JPH09313112A - 粉末状大豆たん白及びその製造法 - Google Patents

粉末状大豆たん白及びその製造法

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JPH09313112A
JPH09313112A JP13340796A JP13340796A JPH09313112A JP H09313112 A JPH09313112 A JP H09313112A JP 13340796 A JP13340796 A JP 13340796A JP 13340796 A JP13340796 A JP 13340796A JP H09313112 A JPH09313112 A JP H09313112A
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soybean protein
fatty acid
acid ester
water
nsi
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Tomohiko Adachi
朋彦 足立
Mayumi Tsuzaki
真由美 津崎
Motohiko Hirotsuka
元彦 広塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は水及び熱水に容易且つ安定的に分散す
る性質とその含水ペーストが加熱凝固する性質を兼ね備
えた粉末状大豆たん白を目的とした。 【解決手段】水溶性窒素指数(NSI)が50〜85で
ある大豆たん白にポリグリセリン脂肪酸エステルを付着
させた粉末状大豆たん白。脱脂大豆を水抽出して得た豆
乳から大豆たん白を分離し乾燥して大豆たん白を得る工
程において、大豆たん白の水溶性窒素指数(NSI)を
50〜85に調整し、該大豆たん白にポリグリセリン脂
肪酸エステルを付着させることを特徴とする粉末状大豆
たん白の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた水分散性及
びその含水ペーストが加熱凝固性を有する粉末状大豆た
ん白並びにその製造法に関する。更に詳しくは、水及び
熱水に容易且つ安定的に分散する性質と含水ペーストが
加熱凝固する性質を兼ね備えた粉末状大豆たん白を提供
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、大豆たん白粉末は、その加熱凝
固性、保水性及び保油性等の性質を有していることから
食肉加工、水産加工食品に幅広く利用されている。又、
たん白補給の目的で水に分散させて飲まれている。即
ち、食品への利用において大豆たん白粉末が水に分散
し、容易に均一化されることが最も重要である。
【0003】しかし、大豆たん白粉末は、保水性やゲル
形成性(加熱凝固性)に富んだNSIの高いものほど水
や温水に添加した場合に「ママコ」や「ダマ」を形成し
易い傾向が強く、特に高温水に溶解させる場合、表面の
溶解度が増大し瞬間的に凝集し合ってゲルを形成し、強
固なダマとなる。
【0004】従来、分散性を改善する方法には、粉体の
溶解性を低下させる方法があったが、保水性も同時に著
しく低下する欠点があった。
【0005】その他の分散性を改善する方法として、粉
体の表面に親水性レシチンを付着させ顆粒化させる方法
(特開昭60〓75246号)や、大豆たん白含有液に
レシチン等の界面活性剤を加え、均一化処理をしてから
噴霧乾燥する方法(特開昭51〓35449号)等があ
るが、これらの効果では充分でなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた水分
散性及びその含水ペーストが加熱凝固性を有する粉末状
大豆たん白、更に詳しくは、水及び熱水に容易且つ安定
的に分散する性質とその含水ペーストが加熱凝固する性
質を兼ね備えた粉末状大豆たん白を目的とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本開発者らは、
