JPH09314316A - 溶鋼鍋内の付着物除去方法 - Google Patents
溶鋼鍋内の付着物除去方法Info
- Publication number
- JPH09314316A JPH09314316A JP13632596A JP13632596A JPH09314316A JP H09314316 A JPH09314316 A JP H09314316A JP 13632596 A JP13632596 A JP 13632596A JP 13632596 A JP13632596 A JP 13632596A JP H09314316 A JPH09314316 A JP H09314316A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molten steel
- steel ladle
- ladle
- deposits
- deposit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
- Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶鋼鍋の付着物を空鍋状態にすることなく、
付着物除去装置を用いて除去する。 【解決手段】 真空脱ガス槽１内に溶鋼４を真空作用に
より吸い上げ、溶鋼鍋３内の溶鋼レベルを下げ、溶鋼鍋
３内の付着物６が多いスラグライン近傍を露出させ、露
出した付着物６を、付着物除去装置20を用いて除去す
る。溶鋼鍋３を空鍋状態にする必要がないので、付着物
除去のための余分な設備、場所や時間等が削減できる。
付着物除去装置を用いて除去する。 【解決手段】 真空脱ガス槽１内に溶鋼４を真空作用に
より吸い上げ、溶鋼鍋３内の溶鋼レベルを下げ、溶鋼鍋
３内の付着物６が多いスラグライン近傍を露出させ、露
出した付着物６を、付着物除去装置20を用いて除去す
る。溶鋼鍋３を空鍋状態にする必要がないので、付着物
除去のための余分な設備、場所や時間等が削減できる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶鋼の輸送、真空
脱ガス槽内での真空脱ガス処理および鋳込に供する溶鋼
鍋内の付着物除去方法に関するものである。
脱ガス槽内での真空脱ガス処理および鋳込に供する溶鋼
鍋内の付着物除去方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】ＲＨ式真空脱ガス装置は、図２に示すよ
うに、真空脱ガス槽１（以下、脱ガス槽という）の下部
に設けた２本の浸漬管２を溶鋼鍋３内の溶鋼４中に浸漬
し、上部に設けた排気孔５を介して真空排気し、脱ガス
槽１内を真空にすることによって溶鋼４を吸い上げる。
そして、一方の浸漬管２内に吹き込む不活性ガスのガス
リフトポンプ作用により、溶鋼４を上昇させ、脱ガス槽
１内の真空下で溶鋼４を脱ガスし、他方の浸漬管２から
溶鋼４を溶鋼鍋３に排出するという一連の溶鋼環流によ
り溶鋼４の脱炭や脱ガス処理を行うものである。
うに、真空脱ガス槽１（以下、脱ガス槽という）の下部
に設けた２本の浸漬管２を溶鋼鍋３内の溶鋼４中に浸漬
し、上部に設けた排気孔５を介して真空排気し、脱ガス
槽１内を真空にすることによって溶鋼４を吸い上げる。
そして、一方の浸漬管２内に吹き込む不活性ガスのガス
リフトポンプ作用により、溶鋼４を上昇させ、脱ガス槽
１内の真空下で溶鋼４を脱ガスし、他方の浸漬管２から
溶鋼４を溶鋼鍋３に排出するという一連の溶鋼環流によ
り溶鋼４の脱炭や脱ガス処理を行うものである。
【０００３】ＲＨ式真空脱ガス装置により、溶鋼鍋３内
の溶鋼４を脱ガス処理するための一般的な溶鋼鍋３の動
きとしては、転炉からの受鋼→真空脱ガス処理→連鋳ま
たは造塊鋳込み→溶鋼鍋内の残留物排出→溶鋼鍋の内部
と外部の整備→転炉からの受鋼のサイクルを繰り返して
いる。しかし、溶鋼鍋３内の残留物排出を行う際に、溶
鋼鍋３内に固着したスラグや地金等の付着物６は排出す
ることができず、とくに、溶鋼鍋３内に所定量の溶鋼４
を入れた状態において点線で示す溶鋼４とスラグ７との
境界近傍には、多くの付着物６が固着、堆積して成長す
る。この付着物６は、溶鋼鍋３の内部および外部整備作
業を行う時に、溶鋼鍋３が空鍋状態で付着物除去装置や
重機（以下、付着物除去装置という）を用いて除去して
いる。
の溶鋼４を脱ガス処理するための一般的な溶鋼鍋３の動
きとしては、転炉からの受鋼→真空脱ガス処理→連鋳ま
たは造塊鋳込み→溶鋼鍋内の残留物排出→溶鋼鍋の内部
と外部の整備→転炉からの受鋼のサイクルを繰り返して
いる。しかし、溶鋼鍋３内の残留物排出を行う際に、溶
鋼鍋３内に固着したスラグや地金等の付着物６は排出す
ることができず、とくに、溶鋼鍋３内に所定量の溶鋼４
を入れた状態において点線で示す溶鋼４とスラグ７との
境界近傍には、多くの付着物６が固着、堆積して成長す
る。この付着物６は、溶鋼鍋３の内部および外部整備作
業を行う時に、溶鋼鍋３が空鍋状態で付着物除去装置や
重機（以下、付着物除去装置という）を用いて除去して
いる。
【０００４】たとえば、空鍋状態の溶鋼鍋３を天井クレ
ーンで点検員のいる作業デッキまで運び、点検員が溶鋼
鍋３の内部を点検し、許容以上の付着物６を確認した
ら、溶鋼鍋３を天井クレーンで除去作業場所に移動す
る。そして、図３に示すように、溶鋼鍋３の開口部を横
に向けた状態に向きを変えて、溶鋼鍋３を鍋置台30上に
載置し、台車31に搭載した付着物除去装置32を接近させ
て、先端部のエアブレーカ33を用いて、溶鋼鍋３内の付
着物６を除去する方法が実施されている。
ーンで点検員のいる作業デッキまで運び、点検員が溶鋼
鍋３の内部を点検し、許容以上の付着物６を確認した
ら、溶鋼鍋３を天井クレーンで除去作業場所に移動す
る。そして、図３に示すように、溶鋼鍋３の開口部を横
に向けた状態に向きを変えて、溶鋼鍋３を鍋置台30上に
載置し、台車31に搭載した付着物除去装置32を接近させ
て、先端部のエアブレーカ33を用いて、溶鋼鍋３内の付
着物６を除去する方法が実施されている。
【０００５】しかし、前記のような付着物６の確認や除
去作業では、付着物６の確認のためだけに、溶鋼鍋３を
天井クレーンで吊り下げて点検員のいる作業デッキまで
近づける必要があり、そのための時間や場所を別途に必
要とする。また、付着物６の除去作業は、地上を走行す
る台車31に搭載した大型の付着物除去装置32を配備する
と共に、その作業場所を確保する必要がある。さらに、
その作業場所まで空鍋状態の溶鋼鍋３を移動して付着物
６の除去作業を行う必要があり、余分な時間を必要とす
る等の問題点があった。
去作業では、付着物６の確認のためだけに、溶鋼鍋３を
天井クレーンで吊り下げて点検員のいる作業デッキまで
近づける必要があり、そのための時間や場所を別途に必
要とする。また、付着物６の除去作業は、地上を走行す
る台車31に搭載した大型の付着物除去装置32を配備する
と共に、その作業場所を確保する必要がある。さらに、
その作業場所まで空鍋状態の溶鋼鍋３を移動して付着物
６の除去作業を行う必要があり、余分な時間を必要とす
る等の問題点があった。
【０００６】前記の問題点を解決するため、特開平8-10
938 号公報には、次のような付着物除去装置が提案され
ている。空鍋状態の溶鋼鍋を移動する動線上の所定位置
の上方に配置された昇降体と、その昇降体を昇降する昇
降手段と、前記昇降体の下部に対して上下軸周りに回転
可能に軸支され横方向に延びる旋回フレームと、前記昇
降体に支持されて旋回フレームを回転駆動する旋回手段
と、旋回フレームから下方に延びる溶鋼鍋の内壁や上面
に付着した付着物切削可能な切削手段と、を備えた付着
物除去装置である。
938 号公報には、次のような付着物除去装置が提案され
ている。空鍋状態の溶鋼鍋を移動する動線上の所定位置
の上方に配置された昇降体と、その昇降体を昇降する昇
降手段と、前記昇降体の下部に対して上下軸周りに回転
可能に軸支され横方向に延びる旋回フレームと、前記昇
降体に支持されて旋回フレームを回転駆動する旋回手段
と、旋回フレームから下方に延びる溶鋼鍋の内壁や上面
に付着した付着物切削可能な切削手段と、を備えた付着
物除去装置である。
【０００７】この付着物除去装置によれば、空鍋状態の
溶鋼鍋を上向きのまま付着物除去作業を行うことができ
ると共に、前記従来例に比較して場所的、時間的にも改
善されてはいるが、前記の問題点を根本的に解決するに
至っていない。
溶鋼鍋を上向きのまま付着物除去作業を行うことができ
ると共に、前記従来例に比較して場所的、時間的にも改
善されてはいるが、前記の問題点を根本的に解決するに
至っていない。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】前記付着物除去装置を
用いて溶鋼鍋内の付着物を、空鍋状態で除去する方法で
は、以下のような問題点がある。 (1) 溶鋼鍋の付着物を除去するために、除去設備、除去
作業場所、および除去時間が必要であり、コストが掛か
る。
用いて溶鋼鍋内の付着物を、空鍋状態で除去する方法で
は、以下のような問題点がある。 (1) 溶鋼鍋の付着物を除去するために、除去設備、除去
作業場所、および除去時間が必要であり、コストが掛か
る。
【０００９】(2) 除去設備を設置する作業場所として
は、溶鋼鍋を繰り返し使用している搬送ルートの中に、
付着物除去作業場が必要になり、場所的なロスが生じ
る。 (3) 溶鋼鍋内の付着物除去作業のため、溶鋼鍋の使用を
一旦停止することが必要で、その間に、溶鋼鍋内の温度
が下がり、熱的ロスが大きく、次回の受鋼に影響を及ぼ
す。
は、溶鋼鍋を繰り返し使用している搬送ルートの中に、
付着物除去作業場が必要になり、場所的なロスが生じ
る。 (3) 溶鋼鍋内の付着物除去作業のため、溶鋼鍋の使用を
一旦停止することが必要で、その間に、溶鋼鍋内の温度
が下がり、熱的ロスが大きく、次回の受鋼に影響を及ぼ
す。
【００１０】(4) 付着物除去作業後に、溶鋼鍋を傾転し
て、除去物を排出する場所、時間、および作業者が必要
であり、益々コストが嵩む。 本発明は、前記従来技術の問題点を解消し、溶鋼鍋内の
付着物を除去するための除去設備、除去作業場所、およ
び除去時間を節減することができるばかりでなく、溶鋼
鍋の熱的ロス、除去物排出する場所、時間並びに作業者
を削減することができる溶鋼鍋内の付着物除去方法を提
供することを目的とするものである。
て、除去物を排出する場所、時間、および作業者が必要
であり、益々コストが嵩む。 本発明は、前記従来技術の問題点を解消し、溶鋼鍋内の
付着物を除去するための除去設備、除去作業場所、およ
び除去時間を節減することができるばかりでなく、溶鋼
鍋の熱的ロス、除去物排出する場所、時間並びに作業者
を削減することができる溶鋼鍋内の付着物除去方法を提
供することを目的とするものである。
【００１１】
【課題を解決するための手段】図２に示すように、溶鋼
鍋３内の溶鋼４を脱ガス槽１内の真空作用により吸い上
げると、その吸い上げ量に相当する容量だけ溶鋼鍋３内
の溶鋼４およびスラグ７が、点線で示す通常の溶鋼レベ
ル4Aから実線で示すレベル4Bまで低下し、溶鋼鍋３内の
付着物６が多いスラグライン近傍が、溶鋼４の表面から
露出する。本発明は、この点に着目してなされたもので
あり、その要旨とするところは、下記の通りである。
鍋３内の溶鋼４を脱ガス槽１内の真空作用により吸い上
げると、その吸い上げ量に相当する容量だけ溶鋼鍋３内
の溶鋼４およびスラグ７が、点線で示す通常の溶鋼レベ
ル4Aから実線で示すレベル4Bまで低下し、溶鋼鍋３内の
付着物６が多いスラグライン近傍が、溶鋼４の表面から
露出する。本発明は、この点に着目してなされたもので
あり、その要旨とするところは、下記の通りである。
【００１２】前記目的を達成するための本発明は、溶鋼
の輸送、真空脱ガス槽内での真空脱ガス処理および鋳込
に供する溶鋼鍋内の付着物除去方法において、前記溶鋼
鍋内の溶鋼を真空脱ガス槽内の真空作用により吸い上
げ、溶鋼鍋内の溶鋼レベルを下げて、溶鋼鍋内の付着物
が多いスラグライン近傍を露出させ、露出した付着物
を、付着物除去装置を用いて除去することを特徴とする
溶鋼鍋内の付着物除去方法である。
の輸送、真空脱ガス槽内での真空脱ガス処理および鋳込
に供する溶鋼鍋内の付着物除去方法において、前記溶鋼
鍋内の溶鋼を真空脱ガス槽内の真空作用により吸い上
げ、溶鋼鍋内の溶鋼レベルを下げて、溶鋼鍋内の付着物
が多いスラグライン近傍を露出させ、露出した付着物
を、付着物除去装置を用いて除去することを特徴とする
溶鋼鍋内の付着物除去方法である。
【００１３】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。ＲＨ式真空脱ガス装置は、
図１に示すように、脱ガス槽１の下部に設けた２本の浸
漬管２を溶鋼鍋３内の溶鋼４中に浸漬し、上部に設けた
排気孔５を介して真空排気し、脱ガス槽１内を真空にす
ることによって溶鋼４を吸い上げる。そして、一方の浸
漬管２内に吹き込む不活性ガスのガスリフトポンプ作用
により、溶鋼４を上昇させ、脱ガス槽１内の減圧下で溶
鋼４を脱ガスし、他方の浸漬管２から溶鋼４を溶鋼鍋３
に排出するという一連の溶鋼環流により溶鋼４の脱炭や
脱ガス処理を行う。
に基づいて詳細に説明する。ＲＨ式真空脱ガス装置は、
図１に示すように、脱ガス槽１の下部に設けた２本の浸
漬管２を溶鋼鍋３内の溶鋼４中に浸漬し、上部に設けた
排気孔５を介して真空排気し、脱ガス槽１内を真空にす
ることによって溶鋼４を吸い上げる。そして、一方の浸
漬管２内に吹き込む不活性ガスのガスリフトポンプ作用
により、溶鋼４を上昇させ、脱ガス槽１内の減圧下で溶
鋼４を脱ガスし、他方の浸漬管２から溶鋼４を溶鋼鍋３
に排出するという一連の溶鋼環流により溶鋼４の脱炭や
脱ガス処理を行う。
【００１４】溶鋼鍋３内に所定量の溶鋼４を入れた時
に、点線で示す溶鋼４とその上に浮上しているスラグ７
との境界近傍、すなわち、溶鋼鍋３の内側上端部には、
最も多くの付着物６が固着、堆積して成長する。溶鋼鍋
３内の溶鋼４を真空脱ガス処理するため、脱ガス槽１内
を排気孔５を介して真空排気すると、その真空作用によ
り溶鋼鍋３内の溶鋼４が吸い上げられ、その吸い上げ量
に相当する容量だけ溶鋼鍋３内の溶鋼４が、点線で示す
通常の溶鋼レベル4Aから実線で示すレベル4Bまで低下す
る。
に、点線で示す溶鋼４とその上に浮上しているスラグ７
との境界近傍、すなわち、溶鋼鍋３の内側上端部には、
最も多くの付着物６が固着、堆積して成長する。溶鋼鍋
３内の溶鋼４を真空脱ガス処理するため、脱ガス槽１内
を排気孔５を介して真空排気すると、その真空作用によ
り溶鋼鍋３内の溶鋼４が吸い上げられ、その吸い上げ量
に相当する容量だけ溶鋼鍋３内の溶鋼４が、点線で示す
通常の溶鋼レベル4Aから実線で示すレベル4Bまで低下す
る。
【００１５】ここで、脱ガス槽１内の真空と大気との差
を１気圧相当とすると、溶鋼４の比重：6.8 、１気圧：
1.033 kg/cm2＝10.33m水柱の条件下において、溶鋼鍋３
から脱ガス槽１への溶鋼の吸い上げ高さｈ1 は、ｈ1 ＝
10.33m/6.8＝1.5mとなる。したがって、真空脱ガス処理
時と未処理時とにおける溶鋼鍋３内の溶鋼４のレベル4A
とレベル4Bとの溶鋼レベル差：ｈ2 は、脱ガス槽１の直
径Ｄ1 ：2.5m、溶鋼鍋３の直径Ｄ2 ：4.0m、とし、脱ガ
ス槽１内へ吸い上げられた溶鋼量：Ｑ1 、溶鋼鍋３内の
溶鋼レベル4Aからレベル4Bに下がった溶鋼量：Ｑ2 とす
ると、Ｑ1 ＝Ｑ 2 ＝（πＤ1 2／４）×ｈ1 ＝（πＤ1 2／
４）×ｈ2 となるから、溶鋼レベル差：ｈ2 ＝Ｄ1 2ｈ1
／Ｄ2 2＝2.52×1.5 ／42＝0.59ｍとなる。この溶鋼レベ
ル差：ｈ 2 ＝0.59ｍにより、溶鋼鍋３内で付着物６が最
も多く付着するスラグライン近傍が、溶鋼４の表面上に
露出してくる。
を１気圧相当とすると、溶鋼４の比重：6.8 、１気圧：
1.033 kg/cm2＝10.33m水柱の条件下において、溶鋼鍋３
から脱ガス槽１への溶鋼の吸い上げ高さｈ1 は、ｈ1 ＝
10.33m/6.8＝1.5mとなる。したがって、真空脱ガス処理
時と未処理時とにおける溶鋼鍋３内の溶鋼４のレベル4A
とレベル4Bとの溶鋼レベル差：ｈ2 は、脱ガス槽１の直
径Ｄ1 ：2.5m、溶鋼鍋３の直径Ｄ2 ：4.0m、とし、脱ガ
ス槽１内へ吸い上げられた溶鋼量：Ｑ1 、溶鋼鍋３内の
溶鋼レベル4Aからレベル4Bに下がった溶鋼量：Ｑ2 とす
ると、Ｑ1 ＝Ｑ 2 ＝（πＤ1 2／４）×ｈ1 ＝（πＤ1 2／
４）×ｈ2 となるから、溶鋼レベル差：ｈ2 ＝Ｄ1 2ｈ1
／Ｄ2 2＝2.52×1.5 ／42＝0.59ｍとなる。この溶鋼レベ
ル差：ｈ 2 ＝0.59ｍにより、溶鋼鍋３内で付着物６が最
も多く付着するスラグライン近傍が、溶鋼４の表面上に
露出してくる。
【００１６】そこで、本発明では、溶鋼鍋３の内側上端
部のスラグライン近傍に固着している付着物６を除去す
るため、溶鋼鍋３の開口部上方における脱ガス槽１の近
傍に付着物除去装置20を設置する。すなわち、脱ガス槽
１の近傍に位置する梁８の下部に溶鋼鍋３の開口部上方
を囲むように水平に固定した走行用ガイドフレーム９を
設置し、この走行用ガイドフレーム９にローラ10を介し
て移動ブロック11を走行自在に装架する。この移動ブロ
ック11に、駆動モータ12によりガイドポスト13を旋回自
在に支持させ、このガイドポスト13に昇降フレーム14
を、昇降シリンダ15を用いて昇降自在に設置する。さら
に、昇降フレーム14に設けた支持アーム16を介してエア
ブレーカ17を、傾動シリンダ18により傾動自在に取り付
ける。
部のスラグライン近傍に固着している付着物６を除去す
るため、溶鋼鍋３の開口部上方における脱ガス槽１の近
傍に付着物除去装置20を設置する。すなわち、脱ガス槽
１の近傍に位置する梁８の下部に溶鋼鍋３の開口部上方
を囲むように水平に固定した走行用ガイドフレーム９を
設置し、この走行用ガイドフレーム９にローラ10を介し
て移動ブロック11を走行自在に装架する。この移動ブロ
ック11に、駆動モータ12によりガイドポスト13を旋回自
在に支持させ、このガイドポスト13に昇降フレーム14
を、昇降シリンダ15を用いて昇降自在に設置する。さら
に、昇降フレーム14に設けた支持アーム16を介してエア
ブレーカ17を、傾動シリンダ18により傾動自在に取り付
ける。
【００１７】本発明では、前記のように溶鋼鍋３内で付
着物６が最も多く付着する溶鋼４とスラグ７との境界を
なすスラグライン近傍が、溶鋼４の表面上に露出する真
空脱ガス中に、梁８の下部に固定した走行用ガイドフレ
ーム９にローラ10を介して移動ブロック11を走行し、溶
鋼鍋３内に付着している除去すべき付着物６の上方に移
動させる。続いて駆動モータ12を回転させて移動ブロッ
ク11の下部に垂設したガイドポスト13を回転させると共
に、昇降シリンダ15を作動し、ガイドポスト13に沿って
昇降フレーム14を下降させ、これによって、昇降フレー
ム14に設けた支持アーム16の先端部に取り付けたエアブ
レーカ17を、溶鋼鍋３内の付着物６に接近させる。さら
に傾動シリンダ18を作動してエアブレーカ17に取り付け
たブレーカロッド19を傾動させて、溶鋼鍋３内に付着し
たスラグライン近傍の付着物６に接触させながらブレー
カロッド19に振動を与えて、付着物６の除去作業を開始
する。
着物６が最も多く付着する溶鋼４とスラグ７との境界を
なすスラグライン近傍が、溶鋼４の表面上に露出する真
空脱ガス中に、梁８の下部に固定した走行用ガイドフレ
ーム９にローラ10を介して移動ブロック11を走行し、溶
鋼鍋３内に付着している除去すべき付着物６の上方に移
動させる。続いて駆動モータ12を回転させて移動ブロッ
ク11の下部に垂設したガイドポスト13を回転させると共
に、昇降シリンダ15を作動し、ガイドポスト13に沿って
昇降フレーム14を下降させ、これによって、昇降フレー
ム14に設けた支持アーム16の先端部に取り付けたエアブ
レーカ17を、溶鋼鍋３内の付着物６に接近させる。さら
に傾動シリンダ18を作動してエアブレーカ17に取り付け
たブレーカロッド19を傾動させて、溶鋼鍋３内に付着し
たスラグライン近傍の付着物６に接触させながらブレー
カロッド19に振動を与えて、付着物６の除去作業を開始
する。
【００１８】このようにして溶鋼鍋３内に付着したスラ
グライン近傍の付着物６を、エアブレーカ17に取り付け
たブレーカロッド19により除去するに際し、その付着物
６の付着位置に対応し、移動ブロック11の走行、ガイド
ポスト13の回転、昇降フレーム14の昇降およびエアブレ
ーカ17の傾動操作を組み合わせることにより、ブレーカ
ロッド19を付着物６に強く押し当て、除去作業を繰り返
す。溶鋼鍋３内に固着している付着物６の除去が終了し
たら、前記とはほぼ逆の操作を行ってエアブレーカ17を
待機位置に移動させ、一連の付着物６の除去作業を完了
する。
グライン近傍の付着物６を、エアブレーカ17に取り付け
たブレーカロッド19により除去するに際し、その付着物
６の付着位置に対応し、移動ブロック11の走行、ガイド
ポスト13の回転、昇降フレーム14の昇降およびエアブレ
ーカ17の傾動操作を組み合わせることにより、ブレーカ
ロッド19を付着物６に強く押し当て、除去作業を繰り返
す。溶鋼鍋３内に固着している付着物６の除去が終了し
たら、前記とはほぼ逆の操作を行ってエアブレーカ17を
待機位置に移動させ、一連の付着物６の除去作業を完了
する。
【００１９】溶鋼鍋３内の付着物６をブレーカロッド19
により除去すると、付着物は溶鋼鍋３内の溶鋼４上に浮
上しているスラグ７上に落下し、付着物６による溶鋼４
の汚染が懸念される。しかしながら、付着物６の量は、
溶鋼４上に浮上しているスラグ７の量に比較して少量で
あり、溶鋼４を汚染することはほとんどなく、とくに、
本発明では、溶鋼鍋３内に付着、堆積する付着物６が多
くなる前に、その付着状況に応じ真空脱ガス処理の機会
を利用し、度々、除去できるので、スラグ７上に落下す
る付着物６が少なくなり、付着物落下による溶鋼汚染
を、無視できる程度にとどめることができる。なお、付
着物除去装置20は、前記のものに限定されず、従来から
使用しているものを利用することが可能である。
により除去すると、付着物は溶鋼鍋３内の溶鋼４上に浮
上しているスラグ７上に落下し、付着物６による溶鋼４
の汚染が懸念される。しかしながら、付着物６の量は、
溶鋼４上に浮上しているスラグ７の量に比較して少量で
あり、溶鋼４を汚染することはほとんどなく、とくに、
本発明では、溶鋼鍋３内に付着、堆積する付着物６が多
くなる前に、その付着状況に応じ真空脱ガス処理の機会
を利用し、度々、除去できるので、スラグ７上に落下す
る付着物６が少なくなり、付着物落下による溶鋼汚染
を、無視できる程度にとどめることができる。なお、付
着物除去装置20は、前記のものに限定されず、従来から
使用しているものを利用することが可能である。
【００２０】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、溶
鋼鍋３内で付着物６が最も多く付着する溶鋼４とスラグ
７との境界をなすスラグライン近傍が、溶鋼４の表面上
に露出する真空脱ガス中に、オンラインで付着物除去装
置を用いて付着物を除去するようにしたから、空鍋状態
における溶鋼鍋の整備作業時に、付着物を除去する必要
がなくなり、下記の効果を奏する。
鋼鍋３内で付着物６が最も多く付着する溶鋼４とスラグ
７との境界をなすスラグライン近傍が、溶鋼４の表面上
に露出する真空脱ガス中に、オンラインで付着物除去装
置を用いて付着物を除去するようにしたから、空鍋状態
における溶鋼鍋の整備作業時に、付着物を除去する必要
がなくなり、下記の効果を奏する。
【００２１】(1) 空鍋状態で溶鋼鍋の付着物を除去する
ための除去作業場所および除去時間が不要となり、場所
的なロスが解消すると共に作業員が削減できる。 (2) 溶鋼鍋内の付着物除去作業のため、溶鋼鍋の使用を
一旦停止する必要がなくなり、空鍋の温度低下が防止で
き、熱的ロスが低減できる。 (3) 付着物除去作業後の除去物の処理が不要となり、作
業者が減らせる。
ための除去作業場所および除去時間が不要となり、場所
的なロスが解消すると共に作業員が削減できる。 (2) 溶鋼鍋内の付着物除去作業のため、溶鋼鍋の使用を
一旦停止する必要がなくなり、空鍋の温度低下が防止で
き、熱的ロスが低減できる。 (3) 付着物除去作業後の除去物の処理が不要となり、作
業者が減らせる。
【００２２】(4) 使用する溶鋼鍋の回転率が上がり、使
用鍋数が削減できる。 (5) 空鍋に保温蓋等を着用したままにできるので、温度
低下を抑制できる。
用鍋数が削減できる。 (5) 空鍋に保温蓋等を着用したままにできるので、温度
低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係るＲＨ式真空脱ガス装置での溶鋼鍋
内付着物の除去状況を示す模式的縦断面図である。
内付着物の除去状況を示す模式的縦断面図である。
【図２】ＲＨ式真空脱ガス装置の一例を示す模式的縦断
面図である。
面図である。
【図３】従来に係るＲＨ式真空脱ガス装置の溶鋼鍋内付
着物の除去状況を示す模式的縦断面図である。
着物の除去状況を示す模式的縦断面図である。
１ 真空脱ガス槽 ２ 浸漬管 ３ 溶鋼鍋 ４ 溶鋼 ５ 排気孔 ６ 付着物 ７ スラグ ８ 梁 ９ 走行用ガイドフレーム 10 ローラ 11 移動ブロック 12 駆動モータ 13 ガイドポスト 14 昇降フレーム 15 昇降シリンダ 16 支持アーム 17，33 エアブレーカ 18 傾動シリンダ 19 ブレーカロッド 20，32 付着物除去装置
Claims (1)
- 【請求項１】 溶鋼の輸送、真空脱ガス槽内での真空脱
ガス処理および鋳込に供する溶鋼鍋内の付着物除去方法
において、前記溶鋼鍋内の溶鋼を真空脱ガス槽内の真空
作用により吸い上げ、溶鋼鍋内の溶鋼レベルを下げて、
溶鋼鍋内の付着物が多いスラグライン近傍を露出させ、
露出した付着物を、付着物除去装置を用いて除去するこ
とを特徴とする溶鋼鍋内の付着物除去方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13632596A JPH09314316A (ja) | 1996-05-30 | 1996-05-30 | 溶鋼鍋内の付着物除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13632596A JPH09314316A (ja) | 1996-05-30 | 1996-05-30 | 溶鋼鍋内の付着物除去方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09314316A true JPH09314316A (ja) | 1997-12-09 |
Family
ID=15172591
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13632596A Pending JPH09314316A (ja) | 1996-05-30 | 1996-05-30 | 溶鋼鍋内の付着物除去方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09314316A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100760566B1 (ko) * | 2001-05-03 | 2007-09-20 | 주식회사 포스코 | 래들 상부의 지금 제거장치 |
| KR101137439B1 (ko) * | 2011-09-09 | 2012-04-20 | 김호천 | 임펠러 지금 제거장치 |
| CN103286307A (zh) * | 2013-03-18 | 2013-09-11 | 廖广文 | 扒渣设施 |
| WO2014045710A1 (ja) * | 2012-09-21 | 2014-03-27 | 日新製鋼株式会社 | 地金回収方法 |
| CN106191381A (zh) * | 2016-08-31 | 2016-12-07 | 山东钢铁股份有限公司 | 一种在RH 工位快速脱除炉渣中FeO的方法 |
| KR101977360B1 (ko) * | 2017-11-06 | 2019-05-10 | 주식회사 포스코 | 부착물 제거장치 및 부착물 제거방법 |
-
1996
- 1996-05-30 JP JP13632596A patent/JPH09314316A/ja active Pending
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100760566B1 (ko) * | 2001-05-03 | 2007-09-20 | 주식회사 포스코 | 래들 상부의 지금 제거장치 |
| KR101137439B1 (ko) * | 2011-09-09 | 2012-04-20 | 김호천 | 임펠러 지금 제거장치 |
| WO2014045710A1 (ja) * | 2012-09-21 | 2014-03-27 | 日新製鋼株式会社 | 地金回収方法 |
| JP2014062298A (ja) * | 2012-09-21 | 2014-04-10 | Nisshin Steel Co Ltd | 地金回収方法 |
| CN104704132A (zh) * | 2012-09-21 | 2015-06-10 | 日新制钢株式会社 | 结壳回收方法 |
| US9663838B2 (en) | 2012-09-21 | 2017-05-30 | Nisshin Steel Co., Ltd. | Metal recovery method |
| TWI593805B (zh) * | 2012-09-21 | 2017-08-01 | 日新製鋼股份有限公司 | 金屬回收方法 |
| CN103286307A (zh) * | 2013-03-18 | 2013-09-11 | 廖广文 | 扒渣设施 |
| CN106191381A (zh) * | 2016-08-31 | 2016-12-07 | 山东钢铁股份有限公司 | 一种在RH 工位快速脱除炉渣中FeO的方法 |
| KR101977360B1 (ko) * | 2017-11-06 | 2019-05-10 | 주식회사 포스코 | 부착물 제거장치 및 부착물 제거방법 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH07294150A (ja) | 真空溶解と加圧注湯兼用誘導炉 | |
| JPH09314316A (ja) | 溶鋼鍋内の付着物除去方法 | |
| JPH0243805B2 (ja) | ||
| JP3643553B2 (ja) | Ｋｒインペラー付着物除去装置及び方法 | |
| JP3867683B2 (ja) | 溶鋼精錬装置 | |
| JP3027045B2 (ja) | 連続鋳造機における取鍋詰め砂，タンディッシュ残鋼滓の排出処理装置 | |
| JP2560093Y2 (ja) | 連続鋳造設備の排滓装置 | |
| JP2000290719A (ja) | Ｒｈ式真空脱ガス装置 | |
| US4452634A (en) | Method of stirring molten metal and refractory cylinder for the purpose | |
| RU2737906C1 (ru) | Способ дегазации жидкого металла в ковше | |
| JP2006097078A (ja) | スラグの除去方法 | |
| JPH10292345A (ja) | 水中排泥装置 | |
| JPS6321725B2 (ja) | ||
| JP3062093B2 (ja) | 連続鋳造設備のタンディッシュ保守装置 | |
| JPH06220551A (ja) | 超音波による溶融金属中の非金属介在物除去方法 | |
| JPH09271933A (ja) | 溶湯搬送装置 | |
| JPH09206911A (ja) | 密閉式給湯装置および給湯方法 | |
| JPH08239743A (ja) | 溶融金属めっき浴からのドロス分離方法および装置 | |
| JP3458042B2 (ja) | 取鍋を用いる溶鋼処理設備 | |
| JPH0119040Y2 (ja) | ||
| JP2695882B2 (ja) | 連鋳設備における排滓移送設備 | |
| JPH06212239A (ja) | 真空脱ガス槽の地金回収装置 | |
| RU2133653C1 (ru) | Устройство для удаления шлака с поверхности расплава | |
| JPS61145011A (ja) | ワ−ク用バスケットの振動搬送装置 | |
| SU933730A1 (ru) | Установка дл порционного вакуумировани металла |