JPH09313694A - 弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機

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JPH09313694A
JPH09313694A JP14028996A JP14028996A JPH09313694A JP H09313694 A JPH09313694 A JP H09313694A JP 14028996 A JP14028996 A JP 14028996A JP 14028996 A JP14028996 A JP 14028996A JP H09313694 A JPH09313694 A JP H09313694A
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JP
Japan
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ball
payout
reference position
prize
balls
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Withdrawn
Application number
JP14028996A
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English (en)
Inventor
Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 玉払出装置の駆動部の停止位置制御の精度を
向上させることである。 【解決手段】 払出モータ189の動作位置が基準位置
にあることが検出され(S500)、さらに、払出モー
タ189の励磁パターンが払出モータ189の動作の基
準位置にあることを示す励磁パターンになったと判断さ
れた場合に、払出モータ189の動作位置が基準位置に
あることの判定がなされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、パチン
コ遊技機やコイン遊技機等で代表される弾球遊技機に関
し、詳しくは、打玉を遊技領域に打込んで遊技が行なわ
れる弾球遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の弾球遊技機において、従来から
一般的に知られているものに、たとえば、遊技領域に設
けられた入賞領域への入賞に応じて予め定められた個数
の景品玉を遊技者に払出す玉払出装置が設けられたもの
があった。
【0003】このような玉払出装置には、所定の回転量
ごとに玉を払出す動作を行なう回転部材と、その回転部
材を駆動させる電気的駆動源としてのステッピングモー
タ(以下モータと呼ぶ)が設けられていた。玉払出装置
においては、モータの回転軸の回転に従って回転部材が
回転するようになっており、モータの回転軸の所定の回
転量ごとに1個ずつ玉が払出される動作が行なわれてい
た。そのモータは、予め定められた励磁パターンに従っ
て複数のコイルが選択的に励磁され、その選択励磁パタ
ーンの進行に伴って回転軸が回転させられるものであ
る。
【0004】玉払出装置は、払出制御用のマイクロコン
ピュータによって制御されていた。玉払出装置において
は、、玉を払出す際には、払出すべき玉数に対応した回
転量だけ回転部材が回転させられ、玉の払出の終了に伴
って回転部材が停止させられる制御が行なわれていた。
【0005】回転部材には、玉の払出のための回転動作
の基準位置(払出開始,払出終了の動作位置)に、周方
向への所定幅を有する切欠部が形成されており、回転部
材が基準位置間の行程だけ動作することにより玉が1個
ずつ払出されていた。玉払出装置には、切欠部を検出す
ることによりモータの回転軸および回転部材の基準位置
を検出するための光学的な検出器等の位置検出器が設け
られており、マイクロコンピュータは、その位置検出器
により基準位置の通過が検出されたと判定したことに基
づいて、玉が所定個数払出されたか否かを認識してい
た。
【0006】また、玉払出装置の回転部材を停止させる
ための回転軸の停止制御は、マイクロコンピュータによ
り次のように行なわれていた。払出すべき玉の残り玉数
が所定数になったことをマイクロコンピュータが判定し
た場合に、予め定められた減速度でモータの回転軸が減
速させられる。それにより、最後の玉の払出の際には、
予め定められた一定の速度にまで回転軸の動作が減速制
御される。そして、最後の玉が払出された際に位置検出
器が基準位置を検出したことをマイクロコンピュータが
判定した場合に、マイクロコンピュータは、モータの回
転軸を停止させる制御を行なって回転部材を基準位置の
範囲内(切欠部が所定の位置になる範囲)で停止させる
ようにしていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の玉払出装置には、次のような問題が生じていた。
【0008】マイクロコンピュータにおいて位置検出器
が基準位置を検出したか否かの判定は、位置検出器が実
際に基準位置を検出してから、ソフトウェア処理上の都
合により所定の期間が経過したときに行なわれていた。
すなわち、マイクロコンピュータにより基準位置の検出
が判定されるタイミングは、基準位置検出器の基準位置
の検出タイミングよりも所定期間後であった。
【0009】このため、玉払出装置への異物の混入、ま
たは、玉もしくは玉の通路への汚れの付着等によってモ
ータが過負荷状態になる等の原因により、モータの回転
軸の駆動速度が制御上の規定速度にならない場合には、
マイクロコンピュータが基準位置の検出を判定したとき
におけるモータの回転軸および回転部材の実際の動作位
置が回転軸の回転速度に応じて異なる状態が生じてい
た。したがって、従来の玉払出装置では、モータの回転
軸および回転部材の動作の基準位置の判定精度が低いと
いう問題があった。
【0010】このようにモータの回転軸および回転部材
の判定精度が低いと、基準位置の判定に基づいてモータ
を停止させる際の停止位置の制御の精度の低下を招くお
それもある。
【0011】この発明は、係る実情に鑑み考え出された
れものであり、その目的は、玉払出装置の駆動部分の動
作の基準位置の判定精度を向上させることが可能な弾球
遊技機を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、打玉を遊技領域に打込んで遊技が行なわれる弾球遊
技機であって、複数のコイルが予め定められた励磁パタ
ーンに従って選択的に励磁され、その選択励磁パターン
の進行に伴って回転子が回転する電気的駆動源と、該電
気的駆動源の駆動力により玉を払出す玉払出手段と、前
記電気的駆動源の動作位置が予め定められた基準位置に
あることを検出する基準位置検出手段と、前記複数のコ
イルの選択励磁パターンを認識する励磁パターン認識手
段と、前記基準位置検出手段の検出結果および前記励磁
パターン認識手段の認識結果に基づいて、前記電気的駆
動源の動作位置が前記基準位置にあることを判定する基
準位置判定手段とを含むことを特徴とする。
【0013】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の発明の構成に加えて、前記玉払出手段は、前記電気
的駆動源の動作位置が前記基準位置になるごとに玉を払
出し、前記電気的駆動源の動作位置が前記基準位置にな
ったことが前記基準位置判定手段により判定された回数
を計数する判定回数計数手段と、該判定回数計数手段の
計数結果が所定値になった場合に、前記電気的駆動源の
動作を停止させる払出停止手段とをさらに含むことを特
徴とする。
【0014】
【作用】電気的駆動源では、複数のコイルが予め定めら
れた励磁パターンに従って選択的に励磁され、その選択
励磁パターンの進行に伴って回転子が回転する。この電
気的駆動源の駆動力に基づく動作により、玉払出手段か
ら玉が払出される。基準位置検出手段の働きにより、電
気的駆動源の動作位置が予め定められた基準位置にある
ことが検出される。励磁パターン認識手段の働きによ
り、電気的駆動源の複数のコイルの選択励磁パターンが
認識される。基準位置判定手段の働きにより、基準位置
検出手段の検出結果および励磁パターン認識手段の検出
結果に基づいて、電気的駆動源の動作位置が基準位置に
あることの判定がなされる。このように、電気的駆動源
の動作位置が基準位置にあることの判定が、基準位置検
出手段による基準位置の検出結果に加えて、電気的駆動
源の回転子の回転動作位置を特定することが可能な励磁
パターンの認識結果に基づいて行なわれるために、電気
的駆動源の動作位置が基準位置にあることの判定精度が
高くなる。
【0015】請求項2記載の本発明によれば、玉払出手
段により、電気的駆動源の動作位置が基準位置になるご
とに玉が払出される。判定回数計数手段の働きにより、
電気的駆動源の動作位置が基準位置になったことが基準
位置判定手段によって判定された回数が計数される。払
出停止手段の働きにより、判定回数計数手段の計数結果
が所定値になった場合に、電気的駆動源の動作が停止さ
れる。このように、基準位置判定手段により判定がなさ
れるたびにその回数が計数され、その計数結果が所定値
になると電気的駆動源の動作が停止されて玉払出手段に
よる玉の払出が停止される。このため、玉の払出動作に
関する電気的駆動源の動作停止位置の精度が高くなり、
玉払出手段が払出すべき玉の払出個数に誤差が生じない
ようにすることが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態におい
ては、弾球遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示す
が、本発明はこれに限らず、たとえばコイン遊技機等で
あってもよく、打玉を遊技領域に打込んで遊技が行なわ
れ、その結果に基づき玉の払出のある弾球遊技機であれ
ばすべてに適用することが可能である。
【0017】まず、図1および図2を参照し、実施の形
態に係る弾球遊技機の一例のパチンコ遊技機1の全体の
構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機1の正
面図であり、図2は、パチンコ遊技機1の一部内部構造
を示す全体背面図である。
【0018】図1において、パチンコ遊技機1は、周知
のように額縁状に形成された前面枠2を有し、該前面枠
2の額縁状の開口には、扉保持枠3が周設され、その扉
保持枠3の上部にガラス板を有するガラス扉枠4が、そ
の下部に打球供給皿6を有する前面扉板5がそれぞれ開
閉自在に設けられている。また、前面枠2の下部の表面
には、前記打球供給皿6からあふれた余剰の景品玉を貯
留する余剰玉受皿20が設けられているとともに、打球
を発射する操作ハンドル21も設けられている。さら
に、前面枠2には、その上部に遊技状態が予め定められ
た特定遊技状態となったときに点灯または点滅する遊技
効果ランプ22が設けられているとともに、その開放側
側部には、図示しない施錠装置の錠の周囲を装飾する錠
飾りが設けられ、その錠飾りの内部に打球の発射動作が
行なわれてパチンコ遊技機1が稼働中であることを表示
する稼働ランプ23が内蔵されている。
【0019】前述した打球供給皿6について、さらに詳
細に説明すると、打球供給皿6は、その上流側に形成さ
れる景品玉払出口7aとその下流側に形成される供給口
7bとを連絡するように貯留整列路8が形成されてお
り、その貯留整列路8の中ほど底面裏面に玉検出器9が
設けられている。この玉検出器9は、打球供給皿6に残
留する打玉を検出するものである。なお、打球供給皿6
の上流側下部空間には、効果音を発生するスピーカ19
が内蔵されている。また、前記玉検出器9のやや上流側
にもう1つの同じ構造の玉検出器9aを設け、前記玉検
出器9が打玉の存在の検出をしなくなっても上流側の玉
検出器9aが打玉の存在を検出している場合には、玉詰
まり等のトラブルが発生していると判定して、前記玉検
出器9の打玉不存在の検出出力を無効処理するように構
成してもよい。
【0020】また、打球供給皿6には、パチンコ遊技機
1に隣接して設けられるカードユニット(カード処理
機)50を介して遊技玉を借り受ける際に操作する操作
部が設けられている。操作部として玉貸スイッチ15と
返却スイッチ17とモード切換スイッチ18とが設けら
れ、また、その玉貸スイッチ15と返却スイッチ17の
間に度数表示LED16が設けられている。玉貸スイッ
チ15は、カードユニット50によって遊技玉を借り受
ける際に操作するものであり、返却スイッチ17は、遊
技終了の際にカードユニット50のカード挿入口55に
差し込まれたカードを返却するためのものである。な
お、カードがカード挿入口55に差し込まれていること
は、カードユニット50に設けられるカード投入表示ラ
ンプ54が点灯していることによりわかる。また、度数
表示LED16は、カードユニット50のカード挿入口
55に差し込まれたカードの残額が表示されるものであ
る。また、モード切換スイッチ18は、借り受けるべき
遊技玉を前記玉貸スイッチ15を操作して行なうマニュ
アルモードと、打球供給皿6の打玉の残量が前記玉検出
器9によって検出されなくなったときに自動的に遊技玉
を払出す自動モードと、のいずれかのモードに設定する
ものである。また、11は自動モードを表示する自動玉
貸表示器、12は玉貸が可能な旨を表示する玉貸可表示
器である。
【0021】ところで、前記ガラス扉枠5の後方であっ
て前面枠2の裏面には、遊技盤30が着脱自在に取付け
られている。この遊技盤30には、打玉を誘導する誘導
レール31がほぼ円状に設けられ、その誘導レール31
に囲まれる中側範囲が遊技領域32を構成し、その遊技
領域32に可変表示装置や可変入賞球装置および入賞口
等の遊技装置が配置されるものである。より詳細に説明
すると、遊技領域32のほぼ中央には、複数の回転ドラ
ム機構を内蔵する可変表示装置33が配置され、該可変
表示装置33の下部に始動入賞口34と可変入賞球装置
35とが配置されている。始動入賞口34は、可変表示
装置33の回転ドラム機構を回転せしめるためのもので
あり、このため、始動入賞口34に入賞した入賞玉は、
遊技盤30の裏面に導かれて図3に示すように、入賞玉
集合カバー体45に設けられる始動入賞玉検出器46に
よって検出されるようになっている。また、可変入賞球
装置35は、ソレノイド37によって開閉駆動される開
閉板36を有し、該開閉板36の内部が3つに区画さ