これらの問題点を解決することを目的に鋭意検討し、粉
末状大豆たん白を保水性に大きな影響を与えない程度に
加熱変性を行って特定のNSIに調整し、その粉体に対
してポリグセリン脂肪酸エステルを付着させることで問
題を解決出来ることを見いだし本発明の完成に至った。
【0008】すなわち本発明は、水溶性窒素指数(NS
I)が50〜85である大豆たん白にポリグリセリン脂
肪酸エステルを付着させた粉末状大豆たん白であり、N
SIが50〜85である大豆たん白とポリグリセリン脂
肪酸エステルの乾燥重量比が、大豆たん白100重量部
に対してポリグリセリン脂肪酸エステルが0.2〜3重
量部が好ましく、ポリグリセリン脂肪酸エステルのHL
B値が8以上が好ましい。又、本発明は、脱脂大豆を水
抽出して得た豆乳から大豆たん白を分離し乾燥して大豆
たん白を得る工程において、大豆たん白の水溶性窒素指
数(NSI)を50〜85に調整し、該大豆たん白にポ
リグリセリン脂肪酸エステルを付着させることを特徴と
する粉末状大豆たん白の製造法であり、NSIが85を
越える大豆たん白は製造工程或いは製造後に加熱等して
NSIを50〜85に調整することが出来る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の大豆たん白は水溶性窒素
指数(以下、NSIと略称する)が50〜85、好まし
くは60〜80が適当である。
【0010】NSIが低過ぎると本発明の粉末状大豆た
ん白の保水性の低下が激しく、食品への利用を行った場
合においても、結着性が低くなり好ましくない。又、N
SIが高過ぎると目的としている分散性が得られない。
【0011】本発明においてポリグリセリン脂肪酸エス
テルを付着させる大豆たん白自体は公知の方法を用いて
得ることが出来る。
【0012】例えば、工業的には脱脂大豆に加水してオ
カラと豆乳に分離し、該豆乳に酸を加えて大豆たん白を
等電点沈殿させて回収・分離し、アルカリで中和して噴
霧乾燥等して粉末状大豆たん白とすることが出来る。通
常、工業的にはNSIが90以上の粉末状大豆たん白が
得られる。
【0013】粉末状大豆たん白のNSIを上記範囲に調
整するには、前記粉末状大豆たん白の製造工程におい
て、中和した大豆たん白溶液を加熱したり、水蒸気を吹
き込む等して大豆たん白を適当に熱変性させて噴霧乾燥
した後の粉末状大豆たん白のNSIが前記範囲になるよ
うに調整したり、粉末状大豆たん白を加熱雰囲気下に放
置して大豆たん白を熱変性させて前記範囲のNSIに調
整すること等が出来る。
【0014】本発明の重要な点は上記の範囲のNSIの
大豆たん白にポリグリセリン脂肪酸エステルを付着させ
ることである。
【0015】ポリグリセリン脂肪酸エステルを付着させ
ない粉末状大豆たん白や上記範囲内のNSIでない粉末
状大豆たん白では水に対する分散性が悪いのは勿論のこ
と、ポリグリセリン脂肪酸エステルを付着させるのでは
なく粉末状大豆たん白中に含ませたものでも水に分散し
難く、いわゆる「ダマ」と称される粒状であって表面が
ゲル状の皮膜状になり中心部は非湿潤のままである粒が
生じる。
【0016】ポリグリセリン脂肪酸エステルは、ポリグ
リセリンの水酸基の幾つかを脂肪酸でエステル化したも
のであり、わが国、欧州、米国などで生産され、主に食
品添加物として使用されており、その中の一般的な製品
を利用することが出来る。
【0017】又、ポリグリセリン脂肪酸エステルのHL
Bは8以上、好ましくは12以上が適当である。
【0018】HLB値が小さいポリグリセリン脂肪酸エ
ステルでは目的とする分散性を粉末状大豆たん白に賦与
することが困難である。
【0019】又、大豆たん白に付着させるポリグリセリ
ン脂肪酸エステルの割合は、大豆たん白100重量部に
対して0.2〜3重量部、好ましくは、0.5〜2重量
部が適当である。
【0020】ポリグリセリン脂肪酸エステルの割合が少
な過ぎると、目的とする分散性が得られず、多過ぎると
