JPH06220551A - 超音波による溶融金属中の非金属介在物除去方法 - Google Patents
超音波による溶融金属中の非金属介在物除去方法Info
- Publication number
- JPH06220551A JPH06220551A JP5013092A JP1309293A JPH06220551A JP H06220551 A JPH06220551 A JP H06220551A JP 5013092 A JP5013092 A JP 5013092A JP 1309293 A JP1309293 A JP 1309293A JP H06220551 A JPH06220551 A JP H06220551A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molten steel
- ladle
- ultrasonic
- molten metal
- metallic inclusions
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Metal Rolling (AREA)
- Continuous Casting (AREA)
- Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 溶鋼中の非金属介在物を効率よく低減する。
【構成】 RH脱ガス処理中の取鍋１内の溶鋼２中に超音
波振動子のホーン６を浸漬して超音波を印加し、取鍋１
内の溶鋼２に発生する気泡を微細化し、得られた微細気
泡に非金属介在物をトラップさせて浮上分離させると共
にメタル・スラグの界面反応を促進する。
波振動子のホーン６を浸漬して超音波を印加し、取鍋１
内の溶鋼２に発生する気泡を微細化し、得られた微細気
泡に非金属介在物をトラップさせて浮上分離させると共
にメタル・スラグの界面反応を促進する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波による溶融金属
中の非金属介在物の除去方法に関するものである。
中の非金属介在物の除去方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】溶融金属たとえば溶鋼中の非金属介在物
除去技術として、転炉による製鋼段階での溶鋼へのスラ
グ混入防止などによる非金属介在物防止対策に始まり、
転炉から取鍋に出鋼した溶鋼をRH脱ガス処理する段階で
脱酸生成物の浮上分離およびメタル・スラグの界面反応
の促進による非金属介在物除去が行われている。また連
続鋳造タンディッシュ内での溶鋼の酸化防止あるいは脱
酸生成分の浮上分離、さらにはモールド内でのパウダ巻
き込み防止や脱酸生成物の浮上分離など製造プロセスの
各処理段階において様々な手段が講じられている。
除去技術として、転炉による製鋼段階での溶鋼へのスラ
グ混入防止などによる非金属介在物防止対策に始まり、
転炉から取鍋に出鋼した溶鋼をRH脱ガス処理する段階で
脱酸生成物の浮上分離およびメタル・スラグの界面反応
の促進による非金属介在物除去が行われている。また連
続鋳造タンディッシュ内での溶鋼の酸化防止あるいは脱
酸生成分の浮上分離、さらにはモールド内でのパウダ巻
き込み防止や脱酸生成物の浮上分離など製造プロセスの
各処理段階において様々な手段が講じられている。
【０００３】前述のように溶鋼中の非金属介在物低減の
ため、図４に示すようにタンディッシュ完全密閉、Arガ
スシール強化による空気酸化の防止、高Al2O3 高塩基度
タンディッシュフラックス使用による取鍋耐火物および
タンディッシュフラックスに起因する非金属介在物の減
少、また取鍋スラグ改質による非金属介在物の除去促進
さらには転炉高塩基度・ MgO吹錬による脱酸生成物の低
減などの諸対策によりトータル酸素は51ppm レベルから
18ppm レベルにまでかなり低減されているが、高まる高
純度鋼のニーズに対しては十分な水準になっていない。
なお、図５に示すようにAl2O3 系介在物量は溶鋼のトー
タル酸素で評価することができる。
ため、図４に示すようにタンディッシュ完全密閉、Arガ
スシール強化による空気酸化の防止、高Al2O3 高塩基度
タンディッシュフラックス使用による取鍋耐火物および
タンディッシュフラックスに起因する非金属介在物の減
少、また取鍋スラグ改質による非金属介在物の除去促進
さらには転炉高塩基度・ MgO吹錬による脱酸生成物の低
減などの諸対策によりトータル酸素は51ppm レベルから
18ppm レベルにまでかなり低減されているが、高まる高
純度鋼のニーズに対しては十分な水準になっていない。
なお、図５に示すようにAl2O3 系介在物量は溶鋼のトー
タル酸素で評価することができる。
【０００４】図４に示すように溶鋼の非金属介在物低減
対策としては取鍋耐火物、取鍋スラグを起源とする酸化
物や脱酸処理に伴う脱酸生成物の除去が有効であり、対
策を採る工程としては取鍋精錬中の溶鋼および連続鋳造
直前のタンディッシュ内の溶鋼に対して行うのが効果的
である。取鍋精錬工程の対策としてたとえば特開平２−
232314号公報にはRH脱ガス槽内に超音波振動子のホーン
を出入自在に設け、脱ガス槽内の溶鋼に超音波振動を印
加して、溶鋼中の非金属介在物を凝集して浮上分離を促
進する方法が開示されている。
対策としては取鍋耐火物、取鍋スラグを起源とする酸化
物や脱酸処理に伴う脱酸生成物の除去が有効であり、対
策を採る工程としては取鍋精錬中の溶鋼および連続鋳造
直前のタンディッシュ内の溶鋼に対して行うのが効果的
である。取鍋精錬工程の対策としてたとえば特開平２−
232314号公報にはRH脱ガス槽内に超音波振動子のホーン
を出入自在に設け、脱ガス槽内の溶鋼に超音波振動を印
加して、溶鋼中の非金属介在物を凝集して浮上分離を促
進する方法が開示されている。
【０００５】また特開昭50−89216 号公報には、連続鋳
造タンディッシュ本体の側壁中に埋め込んだ超音波振動
子によってタンディッシュ内の溶鋼に超音波振動を印加
して溶鋼中の非金属介在物の浮上を図る方法が開示され
ている。
造タンディッシュ本体の側壁中に埋め込んだ超音波振動
子によってタンディッシュ内の溶鋼に超音波振動を印加
して溶鋼中の非金属介在物の浮上を図る方法が開示され
ている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平２−232314
号公報に開示された従来技術は、脱ガス槽内に設けた超
音波振動子を用いて超音波を印加するので、その効果は
主として脱ガス処理時間の短縮および溶鋼Ｃ量の低減と
して得られるだけであり、非金属介在物の低減効果は少
ない。また超音波振動子のホーンを脱ガス槽内の溶鋼中
に浸漬するためには振動子のホーンが長尺となり印加効
率が悪いばかりでなく、ホーンの冷却を行う面で長期使
用に耐えるものとするには設備的に困難がある。
号公報に開示された従来技術は、脱ガス槽内に設けた超
音波振動子を用いて超音波を印加するので、その効果は
主として脱ガス処理時間の短縮および溶鋼Ｃ量の低減と
して得られるだけであり、非金属介在物の低減効果は少
ない。また超音波振動子のホーンを脱ガス槽内の溶鋼中
に浸漬するためには振動子のホーンが長尺となり印加効
率が悪いばかりでなく、ホーンの冷却を行う面で長期使
用に耐えるものとするには設備的に困難がある。
【０００７】また前記特開昭50−89216 号公報に開示さ
れた従来技術は、超音波振動子をタンディッシュ本体の
側壁に埋め込み、側壁を介してタンディッシュ内の溶鋼
を振動させることになる。このため、タンディッシュ本
体の耐火物を一緒に振動させることになり、耐火物が脱
落し易く、タンディッシュ耐火物寿命を短くするという
問題点がある。
れた従来技術は、超音波振動子をタンディッシュ本体の
側壁に埋め込み、側壁を介してタンディッシュ内の溶鋼
を振動させることになる。このため、タンディッシュ本
体の耐火物を一緒に振動させることになり、耐火物が脱
落し易く、タンディッシュ耐火物寿命を短くするという
問題点がある。
【０００８】本発明は前記従来技術の問題点を解消し、
既設設備の生産性を低下させず、また製造コストを余り
上昇させることなく溶鋼等の溶鋼金属中に存在する非金
属介在物を低減させるため、既設の工程中に超音波によ
る振動印加を組み込むことによって設備化が容易な超音
波による溶融金属中の非金属介在物除去方法を提供する
ものである。
既設設備の生産性を低下させず、また製造コストを余り