れ、そのうちの中央が特定入賞領域として設定され、そ
の特定入賞領域に特定入賞玉検出器38が臨み、左右に
入賞玉検出器39a,39bが臨設されている。また、
遊技盤30には、前記した構成以外にアウト口40が遊
技領域32の最下方に設けられ、遊技領域32の中央部
左右に入賞口42a,42bが設けられ、遊技領域32
の上部外側に払出ランプ43と玉切れランプ44とが設
けられている。
【0022】遊技領域32内には、さらに、通常の入賞
口48,49a,49bが設けられている。可変入賞球
装置35の開閉板36内部に打玉が入賞した場合には1
5個の景品玉が払出され、始動入賞口34およびそれ以
外の通常の入賞口42a,42b,48,49a,49
bに打玉が入賞した場合には5個の景品玉が払出され
る。このように、遊技領域32には、打玉の入賞により
払出される景品玉が互いに異なる複数種別に分類される
複数の入賞領域が設けられている。
【0023】上記のように構成される遊技盤30の遊技
内容は、打玉が始動入賞口34に入賞して始動入賞玉検
出器46をONさせると、可変表示装置33の回転ドラ
ム機構が回転を開始し、一定時間(たとえば5秒)が経
過したときにその回転を停止する。そして、停止時の可
変表示装置33に表示される図柄の組合せが予め定めら
れた大当り図柄の組合せであるときに特定遊技状態(大
当り遊技状態とも言う)となって可変入賞球装置35の
開閉板36を一定時間(たとえば30秒間)が経過する
まで、または所定個数(たとえば10個)の入賞玉が発
生するまで開放する。そして、開閉板36の開放中に打
玉が特定入賞領域に入賞して特定入賞玉検出器38をO
Nすると、継続権が発生し、再度開閉板36の上記した
開放動作を繰返す。この継続権の発生は、所定回数(た
とえば16回)許容される。したがって、大当り遊技状
態になると、短い間に多量の入賞玉を獲得するチャンス
がある。このように大当り遊技状態という遊技者にとっ
て極めて大きなチャンスは、可変表示装置33と1回の
可変表示結果に基づいて発生するため、打球供給皿6の
残留玉がほとんどなくなった時点で発生する場合もあ
り、このような場合、続けて打玉を発射させて打玉を可
変入賞球装置35の特定入賞領域に入賞させる必要があ
るにもかかわらず、打玉が打球供給皿6に残存していな
いので、あわてて玉貸スイッチ15を操作して遊技玉を
借受けなければならない。しかし、玉貸スイッチ15を
操作してから遊技玉が払出され、しかもその玉が発射さ
れて可変入賞球装置35の特定入賞領域に到達するまで
に多少の時間がかかるため、その時間の間に有利なチャ
ンス(継続権の成立)を逃してしまうという不都合があ
るが、本実施例においては、モード切換スイッチ18を
自動モードに設定しておれば、玉検出器9が打玉の不存
在を検出した時点で自動的に遊技玉を打球供給皿6に払
出すので、上記したような不都合は生じない。一方、上
記したような自動モードに設定してあっても単位時間当
たりの景品玉払出度数が高い状態となったとき、たとえ
ば、上記した大当り遊技状態となったときには、その後
すぐに景品玉が払出されるので、遊技玉を自動的に払出
す必要がなく、磁気カードにおける残余玉貸情報を無駄
に消費することがない。
【0024】ところで、遊技盤30の裏面には、遊技盤
30の表面に設けられる前記の各種の入賞口または入賞
球装置に入賞した入賞玉を誘導して集合させる入賞玉集
合カバー体(図示省略)が設けられている。この入賞玉
集合カバー体には、入賞玉を誘導するための複数の誘導
通路が設けられている。そして、通常の入賞口48,4
2a,42b,49a,49bに入賞した入賞玉が所定
の誘導通路を経て入賞玉検出器(図示省略)により検出
される。入賞口49a,49bに入賞した入賞玉は、そ
れぞれ別の入賞玉検出スイッチ(図示省略)により検出
される。始動入賞口34に入賞した入賞玉は、始動入賞
玉検出器(図示省略)により検出される。可変入賞球装
置35の開閉板36内部に入賞した入賞玉のうち、特定
入賞領域に入賞した入賞玉が特定入賞玉検出器(図示省
略)により検出され、それ以外の入賞玉が別の入賞玉検
出器により検出される。開閉板36内部に入賞した入賞
玉は、誘導通路(図示省略)により誘導される。
【0025】このパチンコ遊技機1においては、前述し
たように、入賞領域の種別に応じて景品玉の払出し個数
が異なっており、このような入賞玉の区別をするため
に、各種入賞玉検出器からの検出信号が、後述する払出
制御回路基板152に送られるか、または、遊技制御回
路基板199(図2参照)から払出制御回路基板152
に賞球個数信号(賞球個数データを表わす信号)が送ら
れるようになっている。
【0026】上記のように構成されるパチンコ遊技機1
の側方に設けられるカードユニット50は、図1に示さ
れるように、使用可能状態であるか否かを表示する使用
可表示ランプ51と、カード内に記録された残額情報に
端数(100円未満の数)が存在する場合にその端数を
前記度数表示LED16に表示させるための端数表示ス
イッチ52と、当該カードユニット50がいずれの側の
パチンコ遊技機1に対応しているか否かを表示する連結
台方向表示器53と、カードがカードユニット50内に
投入中であることを表示するカード投入表示ランプ54
と、記録媒体としての磁気カードを挿入するカード挿入
口55と、該カード挿入口55の裏面に設けられるカー
ドリーダライタの機構を点検する場合に開放するための
カードユニット錠56と、が設けられている。そして、
このように構成されるカードユニット50は、独自の制
御回路によって制御されるものであるが、パチンコ遊技
機1側に設けられる前記スイッチ15、17、18、表
示LED16や、払出制御回路基板152とを接続する
必要があるためパチンコ遊技機1の裏面に設けられる後
述する機構板60には、インタフェース基板138が設
けられている。なお、カードユニット50をパチンコ遊
技機1に内蔵してもよい。
【0027】次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造につ
いて、図2に基づいて説明する。パチンコ遊技機の機構
板60には、その上部に玉タンク65が設けられ、パチ
ンコ遊技機1が遊技機設置島に設置された状態でその上
方からパチンコ玉がこの玉タンク65内に供給される。
67は玉欠乏検出器である。この玉タンク65内に貯留
されているパチンコ玉が玉払出装置97に供給され、こ
の玉払出装置97が作動することにより玉が打球供給皿
6内に払出される。
【0028】機構板60には、さらに、払出制御回路基
板用の基板ボックス149と、遊技制御を行なうための
遊技制御基板199を収納する遊技制御基板ボックス1
98とが設けられている。図中33は可変表示装置であ
り、47は遊技中継基板である。遊技領域に打込まれて
入賞領域あるいは可変入賞球装置内に入賞した入賞玉
は、入賞玉処理装置115により処理され、その入賞玉
1個につき所定個数の景品玉が玉払出装置97から払出
される。
【0029】196は打球発射装置であり、発射モータ
197の回転力を利用して打玉が1つずつ遊技領域に発
射される。図2において、パチンコ遊技機1の上方隅部
分に、ターミナル基板78が設けられている。このター
ミナル基板は、外部電源と接続するための電源コネクタ
80および電源スイッチ81が設けられている。さら
に、ターミナル基板78は、玉切れ情報出力端子79
a、発射制御信号入力端子79b、玉貸情報出力端子7
9c、補給情報出力端子79dが設けられている。
【0030】前記遊技制御基板ボックス198には、前
記可変表示装置33が予め定められた特定の表示態様と
なり前記特定遊技状態が発生する確率を入力設定するた
めのキースイッチ200が設けられており、遊技場の係
員が所定のキーをこのキースイッチ200に挿入した状
態で操作することにより、前記確率を、たとえば高確
率,中確率,低確率の3段階に設定することができる。
そして、その確率の設定状態が設定確率表示LED20
1により表示される。
【0031】パチンコ遊技機1の側部に設けられている
カードユニット50には、玉貸額設定スイッチ213が
設けられており、遊技場の係員がこの玉貸額設定スイッ
チ213を操作することにより、1回の玉貸動作に伴っ
て貸し出される玉貸額が設定される。
【0032】次に、パチンコ遊技機1の背面に設けられ
る機構板60の構成について、図3ないし図5を参照し
て説明する。図3は機構板60の背面図であり、図4は
玉払出装置97の分解図であり、図5(A)は、玉払出
装置97の側面から見た断面図であり、図5(B)は、
玉払出装置97の前方から見た断面図である。
【0033】また、図において、機構板60は、主とし
て景品玉を貯留する玉タンク65とその玉タンク65に
貯留された景品玉を下流側に整列しながら誘導する玉整
列レール69とが設けられる上部ベースユニット61
と、主として入賞に基づく景品玉を払出す玉払出装置9
7が設けられる中間ベースユニット62と、主として遊
技盤30に打込まれた入賞玉を含む打玉を処理する処理
機構が設けられる下部ベースユニット63と、に分割形
成したものを組付けて構成される。上記したように3つ
のベースユニット61〜63を組付けて構成した本実施
例の機構板60においては、図3に示されるように、背
面から見て全体として「コ」字状となっており、機構板
60を閉じた状態において遊技盤30の1側辺部が開放
された状態となる。このため、遊技盤30の裏面構造が
複雑(遊技盤にあっては、入賞装置の後方突出面積およ
び突出量の多いものがあり、また配線の複雑なものもあ
る)なものであっても、機構板60の開閉動作をスムー
ズに行なうことができる。なお、図示の実施例では、中
間ベースユニット62の反対側に上部ベースユニット6
1と下部ベースユニット63とを連結する連結仮部材6
4が設けられているが、この連結仮部材64は、必ずし
も必要ではなく、前記入賞玉集合カバー体45の構造に
よっては、必要とされないものもある。
【0034】そこで、以下、機構板60の構成につい
て、各ベースユニット毎に説明する。まず、上部ベース
ユニット61には、図3に示すように、多量の景品玉を
貯留する玉タンク65と、該玉タンク65から供給され
る景品玉を複数列(本実施の形態の場合2列)に整列し
て流下させる玉整列レール69と、該玉整列レール69
によって誘導された景品玉を後述する玉払出装置97に
向けて方向転換するカーブ樋74と、そのカーブ樋74
の上方に設けられたターミナル基板78がそれぞれ所定
の位置に設けられている。
【0035】玉タンク65は、その左右両側に突設され
た取付片によって上部ベースユニット61の所定の位置
(この位置には、玉タンク65の側面形状に沿った凹部
が形成されている)にビスで取付けられるようになって
いる。また、玉タンク65は、上面が開放したボックス
状に形成されるとともに、その底面下流側に玉整列レー
ル69と連通する落下口68が開設され、その落下口6
8に向かって傾斜する複数の傾斜底面によって底面が形
成されている。また、落下口68の上部の傾斜底面に
は、揺動自在に軸支される玉欠乏検知レバー66が設け
られ、その玉欠乏検知レバー66の下方に、玉欠乏検出
器67が固定されている。この玉欠乏検出器67は、玉
タンク65内に景品玉が不足したときに遊技場に設けら
れる管理コンピュータ(図示せず)に景品玉補給要求信
号を導出するとともに、遊技盤30に設けられる玉切れ
ランプ44を点灯するようになっている。なお、玉欠乏
検知レバー66は、玉タンク65内の景品玉が載置して
いるときに玉欠乏検出器67をOFFとし、玉タンク6
5内の景品玉が不足して載置しなくなったときに玉欠乏
検出器67をONして上記信号を出力するようになって
いる。また、玉欠乏検出器67から延びる配線は、一旦
ターミナル基板78に中継接続された後、ターミナル基
板78からホール用管理コンピュータに出力線が接続さ
れるようになっている。
【0036】上記した玉タンク65の下流側に配置され
る玉整列レール69は、上部ベースユニット61の一端
から他端に向けて傾斜状に取付けられ、その内部中央に
仕切壁69aが立設されている。この仕切壁69aは、
玉タンク65の落下口68から流出した景品玉を下流に
向かうに従って確実に左右2列に整列させるために徐々
に高く形成されている。また、玉整列レール69の下流
側上部には、玉ならし部材70が垂下され、玉整列レー
ル69上を上下2段となって流下する景品玉を1段とす
るようになっている。さらに、玉ならし部材70の下流
側に玉止め金具71と玉ならし金具72とが設けられて
いる。玉止め金具71は、故障や点検時に玉整列レール
69に貯留された玉を一時的に止めておくためのもので
あり、玉ならし金具72は、最終的に玉を1段に整列す
るものである。また、玉整列レール69を機構板60に
止着する際に、玉整列レール69の上流端側方に形成さ
れる調節長穴73の止着位置を調節することにより、玉
整列レール69の傾斜角度を調節することができる。
【0037】さらに、整列レール69の下流側には、逆
「く」字状の通路が形成されるカーブ樋74が接続され
ている。このカーブ樋74は、玉整列レール69によっ
て前後方向(機構板60の背面から見て)2列に流下さ
れる景品玉を左右方向(同じく機構板60の背面から見
て)2列に流下するように方向転換するとともに、その
屈曲部に玉抜き口が形成され、その玉抜き口を玉抜き弁
75で開閉自在に閉塞するように構成されている。玉抜
き弁75は、パチンコ遊技機1の前面から玉抜きピンを
差し込む操作により玉抜き口を閉塞したり開放したりす
るものである。また、玉抜き口の下部には、玉抜き上部
通路76が形成されている。
【0038】上部ベースユニット61には、上記した構
成以外にターミナル基板78が設けられるが、このター
ミナル基板78は、外部電源供給線が接続される電源コ
ネクタ80、電源スイッチ81、外部(たとえばホール
用管理コンピュータ)とパチンコ遊技機1との間の信号
線を接続する玉切れ情報出力端子79aと発射制御信号
入力端子79bと玉貸情報出力端子79cと補給情報出
力端子79d等が設けられたプリント配線基板によって
構成されるものである。
【0039】また、上部ベースユニット61には、前記
カーブ樋74の下部左右に連結突部77が突接されてい
る。この連結突部77は、中間ベースユニット62の上
端に形成される連結凹突部82が嵌入されるものであ
り、上部ベースユニット61と中間ベースユニット62
とを組付けるものである。具体的には、連結凹突部82
には、連結突部77を嵌入する凹部が形成され、該凹部
を連結突部77に嵌合させた後、連結凹突部82の上方
からビスで一体的に螺着することにより、上部ベースユ
ニット61と中間ベースユニット62とを強固に連結す
るものである。
【0040】次に、中間ベースユニット62の構成につ
いて説明する。中間ベースユニット62の上下には連結
凹突部82が形成されるとともに、その側方に玉抜き中
間通路83が形成されている。連結凹突部82は、上部
ベースユニット61および下部ベースユニット63と、
中間ベースユニット62とを連結固定するものであり、
前記したように上部ベースユニット61の連結突部77
に上部の連結凹突部82を連結固定させるとともに、後
述する下部ベースユニット63の連結突部102に下部
の連結凹突部82を連結固定させることにより、上部ベ
ースユニット61と、中間ベースユニット62と、下部
ベースユニット63とを一体的に連結するものである。
なお、下部ベースユニット63の連結突部102と下部
の連結凹突部82との連結固定の仕方は、上部ベースユ
ニット61の連結突部77と上部の連結凹突部82の連
結固定の仕方と同じである。また、玉抜き中間通路83
は、前記玉抜き上部通路76と連通するものであって上
記玉抜き弁75によって玉抜きされた景品玉を流下させ
るものである。
【0041】ところで、中間ベースユニット62には、
その上部に通路体84が止着され、該通路体84の下方
に玉払出装置97が固着される。より詳細に説明する
と、通路体84は、前記カーブ樋74によって流下方向
を左右に変換された2列の景品玉を流下させる景品玉通
路86a,86bを有し、その景品玉通路86a,86
bの上流側に玉切れスイッチ87a,87bが望むよう
になっている。この玉切れスイッチ87a,87bは、
景品玉通路86a,86b内の景品玉の有無を検出する
もので、いずれか一方の玉切れスイッチ87a,87b
が景品玉を検出しなくなったときには、景品玉払出装置
97の図示していない払出モータの回転を停止して景品
玉の払出を不能動化させるようになっている。なお、玉
切れスイッチ87a,87bは、景品玉払出装置97か
ら2列の景品玉通路86a,86b内に27〜28個の
景品玉を検出する位置に係止片によって係止されるよう
になっている。また、通路体84は、その中央部で左右
に湾曲状となって内部を流下する景品玉の玉圧を弱める
ように形成されている。
【0042】中間ベースユニット62の下方に装着され
る玉払出装置97は、直方体状のケース98の内部に収
納されて構成されるが、ケース98の左右4箇所の係合
突部180(図4参照)を中間ベースユニット62に形
成される位置決め突片100に当接させ、その状態で中
間ベースユニット62の下部に形成される弾性係合片1
01によってケース98の下端を係合することにより装
着される。また、ケース98内に構成される玉払出装置
97の具体的な構成は、次に詳細に説明するが、払出モ
ータ189によってスクリュー188を回転せしめて、
玉を1個ずつ計数しながら払出す形式のものである。そ
して、この玉払出装置97によって払出される玉は、入
賞に基づく景品玉だけではなく、貸し出すべき遊技玉も
玉払出装置97によって払出されるようになっている。
【0043】そこで、玉払出装置97の構成について図
4ないし図5を参照して説明すると、玉払出装置97の
ケース98は、図4に示すように、左右2つに分割形成
され、それぞれの分割ケース98a,98bに玉供給路
181a,181bが形成されている。玉供給路181
a,181bは、その内部で湾曲面182a,182b
となって後方に向かって湾曲しており、その湾曲面18
2a,182bの終端の下方に玉送り水平路184a,
184bが形成され、さらに玉送り水平路184a,1
84bの終端に玉排出路183a,183bが形成され
ている。これらの玉供給路181a,181b、玉送り
水平路184a,184b、および玉排出路183a,
183bは、分割ケース98a,98bを前後に区画す
る区画壁195a,195bの前方に形成されている。
また、分割ケース98a,98bの前方には、玉圧緩衝
部材185が挾持されるようになっている。この玉圧緩
衝部材185は、前記通路体84の景品玉通路86a,
86bから供給される景品玉を、図5(B)に示すよう
に、左右側方に振り分けて玉供給路181a,181b
に誘導するとともに、その下方部に発光素子186(L
ED)と受光素子187とが設けられている。発光素子
186と受光素子187とは、所定の間隔をあけて設け
られ、この間隔内に次に説明する回転体の一例のスクリ
ュー188の先端が挿入されるようになっている。な
お、玉圧緩衝部材185は、分割ケース98a,98b
を張り合わせたときに、完全に内部に収納固定されるよ
うになっている。
【0044】また、前記玉送り水平路184a,184
bの間には、ステッピングモータよりなる払出モータ1
89によって回転せしめられるスクリュー188が配置
されている。すなわち、区画壁195a,195bの後
方に形成される固定溝191a,191bに払出モータ
189を固定するモータ固定板190を嵌合固定し、払
出モータ189のモータ軸189aを区画壁195a,
195bの前方に突出させて、その突出前方にスクリュ
ー188が固定されるものである。スクリュー188の
外周には、払出モータ189の回転により玉送り水平路
184a,184bに載置された景品玉を前方に移動せ
しめるような螺旋突起188aが突設されるとともに、
スクリュー188の先端には、前記発光素子186を被
覆する凹部が形成され、その凹部に2つの切欠部188
bが形成されている。この切欠部188bは、180度
の対称位置に形成されており、その以外の部分が突部1
88cであるので、スクリュー188が1回転する間
に、発光素子186からの光が切欠部188bを介して
2回受光素子187によって検出されるようになってい
る。なお、前記発光素子186、受光素子187、およ
び払出モータ189からの配線193は、まとめられて
ケース98の後部下方に形成された引出穴から外部に引
出されてコネクタ194に結線される。
【0045】上記のように構成される玉払出装置97に
おいては、玉供給路181a,181bから供給される
景品玉が玉送り水平路184a,184bの後端部に供
給された位置で停止された状態において、払出モータ1
89の回転を開始すると、スクリュー188の螺旋突起
188aにより景品玉が玉送り水平路184a,184
b上を前方に向かって移動し、遂には、玉送り水平路1
84a,184bの終端から玉排出路183a,183
bに向けて落下する。このとき、左右の玉送り水平路1
84aと184bからの景品玉の落下は、交互に行なわ
れるが、この交互の落下は、スクリュー188が半回転
する毎に一方から1個の景品玉が落下するので、結局1
個の景品玉が落下する毎に発光素子186からの光が受
光素子187によって検出されることになる。このた
め、受光素子187によって検出された信号数が予め定
められた景品玉数(1個の入賞に対応する)に到達した
ときに払出モータ189の駆動を停止するように制御す
ることにより、正確に入賞に対応する景品玉を払出すこ
とができる。なお、回転体としては、スクリュー188
の他に、回転することにより玉を下方に流下させるスプ
ロケット等でもよい。
【0046】次に、下部ベースユニット63の構成につ
いて説明する。図3において、下部ベースユニット63
の前面側(遊技盤5に当接する側)には、そのほぼ中程
に入賞玉集合樋103が傾斜状に設けられている。この
入賞玉集合樋103は、遊技盤30の可変入賞球装置3
5等に入賞した入賞玉を受け止めて後述する入賞玉処理
装置115に誘導するものであり、その下流側が入賞玉
を1個ずつ流下させる入賞玉誘導通路105となってい
る。なお、入賞玉集合樋103の傾斜に沿ってゴミ排出
穴104が形成されている。また、入賞玉集合樋103
の下方には、遊技盤32に設けられるアウト口40から
のアウト玉を導くアウト玉誘導通路106も形成されて
いる。アウト玉誘導通路106の末端は、後述する玉抜
き下部通路107に合流するようになっている。
【0047】一方、下部ベースユニット63の後面側に
は、その1側上部に景品玉払出通路108が形成され、
その景品玉払出通路108の下端に上皿連通口110が
形成されている。この上皿連通口110は、パチンコ遊
技機1の前面に設けられる打球供給皿6に景品玉を導く
ものである。また、景品玉払出通路108の側方には、
前記玉抜き中間通路83と連通する玉抜き下部通路10
7が形成される。この玉抜き下部通路107は、下部ベ
ースユニット63の1側から中央にかけて形成されると
ともに、その途中において、前記景品玉払出通路108
と後述する入賞玉出口121と連通し、最終的に前記ア
ウト玉誘導通路106と合流するようになっている。
【0048】前述した景品玉払出通路108と玉抜き下
部通路107との間には、切換レバー109が配置され
ている。切換レバー109は、その下端部を支軸で軸支
されることにより回動自在となっており、図3の実線で
示すように、右側に傾動されているときには、玉払出装
置97から排出された景品玉を上皿連通口110に導
き、図3の一点鎖線で示すように、左側に傾動されてい
るときには、玉払出装置97から排出された景品玉を玉
抜き下部通路107に導いてパチンコ遊技機1の外部に
排出するようになっている。なお、切換レバー109の
切換操作は、切換レバー109の上部に突設される操作
ピン(図示せず)を手動操作することにより行なうこと
ができる。また、切換レバー109は、左右いずれに傾
動されたときにもその状態を保持するように付勢される
バネ製の部材を設けることが望ましい。なお、切換レバ
ー109をソレノイド等の電気的駆動源により切換操作
できるようにしてもよい。
【0049】前記上皿連通口110の他の側方には、連
絡通路111が接続され、その連絡通路111の末端に
余剰玉通路112が接続されている。しかして、入賞に
基づく景品玉が多数払出されて打球供給皿6が景品玉で
満杯となり、ついには上皿連通口110に到達してさら
に景品玉が払出し続けられたときには、景品玉は連絡通
路111を介して余剰玉通路112に導かれ、その後、
図示しない接続樋を介して前記余剰玉受皿20に排出さ
れる。そして、さらに景品玉が払出し続けられたときに
は、余剰玉受皿20も満杯になるが、余剰玉通路112
の1側側壁に設けられた満タン検知板113部分に到達
すると、満タン検知板113が景品玉に押圧されて上端
の支軸を中心にして外側に向かって揺動し、これによっ
て満タン検出器114がONされて、玉払出装置97の
払出モータの駆動を停止して景品玉の払出動作を不能動
化するとともに、必要に応じて打球発射装置の駆動も停
止される。
【0050】前記した景品玉払出通路108、玉抜き下
部通路107、連絡通路111、および余剰玉通路11
2の後面は、ビスによって止着される通路カバー体13
2によって覆われるが、次に説明する入賞玉処理装置1
15部分に対応する位置には、取付開口113が形成さ
れ、その取付開口113を支軸135を中心にして開閉
する開閉蓋134で開閉自在に覆われる。この開閉蓋1
34は、凹状に形成され、その凹状部に前記カードユニ
ット50とパチンコ遊技機1側の部品とを電気的に接続
するインタフェース基板138が収納されるようになっ
ている。さらに、下部ベースユニット63の下部1側に
は、入賞玉処理装置115および前記玉払出装置97の
動作を制御する景品玉払出制御基板152を収納する基
板ボックス149を収納する収納部148が形成されて
いる。入賞玉処理装置115は、入賞玉排出ソレノイド
127、入賞玉検出器122、入賞玉出口121、第1
玉係止部124、第2玉係止部130を含み、入賞玉排
出ソレノイド127が第1,第2玉係止部124,13
0を動作させることにより、入賞玉検出器122により
検出された入賞玉を1個ずつ入賞玉出口121から外部
へ排出させる動作を行なう。
【0051】前記基板ボックス149に収納される払出
制御回路基板152には、前記入賞玉検出器122から
の入賞玉信号を受けて玉払出装置97の払出モータ18
9に駆動開始信号を導出し、玉払出装置97内に設けら
れる計数検出手段からの信号を計数してその計数値が予
め定められた払出景品玉数となったときに払出モータ1
89に駆動停止信号を導出して景品玉の払出動作を停止
させるとともに、入賞玉処理装置115の入賞玉排出ソ
レノイド127に駆動信号を与える。また、前記玉切れ
スイッチ87a,87bや満タン検出器114からの信
号があったときには、その入賞に対する払出動作が終了
した時点または直ちに払出モータ189に停止信号を導
出するようになっている。また、本実施例のように払出
景品玉数が2種類ある場合には、払出景品玉数の少ない
方の入賞玉数を記憶しておき、その記憶値の分に相当す
る払出動作を優先的に実行するようにすればよい。この
ようにすれば、仮に停電等で記憶値が消去されても、遊
技者に相対的に多い払出景品玉数で払出すことができる
からである。このことを考慮しなければ、いずれを記憶
するように設計してもよい。また、同様にカードユニッ
ト50からの遊技玉の玉貸要求信号があったときにも上
記と同様の動作により所定個数(25個/100円)の
遊技玉を玉払出装置97によって払出す。
【0052】機構板60には、前述した遊技制御基板1
99を収納した遊技制御基板ボックス198が設けられ
る。図3に示すように、下部ベースユニット63の上部
裏面に形成されるリブ部の適宜箇所に形成されるベース
取付部169にボックス用取付ベース170を止着し、
そのボックス用取付ベース170に前記遊技制御基板ボ
ックス198を着脱自在に取付ける。なお、遊技制御基
板199用の遊技制御基板ボックス198を遊技盤30
の裏面に直接取付けてもよく、その場合には、機構板6
0のコ字型空間から外部に飛び出させるようにすればよ
い。また、上記のように構成される機構板60をパチン
コ遊技機1の背面に設ける際には、1側を開閉自在に軸
支し、他側を機構板60の上下に設けられる機構板止着
部材171で係止することにより行なう。
【0053】払出モータ189は、モータ軸189aの
周りに24個のコイルが配置された構成を有する。それ
らの24個のコイルは、周方向に等間隔で配置されてお
り、No.1〜No.4の4種類のコイルのグループに
分けられている。各コイルNo.のグループは、6個の
コイルにより構成されている。1つのコイルNo.のグ
ループに含まれる複数のコイルは、同時に励磁,消磁さ
れる。コイルNo.1〜No.4のコイルは、モータ軸
189aの回転の周方向に、コイルNo.1,No.
2,No.3,No.4,No.1,…のように各コイ
ルNo.のコイルが1つずつコイルNo.順に1つずつ
並べて配置されている。
【0054】払出モータ189は、これらのコイルが予
め定められた励磁パターンに従って選択的に励磁され、
その選択励磁パターンの進行に伴ってモータ軸189a
が回転される。その回転の際には、励磁パターンに従っ
て、モータ軸189aが、48ステップで1周回転させ
られる。そのような励磁パターンについての詳細な説明
は、後述する。
【0055】次に、スクリュー188の動作の基準位置
を検出する受光素子187の検出範囲について説明す
る。図6は、基準位置検出用の受光素子187の検出範
囲を示す説明図である。
【0056】図6を参照して、スクリュー188は、図
中矢符の方向に回転するが、受光素子187は、発光素
子186との間にスクリュー188の切欠部188bが
位置している場合にON状態となり、スクリュー188
が基準位置に動作していることを検出する。一方、受光
素子187と発光素子186との間にスクリュー188
の突部188cが存在する場合には、OFF状態とな
り、スクリュー188の動作の基準位置を検出しない。
スクリュー188には、前述したように切欠部188b
が2箇所対向して設けられているため、スクリュー18
8が半回転するごとに受光素子187によりスクリュー
188の動作の基準位置が検出される。
【0057】図7は、払出制御回路基板152とカード
ユニット50に設けられているカードユニット制御基板
210aと遊技制御基板199とに設けられている制御
回路を示すブロック図である。
【0058】カードユニット制御基板210aには、R
AM,ROM,CPU,I/Oポート等を含むカードユ
ニット制御用マイクロコンピュータ210と、スイッチ
からの検出信号をカードユニット制御用マイクロコンピ
ュータ210に入力するためのスイッチ回路211と、
カードユニット制御用マイクロコンピュータ210から
の表示制御信号を各種表示器に出力するための表示回路
212と、カードユニット制御用マイクロコンピュータ
210と払出制御回路基板152の払出制御用マイクロ
コンピュータ220との間で信号のやり取りを行なうた
めのフォトカプラで構成される信号回路214と、電源
回路215とが設けられている。このように両マイクロ
コンピュータ210,220間での信号のやり取りをフ
ォトカプラを介して一旦光信号に変換して行なっている
ために、両マイクロコンピュータ210,220間が電
気的に遮断された状態となり、一方の故障等に起因した
異常高電圧等が他方のマイクロコンピュータにまで伝送
されないために、一方の故障が他方にまで悪影響を及ぼ
すことを防止できる。さらに、このカードユニット制御
基板210aには、前記スイッチ回路211に接続され
た端数表示スイッチ52と玉貸額設定スイッチ213と
が設けられ、さらに、前記表示回路212に接続され
た、ユニット使用可表示器51とカード挿入表示器54
と連結方向表示器53とが設けられている。また、図2
の57は、インターフェイス基板138のコネクタ13
8aと接続されるコネクタである。
【0059】さらに、前記スイッチ回路211には、玉
貸スイッチ15と返却スイッチ17とが接続されてお
り、前記表示回路212には、カード残額表示器16が
接続されている。
【0060】払出制御回路基板152には、フォトカプ
ラで構成される信号回路216が設けられており、カー
ドユニット制御用マイクロコンピュータ210と払出制
御用マイクロコンピュータ220との間で、前記信号回
路214,216を介して、ユニット接続信号(V
L),ユニット動作信号(B RDY),玉貸要求信号
(BRQ),玉貸完了信号(EXS),P機動作信号
(P RDY)の各信号が送受信される。すなわち、カ
ードユニット制御用マイクロコンピュータ210と払出
制御用マイクロコンピュータ220とが接続されている
場合には、カードユニット制御用マイクロコンピュータ
210から払出制御用マイクロコンピュータ220に対
しユニット接続信号(VL)が伝送される。このユニッ
ト接続信号(VL)の入力があることを条件として、パ
チンコ遊技機が打球発射可能な状態となるとともに、入
賞玉に基づいた景品玉の払出制御が可能な状態となる。
【0061】パチンコ遊技機の電源が投入された段階で
払出制御用マイクロコンピュータ220からカードユニ
ット制御用マイクロコンピュータ210に対しP機動作
信号(P RDY)が出力される。次に、カードユニッ
ト50側においてカードが受付けられて玉貸スイッチ1
5が操作されてその検出信号が入力された段階で、ユニ
ット動作信号(B RDY)が払出制御用マイクロコン
ピュータ220に出力される。この時点から所定の遅延
時間だけ経過した時点で、玉貸要求信号(BRQ)がカ
ードユニット制御用マイクロコンピュータ210から払
出制御用マイクロコンピュータ220に出力される。こ
の所定の遅延時間を設けた理由は、ユニット動作信号
(B RDY)が入力されたことをパチンコ遊技機側で
判定するのに十分な時間を設けて、ノイズによる誤動作
を防止するためである。
【0062】前記遅延時間が経過した時点から、さらに
所定時間が経過した時点で、玉貸準備信号が払出制御用
マイクロコンピュータ220からカードユニット制御用
マイクロコンピュータ210に出力される。この時点か
ら所定時間が経過した段階で、前記玉貸要求信号(BR
Q)がOFFになりこれをもって玉貸指令信号がカード
ユニット制御用マイクロコンピュータ210から払出制
御用マイクロコンピュータ220に出力されたものとさ
れる。この時点から所定時間が経過した段階で、払出制
御用マイクロコンピュータ220が前記玉貸指令信号に
従って行なった玉貸制御動作が完了したことに基づいて
玉貸完了信号(EXS)が払出制御用マイクロコンピュ
ータ220からカードユニット制御用マイクロコンピュ
ータ210に出力される。
【0063】遊技制御基板199には、ワンチップ化さ
れた遊技制御用マイクロコンピュータ202が設けられ
ている。この遊技制御用マイクロコンピュータ202に
は、CPU203,RAM205,I/Oポート20
6,セキュリティ回路204等が設けられている。そし
て、ワンチップ化された遊技制御用マイクロコンピュー
タ202の外部にROM207と、アドレスデコード回
路208とが設けられている。アドレスデコード回路2
08は、遊技制御用マイクロコンピュータ202からの
アドレスデータをデコードし、遊技制御用マイクロコン
ピュータ202内のRAM205,I/Oポート20
6、あるいは前記ROM207にそれぞれチップセレク
ト信号を与える。
【0064】セキュリティ回路204は、前記ROM2
07に記憶されているプログラムの不正改造を監視する
機能を有するものである。セキュリティ回路204に
は、ROM207の記憶プログラムに対応するセキュリ
ティデータが記憶されており、電源投入時において、R
OM207に記憶されているプログラムを読出してその
プログラムと前記記憶されているセキュリティデータと
を比較して両者が整合性を有するか否か判別し、整合性
がとれている場合にのみCPU203を正常に動作可能
な状態にする。また、パチンコ遊技機の稼動中において
は、ROM207に記憶されているプログラムデータに
従ってCPU203が動作するのであるが、このROM
207に記憶されているプログラムデータのアドレスが
正常なアドレス範囲内を超えたものとなっているか否か
をセキュリティ回路204が判別し、正常なアドレス範
囲を超えているとセキュリティ回路204が判別した場
合には、CPU203が正常に制御動作できない状態に
する。
【0065】前記ROM207には、打玉がどの入賞領
域に入賞したかに応じて払出すべき景品玉の数である賞
球個数データが記憶されている。そして、入賞玉検出器
122が入賞玉を検出してその検出信号がスイッチ回路
229を介して遊技制御用マイクロコンピュータ202
に入力されてくれば、遊技制御用マイクロコンピュータ
202は、打玉が入賞した入賞領域に対応する賞球個数
データをROM207から読出して、信号回路209,
217(ともにフォトカプラで構成されている)を介し
て払出制御用マイクロコンピュータ220に返信する。
本実施例では、賞球個数信号は、図示するように4本の
信号線からなる4ビットデータ(D0〜D3)の形で払
出制御用マイクロコンピュータ220に伝送される。
【0066】払出制御回路基板152には、さらにスイ
ッチ回路218が設けられており、上皿玉検出器9から
の検出信号,玉切れスイッチ87a,87bからの検出
信号,満タンスイッチ114からの検出信号,自動玉貸
スイッチ118からの検出信号,位置検出センサである
受光素子187からの検出信号が、それぞれスイッチ回
路218を介して払出制御用マイクロコンピュータ22
0に入力される。払出制御回路基板152には、打止モ
ードスイッチ154(図3参照)が設けられている。こ
の打止モードスイッチ154がスイッチ回路218に接
続されており、打止モードスイッチ154による前述し
た打止モード入力操作が行なわれれば、その打止モード
データがスイッチ回路218を介して払出制御用マイク
ロコンピュータ220に入力される。払出制御回路基板
152には、さらにリセットスイッチ156(図3参
照)が設けられており、このリセットスイッチ156が
リセット回路221を介して払出制御用マイクロコンピ
ュータ220のリセット端子に接続されている。そし
て、遊技場の係員がリセットスイッチ156を操作して
リセット操作を行なえば、そのリセット操作信号がリセ
ット回路221を介して払出制御用マイクロコンピュー
タ220に入力されて電源投入時の状態になる。
【0067】払出制御回路基板152には、さらに電源
回路219が設けられており、外部電源AC24Vから
の電力がこの電源回路219に供給され、所定の直流電
流に変換された状態で各種制御回路や電子機器にこの直
流電流が供給される。また、AC24Vの電力が払出制
御回路基板152を介してカードユニット制御基板21
0aに設けられている電源回路215にも供給され、こ
の電源回路215からカードユニット50に設けられて
いる各種制御回路や電子機器に電力が供給される。
【0068】図8は、払出制御用マイクロコンピュータ
220によって制御される各種制御機器を含む制御回路
を示すブロック図である。払出制御回路基板152に
は、前述した回路以外に、LED回路222,モータ回
路223,リレー回路224,ソレノイド回路225,
情報出力回路226,ブザー・LED回路227,ラン
プ回路228が設けられている。払出制御回路基板15
2には、さらにエラー表示器155が設けられており、
このエラー表示器155が前記LED回路222に接続
されている。そして、払出制御用マイクロコンピュータ
220からのエラーコード表示制御信号がLED回路2
22を介してエラー表示器155に与えられる。払出制
御用マイクロコンピュータ220から、モータ制御信号
がモータ回路223を介して払出モータ189に与えら
れるとともに、リレー回路224を介して発射モータ1
97に与えられる。さらに、ソレノイド回路225を介
してソレノイド励磁用制御信号が入賞玉排出ソレノイド
127に与えられる。入賞玉排出ソレノイド127は、
入賞玉をパチンコ遊技機1の外部へ排出するための動作
を行なうソレノイドである。払出制御用マイクロコンピ
ュータ220は、情報出力回路226を介して、補給情
報,玉貸情報,玉貸条件成立情報を出力する。補給情報
とは、景品玉を所定個数(たとえば10個)払出す毎に
その旨を表わす出力パルスのことであり、補給情報出力
端子79d(図2参照)を介してホール用管理コンピュ
ータに出力される。玉貸情報とは、玉貸動作が行なわれ
たことを表わす情報であり、玉貸情報出力端子79c
(図2参照)を介してホール用管理コンピュータに出力
される。玉貸条件成立情報とは、打球供給皿6に貸玉を
払出すための玉貸条件が成立したことを表わす情報であ
り、カードユニット50に出力される。
【0069】払出制御用マイクロコンピュータ220
は、さらに、ブザー・LED回路227を介して、ブザ
ー制御信号をブザー10に与え、自動玉貸表示信号を自
動玉貸表示器11に与える。また、ランプ回路228を
介して、賞球ランプ点灯用制御信号を賞球ランプ43に
与え、玉切れランプ点灯用制御信号を玉切れランプ44
に与える。
【0070】次に、払出モータ189の励磁パターンに
ついて説明する。図9は、払出モータ189の励磁パタ
ーンを表形式で示す図である。この図9においては、励
磁パターン1〜励磁パターン8のそれぞれについて、コ
イルNo.1〜No.4のそれぞれの励磁状態(ON,
OFF)が示されている。
【0071】図9を参照して、励磁パターンは、励磁パ
ターン1〜励磁パターン8の8種類に定められている。
これらの励磁パターンは、励磁パターン1から励磁パタ
ーン8まで順次1パターンずつ選択され、励磁パターン
8の次にはさらに励磁パターン1から順に励磁パターン
が繰返し選択される。
【0072】励磁パターン1の場合は、コイルNo.
1,No.2がON状態(励磁状態を示す)にされ、コ
イルNo.3,No.4がOFF状態(消磁状態を示
す)にされる。励磁パターン2の場合には、コイルN
o.2がON状態にされ、それ以外のNo.のコイルが
OFF状態にされる。励磁パターン3の場合は、コイル
No.2,No.3がON状態にされ、それ以外のコイ
ルNo.のコイルがOFF状態にされる。励磁パターン
4の場合は、コイルNo.3がON状態にされ、それ以
外のコイルNo.のコイルがOFF状態にされる。励磁
パターン5の場合は、コイルNo.3,No.4がON
状態にされ、それ以外のコイルNo.のコイルがOFF
状態にされる。励磁パターン6の場合は、コイルNo.
4がON状態にされ、その以外のコイルNo.のコイル
がOFF状態にされる。励磁パターン7の場合は、コイ
ルNo.1,No.4がON状態にされ、それ以外のN
o.のコイルがOFF状態にされる。励磁パターン8の
場合は、コイルNo.1がON状態にされ、それ以外の
コイルNo.のコイルがOFF状態にされる。
【0073】次に、励磁パターンと、モータ軸189a
の基準位置の動作位置との関係について説明する。ここ
で、払出モータ189のモータ軸189aの基準位置と
は、モータ軸189aの動作の基準となる位置をいう。
パチンコ遊技機1の製造段階において、スクリュー18
8は、その動作の基準位置となる切欠部188bが払出
モータ189のモータ軸189aの基準位置と一致する
ようにスクリュー188が払出モータ189のモータ軸
189aに取付けられる。設計上は、モータ軸189a
の基準位置がスクリュー188の基準位置範囲(切欠部
の範囲)の中央部分に位置するようにスクリュー188
が払出モータ189のモータ軸189aに取付けられ
る。
【0074】図10は、励磁パターンと、モータ軸18
9aの基準位置の動作状態との関係を示す説明図であ
る。この図10においては、図の上段に記載された数字
が励磁パターンのパターン番号を示しており、図中の下
段に示された数字がコイルNo.を示している。さら
に、図中の中段には、励磁パターンに対応して動作する
モータ軸189aの基準位置が下向きの矢符により示さ
れている。
【0075】この図10における励磁パターンと、モー
タ軸189aの基準位置と、コイルNo.との相関関係
は、励磁パターン1の場合を例にとると次のようになっ
ている。励磁パターンが励磁パターン1になった場合に
は、図中の励磁パターンの数字(1)の下のモータ軸1
89aの基準位置を示す矢符がコイルNo.1と、コイ
ルNo.2との間の位置を指している。この場合は、モ
ータ軸189aの基準位置がコイルNo.1と、コイル
No.2との間に動作されることが示されている。この
図10においては、その他の励磁パターンの場合にも同
様の表示がなされている。
【0076】この図10に示されるように、励磁パター
ンが1つずつ進むごとにモータ軸189aの基準位置が
コイルの位置,コイルの間の位置,コイルの位置,コイ
ルの間の位置,…というように1ステップずつ動作して
いく。したがって、この払出モータ189が24個のコ
イルで構成されているため、モータ軸189aは48ス
テップで1周する回転動作を行なう。
【0077】さらに詳細に説明すると、励磁パターンが
励磁パターン1にされ、モータ軸189aが予め定めら
れたコイルNo.1とコイルNo.2との間に動作した
場合に、それに伴ってスクリュー188の切欠部188
bの中央部分(基準位置範囲の中央部分)が図6に示さ
れた発光素子186と受光素子187との間の発光,受
光の中心線上の位置に動作するのである。
【0078】次に、受光素子187により切欠部188
bを検出可能な範囲内における励磁パターンと、切欠部
188bの位置との関係を説明する。図11は、基準位
置検出用の受光素子187の検出範囲における励磁パタ
ーンと、切欠部188bの位置との関係を示す説明図で
ある。図11においては、切欠部188bの範囲が帯状
に示されており、第1の励磁パターンになった際の切欠
部188bの位置と、受光素子187が切欠部188b
を検出可能な期間との関係が示されている。図11を参
照して、励磁パターンが励磁パターン1の場合は、切欠
部188bの範囲の中心部が受光素子187の受光の中
心線上に動作する。
【0079】図12は、景品玉を払出すための払出動作
状態を示すタイミングチャートである。入賞玉が入賞玉
検出器122により検出されて入賞玉検出器122がO
Nになれば、その検出パルス信号が遊技制御用マイクロ
コンピュータ202(図7参照)に入力され、その遊技
制御用マイクロコンピュータ202から賞球個数信号が
払出制御用マイクロコンピュータ220に出力される。
図12では、D1とD3とがONでD0とD2とがOF
Fの賞球個数信号となっている。これは、2進数では0
101を表わしており、10進数に直せば5個の賞球個
数信号となる。
【0080】この賞球個数信号を受取った払出制御用マ
イクロコンピュータ220は、所定期間遅れて払出モー
タ189(図4参照)をON(稼動状態)に制御し、景
品玉を払出す制御を行なう。すると、スクリュー188
が回転して景品玉が横送りされて払出されるとともに、
そのスクリュー188の半回転毎に発光器186からの
発光が受光素子187により検出されて受光素子187
がONになるパルス信号を出力する。
【0081】また払出モータ189のONへの切換わり
と同時に入賞玉排出ソレノイド127(図3参照)がO
Nに制御されて、第2玉係止部材130により係止保持
されている入賞玉を下方に落下させる。すると、入賞玉
検出器122より検出される入賞玉がなくなるために、
入賞玉検出器122はOFFに切換わる。このOFFへ
の切換わりと同時に、遊技制御用マイクロコンピュータ
202からの賞球個数信号の出力が停止され、D0〜D
3のすべてがOFFとなる。
【0082】次に、図13の後半部分のタイミングチャ
ートに基づいて、故障等の何らかのエラーが生じている
場合を説明する。まず入賞玉検出器122により入賞玉
が検出されてその検出信号がONになれば、前述と同様
に賞球個数信号が出力される。その賞球個数信号の出力
時点から多少遅れて賞球モータがONに制御され、前述
と同様に賞球センサ187から検出出力パルスが導出さ
れる。そして、払出モータ189のONへの制御と同期
して入賞玉排出ソレノイド127がONに制御されて保
持されている入賞玉を落下させて排出させる制御が行な
われる。ところが、入賞玉排出ソレノイド127がON
に制御されたにもかかわらず、入賞玉が排出されず入賞
玉検出器122が継続してONになっている。これは、
入賞玉排出ソレノイド127の故障や玉詰まり等によ
り、入賞玉が下方に排出されないというエラー状態が想
定される。その場合には、図12に示しているように、
入賞玉排出ソレノイド127を一旦OFFにした後再度
ONにして再度入賞玉の排出制御を試みる。にもかかわ
らず、入賞玉検出器122がONのまま変化しない場合
には、排出制御基板(払出制御回路基板152)により
エラーの発生を検出してエラー表示器155によりエラ
ー表示を行なう。
【0083】図13は、他のエラー状態の玉払出動作を
示すタイミングチャートである。この図13に示すエラ
ー状態は、入賞玉排出ソレノイドをOFFにしているに
もかかわらず入賞玉が入賞玉検出器122を素通りして
下方に排出されるというエラーである。その結果、入賞
玉の通過時に入賞玉検出器122が瞬間的にONになっ
て瞬間的にパルス信号が出力され、それに応答して、賞
球個数信号が瞬間的に出力される。払出制御用マイクロ
コンピュータ220は、それを受けて、払出モータ18
9をONに制御して玉の払出を行ない、それに応じて賞
球センサ187が前述と同様にパルス信号を出力する。
ところが、図示するように、入賞玉排出ソレノイドがO
FFになっているにもかかわらず入賞玉検出器122が
ONからOFF状態に切換わったために、排出制御基板
(払出制御回路基板152)によりそのエラーを検出し
て払出モータ189をOFFに制御して玉の払出を停止
させる。それに応じて位置検出センサである受光素子1
87の検出パルスも出力されなくなる。そして、前述と
同様に、排出制御基板のエラー表示器155によりエラ
ー表示を行なう。
【0084】図14ないし図20は、払出制御用マイク
ロコンピュータ220の制御動作を示すフローチャート
である。まず、図14を参照して、S201により、現
在がパチンコ遊技機1の電源投入時であるか否かの判断
がなされる。S201により、電源投入時であると判断
された場合には、後述する図16のS300に進む。一
方、S201により、電源投入時ではないと判断された
場合は、S201aによりカード処理機接続信号がある
か否かの判断が行なわれ、ない場合にはS202に進
み、リレー回路224(図8参照)をONにして打球の
発射モータ197を不能動化して遊技ができない状態に
する。次にS203に進み、エラーコード12をエラー
表示器155により表示させる制御が行なわれる。この
S203によるエラーコード表示は、カードユニット5
0とパチンコ遊技機1側との接続が行なわれていない旨
の表示である。後述する他の処理のエラーコードの表示
も、エラーコード表示器155によりコード(数字)に
より表示される。
【0085】次にカード処理機接続信号があると判断さ
れた場合にはS204に進み、レール玉切れ検出があっ
たか否かの判断がなされ、ない場合にはS208に進む
が、レール玉切れ検出スイッチ(玉切れスイッチ87
a,87b)(図3参照)から玉切れ検出信号が入力さ
れた場合にはS205に進み、タンク玉切れ検出があっ
たか否かの判断がなされる。玉欠乏検出器67(図3参
照)からの玉切れ検出信号がない場合にはS206に進
み、玉切れランプ44(図1参照)が点滅制御される。
一方、タンク玉切れ検出信号の入力があった場合にはS
207に進み、玉切れランプ44が点灯制御される。つ
まり、玉欠乏検出器67から玉切れ検出信号があり、し
かもレール玉切れを検出する玉切れスイッチ87a,8
7bからの玉切れ検出信号の入力があったということ
は、玉タンク65およびタンクレール69内のパチンコ
玉がなくなった場合であり、その場合には玉切れランプ
44が点灯制御され、玉切れが発生した旨の表示が行な
われる。一方、玉欠乏検出器67から玉切れ検出信号が
入力されないにもかかわらず玉切れスイッチ87a,8
7bから玉切れ検出信号が入力されたということは、玉
欠乏検出器67と玉切れスイッチ87a,87bとの間
の流下径路途中で玉詰まりが発生し、玉が流下しない状
態となっていること、あるいは、玉欠乏検出器67の故
障が想定され、その場合には玉切れランプ44が点滅表
示されてその旨の表示が行なわれる。S207の後S2
07aに進み、インターバルデータを+1し、連続賞球
数カウンタをクリアする制御がなされる。インターバル
データとは今回の賞球動作(景品玉の払出動作)が終了
した後次回の賞球動作が開始されるまでのインターバル
時間を定めるデータであり、図20に示すようにテーブ
ルの形で記憶されている。連続賞球カウンタとは、入賞
玉が発生してからそれに伴う賞球払出動作が終了した後
0.5秒経過するよりも短い時間間隔で発生した入賞玉
の連続発生回数を計数するものである。
【0086】このS207aの処理が行なわれた後S2
08に進み、未払出数=0であるか否かの判断がなされ
る。この「未払出数」は、払出すべきパチンコ玉のうち
未だに払出が行なわれていないパチンコ玉の数を意味
し、S216,S238によりそれぞれの値にセットさ
れ、S251により「1」ずつ減算され、S220によ
りクリアされる。未払出数が「0」でない場合にはS2
41aに進む。
【0087】そして、未払出数が「0」の場合には、S
211に進み、満タンスイッチ114(図3参照)によ
る満タン状態が検出されたか否かの判断がなされ、検出
されている場合にはそれ以上の払出玉を貯留できないた
めにS201aに戻るが、検出されていない場合にはS
212に進む。S212では、カード処理機制御用マイ
クロコンピュータから玉貸要求信号があったか否かの判
断が行なわれる。このS212の判断は玉貸優先タイマ
がタイムアップするまで繰返し行なわれ、玉貸優先タイ
マが終了するまでの間にカード処理機制御用マイクロコ
ンピュータから玉貸要求信号がなかった場合にはS22
2に進む。この玉貸優先タイマは、一定期間に限り入賞
玉の受付よりも玉貸要求の受付の方を優先させるために
設けられたものであり、後述するS275によりセット
される。一方、玉貸優先タイマが終了する以前におい
て、カード処理機制御用マイクロコンピュータから払出
制御用マイクロコンピュータ220に玉貸要求信号が送
られてきた場合には、S213に進み、玉切れ欠乏検出
器67に基づいてタンク玉切れ状態の検出が行なわれた
か否かの判断が行なわれる。玉タンク65内にパチンコ
玉がなかった場合には玉貸要求信号に基づいて玉の払出
制御ができないために、S214に進んで玉切れランプ
を点灯させた後S215に進むが、玉欠乏検出器67に
より玉タンク65内にパチンコ玉が存在することが検出
された場合にはS216に進み、未払出数に貸玉数をセ
ットするとともに、払出モード「玉貸」にセットして玉
貸動作のための制御が行なわれる。この玉貸優先タイマ
が終了するまでは玉貸動作のための制御が優先され、玉
貸優先タイマが終了して初めてS222以後の入賞玉に
基づく景品玉の払出制御を行なうようにしたために、貸
出すべき玉の額が200円以上の場合に、景品玉の払出
制御よりも玉貸動作のための制御の方が優先されること
になる。なお、S216の「貸玉数」とは玉貸単位額
(たとえば100円)に相当するパチンコ玉の個数であ
り、たとえば25個に定められている。次に、S217
に進み、玉貸指令タイマがセットされた後S218に進
む。そして、この玉貸指令タイマが終了するまでS21
8による玉貸指令信号があるか否かの判断が繰返し行な
われるのであり、その間にS218により、玉貸指令信
号が送信されてきたと判断された場合には、S221に
進み、貸出中表示器を点滅開始させる制御が行なわれ、
S240に進むが、送信されてこない場合には、S22
0により未払出数がクリアされた後S201aに戻る。
【0088】次にS240では、未払出数が「5」以下
であるか否かの判断がなされる。S240により、未払
出数が「5」以下でないと判断された場合は、S241
に進んで払出モータ189を起動パターンにセットした
後S241aに進む。
【0089】払出モータ189にはステッピングモータ
が用いられており、停止状態にある払出モータ189を
無理なくスムーズに加速させる必要があるため、無理な
くスムーズに加速できる程度の払出モータ189の制御
パターンからなる起動パターンがS241によりセット
されるのである。
【0090】一方、未払出数が「5」以下の場合にはS
242に進み、払出モータ189のモータ速度を減速パ
ターンにセットする処理が行なわれた後にS241aに
進む。払出モータ189を起動させて加速された後一定
速度で回転させてその後減速させて停止させるという一
連の加速定速減速パターンに従って払出モータ189を
回転制御させた場合には、その一連の制御にどうしても
「6」以上の玉が払出されることとなるのであり、その
一連の制御で払出される玉数未満の玉数を払出す場合に
は、S242によりモータ速度をいきなり減速パターン
にセットし、減速パターンを終了した後停止制御となる
ことにより「6」未満のパチンコ玉の払出が行なわれる
ように制御しているのである。次に、S241aでは、
払出モードが「賞球」になっているか否か判断され、賞
球モードの場合にはS225に進み、玉貸モードの場合
にはS243に進む。
【0091】S222では、賞球個数情報が遊技制御用
マイクロコンピュータ202から送信されてきたか否か
の判断がなされ、送信されてきていない場合にはS22
3に進み、位置検出センサ(受光素子187)により景
品玉の払出動作が検出されたか否かの判断がなされる。
具体的には、次のような判断を行なう。玉の払出動作が
行なわれていない場合には、払出モータ189が停止し
ており、受光素子187が常に切欠部188b(基準位
置)を検出しているはずである。逆に、払出モータ18
9が動作をすると、受光素子187は切欠部188bを
検出しない。そこで、S223では、受光素子187が
切欠部188bを検出したか否かを判断することにより
払出モータ189の動作状態を判別する。そして賞球個
数情報が送信されてきていないにもかかわらず玉の払出
動作が検出されるということ(S223の判断がNOの
場合)は、玉払出条件が成立していないにもかかわらず
玉の払出動作が行なわれたことになるため、S223a
に進み、エラーコード1をエラー表示器155により表
示させた後S295に進む。一方、S223により、玉
の払出動作が検出されていないと判断された場合(S2
23の判断がYESの場合)にはS201aに戻る。
【0092】遊技制御用マイクロコンピュータ202か
ら賞球個数情報が送信されてくればS222によりYE
Sの判断がなされてS222aに進み、玉切れスイッチ
87a,87bの検出出力に基づいたレール玉切れ状態
を判別し、レール玉切れ状態のときにはS201aに戻
る。レール玉切れ状態でなく払出すべき玉が存在する場
合にはS224に進み、払出コードを「賞球」にセット
し、S232に進み、その送られてきた賞球個数情報を
読込む処理がなされる。次にS233に進み、読込中に
データの内容が変化したか否かの判断が行なわれる。そ
して、読込データに変化がない場合にはS235に進
み、読込終了したか否かの判断がなされ、読込終了する
まで読込中データの確認が行なわれる。このS232に
よるデータの読込および読込データの内容が変化してい
ないか否かの判断はたとえば8回繰返して行なわれ、こ
の繰返しの最中に読込データの内容が変化した場合には
S234に進み、エラーコード9をエラー表示器155
により表示させた後S295に進む。
【0093】一方、8回チェックの結果すべての読込デ
ータが変化しなかった場合にはS238に進み、未払出
数を遊技制御用マイクロコンピュータ202から入力さ
れた入力個数にセットする処理が行なわれ、S239に
より払出ランプを点滅開始する制御が行なわれてS24
0に進む。
【0094】図15のS225では、入賞玉を排出させ
るための入賞玉排出ソレノイド127がONになってい
るか否かの判断がなされ、なっていない場合にはS22
5bに進み、賞球動作(景品玉払出動作)開始前か否か
の判断がなされ、開始前の場合にはS225cに進み、
遊技制御用マイクロコンピュータ202から賞球個数信
号が送信されてきているか否かの判断がなされ、送信さ
れてきていない場合にはS225dに進み、エラー表示
器155によりエラーコード13を表示させる制御を行
なった後S295に進む。このエラーコード13は、賞
球個数データが入力されて入賞玉排出ソレノイド127
を励磁する以前の段階で賞球個数データの入力が停止し
たというエラー状態である。
【0095】S225によりYESの判断がなされた場
合またはS225bによりNOの判断がなされた場合ま
たはS225cによりYESの判断がなされた場合には
S226に進み、タイマが所定時間を計時したか否かの
判断がなされる。このタイマは、入賞玉排出ソレノイド
127を励磁して入賞玉を排出させるのに十分なソレノ
イド励磁時間を計時するためのものである。そしてタイ
マが所定時間を計時していない段階では、S226cに
進み、入賞玉排出ソレノイド127をONに制御し、S
227に進み、タイマが計時中であるか否か判断する。
タイマが計時中でない場合にはS227cに進み、タイ
マをリセットして初期化し最初から計時をスタートさせ
る処理がなされる。一方、既にタイマのリセットスター
ト処理がなされている場合にはS227によりYESの
判断がなされて直接S243に進む。
【0096】そして、タイマが所定の時間を計時した場
合にはS226bに進み、排出用のソレノイドをOFF
にし、S227bに進み、賞球個数信号がONになって
いるか否かの判断がなされる。入賞玉排出ソレノイド1
27が所定時間だけ励磁された後その励磁が解除されれ
ば、その段階で入賞玉は排出されているはずであるため
に、前述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ
202からの賞球個数信号も停止されるはずである。そ
の場合には、S227bによりNOの判断がなされてS
243に進む。ところが、入賞玉排出ソレノイド127
がOFFに切換えられたにもかかわらず依然賞球個数信
号が遊技制御用マイクロコンピュータ202から送信さ
れてきている場合には、S228に進み、カウンタが1
になっているか否か判断される。このカウンタの値は最
初は「0」であるために、ここではNOの判断がなされ
てS228bに進み、そのカウンタに対し「1」を加算
する処理がなされた後にS226cに進み、再度入賞玉
排出ソレノイドをONする制御がなされる。これは、入
賞玉排出ソレノイド127を前記所定期間だけ励磁した
にもかかわらず賞球個数信号が依然送信されてくるとい
うことは、入賞玉が排出されていないことが考えられる
ために、入賞玉排出ソレノイド127を再度励磁して再
度の排出制御を試みるのである。そして、2回目の排出
動作にもかかわらず、S227bによりYESの判断が
なされた場合には、既にカウンタの値が「1」になって
いるためにS228によりYESの判断がなされる。そ
してその段階でカウンタの値をゼロクリアする(開示せ
ず)とともに、S229により、エラー表示器155に
よるエラーコード11の表示制御を行なった後S295
に進む。このエラーコード11は前述のごとく入賞玉が
排出されない旨を示すものである。
【0097】図15のS243では、払出モータ189
を回転させる制御が行なわれ、S244により、1個払
出分だけ払出モータ189が回転したか否かの判断が行
なわれ、未だに1個払出分回転していない場合にはS2
45に進み、玉の払出が検出されたか否かの判断をする
ために、位置検出センサ(受光素子187)がON状態
になったか否かの判断が行なわれる。払出モータ189
が1個払出分回転して初めて玉が1個払出されるように
構成されているにも関わらず、払出モータ189が1個
払出分回転していないのに受光素子187がON状態に
なり、玉の払出が検出された場合には、異常であるため
にS246によりその旨のエラーコードが表示された後
S295に進む。一方、S245によりNOの判断がな
された場合にはS266に進み、玉欠乏検出器67(図
3参照)によるタンク玉切れの検出が行なわれたか否か
の判断がなされ、玉切れ検出が行なわれていない正常な
状態の場合にはS268に進み、玉切れ復帰直後である
か否かの判断がなされ、玉切れ復帰直後でない場合には
S269に進み、入賞玉処理モードを通常時のモードに
セットした後にS201に戻る。すなわち、玉タンク6
5内にパチンコ玉が貯留されている正常な状態であるた
めに、入賞玉に基づく景品玉の払出制御が通常どおり行
なわれるために、S269により入賞玉処理モードを通
常時のモードにセットし、入賞玉排出ソレノイド127
が消磁されているインターバル期間をたとえば0.5秒
程度の短い期間に制御し、比較的高速で景品玉の払出制
御が行なえるように制御される。一方、S266により
タンク玉切れ検出が行なわれた場合にはS267に進
み、玉タンク65内の玉がなくなった旨の表示が玉切れ
ランプ44を点灯させることにより表示され、次にS2
70に進み、入賞玉処理モードが玉切れ時のモードにセ
ットされた後S201に戻る。このS270により入賞
玉排出ソレノイド127が消磁されるインターバル期間
がたとえば0.9秒程度の長い期間となり、それに応じ
て、入賞玉の検出に基づいた景品玉の単位時間あたりの
払出回数が比較的少なくなるように制御される。なお、
入賞玉排出ソレノイド127の励磁期間は、玉切れ時モ
ードおよび通常時モードに関わらず常にたとえば0.1
秒程度の期間となっている。また、S268により玉切
れ復帰直後であると判断された場合には、玉タンク65
内に未だ十分な玉が貯留されていないために、所定期間
だけS270の処理を行なう。
【0098】次に、S244により、1個払出分回転し
たと判断された場合には、S247に進む。S247で
は、スクリュー188の基準位置を検出することにより
玉が払出されたことを判断するための位置検出処理が実
行される。
【0099】位置検出処理は、図20に示されている。
図20を参照して、まず、S500により、位置検出セ
ンサである受光素子187がON状態になっているか否
かの判断がなされる。S500によりON状態になって
いないと判断された場合は、後述するS248に進む。
一方、S500により、ON状態になっていると判断さ
れた場合は、S501に進み、払出モータ189の励磁
パターンが励磁パターン1になっているか否かの判断が
なされる。
【0100】S501により、励磁パターン1になって
いないと判断された場合は、S243に戻り、励磁パタ
ーンが1になるまで前述した処理が繰返し行なわれる。
一方、S501により、励磁パターン1になっていると
判断された場合は、後述するS251に進む。すなわ
ち、位置検出処理においては、受光素子187によりス
クリュー188の切欠部188bが検出され、かつ、励
磁パターンが励磁パターン1になった場合に、玉が1個
払出されたものとみなし、処理のステップをS251に
進めるのである。
【0101】位置検出処理におけるS500によりS2
48に進んだ場合は、カウンタが「1」になっているか
否かが判断される。このカウンタの値は、最初は「0」
であるために、ここではNOの判断がなされてS249
aに進み、払出モータ189を所定角度回転させた後同
じ角度だけ正転させる処理が行なわれ、次にS249b
に進む。S249bでは、S248での判断の対象にな
ったカウンタに対し「1」を加算する処理がなされ、そ
の後にS243に戻る。つまり、S244の判断により
1個払出分だけ払出モータ189が回転したと判断され
たにもかかわらずスクリュー188の切欠部188bが
受光素子187によって検出されない場合には、玉が途
中で引っ掛かって落下しないことが考えられる。このた
め、S249aにより払出モータ189を所定角度だけ
逆転させて再度正転させることにより、その玉の引っ掛
かりが解消されて正常に玉が落下して払出が行なわれる
場合があるために、そのようなモータの逆転および正転
制御を1回だけ行ない、再度位置検出処理による払出の
検出を行なうのである。そして、再度の位置検出処理に
よる検出の結果、再びS500により受光素子187の
ON状態が判定されない場合には、S248からS25
0に進み、その旨の異常が発生したことをコード表示す
るのである。
【0102】一方、位置検出処理のS501により、励
磁パターンが励磁パターン1であると判断された場合に
進むS251では、玉が1個払出されたとS247によ
り判断されたことに応じて未払出数を「1」減算する処
理が行なわれ、S252に進み、払出モータ189の動
作モードが玉貸か否かの判断が行なわれる。
【0103】そして、払出モードが玉貸である場合には
S257に進むが、払出モードが玉貸でない場合には景
品玉の払出であるためにS253に進む。S253で
は、景品玉払出数を「1」加算し、その後、S254に
進む。S254では、景品玉の払出数が「a」に達した
か否かの判断がなされ、達していない場合にはS257
に進む。この「a」は補給装置153の補給玉検出器の
出力単位個数と同じ値である。そして、景品玉払出数が
「a」に達した場合にはS255に進み、補給情報を情
報出力回路226を介してホール用管理コンピュータに
出力する処理がなされる。ホール用管理コンピュータで
は、この景品玉払出信号に基づいて遊技場にとって不利
益となる不利益球数を検出する。このように、所定個数
の景品玉が払出される毎に景品玉払出信号が1パルスだ
けホール用管理コンピュータに出力されるのであり、こ
の1パルスの景品玉払出信号が出力されるのに要する景
品玉の払出個数が「a」であり、たとえば10個に設定
されている。そして、景品玉払出信号が出力されるとS
256により景品玉払出数がクリアされてS257に進
む。
【0104】S257では、払出モータ速度が起動パタ
ーンにセットされているか否かの判断がなされ、セット
されている場合すなわち本実施の形態では景品玉数が1
5個のときにはS258に進み払出モータ速度を加速パ
ターンに更新する処理が行なわれてS266に進む。こ
れにより、払出モータ速度が起動時の速度から加速時の
速度に移行し、払出モータ189が無理なくスムーズに
加速制御される。一方、モータ速度が既に加速パターン
にセットされている場合にはS259によりYESの判
断がなされてS260に進み、払出モータ速度を定速パ
ターンに更新する処理がなされてS266に進む。つま
り、払出モータ速度が既に加速パターンにセットされて
スムーズな加速が行なえた場合には次に加速された後の
一定速度で払出モータを回転制御するのである。次に、
モータ速度が既に定速パターンにセットされている場合
にはS261によりYESの判断がなされてS262に
進み、未払出数が「2」であるか否かの判断がなされ、
未払出数が「2」になっていない場合には払出モータ速
度が定速パターンのまま維持されてS266に進むが、
未払出数が「2」になった場合にはS263に進み払出
モータ速度を減速パターンに更新し、未払出数が残り少
なくなったことに伴って払出モータの回転速度をスムー
ズに減速させる制御に移行する。一方、払出モータ速度
が既に減速パターンにセットされている場合にはS26
4に進み、未払出数が「0」に達したか否かの判断がな
され、達していない場合にはモータ速度が減速パターン
のままS266に進むが、達した場合にはS265に進
み、払出モータ速度を停止パターンにセットして払出モ
ータの回転を停止させた後にS271に進む。
【0105】以上のようなモータ速度の制御が行なわれ
ることにより、15個の景品玉の払出しの場合には、払
出モータ189が、起動パターン,加速パターン,定速
パターン,減速パターン,停止の順に速度制御され、一
方、5個の景品玉の払出しの場合には、払出モータ18
9が、減速パターン,停止の順に速度制御される。
【0106】次に、電源投入時の払出処理について説明
する。このパチンコ遊技機1では、電源投入時におい
て、直前の停電等の原因で未払出の入賞玉が遊技機内に
残留している場合に、その残留玉に対して最大賞球個数
を払出す処理が行なわれる。
【0107】図16を参照して、この図16は、電源投
入時払出処理の処理手順を示すフローチャートである。
まず、S300により、発射モータ(打球モータ)19
7を停止させる処理がなされる。これにより、前述した
最大賞球個数払出処理が行なわれることに対応して遊技
領域32内への打玉の打込が禁止される。
【0108】次に、S301に進み、入賞玉排出ソレノ
イド127(図3,図7参照)がONになっているか否
かの判断がなされる。S301により、入賞玉排出ソレ
ノイド127がONになっていると判断された場合は、
後述するS304に進む。一方、S301により入賞玉
排出ソレノイド127がONになっていないと判断され
た場合は、S302に進み、賞球動作(景品玉払出動
作)開始前か否かの判断がなされる。S302により、
賞球動作開始前ではないと判断された場合は、後述する
S304に進む。一方、S302により、賞球動作開始
前であると判断された場合は、S303に進み、遊技制
御用マイクロコンピュータ202から賞球個数信号が送
信されてきているか否かの判断がなされる。S303に
より、賞球個数信号が送信されてきていると判断された
場合は、後述するS304に進む。一方、賞球個数信号
が送信されてきていないと判断された場合は、後述する
S331に進む。
【0109】S304に進んだ後は、図15に示したS
226〜S270とほぼ同様の処理がS304〜S33
0により実行される。そのS304〜S330の処理が
前述したS226〜S270の処理と異なるのは、図1
5に示されたS257〜S265のモータ速度制御に関
する処理が行なわれないことである。すなわち、電源投
入時に実行される図16の処理においては、S318に
より景品玉の払出数が「a」に達していないと判断され
た場合,S320により景品玉払出数がクリアされた
後,S324により玉の払出しが検出されていないと判
断された場合のそれぞれの場合において、そのままS3
26によるタンク玉切れ検出の判断に進むことである。
したがって、電源投入時においても、電源投入時以外の
場合と同様に、入賞玉検出器122により入賞玉が検出
されると、景品玉の払出制御動作が行なわれる。ただ
し、その場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ2
02の制御に従って最大の賞球個数(景品玉数)が払出
され、その払出しが行なわれている最中には、払出制御
用マイクロコンピュータ220の制御によって打玉の打
込が禁止されるのである。
【0110】なお、図16に示した処理においても、図
15のS226〜S265に示されるモータ速度制御に
関する処理を行なうようにしてもよい。
【0111】一方、前述したS303により、入賞個数
信号が送信されてきていないと判断された場合に実行さ
れるS331においては、タイマAが計時中であるか否
かが判断される。このタイマAは、賞球個数情報が送信
されて来なくなってからの時間を計時するためのもので
ある。S331により、タイマAが計時中でないと判断
された場合には、S332に進み、タイマAをリセット
して初期化し最初からタイマAの計時をスタートさせる
処理(タイマAリセットスタート処理)がなされた後、
S333に進む。一方、S331によりタイマAが計時
中であると判断された場合は、そのままS333に進
む。
【0112】S333では、タイマAが所定時間を計時
したか否かの判断がなされる。S333により、タイマ
Aが所定時間を計時していないと判断された場合は、前
述したS303に戻り、そのS303に続く前述の処理
を実行する。一方、S333により、タイマAが所定時
間を計時したと判断された場合は、S334に進み、発
射モータ(打球モータ)197の停止状態を解除して発
射モータ(打球モータ)197を起動させる処理がなさ
れ、その後、前述したS201a(図14参照)に進
む。
【0113】このように、電源投入時における打玉の打
込の禁止は、賞球個数信号が所定期間送られて来なかっ
た場合に解除され、それととに、玉払出制御の処理が、
電源投入時以外の通常時の処理(図14,図15の処
理)に移行する。
【0114】このように、図16に示された電源投入時
における制御動作においては、最大賞球個数払出処理が
行なわれている最中において発射モータ197の動作が
強制的に停止されることにより新たな入賞玉が生じない
ため、最大賞球個数払出処理の終了時を明確にすること
ができ、無駄な景品玉の払出しを防ぐことができる。
【0115】次に、図17のS271では、払出モード
が「玉貸」であるか否かの判断がなされ、「玉貸」であ
る場合にはS272により、玉貸完了信号をカード処理
機制御用マイクロコンピュータに出力する処理がなさ
れ、S273に進み、貸出中表示器を消灯し、S274
に進み、ターミナル基板78,玉貸情報出力端子79c
を介してホール用管理コンピュータに玉貸情報を出力す
る処理が行なわれる。この玉貸情報とは、単位額分(た
とえば100円)のパチンコ玉がカードを用いて貸出さ
れたことによる単位額分のパチンコ玉の売上信号を意味
し、その信号を受信したホール用管理コンピュータが、
カードによる売上額の集計を行なう。次にS275に進
み、玉貸優先タイマをセットする処理が行なわれてS2
01aに戻る。
【0116】一方、払出モードが「玉貸」でない場合、
すなわち景品玉の払出の場合には、S291に進み、入
賞玉処理モードが通常時のモードであるか否かの判断が
なされる。この通常時とは、S269により入賞玉処理
モードとしてセットされたものであり、通常時の場合に
はS291aに進み、インターバルタイマにインターバ
ル時間がセットされる。このインターバル時間は、イン
ターバル時間テーブル(図19参照)に記憶されている
複数の時間データのうちある1つの時間データである。
このインターバル時間データは、電源投入時に添字
「2」に記憶されている760msecとなっている、
S207aのステップが実行される毎に添字が「1」ず
つ加算更新され、後述するS291kのステップが実行
される毎に添字が「1」ずつ減算更新され、現時点にお
ける添字に対応する時間データがこのS291aにより
セットされるのである。
【0117】一方、処理モードが通常時でない玉切れ時
(S270参照)の場合にはS291bに進み、インタ
ーバルタイマに玉切れ時時間がセットされる。この玉切
れ時時間はたとえば0.9秒(900msec)程度で
ある。
【0118】次にS291cに進み、セットされたイン
ターバルタイマが終了したか否かの判断がなされ、終了
していない場合にはS291dに進み、玉有り検出フラ
グがセットされているか否かの判断がなされる。この玉
有り検出フラグとは、入賞玉検出器122が入賞玉の存
在を検出したことに伴なって遊技制御用マイクロコンピ
ュータ202から賞球個数情報が送信された場合にセッ
トされるものである。玉有り検出フラグがセットされて
いない場合にはS291eに進み、賞球個数情報(賞球
個数データ)がONか否かすなわち遊技制御用マイクロ
コンピュータ202から賞球個数情報(賞球個数デー
タ)が送られてきているか否かの判断がなされる。そし
て賞球個数情報(賞球個数データ)が送られてきていな
い場合にはS291cに戻る。一方、賞球個数情報(賞
球個数データ)が送られてきている場合にはS291f
に進み、玉有り検出フラグがセットされる。つまり、入
賞玉の発生に基づいた景品玉の払出動作が開始された段
階で入賞玉検出器122により検出されている入賞玉を
入賞玉排出ソレノイド127の励磁により下方に落下さ
せ、その段階で既に後続の入賞玉が発生している場合、
あるいは、S291cによるインターバルタイマが終了
したと判断されるまでの間に後続の入賞玉が発生した場
合には、S291eによりYESの判断がなされてS2
91fにより玉有り検出フラグがセットされるのであ
る。次にS291gに進み、前回の賞球動作が終了した
後(インターバルタイマがセットされた後)0.5秒以
内であるか否かの判断がなされ、0.5秒以内の場合に
はS291iに進み、連続賞球数カウンタが「1」加算
され、S291jにより、その連続賞球数カウンタの値
が16に達したか否かの判断がなされ、16に達してい
ない場合にはS291cに戻る。そして、16に達した
段階でS291kに進み、インターバルデータが「1」
減算更新され、連続賞球数カウンタがクリアされてS2
91cに戻る。つまり、入賞玉が短期間の間に連続して
発生し、その発生の時間間隔が、前回の賞球動作が終了
してから0.5秒経過する時間よりも短い場合には、そ
の短い時間間隔で発生した入賞玉の発生回数が連続賞球
数カウンタでカウントされるのであり、そのカウント数
が16に達した段階で前記S291kの処理がなされる
のである。その結果、インターバル時間データテーブル
の添字が「1」減算更新されるために、インターバル時
間が短くなる。次にS291cにより、インターバルタ
イマが終了したと判断された場合にはS291mに進
み、玉有り検出フラグがクリアされてS201aに戻
る。その後玉貸要求信号がなくかつ入賞玉が発生してい
る場合には、S222以降の入賞玉の検出に基づいた次
回の賞球動作が実行される。
【0119】このように、入賞玉が発生してからその入
賞玉に伴う賞球動作が終了した後0.5秒経過するまで
の時間よりも短い時間間隔で連続して16回入賞玉が発
生した場合には、インターバルデータが減算更新されて
短い時間がインターバルタイマにセットされることとな
るために、今回の入賞玉に基づいた賞球動作が終了して
から次回の入賞玉に基づいた賞球動作が実行されるまで
のインターバル時間が短くなり、速いテンポで賞球動作
が実行されて単位時間当りの玉払出個数が増加する状態
となる。一方、玉タンクの玉がなくなってしかもレール
玉切れ状態が検出された場合には、S207aによりイ
ンターバルデータが1加算更新されてインターバル時間
が長い時間に更新されるために、今回の入賞玉に基づい
た賞球動作が終了してから次回の入賞玉に基づいた賞球
動作が実行されるまでのインターバル時間が長くなり、
遅いテンポで賞球動作が実行されることになるために、
単位時間当りに払出される玉数が少なくなるので、玉タ
ンクへの補給能力があまり高くない遊技場に設置された
場合であっても、玉タンクやレールでの玉切れ現象が頻
発するのを防止することができる。
【0120】次に、図18のS295では、払出モータ
189を停止させて玉の払出を停止させ、S295bに
進み、リセット操作があったか否かの判断がなされ、な
い場合にはS296により、エラーコードの種類(コー
ド1ないしコード12)に応じてエラー表示器155を
制御する処理がなされ、リセットスイッチ156(図3
参照)の押圧操作があった場合にS297に進み、エラ
ーコードをクリアしてエラー発生時の状態に復帰する処
理が行なわれる。
【0121】以上に説明したように、複数種別の入賞領
域に入賞したすべての入賞玉が種別毎にその個数を記憶
され、その記憶情報に基づいて、種別毎に異なる景品玉
の払出しが行なわれる。その払出しは、遊技制御用マイ
クロコンピュータ202から払出制御用マイクロコンピ
ュータ220への情報の一方向通信に基づいて行なわれ
る。このため、入賞玉に応じた払出動作を行なうに際
し、払出制御用マイクロコンピュータ220から遊技制
御用マイクロコンピュータ202への情報の通信が行な
われないので、払出制御用マイクロコンピュータ220
側からの入力を利用した不正なデータの入力による遊技
制御用マイクロコンピュータ202の制御の不正改造を
防ぐことができる。
【0122】以上に説明した玉の払出制御においては、
払出モータ189の動作の基準位置の判定が、図20に
示される位置検出処理により行なわれる。その位置検出
処理においては、スクリュー188が基準位置に動作さ
れたことが光学的な位置検出器である受光素子187の
検出結果に基づいて判断されるとともに、さらにそれに
加えて、払出モータ189の励磁パターンの認識により
判断される。
【0123】このような基準位置の判定が行なわれるこ
とにより次のような効果を得ることができる。従来の玉
払出装置においては、受光素子187が切欠部188を
検出した後に、ソフトウェア処理上の理由から所定期間
経過したときに払出制御用マイクロコンピュータによる
基準位置検出の判定が行なわれていた。このような従来
の場合には、たとえ払出制御用マイクロコンピュータの
処理速度が一定であっても、払出モータ189のモータ
軸の位置が異なれば、受光素子187が切欠部を検出し
てから払出制御用マイクロコンピュータがその検出の判
定を行なうまでに回転する払出モータのモータ軸の回転
量が異なるため、そのような基準位置の判定を行なった
ときにおける払出モータの動作位置が異なる。このた
め、従来の玉払出装置では、払出制御用マイクロコンピ
ュータにおける基準位置検出の判定時の払出モータのモ
ータ軸の動作位置にばらつきが生じるため、判定精度が
低かった。これに対し、図20に示される位置検出処理
が行なわれるこの実施形態の場合には、たとえ、モータ
軸189aの回転速度が異なる場合でも、受光素子18
7が切欠部188bを検出した後に励磁パターン1にな
ったことが認識されたときに基準位置が検出されたこと
の判定が行なわれるので、その判定のタイミングは、常
に、スクリュー188が同じ動作位置に位置していると
きに行なわれる。このため、この実施の形態による基準
位置の判定精度は従来の場合よりも極めて高いものとな
る。
【0124】このような位置検出処理が行なわれると、
払出モータ189の停止制御において次のような効果を
得ることができる。玉の払出により未払出玉数が「0」
になった場合には、S264の判断を経てS265によ
り払出モータ189が停止される。そのような払出モー
タ189の停止制御が行なわれる際には、その前に、S
247(S500,S501を含む)による位置検出処
理において、最後の玉を払出す回転動作を行なったスク
リュー188が基準位置に動作したか否かが判定され
る。
【0125】その判定においては、S500によりスク
リュー188の基準位置が検出されたことが判断され、
さらに、スクリュー188の切欠部188bの範囲内の
中央部が受光素子187の受光の中心線上に動作される
励磁パターンになったことが判断されたタイミングをき
っかけとしてS251からS265までの処理が行なわ
れる。すなわち、常に、払出モータ189は、特定の励
磁パターンになったことをきっかけとして停止制御され
るのである。
【0126】このため、払出モータ189は、受光素子
187により切欠部188bが検出された後、励磁パタ
ーンの認識により、常に同じ停止タイミングで停止開始
されるので、高い精度でスクリュー188の停止位置制
御を行なうことができる。その結果、払出制御における
払出個数の誤差が生じないようにすることができる。
【0127】このような効果は、玉詰まりまたは玉の汚
れ等により払出モータ189が過負荷状態になった場合
のスクリュー188の停止位置制御の精度を高くするこ
とに意義がある。すなわち、玉の払出制御においては、
未払出玉数が所定個数に減少し際に払出モータ189が
所定の減速度で所定の低い速度まで減速されるのである
が、モータの過負荷状態により正常な減速が行なわれな
かった場合でも、払出モータ189の停止制御のきっか
けとなるタイミングが励磁パターンの認識により常に一
定となるため、払出モータ189の停止位置制御を高い
精度で行なうことができる。また、そのように停止直前
の払出モータ189の回転速度が異なる場合でも、基準
位置の判定が正確に行なえるので、払出モータ189の
速度プログラムにおける減速パターンの速度をどのよう
に変更しても払出モータ189の停止位置制御を高い精
度で行なうことができる。
【0128】次に、本発明の変形例等の特徴点を以下に
列挙する。 (1) 図4に示された払出モータ189により、複数
のコイルが予め定められた励磁パターンに従って選択的
に励磁され、その選択励磁パターンの進行に伴って回転
子(モータ軸189a)が回転する電気的駆動源が構成
されている。その電気的駆動源は、払出モータに限ら
ず、予め定められた励磁パターンの進行に伴って回転部
材が回転するものであれば、払出モータ以外の電気的駆
動源であってもよい。
【0129】(2) 図20に示されたS501のステ
ップにより、前記複数のコイルの選択励磁パターンを認
識する励磁パターン認識手段が構成されている。図6等
に示された発光素子186および受光素子187によ
り、電気的駆動源の動作位置が予め定められた基準位置
にあることを検出する基準位置検出手段が構成されてい
る。図7,図8に示された払出制御用マイクロコンピュ
ータ220により、前記基準位置検出手段の検出結果お
よび前記励磁パターン認識手段の認識結果に基づいて、
前記電気的駆動源の動作位置が前記基準位置にあること
を判定する基準位置判定手段が構成されている。この基
準位置判定手段による基準位置の判定は、前記基準位置
検出手段により前記電気的駆動源の動作位置が基準位置
にあることが検出された場合において、さらに、前記励
磁パターン認識手段により前記電気的駆動源の動作位置
が基準位置にあることが認識されたことに基づいて行な
ってもよい。
【0130】
【課題を解決するための手段の具体例】
(1) 図4等に示された払出モータ189により複数
のコイルが予め定められた励磁パターンに従って選択的
に励磁され、その選択励磁パターンの進行に伴って回転
子(モータ軸189a)が回転する電気的駆動源が構成
されている。図6等に示された玉払出装置97により、
電気的駆動源の駆動力により玉を払出す玉払出手段が構
成されている。図16等に示された発光素子186およ
び受光素子187により、電気的駆動源の動作位置が予
め定められた基準位置にあることを検出する基準位置検
出手段が構成されている。図7,図8に示された払出制
御用マイクロコンピュータ220により実行される図2
0のステップS501により、複数のコイルの選択励磁
パターンを認識する励磁パターン認識手段が構成されて
いる。図7,図8に示された払出制御用マイクロコンピ
ュータ220により実行される図20に示された位置検
出処理のステップS500,S501により、基準位置
検出手段の検出結果および励磁パターン認識手段の認識
結果に基づいて、電気的駆動源の動作位置が基準位置に
あることを判定する基準位置判定手段が構成されてい
る。
【0131】(2) 前記玉払出手段は、前記電気的駆
動源の動作位置が前記基準位置になるごとに玉を払出
す。図7,図8に示された払出制御用マイクロコンピュ
ータ220により実行される図15のステップS253
により、前記電気的駆動源の動作位置が前記基準位置に
なったことが前記基準位置判定手段により判定された回
数を計数する判定回数計数手段が構成されている。図
7,図8に示された払出制御用マイクロコンピュータ2
20により実行されるステップS264,S265によ
り、判定回数計数手段の計数結果が所定値になった場合
に、電気的駆動源の動作を停止させる払出停止手段が構
成されている。
【0132】
【課題を解決するための手段の具体例の効果】請求項1
に関しては、電気的駆動源の動作位置の検出および電気
的駆動源のコイルの選択励磁パターンの認識により、電
気的駆動源の動作位置が基準位置にあることが判定され
る。この場合、コイルの選択励磁パターンから電気的駆
動源の回転子の回転状態を知ることができるので、電気
的駆動源の動作位置が基準位置にあることをコイルの選
択励磁パターンに基づいて把握することができる。この
ように、電気的駆動源の動作位置を、位置の検出により
把握するとともに駆動パターンの認識により把握するこ
とができるので、制御上の電気的駆動源の動作速度に対
し実際の速度が変化したとしても電気的駆動源の動作位
置の判定精度を向上させることができる。
【0133】請求項2に関しては、請求項1に関する効
果に加えて次のような効果を得ることができる。すなわ
ち、電気的駆動源の動作位置が基準位置になるごとに玉
が払出される場合に、電気的駆動源の動作位置が基準位
置になったことの判定が行なわれた回数が所定値になっ
たときに電気的駆動源の動作が停止されるので、玉の払
出個数の誤差の発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】弾球遊技機の一例のパチンコ遊技機を示す全体
正面図である。
【図2】パチンコ遊技機の一部内部構造を示す全体背面
図である。
【図3】機構板を示す全体図である。
【図4】玉払出装置の分解図である。
【図5】玉払出装置の断面図である。
【図6】基準位置検出用の受光素子の検出範囲を示す説
明図である。
【図7】本発明に用いられる制御回路を示すブロック図
である。
【図8】本発明に用いられる制御回路を示すブロック図
である。
【図9】払出モータの励磁パターンを表形式で示す図で
ある。
【図10】励磁パターンとモータ軸の基準位置との関係
を示す説明図である。
【図11】基準位置検出用の受光素子の検出範囲におけ
る励磁パターンと切欠部の位置との関係を示す説明図で
ある。
【図12】入賞玉に基づいた景品玉の払出動作を示すタ
イミングチャートである。
【図13】入賞玉に基づいた景品玉の払出動作を示すタ
イミングチャートである。
【図14】払出制御用マイクロコンピュータの制御動作
を示すフローチャートである。
【図15】払出制御用マイクロコンピュータの制御動作
を示すフローチャートである。
【図16】払出制御用マイクロコンピュータの制御動作
を示すフローチャートである。
【図17】払出制御用マイクロコンピュータの制御動作
を示すフローチャートである。
【図18】払出制御用マイクロコンピュータの制御動作
を示すフローチャートである。
【図19】インターバル時間テーブルを示す図である。
【図20】払出制御用マイクロコンピュータの制御動作
を示す図である。
【符号の説明】
1はパチンコ遊技機、189は払出モータ、97は玉払
出装置、186は発光素子、187は受光素子、220
は払出制御用マイクロコンピュータ、188はスクリュ
ー、188bは切欠部である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 打玉を遊技領域に打込んで遊技が行なわ
    れる弾球遊技機であって、 複数のコイルが予め定められた励磁パターンに従って選
    択的に励磁され、その選択励磁パターンの進行に伴って
    回転子が回転する電気的駆動源と、 該電気的駆動源の駆動力により玉を払出す玉払出手段
    と、 前記電気的駆動源の動作位置が予め定められた基準位置
    にあることを検出する基準位置検出手段と、 前記複数のコイルの選択励磁パターンを認識する励磁パ
    ターン認識手段と、 前記基準位置検出手段の検出結果および前記励磁パター
    ン認識手段の認識結果に基づいて、前記電気的駆動源の
    動作位置が前記基準位置にあることを判定する基準位置
    判定手段とを含むことを特徴とする、弾球遊技機。
  2. 【請求項2】 前記玉払出手段は、前記電気的駆動源の
    動作位置が前記基準位置になるごとに玉を払出し、 前記電気的駆動源の動作位置が前記基準位置になったこ
    とが前記基準位置判定手段により判定された回数を計数
    する判定回数計数手段と、 該判定回数計数手段の計数結果が所定値になった場合
    に、前記電気的駆動源の動作を停止させる払出停止手段
    とをさらに含むことを特徴とする、請求項1記載の弾球
    遊技機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007175327A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Heiwa Corp 遊技機の球払出構造体
JP4661997B2 (ja) * 1999-04-07 2011-03-30 株式会社竹屋 パチンコ機の制御装置
JP2012100883A (ja) * 2010-11-10 2012-05-31 Heiwa Corp 遊技機

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