乳化剤の味が発生するので不要である。
【0021】次に、本発明の粉末状大豆たん白の製造法
について説明する。本発明の粉末状大豆たん白は、脱脂
大豆を水抽出して得た豆乳から大豆たん白を分離し乾燥
して大豆たん白を得る工程において、大豆たん白の水溶
性窒素指数(NSI)を50〜85に調整し、該大豆た
ん白にポリグリセリン脂肪酸エステルを付着させて製造
することが出来る。
【0022】本発明に用いる大豆たん白、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステルは前述のものを用いることが出来る。
前述したように通常工業的に製造される大豆たん白はN
SIが90以上あるので、このようなNSIの高い大豆
たん白は加熱等して軽く変性させてNSIを50〜85
に調整することが好適である。例えば、脱脂大豆を水抽
出して得た豆乳から大豆たん白を分離し乾燥して大豆た
ん白を得る工程において、大豆たん白を分離する前の工
程で加熱したり、大豆たん白を分離後から乾燥する前の
工程において加熱したり、乾燥温度を高くしたり、乾燥
して得た大豆たん白(粉末状大豆たん白)を高温雰囲気
下にさらす等してNSIを低下させて50〜85とする
ことが出来る。調整のし易さ、安定して原料(分離大豆
たん白等)の入手の容易性から乾燥した粉末状大豆たん
白を高温雰囲気下にさらす方法が好ましい。
【0023】大豆たん白にポリグリセリン脂肪酸エステ
ルを付着させる態様は大豆たん白粉末にポリグリセリン
脂肪酸エステル溶液を噴霧したり、公知の流動層乾燥装
置を用いる等して粉末状大豆たん白の表面にポリグリセ
リン脂肪酸エステルを付着させることが出来る。
【0024】大豆たん白と付着させるポリグリセリン脂
肪酸エステルの割合は前述の通りである。
【0025】以下、実施例により、具体的に説明する
が、本発明は、これらの実施例に限定されるものではな
い。
【0026】
【実施例】
実施例1 脱脂大豆に対して、10倍量の50℃の温水を加え、ホ
モミキサー(特殊機化工業(株)製)にて30分間混合
し、たん白の抽出を行った。その溶液を遠心分離機(コ
クサン(株)製)にて豆乳とオカラに分離した。得られ
た豆乳を塩酸にて酸沈殿させ、上記の分離機にてカード
とホエーに分離した。そのカードをNaOHを用いてp
H7.0に調整し、加熱装置を用いて120℃で15秒
加熱した後、噴霧乾燥し、粉末状分離大豆たん白を得
た。NSIは92であった、この製品を100℃の恒温
槽で24時間保持し、NSIを70に低下させた。
【0027】尚、NSIは以下の方法で測定した値であ
る。粉末状大豆たん白1gを秤量し、100ミリリット
ルのイオン交換水を加えてプロペラ撹拌(500rp
m)を10分間して、No.5A濾紙で濾過した濾液中の窒
素(ケルダール法による測定)の分離大豆たん白中の窒
素に対する百分率で表した。
【0028】この粉末状分離大豆たん白を流動層造粒装
置である流動造粒コーチング装置(大川原製作所製)を
用いて ポリグリセリン脂肪酸エステル(阪本薬品工業
(株)製「SYグリスター750」HLB15)5%溶
液を噴霧し、付着させ粉末状分離大豆たん白100重量
部に対して該ポリグリセリン脂肪酸エステルが0.5%
となるようにした。
【0029】評価結果を表1に示す。尚、評価方法は以
下のようにした。(以下の実施例、比較例等においても
評価方法は同じ) a. NSIの測定方法は前述に同じ。 b.加熱ゲル形成性の測定方法 サンプル100gに対して400ccの水道水を加え、
スピードカッター(ナショナル(株)製)を用いて5分
間攪拌し、均一ペースト化し、折径35mmの塩化ビニ
リデンフイルムに充填する。それを、80℃で30分間
加熱し、1夜冷却後、そのゼリー強度をレオナー(山電
(株)製)を用いて測定した。 c.冷水状態、熱水状態での分散性、沈殿、ママ粉の形成
等の測定。
【0030】先ず、80ccの温水(65℃)又は、水
道水(20℃)の80ccに対して0.8gの粉体を加
え、30秒間放置した後、ビーカーを30秒振動させ、
