JPH09313832A - 高性能濾過布 - Google Patents
高性能濾過布Info
- Publication number
- JPH09313832A JPH09313832A JP13825096A JP13825096A JPH09313832A JP H09313832 A JPH09313832 A JP H09313832A JP 13825096 A JP13825096 A JP 13825096A JP 13825096 A JP13825096 A JP 13825096A JP H09313832 A JPH09313832 A JP H09313832A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fine
- filter cloth
- dust
- fibers
- short
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
(57)【要約】
【課題】 微細なダストを効率良く捕集することがで
き、しかもジェットパルス等により捕集したダストを払
い落として繰り返し使用しても、長期間初期の集塵性能
を持続することができる濾過布を提供する。 【解決手段】 基布にアラミド短繊維からなるフェルト
が一体成形されてなる濾過布において、該フェルトは少
なくとも０．５〜１．５デニールの細繊度短繊維からな
るウエブ層と２．０〜５．０デニールの太繊度短繊維か
らなるウエブ層とを基布に積層交絡させたフェルトであ
り、かつ該細繊度短繊維から構成されるウエブ層が被濾
過物捕集面側に配されていることを特徴とする高性能濾
過布。
き、しかもジェットパルス等により捕集したダストを払
い落として繰り返し使用しても、長期間初期の集塵性能
を持続することができる濾過布を提供する。 【解決手段】 基布にアラミド短繊維からなるフェルト
が一体成形されてなる濾過布において、該フェルトは少
なくとも０．５〜１．５デニールの細繊度短繊維からな
るウエブ層と２．０〜５．０デニールの太繊度短繊維か
らなるウエブ層とを基布に積層交絡させたフェルトであ
り、かつ該細繊度短繊維から構成されるウエブ層が被濾
過物捕集面側に配されていることを特徴とする高性能濾
過布。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、捕集性能に優れて
いると共に、長期間の使用においても被捕集物による目
詰まりが発生し難く、特に都市ゴミ焼却炉の排ガス、工
場排気ガス等の排ガス中の微粒子を捕集するバッグフィ
ルター等に利用される高性能濾過布に関する。
いると共に、長期間の使用においても被捕集物による目
詰まりが発生し難く、特に都市ゴミ焼却炉の排ガス、工
場排気ガス等の排ガス中の微粒子を捕集するバッグフィ
ルター等に利用される高性能濾過布に関する。
【０００２】
【従来の技術】集塵フィルターは、集塵機の集塵室内に
例えば吊設しておいて集塵を行うために使用されるもの
で、例えばビーティング等によるダストの払い落としと
集塵を繰り返すことにより、長期間の集塵が行えるよう
になっている。従来このような集塵フィルター用の濾過
布としては、織布又はニードルパンチ等により交絡処理
された不織布（フェルト）が用いられてきたが、近年、
装置の小形化の観点から、通気度の大きい不織布を用い
ると共に、ダストの払い落としをパルスジェットで行う
方法が広まりつつある。しかし、不織布は織布に比べて
内部充填率が小さいため、微細ダストの捕集性能に劣る
という問題がある。このような問題を解消するため、フ
ェルト層内に極細繊維からなる集合体を分散混合した濾
過布（特公平７−３８９２８号公報）、ダスト捕集面側
に極細繊維からなる層を配した濾過布（特公平７−１６
５７０公報）などが提案されている。
例えば吊設しておいて集塵を行うために使用されるもの
で、例えばビーティング等によるダストの払い落としと
集塵を繰り返すことにより、長期間の集塵が行えるよう
になっている。従来このような集塵フィルター用の濾過
布としては、織布又はニードルパンチ等により交絡処理
された不織布（フェルト）が用いられてきたが、近年、
装置の小形化の観点から、通気度の大きい不織布を用い
ると共に、ダストの払い落としをパルスジェットで行う
方法が広まりつつある。しかし、不織布は織布に比べて
内部充填率が小さいため、微細ダストの捕集性能に劣る
という問題がある。このような問題を解消するため、フ
ェルト層内に極細繊維からなる集合体を分散混合した濾
過布（特公平７−３８９２８号公報）、ダスト捕集面側
に極細繊維からなる層を配した濾過布（特公平７−１６
５７０公報）などが提案されている。