上昇させることなく溶鋼等の溶鋼金属中に存在する非金
属介在物を低減させるため、既設の工程中に超音波によ
る振動印加を組み込むことによって設備化が容易な超音
波による溶融金属中の非金属介在物除去方法を提供する
ものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】前述のように非金属介在
物の低減は精錬工程を実施するのが効果的であるので超
音波印加をRH脱ガス処理中の取鍋内の溶融金属に対して
行い、または精錬から連続鋳造間までの溶融金属の酸化
や耐火物溶損による非金属介在物増加もあるので、最終
処理としてタンディッシュ内での超音波印加を行うこと
を骨子としており、本発明の要旨にするところは下記の
通りである。
物の低減は精錬工程を実施するのが効果的であるので超
音波印加をRH脱ガス処理中の取鍋内の溶融金属に対して
行い、または精錬から連続鋳造間までの溶融金属の酸化
や耐火物溶損による非金属介在物増加もあるので、最終
処理としてタンディッシュ内での超音波印加を行うこと
を骨子としており、本発明の要旨にするところは下記の
通りである。
【００１０】本発明は、RH脱ガス処理中の取鍋の溶融金
属中に超音波振動子のホーンを浸漬して超音波を印加
し、取鍋内の溶融金属中に発生する微細気泡により非金
属介在物の浮上およびメタル・スラグ界面での反応を促
進することを特徴とする超音波による溶融金属中の非金
属介在物除去方法である。また本発明では、RH脱ガス処
理中の取鍋の代わりに連続鋳造中のタンディッシュの溶
融金属中に超音波振動子のホーンを浸漬して超音波を印
加することができる。さらには超音波振動子のホーン先
端部近傍の溶融金属中にガスを吹き込み、微細気泡の発
生を増大させて非金属介在物の浮上およびメタル・スラ
グ界面での反応を促進するのが好ましい。
属中に超音波振動子のホーンを浸漬して超音波を印加
し、取鍋内の溶融金属中に発生する微細気泡により非金
属介在物の浮上およびメタル・スラグ界面での反応を促
進することを特徴とする超音波による溶融金属中の非金
属介在物除去方法である。また本発明では、RH脱ガス処
理中の取鍋の代わりに連続鋳造中のタンディッシュの溶
融金属中に超音波振動子のホーンを浸漬して超音波を印
加することができる。さらには超音波振動子のホーン先
端部近傍の溶融金属中にガスを吹き込み、微細気泡の発
生を増大させて非金属介在物の浮上およびメタル・スラ
グ界面での反応を促進するのが好ましい。
【００１１】
【実施例】以下、本発明の構成および作用を実施例を図
面に基づいて詳細に説明する。図１は本発明の方法を実
施する装置の一実施例を示す断面図である。図１に示す
ように取鍋１内の溶鋼２中に脱ガス槽５の下部に設けた
上昇浸漬管３および下降浸漬管４を浸漬し、取鍋１と脱
ガス槽５との間に溶鋼２を還流してRH脱ガス処理中に、
超音波振動子に連結されたホーン６を浸漬して溶鋼２に
超音波を印加する。
面に基づいて詳細に説明する。図１は本発明の方法を実
施する装置の一実施例を示す断面図である。図１に示す
ように取鍋１内の溶鋼２中に脱ガス槽５の下部に設けた
上昇浸漬管３および下降浸漬管４を浸漬し、取鍋１と脱
ガス槽５との間に溶鋼２を還流してRH脱ガス処理中に、
超音波振動子に連結されたホーン６を浸漬して溶鋼２に
超音波を印加する。
【００１２】これにより溶鋼２中に微細気泡を発生さ
せ、この微細気泡に溶鋼２中に存在するより微細なAl2O
3 等の非金属介在物をトラップして浮上分離させる。な
お、取鍋１内の溶鋼２とスラグ７との界面も印加された
超音波により微振動されるので、溶鋼２とスラグ７との
界面反応が促進し、非金属介在物の除去効果が増大す
る。
せ、この微細気泡に溶鋼２中に存在するより微細なAl2O
3 等の非金属介在物をトラップして浮上分離させる。な
お、取鍋１内の溶鋼２とスラグ７との界面も印加された
超音波により微振動されるので、溶鋼２とスラグ７との
界面反応が促進し、非金属介在物の除去効果が増大す
る。
【００１３】このような界面反応の促進は溶鋼を攪拌手
段を用いて攪拌することによっても可能であるが、通常
の攪拌は溶鋼２へのスラグ７の巻き込みを伴うことが多
く、逆効果になり易いが、超音波印加によれば微振動で
あるためスラグ巻き込みの恐れはなく、効果的に非金属
介在物を除去することができる。超音波印加装置８は内
部に超音波振動子を内在しており、超音波振動子で発生
した超音波を印加対象物まで伝達させるホーン６は溶鋼
中に浸漬して使用するため、ホーン６の溶鋼２中に浸漬
する部分は耐火物で被覆すると共に、ホーン６内に冷却
通路を設けて水冷などにより冷却するのが望ましい。ま
た超音波振動子の印加能力としては、その出力が単体で
最大数kwであるので、これ以上の大きな出力を複数個の
超音波振動子を取鍋１内に並設するようにする。超音波
の振動数はエネルギ投入効率を考えると10〜20kHz が望
ましい。
段を用いて攪拌することによっても可能であるが、通常
の攪拌は溶鋼２へのスラグ７の巻き込みを伴うことが多
く、逆効果になり易いが、超音波印加によれば微振動で
あるためスラグ巻き込みの恐れはなく、効果的に非金属
介在物を除去することができる。超音波印加装置８は内
部に超音波振動子を内在しており、超音波振動子で発生
した超音波を印加対象物まで伝達させるホーン６は溶鋼
中に浸漬して使用するため、ホーン６の溶鋼２中に浸漬
する部分は耐火物で被覆すると共に、ホーン６内に冷却
通路を設けて水冷などにより冷却するのが望ましい。ま
た超音波振動子の印加能力としては、その出力が単体で
最大数kwであるので、これ以上の大きな出力を複数個の
超音波振動子を取鍋１内に並設するようにする。超音波
の振動数はエネルギ投入効率を考えると10〜20kHz が望
ましい。
【００１４】さらに好ましくは、ホーン６の先端部近傍
に別途吹込ランス等の適宜手段を用いて気泡を吹き込
み、超音波振動子から印加したホーン６の超音波により
吹き込んだ気泡を微細化し、これに非金属介在物をトラ
ップするようにすれば気泡量が増大する分だけ、非金属
介在物の浮上効果も増すことができる。超音波振動子に
連結されたホーン６の位置を自在に操作するためには、
ホーン６を具えた超音波印加装置８を昇降、旋回および
俯仰自在に支持装置に支持させるのが好ましい。例え
ば、図１に示すように、ターンテーブル10上に設けたガ
イドポスト11に昇降可能に昇降フレーム12を設け、この
昇降フレーム12に取り付けたブラケット13にピン14を介
して超音波印加装置８を支持させると共に、昇降フレー
ム12に設けた傾動シリンダ15を超音波印加装置８に連結
する。さらに昇降フレーム12はターンテーブル10上に設
けた昇降シリンダ16と連結して昇降自在とすればよい。
このような装置を用いることによって超音波印加装置８
に設けたホーン６を昇降、旋回および傾動自在に操作す
ることができ、ホーン６の超音波振動による溶鋼中の気
泡微細化を行うのに好適な位置に調整するものである。
に別途吹込ランス等の適宜手段を用いて気泡を吹き込
み、超音波振動子から印加したホーン６の超音波により
吹き込んだ気泡を微細化し、これに非金属介在物をトラ
ップするようにすれば気泡量が増大する分だけ、非金属
介在物の浮上効果も増すことができる。超音波振動子に
連結されたホーン６の位置を自在に操作するためには、
ホーン６を具えた超音波印加装置８を昇降、旋回および
俯仰自在に支持装置に支持させるのが好ましい。例え
ば、図１に示すように、ターンテーブル10上に設けたガ
イドポスト11に昇降可能に昇降フレーム12を設け、この
昇降フレーム12に取り付けたブラケット13にピン14を介
して超音波印加装置８を支持させると共に、昇降フレー
ム12に設けた傾動シリンダ15を超音波印加装置８に連結
する。さらに昇降フレーム12はターンテーブル10上に設
けた昇降シリンダ16と連結して昇降自在とすればよい。
このような装置を用いることによって超音波印加装置８
に設けたホーン６を昇降、旋回および傾動自在に操作す
ることができ、ホーン６の超音波振動による溶鋼中の気
泡微細化を行うのに好適な位置に調整するものである。
【００１５】前記実施例では超音波をRH脱ガス中の取鍋
内の溶鋼に印加する場合について説明したが、同様の方
式で図２に示すようにタンディッシュ18内の溶鋼２に印
加することもできる。すなわち取鍋１内からロングノズ
ル17を介してタンディッシュ18内に注入された溶鋼２は
ストッパ19が開とされてあるので、浸漬ノズル20を介し
てモールド21内に連続鋳造される。この際に本発明で
は、タンディッシュ18内の溶鋼２中に、超音波振動子に
連結されたホーン６を浸漬して溶鋼２に超音波を印加す
る。
内の溶鋼に印加する場合について説明したが、同様の方
式で図２に示すようにタンディッシュ18内の溶鋼２に印
加することもできる。すなわち取鍋１内からロングノズ
ル17を介してタンディッシュ18内に注入された溶鋼２は
ストッパ19が開とされてあるので、浸漬ノズル20を介し
てモールド21内に連続鋳造される。この際に本発明で
は、タンディッシュ18内の溶鋼２中に、超音波振動子に
連結されたホーン６を浸漬して溶鋼２に超音波を印加す
る。
【００１６】これにより溶鋼２中に微細気泡を発生さ
せ、この微細気泡に溶鋼２中に存在するより微細なAl2O
3 等の非金属介在物をトラップして浮上分離させる。な
お、タンディッシュ18内の溶鋼２とフラックス23との界
面も印加された超音波により微振動されるので、溶鋼２
とフラックス23との界面反応が促進し、非金属介在物の
除去効果が増大するのは前記実施例と同様である。
せ、この微細気泡に溶鋼２中に存在するより微細なAl2O
3 等の非金属介在物をトラップして浮上分離させる。な
お、タンディッシュ18内の溶鋼２とフラックス23との界
面も印加された超音波により微振動されるので、溶鋼２
とフラックス23との界面反応が促進し、非金属介在物の
除去効果が増大するのは前記実施例と同様である。
【００１７】図２に示すようにホーン６を備えた超音波
印加装置８をタンディッシュ蓋24の上方に設けた支持装
置25に配置すればスペース上は有効に設置できる。この
ようにしてタンディッシュ18内で非金属介在物を除去す
れば溶鋼の精錬〜連続鋳造間で発生した非金属介在物
を、鋳造直前の最終段階で除去できる。従って前述のRH
脱ガス時の取鍋内の溶鋼への適用と併用するとより効果
的な介在物除去が実現できる。
印加装置８をタンディッシュ蓋24の上方に設けた支持装
置25に配置すればスペース上は有効に設置できる。この
ようにしてタンディッシュ18内で非金属介在物を除去す
れば溶鋼の精錬〜連続鋳造間で発生した非金属介在物
を、鋳造直前の最終段階で除去できる。従って前述のRH
脱ガス時の取鍋内の溶鋼への適用と併用するとより効果
的な介在物除去が実現できる。
【００１８】図３は、極低炭素鋼（Ｃ≦0.0028％、Si＝
0.03％、Mn＝0.10％）をRH脱ガス中に取鍋内の溶鋼に 1
8kHz×５kw×５台の超音波振動子を用いて、超音波を印
加して脱ガス処理する本発明法の場合と、超音波を印加
しないでRH脱ガス処理する従来法の場合の、溶鋼中のト
ータル酸素量を比較して示している。従来法ではトータ
ル酸素が18ppm であったのに対し本発明では10ppm に低
減することができた。その結果、従来法の表面欠陥発生
指数が５であったのに対し本発明法では、この指数を２
まで低下させることができた。
0.03％、Mn＝0.10％）をRH脱ガス中に取鍋内の溶鋼に 1
8kHz×５kw×５台の超音波振動子を用いて、超音波を印
加して脱ガス処理する本発明法の場合と、超音波を印加
しないでRH脱ガス処理する従来法の場合の、溶鋼中のト
ータル酸素量を比較して示している。従来法ではトータ
ル酸素が18ppm であったのに対し本発明では10ppm に低
減することができた。その結果、従来法の表面欠陥発生
指数が５であったのに対し本発明法では、この指数を２
まで低下させることができた。
【００１９】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、超
音波の印加により溶融金属中に存在する非金属介在物の
浮上分離およびメタル・スラグの界面反応を促進するこ
とができるので非金属介在物を効率よく低減することが
でき、製品の表面欠陥発生を大幅に低下させることがで
きる。
音波の印加により溶融金属中に存在する非金属介在物の
浮上分離およびメタル・スラグの界面反応を促進するこ
とができるので非金属介在物を効率よく低減することが
でき、製品の表面欠陥発生を大幅に低下させることがで
きる。
【図１】本発明の方法を実施する装置の一実施例を示す
断面図である。
断面図である。
【図２】本発明の方法を実施する装置の他の一実施例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図３】本発明法と従来法との溶鋼中のトータル酸素量
を比較して示す棒グラフである。
を比較して示す棒グラフである。
【図４】従来のトータル酸素低減対策の状況を示す棒グ
ラフである。
ラフである。
【図５】トータル酸素とAl2O3 系介在物個数との関係を
示す線グラフである。
示す線グラフである。
１ 取鍋 ２ 溶鋼 ３ 上昇浸漬管 ４ 下降浸漬管 ５ 脱ガス槽 ６ ホーン ７ スラグ ８ 超音波印加装置 ９ ガイドポスト 10 ターンテーブル 11 ガイドポスト 12 昇降フレーム 13 ブラッケット 14 ピン 15 傾動シリンダ 16 昇降シリンダ 17 ロングノズル 18 タンディッシュ 19 ストッパ 20 浸漬ノズル 21 モールド 22 タンディッシュフラックス 23 フラックス 24 タンディッシュ蓋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ２２Ｂ 9/05
Claims (3)
- 【請求項１】 RH脱ガス処理中の取鍋の溶融金属中に超
音波振動子のホーンを浸漬して超音波を印加し、取鍋内
の溶融金属中に発生する微細気泡により非金属介在物の
浮上およびメタル・スラグ界面での反応を促進すること
を特徴とする超音波による溶融金属中の非金属介在物除
去方法。 - 【請求項２】 RH脱ガス処理中の取鍋の代わりに連続鋳
造中のタンディッシュの溶融金属中に超音波振動子のホ
ーンを浸漬して超音波を印加することを特徴とする請求
項１記載の超音波による溶融金属中の非金属介在物除去
方法。 - 【請求項３】 超音波振動子のホーン先端部近傍の溶融
金属中にガスを吹き込み、微細気泡の発生を増大させて
非金属介在物の浮上およびメタル・スラグ界面での反応
を促進することを特徴とする請求項１または請求項２の
超音波による溶融金属中の非金属介在物除去方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5013092A JPH06220551A (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 超音波による溶融金属中の非金属介在物除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5013092A JPH06220551A (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 超音波による溶融金属中の非金属介在物除去方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06220551A true JPH06220551A (ja) | 1994-08-09 |
Family
ID=11823521
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5013092A Pending JPH06220551A (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 超音波による溶融金属中の非金属介在物除去方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06220551A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101243012B1 (ko) * | 2009-12-23 | 2013-03-12 | 주식회사 포스코 | 미세기포 발생장치 |
| CN102994701A (zh) * | 2012-11-30 | 2013-03-27 | 鞍钢股份有限公司 | 一种精炼过程氩气泡尺寸细化的方法 |
| KR20150130581A (ko) * | 2014-05-13 | 2015-11-24 | 연세대학교 산학협력단 | 계면 반응을 이용한 고순도 페로실리콘 제조 방법 |
| JP2016141884A (ja) * | 2015-02-05 | 2016-08-08 | トヨタ自動車株式会社 | 介在物除去方法 |