その状態を観察し評価した。
【0031】1.分散状態としては、30秒間放置し、
振動させている段階でサンプルがどのような状態で水に
馴染んでいくかを観察した。
【0032】振動中、即座に分散したものを5点とし、
殆ど分散せず、粉体が表面に浮遊したものを1点とし
た。 2.沈殿状態は、ビーカーを振動させ、5分間放置した
後、サンプルがどのような沈殿状態にあるかを観察し
た。
【0033】サンプルの殆どが沈殿した場合を1点と
し、沈殿が認められなかった場合を5点とした。 3.ママ粉状態については、ビーカーを振動した直後の
溶液表面の粉体のママ粉の状態を観察した。多くのママ
粉が認められる場合を1点とし、殆ど認められない場合
を5点とした。
【0034】
【表1】 実施例2脱脂大豆に対して、10倍量の50℃の温水を
加え、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)にて30
分間混合し、たん白の抽出を行った。その溶液を遠心分
離機(コクサン(株)製)にて豆乳とオカラに分離し
た。得られた豆乳を塩酸にて酸沈殿させ、上記の分離機
にてカードとホエーに分離した。そのカードをNaOH
を用いてpH6.2に調整し、加熱装置を用いて120
℃で15秒加熱した後、NaOHを用いてpH7.0に
調整し、噴霧乾燥し、NSI70の粉末状分離大豆たん
白を得た。
【0035】この粉末状分離大豆たん白を流動層造粒装
置を用いてポリグリセリン脂肪酸エステル(阪本薬品工
業(株)製「SYグリスター750」HLB15)を噴
霧し0.5%付着させた。
【0036】
【表2】 冷水にも熱水にもよく分散するものであった。 比較例1(NSIが40の例) 脱脂大豆に対して、10倍量の50℃の温水を加え、ホ
モミキサー(特殊機化工業(株)製)にて30分間混合
し、たん白の抽出を行った。その溶液を遠心分離機(コ
クサン(株)製)にて豆乳とオカラに分離した。得られ
た豆乳を塩酸にて酸沈殿させ、上記の分離機にてカード
とホエーに分離した。そのカードをNaOHを用いてp
H7.0に調整し、加熱装置を用いて120℃で15秒
加熱した後、噴霧乾燥し、粉末状分離大豆たん白を得
た。この製品を100℃の恒温層で72時間保持し、N
SIを40に低下させた。
【0037】この粉体を流動層造粒装置を用いてポリグ
リセリン脂肪酸エステル(阪本薬品工業(株)製「SY
グリスター750」、HLB15)を噴霧し0.5%付
着させた。
【0038】
【表3】 加熱ゲル形成性がなく、沈殿が多いものであった。 比較例2、3(NSIが高い例) 脱脂大豆に対して、10倍量の50℃の温水を加え、ホ
モミキサー(特殊機化工業(株)製)にて30分間混合
し、たん白の抽出を行った。その溶液を遠心分離機(コ
クサン(株)製)にて豆乳とオカラに分離した。得られ
た豆乳を塩酸にて酸沈殿させ、上記の分離機にてカード
とホエーに分離した。そのカードをNaOHを用いてp
H7.0に調整し、加熱装置を用いて120℃で15秒
加熱した後、噴霧乾燥し、粉末状分離大豆たん白を得
た。NSIは92であった。
【0039】この粉体を流動層造粒装置を用いてポリグ
リセリン脂肪酸エステル阪本薬品工業(株)製「SYグ
リスター750」(HLB15)を0.5%噴霧し付着
させた(比較例2)。
【0040】一方実施例1と同様にして得た粉末状分離
大豆たん白(NSIは70)にポリグリセリン脂肪酸エ
ステル阪本薬品工業(株)製「SYグリスター750」
(HLB15)を0.1%噴霧し付着させた(比較例
3)。
【0041】
【表4】 加熱ゲル形成性に優れるものの、分散性の劣るものであ
った。 比較例4(ポリグリセリン脂肪酸エステルが多い例) 実施例1と同様にして粉末状分離大豆たん白を得た。N
SIは70に調整した。
【0042】この粉体を流動層造粒装置を用いてポリグ
リセリン脂肪酸エステル(阪本薬品工業(株)製「SY
グリスター750」(HLB15)を3.5%噴霧し付
着させた。
【0043】
【表5】 得られたものは、加熱ゲル形成性も分散性に優れるもの
の、風味的に乳化剤特有の味が感じられた。 比較例5(HLBが低い例) 実施例1と同様にして粉末状分離大豆たん白を得、NS
Iを70に調整した。
【0044】この粉体を流動層造粒装置を用いてポリグ
リセリン脂肪酸エステル(阪本薬品工業(株)製「SY
グリスター10ー310」(HLB2)を0.5%噴霧
し付着させた。
【0045】
【表6】 得られたものは分散性の悪いものであった。 比較例6(レシチンの例) 実施例1と同様にして粉末状分離大豆たん白を得、NS
Iを70に調整した。
【0046】この粉体を流動層造粒装置を用いて、市販
親水性レシチン(ツルーレシチン工業(株)製「3LP
−ホワイトリン」)を0.5%噴霧し付着させた。
【0047】
【表7】 得られたものは分散性に劣るものであった。 比較例7(ポリグリセリン脂肪酸エステルを溶解添加し
た例) 実施例1と同様にして大豆たん白を製造する工程におい
て、噴霧乾燥する前に実施例1と同じ割合になるように
ポリグリセリン脂肪酸エステルを溶解添加した後、噴霧
乾燥してポリグリセリン脂肪酸エステルを含む粉末状大
豆たん白を製造した。評価結果を表8に示す。
【0048】
【表8】 得られたものは分散性の劣るものであった。 応用例1 実施例1と同様にして得られたポリグリセリン脂肪酸エ
ステルを付着させた分離大豆たん白が5%になるように
60℃に加熱した牛乳にたん白強化の目的で加えた。
【0049】本試作品は、均一に分散され、飲み口も良
好なものであった。 応用例2 実施例1と同様にして得られたポリグリセリン脂肪酸エ
ステルを付着させた分離大豆たん白が20%含となるよ
うにコーンスープを試作した。
【0050】この試作品を用いた粉末スープの素は、熱
水に直ぐに分散し、ザラツキの無い、風味的にも良好な
ものであった。 応用例3 実施例1と同様にして得られたポリグリセリン脂肪酸エ
ステルを付着させた分離大豆たん白が10%になるよう
にスプーンで攪拌し、更に硫酸カルシウムが全体系に対
して、1重量%になるように加えた。その溶液を80℃
まで加熱し、冷却することによって、豆腐状の食品が得
られた。これは、喉越しも良好であり、風味的にも良好
なものであった。
【0051】
【発明の効果】本発明により、水及び熱水に容易且つ安
定的に分散する性質と含水ペーストが加熱凝固する性質
を兼ね備えた粉末状大豆たん白が可能になったものであ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性窒素指数(NSI)が50〜85で
    ある大豆たん白にポリグリセリン脂肪酸エステルを付着
    させた粉末状大豆たん白。
  2. 【請求項2】NSIが50〜85である大豆たん白とポ
    リグリセリン脂肪酸エステルの乾燥重量比が、大豆たん
    白100重量部に対してポリグリセリン脂肪酸エステル
    が0.2〜3重量部である請求項1または請求項2の粉
    末状大豆たん白。
  3. 【請求項3】ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLB値
    が8以上である請求項1記載の粉末状大豆たん白。
  4. 【請求項4】脱脂大豆を水抽出して得た豆乳から大豆た
    ん白を分離し乾燥して大豆たん白を得る工程において、
    大豆たん白の水溶性窒素指数(NSI)を50〜85に
    調整し、該大豆たん白にポリグリセリン脂肪酸エステル
    を付着させることを特徴とする粉末状大豆たん白の製造
    法。
  5. 【請求項5】NSIが50〜85である大豆たん白10
    0重量部に対してポリグリセリン脂肪酸エステルを0.
    2〜3重量部付着させる請求項4の製造法。
  6. 【請求項6】NSIが85を越える大豆たん白を加熱し
    てNSIを50〜85に調整する請求項4又は請求項5
    の製造法。
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