【０００３】しかしながら、上記に提案されている濾過
布は、パルスジェットによるダスト払い落としを繰り返
すと濾過布内部へのダストの侵入が多くなり、圧力損失
ひいては捕集効率の低下が著しくなるという問題を有す
るものであった。
布は、パルスジェットによるダスト払い落としを繰り返
すと濾過布内部へのダストの侵入が多くなり、圧力損失
ひいては捕集効率の低下が著しくなるという問題を有す
るものであった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
を背景になされたもので、その目的は、微細なダストを
効率良く捕集することができ、しかもジェットパルス等
により捕集したダストを払い落として繰り返し使用して
も集塵性能の低下がなく、長期間初期の集塵性能を持続
することができる濾過布を提供することにある。
を背景になされたもので、その目的は、微細なダストを
効率良く捕集することができ、しかもジェットパルス等
により捕集したダストを払い落として繰り返し使用して
も集塵性能の低下がなく、長期間初期の集塵性能を持続
することができる濾過布を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記本発明の課題は、
「基布にアラミド短繊維からなるフェルトが一体成形さ
れてなる濾過布において、該フェルトは少なくとも０．
５〜１．５デニールの細繊度短繊維からなるウエブ層と
２．０〜５．０デニールの太繊度短繊維からなるウエブ
とを基布に積層交絡させたフェルトであり、かつ該細繊
度短繊維から構成されるウエブ層が被濾過物捕集面側に
配されていることを特徴とする高性能濾過布。」により
達成される。
「基布にアラミド短繊維からなるフェルトが一体成形さ
れてなる濾過布において、該フェルトは少なくとも０．
５〜１．５デニールの細繊度短繊維からなるウエブ層と
２．０〜５．０デニールの太繊度短繊維からなるウエブ
とを基布に積層交絡させたフェルトであり、かつ該細繊
度短繊維から構成されるウエブ層が被濾過物捕集面側に
配されていることを特徴とする高性能濾過布。」により
達成される。
【０００６】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる基布を構成す
る繊維は、集塵濾過布用として従来知られている繊維で
あり、例えば炭素繊維、金属繊維、ガラス繊維、有機耐
熱性繊維などである。有機耐熱性繊維としては、メタ型
アラミド繊維、ポリフェニレントリアゾール繊維、ポリ
オキシチアゾール繊維、ポリイミド繊維、ポリベンゾイ
ミダゾール繊維などが知られている。ここでメタ型アラ
ミドとは、メタ型芳香族ジアミンとメタ型芳香族ジカル
ボン酸との反応により生成するポリマーあるいはそのコ
ポリマーである。好ましく用いられる繊維は、例えばメ
タフェニレンジアミンとイソフタル酸ジクロライドとの
反応により生成するポリメタフェニレンイソフタルアミ
ドを主成分とするポリマーからなる繊維である。基布は
織物でも編物でも不織布でもよいが、通常スクリムの形
態で用いることが多い。
る繊維は、集塵濾過布用として従来知られている繊維で
あり、例えば炭素繊維、金属繊維、ガラス繊維、有機耐
熱性繊維などである。有機耐熱性繊維としては、メタ型
アラミド繊維、ポリフェニレントリアゾール繊維、ポリ
オキシチアゾール繊維、ポリイミド繊維、ポリベンゾイ
ミダゾール繊維などが知られている。ここでメタ型アラ
ミドとは、メタ型芳香族ジアミンとメタ型芳香族ジカル
ボン酸との反応により生成するポリマーあるいはそのコ
ポリマーである。好ましく用いられる繊維は、例えばメ
タフェニレンジアミンとイソフタル酸ジクロライドとの
反応により生成するポリメタフェニレンイソフタルアミ
ドを主成分とするポリマーからなる繊維である。基布は
織物でも編物でも不織布でもよいが、通常スクリムの形
態で用いることが多い。
【０００７】フェルトを構成する短繊維は、アラミド繊
維、好ましくはメタ型アラミド繊維、特に好ましくは上
記と同じくメタフェニレンジアミンとイソフタル酸ジク
ロライドとの反応により生成するポリメタフェニレンイ
ソフタルアミドを主成分とするポリマーからなる繊維で
ある必要がある。他の繊維、例えばポリエステル繊維、
ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維等では、過酷な条
件下で集塵・払い落としを繰り返し長期間使用している
間に繊維が劣化して目詰まりが進行し、集塵性能が著し
く低下するため好ましくない。
維、好ましくはメタ型アラミド繊維、特に好ましくは上
記と同じくメタフェニレンジアミンとイソフタル酸ジク
ロライドとの反応により生成するポリメタフェニレンイ
ソフタルアミドを主成分とするポリマーからなる繊維で
ある必要がある。他の繊維、例えばポリエステル繊維、
ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維等では、過酷な条
件下で集塵・払い落としを繰り返し長期間使用している
間に繊維が劣化して目詰まりが進行し、集塵性能が著し
く低下するため好ましくない。
【０００８】また本発明においては、フェルトは互いに
繊度の異なる少なくとも２層のウエブを積層交絡させた
フェルトであり、細繊度短繊維で構成されたウエブの方
の短繊維繊度は０．５〜１．５デニール、好ましくは
０．５〜１．０デニールの範囲内にあり、また太繊度短
繊維で構成されたウエブの方の短繊維繊度が２．０〜
５．０デニール、好ましくは２．０〜４．０デニールの
範囲内にあることが肝要である。細繊度短繊維の繊度が
０．５デニール未満では初めのダストの捕集性能は良好
であるが、集塵・ジェットパルスによる払い落としを繰
り返した場合、繊維の絡みが緩んでフェルト内部にダス
トが侵入しやすくなり、目詰まり等による集塵性能の低
下が起こるので好ましくない。一方１．５デニールを越
えるとダストによる目詰まりは発生し難くなるが、微細
なダストの捕集効率が低下するため集塵用濾過布として
は不適当になる。また太繊度短繊維の繊度が２．０デニ
ール未満の場合には、ダストの捕集効率は向上するもの
の、交絡処理時に作用される力学的負荷により、排ガス
中に含まれる水蒸気や酸性ガスによる繊維の劣化が進行
しやすくなるため、濾過布としての耐久性に問題を生じ
るため好ましくない。一方５．０デニールを越える場合
には、交絡処理により細繊度短繊維で構成されたウエブ
中に太繊度短繊維が混入するためダストの侵入が多くな
り吹き漏れが多くなるので好ましくない。なお、上記の
各ウエブ層は、繊度が上記を満足している限り、繊度の
異なる複数の短繊維で構成されていてもよい。繊維長は
いずれの短繊維も３８〜７２ｍｍの範囲が適当である。
繊度の異なる少なくとも２層のウエブを積層交絡させた
フェルトであり、細繊度短繊維で構成されたウエブの方
の短繊維繊度は０．５〜１．５デニール、好ましくは
０．５〜１．０デニールの範囲内にあり、また太繊度短
繊維で構成されたウエブの方の短繊維繊度が２．０〜
５．０デニール、好ましくは２．０〜４．０デニールの
範囲内にあることが肝要である。細繊度短繊維の繊度が
０．５デニール未満では初めのダストの捕集性能は良好
であるが、集塵・ジェットパルスによる払い落としを繰
り返した場合、繊維の絡みが緩んでフェルト内部にダス
トが侵入しやすくなり、目詰まり等による集塵性能の低
下が起こるので好ましくない。一方１．５デニールを越
えるとダストによる目詰まりは発生し難くなるが、微細
なダストの捕集効率が低下するため集塵用濾過布として
は不適当になる。また太繊度短繊維の繊度が２．０デニ
ール未満の場合には、ダストの捕集効率は向上するもの
の、交絡処理時に作用される力学的負荷により、排ガス
中に含まれる水蒸気や酸性ガスによる繊維の劣化が進行
しやすくなるため、濾過布としての耐久性に問題を生じ
るため好ましくない。一方５．０デニールを越える場合
には、交絡処理により細繊度短繊維で構成されたウエブ
中に太繊度短繊維が混入するためダストの侵入が多くな
り吹き漏れが多くなるので好ましくない。なお、上記の
各ウエブ層は、繊度が上記を満足している限り、繊度の
異なる複数の短繊維で構成されていてもよい。繊維長は
いずれの短繊維も３８〜７２ｍｍの範囲が適当である。
【０００９】また、細繊度短繊維からなるウエブ層と太
繊度短繊維からなるウエブ層とを積層せずに、これらの
異なる繊度の短繊維を混合したウエブを用いたのでは、
その詳細な理由はよく分からないが、得られるフェルト
の細孔分布にバラツキが大きくなり、しかも細孔サイズ
も大きくなってダストの捕集性能が低下するため好まし
くない（図１及び図２参照）。
繊度短繊維からなるウエブ層とを積層せずに、これらの
異なる繊度の短繊維を混合したウエブを用いたのでは、
その詳細な理由はよく分からないが、得られるフェルト
の細孔分布にバラツキが大きくなり、しかも細孔サイズ
も大きくなってダストの捕集性能が低下するため好まし
くない（図１及び図２参照）。
【００１０】また本発明においては、前記細繊度短繊維
の繊度と、太繊度短繊維の繊度との比は、あまりに大き
くなりすぎると交絡処理時に目付け斑やピンポールが発
生しやすくなり、一方小さくなりすぎるとダスト捕集効
率が低下しやすいので、１：２〜１：８の範囲にあるの
が適当である。また、細繊度短繊維からなるウエブ層の
目付けは、あまりに小さいとダスト捕集性能が低下し、
逆に大きいと圧力損失が大きくなりすぎて集塵フィルタ
ー用としては好ましくなくなるので１００〜３５０ｇ／
ｍ2 、好ましくは２００〜３００ｇ／ｍ2 の範囲が適当
であり、一方太繊度短繊維からなるウエブ層の目付け
は、得られるフェルト層の強力の観点から１５０〜４０
０ｇ／ｍ2 、好ましくは２００〜３００ｇ／ｍ2 の範囲
が適当である。また、全体の目付けとしては４００〜６
００ｇ／ｍ2 、全体の厚みとしては１．５〜２．２ｍｍ
の範囲が適当である。
の繊度と、太繊度短繊維の繊度との比は、あまりに大き
くなりすぎると交絡処理時に目付け斑やピンポールが発
生しやすくなり、一方小さくなりすぎるとダスト捕集効
率が低下しやすいので、１：２〜１：８の範囲にあるの
が適当である。また、細繊度短繊維からなるウエブ層の
目付けは、あまりに小さいとダスト捕集性能が低下し、
逆に大きいと圧力損失が大きくなりすぎて集塵フィルタ
ー用としては好ましくなくなるので１００〜３５０ｇ／
ｍ2 、好ましくは２００〜３００ｇ／ｍ2 の範囲が適当
であり、一方太繊度短繊維からなるウエブ層の目付け
は、得られるフェルト層の強力の観点から１５０〜４０
０ｇ／ｍ2 、好ましくは２００〜３００ｇ／ｍ2 の範囲
が適当である。また、全体の目付けとしては４００〜６
００ｇ／ｍ2 、全体の厚みとしては１．５〜２．２ｍｍ
の範囲が適当である。
【００１１】本発明の濾過布は、前述の基布を挟んで被
濾過物（被捕集物）の捕集面側に細繊度短繊維からなる
ウエブ層、反対側に太繊度短繊維からなるウエブ層を積
層するか、もしくは基布の片面に太繊度短繊維からなる
ウエブ層と細繊度短繊維からなるウエブ層とをこの順に
積層し（この場合捕集面は基布とは反対側になる）、つ
いで上下両面から、例えばニードルパンチング等により
交絡処理を施してフェルトを形成させることにより得ら
れる。
濾過物（被捕集物）の捕集面側に細繊度短繊維からなる
ウエブ層、反対側に太繊度短繊維からなるウエブ層を積
層するか、もしくは基布の片面に太繊度短繊維からなる
ウエブ層と細繊度短繊維からなるウエブ層とをこの順に
積層し（この場合捕集面は基布とは反対側になる）、つ
いで上下両面から、例えばニードルパンチング等により
交絡処理を施してフェルトを形成させることにより得ら
れる。
【００１２】かくして得られる本発明の濾過布は、この
ままでも高温下、水蒸気や酸性ガスが存在する過酷な環
境下で十分使用可能であるが、アラミド繊維表面にケイ
素、アルミニウム及びリチウムの群から選ばれた少なく
とも１種の金属の酸化物とフッ素系樹脂からなる処理剤
が被覆されていると、繊維の劣化が抑制されて濾過布の
耐久性が向上すると共に、ダストの捕集効率が向上して
粒径１μｍ以下の微粒子も効率よく捕集できるようにな
るので好ましい。
ままでも高温下、水蒸気や酸性ガスが存在する過酷な環
境下で十分使用可能であるが、アラミド繊維表面にケイ
素、アルミニウム及びリチウムの群から選ばれた少なく
とも１種の金属の酸化物とフッ素系樹脂からなる処理剤
が被覆されていると、繊維の劣化が抑制されて濾過布の
耐久性が向上すると共に、ダストの捕集効率が向上して
粒径１μｍ以下の微粒子も効率よく捕集できるようにな
るので好ましい。
【００１３】また濾過布のダスト捕集面側に、バーナー
による毛焼きやカレンダー加工等の表面平滑仕上げ処理
を施してもよく、かくすることによりダストの払い落と
し性が向上するので好ましい。
による毛焼きやカレンダー加工等の表面平滑仕上げ処理
を施してもよく、かくすることによりダストの払い落と
し性が向上するので好ましい。
【００１４】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例中における各性能の測定は下記方法に
したがった。
る。なお、実施例中における各性能の測定は下記方法に
したがった。
【００１５】＜濾過布の引張強度＞ＪＩＳ Ｌ １０９
６に準拠し、基布の緯糸方向を長手方向として、幅５０
ｍｍ、つかみ間隔２０ｃｍにて測定した。
６に準拠し、基布の緯糸方向を長手方向として、幅５０
ｍｍ、つかみ間隔２０ｃｍにて測定した。
【００１６】＜圧力損失及び残留ダスト：集塵効率＞実
効面積が３０ｃｍ×３０ｃｍの平面型の濾過布サンプル
を用い、濾過速度２．０ｍ／分、温度１５０℃におい
て、試料粉体（ＪＩＳ規格のダスト１０種）を粉体濃度
５．０ｇ／ｍ3 として濾過を行った。また捕集された粉
体の払い落としは、ゲージ圧３ｋｇ／ｍ2 の空気による
パルスジェットで行った。評価は１００回払い落とした
直後の濾過布圧力損失（濾過布前後の圧力さ）と残留ダ
スト量（濾過布の重量増加）を測定した。
効面積が３０ｃｍ×３０ｃｍの平面型の濾過布サンプル
を用い、濾過速度２．０ｍ／分、温度１５０℃におい
て、試料粉体（ＪＩＳ規格のダスト１０種）を粉体濃度
５．０ｇ／ｍ3 として濾過を行った。また捕集された粉
体の払い落としは、ゲージ圧３ｋｇ／ｍ2 の空気による
パルスジェットで行った。評価は１００回払い落とした
直後の濾過布圧力損失（濾過布前後の圧力さ）と残留ダ
スト量（濾過布の重量増加）を測定した。
【００１７】＜捕集効率＞上記の評価において、濾過布
前後のダスト濃度ｎ1 、ｎ2 （ｇ／ｍ3 ）をダスト濃度
計を用いて測定し、次式より算出した。 捕集率（Ｅ）＝（１−ｎ2 ／ｎ1 ）×１００
前後のダスト濃度ｎ1 、ｎ2 （ｇ／ｍ3 ）をダスト濃度
計を用いて測定し、次式より算出した。 捕集率（Ｅ）＝（１−ｎ2 ／ｎ1 ）×１００
【００１８】＜細孔分布：バブルポイント法＞ＡＳＴＭ
Ｆ ３１６−８６の方法にしたがい、ポーラスマテリ
アル社製（ＰＭＩ社製）パームポロメーターを用いて測
定した。
Ｆ ３１６−８６の方法にしたがい、ポーラスマテリ
アル社製（ＰＭＩ社製）パームポロメーターを用いて測
定した。
【００１９】［実施例１〜３、比較例１〜６］メタ型ア
ラミド短繊維（帝人株式会社製、コーネックス、短繊維
繊度２．０デニール×繊維長５１ｍｍ）からなる１０番
手双糸からなるスクリム（織密度：経緯共に１０本／イ
ンチの平織物）の両面に、表１記載のウエブＡ及びＢ
（ただし捕集面側となるウエブがＡ）を積層し、ニード
ルパンチングを施して基布と一体化させ、次いで嵩密度
が約０．３ｇ／ｃｍ3 となるようにカレンダー加工を施
した後、さらにダスト捕集面となる側の毛焼き処理を行
って濾過布を得た。得られた濾過布の評価結果を表１に
まとめて示す。
ラミド短繊維（帝人株式会社製、コーネックス、短繊維
繊度２．０デニール×繊維長５１ｍｍ）からなる１０番
手双糸からなるスクリム（織密度：経緯共に１０本／イ
ンチの平織物）の両面に、表１記載のウエブＡ及びＢ
（ただし捕集面側となるウエブがＡ）を積層し、ニード
ルパンチングを施して基布と一体化させ、次いで嵩密度
が約０．３ｇ／ｃｍ3 となるようにカレンダー加工を施
した後、さらにダスト捕集面となる側の毛焼き処理を行
って濾過布を得た。得られた濾過布の評価結果を表１に
まとめて示す。
【００２０】
【表１】
【００２１】
【発明の効果】本発明の濾過布は、繊度が前記の範囲に
ある細繊度アラミド短繊維からなるウエブ層と太繊度短
繊維からなるウエブ層とを積層し、これを交絡処理して
基布に一体成形しているので、ダストの捕集性能に優
れ、しかも集塵・ジェットパルスによる捕集したダスト
の払い落としを繰り返してもダストの侵入による目詰ま
りが発生し難いため、極めて長期間初期の良好な捕集性
能を持続することができ、都市ゴミ焼却炉の排ガス、工
場排気ガス等の排ガス中の微粒子を捕集するバッグフィ
ルター等に好適に使用することができる。
ある細繊度アラミド短繊維からなるウエブ層と太繊度短
繊維からなるウエブ層とを積層し、これを交絡処理して
基布に一体成形しているので、ダストの捕集性能に優
れ、しかも集塵・ジェットパルスによる捕集したダスト
の払い落としを繰り返してもダストの侵入による目詰ま
りが発生し難いため、極めて長期間初期の良好な捕集性
能を持続することができ、都市ゴミ焼却炉の排ガス、工
場排気ガス等の排ガス中の微粒子を捕集するバッグフィ
ルター等に好適に使用することができる。
【図１】繊維表面積と排気中に残存するダスト量との関
係を表すグラフである。
係を表すグラフである。
【図２】各種濾過布のバブルポイント法により測定した
細孔分布グラフである。
細孔分布グラフである。
Claims (3)
- 【請求項１】 基布にアラミド短繊維からなるフェルト
が一体成形されてなる濾過布において、該フェルトは少
なくとも０．５〜１．５デニールの細繊度短繊維からな
るウエブ層と２．０〜５．０デニールの太繊度短繊維か
らなるウエブとを基布に積層交絡させたフェルトであ
り、かつ該細繊度短繊維から構成されるウエブ層が被濾
過物捕集面側に配されていることを特徴とする高性能濾
過布。 - 【請求項２】 アラミドがポリメタフェニレンイソフタ
ルアミドである請求項１記載の高性能濾過布。 - 【請求項３】 細繊度短繊維の繊度と太繊度短繊維の繊
度との比が１：２〜１：８である請求項１記載の高性能
濾過布。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13825096A JP4194668B2 (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 高性能濾過布 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13825096A JP4194668B2 (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 高性能濾過布 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09313832A true JPH09313832A (ja) | 1997-12-09 |
| JP4194668B2 JP4194668B2 (ja) | 2008-12-10 |
Family
ID=15217577
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13825096A Expired - Lifetime JP4194668B2 (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | 高性能濾過布 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4194668B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006336173A (ja) * | 2005-06-06 | 2006-12-14 | Teijin Techno Products Ltd | 複合構造体およびその製造方法 |
| KR20180084628A (ko) | 2015-11-19 | 2018-07-25 | 데이진 프론티아 가부시키가이샤 | 백 필터용 여과포 및 그의 제조 방법 및 백 필터 |
| WO2018139472A1 (ja) | 2017-01-27 | 2018-08-02 | 帝人フロンティア株式会社 | バグフィルター用ろ過布およびその製造方法 |
-
1996
- 1996-05-31 JP JP13825096A patent/JP4194668B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006336173A (ja) * | 2005-06-06 | 2006-12-14 | Teijin Techno Products Ltd | 複合構造体およびその製造方法 |
| JP4693509B2 (ja) * | 2005-06-06 | 2011-06-01 | 帝人テクノプロダクツ株式会社 | 複合構造体およびその製造方法 |
| KR20180084628A (ko) | 2015-11-19 | 2018-07-25 | 데이진 프론티아 가부시키가이샤 | 백 필터용 여과포 및 그의 제조 방법 및 백 필터 |
| US11253801B2 (en) | 2015-11-19 | 2022-02-22 | Teijin Frontier Co., Ltd. | Filter cloth for bag filter, method for producing the same, and bag filter |
| WO2018139472A1 (ja) | 2017-01-27 | 2018-08-02 | 帝人フロンティア株式会社 | バグフィルター用ろ過布およびその製造方法 |
| CN110225787A (zh) * | 2017-01-27 | 2019-09-10 | 帝人富瑞特株式会社 | 袋式过滤器用过滤布及其制造方法 |
| CN110225787B (zh) * | 2017-01-27 | 2021-07-20 | 帝人富瑞特株式会社 | 袋式过滤器用过滤布及其制造方法 |
| TWI738963B (zh) * | 2017-01-27 | 2021-09-11 | 日商帝人富瑞特股份有限公司 | 袋式過濾器用過濾布及其製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP4194668B2 (ja) | 2008-12-10 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4548628A (en) | Filter medium and process for preparing same | |
| KR920010332B1 (ko) | 경량 여과 펠트용 부직포 및 이의 제조방법 | |
| US6183536B1 (en) | Enhanced performance vacuum cleaner bag and method of operation | |
| US7452831B2 (en) | Filter medium | |
| EP0375234B1 (en) | Nonwoven filter material | |
| EP0960645B1 (en) | Vacuum cleaner bag or filter, and method of filtering a gas | |
| KR100313711B1 (ko) | 다공성소결적층물및그제조방법 | |
| KR101691670B1 (ko) | 열 안정화된 백 하우스 필터 및 매체 | |
| CA2653445A1 (en) | Hot gas filtration fabrics with silica and flame resistant fibers | |
| WO2008131092A2 (en) | Filtration media having a slit-film layer | |
| US20080166938A1 (en) | Microfiber split film filter felt and method of making same | |
| EP1022375A1 (en) | Fabric | |
| WO2004050216A1 (en) | Multilayer nonwovens incorporating differential cross-sections | |
| US20010037972A1 (en) | Fluid separating device | |
| KR100196031B1 (ko) | 고기능성 여과용 부직포 | |
| WO1997045188A1 (fr) | Tissu filtrant et filtre | |
| JPH09313832A (ja) | 高性能濾過布 | |
| JP4258920B2 (ja) | 電気掃除機用集塵袋 | |
| JPH10216430A (ja) | 汚水処理用濾材 | |
| JP4165241B2 (ja) | バグフィルター | |
| JPH06310A (ja) | 集塵用濾材 | |
| JPH08192017A (ja) | 耐久性向上濾過布 | |
| JP3530244B2 (ja) | 耐久性向上濾過布 | |
| RU2142322C1 (ru) | Нетканый фильтрующий материал для суспензий | |
| JP3500406B2 (ja) | フエルト状フィルタ材 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040616 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050329 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050520 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050823 |
|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080924 |
|
| R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003 Year of fee payment: 3 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003 Year of fee payment: 3 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121003 Year of fee payment: 4 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121003 Year of fee payment: 4 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131003 Year of fee payment: 5 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131003 Year of fee payment: 5 |
|
| S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131003 Year of fee payment: 5 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |