JPH09313520A - 感温変色性皮膚冷却用シート - Google Patents

感温変色性皮膚冷却用シート

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JPH09313520A
JPH09313520A JP8163717A JP16371796A JPH09313520A JP H09313520 A JPH09313520 A JP H09313520A JP 8163717 A JP8163717 A JP 8163717A JP 16371796 A JP16371796 A JP 16371796A JP H09313520 A JPH09313520 A JP H09313520A
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JP
Japan
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layer
temperature
sheet
cooling
reversible thermochromic
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JP8163717A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Hayashi
宏幸 林
Shinji Kawachi
信司 河地
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Pilot Ink Co Ltd
Original Assignee
Pilot Ink Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 患部を集中的に冷却することができると共
に、患部に対する吸熱層の冷却効果がなくなったことを
一目で確認して、交換する時期を的確に判断することが
でき、吸熱層の冷却能力を十分に使用できる感温変色性
皮膚冷却用シートを提供する。 【解決手段】 基体シート2の下層に粘着性吸熱層31
を設け、前記基体シート2の上層に、25〜36℃の温
度範囲で可逆的に変色する可逆熱変色層4を設けてなる
感温変色性皮膚冷却用シート1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感温変色性皮膚冷却
用シートに関する。更に詳細には、額等に貼り付けて、
熱を奪う冷却用シートの吸熱効果の有効性を、目視によ
り容易に判別することのできる感温変色性皮膚冷却用シ
ートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水枕に封入した感温色素が、使用
時の温度上昇により変色して交換時期を確認することの
できる冷却体が開示されている(実開昭64−4106
6号公報)。前記した冷却体は、冷却体の温度上昇を外
部から容易に確認することができるとしても、内部に封
入した感温色素は、体温の伝導と共に変色するため、患
部に接触した部分から徐々に色変化を呈する。従って、
使用者は冷却体を交換する時期を判断し難く、従って、
かならずしも冷却体の冷却能力を有効に活用していると
は言えない。更に、前記冷却体は、冷却する部位によっ
て使用勝手に不具合が生じる。例えば、額等を冷やす場
合、前記冷却体は頭部を動かすと、ずれたり、落下した
りする恐れがあり、患部を集中的且つ十分に冷却するこ
とができ難い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、冷却部位を
集中的且つ効果的に冷却することができると共に、冷却
体の温度上昇を外部から容易に視認することができ、使
用者が的確に冷却体を交換する時期を判断することので
きる感温変色性皮膚冷却用シートを提供しようとするも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、基体シートの
下層に粘着性吸熱剤層を設け、前記基体シートの上層
に、25〜36℃の温度範囲で可逆的に変色する可逆熱
変色層を設けてなる感温変色性皮膚冷却用シート。更に
は、基体シートの下層に吸熱剤層及び前記吸熱剤層の下
層に粘着層を設け、基体シートの上層に、25〜36℃
の温度範囲で可逆的に変色する可逆熱変色層を設けてな
る感温変色性皮膚冷却用シート。更には、吸熱剤層を内
包する封入体の下層に粘着層を設け、基体シートの上層
に、25〜36℃の温度範囲で可逆的に変色する可逆熱
変色層を設けてなる感温変色性皮膚冷却用シートを要件
とする。更には、前記可逆熱変色層は、前記吸熱剤層が
皮膚表面温度に対して冷却能力を有する表示と、冷却能
力を有さない表示を択一的に表示する層である感温変色
性皮膚冷却用シートを要件とする。
【0005】前記基体シートとしては、プラスチック、
合成紙、ゴム等をシート状に形成したものが挙げられる
が、柔軟性を有する布帛を用いることが好ましい。前記
した布帛を用いることにより、冷却部位、例えば額、
足、腕等への密着性が向上する。尚、前記布帛として
は、織物、編物、組物、不織布等の形態が挙げられる。
【0006】前記吸熱層は、グアーガム、ローカストビ
ーンガム等の多糖類を水に分散させたもの、ポリビニル
アルコール、ポリオキシビニルポリマー等を水に分散さ
せたもの、ポリ塩化アルミニウムを塩基性媒体中で溶解
したゲル状の保冷剤により形成したもの等が挙げられ
る。又、前記吸熱層には、保水剤、吸湿剤を添加した
り、粘着性付与剤等を添加して前記吸熱層が直接、冷却
部位に密着するよう構成してもよい。又、エチレングリ
コール、プロピレングリコール等の凝固点降下剤や、必
要により、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エ
ステル等を添加することもできる。又、粘着性を有して
いない吸熱層、或いは保冷剤を内包した封入体について
も、下層に粘着層を設けることにより、好適に使用する
ことができる。
【0007】前記基体シート上、或いは封入体上に可逆
熱変色層を形成するために用いられる可逆熱変色性材料
は、電子供与性呈色性有機化合物と電子受容性化合物と
呈色反応を可逆的に生起させる有機化合物媒体の三成分
を含む熱変色性材料が好適に用いられる。具体的には、
特公昭51−35414号公報、特公昭51−4470
6号公報、特公平1−17154号公報等に記載されて
いる熱変色性材料、即ち、 (1)(イ)電子供与性呈色性有機化合物と(ロ)フェ
ノール性水酸基を有する化合物と(ハ)鎖式脂肪族1価
アルコールの三成分を必須成分とした熱変色性材料。ま
たは、 (2)(イ)電子供与性呈色性有機化合物と(ロ)フェ
ノール性水酸基を有する化合物と(ハ)脂肪族1価アル
コールと脂肪族モノカルボン酸から得たエステルより選
んだ化合物の三成分を必須成分とした熱変色性材料。ま
たは、 (3)(イ)電子供与性呈色性有機化合物と(ロ)フェ
ノール性水酸基を有する化合物と(ハ)高級脂肪族1価
アルコールと、脂肪族モノカルボン酸と鎖式脂肪族1価
アルコールから得たエステルのいずれかより選んだ化合
物の三成分を必須成分とし、これを微小カプセルに内包
した熱変色性材料。又は、 (4)(イ)電子供与性呈色性有機化合物と(ロ)フェ
ノール性水酸基を有する化合物と(ハ)高級脂肪族1価
アルコールと、脂肪族モノカルボン酸と鎖式脂肪族1価
アルコールとから得たエステルより選んだ化合物の三成
分を必須成分とし、これをビヒクル中に溶解又は分散し
てなる熱変色性材料。或いは、特開平7−186546
号公報に記載されている、発色時には蛍光性を有する黄
色、黄橙色、橙色、赤橙色、赤色等の高発色濃度且つ明
るさに富む色を呈し、消色時には、色残りがなく無色を
呈する、(イ)ピリジン系、キナゾリン系、及びビスキ
ナゾリン系から選ばれる電子供与性呈色性有機化合物、
(ロ)前記電子供与性呈色性有機化合物に対して電子受
容性である化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)成分によ
る電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させ
る反応媒体である化合物の3成分を必須成分とする相溶
体からなる熱変色性材料。又、本出願人が提案した特公
平1−29398号公報に記載した如き、温度変化によ
る色濃度−温度曲線に関し、3℃以下のヒステリシス幅
をもつ、高感度の熱変色性材料が挙げられる。前記は所
定の温度(変色点)を境としてその前後で変色し、変化
前後の両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存
在しえない。即ち、もう一方の状態は、その状態が発現
するのに要する熱又は冷熱が適用されている間は維持さ
れるが、前記熱又は冷熱の適用がなくなれば常温域で呈
する状態に戻る。所謂、温度変化による温度−色濃度に
ついて小さいヒステリシス幅(ΔH)を示して変色する
タイプである。
【0008】又、本出願人が提案した特公平4−171
54号公報に記載されている、大きなヒステリシス特性
を示して変色する感温変色性色彩記憶性熱変色性材料、
即ち、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲
線の形状が、温度を変色温度域より低温側から温度を上
昇させていく場合と逆に変色温度より高温側から下降さ
せていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色するタ
イプの変色材であり、低温側変色点と高温側変色点の間
の常温域において、前記低温側変色点以下又は高温側変
色点以上の温度で変化させた状態を記憶保持できる特徴
を有する熱変色性材料も有効である。
【0009】更に、電子供与性呈色性有機化合物、フェ
ノール性水酸基を有する化合物及び前記両者の呈色反応
の生起温度を決める反応媒体の三者の均質相溶体を塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂等に微粒子状に分散させ
て得られる、特開平6−135144号公報に記載の熱
変色性材料も有効である。
【0010】前記した可逆熱変色性材料は、そのままの
適用でも有効であるが、微小カプセルに内包して使用す
るのが好ましい。それは、種々の使用条件において可逆
熱変色性材料は同一の組成に保たれ、同一の作用効果を
奏することができるからである。前記微小カプセルに内
包させることにより、化学的、物理的に安定な顔料を構
成でき、粒子径0.1〜100μm、好ましくは3〜3
0μmの範囲が実用性を満たす。尚、微小カプセル化
は、従来より公知の界面重合法、in Situ重合
法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒
からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、ス
プレードライング法等があり、用途に応じて適宜選択さ
れる。更に微小カプセルの表面には、目的に応じて更に
二次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与させたり、表面
特性を改質させて実用に供することもできる。
【0011】前記可逆熱変色性材料は固着剤を含む媒体
中に分散した熱変色性インキにより、可逆熱変色層を形
成する。前記における可逆熱変色性材料は、媒体中に
0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%含有さ
せることができる。0.5重量%未満の配合量では鮮明
な熱変色効果を視覚させ難いし、40重量%を越える
と、過剰であり、消色状態にあって残色を生じることも
ある。
【0012】前記可逆熱変色層は、従来より公知の方
法、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビ
ヤ印刷、コーター、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷
毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗
り、ローラー塗り、浸漬塗装等の手段により基体シート
上、或いは封入体上に形成することができる。
【0013】尚、前記可逆熱変色層の厚みは5乃至20
0μm、好ましくは10乃至50μmの厚みであること
により、前記した熱変色効果を十分に機能させる。厚み
が200μmを越えると伝熱性の面で変色温度設定の自
由度に欠け、5μm以下の層では繰り返しの使用による
持久性を満足させ難い。
【0014】前記した可逆熱変色性インキにより、適宜
の文字、数字、図形等の像を配して可逆熱変色層を形成
する他、非熱変色性有色染顔料の適宜量を混在させて可
逆熱変色層の色変化を多様に構成することもできる。
又、可逆熱変色層の下層に前記非熱変色性有色染顔料に
よる像を配し、これらの像を隠顕させる構成となしても
よい。
【0015】又、前記可逆熱変色性材料により彩色した
熱変色性繊維により構成した、編布、織布、不織布等の
布帛を適用することもできる。
【0016】前記可逆熱変色層には光安定剤を添加した
り、或いはその上層に光安定剤層を設けることもでき
る。具体的には、前記光安定剤層は紫外線吸収剤、酸化
防止剤、老化防止剤、一重項酸素消光剤、スーパーオキ
シドアニオン消光剤、オゾン消光剤、可視光線吸収剤、
赤外線吸収剤から選ばれる光安定剤を分散状態に固着し
た層である。更には老化防止剤、帯電防止剤、極性付与
剤、揺変性付与剤、消泡剤等を必要に応じて添加して耐
久性等の機能を向上させることができる。
【0017】尚、前記可逆熱変色層は、併設したり或い
は二層以上を積層してもよく、各層が同一温度で変色す
る層、或いは互いに異なる温度で変色する層でもよい。
【0018】前記可逆熱変色層の変色温度は25〜36
℃、好ましくは28〜33℃の温度範囲で可逆的に変色
する。よって、冷却部位から伝導する熱が、吸熱層を通
して可逆熱変色層に伝導するため、前記可逆熱変色層が
変色した時点で、吸熱層の実質的な冷却機能が発現でき
なくなった状態を一目で視覚することができる。尚、前
記可逆熱変色層が25℃未満の温度で変色するよう構成
すると、室温が比較的高い場合、前記室温によって可逆
熱変色層が変色するといった不具合を生じる。又、36
℃を越える温度で変色するよう構成すると、体温による
変色が生じ難くなる。通常的な室温(大凡18〜28
℃)においては、前記可逆熱変色層の変色温度を28〜
33℃とすることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】実施例中の部は全て重量部を示
す。 実施例1(図1参照) 基体シート2として織布を用いて、前記織布の下面に、
粘着性吸熱剤層31として水溶性高分子を溶解したゲル
状物に粘着剤を添加した保冷剤を塗布して皮膚冷却用シ
ートを得た。
【0020】前記基体シート2の上面に、可逆熱変色性
材料をバインダーを含むビビクルに分散させた可逆熱変
色性水性スクリーンインキにより、「冷」なる文字を印
刷し、可逆熱変色層4を形成して感温変色性皮膚冷却用
シート1を得た。
【0021】尚、前記可逆熱変色性材料は、3−ジエチ
ルアミノベンゾ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
6部、1,1ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ヘキサ
ン10部、ベヘン酸2−エチルヘキシル50部、ベヘン
酸2−エチルブチル50部からなる均質相溶体をエポキ
シ樹脂硬化皮膜に内包させた、30度℃未満で黒色、3
0℃以上で無色に変色する可逆熱変色性材料である。
【0022】約20℃の室温下で、前記感温変色性皮膚
冷却用シート1の粘着性吸熱剤層31側を額(体温3
5.7℃)に張りつけ、160分間放置すると、前記可
逆熱変色層4が黒色から無色に変色して「冷」なる文字
が視覚不能になる。前記可逆熱変色層4が無色に変色し
た感温変色性皮膚冷却用シート1は、粘着性吸熱層31
の冷却部位に対する冷却効果が殆どなく、取り替え時期
を容易に判断することができた。
【0023】実施例2(図2参照) 基体シート2として不織布を用いて、前記不織布の下面
に、粘着性吸熱剤層31として、水溶性高分子を溶解し
たゲル状物に粘着剤を添加した保冷剤を塗布して皮膚冷
却用シートを得た。
【0024】支持体7として白色合成紙(50μm厚)
上面に、可逆熱変色性材料をバインダーを含むビビクル
に分散させた可逆熱変色性水性スクリーンインキによ
り、「○」の記号を印刷して可逆熱変色層4を形成した
後、支持体7下面と前記基体シート2上面を接着層6を
介して貼着して感温変色性皮膚冷却用シート1を得た。
【0025】尚、前記可逆熱変色性材料は、3−ジエチ
ルアミノベンゾ〔α〕フルオラン4部、1,1ビス
(4’−ヒドロキシフェニル)オクタン12部、ベヘン
酸2−エチルブチル50部、ベヘン酸2−エチルヘキシ
ル50部からなる均質相溶体をエポキシ樹脂硬化皮膜に
内包させた、30℃未満で桃色、30℃以上で無色に変
色する可逆熱変色性材料である。
【0026】約20℃の室温下で、前記感温変色性皮膚
冷却用シート1の粘着性吸熱剤層31側を腕(体温3
5.7℃)に張りつけ、160分間放置すると、前記可
逆熱変色層4が桃色から無色に変色して「○」の記号が
視覚不能になる。前記可逆熱変色層4が無色に変色した
感温変色性皮膚冷却用シート1は、粘着性吸熱層31の
冷却部位に対する冷却効果が殆どなく、取り替え時期を
容易に判断することができた。
【0027】実施例3(図3参照) 基体シート2として編布の下面に、吸熱層32として、
水溶性高分子を溶解したゲル状保冷剤を塗布した後、前
記吸熱層32の下層に粘着層6を設けて皮膚冷却用シー
トを得た。
【0028】前記皮膚冷却用シートの上面に、青色一般
印刷インキにて「取り替え」なるメッセージを印刷して
非変色層5を形成した後、可逆熱変色性材料をバインダ
ーを含むビビクルに分散させた可逆熱変色性水性スクリ
ーンインキにより、前記非変色層5を隠蔽する可逆熱変
色層4を形成して感温変色性皮膚冷却用シート1を得
た。
【0029】尚、前記可逆熱変色性材料は、3−ジエチ
ルアミノベンゾ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
6部、1,1ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ヘキサ
ン10部、ベヘン酸3,5,5−トリメチルヘキシル9
5部、ステアリン酸n−ブチル5部からなる均質相溶体
をエポキシ樹脂硬化皮膜に内包させた、31℃未満で黒
色、31℃以上で無色に変色する可逆熱変色性材料であ
る。
【0030】約23℃の室温下で、前記感温変色性皮膚
冷却用シート1の粘着層6側を足(体温35.7℃)に
張りつけ、120分間放置すると、前記可逆熱変色層4
が黒色から無色に変色して、非変色層による「取り替
え」なるメッセージが視覚された。前記「取り替え」な
るメッセージが現出した感温変色性皮膚冷却用シート1
は、吸熱層32の冷却部位に対する冷却効果が殆どな
く、取り替え時期を容易に判断することができた。
【0031】実施例4 基体シートとして不織布の下面に、吸熱層として、水溶
性高分子を溶解したゲル状保冷剤を塗布した後、前記吸
熱層の下層に粘着層を設けて皮膚冷却用シートを得た。
【0032】前記皮膚冷却用シートの上面に、黄色一般
印刷インキにて「取り替え」なるメッセージを印刷して
非変色層を形成した後、可逆熱変色性材料をバインダー
を含むビビクルに分散させた可逆熱変色性水性スクリー
ンインキにより、前記非変色層を隠蔽する可逆熱変色層
を形成して感温変色性皮膚冷却用シートを得た。
【0033】尚、前記可逆熱変色性材料は、3−ジエチ
ルアミノベンゾ〔α〕フルオラン4部、1,1ビス
(4’−ヒドロキシフェニル)オクタン12部、ベヘン
酸3,5,5−トリメチルヘキシル95部、ステアリン
酸n−ブチル5部からなる均質相溶体をエポキシ樹脂硬
化皮膜に内包させた、31℃未満で桃色、31℃以上で
無色に変色する可逆熱変色性材料である。
【0034】約23℃の室温下で、前記感温変色性皮膚
冷却用シートの粘着層側を冷却部位(体温34.5℃)
に張りつけ、130分間放置すると、前記可逆熱変色層
が桃色から無色に変色して、非変色層による「取り替
え」なるメッセージが視覚された。前記「取り替え」な
るメッセージが現出した感温変色性皮膚冷却用シート
は、吸熱層の冷却部位に対する冷却効果が殆どなく、取
り替え時期を容易に判断することができた。
【0035】実施例5(図4参照) 透明樹脂製包装体の内部に保冷剤33を内包して密封
し、封入体34を得た。前記封入体34の下面に、粘着
層6を設け、更にその下層に剥離層8を設けて皮膚冷却
用シートを得た。
【0036】前記皮膚冷却用シートの上面に、実施例2
で得た可逆熱変色性材料をバインダーを含むビビクルに
分散させた可逆熱変色性水性スクリーンインキにより、
「30℃未満」なるメッセージを印刷して可逆熱変色層
4を形成して感温変色性皮膚冷却用シート1を得た。
【0037】約23℃の室温下で、前記感温変色性皮膚
冷却用シート1の剥離層8を剥がした後、粘着層6側を
額に張りつけ、160分間放置すると、前記可逆熱変色
層4が桃色から無色に変色して「30℃未満」なるメッ
セージが視覚不能になる。前記可逆熱変色層4が無色に
変色した感温変色性皮膚冷却用シート1は、封入体34
に内包した保冷剤33の冷却部位に対する冷却効果が殆
どなく、取り替え時期を容易に判断することができた。
【0038】実施例6 基体シートとして不織布を用いて、前記不織布の下面
に、粘着性吸熱剤層として水溶性高分子を溶解したゲル
状物に粘着剤を添加した保冷剤を塗布して皮膚冷却用シ
ートを得た。
【0039】前記基体シート上面に、実施例1で得た可
逆熱変色性水性スクリーンインキにより、「室温が低い
場合、この表示が消えたら取り換えて下さい。」なるメ
ッセージを印刷して可逆熱変色層を形成し、実施例3で
得た可逆熱変色性水性スクリーンインキにより、「室温
が高い場合、この表示が消えたら取り換えて下さい。」
なるメッセージを、前記メッセージと並設するように印
刷して可逆熱変色層を形成して感温変色性皮膚冷却用シ
ートを得た。
【0040】前記感温変色性皮膚冷却用シートは、室温
が比較的低い場合、粘着性吸熱剤層側を冷却部位に張り
つけ、160分間放置すると、前記「室温が低い場合、
この表示が消えたら取り換えて下さい。」なるメッセー
ジが黒色から無色に変色して視覚不能になる。又、室温
が比較的高い場合、120分間放置すると、前記「室温
が高い場合、この表示が消えたら取り換えて下さい。」
なるメッセージが黒色から無色に変色して視覚不能にな
り、室温が異なる条件でも、取り換え時期を容易に判断
することができた。
【0041】
【発明の効果】本発明感温変色性皮膚冷却用シートは、
対象部位を集中的に冷却することができると共に、前記
対象部位の皮膚から伝導する熱が吸熱層を通して可逆熱
変色層を変色させるため、可逆熱変色層が変色した時点
で、対象部位に対する吸熱層の冷却効果が大凡なくなっ
たことを一目で確認することができ、使用者が交換する
時期を的確に判断することができ、吸熱層の冷却能力を
効果的に活用できる感温変色性皮膚冷却用シートを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明感温変色性皮膚冷却用シートの一実施例
の、縦断面説明図である。
【図2】本発明感温変色性皮膚冷却用シートの他の実施
例の、縦断面説明図である。
【図3】本発明感温変色性皮膚冷却用シートの他の実施
例の、縦断面説明図である。
【図4】本発明感温変色性皮膚冷却用シートの他の実施
例の、縦断面説明図である。
【符号の説明】
1 感温変色性皮膚冷却用シート 2 基体シート 31 粘着性吸熱層 32 吸熱層 33 保冷剤 34 封入体 4 可逆熱変色層 5 非変色層 6 粘着層 7 支持体 8 剥離層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体シートの下層に粘着性吸熱層を設
    け、前記基体シートの上層に、25〜36℃の温度範囲
    で可逆的に変色する可逆熱変色層を設けてなる感温変色
    性皮膚冷却用シート。
  2. 【請求項2】 基体シートの下層に吸熱層及び前記吸熱
    層の下層に粘着層を設け、基体シートの上層に、25〜
    36℃の温度範囲で可逆的に変色する可逆熱変色層を設
    けてなる感温変色性皮膚冷却用シート。
  3. 【請求項3】 保冷剤を内包する封入体の下層に粘着層
    を設け、基体シートの上層に、25〜36℃の温度範囲
    で可逆的に変色する可逆熱変色層を設けてなる感温変色
    性皮膚冷却用シート。
  4. 【請求項4】 前記可逆熱変色層は、前記吸熱層が皮膚
    表面温度に対して冷却機能を発現できる状態にあるか否
    かを択一的に表示する層である請求項1乃至3のいずれ
    かの感温変色性皮膚冷却用シート。
JP8163717A 1996-06-03 1996-06-03 感温変色性皮膚冷却用シート Pending JPH09313520A (ja)

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