3−(4−メトキ
    シフェニル)−2−[4−(5−オキソ−4,5−ジヒ
    ドロ[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルアミノ)
    ベンゾイルアミノ]プロピオニル]−2−オキソ−3−
    [4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ[1,2,4]オ
    キサジアゾール−3−イルアミノ)ベンゾイルアミノ]
    プロピル]ピペラジン−1−イル]酢酸又はその薬学的
    に許容されうる塩である請求項1記載の化合物。
  28. 【請求項28】(S,S)−4−[2−(4−グアニジ
    ノベンゾイル)アミノ−3−(4−メトキシフェニル)
    プロピオニル]−3−[3−(4−グアニジノベンゾイ
    ル)アミノプロピル]−2−オキソピペラジン−1−酢
    酸又はその薬学的に許容されうる塩である請求項1記載
    の化合物。
  29. 【請求項29】(S)−4−(4−グアニジノベンゾイ
    ルアミノ)アセチル−3−[3−(4−グアニジノベン
    ゾイルアミノ)]プロピル−2−オキソピペラジン−1
    −酢酸 塩酸塩である請求項1記載の化合物。
  30. 【請求項30】請求項1記載の化合物を含有することを
    特徴とする医薬組成物。
  31. 【請求項31】請求項1記載の化合物を含有することを
    特徴とする細胞接着阻害剤。
  32. 【請求項32】狭心症の予防又は治療剤である請求項3
    0記載の組成物。
  33. 【請求項33】不安定狭心症の予防又は治療剤である請
    求項30記載の組成物。
  34. 【請求項34】経皮的冠動脈内血管形成術又は冠動脈血
    栓溶解療法施行時の虚血性合併症又は冠動脈の再閉塞若
    しくは再狭窄の予防又は治療剤である請求項30記載の
    組成物。
  35. 【請求項35】式 【化15】 〔式中の記号は請求項1記載と同意義〕で表される化合
    物又はその反応性誘導体あるいはその塩と式 【化16】 〔式中の記号は請求項1記載と同意義〕で表される化合
    物又はその塩とを反応させることを特徴とする請求項1
    記載の化合物の製造方法。
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