| CN107159858A (zh) * | 2017-04-12 | 2017-09-15 | 中民驰远实业有限公司 | 一种钢中夹杂物的去除方法 |
-
1993
- 1993-01-29 JP JP5013092A patent/JPH06220551A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101243012B1 (ko) * | 2009-12-23 | 2013-03-12 | 주식회사 포스코 | 미세기포 발생장치 |
| CN102994701A (zh) * | 2012-11-30 | 2013-03-27 | 鞍钢股份有限公司 | 一种精炼过程氩气泡尺寸细化的方法 |
| KR20150130581A (ko) * | 2014-05-13 | 2015-11-24 | 연세대학교 산학협력단 | 계면 반응을 이용한 고순도 페로실리콘 제조 방법 |
| JP2016141884A (ja) * | 2015-02-05 | 2016-08-08 | トヨタ自動車株式会社 | 介在物除去方法 |
| CN107159858A (zh) * | 2017-04-12 | 2017-09-15 | 中民驰远实业有限公司 | 一种钢中夹杂物的去除方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US3572671A (en) | Continuous degassing of metals | |
| JPH06220551A (ja) | 超音波による溶融金属中の非金属介在物除去方法 | |
| JP2004154803A (ja) | 連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法 | |
| JPH0765120B2 (ja) | 超音波による溶融金属の精錬方法およびその装置 | |
| JPH05239534A (ja) | 無方向性電磁鋼板材の溶製方法 | |
| US5091000A (en) | Method for cleaning molten metal and apparatus therefor | |
| JP2767674B2 (ja) | 高純度ステンレス鋼の精錬方法 | |
| JP3308084B2 (ja) | 極低酸素鋼溶製方法 | |
| JP3891013B2 (ja) | Ｒｈ脱ガス装置による溶鋼の精錬方法 | |
| JPH09122846A (ja) | 微細気泡の製造装置 | |
| JPS5952684B2 (ja) | 溶鋼の二次精錬方法 | |
| JPH0718322A (ja) | 高清浄度アルミキルド鋼の精錬方法 | |
| JP2002363636A (ja) | Ｒｈ真空脱ガス装置における溶鋼の精錬方法 | |
| JPH11158536A (ja) | 清浄性に優れた極低炭素鋼の溶製方法 | |
| KR20190061157A (ko) | 용강 처리 장치 및 이를 포함하는 용강 처리 방법 | |
| JP2915631B2 (ja) | 取鍋内溶鋼の真空精錬法 | |
| JP3377325B2 (ja) | 高清浄度極低炭素鋼の溶製方法 | |
| WO2000077264A1 (fr) | Procede et dispositif de raffinage d'acier fondu | |
| JPH0243315A (ja) | 環流式溶鋼脱ガス処理方法および装置 | |
| JP3550039B2 (ja) | 溶鋼の減圧下粉体脱硫方法および減圧下粉体脱硫用反応容器 | |
| RU1806036C (ru) | Способ обработки струи металла при разливке | |
| JP3742534B2 (ja) | 減圧精錬装置およびそれを用いた低炭素鋼の溶製方法 | |
| JP2005264264A (ja) | 溶鋼の真空精錬方法及び装置 | |
| JP2001316719A (ja) | 極低炭素鋼の溶製方法およびその設備 | |
| JPS6332539B2 (ja) |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |