JPH09314843A - インク吐出装置およびインク吐出方法 - Google Patents

インク吐出装置およびインク吐出方法

Info

Publication number
JPH09314843A
JPH09314843A JP14141596A JP14141596A JPH09314843A JP H09314843 A JPH09314843 A JP H09314843A JP 14141596 A JP14141596 A JP 14141596A JP 14141596 A JP14141596 A JP 14141596A JP H09314843 A JPH09314843 A JP H09314843A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
nozzle
boiling
electrodes
ejecting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14141596A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Horio
英明 堀尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP14141596A priority Critical patent/JPH09314843A/ja
Publication of JPH09314843A publication Critical patent/JPH09314843A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 家庭用、オフィス用コンピュータの出力用機
器として使用されるインク吐出装置においてインク液滴
の吐出量を変化させて面積階調による高印字品質の画像
を得ることを目的とする。 【解決手段】 圧力室12内に一対の電極13,14と
ノズル19を設け、電極13,14の形状を電極間距離
が2カ所極小値を持つように配置し、小沸騰気泡36に
よりメニスカス37を振動させ、続いて所望のメニスカ
ス位置で大沸騰気泡を発生させて任意の量のインクの吐
出を達成し、ドットの面積階調による高印字品質の画像
を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェットプリ
ンタ等に使用されるインク吐出装置およびインク吐出方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェットプリンタは、記録
時の静粛性や、高速記録が可能であること、またカラー
化が容易であるといった点から、家庭用、オフィス用コ
ンピュータの出力用プリンタとして広く利用されるよう
になってきた。このようなインクジェットプリンタは、
インクを小滴化し飛翔させ、被印刷物に付着させて記録
を行うもので、小滴の発生法や飛翔方向の制御法によっ
てコンティニアス方式とオンデマンド方式に大別され
る。
【0003】コンティニアス方式は、例えば米国特許第
3060429号明細書に開示されている方式であっ
て、インクの小滴化を静電吸引的に行い、発生した小滴
を記録信号に応じて電解制御し、被印刷物上に小滴を選
択的に付着させて記録を行うものであり、小滴の発生に
高電圧を要し、マルチノズル化が困難であるので高速記
録には不適である。
【0004】オンデマンド方式は、例えば米国特許第3
747120号明細書に開示されている方式で、小滴を
吐出するノズル孔を有する記録ヘッドに付設されている
ピエゾ振動素子に、電気的な記録信号を付加し、この電
気記録信号をピエゾ振動素子の機械的振動に変え、機械
的振動に従って前記ノズル孔より小滴を吐出させて被印
刷物に付着させることで記録を行うものである。この方
式は、オンデマンドでインクをノズル孔より吐出して記
録を行うため、コンティニアス方式のように吐出飛翔す
る小滴中、画像の記録に要さなかった小滴を回収するこ
とが不要で、シンプルな構成が可能である。一方、記録
ヘッドの加工の困難さや、ピエゾ振動素子の小型化が極
めて困難でマルチノズル化が難しく、ピエゾ素子の機械
振動という機械的エネルギーで小滴の飛翔を行うので高
速記録に向かない、等の欠点を有する。
【0005】また特公昭61−59911号公報,特公
昭62−11035号公報,特公昭61−59914号
公報には、発熱抵抗体により沸騰を生起させ液滴を飛翔
させる方式の記録法が公開されている。
【0006】さらにオンデマンド方式の他の例として、
米国特許第3179042号明細書に開示されている方
式は、ピエゾ振動素子等の手段による機械的振動エネル
ギーを利用する代わりに、熱エネルギーが利用されてい
る。この方式は、機械的振動エネルギーを利用する方式
と比較して、エネルギー変換効率が高い、マルチノズル
化が容易であるといった特徴がある。
【0007】次にその吐出原理について説明する。図8
はインク吐出装置の断面図である。図8において、1は
導電性インク、2は導電性インクで満たされたインク
室、3は導電性インクを収容するインクタンク、4,5
は導電性インク液面以下に配置された一対の電極、6は
電圧印加手段、7は電圧印加手段6のスイッチ、8は導
電性インクを吐出するノズル、9は被印刷物、10はノ
ズル8から吐出されるインク滴である。
【0008】上記インク吐出装置において、一対の電極
4,5に電圧を印加すると、導電性インク1に電流が流
れ、そのジュール熱で電極4,5の先端間の導電性イン
ク1の一部が気化する。更にその気化された導電性イン
ク1の蒸気は、ノズル8から被印刷物9表面にインク滴
10を吐出させるのに十分な圧力を発生するまで膨張す
る。スイッチ7により電圧を印加することで、導電性イ
ンク1を吐出するノズル孔を選び、被印刷物9に所望の
文字を形成できるようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の技術で
は、吐出の際のメニスカスは一定であり、吐出するイン
ク滴の大きさを変化させることができず、したがって、
ドットの面積階調による高品質な印刷結果を得ることが
困難であるという問題点を有している。
【0010】本発明は上記問題点を解決するもので、吐
出するインク滴の大きさを変化させ、面積階調による高
品質な印刷が可能なインク吐出手段を提供することを目
的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、圧力室内のインクの一部を蒸発させ発
生した気泡によりノズルからインクを吐出させるインク
吐出装置であって、一対の電極の対向面に電極間の距離
が異なる少なくとも2カ所の極小点を持つようにしたも
ので、この構成により、吐出するインク滴の大きさを変
化させることのできるインク吐出装置が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、導電性を有するインクが満たされた複数の圧力室
と、前記圧力室の一部に設けられた前記インクを吐出す
るノズルと、前記複数の圧力室内に対向配置された一対
の電極と、前記一対の電極に電圧を印加する電圧印加手
段とを備え、前記圧力室内のインクの一部を蒸発させ発
生した気泡により前記ノズルからインクを吐出させるイ
ンク吐出装置であって、前記一対の電極の対向面に電極
間の距離が異なる少なくとも2カ所の極小点を持つよう
にしたことを特徴としたものである。
【0013】これによって、電極間距離の近い部分から
発生する沸騰気泡でノズルのメニスカスを振動させ、電
極間距離の遠い部分から所望のメニスカス位置に応じて
大沸騰気泡を発生させ、任意の大きさのインク滴を得る
事ができるという作用を有する。
【0014】請求項2に記載の発明は、導電性を有する
インクが満たされた複数の圧力室と、前記圧力室の一部
に設けられた前記インクを吐出するノズルと、前記複数
の圧力室内に対向配置された沸騰気泡発生手段と、前記
沸騰気泡発生手段に電圧を印加する電圧印加手段とを備
え、前記圧力室内のインクの一部を蒸発させ発生した気
泡により前記ノズルからインクを吐出させるインク吐出
装置を用いたインクの吐出方法であって、前記沸騰気泡
発生手段によって前記ノズルから前記インクが吐出しな
い程度の沸騰気泡を発生させて前記ノズル位置のメニス
カスを振動させ、前記メニスカスが待機時より下がった
時に前記沸騰気泡発生手段により再度沸騰気泡を発生さ
せて、任意の量の液滴を前記ノズルより吐出させること
を特徴とするものである。
【0015】これによって、メニスカスの位置に応じた
タイミングで大沸騰気泡を発生させることにより吐出す
るインク滴の大きさを任意に変化させることができる。
【0016】本発明が使用される記録装置は、1個また
は複数の記録ヘッドをキャリッジに搭載し、被記録材の
前面を主走査方向に往復移動しながら記録ヘッドよりイ
ンクを吐出し、被記録材は副走査方向に所定の量だけ送
られることで記録を行う所謂、シリアル型記録装置で
も、また、記録ヘッドが被記録材の主走査方向全幅にわ
たって設けられ、被記録材が副走査方向に所定の量だけ
送られることで記録を行う所謂、ライン型記録装置で
も、どちらでも良い。
【0017】また、1個または複数の記録ヘッドをキャ
リッジに搭載し、被記録材の前面を主走査方向、および
副走査方向に移動しながら記録ヘッドよりインクを吐出
して記録する所謂、プロッタ型記録装置でも良い。
【0018】以下本発明の実施の形態を図1から図7を
参照して説明する。図1は本発明の実施の形態における
インク吐出装置の横断面図、図2は図1のインク吐出装
置のインクジェットヘッド部分の縦断面図、図3は本発
明の実施の形態におけるインクジェットヘッドチップ部
分の斜視図、図4は本発明の実施の形態におけるインク
ジェットヘッドとインクタンクの接続部を示す斜視図、
図5は本発明の実施の形態におけるインクジェットプリ
ンタの一部破断斜視図である。
【0019】図1において、11は導電性のインク、1
2は導電性インク11で満たされた圧力室、13,14
は圧力室内に設けられた一対の電極、15は電極13,
14が配置されている基板、16は駆動電圧印加手段、
17はノズル板、18はインク流路である。図2に示す
19は液滴を吐出するためのノズルである。電極13,
14の対向面には、電極間の距離が異なる2カ所の極小
点X,Yを持つように形成している。
【0020】図3において、24は共通インク室、25
はへッドチップ、26はノズルプレートである。さらに
図4において、27はヘッドチップ25を取り付けるイ
ンクカートリッジ、28はインクカートリッジ27内に
設けられたインクタンク、29はインクタンク28内の
導電性インクに含まれるゴミ、塵などを除去するインク
フィルター、30は導電性インクを共通インク室24に
導くインク導入路をそれぞれ示す。
【0021】図5において、32はインクカートリッジ
27を固定するキャリッジ、33はシリアルに往復する
キャリッジ32を導くガイドシャフト、34は被印刷物
9を送るプラテンローラである。
【0022】以上のように構成されたインク吐出装置に
ついて図6、図7を用いて以下にその動作を説明する。
図6はドットを得るときの動作説明図、図7はメニスカ
ス位置とインク吐出量の関係を示す図である。図6にお
いて、36は小沸騰気泡、37はノズル19で振動する
メニスカス、38は大沸騰気泡を示す。
【0023】一対の電極13,14間に電圧を印加する
と、導電性インク11に電流が流れ、I(t):電圧印
加からの時間経過に伴い変化する導電性インク11間に
流れる電流値、R:導電性インク11の抵抗、t:電圧
印加開始からの時間とするとき、I2×R×Δtの0〜
tまでの積分で表される電流のジュール損失によって、
電流が流れた部分の導電性インク11が自己発熱する。
このとき電極間距離の小さい方の極小部Xにおいて、時
間の経過に伴い電流が流れた導電性インク11の電流通
過部位イの最も高温の部分より沸騰が始まり、導電性イ
ンク11が加熱され、ついに図6(a)に示すように小
沸騰気泡36が発生する。
【0024】この小沸騰気泡36の膨張に伴い、導電性
インク11内の電流は、小沸騰気泡36が絶縁体とな
り、その中を電流が通過できないため、電流値が小さく
なる。そして小沸騰気泡36の膨張により、圧力室12
内の導電性インク11の圧力が急激に高まる。この高圧
になった導電性インク11は、ノズル19とインク流路
18の方向へ移動する。このとき小沸騰気泡36による
小圧力では、ノズル19のメニスカス37が盛り上がる
のみであり、インクは吐出されない。このとき電極間距
離の遠い方の極小部Yでは導電性インク11の温度が上
昇しているが、沸騰するほどには至っていない(図6
(a)参照)。
【0025】次いで、盛り上がったメニスカス37は、
導電性インク11の表面張力により減衰振動をはじめ
る。そしてメニスカス37が図6(b)に示すように待
機状態より電極側になった時に、一対の電極13,14
間に電圧を印加すると、導電性インク11に電流が流
れ、I(t):電圧印加からの時間経過に伴い変化する
導電性インク11間に流れる電流値、R:導電性インク
11の抵抗、t:電圧印加開始からの時間とするとき、
2×R×Δtの0〜tまでの積分で表される電流のジ
ュール損失によって、電流が流れた部分の導電性インク
11が自己発熱する。
【0026】このとき電極間距離の遠い極小部Yでは、
前記小沸騰時に導電性インク11が加熱されているの
で、電極間距離の近い極小部Xよりも早く、時間の経過
に伴い電流が流れた導電性インク11の電流通過部ロの
最も高温の部分より沸騰が始まり、大沸騰気泡38が発
生する(図6(c)参照)。
【0027】この大沸騰気泡38の膨張に伴い、大沸騰
気泡38が絶縁体となり、その中を電流が通過できない
ため、導電性インク11内の電流値が小さくなる。そし
て大沸騰気泡38の膨張により、圧力室12内の導電性
インク11の圧力が急激に高まる。この高圧になった導
電性インク11は、ノズル19とインク流路18の方向
へ移動しようとするが、急激な圧力変化による急な導電
性インク11の流れには、流体的な抵抗がインク流路2
0の方がノズル19より大きいため、圧力変化による急
激な導電性インク11の流れはノズル19へ向かい、ノ
ズル19から液滴が吐出し、ドットが形成される(図6
(d)参照)。
【0028】沸騰後、沸騰気泡の熱が導電性インク1
1、信号電極13,14へ奪われ、沸騰気泡が急激に収
縮する。沸騰気泡の消滅にともない圧力室12内の導電
性インク11は、消滅時の負圧により攪拌され、電流通
過部イおよびロから再び沸騰を開始するのには数マイク
ロ秒以上の加熱時間を必要とする。この沸騰を開始する
までの間に、電圧印加手段は信号電極13,14間への
電圧の印加を中止し、導電性インクの二重沸騰による不
必要なインク滴の飛翔を防止する。液滴形成により消費
された導電性インクは、導電性インク11の表面張力に
より常時インク流路18より圧力室12へ補給され待機
状態に戻る。このとき圧力室12内の導電性インク11
の温度分布は、熱伝導により待機状態の間に初期状態に
もどる。
【0029】ここで、図7のグラフに示すように、メニ
スカス後退量が小さいほどインク吐出量が多くなり、ま
た、メニスカス後退量が大きいほどインク吐出量が少な
くなり、大沸騰気泡38とメニスカス37の間にあるイ
ンク量で吐出されるインクの量が決定される。
【0030】以上の動作の繰り返すノズルを複数個並べ
たヘッドチップ25を、インク導入路30を介してイン
クタンク28と接続することにより、インクジェットカ
ートリッジ27となる。例えばコンピュータ等から送ら
れてくる印字信号に応じて、キャリッジ32へ装着され
たインクカートリッジ27がガイドシャフト33に沿っ
て往復運動し、キャリッジ32の位置にあわせて電圧印
加手段が任意の一対の電極13,14間に駆動電圧を印
加し、インク滴21が連続的に生成され、プラテンロー
ラ34によって送られる被印刷物9に付着し、被印刷物
9へのドットによる印字が可能となる。
【0031】導電性インク11は、印字動作にともな
い、インクタンク28よりインクフィルター29を介し
てインク導入路30を通り共通インク室24に入り、共
通インク室24より圧力室12へ供給される。
【0032】本発明で使用できる記録液は水溶性、油溶
性どちらでも良い。臭い、安全性を考慮すると水溶性の
方が好ましい。インクには、染料、湿潤材としてのアル
コール類、グリコール類等の水可溶性有機溶媒、界面活
性剤、あるいはこれらの混合物を添加するのが、にじ
み、乾燥速度、沸騰状態の調節、電極寿命、ノズル目詰
まり等にとって好ましい。さらに防腐剤も使用される。
具体的にはトリケップス社「インクジェット記録技
術」,p177に記載のもの、太田徳也,日経エレクト
ロニクス,No.303,1982.11.8号、同,
電子写真学会誌,vol24,354(1985)、大
渡章夫,「第4回ノンインパクトプリンティング技術シ
ンポジウム論文集」,電子写真学会,93(198
7)、平沢伸一,「同」89(1987)、沢木健二,
繊維と工業,vol.47,212,(1991)、特
開昭63−1579号公報等に記載のある素材を使用す
ることができる。
【0033】次に本発明に使用できる記録液の構成の具
体例を述べる。色材(染料;アゾ染料,酸性染料,塩基
性染料,直接染料、顔料;カーボンブラック,アゾレー
キ顔料,不溶性アゾ顔料,縮合アゾ顔料,キレートアゾ
顔料,フタロシアニン顔料,ベリレン顔料,ベリノン顔
料,アトラキノン顔料,キナクリドン顔料,ジオキサジ
ン顔料,チオインジコ顔料,イソインドリノン顔料,キ
ノフタロン顔料,塩基性染料型レーキ,酸性染料型レー
キ,ニトロ顔料,アニリンブラック,蛍光顔料,酸化チ
タン,酸化鉄等)、溶媒(水等)、溶剤(エチルアルコ
ール、メチルアルコール、n−プロピルアルコール、イ
ソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec
−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イ
ソブチルアルコール、n−ペンタノール、ジエチレング
リコール等の多価アルコールの低級ジアルキルエーテル
類等)、乾燥防止剤(グリセリン、尿素、ソルビタン、
ソルビトール、イノシトール、キレート剤等)、粘度調
整剤(グリセリン等)、表面張力調整剤(ジエアノール
アミン、トリエタノールアミン、アニオン系界面活性
剤、ノニオン系界面活性剤)、pH調整剤(水酸化カリ
ウム(KOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)、ジエ
アノールアミン等)、分散剤(蛋白質類、天然ゴム類、
セルロース誘導体、天然高分子、非イオン性高分子、陰
イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤等)、発泡剤
(イソプロピルアルコール、多価アルコール)、酸化防
止剤(ビタミンC、亜硫酸ナトリウム、ハイドロキノ
ン、ピラゾリドン、ヒドラジン等)、防腐剤(アルコー
ル、ホルマリン、オマシンナトリウム等)等がある。
【0034】導電性インクについては米国特許第453
6776号明細書(特開昭59−129274号公報)
に「染料の水性混合物から成る選択的なインクジェット
印刷機のためのインクにおいて、この混合物が、1cm
当り15ないし50オームの比抵抗をインクに与えるよ
うな量の加水分解塩から成ることを特徴とするインク」
が開示されている。特開平5−179182号公報に
は、「水と着色剤を含有するインクジェット記録用水性
インク組成物において、アルカノールアミンまたはエチ
レンオキシド付加物及びまたはプロピレンオキシド付加
物と、ハロゲン化水素からなる塩を含有することを特徴
とするインク」が開示されている。また特公平2−57
85号公報には無機塩類について具体的な記載がある。
【0035】本発明において用いられる導電性付与剤と
しては、リチウム(Li)等からなるアルカリ金属化合
物塩、硫酸アンモニウム、塩化リチウム、塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム等の無機塩類、及び有機塩類どちらで
も良いが、4級有機アンモニウム塩の誘導体が好ましく
使用できる。化合物の具体的な例としては、モノエタノ
ールアミン硫酸塩、ジエタノールアミン硫酸塩、トリエ
タノールアミン硫酸塩、モノエタノールアミン硝酸塩、
ジエタノールアミン硝酸塩、トリエタノールアミン硝酸
塩、モノエタノールアミンリン酸塩、ジエタノールアミ
ンリン酸塩、トリエタノールアミンリン酸塩、ジメタノ
ールアミン硫酸塩、トリメタノールアミン硫酸塩、ジエ
チルアミン硫酸塩、トリエチルアミン硫酸塩、ジメチル
アミン硫酸塩、トリメチルアミン硫酸塩、モノプロピル
アミン硫酸塩、ジプロピルアミン硫酸塩、トリプロピル
アミン硫酸塩、フェニルアミン硫酸塩、ジフェニルアミ
ン硫酸塩、ジメチレンアミン硫酸塩、トリメチレンアミ
ン硫酸塩、ジエチレンアミン硫酸塩、トリエチレンアミ
ン硫酸塩、ジプロピレンアミン硫酸塩、トリプロピレン
アミン硫酸塩、ピリジン硫酸塩、ピロール硫酸塩等を挙
げることができる。
【0036】湿潤剤は、水より沸点の高いものであり、
ノズル先端の乾燥を防止するために用いられる。湿潤剤
としては、具体的には、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレ
ングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を
含むアルキレングリコール、例えばエチレングリコール
エチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールエチルエーテル等のジエチレ
ングリコールの低級アルキルエーテル、グリセリン等が
挙げられる。多価アルコールは0.1〜10重量%、好
ましくは0.5〜3.0重量%含有される。多価アルコ
ールが0.5重量%未満になるにつれ、インク乾燥によ
るノズル先端が目詰まり傾向となるのが認められ、多価
アルコールが3.0重量%を越えるにつれ、インク比抵
抗が上昇する傾向となるのが認められ、それぞれ好まし
くないことがわかった。
【0037】溶剤は、水、及び、水と混合しうる有機溶
剤が挙げられる。有機溶剤としては、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソ
プロピルアルコール等のアルキルアルコール、アセト
ン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコー
ル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等の
アミド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ンブリコールモノエチルエーテル等のエーテルアルコー
ル類、水溶性高分子化合物等が挙げられる。溶剤として
用いられる水は、30〜80重量%、好ましくは50〜
70重量%含有される。水が50重量%未満になるにつ
れ、紙への浸透性が向上する傾向が認められ、水が70
重量%を越えるにつれ、紙への浸透性が低下する傾向が
認められ、それぞれ好ましくないことがわかった。
【0038】インクジェット用インクには、さらに、液
物性を調整するため、界面活性剤、pH調整剤、粘度調
整剤、等を添加する場合がある。
【0039】表面張力調整剤はインクジェット用インク
の速乾性を上げるために添加すると同時にインクジェッ
ト用インクの蒸発も防止し、調整剤としては、水溶性有
機溶媒、界面活性剤を用いるのが好ましい。水溶性有機
溶媒は、上記溶剤の中より選択されても良い。界面活性
剤として具体的には、脂肪酸塩類、高級アルコール硫酸
エステル塩類、液体脂肪油硫酸エステル塩類、脂肪アル
コールリン酸エステル塩類、二塩基性脂肪酸エステルの
スルホン塩類、脂肪酸アミドスルホン酸塩類、アルキル
アリルスルホン酸塩類、ホルマリン縮合のナフタリンス
ルホン酸塩類、アルキルピリジウム塩、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキル
フェニールエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエ
ステル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシ
エチレンソルビタンアルキルエステル類を挙げることが
できる。
【0040】pH調整剤としては、調合されるインクジ
ェット用インクに悪影響を及ぼさずに、所望のpH値に
調整できるものであればよいが、具体的には、低級アル
カノールアミン、アルカリ金属水酸化物の1価の水酸化
物、水酸化アンモニウム等が挙げられる。
【0041】粘度調整剤は、インクジェット用インクの
粘度を調整するものであり、具体的には、ポリビニルア
ルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチ
ルセルロース、水溶性アクリル樹脂、ポリビニルピロリ
ドン、アラビアゴムスターチ等が挙げられる。
【0042】更に、印刷用紙に付着する場合のインクの
被膜の強度を補強するために、アルキッド樹脂、アクリ
ル樹脂、アクリルアミド樹脂、ポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドン等の樹脂重合体が添加されても良
い。また、カビ防止剤を添加するのが長期保存時の信頼
性確保の点で有利である。
【0043】基板の材料としては、ガラス、セラミック
等の絶縁材料、半導体、表面を高抵抗材料で被覆した金
属、金属合金、絶縁物、半導体が使用できる。ガラス基
板としては、カリ石灰ガラス、ソーダ石灰ガラス、硼珪
酸ガラス、クラウンガラス、亜鉛クラウンガラス、ソー
ダカリガラス、バリウム硼珪酸ガラス、96%珪酸ガラ
ス、99.5%珪酸ガラス、燐酸ガラス、低融点ガラ
ス、リチウム珪酸ガラス、亜鉛アルミ珪酸ガラス、珪酸
ジルコニウムガラス等が使用できる。セラミック基板と
しては、酸化アルミニュウム(アルミナ)、酸化チタン
(チタニア)、MgO・SiO2(ステアタイト)、2
MgO・SiO2(ホルステライト)、BeO(ベリリ
ア)、MgO・Al23(スピネル)等が使用できる。
半導体基板としては、シリコン、炭化シリコン、ダイア
モンド、ゲルマニウム等が使用できる。
【0044】電極材料としては、Ti族金属(Ti,Z
r,Hf)、白金族金属(Pt,Ru,Rh,Pd,O
s,Ir)、高融点金属(W,Ta,Mo)、その他
V,Cr,Fe,Co,Ni,Nb,Au,Ag,Al
等の単金属又はこれらの合金(Ni−Fe,NiCr,
TiCr等)が使用できる。またこれらの酸化物(酸化
チタン、酸化ハフニウム、酸化錫、酸化インジウム
等)、窒化物(窒化チタン、窒化クロム等)、炭化物
(炭化チタン、炭化タングステン等)、硼化物も使用で
きる。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明のインク吐出装置お
よび吐出方法によれば、印加する電圧のタイミングによ
り吐出するインク滴の量を切り替えることができ、面積
階調による高品質な印刷が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるインク吐出装置の
横断面図
【図2】図1のインク吐出装置のインクジェットヘッド
部分の縦断面図
【図3】本発明の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッドチップ部分の斜視図
【図4】本発明の実施の形態におけるインクジェットヘ
ッドとインクタンクの接続部を示す斜視図
【図5】本発明の実施の形態におけるインクジェットプ
リンタの一部破断斜視図
【図6】本発明の実施の形態におけるドットを得るとき
の動作説明図
【図7】本発明の実施の形態におけるメニスカス位置と
インク吐出量の関係を示す図
【図8】従来のインク吐出装置の断面図
【符号の説明】
1 導電性インク 2 インク室 3 インクタンク 4,5 電極 6 電圧印加手段 7 スイッチ 8 ノズル 9 被印刷物 10 インク滴 11 導電性インク 12 圧力室 13,14 電極 15 基板 16 駆動電圧印加手段 17 ノズル板 18 インク流路 19 ノズル 21 インク滴 24 共通インク室 25 ヘッドチップ 26 ノズルプレート 27 インクカートリッジ 28 インクタンク 29 インクフィルター 30 インク導入路 32 キャリッジ 33 ガイドシャフト 35 プラテンローラ 36 小沸騰気泡 37 メニスカス 38 大沸騰気泡 X 電極間距離の近い方の極小部 Y 電極間距離の遠い方の極小部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性を有するインクが満たされた複数の
    圧力室と、前記圧力室の一部に設けられた前記インクを
    吐出するノズルと、前記複数の圧力室内に対向配置され
    た一対の電極と、前記一対の電極に電圧を印加する電圧
    印加手段とを備え、前記圧力室内のインクの一部を蒸発
    させ発生した気泡により前記ノズルからインクを吐出さ
    せるインク吐出装置であって、前記一対の電極の対向面
    を電極間の距離が異なる少なくとも2カ所の極小点を持
    つように形成したことを特徴とするインク吐出装置。
  2. 【請求項2】導電性を有するインクが満たされた複数の
    圧力室と、前記圧力室の一部に設けられた前記インクを
    吐出するノズルと、前記複数の圧力室内に対向配置され
    た沸騰気泡発生手段と、前記沸騰気泡発生手段に電圧を
    印加する電圧印加手段とを備え、前記圧力室内のインク
    の一部を蒸発させ発生した気泡により前記ノズルからイ
    ンクを吐出させるインク吐出装置を用いたインクの吐出
    方法であって、前記沸騰気泡発生手段によって前記ノズ
    ルから前記インクが吐出しない程度の沸騰気泡を発生さ
    せて前記ノズル位置のメニスカスを振動させ、前記メニ
    スカスが待機時より下がった時に前記沸騰気泡発生手段
    により再度沸騰気泡を発生させて、任意の量の液滴を前
    記ノズルより吐出させることを特徴とするインク吐出方
    法。
JP14141596A 1996-06-04 1996-06-04 インク吐出装置およびインク吐出方法 Pending JPH09314843A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14141596A JPH09314843A (ja) 1996-06-04 1996-06-04 インク吐出装置およびインク吐出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14141596A JPH09314843A (ja) 1996-06-04 1996-06-04 インク吐出装置およびインク吐出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09314843A true JPH09314843A (ja) 1997-12-09

Family

ID=15291480

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14141596A Pending JPH09314843A (ja) 1996-06-04 1996-06-04 インク吐出装置およびインク吐出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09314843A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3416192B2 (ja) インクジェット記録方法、吐出安定化方法、記録ユニットおよびインクジェット記録装置
JPH06305143A (ja) 液体吐出方法、液体吐出ユニットおよびインクジェット記録装置
JPH0939273A (ja) 階調印字制御装置
JPH09314843A (ja) インク吐出装置およびインク吐出方法
JPH07305013A (ja) インク、これを用いたインクジェット記録方法及びかかるインクを備えた機器
JP2002003767A (ja) インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、インクセット及び画像記録装置
JPH111003A (ja) インク吐出装置
JPH10151742A (ja) インク吐出装置およびインク吐出方法
JPH1044422A (ja) インク吐出装置
JPH0939246A (ja) インク吐出装置
JPH111004A (ja) インク吐出装置
JPH09131869A (ja) インクジェットヘッド
JPH08300653A (ja) インク吐出装置
JP3093323B2 (ja) インクジェット記録ヘッドおよび該ヘッドを用いたインクジェット記録装置
JP3544034B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH08336973A (ja) インクジェットヘッド
JPH0957969A (ja) インクジェットヘッド
JPH0995635A (ja) インク
JPH091802A (ja) インク吐出記録装置
JPH0911460A (ja) インクジェットヘッド
JP2872460B2 (ja) インクジェット記録ヘッドの吐出方法およびインクジェット記録装置
JP3170326B2 (ja) インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置
JPH0939251A (ja) インクジェットプリンタ
JPH0624123A (ja) インクジェットカラー記録方法
JP3170325B2 (ja) インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置